JPH07115111A - 半導体ウエハ検査装置 - Google Patents

半導体ウエハ検査装置

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JPH07115111A
JPH07115111A JP5260201A JP26020193A JPH07115111A JP H07115111 A JPH07115111 A JP H07115111A JP 5260201 A JP5260201 A JP 5260201A JP 26020193 A JP26020193 A JP 26020193A JP H07115111 A JPH07115111 A JP H07115111A
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reflection adjusting
unit
semiconductor wafer
reflectance
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Yukiko Nakashige
由紀子 中重
Sunao Nishioka
直 西岡
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Renesas Semiconductor Engineering Corp
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    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料面上の微小なピットを誤って微粒子と識
別するのを有効に防止することが可能な半導体ウエハ検
査装置を提供する。 【構成】 集光部30と連続するように、集光部30と
は光反射率の異なる反射調整部40を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体ウエハ検査装
置に関し、より特定的には、半導体ウエハの表面上の微
粒子の粒径および粒子数を計測するための半導体ウエハ
検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Layleigh−Debye近
似などを用いて、光散乱強度の角度分布から半導体ウエ
ハの表面上の微粒子の粒径および粒子数を調べる半導体
ウエハ検査装置が知られている。これらは、たとえば、
Leon L. Pesotchinsky and Zinovy Fichtenholz : IEE
E Transactions Semiconductor Manufacturing, Vol.
1, No. 1, pp. 16-21,1988. などに開示されている。
【0003】図17は、従来の半導体ウエハ検査装置の
構成を示した概略図である。図17を参照して、従来の
半導体ウエハ検査装置700では、試料(半導体ウエ
ハ)210を二次元走査するためのステージ220を有
する試料載置部200が設けられている。また、試料2
10の表面へ照射される光ビーム110を発生させるた
めの投光部100が設けられている。投光部100と試
料載置部200との間には、試料210の表面によって
散乱された散乱光を集光するための集光部300が設置
されている。集光部300は、回転楕円面を有してい
る。集光部300によって集光された散乱光の焦点(F
2)には、集光された散乱光の総量を測定するための受
光部500が設置されている。また、投光部100およ
び試料載置部200を駆動するとともに受光部500か
らの出力信号を処理するための計測制御部600が設置
されている。
【0004】従来の半導体ウエハ検査装置700の動作
としては、まず計測制御部600から投光部100に駆
動信号を送る。これにより、投光部100から光ビーム
110が発生される。光ビーム110は集光部300に
設けられた光ビーム入射孔310を通過して入射光12
0になる。入射光120は試料210の表面上の微粒子
230を照射する。入射光120と試料210とが交差
する点が集光部300の一方の焦点(F1)になってい
る。入射光120の微粒子230への照射により発生し
た散乱光を、集光部300によって他方の焦点(F2)
に集める。焦点(F2)に集められた散乱光が受光部5
00によって受光される。これにより、微粒子230に
対応した光散乱強度量が測定される。この結果、微粒子
230の粒径を計測することができる。上記のような動
作をステージ220を移動しながら行なうことによっ
て、試料210の表面上の微粒子230の粒子数および
粒径を計測することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の半導体ウエハ検査装置700では、試料210
の表面に微小なピット(穴)があった場合にそのピット
を微粒子と誤って認識してしまうという不都合があっ
た。図18は、試料210の表面に微小なピットが存在
する場合にそのピットによる散乱光の状態を示した概略
図である。図19は、試料の表面上に微粒子が存在する
場合(P)と、試料の表面上にピットが存在する場合
(S)と、試料の表面上に微粒子もピットも存在しない
場合(N)との光散乱強度角度分布を示した相関図であ
る。
【0006】図19を参照して、光散乱角度θ=0での
光散乱強度をI0 とし、その他の光散乱角度θでの光散
乱強度をIとする。そして、規格化したlog(I/I
0 )を光散乱角度θに応じてプロットしてある。図19
に示すように、小さい光散乱角度範囲0〜θS では、試
料210の表面に微粒子が存在する場合(P)とピット
が存在する場合(S)とはほぼ同じ光散乱強度角度分布
を有している。さらにこの光散乱角度範囲0〜θS の光
散乱強度は、光散乱角度が大きい場合の光散乱強度に比
べて著しく大きい。このため、図19に示すように光散
乱角度が大きい場合にPとSとの差が明確であったとし
ても、光散乱角度が小さい範囲内(0〜θS )のPとS
との差がほとんどなければ、Pの散乱光の総量とSの散
乱光の総量との比は小さくなる。
【0007】このため、試料210の表面に微小なピッ
ト240(図18参照)が存在する場合の散乱光(S)
の総量と微粒子230(図17参照)が存在する場合の
散乱光(P)の総量とを受光部500によって測定した
場合に、ピット240による散乱光(S)と微粒子によ
る散乱光(P)とを明確に識別するのは困難であった。
この結果、ピット240による散乱光(S)を微粒子に
よる散乱光(P)と誤って識別してしまうという問題点
があった。このため、従来の半導体ウエハ検査装置70
0では、試料210の表面上の微粒子の粒子数および粒
径を正確に測定するのは困難であった。
【0008】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、請求項1〜5に記載の発明の1
つの目的は、半導体ウエハ検査装置において、半導体ウ
エハの表面上の微粒子の数および粒径を正確に測定する
ことである。
【0009】請求項1〜5に記載の発明のもう1つの目
的は、半導体ウエハ検査装置において、微粒子による散
乱光とピットによる散乱光とを明確に識別することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1〜4における半
導体ウエハ検査装置は、投光手段と、集光手段と、受光
手段とを備えている。投光手段は半導体ウエハの主表面
へ光ビームを照射するためのものである。集光手段は半
導体ウエハの主表面によって散乱された光ビームを集光
するためのものである。受光手段は集光手段によって集
光された散乱光を受光して散乱光の光散乱強度量を測定
するものである。また集光手段は、第1の光反射率を有
する集光部と、第1の光反射率とは異なる第2の光反射
率を有する反射調整部とを含んでいる。
【0011】なお、好ましくは、上記した第2の光反射
率は第1の光反射率よりも小さい。また、好ましくは、
上記した反射調整部は、第3の光反射率を有する第1の
反射調整部と、第3の光反射率とは異なる第4の光反射
率を有する第2の反射調整部とを含んでいる。さらに、
好ましくは、上記した反射調整部は動的散乱効果を有す
る液晶を含んでいる。
【0012】請求項5における半導体ウエハ検査装置
は、投光手段と、集光手段と、受光手段と、散乱光検出
手段と、光反射率制御手段とを備えている。集光手段
は、半導体ウエハの主表面によって散乱された光ビーム
を集光するとともに、第1の光反射率を有する集光部と
第1の光反射率とは異なる第2の光反射率を有する液晶
からなる反射調整部とを含んでいる。参照光検出手段は
反射調整部の液晶を透過した参照光を検出するためのも
のである。光反射率制御手段は散乱光検出手段の検出出
力に基づいて反射調整部の光反射率を制御するためのも
のである。
【0013】
【作用】請求項1〜4に係る半導体ウエハ検査装置で
は、集光手段が第1の光反射率を有する集光部と第1の
光反射率とは異なる第2の光反射率を有する反射調整部
とを含んでいるので、たとえば第2の光反射率を第1の
光反射率よりも小さくすれば、集光部への散乱光の入射
強度と反射調整部への散乱光の入射強度とが同じであっ
ても、反射調整部からの散乱光の射出強度は集光部から
の散乱光の射出強度よりも小さくなる。このような反射
調整部を、試料面上に微粒子が存在する場合と試料面上
にピットが存在する場合との光散乱強度分布が同じであ
るような散乱角度範囲に設置すれば、その散乱角度範囲
の光散乱強度が他の散乱角度範囲の光散乱強度に比べて
弱められる。これにより、微粒子による光散乱強度とピ
ットによる光散乱強度との差が顕著な散乱角度範囲での
散乱強度を相対的に大きくすることができる。その結
果、微粒子による散乱光の総量とピットによる散乱光の
総量とを受光手段によって測定した場合に、微粒子によ
る散乱光の総量とピットによる散乱光の総量との比が従
来に比べて大きくなる。その結果、ピットによる散乱光
と微粒子による散乱光とが容易に明確に識別される。こ
れにより、従来のようにピットによる散乱光を微粒子に
よる散乱光と誤って識別するという不都合が生じない。
また、反射調整部によって散乱強度が弱められた散乱角
度範囲においても、一定の散乱強度は保持しているの
で、微粒子が存在するかしないかは容易に検出可能であ
る。これにより、試料面上での微粒子の粒径および粒子
数が正確に検出される。
【0014】また、たとえば上記した第2の光反射率を
第1の光反射率よりも大きくするとともに、反射調整部
を光散乱強度の大きい散乱角度範囲内に設置すれば、試
料面上の異常が敏感に検出される。
【0015】さらに、上記した反射調整部を第3の光反
射率を有する第1の反射調整部と第3の光反射率とは異
なる第4の光反射率を有する第2の反射調整部とを含む
ように構成すれば、反射調整部によって反射される散乱
光の強度分布がより適切に調整される。
【0016】また、上記した反射調整部を動的散乱効果
を有する液晶を含むように構成すれば、その液晶に加え
る電圧値を変化させることによって反射調整部の反射率
が容易に変更される。
【0017】請求項5に係る半導体ウエハ検査装置で
は、集光手段に第2の光反射率を有する液晶からなる反
射調整部が含まれ、その反射調整部の液晶を透過した参
照光が参照光検出手段によって検出され、その参照光検
出手段の検出出力に基づいて反射調整部の光反射率が光
反射率制御手段によって制御されるので、反射調整部の
反射率を反映した参照光によって液晶の動的散乱効果現
象が容易にフィードバック制御される。これにより、反
射調整部の光反射率がより正確に制御される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0019】図1は、本発明の第1実施例による半導体
ウエハ検査装置の構成を示した概略図である。図1を参
照して、この第1実施例の半導体ウエハ検査装置100
では、試料(半導体ウエハ)21を二次元走査するため
のステージ22を有する試料載置部20が設置されてい
る。また試料21の表面へ照射される光ビーム11を発
生させるための投光部10が設置されている。投光部1
0と試料載置部20との間には、集光部30と集光部3
0に連続するように形成された反射調整部40とが設置
されている。
【0020】集光部30および反射調整部40は、2つ
の焦点F1,F2を有する回転楕円面の一部分によって
形成されている。集光部30はミラーAP 面を有し、反
射調整部40はミラーAS 面を有する。ミラーAP 面と
ミラーAS 面とによって1つのミラーA面が構成されて
いる。また集光部40には光ビーム11を通過させるた
めの光ビーム入射孔41が設けられている。反射調整部
40は、平面的に見ると円形状を有している。その円形
の半径は、光ビーム入射孔41から焦点F1までの距離
にtanθS を乗じたものである。このように反射調整
部40を構成することによって、一定角度範囲内(0〜
θS )の散乱光が反射調整部40に入射する。反射調整
部40のミラーAS 面の反射率は、集光部30のミラー
P 面の反射率のたとえば1/10に設定されている。
【0021】集光部30および反射調整部40によって
反射された散乱光が集光する焦点F2には、光散乱強度
量を測定するための受光部80が設置されている。投光
部10、試料載置部20、受光部80には計測制御部9
0が接続されている。計測制御部90は、投光部10と
試料載置部20との駆動を制御するとともに、受光部8
0からの出力信号を処理する。より具体的には、計測制
御部90は、光ビーム11の動作制御と光ビーム11の
調光制御を行なうとともに、ステージ22の送り動作制
御を行なう。さらに、計測制御部90は、受光部80の
動作制御を行なうとともに、受光部80の入出力信号の
解析によって微粒子23の粒径および粒子数を算出する
ことができる。そして計測制御部90は、その算出結果
を表示することができる。
【0022】ここで、この第1実施例による半導体ウエ
ハ検査装置100では、上記したように反射調整部40
のミラーAS 面の反射率を集光部30のミラーAP 面の
反射率の1/10に設定している。これにより、反射調
整部40に入射する散乱光の入射強度と集光部30に入
射する散乱光の入射強度とが同じであったとしても、反
射調整部40から射出する散乱光の射出強度は集光部3
0から射出する散乱光の射出強度の1/10になる。そ
の結果、散乱光の総量を受光部80で測定した場合に、
集光部30によって反射された散乱光の散乱強度分布
が、反射調整部40によって反射された散乱光の散乱強
度分布よりも強調されることになる。
【0023】図2は、試料(半導体ウエハ)21にピッ
ト24が存在する場合の散乱光の散乱強度分布を説明た
めの概略図である。図3は、図1に示した第1実施例の
半導体ウエハ検査装置によって測定した、試料21上に
微粒子が存在する場合(P1,P2)と、試料21上に
ピット24が存在する場合(S1,S2)と、試料21
上にピットも微粒子も存在しない場合(N)との光散乱
強度角度分布を示した相関図である。
【0024】図3を参照して、散乱角度θ=0での光散
乱強度をI0 とし、その他の散乱角度での光散乱強度を
Iとする。そして、規格化したlog(I/I0 )をプ
ロットしている。図3に示すように、反射調整部40に
対応する散乱角度範囲(0〜θS )では、θS 以上の散
乱角度範囲に比べて光散乱強度(log(I/I0 ))
は小さくなっている。これは、反射調整部40の光反射
率を集光部30の光反射率の1/10にしたことに起因
する。
【0025】このように構成することによって、微粒子
による散乱光(P1)とピットによる散乱光(S1)と
がほぼ等しい散乱角度範囲(0〜θS )の光散乱強度を
他の散乱角度範囲(θS 以上)の光散乱強度よりも小さ
くすることができる。これにより、微粒子による散乱光
(P2)とピットによる散乱光(S2)との差が明確な
散乱角度範囲(θS 以上)での光散乱強度が相対的に大
きくなる。この結果、微粒子による散乱光(P1,P
2)の総量とピットによる散乱光(S1,S2)の総量
を受光部80によって測定した場合に、微粒子による散
乱光の総量とピットによる散乱光の総量との比が従来に
比べて大きくなる。
【0026】これにより、ピットによる散乱光と微粒子
による散乱光とを明確に識別することができる。その結
果、従来のようにピットによる散乱光を微粒子による散
乱光と誤って識別するのを有効に防止することができ
る。これにより、従来に比べてより正確に微粒子の粒子
数および粒径を計測することができる。また、散乱角度
範囲(0〜θS )での光散乱強度Iは1/10に弱めら
れているが、その弱められた光散乱強度でも試料21の
表面上に微粒子23が存在するか否かを検出するのには
十分である。
【0027】図4は図1に示した第1実施例の半導体ウ
エハ検査装置の集光部および反射調整部のより詳細な構
成を説明するための平面図である。図5は図4に示した
集光部および反射調整部の800−800に沿った断面
図である。図4および図5を参照して、集光部30およ
び反射調整部40のより詳細な構成を説明する。
【0028】集光部30は、回転楕円面のミラーAP
を有する集光部基材32と、集光部基材32のミラーA
P 面に形成された反射率の大きい集光膜33とから構成
されている。反射調整部40は、ミラーAP 面に連続す
るミラーAS 面を有する反射調整部基材42と、反射調
整部基材42のミラーAS 面上に形成された集光膜33
より反射率の小さい反射調整部43とから構成されてい
る。
【0029】集光部基材32はたとえばステンレス鋼板
やアルミニウム合金板を塑性加工(プレス加工)するこ
とによって形成する。なお、集光部基材32をプラスチ
ック材の射出成形によって形成してもよい。集光部基材
32を形成する場合には、試料載置部20(図1参照)
の配置と、散乱光の光路と、受光部80の配置とを考慮
して回転楕円面を形成する。また、集光部基材32は、
平面的に見た場合に光ビーム11を中心軸とした所定の
半径を有する孔部31を形成する。
【0030】集光膜33は、光ビーム11の波長におい
て分光反射率の大きい膜または、誘電体多層膜によって
形成する。すなわち、集光膜33は、集光部基材32の
ミラーAP 面にアルミニウムや銀などを高真空中で急速
に蒸着することによって形成する。
【0031】反射調整部基材42は、集光部30に設け
た孔部31の直径よりもやや小さい外径を有する。また
反射調整部基材42は、孔部31と同じ中心軸を持つ光
ビーム入射孔41を有する。反射調整部基材42は、透
明,半透明または不透明の、有機ガラス,無機ガラスま
たは金属によって形成されている。
【0032】反射調整膜43は、光ビーム11の波長に
おける分光反射率が集光膜33の分光反射率の1/10
であるような誘電体多層膜によって形成されている。な
お、集光膜33と反射調整膜43との表面には、これら
の膜の耐久性を良くするためにフッ化マグネシウム薄膜
を設けてもよい。反射調整部基材42は、集光部基材3
2の孔部31に装着される。その装着箇所はエポキシ樹
脂などによって接着する。
【0033】受光部80(図1参照)は、焦点F2にそ
の一端が配置された光ファイバケーブル(図示せず)
と、その光ファイバケーブルの他端に接続された光検出
器(図示せず)とから構成される。光検出器としては、
たとえばその分光感度特性が入射光12の波長をカバー
することができるような光電子倍増管を用いる。また、
受光部80は、光電子増倍管(光検出器)の印加電圧を
変えることにより出力ゲインを調整することができるよ
うな電子回路を有している。
【0034】投光部10(図1参照)には、レーザ光源
と光学系とが組込まれている。レーザ光源としては、た
とえば488nmの波長を有するArII気体レーザを
用いる。光学系は、試料21の表面に照射される入射光
12の直径が45μm程度になるようなレンズ群によっ
て構成されている。
【0035】計測制御部90(図1参照)は、投光部1
0を構成するレーザ光源の動作制御と入射光12の出力
調整とを行なうことができる。
【0036】試料載置部20(図1参照)は、試料21
(半導体ウエハ)の装着・脱着機構を有している。ステ
ージ22としては、ステッピングモータを使用したXY
ステージまたは、X軸走査および試料回転を行なうこと
が可能なステージを用いる。計測制御部90は、ステー
ジ22の動作指示を行なったり、XYステージの送り速
度または回転ステージの回転数などを変化させることが
できる。
【0037】図6は、本発明の第2実施例による半導体
ウエハ検査装置の集光部と反射調整部とを示した平面図
である。図7は図6に示した集光部および反射調整部の
850−850線に沿った断面図である。図6および図
7を参照して、この第2実施例では、反射調整部がそれ
ぞれ異なる反射率を有する第1〜第3反射調整部からな
る。すなわち、第1反射調整部は、第1反射調整部基材
42aと第1反射調整膜43aとからなる。第2の反射
調整部は、第2反射調整部基材42bと第2反射調整膜
43bとからなる。第3の反射調整部は、第3反射調整
部基材42cと第3反射調整膜43cとからなる。第1
反射調整部基材42aには、光ビーム入射光41が設け
られている。
【0038】集光部基材32の孔部31には、第3反射
調整部基材42cが装着されている。第3反射調整部基
材42cの内孔には、第2反射調整部基材42bが装着
されており、第2反射調整部基材42bの内孔には第1
反射調整部基材42aが装着されている。孔部31、第
3反射調整部基材42cの内孔、第2反射調整部基材4
2bの内孔、第3反射調整部基材42cの外周部分、第
2反射調整部基材42bの外周部分、および第1反射調
整部基材42aの外周部分には、それぞれ段差部分が設
けられている。このように段差部分を設けることによっ
て、第1〜第3反射調整部基材42a、42b、42c
を容易に組立てることができる。
【0039】なお、図8の変形例に示すように、第1反
射調整部基材42d、第2反射調整部基材42e、第3
反射調整部基材42fに段差部分を設けないようにして
もよい。この場合には、集光部基材32と第3反射調整
部基材42f、第3反射調整部基材42fと第2反射調
整部基材42e、第2反射調整部基材42eと第1反射
調整部基材42bは、それぞれエポキシ樹脂などの接着
剤によって接着する。また、第1反射調整部基材42
d、第2反射調整部基材42e、第3反射調整部基材4
2fの表面上には、それぞれ第1反射調整膜43d、第
2反射調整膜43e、第3反射調整膜43fが形成され
ている。
【0040】第1反射調整膜43a,43d、第2反射
調整膜43b,43e、第3反射調整膜43c,43f
は、それぞれ図1に示した散乱角度θS のθS /3に対
応する幅を有している。ミラーAs1面、ミラーAs2
面、ミラーAs3面の反射率を、それぞれミラーAP
の反射率の1/10、1/5、1/2とする。このよう
にミラーAs1面、ミラーAs2面、ミラーAs3面の
反射率を異ならせるためには、第1〜第3反射調整膜4
3a〜43fとして、たとえば誘電体多層膜を用いれば
よい。
【0041】図9は、図6〜図8に示した第2実施例の
半導体ウエハ検査装置による光散乱強度の測定結果を示
した相関図である。具体的には、試料上に微粒子が存在
する場合の光散乱強度分布はP1a、P1b、P1c、
P2で表わされる。試料上にピットが存在する場合の光
散乱強度分布は、S1a、S1b、S1c、S2で表わ
される。試料の表面上にピットも微粒子も存在しない場
合の光散乱強度分布は、Nで表わされる。この第2実施
例では、散乱角度0〜θS の間で反射調整部の反射率を
3段階に変化させることによって、0〜θS の散乱角度
範囲内での光散乱強度分布をよりきめ細かく調整するこ
とができる。これにより、図3に示した第1実施例の場
合に比べて、より正確に微粒子の検出を行なうことがで
きる。そして、散乱角度0〜θS での光散乱強度の変化
を考慮して光散乱強度の総量を計測制御部90によって
計算することにより、より正確な微粒子の粒径および粒
子数を測定することができる。
【0042】図10は、本発明の第3実施例による半導
体ウエハ検査装置の集光部および反射調整部を示した平
面図である。図11は、図10に示した集光部および反
射調整部の900−900線に沿った断面図である。図
10および図11を参照して、この第3実施例では、反
射調整部として動的散乱効果を有する液晶55を使用し
ている。液晶55を挟むように透明電極54が形成され
ている。透明電極54を挟むように反射調整部ガラス基
材52と反射調整ガラス材53とが形成されている。
【0043】図12は、図11に示した反射調整部をよ
り詳細に示した断面図である。図12を参照して、液晶
55を封入するように液晶封入材56が配置されてい
る。透明電極54,54には、透明電極54へ電圧を印
加するためのリード線57,57がそれぞれ接続されて
いる。一方のリード線57は、液晶封入材56を通過し
て透明電極54と接続されている。
【0044】反射調整部ガラス基材52と反射調整ガラ
ス材53とは、無機ガラスまたは有機ガラスによって形
成されている。透明電極54は、酸化錫、酸化インジウ
ム膜または金属蒸着薄膜のような、透明導電膜または半
透明導電膜によって形成されている。液晶55として
は、たとえばネマチック液晶の一例であるMBBA(Me
thoxy Butyl Benzylidene Aniline )などの動的散乱効
果を示す液晶を用いる。液晶封入材56には、低融点ガ
ラスまたはエポキシ樹脂などを用いる。透明電極54の
表面は、配向処理が施されている。すなわち、液晶55
の分子の長軸が透明電極54の表面に対して一定方向と
なるように透明電極の表面が処理されている。なお、液
晶55の厚みdは、8〜60μm程度に設定されてい
る。
【0045】次に、図12および図13を用いて、第3
実施例の半導体ウエハ検査装置の動作について説明す
る。
【0046】まず、図12に示すように、リード線57
を通じて透明電極54に0Vの電圧を印加する。この場
合には液晶55の分子が一定方向に整列しているため、
散乱光13の大部分は液晶55を透過する。そして、散
乱光13は反射調整部ガラス基材52を通り抜ける。こ
のため、受光部(図示せず)へ向かう散乱光は極めて少
なくなる。
【0047】次に、図13に示すように、透明電極54
にリード線57を介して動的散乱効果(DSM(Dynami
ci Scattering Mode))の開始電圧値Vth以上の電圧を
印加する。これにより、液晶55内に存在するイオンが
その印加電圧によって運動する。その結果、液晶55の
分子の整列が乱れる。それにより、散乱光13は液晶5
5内で反射される。これにより散乱光の大部分は受光部
(図示せず)に向かう。液晶55に印加する電圧がVth
以上である場合には液晶55の反射率は印加電圧の増加
とともに変化する。したがって、液晶55への印加電圧
を変化させることによって、液晶55の反射率を容易に
変化させることができる。
【0048】図14は、本発明の第4実施例による半導
体ウエハ検査装置の集光部および反射調整部を示した断
面図である。図15は図14に示した第4実施例の反射
調整部の動作を説明するための断面図である。図14お
よび図15を参照して、この第4実施例では、前述した
第3実施例と異なり、液晶65の厚みを連続的に変化さ
せている。すなわち、液晶65の集光部基材32側の厚
みdをたとえば8〜10μm、液晶65の光ビーム入射
孔51側の厚みDをたとえば50〜60μmにしてい
る。このように液晶65の厚みを連続的に変化させるこ
とによって、液晶65の光反射率も連続的に変化させる
ことができる。すなわち、この第4実施例では、液晶6
5への印加電圧が動的散乱効果の開始電圧値Vth未満の
場合には、散乱光のほとんどは液晶65内を透過する。
液晶65への印加電圧を開始電圧値Vth以上に大きくし
ていくに従って厚みの薄い集光部基材32側から動的散
乱効果現象が始まる(図15参照)。さらに、印加電圧
を増加させると、それに伴って動的散乱効果現象が光ビ
ーム入射孔51側に広がっていく。印加電圧がVth×
(D/d)以上になれば、液晶65の全体が動的散乱効
果現象になる。なお、既に動的散乱効果現象の起きてい
る部分は、印加電圧の増加に伴ってさらに液晶65の分
子の配向乱れが著しくなる。これにより、その部分の反
射率がさらに大きくなる。
【0049】したがって、この第4実施例では、第3実
施例と異なり、散乱角度0〜θs での反射調整部の反射
率を集光部基材32側から滑らかに連続的に変化させる
ことができる。これにより、光散乱強度分布のより細か
い調整を行なうことができる。その結果、信号/雑音比
を最良にするような光散乱強度分布の調整が容易に行な
える。
【0050】図16は、本発明の第5実施例による半導
体ウエハ検査装置を示した概略図である。図16を参照
して、この第5実施例の半導体ウエハ検査装置では、反
射調整部50は図11に示した第3実施例の反射調整部
と同じである。さらに、この第5実施例においては、反
射調整部50を透過した参照光を検出するための参照光
部70が設けられている。参照光部70は、コリメータ
レンズ71と反射ミラー72と集光レンズ73と光検出
器74とを備えている。
【0051】次に、この第5実施例の半導体ウエハ検査
装置の動作について説明する。まず、散乱光のうち液晶
55を透過した参照光14はコリメータレンズ71を通
る。その後、参照光14は反射ミラー72によってその
光路が変更される。その後、参照光14は集光レンズ7
3によって光検出器74に投射される。光検出器74は
たとえば光増倍管によって構成されている。
【0052】光検出器74によって、反射調整部50の
平均的反射率を反映した参照光14が光電変換される。
この光電変換による光検出器74の出力信号は、計測制
御部90内のフィードバック回路(図示せず)に入力さ
れる。そして、そのフィードバック回路によって、反射
調整部50の平均的反射率が所定の値になるような印加
電圧が設定される。そして、その設定された印加電圧が
反射調整部50内の透明電極54に印加される。
【0053】このようにこの第5実施例では、フィード
バック回路を用いることによって、反射調整部50の平
均的反射率をより正確に所定の値に制御することができ
る。また、フィードバック回路の設定値を変更すること
によって容易に反射調整部50の平均的反射率を変更す
ることができる。
【0054】なお、上記した第1〜第5実施例では、反
射調整部の反射率を集光部の反射率よりも小さくする場
合について説明したが、本発明はこれに限らず、反射調
整部の反射率を集光部の反射率よりも大きくするように
してもよい。この場合には、主に光散乱強度の大きい光
散乱角度範囲を計測することになるので、微粒子および
ピットの存在を含む試料表面の異常を敏感に検出するこ
とができる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜4に記載の半
導体ウエハ検査装置によれば、集光手段を第1の光反射
率を有する集光部と第1の光反射率とは異なる第2の光
反射率を有する反射調整部とを含むように構成すること
によって、たとえば上記した第2の光反射率を第1の光
反射率よりも小さくすれば、集光部への散乱光の入射強
度と反射調整部への散乱光の入射強度とが同じであって
も反射調整部からの散乱光の射出強度は集光部からの散
乱光の射出強度よりも小さくなる。このような反射調整
部を、試料面上に微粒子が存在する場合と試料面上にピ
ットが存在する場合との光散乱強度分布が同じであるよ
うな散乱角度範囲に採用すれば、その散乱角度範囲の光
散乱強度が他の散乱角度範囲の光散乱強度に比べて相対
的に弱められる。これにより、微粒子による光散乱強度
とピットによる光散乱強度との差が顕著な散乱角度範囲
での散乱強度を相対的に大きくすることができる。その
結果、微粒子による散乱光の総量とピットによる散乱光
の総量との比を従来に比べて大きくすることができる。
それにより、ピットによる散乱光と微粒子による散乱光
とを容易に明確に識別することができる。その結果、従
来のようにピットによる散乱光を微粒子による散乱光と
誤って識別するという不都合が生じない。また、反射調
整部によって散乱強度が弱められた散乱角度範囲におい
ても、一定の散乱強度は保持しているので、微粒子が存
在するかしないかは容易に検出可能である。これによ
り、試料面上での微粒子の粒径および粒子数を正確に検
出することができる。
【0056】また、たとえば、上記した第2の光反射率
を第1の光反射率よりも大きくするとともに、反射調整
部を光散乱強度の大きい光散乱角度範囲内に設置すれ
ば、試料面上の異常を敏感に検出することができる。
【0057】さらに、上記した反射調整部を第3の光反
射率を有する第1の反射調整部と第3の光反射率とは異
なる第4の光反射率を有する第2の反射調整部とを含む
ように構成すれば、反射調整部によって反射される散乱
光の強度分布をより適切に調整することができる。
【0058】また、上記した反射調整部を動的散乱効果
を有する液晶を含むように構成すれば、その液晶に加え
る電圧値を変化させることによって反射調整部の反射率
を容易に変更することができる。
【0059】請求項5に記載の半導体ウエハ検査装置に
よれば、集光手段に第2の光反射率を有する液晶からな
る反射調整部を含むように構成し、その反射調整部の液
晶を透過した参照光を参照光検出手段によって検出し、
その参照光検出手段の検出出力に基づいて反射調整部の
光反射率を光反射率制御手段によって制御することによ
り、反射調整部の反射率を反映した参照光によって液晶
の動的散乱効果現象を容易にフィードバック制御するこ
とができる。これにより、反射調整部の光反射率をより
正確に所定の値に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による半導体ウエハ検査装
置の構成を示した概略図である。
【図2】図1に示した第1実施例の半導体ウエハ検査装
置によって試料表面のピットを検出する場合の散乱光の
状態を示した概略図である。
【図3】図1に示した第1実施例の半導体ウエハ検査装
置によって、試料表面にピットが存在する場合、試料表
面に微粒子が存在する場合、試料表面に微粒子もピット
も存在しない場合の光散乱強度を測定した結果を示した
相関図である。
【図4】図1に示した第1実施例の半導体ウエハ検査装
置の集光部および反射調整部を示した平面図である。
【図5】図4に示した反射調整部および集光部の800
−800に沿った断面図である。
【図6】本発明の第2実施例による半導体ウエハ検査装
置の集光部および反射調整部を示した平面図である。
【図7】図6に示した集光部および反射調整部の850
−850に沿った断面図である。
【図8】図7に示した第2の実施例の反射調整部の変形
例を示した断面図である。
【図9】図6および図7に示した第2実施例の反射調整
部および集光部によって、試料面上に微粒子が存在する
場合、試料面上にピットが存在する場合、試料面上にピ
ットも微粒子も存在しない場合の光散乱強度を測定した
結果を示した相関図である。
【図10】本発明の第3実施例による半導体ウエハ検査
装置の反射調整部および集光部を示した平面図である。
【図11】図10に示した第3実施例の反射調整部およ
び集光部の900−900に沿った断面図である。
【図12】図11に示した第3実施例の反射調整部の詳
細構造を示した断面図である。
【図13】図12に示した第3実施例の反射調整部の動
作を説明するための断面図である。
【図14】本発明の第4実施例による半導体ウエハ検査
装置の反射調整部および集光部を示した断面図である。
【図15】図14に示した第4実施例の反射調整部の動
作を説明するための断面図である。
【図16】本発明の第5実施例による半導体ウエハ検査
装置の構成を示した概略図である。
【図17】従来の半導体ウエハ検査装置の構成を示した
概略図である。
【図18】図17に示した従来の半導体ウエハ検査装置
によって試料面のピットを検出する場合の散乱光の状態
を示した概略図である。
【図19】図17に示した従来の半導体ウエハ検査装置
によって、試料面上に微粒子が存在する場合、試料面上
にピットが存在する場合、試料面上にピットも微粒子も
存在しない場合の光散乱強度を測定した結果を示した相
関図である。
【符号の説明】
10:投光部 20:試料載置部 21:試料(半導体ウエハ) 22:ステージ 23:微粒子 24:ピット 30:集光部 40:反射調整部 80:受光部 90:計測制御部 なお、各図中、同一符号は、同一または相当部分を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 直 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 菱電セミ コンダクタシステムエンジニアリング株式 会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハの主表面へ光ビームを照射
    するための投光手段と、 前記半導体ウエハの主表面によって散乱された光ビーム
    を集光するための集光手段と、 前記集光手段によって集光された散乱光を受光して前記
    散乱光の光散乱強度量を測定するための受光手段とを備
    え、 前記集光手段は、 第1の光反射率を有する集光部と、 前記第1の光反射率とは異なる第2の光反射率を有する
    反射調整部とを含む、半導体ウエハ検査装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の光反射率は、前記第1の光反
    射率よりも小さい、請求項1に記載の半導体ウエハ検査
    装置。
  3. 【請求項3】 前記反射調整部は、 第3の光反射率を有する第1の反射調整部と、 前記第3の光反射率とは異なる第4の光反射率を有する
    第2の反射調整部とを含む、請求項1に記載の半導体ウ
    エハ検査装置。
  4. 【請求項4】 前記反射調整部は、動的散乱効果を有す
    る液晶を含む、請求項1に記載の半導体ウエハ検査装
    置。
  5. 【請求項5】 半導体ウエハの主表面へ光ビームを照射
    するための投光手段と、 前記半導体ウエハの主表面によって散乱された光ビーム
    を集光するとともに、第1の光反射率を有する集光部
    と、前記第1の光反射率とは異なる第2の光反射率を有
    する液晶からなる反射調整部とを含む集光手段と、 前記集光手段によって集光された散乱光を受光して前記
    散乱光の光散乱強度量を測定するための受光手段と、 前記反射調整部の液晶を透過した参照光を検出するため
    の参照光検出手段と、 前記参照光検出手段の検出出力に基づいて、前記反射調
    整部の光反射率を制御するための光反射率制御手段とを
    備えた、半導体ウエハ検査装置。
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