JP5396703B2 - 熱処理装置及び方法、並びに半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明者は、半導体基板の表面状態に起因する、スパイクアニール処理、及びmsecアニール処理(レーザアニール処理及びフラッシュランプアニール処理等)における照射光の実効的な光吸収率(以下、単に実効吸収率と称する。)について考察した。
以下、記載の便宜上、実効的な光吸収率を単に実効吸収率と称する。なお、実効吸収率を求めることは、実効的な光反射率(以下、単に実効反射率と称する。)を求めることと等価である。
また、図2に示すように、溝が深くなる程、スパイクアニール処理における半導体基板の最高到達温度が低下することが判る。このことは換言すれば、半導体基板の表面における溝の深さに依存して照射光の実効吸収率(実効反射率)が変化すると、スパイクアニール処理における半導体基板の最高到達温度も変化することを意味する。
例えば、図4(a)に示すように、レーザ光のような平行光を半導体基板10の表面10aに対して垂直な方向から照射すると、半導体基板10の表面10aに溝10bが形成されている場合でも、照射光の実効吸収率は殆ど変化しない。
α+α(1−α)+α(1−α)2+・・・
のように増加する。
ここで、半導体基板の表面に垂直な方向を基準(このときの光源から当該表面までの距離をL、照射光の強度成分I0)として、入射角をθとした場合の照射光の強度成分I(θ)は、
I(θ)=I0cosθ/4π(L/cosθ)2
=(I0/4πL2)・(cosθ)3 ・・・(1)
となる。このときの入射角θと照射光の強度成分(及びcosθ)との関係を図5(a)に示す。また、このときの全角度の照射強度の積分値に対する、垂直方向(θ=からある角度θまでの照射強度の積分値の比率の関係を図5(b)に示す。
具体的には、第1の光源として、第2の光源と同等の光照射機能を有するもの(同一種の光源)を用いたり、その照射光の波長領域が第2の光源の照射光の波長領域と同等であるものを用いることが好適である。
以下、上記の基本骨子を踏まえ、本発明を適用した好適な諸実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、被処理体として半導体基板を加熱処理する熱処理装置及び方法を開示する。
図6は、第1の実施形態による熱処理装置の概略構成を示すブロック図である。
この熱処理装置は、第1の光源を備え、第1の光源により被処理体、ここでは半導体基板の表面に光照射して、半導体基板の表面における実効反射率を求める反射率測定部1と、第2の光源を備え、第2の光源により半導体基板の表面に光照射して、半導体基板の表面を加熱処理するアニール処理部2と、反射率測定部1により求められた半導体基板の表面における実効反射率に基づいて、アニール処理部2における第2の光源の照射光強度(照射光エネルギー)を制御する制御部3とを備えて構成されている。
ここで、第1の光源11、ハーフミラー12及び入射光センサ13を備えて入射光測定部が構成されている。
一方、ハーフミラー12を透過した光は、入射口41aから球殻41内へ照射され、凸面ミラー42により一旦拡張される。拡張された光は、凹面ミラー43により集光され、開口41cを通って半導体基板10の表面に照射される。半導体基板10の表面で拡散反射された光は、球殻41内で反射することにより均一化され、当該反射光が拡散反射光センサ15で検出される。この反射光は、全反射光の強度に比例した強度の光として拡散反射光センサ15で光強度が求められる。
reff=βIr/I0 ・・・(2)
となる。
E=E0/(1−reff)
となる。
先ず、反射率測定部1において、半導体基板10を、その表面における測定部が積分球機構14の球殻41の開口41cから露出するように設置する(ステップS1)。
続いて、ステップS2で求めた各光強度に基づいて、実効反射率算出部16により実効反射率が算出される(ステップS3)。
そして、第2の光源21により、ステップS4で補正調節された照射光エネルギーの照射光を半導体基板10の表面に照射し、半導体基板10をアニール処理する(ステップS6)。
以下、第1の実施形態の変形例について説明する。この変形例では、第1の実施形態の熱処理装置とほぼ同様の装置構成でアニール処理を行うが、反射率測定部1の積分球機構が若干異なる点で第1の実施形態と相違する。なお、第1の実施形態と同一の構成部材等については、同符号を付して説明を省略する。
反射率測定部31は、第1の光源11と、ハーフミラー12と、ハーフミラー12により反射した第1の光源11の照射光の強度を測定する入射光センサ13と、積分球機構32と、積分球機構32の出射口に設けられた反射光の強度を求める拡散反射光センサ15と、入射光センサ13で求められた照射光強度と拡散反射光センサ15で求められた各入射角ごとの反射光強度に基づいて、半導体基板10の表面における実効反射率を算出する実効反射率算出部33とを備えて構成されている。
反射率測定部1では、第1の光源11からの照射光がハーフミラー12に入射する。ハーフミラー12において、反射した光が入射光センサ13で検出され、入射光センサ13においてその光強度が求められる。
r(θ)=βIr(θ)/I0(θ) ・・・(2)'
となる。
先ず、反射率測定部1において、半導体基板10を、その表面における測定部が積分球機構32の球殻44の開口44cから露出するように設置する(ステップS11)。
続いて、第1の光源11から光照射し、入射光センサ13及び拡散反射光センサ15においてそれぞれ光強度が求められる(ステップS13)。
続いて、ステップS14を経て求めた各入射角ごとの光強度(拡散反射光センサ15で求められた各光強度)に基づいて、実効反射率算出部16により実効反射率が算出される(ステップS15)。
そして、第2の光源21により、ステップS4で補正調節された照射光エネルギーの照射光を半導体基板10の表面に照射し、半導体基板10をアニール処理する(ステップS18)。
以下、本発明による第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態によるアニール処理を適用した半導体装置の製造方法を開示する。ここでは一例として、MOSトランジスタの製造方法を示すが、これに限定されることなく、各種の半導体メモリ等、熱工程を有する半導体装置に適用可能である。
図14は、第2の実施形態によるMOSトランジスタの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
続いて、図14(b)に示すように、半導体基板10の表面を熱酸化する事によりゲート絶縁膜102を形成した後、多結晶シリコン膜(不図示)をCVD法等により堆積する。そして、この多結晶シリコン膜及びゲート絶縁膜102をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工して、活性領域上でゲート絶縁膜102を介して延在するゲート電極103を形成する。
しかる後、層間絶縁膜や接続孔、各種の配線を形成し、MOSトランジスタを完成させる。
ここでは、半導体基板上に形成されるトランジスタのエクステンション領域の形成工程に、本発明の熱処理方法を適用させて説明した。しかし、本発明はエクステンション領域の形成に限られるものではない。半導体の製造工程には、ウェル注入、ソースドレイン注入、ポケット注入など、多くの不純物注入工程があり、これらの活性化工程にも本発明は適用しうる。また、シリサイドを形成する工程における熱処理においても、正確な温度制御が求められており、本発明が適用できる。さらには、FRAMキャパシタの熱処理工程など、凹凸のある基板を加熱するプロセスに適用することが可能である。
前記第1の光源により被処理体に光を照射して、前記被処理体の光反射率を求める反射率測定部と、
非平行光光源である第2の光源を用いて前記被処理体に光を照射して、前記被処理体を加熱処理する熱処理部と
を含むことを特徴とする熱処理装置。
前記反射率測定部は、前記第1の光源の照射光の各光照射角度に対する反射光の反射率を、前記第2の光源の照射光の光照射角度に対する光強度分布で重み付けして平均化し、前記被処理体の表面における光反射率を求めることを特徴とする付記4に記載の熱処理装置。
非平行光の光源である第2の光源により前記被処理体の表面に光照射して、前記被処理体を加熱処理する第2のステップと
を含むことを特徴とする熱処理方法。
前記第1のステップにおいて、前記第1の光源の照射光の各光照射角度に対する反射光の反射率を、前記第2の光源の照射光の光照射角度に対する光強度分布で重み付けして平均化し、前記被処理体の表面における光反射率を求めることを特徴とする付記11に記載の熱処理方法。
前記半導体基板を熱処理して、前記不純物を活性化する工程と
を含み、
前記熱処理は、
非平行光光源である第1の光源により前記半導体基板を光照射して、前記半導体基板の光反射率を求める第1のステップと、
非平行光光源である第2の光源により前記半導体基板を光照射して、前記半導体基板を加熱処理する第2のステップと
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
2 アニール処理部
3 制御部
10 半導体基板
11 第1の光源
12 ハーフミラー
13 入射光センサ
14,32 積分球機構
15 拡散反射光センサ
16,33 実効反射率算出部
21 第2の光源
41,44 球殻
41a,44a 入射口
41b,44b 出射口
41c,44c 開口
101 素子分離構造
102 ゲート絶縁膜
103 ゲート電極
104 エクステンション領域
105 サイドウォール絶縁膜
106 ソース/ドレイン領域
Claims (8)
- 非平行光光源である第1の光源と、
前記第1の光源により被処理体に光を照射して、前記被処理体の光反射率を求める反射率測定部と、
非平行光光源である第2の光源を用いて前記被処理体に光を照射して、前記被処理体を加熱処理する熱処理部と
を含み、
前記反射率測定部は、前記第1の光源の照射光が前記被処理体の表面から反射され、所定領域に入射される反射光の合計値を検出する検出部を有しており、
前記第1の光源の照射光の角度強度分布と、前記第2の光源の照射光の角度強度分布とが等しいことを特徴とする熱処理装置。 - 前記検出部は積分球であることを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
- 前記反射率測定部により求められた前記被処理体の光反射率に基づいて、前記熱処理部における前記第2の光源の照射光エネルギーを制御する光照射制御部を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱処理装置。
- 非平行光の光源である第1の光源により被処理体の表面に光照射して、前記被処理体の光反射率を求める第1のステップと、
非平行光の光源である第2の光源により前記被処理体の表面に光照射して、前記被処理体を加熱処理する第2のステップと
を含み、
前記第1のステップにおいて、積分球を用いて、前記第1の光源の照射光が前記半導体基板の表面から複数の異なる方向に反射してなる反射光を検出し、
前記第1の光源の照射光の角度強度分布と、前記第2の光源の照射光の角度強度分布とが等しいことを特徴とする熱処理方法。 - 前記第1のステップにおいて求められた前記被処理体の表面における光反射率に基づいて、前記第2の光源の照射光エネルギーを制御する第3のステップを更に含むことを特徴とする請求項4に記載の熱処理方法。
- 半導体基板に不純物を導入する工程と、
前記半導体基板を熱処理して、前記不純物を活性化する工程と
を含み、
前記熱処理は、
非平行光光源である第1の光源により前記半導体基板を光照射して、前記半導体基板の光反射率を求める第1のステップと、
非平行光光源である第2の光源により前記半導体基板を光照射して、前記半導体基板を加熱処理する第2のステップと
を有し、
前記第1のステップにおいて、積分球を用いて、前記第1の光源の照射光が前記半導体基板の表面から複数の異なる方向に反射してなる反射光を検出し、
前記第1の光源の照射光の角度強度分布と、前記第2の光源の照射光の角度強度分布とが等しいことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記第1のステップにおいて求められた前記半導体基板の表面における光反射率に基づいて、前記第2の光源の照射光エネルギーを制御する第3のステップを更に含むことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記半導体基板に前記不純物を導入する工程は、前記半導体基板に形成されるMOSトランジスタのエクステンション注入工程であることを特徴とする請求項6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
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