JP4177491B2 - 坩台 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属溶湯などを収容する坩堝を載せる坩台に関する。
【0002】
【従来の技術】
坩堝は高温の金属溶湯などを収容する耐火物容器である。坩台は坩堝を載せて保持するものである。坩堝や坩台は、高温雰囲気で使用されるため、一般的には、炭化珪素等の耐火材料および炭素を主要成分して構成されている。坩台は、坩堝の底部に対面する凹部を区画する内面と、内面と背向する外面とをもつ。
【0003】
ところで、坩堝は使用期間が長期にわたると、酸化が進行して強度が低下したり、変形したりし、廃棄物として廃棄されているのが実情である。坩台についても同様である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した実情に鑑みなされたものであり、坩台に要請される実用性能を確保しつつ、坩堝や坩台の廃棄物の減少化に貢献できる坩台を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、坩堝と坩台とはほぼ同系の材料で形成されていること、坩堝は金属溶湯などを収容するため、金属溶湯の汚染の防止などの観点から高品質化が要請されるものの、坩堝を載せる坩台は坩堝ほどの高品質化の要請が少ないことに着目し、新生材料を主体として坩台の外面側を作製するとともに、坩堝または坩台の廃棄物に基づく再生材料を主体として坩台の内面側を作製すれば、坩台の実用性能を確保しつつ、廃棄物の減少化に有利であることを知見し、本発明を完成したものである。
【0006】
本発明に係る坩台は、加熱手段で外側から加熱される坩堝の底部に対面する凹部を区画する内面と内面と背向する外面とをもつ坩台であって、
内面側は、外面側よりも、坩堝または坩台の廃棄物に基づく再生材料が多く含まれており、且つ、内面側は、再生材料を主体とする骨材が用いられ、外面側は、新生材料を主体とする骨材が用いられていることを特徴とするものである。
坩台の外面側は高温雰囲気ガスとの接触度合が高いため、使用環境条件が厳しい。そのため坩台の外面側は、新生材料が多く含まれた材料で形成されている。故に坩台の実用性能が確保される。
【0007】
坩台の内面側は、坩台の外面側に比較して高温雰囲気ガスとの接触度合が低いため、坩台の内面側の使用環境条件はあまり厳しくない。そのため、坩台の内面側は坩台の外面側よりも、坩堝または坩台の廃棄物に基づく再生材料が多く含まれていても、実用上差し支えない。
【0008】
【発明の実施の形態】
坩台は、一般的には、炭化珪素などの耐火材料や炭素を主要成分とする。本発明に係る坩台によれば、坩台の内面側は、坩堝や坩台の廃棄物に基づく再生材料を主体とする骨材が用いられ、坩台の外面側は新生材料を主体とする骨材が用いられている。
【0009】
廃棄物に基づく再生材料は、シリカ、酸化鉄のうちの少なくとも1種が新生材料よりも多く含まれていることが多い。坩堝や坩台は一般的に炭化珪素を主要成分とすることが多く、坩堝や坩台が高温酸化雰囲気で長時間にわたり使用されると、坩堝や坩台中の炭化珪素がシリカとなり易く、そのため、廃棄物に基づく再生材料ではシリカ、酸化鉄の濃度が多くなり易いからである。
【0010】
坩台は次のようして形成できる。坩堝や坩台の廃棄物に基づく再生材料を主体とする材料を成形型の成形キャビティの所定部位に装填するとともに、廃棄物に基づかない新生材料を主体とする材料を成形キャビティのうち所定部位の隣接部位に装填することにより、成形体を得る成形工程を実施する。その後に成形体を加圧して圧密体を得る加圧工程を実施する。その後、圧密体を焼成して一体化させる焼成工程を実施する。
【0011】
【実施例】
以下、図面に示す実施例を参照して本発明を説明する。本実施例に係る坩台1の断面を図1に示す。坩堝2を載せた状態を図2に示す。図1,図2に示すように、坩台1は、金属溶湯を収容する坩堝2の底部2x付近に対面する窪み状の凹部10を区画する内面11と、内面11と背向する外面12とをもつ。凹部10の深さは適宜選択できる。坩台1の上面は坩堝2の底面を載せている。
【0012】
坩台1の主要組成は、重量比で、炭化珪素35〜45%、炭素35〜45%である。坩台1は円筒形状をなしており、内面11に近い側の内層部13と、外面12に近い側に設けられた内層部13と焼成により一体的に結合している外層部14とで構成されている。内層部13は、廃棄物に基づく再生材料を主体として構成されている。外層部14は新生材料を主体として構成されている。
【0013】
凹部10の上面開口10kの内径は約140mm、坩台1の外面12の外径は約290mm、坩台1の高さは約300mmであるが、これらに限定されるものではない。
坩台1の製造にあたっては次のように行う。即ち、坩堝や坩台が使用済みとなり廃棄された廃棄物を用い、それらの廃棄物の表層を取り除いて廃棄物の表層に付着している汚染部分を除去する。その後にインペラーブレード等の破砕手段により廃棄物を破砕して所定のサイズとする。これの大きなサイズ(一般的には粒径:5〜1mm)の破砕片を骨材として用いるとともに、粉末状の破砕物(一般的には粒径:1mm以下)を微粉として用いる。更にこれらに炭素粉末、酸化防止助剤、炭化珪素、バインダを添加して第1流動材13Xを得る。第1流動材13Xではバインダはフェノール樹脂あるいはタール・ピッチであり、外かけとして15〜20重量%添加している。
【0014】
また、廃棄物ではない新生材料である大きなサイズの炭化珪素(一般的には粒径:3〜0.1mm)を骨材として用いるとともに、粉末状の炭化珪素(一般的には粒径:0.1mm以下)を微粉として用い、これらに酸化防止助剤、フェロシリコン、バインダを添加して第2流動材14Xを得る。第2流動材14Xではバインダはフェノール樹脂あるいはタール・ピッチであり、外かけとして20〜25重量%添加している。そして、成形型4の成形キャビティ40に筒形状の抜き枠42を配置した状態で、第1流動材13Xを成形キャビティ40のうち抜き枠42の内側に装填するとともに、第2流動材14Xを成形キャビティ40のうちの抜き枠42の外側に装填する。その後、抜き枠42を成形キャビティ40から離脱させて成形体5を得る。その後に、図5に示すように、成形材5の外面に弾性膜52(ゴム膜)を被覆した状態で、静水圧加圧装置6(CIP成形装置)の圧力室60にセットし、圧力室60に水を供給することにより成形体5の外面に静水圧を実質的に等方的に作用させ、圧密体を得る。その後、その圧密体を静水圧加圧装置6から取り出し、乾燥を経て圧密体を焼成し、坩台1を得る。焼成は還元雰囲気において1000〜1200℃で4〜5時間行なうが、これに限定されるものではない。
【0015】
静水圧加圧装置6(CIP成形装置)では成形体5を実質的に等方的に加圧できるため、内層部13と外層部14との境界強度が確保され易く、坩台1の強度確保に貢献できる。
本実施例においては、内層部13及び外層部14は同系材料で構成されており、しかも焼成されて一体化されている。
【0016】
坩台1を使用している状態の代表例の平面矢視を図3に示す。図3に示すように、加熱炉8は、炉室80と入口通路81と出口通路82とを備えている。加熱炉8の炉室80内において坩台1に坩堝2を載せた状態で、加熱手段7により加熱炉8の炉室80内に入口通路81を介して燃焼ガスが供給される。燃焼ガスは坩堝2の外面2cおよび坩台1の外面12に沿って移動する。坩堝2の外面2cおよび坩台1の外面12は燃焼ガス、燃焼炎に直接触れるため、使用環境条件が厳しい。そのため坩台1の外面12側は、高品質化の要請に対応すべく、前記したように新生材料に基づく材料で形成されており、坩台1の実用性能が確保されている。
【0017】
しかしながら坩台1の内面11側は燃焼ガス、燃焼炎との接触度合が低いため、使用環境条件は坩台1の外面12ほどは厳しいものではない。そのため坩台1の内面11側は、坩台1の外面12側よりも、坩堝2または坩台1の廃棄物に基づいて形成した再生材料が多く含まれていても、実用上差し支えない。
(他の実施例)
別の実施例の断面図を図6に示す。図6に示すように、本実施例に係る坩台1Aは、金属溶湯を収容する坩堝の底部に対面する縦貫通孔状をなす凹部10Aを区画する内面11Aと、内面11Aと背向する外面12Aとをもつ。坩台1Aは円筒形状をなしており、内面11Aに近い側の内層部13Aと、外面12Aに近い側に設けられた内層部13Aと焼成により一体係合している外層部14Aとで構成されている。前述同様に、内層部13Aは、坩堝2や坩台の廃棄物に基づいて形成された再生材料を利用して構成されている。外層部14Aは、坩堝2や坩台の廃棄物に基づかない新生材料を利用して構成されている。
【0018】
上記した実施例では静水圧加圧装置(CIP成形装置)により圧密体を得るが、これに限らず、フリクションプレスを採用して圧密体を得ても良い。
【0019】
【発明の効果】
本発明に係る坩台によれば、坩台のうち使用環境条件が厳しい外面側は、新生材料が多く含まれた材料で形成されており、坩台の実用性能が確保される。
また坩台のうち使用環境条件はあまり厳しくない内面側には、坩台の外面側よりも、坩堝または坩台の廃棄物に基づく再生材料が多く含まれており、その廃棄物の再利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】坩台の断面図である。
【図2】坩堝を載せた状態の坩台の断面図である。
【図3】使用している状態を示す平面矢視図である。
【図4】製造過程において材料を成形型に装填した状態を示す断面図である。
【図5】製造過程において成形体に静水圧をかけて圧密体を得ている状態を示す断面図である。
【図6】他の実施例に係る坩台の断面図である。
【符号の説明】
図中、1は坩台、2は坩堝、10は凹部、11は内面、12は外面、13は内層部、14は外層部を示す。
Claims (5)
- 加熱手段で外側から加熱される坩堝の底部に対面する凹部を区画する内面と前記内面と背向する外面とをもつ坩台であって、
前記内面側は、前記外面側よりも、前記坩堝または前記坩台の廃棄物に基づく再生材料が多く含まれており、
且つ、前記内面側は、前記再生材料を主体とする骨材が用いられ、前記外面側は、新生材料を主体とする骨材が用いられてことを特徴とする坩台。 - 請求項1において、炭化珪素及び炭素を主要成分とすることを特徴とする坩台。
- 請求項1または2において、重量比で、炭化珪素35〜45%、炭素35〜45%を含むことを特徴とする坩台。
- 請求項1〜3のうちの一項において、円筒形状をなしており、前記内面を有する内層部と、前記外面を有すると共に前記内層部と焼成により一体的に結合している外層部とで構成されていることを特徴とする坩台。
- 坩堝または坩台の廃棄物に基づく再生材料を主体とする材料を成形型の成形キャビティの所定部位に装填するとともに、廃棄物に基づかない新生材料を主体とする材料を成形キャビティのうち前記所定部位の隣接部位に装填することにより、成形体を得る成形工程を実施し、その後、前記成形体を加圧して圧密体を得る加圧工程を実施し、その後、前記圧密体を焼成して一体化させる焼成工程を順に実施し、請求項1〜4のうちの一項に係る坩台を製造することを特徴とする坩台の製造方法。
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