JPH07115991B2 - 分子線エピタキシー装置 - Google Patents
分子線エピタキシー装置Info
- Publication number
- JPH07115991B2 JPH07115991B2 JP2166149A JP16614990A JPH07115991B2 JP H07115991 B2 JPH07115991 B2 JP H07115991B2 JP 2166149 A JP2166149 A JP 2166149A JP 16614990 A JP16614990 A JP 16614990A JP H07115991 B2 JPH07115991 B2 JP H07115991B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molecular beam
- manipulator
- liquid nitrogen
- chamber
- titanium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
Description
この発明はチタンサブリメーションポンプを真空排気装
置のひとつとして用いる分子線エピタキシー装置の改良
に関する。
置のひとつとして用いる分子線エピタキシー装置の改良
に関する。
分子線エピタキシー装置の一例を第3図に示す。適数の
分子線セル1、1、・・・が、超高真空に引くことので
きる成長室チャンバ2の壁面に適数個設けられる。成長
室チャンバ2の中央にはマニピュレータ4が設けられ
る。これは基板を保持し加熱、回転するものである。成
長室チャンバ2の壁面に沿って成長室液体窒素シュラウ
ド5が設けられる。これの内部に液体窒素が導入される
と、シュラウド壁面が低温になるのでガスが吸着され真
空度が上がる。 成長室チャンバ2は10-11〜10-10Torrの超高真空に引か
なければならない。このためいくつかの真空排気装置が
継時的に用いられる。例えば粗引きはロータリポンプ、
ターボ分子ポンプ、高真空引きにはクライオポンプやイ
オンポンプ、チタンサブリメーションポンプなどを用い
る事ができる。この発明は真空排気装置としてチタンサ
ブリメーションポンプを用いるものの改良である。 チタンサブリメーションポンプ3は第3図に示すように
成長室チャンバに連続して設けられる。これはポンプ室
内に設けられるチタンサブリメーションポンプフィラメ
ント6とこれを囲むチタンサブリメーションポンプ用液
体窒素シュラウド8とよりなる。 フィラメントに通電するとチタン(Ti)フィラメントが
加熱され昇華し気体となって飛散する。このチタン蒸気
は液体窒素シュラウド8の表面に付着する。非常に活性
な状態であり多大のガスを吸着する。このため真空排気
装置として非常に有効である。低温であればあるほど吸
着能力は大きいので液体窒素温度に冷却したシュラウド
壁に付着させて利用する。フィラメント6から見た立体
角ができるだけ大きくなるように、チタンサブリメーシ
ョンポンプ用液体窒素シュラウド8を配置する。チタン
蒸気を生ずるものはチタンのフィラメントの他にチタン
よりなるタイボールもある。いずれも加熱してチタン蒸
気を生ずる。まとめてチタンサブリメーションポンプ発
熱体ということにする。 成長室にも液体窒素シュラウド5がある。既に述べたよ
うにこれも真空度を上げるためにある。マニピュレータ
の熱源(ヒータ)、分子線セルの熱源(ヒータ)により
大量のガス分子が放出される。このようなガス分子を冷
却された液体窒素シュラウド5の外壁面に吸着させる。
するとガス分子が基板の表面に到達して結晶成長の際に
不純物として含まれることがない。膜の純度を高め欠陥
の発生を制御することができる。 理想的には基板表面から見て立体角2π(全立体角の半
分)の領域は全て液体窒素シュラウド5で覆われている
のが望ましい。しかし、分子線セル1がある部分は切欠
かれるので、基板表面から立体角2πの領域全てに液体
窒素シュラウドが存在するようにはできない。
分子線セル1、1、・・・が、超高真空に引くことので
きる成長室チャンバ2の壁面に適数個設けられる。成長
室チャンバ2の中央にはマニピュレータ4が設けられ
る。これは基板を保持し加熱、回転するものである。成
長室チャンバ2の壁面に沿って成長室液体窒素シュラウ
ド5が設けられる。これの内部に液体窒素が導入される
と、シュラウド壁面が低温になるのでガスが吸着され真
空度が上がる。 成長室チャンバ2は10-11〜10-10Torrの超高真空に引か
なければならない。このためいくつかの真空排気装置が
継時的に用いられる。例えば粗引きはロータリポンプ、
ターボ分子ポンプ、高真空引きにはクライオポンプやイ
オンポンプ、チタンサブリメーションポンプなどを用い
る事ができる。この発明は真空排気装置としてチタンサ
ブリメーションポンプを用いるものの改良である。 チタンサブリメーションポンプ3は第3図に示すように
成長室チャンバに連続して設けられる。これはポンプ室
内に設けられるチタンサブリメーションポンプフィラメ
ント6とこれを囲むチタンサブリメーションポンプ用液
体窒素シュラウド8とよりなる。 フィラメントに通電するとチタン(Ti)フィラメントが
加熱され昇華し気体となって飛散する。このチタン蒸気
は液体窒素シュラウド8の表面に付着する。非常に活性
な状態であり多大のガスを吸着する。このため真空排気
装置として非常に有効である。低温であればあるほど吸
着能力は大きいので液体窒素温度に冷却したシュラウド
壁に付着させて利用する。フィラメント6から見た立体
角ができるだけ大きくなるように、チタンサブリメーシ
ョンポンプ用液体窒素シュラウド8を配置する。チタン
蒸気を生ずるものはチタンのフィラメントの他にチタン
よりなるタイボールもある。いずれも加熱してチタン蒸
気を生ずる。まとめてチタンサブリメーションポンプ発
熱体ということにする。 成長室にも液体窒素シュラウド5がある。既に述べたよ
うにこれも真空度を上げるためにある。マニピュレータ
の熱源(ヒータ)、分子線セルの熱源(ヒータ)により
大量のガス分子が放出される。このようなガス分子を冷
却された液体窒素シュラウド5の外壁面に吸着させる。
するとガス分子が基板の表面に到達して結晶成長の際に
不純物として含まれることがない。膜の純度を高め欠陥
の発生を制御することができる。 理想的には基板表面から見て立体角2π(全立体角の半
分)の領域は全て液体窒素シュラウド5で覆われている
のが望ましい。しかし、分子線セル1がある部分は切欠
かれるので、基板表面から立体角2πの領域全てに液体
窒素シュラウドが存在するようにはできない。
液体窒素シュラウドは液体窒素を入れる容器であるが熱
伝導が良く耐蝕性のあるもので作らなければならない。
多くの場合、液体窒素シュラウドは薄いステンレスの板
で作られる。製作時の歪み、溶接時の歪みに対し十分注
意して製作されなければならない。また77Kまで冷却さ
れるので構造材の低温脆性が問題になる。低温に於いて
も強く、温度サイクルに耐えられる高品質の材料でなけ
ればならない。このため材料費、加工費が高く液体窒素
シュラウドは高価なものになる。 従来は成長室とチタンサブリメーションポンプとに別異
の液体窒素シュラウドを2組設置していたのでシュラウ
ドの存在により価格を押し上げるという欠点がある。 2組の液体窒素シュラウドがあるので、成長室チャンバ
の構造が複雑になる。マニピュレータを囲むシュラウド
と、フィラメントを囲むシュラウドが別個であるこれら
を共に成長室チャンバの中に収容しなければならないか
らである。 2組の液体窒素シャラウドがあるので、液体窒素の供給
も2系統になる。両方の容器に液体窒素を供給し、消耗
分を補給しなければならない。 もうひとつ欠点はチタンサブリメーションポンプから見
て基板、マニピュレータのある空間との間の排気コンダ
クタンスが小さく排気能率が悪いということである。こ
れは成長室シュラウドの内側にマニピュレータがあり外
側にチタンサブリメーションポンプフィラメントがある
からである。 液体窒素シュラウドの構造を単純化し、成長室チャンバ
の内部構造を簡単にして製作しやすくしかつ液体窒素の
供給を1系統にすることのできる分子線エピタキシー装
置を提供することが本発明の目的である。
伝導が良く耐蝕性のあるもので作らなければならない。
多くの場合、液体窒素シュラウドは薄いステンレスの板
で作られる。製作時の歪み、溶接時の歪みに対し十分注
意して製作されなければならない。また77Kまで冷却さ
れるので構造材の低温脆性が問題になる。低温に於いて
も強く、温度サイクルに耐えられる高品質の材料でなけ
ればならない。このため材料費、加工費が高く液体窒素
シュラウドは高価なものになる。 従来は成長室とチタンサブリメーションポンプとに別異
の液体窒素シュラウドを2組設置していたのでシュラウ
ドの存在により価格を押し上げるという欠点がある。 2組の液体窒素シュラウドがあるので、成長室チャンバ
の構造が複雑になる。マニピュレータを囲むシュラウド
と、フィラメントを囲むシュラウドが別個であるこれら
を共に成長室チャンバの中に収容しなければならないか
らである。 2組の液体窒素シャラウドがあるので、液体窒素の供給
も2系統になる。両方の容器に液体窒素を供給し、消耗
分を補給しなければならない。 もうひとつ欠点はチタンサブリメーションポンプから見
て基板、マニピュレータのある空間との間の排気コンダ
クタンスが小さく排気能率が悪いということである。こ
れは成長室シュラウドの内側にマニピュレータがあり外
側にチタンサブリメーションポンプフィラメントがある
からである。 液体窒素シュラウドの構造を単純化し、成長室チャンバ
の内部構造を簡単にして製作しやすくしかつ液体窒素の
供給を1系統にすることのできる分子線エピタキシー装
置を提供することが本発明の目的である。
本発明の分子線エピタキシー装置は、チタンサブリメー
ションポンプのためのシュラウドと成長チャンバのため
のシュラウドとを一体化したものである。つまり2つの
液体窒素シュラウドがあるのではなく単一の液体窒素シ
ュラウドがあり、成長室チャンバの中でマニピュレータ
とチタンサブリメーションポンプ発熱体をともに液体窒
素シュラウドで囲まれる空間の内側に設ける。 マニピュレータとチタン発熱体の間には可動式の遮蔽板
を設けフィラメントを加熱するときは遮蔽板を閉じてチ
タン蒸気がマニピュレータの基板上へ飛ばないようにす
る。
ションポンプのためのシュラウドと成長チャンバのため
のシュラウドとを一体化したものである。つまり2つの
液体窒素シュラウドがあるのではなく単一の液体窒素シ
ュラウドがあり、成長室チャンバの中でマニピュレータ
とチタンサブリメーションポンプ発熱体をともに液体窒
素シュラウドで囲まれる空間の内側に設ける。 マニピュレータとチタン発熱体の間には可動式の遮蔽板
を設けフィラメントを加熱するときは遮蔽板を閉じてチ
タン蒸気がマニピュレータの基板上へ飛ばないようにす
る。
成長室チャンバの中には単一の液体窒素シュラウドが存
在するだけである。これが従来の成長室シュラウドとチ
タンサブリメーションポンプ用シュラウドの2つの役割
を果たす。すなわち分子線セルのヒータを加熱し、マニ
ピュレータのヒータを加熱してガスが放出されるがこれ
を液体窒素シュラウドで吸着することができる。いっぽ
うチタンサブリメーションポンプフィラメントに通電さ
れフィラメントが加熱されてチタンが昇華した場合この
チタン蒸気は同じ液体窒素シュラウドの壁面に付着す
る。活性なチタンはガスを吸着して真空度を上げること
ができる。 このように液体窒素シュラウドは本発明に於いて二通り
の役割を担うことができる。これはマニピュレータ、チ
タンサブリメーションポンプフィラメントのいずれかが
単一の液体窒素シュラウドの内部にあるから可能にな
る。 チタンサブリメーションフィラメントは間欠的に通電加
熱するだけで良い。フィラメントに通電する時間は僅か
である。フィラメントに通電しチタンを昇華する時は遮
蔽板を閉じてチタン蒸気がマニピュレータの基板表面に
付着したり、分子線セルの内に入らないようにする。そ
れ以外の時は遮蔽板を開く。そうすると排気コンダクタ
ンスが高くなり排気能率が上がる。
在するだけである。これが従来の成長室シュラウドとチ
タンサブリメーションポンプ用シュラウドの2つの役割
を果たす。すなわち分子線セルのヒータを加熱し、マニ
ピュレータのヒータを加熱してガスが放出されるがこれ
を液体窒素シュラウドで吸着することができる。いっぽ
うチタンサブリメーションポンプフィラメントに通電さ
れフィラメントが加熱されてチタンが昇華した場合この
チタン蒸気は同じ液体窒素シュラウドの壁面に付着す
る。活性なチタンはガスを吸着して真空度を上げること
ができる。 このように液体窒素シュラウドは本発明に於いて二通り
の役割を担うことができる。これはマニピュレータ、チ
タンサブリメーションポンプフィラメントのいずれかが
単一の液体窒素シュラウドの内部にあるから可能にな
る。 チタンサブリメーションフィラメントは間欠的に通電加
熱するだけで良い。フィラメントに通電する時間は僅か
である。フィラメントに通電しチタンを昇華する時は遮
蔽板を閉じてチタン蒸気がマニピュレータの基板表面に
付着したり、分子線セルの内に入らないようにする。そ
れ以外の時は遮蔽板を開く。そうすると排気コンダクタ
ンスが高くなり排気能率が上がる。
第1図は本発明の実施例に係る分子線エピタキシー装置
の概略縦断面図。第2図は第1図中のII−II断面図であ
る。 適数個の分子線セル1、1・・・を下底壁に有する成長
室チャンバ2は円筒を横にした単純な形状をしている。
内部の中央に基板を保持すべきマニピュレータ4が設け
られる。これは基板を保持し加熱し回転させる。マニピ
ュレータ4に並んでチタンサブリメーションポンプフィ
ラメント6が設けられる。成長室チャンバ2の内壁に沿
って単一に液体窒素シュラウド5が設けられる。これは
マニピュレータ4もフィラメント6も内部にとり囲む形
状になっている。 マニピュレータ4とチタンサブリメーションポンプフィ
ラメント6の間には可動式の遮蔽板7を設けてある。 成長室チャンバ2の開口9先端のフランジ10はゲートバ
ルブ(図示せず)を介して隣接する真空室(図示せず)
などにつながっている。基板を取り付けた基板ホルダは
隣接の真空室からゲートバルブを通して搬送機構(図示
せず)によりマニピュレータへ搬送される。 液体窒素シュラウド5は、マニピュレータ4、チタンサ
ブリメーションポンプフィラメント6を内部にとり囲ん
だ形状になっているが、いくつかの貫通穴があいてい
る。 分子線セルを通すための貫通穴11、マニピュレータを通
すための貫通穴12、ゲートバルブを介して隣接する真空
室へ基板ホルダを搬送するための貫通穴13などがある。 分子線セル1は、PBNるつぼ20、ヒータ21、リフレクタ2
2、熱電対23などを含む。るつぼ20に材料物質を収容し
ヒータ21によって加熱し分子線とする。これは基板に向
かって飛ぶ。るつぼの上にはシャッタ25がある分子線の
流れを遮断できる。これらの構造は周知である。分子線
セルの構造は全て同じであるので、ひとつだけ断面図を
示し他は外観を示す。 この例では略横向円筒形の成長室チャンバ2の内壁にU
字型断面の液体窒素シュラウド5を設けている。シュラ
ウド5の形状が単純化されている。 またこの例では成長室チャンバ2の側方にあるフランジ
15に超高真空フランジ16を取り付け、フィラメント支持
板17をこれに対して固定している。フィラメント支持板
17の取り外してフィラメントを補修できる。また超高真
空フランジ16の内側にも液体窒素シュラウドを延長して
設けることができる。 第1図。第2図は横型の例であるが、第4図の例は縦型
の実施例を示している。 成長室チャンバ2は縦型直円筒形の真空室である。側壁
に斜めに膨出した円筒管部26が形成されており、ここに
適数個の分子線セル1、1・・・が取り付けられる。上
半が分子線エピタキシーを行う空間でこの中央にマニピ
ュレータ4が設けられる。マニピュレータ4の下面に基
板が取り付けられる。マニピュレータ4の内部にはヒー
タがあって基板を気相反応が可能な温度に加熱する。分
子線セル1、1・・・は基板に立てた法線を中心線とす
る円錐母線に沿うように配置されている。 成長室チャンバ2の上下は、超高真空フランジ27、28に
よって閉ざされている。上超高真空フランジ27に、マニ
ピュレータ取り付け板29が取り付けられる。下超高真空
フランジ28にチタンサブリメーションポンプフィラメン
ト6を支持するフィラメント支持板30が取り付けられ
る。 フィラメント6とマニピュレータ4が上下なに並ぶが、
この中間位置に可動式に遮蔽板7を設ける。 円筒形の成長室チャンバ2の内壁に沿って内筒状の液体
窒素シュラウド5が設置されている。 第1の実施例でも第2の実施例でも成長室チャンバ、液
体窒素シュラウドの形状が単純化されている。作用はい
ずれも同じである。超高真空に引けた状態で分子線セル
から材料物質の分子線を飛ばし基板の上に薄膜の成長を
行う。 チタン蒸気を飛ばすのは数10分に1回という低いデュー
ティになる。この時は遮蔽板7を閉じてチタン蒸気が基
板、マニピュレータや分子線セルの方へ飛散しないよう
にする。遮蔽板7が閉となった時、その遮蔽板の形状
は、マニピュレータ上の基板上の面及び分子線セルのツ
ルボ開口面のどの位置から見てもチタンフィラメントが
見えないように設計されている。チタンの蒸気はその周
囲の液体窒素チュラウド5の内面に付着する。このチタ
ンは極めて活性で多様なガス分子を吸着しチャンバ内の
真空度を上げる。 チタン蒸気を飛ばさない時は遮蔽板7の開く。マニピュ
レータや分子線セルは高温であるのでガスが放出される
が、これが熱運動して液体窒素シュラウドに当るとチタ
ンのゲッター作用によって捕獲されてしまう。 つまりチタンが付着している液体窒素シュラウドの面が
マニピュレータ、分子線セルに近くしかも互いに向き合
っているので脱ガスを吸着する効率が非常に良い。排気
コンダクタンスが高いということである。
の概略縦断面図。第2図は第1図中のII−II断面図であ
る。 適数個の分子線セル1、1・・・を下底壁に有する成長
室チャンバ2は円筒を横にした単純な形状をしている。
内部の中央に基板を保持すべきマニピュレータ4が設け
られる。これは基板を保持し加熱し回転させる。マニピ
ュレータ4に並んでチタンサブリメーションポンプフィ
ラメント6が設けられる。成長室チャンバ2の内壁に沿
って単一に液体窒素シュラウド5が設けられる。これは
マニピュレータ4もフィラメント6も内部にとり囲む形
状になっている。 マニピュレータ4とチタンサブリメーションポンプフィ
ラメント6の間には可動式の遮蔽板7を設けてある。 成長室チャンバ2の開口9先端のフランジ10はゲートバ
ルブ(図示せず)を介して隣接する真空室(図示せず)
などにつながっている。基板を取り付けた基板ホルダは
隣接の真空室からゲートバルブを通して搬送機構(図示
せず)によりマニピュレータへ搬送される。 液体窒素シュラウド5は、マニピュレータ4、チタンサ
ブリメーションポンプフィラメント6を内部にとり囲ん
だ形状になっているが、いくつかの貫通穴があいてい
る。 分子線セルを通すための貫通穴11、マニピュレータを通
すための貫通穴12、ゲートバルブを介して隣接する真空
室へ基板ホルダを搬送するための貫通穴13などがある。 分子線セル1は、PBNるつぼ20、ヒータ21、リフレクタ2
2、熱電対23などを含む。るつぼ20に材料物質を収容し
ヒータ21によって加熱し分子線とする。これは基板に向
かって飛ぶ。るつぼの上にはシャッタ25がある分子線の
流れを遮断できる。これらの構造は周知である。分子線
セルの構造は全て同じであるので、ひとつだけ断面図を
示し他は外観を示す。 この例では略横向円筒形の成長室チャンバ2の内壁にU
字型断面の液体窒素シュラウド5を設けている。シュラ
ウド5の形状が単純化されている。 またこの例では成長室チャンバ2の側方にあるフランジ
15に超高真空フランジ16を取り付け、フィラメント支持
板17をこれに対して固定している。フィラメント支持板
17の取り外してフィラメントを補修できる。また超高真
空フランジ16の内側にも液体窒素シュラウドを延長して
設けることができる。 第1図。第2図は横型の例であるが、第4図の例は縦型
の実施例を示している。 成長室チャンバ2は縦型直円筒形の真空室である。側壁
に斜めに膨出した円筒管部26が形成されており、ここに
適数個の分子線セル1、1・・・が取り付けられる。上
半が分子線エピタキシーを行う空間でこの中央にマニピ
ュレータ4が設けられる。マニピュレータ4の下面に基
板が取り付けられる。マニピュレータ4の内部にはヒー
タがあって基板を気相反応が可能な温度に加熱する。分
子線セル1、1・・・は基板に立てた法線を中心線とす
る円錐母線に沿うように配置されている。 成長室チャンバ2の上下は、超高真空フランジ27、28に
よって閉ざされている。上超高真空フランジ27に、マニ
ピュレータ取り付け板29が取り付けられる。下超高真空
フランジ28にチタンサブリメーションポンプフィラメン
ト6を支持するフィラメント支持板30が取り付けられ
る。 フィラメント6とマニピュレータ4が上下なに並ぶが、
この中間位置に可動式に遮蔽板7を設ける。 円筒形の成長室チャンバ2の内壁に沿って内筒状の液体
窒素シュラウド5が設置されている。 第1の実施例でも第2の実施例でも成長室チャンバ、液
体窒素シュラウドの形状が単純化されている。作用はい
ずれも同じである。超高真空に引けた状態で分子線セル
から材料物質の分子線を飛ばし基板の上に薄膜の成長を
行う。 チタン蒸気を飛ばすのは数10分に1回という低いデュー
ティになる。この時は遮蔽板7を閉じてチタン蒸気が基
板、マニピュレータや分子線セルの方へ飛散しないよう
にする。遮蔽板7が閉となった時、その遮蔽板の形状
は、マニピュレータ上の基板上の面及び分子線セルのツ
ルボ開口面のどの位置から見てもチタンフィラメントが
見えないように設計されている。チタンの蒸気はその周
囲の液体窒素チュラウド5の内面に付着する。このチタ
ンは極めて活性で多様なガス分子を吸着しチャンバ内の
真空度を上げる。 チタン蒸気を飛ばさない時は遮蔽板7の開く。マニピュ
レータや分子線セルは高温であるのでガスが放出される
が、これが熱運動して液体窒素シュラウドに当るとチタ
ンのゲッター作用によって捕獲されてしまう。 つまりチタンが付着している液体窒素シュラウドの面が
マニピュレータ、分子線セルに近くしかも互いに向き合
っているので脱ガスを吸着する効率が非常に良い。排気
コンダクタンスが高いということである。
分子線エピタキシー装置に於いて、成長室チャンバの液
体窒素シュラウドとチタンサブリメーションポンプの液
体窒素シュラウドとを一体化している。 このため液体窒素シュラウドが単純化され容積も小さく
なるので材料費、製作費ともに低減される。 液体窒素の供給系統が1系統になるので液体窒素の供
給、監視、補給などの作業がより単純化される。 成長室チャンバの構造も単純化される。 さらにチタンサブリメーションポンプの排気コンダクタ
ンスが高まり排気効果が良くなる。
体窒素シュラウドとチタンサブリメーションポンプの液
体窒素シュラウドとを一体化している。 このため液体窒素シュラウドが単純化され容積も小さく
なるので材料費、製作費ともに低減される。 液体窒素の供給系統が1系統になるので液体窒素の供
給、監視、補給などの作業がより単純化される。 成長室チャンバの構造も単純化される。 さらにチタンサブリメーションポンプの排気コンダクタ
ンスが高まり排気効果が良くなる。
第1図は本発明の実施例に係る分子線エピタキシー装置
の縦断面図。 第2図は第1図のII−II断面図。 第3図は従来例に係る他の実施例に係る分子線エピタキ
シー装置の縦断面図。 第4図は本発明の他の実施例に係る分子線エピタキシー
装置の縦断面図。 1……分子線セル 2……成長室チャンバ 3……チタンサブリメーションポンプ 4……マニピュレータ 5……液体窒素シュラウド 6……チタンサブリメーションポンプフィラメント 7……遮蔽板 8……チタンサブリメーションポンプ用液体窒素シュラ
ウド 9……開口 10……フランジ 11、12、13……シュラウドの貫通穴
の縦断面図。 第2図は第1図のII−II断面図。 第3図は従来例に係る他の実施例に係る分子線エピタキ
シー装置の縦断面図。 第4図は本発明の他の実施例に係る分子線エピタキシー
装置の縦断面図。 1……分子線セル 2……成長室チャンバ 3……チタンサブリメーションポンプ 4……マニピュレータ 5……液体窒素シュラウド 6……チタンサブリメーションポンプフィラメント 7……遮蔽板 8……チタンサブリメーションポンプ用液体窒素シュラ
ウド 9……開口 10……フランジ 11、12、13……シュラウドの貫通穴
Claims (1)
- 【請求項1】真空排気装置によって超高真空に引くこと
のできる成長室チャンバと、基板を保持し加熱するため
成長室チャンバの中に設けられるマニピュレータと、原
料物質を収容し加熱気化し分子線として基板に向かって
照射するため成長室チャンバに取り付けられる適数個の
分子線セルと、真空排気装置のひとつとして成長室チャ
ンバの中に設けられたチタンサブリメーションポンプ発
熱体と、成長室チャンバの壁面に沿ってマニピュレータ
及びチタンサブリメーションポンプ発熱体を囲むように
連続して設けられた単一の液体窒素シュラウドと、マニ
ピュレータとチタンサブリメーションポンプ発熱体の間
に設けられ、且つ操作により前記チタンサプリメーショ
ンポンプ発熱体を前記マニピュレータの基板上の面及び
前記分子線セルのルツボ開口面のどの位置からも遮蔽で
きる可動遮蔽板とより構成される事を特徴とする分子線
エピタキシー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2166149A JPH07115991B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | 分子線エピタキシー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2166149A JPH07115991B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | 分子線エピタキシー装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0455389A JPH0455389A (ja) | 1992-02-24 |
JPH07115991B2 true JPH07115991B2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=15825969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2166149A Expired - Fee Related JPH07115991B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | 分子線エピタキシー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07115991B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01142279A (ja) * | 1987-11-26 | 1989-06-05 | Nissin Electric Co Ltd | シヤツタ付チタンサブリメーシヨンポンプ |
JPH01305890A (ja) * | 1988-06-01 | 1989-12-11 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 分子線結晶成長装置 |
-
1990
- 1990-06-25 JP JP2166149A patent/JPH07115991B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0455389A (ja) | 1992-02-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR930007853B1 (ko) | 진공 증발장치 | |
JP4059946B2 (ja) | 有機薄膜形成装置及び有機材料の再利用方法 | |
JP2010533790A (ja) | 固体材料のための真空蒸着装置 | |
JP4559543B2 (ja) | 薄い酸化物コーティングの製造装置 | |
JPH07115991B2 (ja) | 分子線エピタキシー装置 | |
US4472453A (en) | Process for radiation free electron beam deposition | |
JP3623587B2 (ja) | 真空蒸着装置およびその真空蒸着装置を用いた真空蒸着方法 | |
JPH0149786B2 (ja) | ||
JP2719283B2 (ja) | 低温用クヌ−ドセンセル | |
JPH09209126A (ja) | 真空蒸着装置 | |
JPH02111873A (ja) | 蒸着装置用クヌードセン型蒸発源装置 | |
JPH04356915A (ja) | ガスソースセル | |
JPH07519B2 (ja) | 分子線エピタキシ−装置 | |
JPS6369219A (ja) | 分子線源用セル | |
JP2719281B2 (ja) | 低温用クヌ−ドセンセル | |
JP2719282B2 (ja) | 低温用クヌ−ドセンセル | |
JPH06220614A (ja) | 真空蒸着装置 | |
JPH11324917A (ja) | クライオポンプ | |
JPH0266162A (ja) | 真空蒸着装置 | |
JP2024080209A (ja) | 気化器、イオン源、半導体製造装置及び気化器の運転方法 | |
JPH0513332A (ja) | 冷却機構つきマニピユレ−タ | |
JPH03145580A (ja) | ゲッタポンプ | |
JPS6272113A (ja) | 分子線結晶成長装置 | |
JPH0361357A (ja) | 蒸着装置 | |
JPH06108250A (ja) | 薄膜製造装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |