JPH07115152B2 - 吸引鋳造装置およびその鋳造方法 - Google Patents

吸引鋳造装置およびその鋳造方法

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JPH07115152B2
JPH07115152B2 JP61028637A JP2863786A JPH07115152B2 JP H07115152 B2 JPH07115152 B2 JP H07115152B2 JP 61028637 A JP61028637 A JP 61028637A JP 2863786 A JP2863786 A JP 2863786A JP H07115152 B2 JPH07115152 B2 JP H07115152B2
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三由 佐藤
章義 森田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、チャンバ内に収容された鋳型のキャビティ内
へ、真空ポンプ等を用いて溶解炉内の溶湯を吸引して鋳
物を成形する吸引鋳造装置およびその鋳造方法に関す
る。
(従来の技術) 従来、砂型等の鋳型を用いて鋳造品を製造する装置とし
て、第3図に示す吸引鋳造法が知られている。
この吸引鋳造装置は、真空ポンプ1に接続されるチャン
バ2内に、通路3を有する砂型4を収容するとともに、
注湯管5をチャンバ下面2aの支持孔6に嵌挿させ、砂型
4のキャビティ7とチャンバ外部とを連絡するようにな
っている。
そして、溶解炉8内に鉄系材料を溶融した溶湯9を満た
し、注湯管5が溶湯9内に沈み込むように、この溶解炉
8をチャンバ2の下方に昇降自在に配設している。
それ故、真空ポンプ1の作動により、チャンバ2の内部
空気を排出し、キャビティ7内の圧力を大気圧未満に減
圧し、続いて溶解炉8を上昇させて注湯管12を溶湯9中
に浸漬することにより溶湯9が圧力差によって注湯管12
を通って吸い上げられ、砂型4のキャビティ7に鋳込ま
れ、これにより吸引鋳造製品を成形し得るようになる。
なお、10はチャンバ2のリークを防止するためのシール
部材である。また、注湯管5の材質として従来セラミッ
ク等の利用も検討されてきたが、コストの面から鉄パイ
プの使い捨てが最も一般的である。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記吸引鋳造法では、注湯管が1ショッ
ト毎に溶湯内に浸漬されるため、たとえ、高融点の鉄系
材料で注湯管を製作しても溶損や溶着が起り、現状では
使い捨てとなっているが、注湯管自体にシール用のフラ
ンジが不可欠であるため、単価が1本当り100〜500円と
高くなるという問題点があった。
本発明はこのような問題点を解消するため、鋳型と一体
に注湯管を設けて注湯管のコストを低減するとともに、
注湯管の取付け作業等をなくして吸引鋳造の作業性を向
上させた吸引鋳造装置およびその吸引鋳造方法を提供す
ることを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の吸引鋳造装置は鋳
型の下型に溶湯をキャビティ内へ導く注湯管を一体に形
成し、排気用の吸引口を備えたチャンバ内に、該チャン
バに形成された開口部から前記注湯管を露出させて鋳型
を収容するとともに、前記注湯管の内外面を含む下型の
露出面および下型とチャンバとの間隙を、硬化性を有し
かつ耐熱性を有するスラリーからなる皮膜層で封止した
ことを特徴としている。
また、その鋳造方法は鋳型の下型に一体形成された注湯
管を露出させてチャンバ内に鋳型を収容する工程と、該
チャンバから露出する下型の露出面と、下型とチャンバ
との間隙部分を硬化性を有しかつ耐熱性を有するスラリ
ーで被覆し、乾燥させた被膜層を形成する工程と、該被
膜層でコーティングされた注湯管を溶湯を満した溶解炉
に沈める工程と、前記チャンバの吸引口を介して鋳型の
キャビティ内を排気し、前記注湯管からキャビティに溶
湯を吸引させて鋳造させる工程と、からなることを特徴
としている。
(作用) このような構成としたことから、下型に別体の注湯管を
組付ける作業が省け、しかも注湯管は耐熱性のあるスラ
リーによる被膜層で覆れるため、溶解炉の溶湯内に沈め
られても十分その機械的および熱的強度が保持されるこ
とになる。
また、各鋳型に注湯管を取付けないから、鋳型と注湯管
の結合部のシールが不要となり、さらにチャンバから露
出する下型の露出面および下型とチャンバとの間隙のシ
ールがスラリーの被膜層によって容易にできることとな
る。
よって、吸引鋳造作業が簡易化され、低コストで自動化
可能な鋳造方法となる。
(実施例) 本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図および第2図において、その鋳造過程を示す本実
施例の鋳造装置は、上部に吸引口11を有する鉄製のチャ
ンバ12内に鋳型13が収容されている。
鋳型13は、炭酸ガス型、シェル型、砂型などいずれであ
っても良いが、ここでは炭酸ガス型を用いている。そし
て、鋳型13の構成は、上下に分割される上型14と下型15
の合わせ部中央に、所定形状のキャビティ16を形成し、
キャビティ16から下型15の底面に向かって通路17を設
け、この通路17に連通し、下型底面から下方に延びた注
湯管18が下型15に一体形成されている。
この注湯管18は第2図に示す低周波溶解炉19内に満され
た溶湯20をキャビティ16内に導くもので、チャンバ12の
下部に設けた開口部12aから外部に露出するようになっ
ている。
チャンバ12内の鋳型13は、その側部と上部にチャンバ12
によって囲まれた空間部21を有し、チャンバ12の下部に
載置されたまま、チャンバ下部全体をスラリータンク22
内に浸漬させて、第2図に示す被膜層23を形成させてい
る。
スラリータンク22内のスラリー24は、エチルシリケート
を結合材として、200メッシュのジルコンをフィラーと
した濃厚懸濁液である。この浸漬したスラリー24が硬化
して形成された被膜層23により、チャンバ下部全体が覆
われ、チャンバの開口部12a内の注湯管18や下型15のチ
ャンバ12から露出する下型の露出面を被覆し、かつ下型
15とチャンバ開口部との間隙部分25をシールして密封状
態にしている。
また、溶解炉19に溶湯20、たとえばJIS−SCS1(鋳鋼)
が満されており、この溶湯20内にチャンバ12から露出し
た注湯管18が沈められ、チャンバ12の吸引口11にチャン
バ12内のエアーを抜くポンプ(図示略)に連絡するホー
ス26が接続されている。
このような構成による吸引鋳造装置によれば、吸引時の
鋳型および、鋳型とチャンバの間隙部分25からの圧洩れ
を防止できる。
次に本発明の実施例における鋳造方法を説明する。
まず、下型15に一体形成された注湯管を外部に露出させ
て鋳型13をチャンバ12内に収容する。次に、このチャン
バ12に鋳型13を載置したまま、チャンバの下部全体をス
ラリータンク22に浸漬する。このとき、下型15とチャン
バ12の間隙部分25の位置よりも上方まで浸漬する。
これにより、注湯管18およびチャンバ12から露出した下
型部分とチャンバ開口部12aがスラリーによって被覆さ
れる。
その後、チャンバ12をスラリータンク22から取り上げ、
チャンバ12に付着したスラリー24を4時間程度の自然乾
燥又は強制的にバーナで約1分間熱を加えてスラリーの
被膜層23を硬化させる。
こうして、チャンバ下部全体にスラリーの被膜層23をコ
ーティングすると、注湯管18はその外周および内周部分
に被膜層23が形成される。
次に、このチャンバ12を溶解炉19の上部へ移動させ、溶
湯20の中へ注湯管18の先端部分を沈ませ、チャンバの吸
引口11よりチャンバ12内のエアーをポンプの駆動により
排気する。
チャンバ12内のエアーを排気すると、キャビティ16内圧
が低下し、大気圧以下に減圧させることができる。
したがって、溶湯20は注湯管18を介してキャビティ16内
に吸引される。その後、キャビティ16内の溶湯が凝固
し、ポンプによる排気を停止してチャンバ12を上昇させ
る。溶解炉19から取出されたチャンバ12内の鋳型13をば
らして製品を取出し鋳造作業を完了する。
以上のような方法で得られた鋳造品は極めて良好な製品
であったが、スラリーの粘度を調整することにより、被
膜層の厚さを変えた鋳造実験を行なった結果、表−1の
測定データが得られた。これによれば、被膜層の厚さが
0.5〜2mmのものが最適であると判明した。
また、スラリーの種類を種々検討した結果、結合材とし
ては速硬化性のあるエチルシリケート40、フィラーとし
ては耐熱性に優れているジルコンが最良であった。
なお、本実施例では、チャンバをスラリータンクに浸漬
することによりチャンバ開口部とチャンバから露出した
下型部分全体を耐熱性の被膜層でコーティングし圧洩れ
が生じないようにしているが、スラリーは塗装ガン等の
手段により上記部分に塗布する方法を用いてもよい。ま
た、チャンバや注湯管を一体形成した鋳型は、本発明の
鋳造方法を実施できるものであればどのような形状であ
ってもよい。
(発明の効果) 以上説明したことから明らかなように、本発明はキャビ
ティに溶湯を導く注湯管を鋳型の下型に一体形成したこ
とにより、注湯管の取付けおよび鋳型へ結合する部材や
シール部材を不要とするので、鋳造作業を容易にし、製
造コストを低減できる。
また、注湯管の内外面を含むチャンバから露出する下型
の露出面と、下型とチャンバの間隙部分をスラリーによ
る被膜層で被覆するので、吸引時の鋳型および鋳型とチ
ャンバとの接触部分からの圧洩れを防止できるととも
に、注湯管の機械的および熱的強度を高めることができ
る。
しかも、このスラリーによる被覆層の形成が簡単でシー
ル効果も確実なことから装置の製作が簡素化され、自動
化が容易となるので、低コストで実施でき、かつ吸引鋳
造の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の吸引鋳造装置の鋳造過程
を示す概略断面構成図、 第3図は従来例の吸引鋳造装置の鋳造方法を説明する概
略断面構成図である。 11……吸引口、12……チャンバー 12a……チャンバ開口部、13……鋳型 15……下型、16……キャビティ 18……注湯管、19……溶解炉 20……溶湯、23……被膜層 24……スラリー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳型の下型に、溶湯をキャビテイ内へ導く
    注湯管を一体に形成し、排気用の吸引口を備えたチャン
    バ内に、該チャンバに形成された開口部から前記注湯管
    を露出させて鋳型を収容するとともに、前記注湯管の内
    外面を含む下型の露出面および下型とチャンバとの間隙
    を、硬化性を有しかつ耐熱性を有するスラリーからなる
    皮膜層で封止したことを特徴とする吸引鋳造装置。
  2. 【請求項2】鋳型の下型に一体形成された注湯管を露出
    させてチャンバ内に鋳型を収容する工程と、 該チャンバから露出する下型の露出面と、下型とチャン
    バとの間隙部分を硬化性を有しかつ耐熱性を有するスラ
    リーで被覆し、乾燥させた皮膜層を形成する工程と、 該皮膜層でコーティングされた注湯管を溶湯を満した溶
    解炉に沈める工程と、 前記チャンバの吸引口を介して鋳型のキャビテイ内を排
    気し、前記注湯管からキャビテイに溶湯を吸引させて鋳
    造する工程と、からなる吸引鋳造方法。
JP61028637A 1986-02-12 1986-02-12 吸引鋳造装置およびその鋳造方法 Expired - Lifetime JPH07115152B2 (ja)

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