JPH07115162B2 - 金属部品のロウ付け構造およびそのロウ付け方法 - Google Patents

金属部品のロウ付け構造およびそのロウ付け方法

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JPH07115162B2
JPH07115162B2 JP3346798A JP34679891A JPH07115162B2 JP H07115162 B2 JPH07115162 B2 JP H07115162B2 JP 3346798 A JP3346798 A JP 3346798A JP 34679891 A JP34679891 A JP 34679891A JP H07115162 B2 JPH07115162 B2 JP H07115162B2
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JP
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典義 久我
一尚 衣川
清光 須賀
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株式会社精工舎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばドットインパク
ト式プリンタの印字ヘッドを構成する印字レバーと印字
ワイヤとを、ロウ付けにより接合させた金属部品のロウ
付け構造およびそのロウ付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、印字ヘッドを構成する印字レバ
ーに印字ワイヤを接合するなど1対の金属部品を接合す
る場合には、主として銀ロウを用いたロウ付け方法が採
用されている。銀ロウは、強度等、広い範囲にわたって
優れた特性を有しており、ロウ付け作業が容易であるな
どの長所を有するため、いまや金属部品を接合するため
の硬ロウの代表的なものになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した印
字ヘッドに代表されるように、最近の技術の進歩は、極
端なまでに高速化および高密度化を要求され、その波は
多数の精密機器を構成する金属部品全般に及び、従来の
構成によっていたのでは対応できなくなってきている。
これを印字ヘッドの場合に当てはめていうと、印字レバ
ーとして従来の炭素工具鋼材に代えてマルエージング鋼
を、印字ワイヤとして従来の合金鋼線等に代えて超硬合
金線を採用することにより小型化し、かつ強度をカバー
している。しかし、これに対して両者を接合するロウ材
は、小型化によってロウ付け面積が小さくなっているに
もかかわらず、従来と同じ強度の銀ロウによって接合さ
れているために、接合部が強度的に対応できず、そこで
破損することが多くなっている。これに対しては、ロウ
付け面積を大きくすることによって、ある程度カバーし
ているが、これにも限界がある。
【0004】この対策として、銀ロウ材に一定の比で金
ロウ材を混合した合金ロウを用いることにより接合部の
強度を高くすることも検討されている。しかし、金の価
格は銀のそれよりも桁違いに高いため、使用するロウ材
全体に金を含ませることは、コストの面から問題があ
る。またマルエージング鋼や超硬合金などに対しては、
金ロウ系のロウ材はぬれ性が劣り、予めニッケルメッキ
を施してぬれ性を向上させるための前処理が必要となる
など、ロウ付けの工程が面倒になる問題もある。
【0005】そこで本発明の目的は、ロウ付けによって
低コストで高負荷に耐え得る金属部品の接合部を接合で
きるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明における金属部品のロウ付け構造は1対の
金属部品が銀ロウと金ロウとにより接合しており、接合
部付近の金ロウの濃度が、それ以外の部分に比べて高く
なっている。
【0007】また本発明における金属部品のロウ付け方
法は、1対の金属部品の接合部を含む部分に銀ロウを塗
付し、加熱することによりロウ付けする第1の工程と、
第1の工程の後に、接合部の直近に金ロウを塗付し、加
熱することによりロウ付けする第2の工程とを含んでい
る。
【0008】
【作用】上記の手段の採用により、第1の工程で1対の
金属部品の接合部を、銀ロウによってロウ付けすること
により接合部を接合し、第2の工程で、接合部の直近へ
少量の金ロウをロウ付けし、最も負荷が大きく作用する
部分の金ロウの濃度を高くし、この部分の強度が大きい
銀ロウと金ロウとの合金を作る。
【0009】
【実施例】以下本発明の一実施例として、高速かつ高密
度のドットインパクト式プリンタの印字ヘッドを構成す
る印字レバーと印字ワイヤとのロウ付け構造およびその
ロウ付け方法について図面を参照して説明する。はじめ
に、1対の金属部品を構成する印字レバーおよび印字ワ
イヤについて説明する。図1に示すように、アマチュア
1の先端部に印字レバー2がロウ付けにより接合してあ
る。印字レバー2の先端部に、印字ワイヤ3が銀ロウお
よび金ロウ5のロウ付けにより接合してある。印字レバ
ー2は、厚さ0.2mm,幅2mmの薄板状のマルエー
ジング鋼からなり、表面にニッケルメッキが施してあ
る。印字ワイヤ3は、直径0.2mmの超硬合金線を所
定の長さにしたものを採用している。1対の金属部品
2,3の接合部4は、印字レバー2の先端部と所定のロ
ウ付け間隙をおいて、印字ワイヤ3の基部が先端部に直
角に置くことによって構成される。印字レバー2の先端
部は、印字ワイヤ3の取り付け位置を調整するために研
磨によってメッキ層が削りとられ、マルエージング鋼の
地肌が露出した状態になっている。
【0010】次に、上記した構成の金属部品のロウ付け
方法について説明する。まず、第1の工程として、銀ロ
ウを接合部4およびその周囲に塗布し、高周波で850
℃で3秒間加熱することにより、印字ワイヤ3を印字レ
バー2の先端部にロウ付けする。銀ロウは、銅や亜鉛等
の合金粉末とフラックスとをペースト状にしたものを用
いている。銀ロウは、マルエージング鋼や超硬合金に対
してもぬれ性がよく、上記したように、印字レバー2の
先端部のニッケルメッキが削り取られていても、両者を
容易に接合することができるので、これだけですでに従
来の強度を有するものになっている。
【0011】次に、第2の工程として、第1の工程の後
に上記した接合部4の直近に金ロウを塗布し、加熱して
溶融することにより金ロウを銀ロウ中に混入させる。金
ロウは、金を主成分とする合金粉末をフラックスととも
にペースト状にしたものを用いている。ロウ付けは、第
1の工程と同様に高周波により温度850℃で3秒間加
熱することにより行う。金ロウの量は、銀ロウ6mgに
対し金ロウ1mgとなるようにして、金ロウが銀ロウ中
に混入して強度の大きい合金になる濃度比になるように
してある。
【0012】上記の第1の工程と、第2の工程とによっ
て接合部4の近傍には、銀ロウ中に金ロウが混入して合
金の部分が局部的にできる。しかし、短時間の加熱であ
るため、金ロウが銀ロウ中に拡散するために必要な時間
がなく、十分に拡散する前に金ロウが凝固しているため
に、図1の下部に示すように、接合部の合金の金ロウの
濃度比をピークとし、ここから離れるにしたがって金ロ
ウの濃度が急激に減少し、わずかに離れた位置では、金
ロウの濃度が0%(質量比)になっている。金ロウの濃
度分布は、ピークのところで金ロウの濃度が約25%
(質量比)となっている。金ロウの濃度が最大のときの
せん断強度は、銀ロウによって接合した部分のせん断強
度に対し、約1.5倍あり、印字の際に最もせん断力を
負担する接合部4の強度が大きくなっていることを示し
ている。金ロウは、マルエージング鋼や超硬合金に対し
てはぬれ性が劣るが、第2の工程で、すでに銀ロウによ
って覆ってあるので、ぬれ性の問題は生じない。
【0013】なお、本実施例では1対の金属部品とし
て、印字レバーと印字ワイヤとに適用したが、本発明
は、各種の金属部品のロウ付け、特に精密機器の部品で
局部的に強度を必要とするものに適用すれば、この特徴
が発揮される。また、実施例中で示した加熱法や数値等
は例示であり、場合に応じて適宜異なるものを設定する
ことが可能である。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のロウ付け
方法は、第1の工程で1対の金属部品を銀ロウにてロウ
付けした後に、第2の工程として、接合部の直近にわず
かな量の金ロウをロウ付けし、局部的に合金化すること
により強度を大きくしてあるので、最も負荷がかかる部
分が強化され、コストもかからない。また、金ロウのぬ
れ性が低下する金属に対しても、ぬれ性のよい銀ロウを
先にロウ付けしてあるので、ロウ付け作業上の支障も生
じないので、能率も低下させることもなくロウ付け作業
ができるなどの効果がある。またこのようにして得られ
る本発明のロウ付け構造は接合部が金ロウにより強化さ
れ、耐久力が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例について1対の金属部品の位
置と銀ロウと金ロウとの濃度比との関係を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
2 印字レバー(金属部品) 3 印字ワイヤ(金属部品) 4 接合部 5 銀ロウおよび金ロウ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−189074(JP,A) 特開 昭54−118361(JP,A) 特開 平3−204173(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対の金属部品が銀ロウおよび金ロウと
    により接合しており、 上記接合部付近の金ロウの濃度が、それ以外の部分に比
    べて高くなっていることを特徴とする金属部品のロウ付
    け構造。
  2. 【請求項2】 1対の金属部品の接合部を含む部分に銀
    ロウを塗付し、加熱することによりロウ付けする第1の
    工程と、 上記第1の工程の後に、上記接合部の直近に金ロウを塗
    付し、加熱することによりロウ付けする第2の工程とを
    含むことを特徴とする金属部品のロウ付け方法。
JP3346798A 1991-12-27 1991-12-27 金属部品のロウ付け構造およびそのロウ付け方法 Expired - Fee Related JPH07115162B2 (ja)

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JP5412386B2 (ja) * 2009-08-17 2014-02-12 株式会社スグロ鉄工 薄肉有底円筒金属部材およびその製造方法
EP4176996A1 (en) * 2021-11-03 2023-05-10 AB Sandvik Coromant Method of making a tool
WO2023020986A1 (en) * 2021-08-16 2023-02-23 Ab Sandvik Coromant Method of making a tool

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JPH0722821B2 (ja) * 1989-12-19 1995-03-15 株式会社精工舎 ロウ付け方法
JP2805713B2 (ja) * 1989-12-29 1998-09-30 株式会社徳力本店 Au−Snろうのろう付け方法

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