JPH07115857B2 - 合成雲母粉体、その製造方法および該合成雲母粉体を配合した化粧料 - Google Patents
合成雲母粉体、その製造方法および該合成雲母粉体を配合した化粧料Info
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- JPH07115857B2 JPH07115857B2 JP1567687A JP1567687A JPH07115857B2 JP H07115857 B2 JPH07115857 B2 JP H07115857B2 JP 1567687 A JP1567687 A JP 1567687A JP 1567687 A JP1567687 A JP 1567687A JP H07115857 B2 JPH07115857 B2 JP H07115857B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は合成雲母粉体、その製造方法および該合成雲母
粉体を配合した化粧料に関する。本発明の合成雲母粉体
を配合した化粧料は、彩やかな外観色を持ち、使用性、
仕上がりに優れ、しかも安定性、安全性が高い化粧料で
ある。
粉体を配合した化粧料に関する。本発明の合成雲母粉体
を配合した化粧料は、彩やかな外観色を持ち、使用性、
仕上がりに優れ、しかも安定性、安全性が高い化粧料で
ある。
[従来の技術] 化粧料には、製品の伸展性、付着性、隠蔽力、成形性等
を向上させる目的で各種の体質顔料が配合されている。
体質顔料としてはタルク、カオリン、雲母等の無機粉
末、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリス
チレンパウダー、アクリル樹脂パウダー、エポキシ樹脂
パウダー等の有機粉末等がある。これらの中で雲母は透
明感に優れ、つやがあり、使用感触に伸展性があるの
で、使用の機会が多い。最近では、天然の雲母だけでな
く、合成の雲母も開発されてきた。
を向上させる目的で各種の体質顔料が配合されている。
体質顔料としてはタルク、カオリン、雲母等の無機粉
末、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリス
チレンパウダー、アクリル樹脂パウダー、エポキシ樹脂
パウダー等の有機粉末等がある。これらの中で雲母は透
明感に優れ、つやがあり、使用感触に伸展性があるの
で、使用の機会が多い。最近では、天然の雲母だけでな
く、合成の雲母も開発されてきた。
合成雲母とは、溶融法、水熱法若しくは、固体間反応法
によって得られるフィロケイ酸塩鉱物である。従来、良
質の結晶の合成雲母粉体は、カリウム、ナトリウム、マ
グネシウム、アルミニウム、ケイ素、フッ素等を含有す
る化合物を一定の割合で混合し、これを溶融、晶出、冷
却後、機械的粉砕を行うことにより得ている。このよう
なものとして例えば、次のようなものが挙げられる。
によって得られるフィロケイ酸塩鉱物である。従来、良
質の結晶の合成雲母粉体は、カリウム、ナトリウム、マ
グネシウム、アルミニウム、ケイ素、フッ素等を含有す
る化合物を一定の割合で混合し、これを溶融、晶出、冷
却後、機械的粉砕を行うことにより得ている。このよう
なものとして例えば、次のようなものが挙げられる。
K Mg3(Al Si3 O10)F2カリウム金雲母 K Mg2 1/2(Si4 O10)F2カリ四ケイ素雲母 K Mg2 Li(Si4 O10)F2カリウムテニオライト K 2/3 Mg2 1/3 Li 2/3(Si4 O10)F2 NaMg3(Al Si3 O10)F2ナトリウム金雲母 NaMg2 Li(Si4 O10)F2ナトリウムテニオライト NaMg2 1/2(Si4 O10)F2ナトリウム四ケイ素雲母 Na 1/3Mg22/3Li 1/3(Si4 O10)F2ナトリウムヘクトラ
イト [発明が解決しようとする問題点] 以上のように、雲母は優れた性質を持つものの、天然雲
母は、微量の金属を有しているため若干の着色がある。
それゆえ化粧料に配合した場合、化粧料の外観色の彩度
を下げる傾向がある。化粧料の外観色の彩度を上げる一
般的手段としては有機顔料を使用することが挙げられる
が、有機顔料は光安定性が悪く、光により劣化し、退色
や変臭という化粧料として好ましくない現象を起こす。
イト [発明が解決しようとする問題点] 以上のように、雲母は優れた性質を持つものの、天然雲
母は、微量の金属を有しているため若干の着色がある。
それゆえ化粧料に配合した場合、化粧料の外観色の彩度
を下げる傾向がある。化粧料の外観色の彩度を上げる一
般的手段としては有機顔料を使用することが挙げられる
が、有機顔料は光安定性が悪く、光により劣化し、退色
や変臭という化粧料として好ましくない現象を起こす。
また雲母は粉体表面の活性が強く、油分、香料等の劣化
を起こし易い。
を起こし易い。
使用感触の伸展性の面では、これを球状の樹脂粉体で代
用することもある程度可能であるが、球状の樹脂粉体を
多量に配合すると、化粧料の皮膚に対する付着性を下
げ、さらに化粧料の成形性を悪化させるという問題も起
こってくる。
用することもある程度可能であるが、球状の樹脂粉体を
多量に配合すると、化粧料の皮膚に対する付着性を下
げ、さらに化粧料の成形性を悪化させるという問題も起
こってくる。
つやの面では、雲母に替えてチタン−雲母系パール顔料
を配合することも考えられるが、これもやはり化粧料の
成形性の悪化につながる。
を配合することも考えられるが、これもやはり化粧料の
成形性の悪化につながる。
つまり、雲母は他の粉体では代用できない優れた性質を
持つのであるが、微量の金属による着色の問題と表面活
性の問題があり、自由な配合は妨げられているのが現状
である。
持つのであるが、微量の金属による着色の問題と表面活
性の問題があり、自由な配合は妨げられているのが現状
である。
さらに雲母は化粧料に配合した場合、油とのなじみが悪
く、分散安定性が悪かったり使用感触のなめらかさが満
足されない等の欠点がある。
く、分散安定性が悪かったり使用感触のなめらかさが満
足されない等の欠点がある。
つまり、雲母はほかの粉体では代用できない優れた性質
を持つのであるが、上述の微量金属による着色の問題、
表面活性の問題および基剤中への分散性の問題があり、
自由な配合が妨げられているのである。
を持つのであるが、上述の微量金属による着色の問題、
表面活性の問題および基剤中への分散性の問題があり、
自由な配合が妨げられているのである。
こうした問題点を解決する目的で、前述の合成雲母が製
造されている。合成雲母は微量金属の混入がないので、
化粧料の外観色の彩度を下げる問題は解決しているが、
粉体表面の活性は天然雲母と同様に強く、また化粧料製
剤中に配合すると、フッ素イオン(F-)が溶出してくる
ので、安全性の問題がある。また油へのなじみも天然雲
母と同程度であり分散性や使用感触は改善されない。
造されている。合成雲母は微量金属の混入がないので、
化粧料の外観色の彩度を下げる問題は解決しているが、
粉体表面の活性は天然雲母と同様に強く、また化粧料製
剤中に配合すると、フッ素イオン(F-)が溶出してくる
ので、安全性の問題がある。また油へのなじみも天然雲
母と同程度であり分散性や使用感触は改善されない。
以上のことから、表面活性を抑え、フッ素イオンの溶出
がなく、かつ分散性良好で使用感触に優れた合成雲母の
開発が、伸展性、光沢、付着性、成形性に優れ、高彩度
の外観色を与え、安定性、安全性の高い化粧料とくにメ
ーキャップ化粧料を製造する目的で、望まれていたので
ある。
がなく、かつ分散性良好で使用感触に優れた合成雲母の
開発が、伸展性、光沢、付着性、成形性に優れ、高彩度
の外観色を与え、安定性、安全性の高い化粧料とくにメ
ーキャップ化粧料を製造する目的で、望まれていたので
ある。
本発明者等は、これらの問題を解決するため、Fのモル
数については、 (1)強酸によりFを溶解する方法。
数については、 (1)強酸によりFを溶解する方法。
(2)溶融に際し、Fの配合量を少なくして合成する方
法。
法。
(3)精製水、煮沸水、等により洗浄を繰り返す方法。
を試みてみた。
しかし、(1)の方法では、FのみでなくMg、K等も同
時に溶解し、構造が破壊される場合がある。(2)の方
法では、雲母結晶析出量が減少するのみであり、合成雲
母中のFモル数は変化しない。(3)の方法では、ほと
んどFのモル数減少には効果がない。
時に溶解し、構造が破壊される場合がある。(2)の方
法では、雲母結晶析出量が減少するのみであり、合成雲
母中のFモル数は変化しない。(3)の方法では、ほと
んどFのモル数減少には効果がない。
また油へのなじみをよくするためには、合成雲母粒子の
表面形状を、より不規則にして油の含みをよくすること
を考え、超音波等による振動処理、酸化剤、還元剤によ
る化学処理、強アルカリによる処理等の方法を試みた
が、いずれの方法も効果的ではなく、却って2次凝集等
による粉体の粗大化が生じて好ましくなかった。
表面形状を、より不規則にして油の含みをよくすること
を考え、超音波等による振動処理、酸化剤、還元剤によ
る化学処理、強アルカリによる処理等の方法を試みた
が、いずれの方法も効果的ではなく、却って2次凝集等
による粉体の粗大化が生じて好ましくなかった。
[問題点を解決するための手段] そこで、本発明者等は、さらに検討を進めて鋭意研究の
結果、極めて有用な興味ある性質を示す新規合成雲母及
びその製造方法の開発に成功し、本発明に到達した。
結果、極めて有用な興味ある性質を示す新規合成雲母及
びその製造方法の開発に成功し、本発明に到達した。
即ち、第一の本発明は、合成雲母組成中のフッ素のモル
数が合成雲母の化学量論組成の75〜99%であり、かつ合
成雲母粉体の粒子端面が薄葉化した形状を有しているこ
とを特徴とした合成雲母粉体であり、第二の本発明は、
合成雲母粉体を酸若しくはキレート剤の1種または2種
以上からなる水溶液と接触させる工程と、合成雲母を60
0〜1350℃で熱処理する工程とからなることを特徴とし
た上記合成雲母の製造方法であり、また第三の本発明は
上記合成雲母粉体を配合することを特徴とした化粧料で
ある。
数が合成雲母の化学量論組成の75〜99%であり、かつ合
成雲母粉体の粒子端面が薄葉化した形状を有しているこ
とを特徴とした合成雲母粉体であり、第二の本発明は、
合成雲母粉体を酸若しくはキレート剤の1種または2種
以上からなる水溶液と接触させる工程と、合成雲母を60
0〜1350℃で熱処理する工程とからなることを特徴とし
た上記合成雲母の製造方法であり、また第三の本発明は
上記合成雲母粉体を配合することを特徴とした化粧料で
ある。
以下、本発明について詳述する。
本発明の合成雲母粉体は、合成雲母中のフッ素のモル数
が、合成雲母の化学量論組成である2モルに対し、75〜
99%であることを特徴の一としている。Fモル数が化学
量論組成の75%未満である場合は、合成雲母は分解し、
フォルステライト(MgSiO4)、リューサイト(K AlSi2
O6)等に変化するため好ましくない。またFのモル数が
99%を超えると、2モルのものと特性に差異が認められ
ず好ましくない。Fのモル数は化学量論組成の75〜99%
であり、好ましくは80〜97.5%、さらに好ましくは90〜
95%である。
が、合成雲母の化学量論組成である2モルに対し、75〜
99%であることを特徴の一としている。Fモル数が化学
量論組成の75%未満である場合は、合成雲母は分解し、
フォルステライト(MgSiO4)、リューサイト(K AlSi2
O6)等に変化するため好ましくない。またFのモル数が
99%を超えると、2モルのものと特性に差異が認められ
ず好ましくない。Fのモル数は化学量論組成の75〜99%
であり、好ましくは80〜97.5%、さらに好ましくは90〜
95%である。
下記に本発明の合成雲母粉体の一般式を示す。
X 1/3〜1 Y2〜3(Z4 O10)F1.5〜1.98 (式中XはNa+、K+、Li+、Ca2+、Rb2+、Sr2+からなる群
より選ばれる1種以上のイオンを表わし、YはMg2+、Fe
2+、Ni2+、Mn2+、Al3+、Fe3+、Li+、からなる群より選
ばれる1種以上のイオンを表し、ZはAl3+、Si4+、G
e4+、Fe3+、B3+からなる群より選ばれる1種以上のイオ
ンを表す。) また、本発明の合成雲母粉体の粒子端面は薄葉化した形
状でなければならない。薄葉化してなければ、本発明の
目的を達成できる合成雲母粉体とならない。従来の合成
雲母粉体は、一般的には溶融合成法によって得られる数
mm〜数cmの層状結晶体を乾式の粉砕機、例えばジョーク
ラッシャー、ハンマークラッシャーで粗粉砕後、さらに
微粉砕機で粉砕または摩砕したものである。こうして得
た合成雲母粉体の形状は不定形板状であり、粒子端面の
薄葉化は見られない。粒子端面が薄葉化するとは、粒子
の端面の形状が、少なくとも2枚以上にへき開した状態
のことである。端面のへき開の枚数は、2枚以上であれ
ばよく、へき開の枚数は多くなればなるほど、効果的で
ある。従って、粒子の端面形状が2枚以上にへき開せ
ず、平面的な形状となっている合成雲母粉体は、本発明
の合成雲母粉体に該当しない。なお粒子端面とは、粉体
化した後の合成雲母粉体のそれぞれの厚さ方向(面方向
ではない)の面である。
より選ばれる1種以上のイオンを表わし、YはMg2+、Fe
2+、Ni2+、Mn2+、Al3+、Fe3+、Li+、からなる群より選
ばれる1種以上のイオンを表し、ZはAl3+、Si4+、G
e4+、Fe3+、B3+からなる群より選ばれる1種以上のイオ
ンを表す。) また、本発明の合成雲母粉体の粒子端面は薄葉化した形
状でなければならない。薄葉化してなければ、本発明の
目的を達成できる合成雲母粉体とならない。従来の合成
雲母粉体は、一般的には溶融合成法によって得られる数
mm〜数cmの層状結晶体を乾式の粉砕機、例えばジョーク
ラッシャー、ハンマークラッシャーで粗粉砕後、さらに
微粉砕機で粉砕または摩砕したものである。こうして得
た合成雲母粉体の形状は不定形板状であり、粒子端面の
薄葉化は見られない。粒子端面が薄葉化するとは、粒子
の端面の形状が、少なくとも2枚以上にへき開した状態
のことである。端面のへき開の枚数は、2枚以上であれ
ばよく、へき開の枚数は多くなればなるほど、効果的で
ある。従って、粒子の端面形状が2枚以上にへき開せ
ず、平面的な形状となっている合成雲母粉体は、本発明
の合成雲母粉体に該当しない。なお粒子端面とは、粉体
化した後の合成雲母粉体のそれぞれの厚さ方向(面方向
ではない)の面である。
なお、本発明の合成雲母の粒径は、用途にもよるが、一
般的には厚さ方向が0.05〜2μであり、面方向が2〜60
μである。
般的には厚さ方向が0.05〜2μであり、面方向が2〜60
μである。
本発明の合成雲母粉体の見掛け上の厚さは、従来の合成
雲母粉体に比べて、空隙があるため厚くなった様にみえ
る。しかしながら、粒子端面が薄葉化し、へき開してい
るため、粒子の比表面積は大きくなっている。
雲母粉体に比べて、空隙があるため厚くなった様にみえ
る。しかしながら、粒子端面が薄葉化し、へき開してい
るため、粒子の比表面積は大きくなっている。
次に、本発明の合成雲母の製造方法について説明する。
まず、合成雲母中のフッ素のモル数を、従前の化学量論
組成である2モルに対して75〜99%にする工程について
説明する。
まず、合成雲母中のフッ素のモル数を、従前の化学量論
組成である2モルに対して75〜99%にする工程について
説明する。
合成雲母の一般的製造方法は、例えば合成フッ素金雲母
の場合、無水ケイ酸約40部、酸化マグネシウム約30部、
酸化アルミニウム約13部及びケイフッ化カリウム約17部
を混合した後1,400〜1,500℃で溶融し更に、1,300〜1,4
00℃で晶出し、合成フッ素金雲母{K Mg3(Al Si3O10)
F2}を得る。こうして合成雲母を得た後、得られた鉱塊
を粉砕、要すれば分級して合成雲母粉体を得る。
の場合、無水ケイ酸約40部、酸化マグネシウム約30部、
酸化アルミニウム約13部及びケイフッ化カリウム約17部
を混合した後1,400〜1,500℃で溶融し更に、1,300〜1,4
00℃で晶出し、合成フッ素金雲母{K Mg3(Al Si3O10)
F2}を得る。こうして合成雲母を得た後、得られた鉱塊
を粉砕、要すれば分級して合成雲母粉体を得る。
上記従前の合成雲母を600〜1,350℃で熱処理することに
より、本発明のFモル数の少ない合成雲母が得られる。
600℃未満の温度では、フッ素のモル数を減少させるこ
とができないため好ましくなく、一方1,350℃を超える
温度では、合成雲母が溶融するため好ましくない。熱処
理温度は600〜1,350℃の範囲であり、好ましくは700〜
1,200℃であり、さらに好ましくは900〜1,100℃であ
る。
より、本発明のFモル数の少ない合成雲母が得られる。
600℃未満の温度では、フッ素のモル数を減少させるこ
とができないため好ましくなく、一方1,350℃を超える
温度では、合成雲母が溶融するため好ましくない。熱処
理温度は600〜1,350℃の範囲であり、好ましくは700〜
1,200℃であり、さらに好ましくは900〜1,100℃であ
る。
熱処理時間は数秒から数日、処理温度により適宜選択で
き、例えば合成フッ素金雲母を1,000℃で処理する場
合、0.5〜10時間程度が好ましい。
き、例えば合成フッ素金雲母を1,000℃で処理する場
合、0.5〜10時間程度が好ましい。
熱処理は合成雲母の鉱塊を粗粉砕した後でも、微粉砕し
た後でもいずれでもよいが、微粉砕、分級後に熱処理を
行う方が、時間短縮と効果の面で優れており、好まし
い。
た後でもいずれでもよいが、微粉砕、分級後に熱処理を
行う方が、時間短縮と効果の面で優れており、好まし
い。
合成雲母を熱処理する設備方式は、例えば外熱式加熱
炉、内熱式加熱炉、ロータリーキルン等の公知のあらゆ
る方法が適用できる。
炉、内熱式加熱炉、ロータリーキルン等の公知のあらゆ
る方法が適用できる。
熱処理雰囲気は、酸化雰囲気、還元雰囲気、アルゴンガ
ス雰囲気、N2ガス雰囲気、アンモニアガス雰囲気、真空
中等でよいが、それらの組み合せでもよく、用途、機能
により適宜選択できる。
ス雰囲気、N2ガス雰囲気、アンモニアガス雰囲気、真空
中等でよいが、それらの組み合せでもよく、用途、機能
により適宜選択できる。
次に、合成雲母粉体の粒子端面の薄葉化について、説明
する。
する。
例えば、上述の合成フッ素金雲母粉体の形状は不定形板
状で、粒子端面形状は直線的である。粒子の端面を、薄
葉化した形状にするには、合成雲母粉体を、酸若しくは
キレート剤の1種又は2種以上からなる水溶液と接触さ
せる。例えば、上記合成フッ素金雲母粉体をクエン酸水
溶液と接触させる製法が上げられる。
状で、粒子端面形状は直線的である。粒子の端面を、薄
葉化した形状にするには、合成雲母粉体を、酸若しくは
キレート剤の1種又は2種以上からなる水溶液と接触さ
せる。例えば、上記合成フッ素金雲母粉体をクエン酸水
溶液と接触させる製法が上げられる。
水溶液との接触時間は、数分から数日であり、処理温
度、処理濃度により適宜選択でき、例えば合成フッ素金
雲母を20℃で、1M/クエン酸液で接触させる場合は30
分〜5時間程度が好ましい。
度、処理濃度により適宜選択でき、例えば合成フッ素金
雲母を20℃で、1M/クエン酸液で接触させる場合は30
分〜5時間程度が好ましい。
鉱塊を粉砕する場合は、一般的には粗粉砕した後、微粉
砕するが、上記水溶液との接触は、合成雲母鉱塊の粗粉
砕後でも、微粉砕後でもいずれでもよい。摩砕分級した
後に接触させるのが効果の面で優れている。
砕するが、上記水溶液との接触は、合成雲母鉱塊の粗粉
砕後でも、微粉砕後でもいずれでもよい。摩砕分級した
後に接触させるのが効果の面で優れている。
接触温度は、0〜100℃まで適宜選択でき、高温の方が
薄葉化が促進され、より好ましい。
薄葉化が促進され、より好ましい。
接触水溶液の濃度は、合成雲母量に応じて適宜選択でき
るが、一般的には0.05〜10M/である。
るが、一般的には0.05〜10M/である。
合成雲母粉を水溶液と接触させる方法は、例えば撹拌機
による撹拌、エアレーション浸漬等の公知のあらゆる方
法が適用できる。
による撹拌、エアレーション浸漬等の公知のあらゆる方
法が適用できる。
酸としては無機酸、有機酸のいずれでもよいが、強酸を
用いた場合は構造が破壊されることがあるので、好まし
くは弱酸である。無機酸としては塩酸、硝酸、硫酸、塩
素酸、過塩素酸、過ヨウ素酸、臭素酸、リン酸、ホウ
酸、炭酸等が例示でき、有機酸としてはギ酸、酢酸、ア
クリル酸、安息香酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、
グルタク酸、アジピン酸、ピメリン酸、フタル酸等のカ
ルボン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のオキ
シカルボン酸、グリシン、アラニン、バリン、ロイシ
ン、チロシン、トレオニン、セリン、プロリン、トリプ
トファン、メチオニン、シスチン、チロキシン、アスパ
ラギン、グルタミン酸、リジン、アルギニン等のアミノ
酸等が例示でき、キレート剤としてはエチレンジアミン
四酢酸、ニトリロ三酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン−四酢酸、N−オキシエチルエチレンジアミン−三酢
酸、エチレングリコールビス−四酢酸、エチレンジアミ
ン−四プロピオン酸等が例示できる。
用いた場合は構造が破壊されることがあるので、好まし
くは弱酸である。無機酸としては塩酸、硝酸、硫酸、塩
素酸、過塩素酸、過ヨウ素酸、臭素酸、リン酸、ホウ
酸、炭酸等が例示でき、有機酸としてはギ酸、酢酸、ア
クリル酸、安息香酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、
グルタク酸、アジピン酸、ピメリン酸、フタル酸等のカ
ルボン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のオキ
シカルボン酸、グリシン、アラニン、バリン、ロイシ
ン、チロシン、トレオニン、セリン、プロリン、トリプ
トファン、メチオニン、シスチン、チロキシン、アスパ
ラギン、グルタミン酸、リジン、アルギニン等のアミノ
酸等が例示でき、キレート剤としてはエチレンジアミン
四酢酸、ニトリロ三酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン−四酢酸、N−オキシエチルエチレンジアミン−三酢
酸、エチレングリコールビス−四酢酸、エチレンジアミ
ン−四プロピオン酸等が例示できる。
本発明に係るFモル数が減少し、かつ粒子端面が薄葉化
した合成雲母は、上述した二つの工程を順次行うことで
得られる。即ち、合成雲母粉体を有機酸若しくはキレー
ト剤の一種または2種以上からなる水溶液と接触させる
工程と、合成雲母粉体を600〜1350℃で熱処理する工程
であるが、いずれの工程を先に行ってもよく、適宜選択
できる。
した合成雲母は、上述した二つの工程を順次行うことで
得られる。即ち、合成雲母粉体を有機酸若しくはキレー
ト剤の一種または2種以上からなる水溶液と接触させる
工程と、合成雲母粉体を600〜1350℃で熱処理する工程
であるが、いずれの工程を先に行ってもよく、適宜選択
できる。
上記合成雲母不の化粧料への配合量は、化粧料全量中の
1〜100重量%である。
1〜100重量%である。
本発明の化粧料としてはフェーシャル化粧料、メーキャ
ップ化粧料、ヘア化粧料等広い範囲の化粧料が含まれ、
とくにはメーキャップ化粧料、例えばファンデーショ
ン、粉白粉、アイシャドー、ブラッシャー、化粧下地、
ネイルエナメル、アイライナー、マスカラ、口紅、ファ
ンシーパウダー等に好適である。
ップ化粧料、ヘア化粧料等広い範囲の化粧料が含まれ、
とくにはメーキャップ化粧料、例えばファンデーショ
ン、粉白粉、アイシャドー、ブラッシャー、化粧下地、
ネイルエナメル、アイライナー、マスカラ、口紅、ファ
ンシーパウダー等に好適である。
本発明の合成雲母粉体は、化粧料に配合されるに当たっ
て必要に応じ、シリコーン処理、金属石鹸処理、、脂肪
酸処理、界面活性剤処理、あるいは酸、アルカリ、無機
塩類による処理、さらには、これらの複合処理を行った
後配合してもよい。
て必要に応じ、シリコーン処理、金属石鹸処理、、脂肪
酸処理、界面活性剤処理、あるいは酸、アルカリ、無機
塩類による処理、さらには、これらの複合処理を行った
後配合してもよい。
本発明の化粧料には、前記の合成雲母粉体の他に、通常
化粧料に用いられる他の成分を必要に応じて適宜配合す
ることがてきる。例えばタルク、カオリン、セリサイ
ト、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バ
ーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、
珪ソウ土、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケ
イ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウム、ケ
イ酸ストロンウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ヒ
ドロキシアパタイト、ゼオライト、窒化ホウ素、セラミ
クスパウダー等の無機粉末、ナイロンパウダー、ポリエ
チレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ベンゾグアナ
ミンパウダー、ポリ四弗化エチレンパウダー、ジスチレ
ンベンゼンポリマーパウダー、エポキシパウダー、アク
リルパウダー、微結晶性セルロース等の有機粉末、酸化
チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料、酸化鉄(ベンガ
ラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料、γ酸化鉄等の無
機褐色系顔料、黄酸鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸
化鉄、カーボンブラック等の無機黒色系顔料、マンゴバ
イオレット、ゴバルトバイオレット等の無機紫色系顔
料、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の
無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色系顔料、酸化
チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、
オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、
着色酸化チタン被覆雲母等のパール顔料、アルミニウム
パウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料、赤色20
1号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、
赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色20
4号、黄色205号、黄色401号及び青色404号等の有機顔
料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤
色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4
号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青
色1号のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレー
キ等の有機顔料、クロロフィル、β−カロチン等の天然
色素、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、マイク
ロクリスタリンワックス、オゾケライト、セレシン、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、イソステアリン酸、セチルアルコール、ヘキサデシ
ルアルコール、オレイルアルコール、2−エチルヘキサ
ン酸セチル、パルチミン酸2−エチルヘキシル、ミリス
チン酸2−オクチルドデシル、ジ2−エチルヘキサン酸
ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸
グリセロール、オレイン酸2−オクチルドデシル、ミリ
スチン酸イソプロピル、トリイソステアリン酸グリセロ
ール、トリヤシ油脂肪酸グリセロール、トリ−2−エチ
ルヘキサン酸グリセロール、オレイン酸2−オクチルド
デシル、ミリスチン酸イソプロピル、トリイソステアリ
ン酸グリセロール、トリヤシ油脂肪酸グリセロール、オ
リーブ油、アボガド油、ミツロウ、ミリスチン酸ミリス
チル、ミンク油、ラノリン等の各種炭化水素、シリコー
ン油、高級脂肪酸、油脂類のエステル類、高級アルコー
ル、ロウ類等の油性成分、アセトン、トルエン、酢酸ブ
チル、酢酸エステル等の有機溶剤、アルキッド樹脂、尿
素樹脂等の樹脂、カンファ、クエン酸アセトルトリブチ
ル等の可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、界
面活性剤、保湿剤、香料、水、アルコール、増粘剤等が
あげられる。
化粧料に用いられる他の成分を必要に応じて適宜配合す
ることがてきる。例えばタルク、カオリン、セリサイ
ト、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バ
ーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、
珪ソウ土、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケ
イ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウム、ケ
イ酸ストロンウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ヒ
ドロキシアパタイト、ゼオライト、窒化ホウ素、セラミ
クスパウダー等の無機粉末、ナイロンパウダー、ポリエ
チレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ベンゾグアナ
ミンパウダー、ポリ四弗化エチレンパウダー、ジスチレ
ンベンゼンポリマーパウダー、エポキシパウダー、アク
リルパウダー、微結晶性セルロース等の有機粉末、酸化
チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料、酸化鉄(ベンガ
ラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料、γ酸化鉄等の無
機褐色系顔料、黄酸鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸
化鉄、カーボンブラック等の無機黒色系顔料、マンゴバ
イオレット、ゴバルトバイオレット等の無機紫色系顔
料、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の
無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色系顔料、酸化
チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、
オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、
着色酸化チタン被覆雲母等のパール顔料、アルミニウム
パウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料、赤色20
1号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、
赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色20
4号、黄色205号、黄色401号及び青色404号等の有機顔
料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤
色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4
号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青
色1号のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレー
キ等の有機顔料、クロロフィル、β−カロチン等の天然
色素、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、マイク
ロクリスタリンワックス、オゾケライト、セレシン、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、イソステアリン酸、セチルアルコール、ヘキサデシ
ルアルコール、オレイルアルコール、2−エチルヘキサ
ン酸セチル、パルチミン酸2−エチルヘキシル、ミリス
チン酸2−オクチルドデシル、ジ2−エチルヘキサン酸
ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸
グリセロール、オレイン酸2−オクチルドデシル、ミリ
スチン酸イソプロピル、トリイソステアリン酸グリセロ
ール、トリヤシ油脂肪酸グリセロール、トリ−2−エチ
ルヘキサン酸グリセロール、オレイン酸2−オクチルド
デシル、ミリスチン酸イソプロピル、トリイソステアリ
ン酸グリセロール、トリヤシ油脂肪酸グリセロール、オ
リーブ油、アボガド油、ミツロウ、ミリスチン酸ミリス
チル、ミンク油、ラノリン等の各種炭化水素、シリコー
ン油、高級脂肪酸、油脂類のエステル類、高級アルコー
ル、ロウ類等の油性成分、アセトン、トルエン、酢酸ブ
チル、酢酸エステル等の有機溶剤、アルキッド樹脂、尿
素樹脂等の樹脂、カンファ、クエン酸アセトルトリブチ
ル等の可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、界
面活性剤、保湿剤、香料、水、アルコール、増粘剤等が
あげられる。
本発明による化粧料の形態は、粉末状、ケーキ状、ペン
シル状、ステック状、軟膏状、液状、乳液状、クリーム
状等であることができる。
シル状、ステック状、軟膏状、液状、乳液状、クリーム
状等であることができる。
[実施例] 次に実施例、参考例を挙げて本発明をさらに説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されない。まず、本発
明に係る合成雲母の製造例を挙げる。製造例中における
化学分析値及びX線回折等の測定は以下の方法により行
った。
が、本発明はこれら実施例に限定されない。まず、本発
明に係る合成雲母の製造例を挙げる。製造例中における
化学分析値及びX線回折等の測定は以下の方法により行
った。
化学分析値 カリウム、マグネシウムは炎光光度法、アルミニウムは
原子吸光光度法、シリカは重量法、フッ素は吸光光度法
により行った。
原子吸光光度法、シリカは重量法、フッ素は吸光光度法
により行った。
X線回析 広角X線回析法による2θ=2゜〜50゜の測定チャート
である。測定は30KV、25mAで行い、スリット系はD.S.=
1゜、S.S.=1゜、R.S.=0.2mmを使用した。なお、測
定条件は25℃、65%RHである。
である。測定は30KV、25mAで行い、スリット系はD.S.=
1゜、S.S.=1゜、R.S.=0.2mmを使用した。なお、測
定条件は25℃、65%RHである。
フッ素溶出量 試料20g/200ml蒸留水で、常温30分間撹拌後の瀘液のF
濃度。F分析は吸光光度法によった。
濃度。F分析は吸光光度法によった。
カリウム溶出量 試料20g/200ml蒸留水で、常温30分間撹拌後の瀘液のK
濃度。K分析は炎光光度法によった。
濃度。K分析は炎光光度法によった。
4.カリウム溶出量 試料20g/200ml蒸留水で、常温30分間撹拌後の瀘液のK
濃度。K分析は炎光光度法によった。
濃度。K分析は炎光光度法によった。
5.表面活性 内径4mmのパイレックスガラス管に粉体20mgを石英ウー
ルで固定し、250℃でt−ブタノールを通し、その分解
率を測定した。
ルで固定し、250℃でt−ブタノールを通し、その分解
率を測定した。
t−ブタノール注入量:0.3μ キャリヤーガス:窒素 流速:50ml/min 分析は島津製作所製GC−7Aを用いて、カラムPEG−20M、
0.31mm×25m、カラム温度80℃で行った。表面活性の評
価はt−ブタノールの残存率で示した。
0.31mm×25m、カラム温度80℃で行った。表面活性の評
価はt−ブタノールの残存率で示した。
6.明度 粉体を石英ガラス製の粉体測定用セルに詰め日立カラー
アナライザー607で測定し、X、Y、Z値よりH、V、
C値を計算し、明度をV値で示した。
アナライザー607で測定し、X、Y、Z値よりH、V、
C値を計算し、明度をV値で示した。
<造例1> 無水ケイ酸40部、酸化マグネシウム30部、酸化アルミニ
ウム13部及びケイフッ化カリウム17部を混合した後、15
00℃で溶融し、1350℃で晶出した合成フッ素金雲母を粉
砕、分級し、粒径2.5μ(マイクロメリティック社製セ
ディグラフ5000−01型により測定した球状換算値:以下
同じ)の合成フッ素金雲母粉体100部を得た。この粉体2
5gをクエン酸水溶液(1モル/)100mlに分散し、卓
上撹拌機で撹拌した。温度は80℃で、60分行った。その
後ブッフナーロートにより濾過、洗浄後、乾燥し、この
粉体を1100℃、1時間、エレマ式電気炉中で熱処理し、
本発明の合成雲母粉体(粒径2.5μ)を得た。この粉体
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、端面がささくれ
だち、薄葉化していることが明瞭であった。比較のため
クエン酸水溶液処理を省いた合成雲母粉体を観察した
が、端面は平らであり、薄葉化していなかった。(比較
製造例1) 製造例1で得た合成雲母粉体の状態を表す電子顕微鏡写
真を第1図に示す。また比較製造例1の合成雲母粉体の
状態を表す電子顕微鏡写真を第2図に示す。
ウム13部及びケイフッ化カリウム17部を混合した後、15
00℃で溶融し、1350℃で晶出した合成フッ素金雲母を粉
砕、分級し、粒径2.5μ(マイクロメリティック社製セ
ディグラフ5000−01型により測定した球状換算値:以下
同じ)の合成フッ素金雲母粉体100部を得た。この粉体2
5gをクエン酸水溶液(1モル/)100mlに分散し、卓
上撹拌機で撹拌した。温度は80℃で、60分行った。その
後ブッフナーロートにより濾過、洗浄後、乾燥し、この
粉体を1100℃、1時間、エレマ式電気炉中で熱処理し、
本発明の合成雲母粉体(粒径2.5μ)を得た。この粉体
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、端面がささくれ
だち、薄葉化していることが明瞭であった。比較のため
クエン酸水溶液処理を省いた合成雲母粉体を観察した
が、端面は平らであり、薄葉化していなかった。(比較
製造例1) 製造例1で得た合成雲母粉体の状態を表す電子顕微鏡写
真を第1図に示す。また比較製造例1の合成雲母粉体の
状態を表す電子顕微鏡写真を第2図に示す。
<比較製造例2> 製造例1と同様の方法で、合成フッ素金雲母を溶融合成
し、実施例1と同様に粉砕、分級し、次いで500℃、8
時間、エレマ式電気炉中で熱処理し、合成雲母粉体を得
た。
し、実施例1と同様に粉砕、分級し、次いで500℃、8
時間、エレマ式電気炉中で熱処理し、合成雲母粉体を得
た。
<製造例2> 無水ケイ酸40部、酸化マグネシウム30部、酸化アルミニ
ウム13部及びケイフッ化カリウム17部を混合した後、15
00℃で溶融し1350℃で晶出した合成フッ素金雲母を粉
砕、分級し、粒径3.5μの合成フッ素金雲母粉体を得
た。この粉体25gをリンゴ酸水溶液(1モル/)100ml
に分散し、卓上撹拌機で撹拌した。温度は80℃で、60分
行った。その後、ブツフナーロートにより濾過、洗浄
後、乾燥し、次いで1000℃、4時間、エレマ式電気炉中
で熱処理し、本発明の合成雲母粉体(粒径3.5μ)を得
た。この粉体を走査型電子顕微鏡で観察したところ、端
面がささくれだち、薄葉化していることが明瞭であっ
た。比較のためリンゴ酸水溶液処理を省いた合成雲母粉
体を観察したが、端面は平らであり、薄葉化していなか
った。(比較製造例3) <製造例3> 無水ケイ酸40部、酸化マグネシウム30部、酸化アルミニ
ウム13部及びケイフッ化カリウム17部を混合した後、15
00℃で溶融し1350℃で晶出した合成フッ素金雲母を、粉
砕、分級し、粒径8.0μの合成フッ素金雲母粉体100部を
得た。この粉体25gをエチレンジアミン四酢酸2ナトリ
ウム水溶液(1モル/)100mlに分散し、卓上撹拌機
で撹拌した。温度は80℃で、60分行った。その後ブツフ
ナーロートにより濾過、洗浄後、乾燥し、次いで1000
℃、4時間、エレマ式電気炉中で熱処理し、本発明の合
成雲母粉体(粒径8.0μ)を得た。この粉体を走査型電
子顕微鏡で観察したところ、端面がささくれだち、薄葉
化していることが明瞭であった。
ウム13部及びケイフッ化カリウム17部を混合した後、15
00℃で溶融し1350℃で晶出した合成フッ素金雲母を粉
砕、分級し、粒径3.5μの合成フッ素金雲母粉体を得
た。この粉体25gをリンゴ酸水溶液(1モル/)100ml
に分散し、卓上撹拌機で撹拌した。温度は80℃で、60分
行った。その後、ブツフナーロートにより濾過、洗浄
後、乾燥し、次いで1000℃、4時間、エレマ式電気炉中
で熱処理し、本発明の合成雲母粉体(粒径3.5μ)を得
た。この粉体を走査型電子顕微鏡で観察したところ、端
面がささくれだち、薄葉化していることが明瞭であっ
た。比較のためリンゴ酸水溶液処理を省いた合成雲母粉
体を観察したが、端面は平らであり、薄葉化していなか
った。(比較製造例3) <製造例3> 無水ケイ酸40部、酸化マグネシウム30部、酸化アルミニ
ウム13部及びケイフッ化カリウム17部を混合した後、15
00℃で溶融し1350℃で晶出した合成フッ素金雲母を、粉
砕、分級し、粒径8.0μの合成フッ素金雲母粉体100部を
得た。この粉体25gをエチレンジアミン四酢酸2ナトリ
ウム水溶液(1モル/)100mlに分散し、卓上撹拌機
で撹拌した。温度は80℃で、60分行った。その後ブツフ
ナーロートにより濾過、洗浄後、乾燥し、次いで1000
℃、4時間、エレマ式電気炉中で熱処理し、本発明の合
成雲母粉体(粒径8.0μ)を得た。この粉体を走査型電
子顕微鏡で観察したところ、端面がささくれだち、薄葉
化していることが明瞭であった。
<製造例4> 無水ケイ酸50部、酸化マグネシウム20部、炭酸リチウム
10部及びケイフッ化ナトリウム22部を混合した後、1500
℃で溶融し、1350℃で晶出した合成ナトリウムテニオラ
イトを粉砕、分級し、粒径6.0μのナトリウムテニオラ
イト粉体100部を得た。この粉体25gをクエン酸水溶液
(1モル/)100mlに分散し、卓上撹拌機で撹拌し
た。温度は80℃で、60分行った。その後、ブツフナーロ
ートにより濾過、洗浄後、乾燥した後、700℃で2時間
熱処理し、本発明の合成雲母粉体(粒径6.0μ)を得
た。この粉体を走査型電子顕微鏡で観察したところ、端
面がささくれだち、薄葉化していることが明瞭であっ
た。比較のためクエン酸水溶液処理を省いた合成雲母粉
体を観察したが、端面は平らであり、薄葉化していなか
った。(比較製造例4) <比較製造例5> 製造例2と同様の方法で合成ナトリウムテニオライトを
溶融合成し、製造例2と同様に粉砕、分級し、合成ナト
リウムテニオライト粉体を得た。この粉体を500℃、8
時間、エルマ式電気炉中で熱処理し、合成雲母粉体を得
た。
10部及びケイフッ化ナトリウム22部を混合した後、1500
℃で溶融し、1350℃で晶出した合成ナトリウムテニオラ
イトを粉砕、分級し、粒径6.0μのナトリウムテニオラ
イト粉体100部を得た。この粉体25gをクエン酸水溶液
(1モル/)100mlに分散し、卓上撹拌機で撹拌し
た。温度は80℃で、60分行った。その後、ブツフナーロ
ートにより濾過、洗浄後、乾燥した後、700℃で2時間
熱処理し、本発明の合成雲母粉体(粒径6.0μ)を得
た。この粉体を走査型電子顕微鏡で観察したところ、端
面がささくれだち、薄葉化していることが明瞭であっ
た。比較のためクエン酸水溶液処理を省いた合成雲母粉
体を観察したが、端面は平らであり、薄葉化していなか
った。(比較製造例4) <比較製造例5> 製造例2と同様の方法で合成ナトリウムテニオライトを
溶融合成し、製造例2と同様に粉砕、分級し、合成ナト
リウムテニオライト粉体を得た。この粉体を500℃、8
時間、エルマ式電気炉中で熱処理し、合成雲母粉体を得
た。
<比較製造例6> 熱処理の前に1M/のクエン酸水溶液100ml(粉体25g)
に接触させる以外は、比較製造例2と同様に行って合成
雲母粉体を得た。
に接触させる以外は、比較製造例2と同様に行って合成
雲母粉体を得た。
<試験例1> 製造例1〜4及び比較製造例1〜5で得た合成雲母粉体
を5部、酸化チタン0.1部、酸化クロム0.3部をニトロセ
ルロース12部、変性アルキッド樹脂12部、クエン酸アセ
チルトリブチル5部、有機変性モンモリロナイト1部、
トルエン20部、酢酸エチル50部よりなるネールエナメル
クリアーベース94.6部に添加、撹拌して組成物を得た。
を5部、酸化チタン0.1部、酸化クロム0.3部をニトロセ
ルロース12部、変性アルキッド樹脂12部、クエン酸アセ
チルトリブチル5部、有機変性モンモリロナイト1部、
トルエン20部、酢酸エチル50部よりなるネールエナメル
クリアーベース94.6部に添加、撹拌して組成物を得た。
こうして得たネールエナメル組成物の安定性を1ケ月放
置後の沈降物の量で評価した。
置後の沈降物の量で評価した。
○・・・全く沈降していない。
△・・・わずかに沈降している。
×・・・沈降している。
次ぎに、合成雲母粉体を配合した化粧料の例を示す。
なお、化粧料の性能は、次の表に挙げた項目について専
用パネル20名による5段階官能評価を行った。
用パネル20名による5段階官能評価を行った。
結果は20名の5段階評価の平均によって下記のように表
した。
した。
◎…………4.5以上5.0まで ○…………3.5以上4.5未満 △…………2.5以上3.5未満 ×…………1.5以上2.5未満 ××………1.0以上1.5未満 実施例1:パウダリーファンデーション 以下の各成分から、本発明に係るパウダーファンデーシ
ョンXを調整した。
ョンXを調整した。
(重量%) 1 酸化チタン 7 2 タルク 20 3 白雲母 3 4 製造例1の合成雲母粉体 55 5 ナイロンパウダー 2 6 赤色酸化鉄 0.5 7 黄色酸化鉄 1 8 黒色酸化鉄 0.1 9 シリコンオイル 1 10 バルミチン酸2−エチルヘキシル 9 11 セスキオレイン酸ソルビタン 1 12 防腐剤 0.3 13 香料 0.1 成分1〜8をヘンシェルミキサーで混合し、この混合物
に対して成分9〜13を加熱溶解混合したものを添加混合
した後、5HPパルベライザー(細川ミクロン)で粉砕
し、これを直径5.3cmの中皿に160kg/cm2の圧力で成形し
て本発明によるパウダーファンデーションXを得た。
に対して成分9〜13を加熱溶解混合したものを添加混合
した後、5HPパルベライザー(細川ミクロン)で粉砕
し、これを直径5.3cmの中皿に160kg/cm2の圧力で成形し
て本発明によるパウダーファンデーションXを得た。
前記成分4の合成雲母粉体の代りに絹雲母を同量使うこ
と以外は前記と同様にして、比較用パウダーファンデー
ションYを調整した。官能評価結果を次表に示す。
と以外は前記と同様にして、比較用パウダーファンデー
ションYを調整した。官能評価結果を次表に示す。
表に示されるとおり、本発明のパウダリーファンデーシ
ョンXのほうが高い評価を受けていることがわかる。ま
た本ファンデーションの硬度は、本発明のファンデーシ
ョンXが24であり、比較用ファンデーションYが46であ
ったので、本発明のファンデーションXの方が成形性が
良いことがわかる。
ョンXのほうが高い評価を受けていることがわかる。ま
た本ファンデーションの硬度は、本発明のファンデーシ
ョンXが24であり、比較用ファンデーションYが46であ
ったので、本発明のファンデーションXの方が成形性が
良いことがわかる。
実施例2;ブラッシャー 以下の各成分から本発明に係るブラッシャーXを調製し
た。
た。
(重量%) (1)タルク 12.6 (2)絹雲母 8.1 (3)マイカ2 5.0 (4)製造例2の合成雲母粉体 62.5 (5)赤色226号 0.4 (6)チタンマイカ 3.0 (7)スクワラン 3.0 (8)パルチミン酸2−エチルヘキシル 5.0 (9)防腐剤 0.3 (10)香料 0.2 成分(1)(2)(3)(4)(5)をヘンシェルミキ
サーで混合し、この混合物に対して成分(7)(8)
(9)(10)を加熱溶解混合したものを吹き付け、更に
混合した後、5HPパルベライザー(細川ミクロン)によ
って粉砕し、さらに成分(6)を加えて混合した後、4
×6cmの中皿に120kg/cm2の圧力で成形して本発明のブラ
ッシャーXを得た。
サーで混合し、この混合物に対して成分(7)(8)
(9)(10)を加熱溶解混合したものを吹き付け、更に
混合した後、5HPパルベライザー(細川ミクロン)によ
って粉砕し、さらに成分(6)を加えて混合した後、4
×6cmの中皿に120kg/cm2の圧力で成形して本発明のブラ
ッシャーXを得た。
前記成分(4)の合成雲母粉体62.5重量%を、セリサイ
ト20重量%とマイカ42.5重量%とに置換すること以外は
前記と同様の方法によって比較用ブシラッシャーYを調
製した。官能評価結果を次表に示す。
ト20重量%とマイカ42.5重量%とに置換すること以外は
前記と同様の方法によって比較用ブシラッシャーYを調
製した。官能評価結果を次表に示す。
表から明らかなように、本発明に係るブラッシャーXは
官能評価項目のいずれにおいても優れていることがわか
る。また、本ブラッシャーの硬度は、本発明のブラッシ
ャーXが29、比較用ブラッシャーYが35であり、本発明
のブラッシャーXの方が成形性が良いことがわかった。
さらに、成形品の外観品を日立カラーアナライザー607
で測定した結果、本発明のブラッシャーが彩度12.0、比
較用ブラッシャーYが彩度10.5であり、本発明のブラッ
シャーXのほうが彩度が高く、あざやかな外観色である
ことがわかった。
官能評価項目のいずれにおいても優れていることがわか
る。また、本ブラッシャーの硬度は、本発明のブラッシ
ャーXが29、比較用ブラッシャーYが35であり、本発明
のブラッシャーXの方が成形性が良いことがわかった。
さらに、成形品の外観品を日立カラーアナライザー607
で測定した結果、本発明のブラッシャーが彩度12.0、比
較用ブラッシャーYが彩度10.5であり、本発明のブラッ
シャーXのほうが彩度が高く、あざやかな外観色である
ことがわかった。
実施例3:ファンシーパウダー 以下の各成分から本発明のファンシーパウダーXを調製
した。
した。
(重量%) (1)製造例3の合成雲母粉体 95 (2)タルク 4 (3)香料 1 (4)酸化鉄顔料 適量 成分(1)(2)(4)を混合した後、成分(3)を加
えて混合し、容器に充填して本発明のファンシーパウダ
ーXを得た。
えて混合し、容器に充填して本発明のファンシーパウダ
ーXを得た。
前記成分(1)の合成雲母粉体95重量%の代りにタルク
同量(従って合計99重量%)を使用すること以外は前記
と同様な方法により比較用ファンシーパウダーYを調製
した。各ファンシーパウダーXおよびYを37℃の恒温槽
に一ケ月保存したサンプルと、各々のコントロール(同
じ処方で製造したファンシーパウダーXおよびYの製造
直後のもの)とについて、官能評価により匂い安定性に
ついて比較した。
同量(従って合計99重量%)を使用すること以外は前記
と同様な方法により比較用ファンシーパウダーYを調製
した。各ファンシーパウダーXおよびYを37℃の恒温槽
に一ケ月保存したサンプルと、各々のコントロール(同
じ処方で製造したファンシーパウダーXおよびYの製造
直後のもの)とについて、官能評価により匂い安定性に
ついて比較した。
本発明のファンシーパウダーXの場合には、一ケ月保存
後のサンプルとコントロールとは殆ど変わらなかった。
これに対して、比較用ファンシーパウダーYの場合に
は、一ケ月保存後のサンプルはコントロールと比べてか
なり変臭していた。
後のサンプルとコントロールとは殆ど変わらなかった。
これに対して、比較用ファンシーパウダーYの場合に
は、一ケ月保存後のサンプルはコントロールと比べてか
なり変臭していた。
さらに成型品の外観色を日立カラーアナライザー607で
測定した結果、本発明のブラッシャーが彩度11.5、比較
用ブラッシャーYが彩度10.5であり、本発明のブラッシ
ャーXのほうが彩度が高く、あざやかな外観色であるこ
とがわかった。
測定した結果、本発明のブラッシャーが彩度11.5、比較
用ブラッシャーYが彩度10.5であり、本発明のブラッシ
ャーXのほうが彩度が高く、あざやかな外観色であるこ
とがわかった。
実施例4:ネイルエナメル 以下の各成分から本発明のネイルエナメルを調製した。
(重量%) 1 ニトロセルロース 12 2 変性アルキッド樹脂 12 3 クエン酸アセチルトリブチル 5 4 酢酸n−ブチル 36.4 5 酢酸エチル 6 6 n−ブチルアルコール 2 7 トルエン 21 8 酸化鉄顔料 0.5 9 二酸化チタン 0.1 10 パール顔料 2 11 製造例3の合成雲母粉体 2 12 有機変性モンモリロナイト 1 成分1〜7(但し、成分4は一部分)を溶解し、この溶
液に成分12と成分4の残部とを混合してゲル状にしたも
のを添加混合し、さらに成分8〜11を添加混合し、容器
に充填し、本発明のネイルエナメルXを得た。
液に成分12と成分4の残部とを混合してゲル状にしたも
のを添加混合し、さらに成分8〜11を添加混合し、容器
に充填し、本発明のネイルエナメルXを得た。
前記成分11の合成雲母粉体の代りにセリサイト同量を使
用すること以外は前記と同様の方法により、比較用ネイ
ルエナメルYを調製した。
用すること以外は前記と同様の方法により、比較用ネイ
ルエナメルYを調製した。
官能評価の結果を次表に示す。
表から明らかなように、本発明に係るネイルエナメルX
は官能評価項目のいずれにおいても優れていることがわ
かる。特にはがれの強さは特筆すべきところである。さ
らに、セリサイトに比べて合成雲母粉体は沈降しにくい
ので、増粘剤の使用量を少なくすることができるという
利点がある。
は官能評価項目のいずれにおいても優れていることがわ
かる。特にはがれの強さは特筆すべきところである。さ
らに、セリサイトに比べて合成雲母粉体は沈降しにくい
ので、増粘剤の使用量を少なくすることができるという
利点がある。
実施例5:乳化ファンデーション 以下の各成分から本発明による乳化ファンデーションX
を調製した。
を調製した。
(重量%) 1 ステアリン酸 0.4 2 イソステアリン酸 0.3 3 2−エチルヘキサン酸セチル 4 4 流動パラフィン 11 5 ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル2 6 タルク 15 7 顔料 4 8 セチルアルコール 0.3 9 防腐剤 0.07 10 製造例4の合成雲母粉体 3 11 トリエタノールアミン 0.42 12 プロピレングリコール 5 13 防腐剤 0.02 14 イオン交換水 54.19 15 香料 0.3 成分1〜9を85℃に加熱溶解混合した後、成分10を添加
し均一に分散した。これに、成分11〜14を85℃に加熱溶
解混合した混合物を除々に添加し乳化した。乳化時の温
度を10分間保持して撹拌した後、撹拌しながら冷却して
45℃にした。これに成分15を加え35℃まで撹拌冷却を続
け、生成物を取り出し、容器に充填して本発明による乳
化ファンデーションXを得た。前記成分10の合成雲母粉
体の代りにタルク同量を使うこと以外は前記と同様にし
て、比較用乳化ファンデーションYを調製した。
し均一に分散した。これに、成分11〜14を85℃に加熱溶
解混合した混合物を除々に添加し乳化した。乳化時の温
度を10分間保持して撹拌した後、撹拌しながら冷却して
45℃にした。これに成分15を加え35℃まで撹拌冷却を続
け、生成物を取り出し、容器に充填して本発明による乳
化ファンデーションXを得た。前記成分10の合成雲母粉
体の代りにタルク同量を使うこと以外は前記と同様にし
て、比較用乳化ファンデーションYを調製した。
官能評価結果を次表に示す。
表から明らかなように本発明に係る乳化ファンデーショ
ンXは比較用ファンデーションYに比べていることがわ
かる。なお、本発明のファンデーションXは経時安定性
(分離が起らない)も優れていた。各乳化ファンデーシ
ョンXおよびYを37℃の恒温槽に一ケ月保存したサンプ
ルと、各々のコントロール(同じ処方で製造した乳化フ
ァンデーションXおよびYの製造直後のもの)とについ
て、官能評価により匂い安定性について比較した。本発
明の乳化ファンデーションXの場合には、一ケ月保存後
のサンプルとコントロールとな殆ど変わらなかった。こ
れに対して、比較用乳化ファンデーションYの場合に
は、一ケ月保存後のサンプルはコントロールと比べてか
なり変臭していた。
ンXは比較用ファンデーションYに比べていることがわ
かる。なお、本発明のファンデーションXは経時安定性
(分離が起らない)も優れていた。各乳化ファンデーシ
ョンXおよびYを37℃の恒温槽に一ケ月保存したサンプ
ルと、各々のコントロール(同じ処方で製造した乳化フ
ァンデーションXおよびYの製造直後のもの)とについ
て、官能評価により匂い安定性について比較した。本発
明の乳化ファンデーションXの場合には、一ケ月保存後
のサンプルとコントロールとな殆ど変わらなかった。こ
れに対して、比較用乳化ファンデーションYの場合に
は、一ケ月保存後のサンプルはコントロールと比べてか
なり変臭していた。
[発明の効果] 本発明の合成雲母粉体は、フッ素イオンの溶出がなく、
また表面活性が少ない。さらに粉体表面が薄葉化して油
の含みがよい。よって、化粧料に配合することにより、
タルク、マイカ、カオリン等の従来の粉体原料では達成
できなかった、伸展性、光沢、付着性、成形性に優れ、
高彩度な外観色を持ち、しかも安定性、安全性の高い優
れた化粧料が得られる。
また表面活性が少ない。さらに粉体表面が薄葉化して油
の含みがよい。よって、化粧料に配合することにより、
タルク、マイカ、カオリン等の従来の粉体原料では達成
できなかった、伸展性、光沢、付着性、成形性に優れ、
高彩度な外観色を持ち、しかも安定性、安全性の高い優
れた化粧料が得られる。
つまり、本発明の合成雲母粉体をファンデーション、ア
イシャドー、ほお紅等に配合した場合、のび、つきが良
く、つやに優れ、なめらかな使用性の化粧料が得られ
る。分散性もよい。また本発明の合成雲母粉体の配合に
より、彩度の高い外観色を有する化粧料が得られるた
め、光安定性が悪く変色、変臭を起こしやすい有機顔料
の配合量を低減させることができる。また本発明の合成
雲母粉体は触媒活性が低いため、匂い等の劣化がなく安
定性の高い化粧料を得ることができる。また本発明で用
いる合成雲母粉体は、フッ素イオンの溶出量が通常の合
成雲母粉末体の1/100程度であるため、本発明の化粧料
は安全性が高いと言える。従来の合成雲母粉体に比べて
も皮膚に対する密着性がよく、すべり性も良好である。
イシャドー、ほお紅等に配合した場合、のび、つきが良
く、つやに優れ、なめらかな使用性の化粧料が得られ
る。分散性もよい。また本発明の合成雲母粉体の配合に
より、彩度の高い外観色を有する化粧料が得られるた
め、光安定性が悪く変色、変臭を起こしやすい有機顔料
の配合量を低減させることができる。また本発明の合成
雲母粉体は触媒活性が低いため、匂い等の劣化がなく安
定性の高い化粧料を得ることができる。また本発明で用
いる合成雲母粉体は、フッ素イオンの溶出量が通常の合
成雲母粉末体の1/100程度であるため、本発明の化粧料
は安全性が高いと言える。従来の合成雲母粉体に比べて
も皮膚に対する密着性がよく、すべり性も良好である。
第1図は本発明に係るフッ素モル数が少なく粒子端面が
薄葉化した合成雲母粉体の結晶状態を示す電子顕微鏡写
真(倍率10000倍)である。第2図は、従来の合成雲母
粉体の結晶状態を示す電子顕微鏡写真(倍率5000倍)で
ある。
薄葉化した合成雲母粉体の結晶状態を示す電子顕微鏡写
真(倍率10000倍)である。第2図は、従来の合成雲母
粉体の結晶状態を示す電子顕微鏡写真(倍率5000倍)で
ある。
フロントページの続き (72)発明者 安藤 彰嗣 愛知県豊橋市明海町1番地 トピー工業株 式会社豊橋製造所内 (72)発明者 山本 勝 愛知県豊橋市明海町1番地 トピー工業株 式会社豊橋製造所内 (72)発明者 鈴木 福二 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 中村 正寛 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 辻田 允久 東京都中央区銀座7丁目5番5号 株式会 社資生堂内 審査官 雨宮 弘治
Claims (3)
- 【請求項1】合成雲母組成中のフッ素のモル数が合成雲
母の化学量論組成の75〜99%であり、かつ合成雲母粉体
の粒子端面が薄葉化した形状を有していることを特徴と
した合成雲母粉体。 - 【請求項2】合成雲母粉体を酸もしくはキレート剤の1
種または2種以上からなる水溶液と接触させる工程と、
合成雲母を600〜1350℃で熱処理する工程からなること
を特徴とした、合成雲母組成中のフッ素のモル数が、合
成雲母の化学量論組成の75〜99%であり、かつ合成雲母
粉体の粒子端面が薄葉化した形状を有している合成雲母
粉体の製造方法。 - 【請求項3】合成雲母組成中のフッ素のモル数が合成雲
母の化学量論組成の75〜99%であり、かつ合成雲母粉体
の粒子端面が薄葉化した形状を有している合成雲母粉体
を配合することを特徴とした化粧料。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1567687A JPH07115857B2 (ja) | 1987-01-26 | 1987-01-26 | 合成雲母粉体、その製造方法および該合成雲母粉体を配合した化粧料 |
DE8888901110T DE3865763D1 (de) | 1987-01-26 | 1988-01-26 | Kuenstliches glimmerpulver, verfahren zur herstellung und kosmetika, die dieses pulver enthalten. |
PCT/JP1988/000059 WO1988005453A1 (en) | 1987-01-26 | 1988-01-26 | Synthetic mica powder, process for its production, and cosmetics containing said synthetic mica powder |
EP88901110A EP0300047B1 (en) | 1987-01-26 | 1988-01-26 | Synthetic mica powder, process for its production, and cosmetics containing said synthetic mica powder |
US07/265,862 US5023065A (en) | 1987-01-26 | 1988-09-26 | Synthetic mica powder, manufacturing method thereof and cosmetics having the synthetic mica powder blended therein |
US07/570,061 US5098712A (en) | 1987-01-26 | 1990-08-20 | Synthetic mica powder, manufacturing method thereof and cosmetics having the synthetic mica powder blended therein |
US07/639,444 US5094852A (en) | 1987-01-26 | 1991-01-10 | Synthetic mica powder, manufacturing method thereof and cosmetics having the synthetic mica powder blended therein |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1567687A JPH07115857B2 (ja) | 1987-01-26 | 1987-01-26 | 合成雲母粉体、その製造方法および該合成雲母粉体を配合した化粧料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63241072A JPS63241072A (ja) | 1988-10-06 |
JPH07115857B2 true JPH07115857B2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=11895350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1567687A Expired - Lifetime JPH07115857B2 (ja) | 1987-01-26 | 1987-01-26 | 合成雲母粉体、その製造方法および該合成雲母粉体を配合した化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07115857B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4755945B2 (ja) * | 2006-07-06 | 2011-08-24 | トピー工業株式会社 | 高吸油性合成雲母粉体の製造方法 |
-
1987
- 1987-01-26 JP JP1567687A patent/JPH07115857B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63241072A (ja) | 1988-10-06 |
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Legal Events
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