JPH07114962A - ケーブル接続部の形成方法 - Google Patents

ケーブル接続部の形成方法

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JPH07114962A
JPH07114962A JP25997993A JP25997993A JPH07114962A JP H07114962 A JPH07114962 A JP H07114962A JP 25997993 A JP25997993 A JP 25997993A JP 25997993 A JP25997993 A JP 25997993A JP H07114962 A JPH07114962 A JP H07114962A
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JP
Japan
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insulator
cable
reinforcing
forming
reinforcing insulator
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Pending
Application number
JP25997993A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Niidate
均 新舘
Fumio Aida
二三夫 会田
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SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーブル絶縁体と補強絶縁体との界面密着性
を向上させ、 275kVを越える、たとえば 500kVの超高圧
ケーブルにも適用可能な優れた電気特性が得られるケー
ブル接続部の形成方法を提供する。 【構成】 導体12を圧縮スリーブ13により接続した
後、補強絶縁体15が設けられるケーブル絶縁体14の
端部に真空下もしくは不活性ガス雰囲気下で加熱しつつ
紫外線を照射してケーブル絶縁体14の表層部分に活性
な低分子ポリエチレン層16を形成する。次いで、導体
接続部上にケーブル絶縁体14に跨って、補強絶縁体成
形用の割り金型(図示を省略)を被嵌し、この金型内
に、加熱溶融した架橋剤配合の絶縁性ポリエチレン組成
物を圧入し、これを架橋させて補強絶縁体15を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーブル接続部の形成
方法に係り、とくに 275kVを越える超高圧架橋ポリオレ
フィン絶縁ケーブルの接続部の形成に有用なケーブル接
続部の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電力需要の増大から、 275kVを越
える、たとえば 500kVのCVケーブル(架橋ポリエチレ
ン絶縁ケーブル)の開発が進められ、かかる超高圧ケー
ブルに適用できる電気性能に優れたケーブル接続部の要
求がある。
【0003】従来、CVケーブルの接続部を形成するに
あたっては、次のような押出しモールド法が一般に用い
られている。
【0004】すなわち、この方法は、図2に示すよう
に、接続すべきケーブル1の端部を段剥して接続した導
体接続部2の外周に補強絶縁体成形用の割り金型(図示
を省略)を被嵌し、この割り金型内へ加熱溶融された架
橋剤配合の絶縁性ポリエチレン組成物を圧入して絶縁体
モールド3を形成し、次いで、この絶縁体モールド3を
加熱架橋して紡錘状の補強絶縁体4を形成するもので、
他の方法、たとえばプレハブ方式などに比べ、作業性に
やや劣るものの、補強絶縁体4のケーブル絶縁体5との
界面密着性も良く、コンパクトで高い信頼性を有する接
続部が得られるという特長を有している。
【0005】しかしながら、 275kVを越える超高圧ケー
ブルの接続にはより厳しい電気特性が要求されるため、
上記方法をもってもなお十分ではなく、特に、補強絶縁
体4のケーブル絶縁体5との界面密着性をより高める必
要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、 275kVを
越える、たとえば 500kVの超高圧CVケーブル用接続部
形成の要求があるが、従来の方法では、補強絶縁体とケ
ーブル絶縁体との界面密着性がなお不十分であった。
【0007】本発明はこのような従来の事情に対処して
なされたもので、補強絶縁体とケーブル絶縁体との界面
密着性を向上させ、 275kVを越える、たとえば 500kVの
超高圧ケーブルに適用することができるケーブル接続部
の形成方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、架橋ゴム・プ
ラスチック絶縁ケーブルの導体接続部の外周にケーブル
絶縁体端部に跨って、架橋ゴム・プラスチックからなる
補強絶縁体をモールド成形するにあたり、前記補強絶縁
体が設けられるケーブル絶縁体端部に光を照射してその
表面および近傍の架橋ゴム・プラスチックの分子鎖を切
断して低分子量化し、この後、前記補強絶縁体をモール
ド成形することを特徴としている。
【0009】ここで、ケーブル絶縁体端部へ照射する光
としては、ポリマーの分子鎖を切断しうるエネルギーを
有するものであればよく、通常、紫外線が使用される。
このような光の照射によって、ケーブル絶縁体を構成す
る架橋ゴム・プラスチックの分子鎖が切断され、反応性
の高い活性分子が形成される結果、補強絶縁体をモール
ド成形後、架橋する際、補強絶縁体を構成するポリマー
成分がケーブル絶縁体の活性ポリマー分子と反応して結
合し、ケーブル絶縁体と明瞭な界面をもたない、すなわ
ち、界面密着性に優れた補強絶縁体が形成される。
【0010】なお、この光の照射は、真空または窒素ガ
スのような不活性ガス雰囲気中で行うことが望ましく、
照射の際の表面の酸化による劣化を防止することができ
る。
【0011】
【作用】本発明方法では、補強絶縁体が設けられるケー
ブル絶縁体端部に光を照射してその表面および近傍の架
橋ゴム・プラスチックの分子鎖を切断して低分子量化
し、その後、補強絶縁体をモールド成形するため、ケー
ブル絶縁体と補強絶縁体との間に明瞭な界面のないケー
ブル接続部が形成される。すなわち、光の照射によって
ケーブル絶縁体端部の表層に反応性の高い活性ポリマー
分子の層が形成され、このような層が形成されたケーブ
ル絶縁体端部上に補強絶縁体がモールド成形されると、
補強絶縁体架橋時に、ケーブル絶縁体表層の活性ポリマ
ー分子と補強絶縁体のポリマー分子との間で架橋が起こ
り、ケーブル絶縁体と強固に密着した補強絶縁体が形成
される。
【0012】このように、本発明方法では、ケーブル絶
縁体と補強絶縁体とが強固に密着するため、電気性能に
著しく優れたケーブル接続部が形成される。
【0013】しかも、ケーブル絶縁体端部に光を照射す
る作業は、狭い洞道内などであっても容易かつ安全に行
うことができるため、ケーブルの接続作業を困難にする
こともない。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は、本発明の一実施例によるCVケーブル接続
部の形成過程の要部を示す縦断面図である。図1におい
て、この実施例では、まず、CVケーブル11の端部を
段剥してペンシリング加工し、露出した導体12を常
法、たとえば圧縮スリーブ13により接続する。ここ
で、必要ならば、常法により、導体接続部上に内部半導
電層(図示なし)を形成する。次いで、これらの外周
に、ケーブル絶縁体14に跨って、図示は省略したが、
たとえば内周壁に多数の紫外線ランプを配設した気密容
器を被嵌し、この気密容器に連結した真空ポンプによ
り、内部をたとえば10-5Torr程度の真空になるように真
空引きしながら、あるいは、窒素ガスのような不活性ガ
スを循環可能な気密容器を被嵌して、容器内部に不活性
ガスを循環させつつ、紫外線ランプに通電して、後に補
強絶縁体15が設けられるべきケーブル絶縁体14の端
部表面に紫外線を照射する。この紫外線の照射によっ
て、ケーブル絶縁体14の端部表層部分の架橋ポリエチ
レンの分子鎖が部分的に切断されて、末端に活性な 1級
炭素を有する反応性の高い低分子量のポリエチレン分子
を含む活性低分子ポリエチレン層16が形成される。
【0015】なお、本発明においては、このとき、気密
容器内部に赤外線ランプも同時に配設するなどして、ケ
ーブル絶縁体14表面を加熱しながら紫外線を照射する
ことが好ましい。これは、低温で照射した場合に、一旦
分子鎖が切断されても再結合してしまうことが多いため
である。加熱はケーブル絶縁体の表層部分のみでよく、
加熱温度としては、ケーブル絶縁体14を構成するゴム
・プラスチックの融点もしくはそれよりやや高い温度、
すなわち、この例では、ポリエチレンの融点である 110
℃前後から120 ℃程度の範囲が適当である。ちなみに、
CVケーブルの場合、 110℃の温度で加熱すると約 1時
間の紫外線照射で十分に表面を改質することができる。
【0016】このようにしてケーブル絶縁体14端部の
表層部分に、活性低分子ポリエチレン層16を形成した
後、気密容器を外し、導体接続部上にケーブル絶縁体1
4に跨って、補強絶縁体成形用の紡錘状のキャビティを
有する割り金型(図示を省略)を被嵌する。以下、常法
により、この金型内に、加熱溶融された架橋剤配合の絶
縁性ポリエチレン組成物を圧入して未架橋の絶縁体モー
ルドを成形した後、この未架橋の絶縁体モールドを加圧
下で加熱架橋させすることにより、未架橋の絶縁体モー
ルドのポリエチレン分子とケーブル絶縁体14表面の低
分子ポリエチレン層16の活性な低分子ポリエチレンと
の間で架橋反応が起こり、ケーブル絶縁体14との間に
明瞭な界面のない、密着性に優れた補強絶縁体15が形
成される。なお、この後、仕上げ加工により外形を整
え、必要ならば、さらにその外周に外部半導電層などを
設けてケーブル接続部を完成させる。
【0017】このような方法においては、ケーブル絶縁
体14と補強絶縁体15との界面密着性が向上し、電気
特性に優れたケーブル接続部が得られる。しかも、補強
絶縁体の形成に先立って紫外線を照射するだけなので、
作業時間が大きく増加することはなく、かつ、狭い場所
でも容易に作業することができる。したがって、 275kV
を越える超高圧架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルの接続
部の形成にも十分適用することができ、信頼性に優れた
ケーブル接続部を形成することができる。
【0018】ちなみに、上記方法を 6.6kVCVケーブル
(導体断面積 325mm2 )の接続部に適用し、形成された
ケーブル接続部について交流絶縁破壊試験を行ったとこ
ろ、次のような結果が得られた。
【0019】すなわち、加熱温度 110℃で紫外線を60分
間照射したものは、交流絶縁破壊電圧 450kVで、破壊位
置は導体接続スリーブ直上、また、ケーブル絶縁体と補
強絶縁体との界面に微小ボイドはまったく観察されなか
った。また、加熱温度 110℃で紫外線 300分間照射した
ものは、交流絶縁破壊電圧 430kVで、破壊位置は導体接
続スリーブ直上、また、ケーブル絶縁体と補強絶縁体と
の界面に微小ボイドは観察されなかった。これに対し、
紫外線未処理のものは、交流絶縁破壊電圧 200kVで、そ
の破壊位置はケーブル絶縁体と補強絶縁体との界面、か
つ、同界面には多数の微小ボイドが観察された。なお、
加熱温度 110℃で紫外線を 5分間照射したものでは、交
流絶縁破壊電圧 280kVで、破壊位置はケーブル絶縁体と
補強絶縁体との界面、同界面には僅かながら微小ボイド
が観察された。
【0020】なお、上記実施例は、補強絶縁体のモール
ド成形方法として押出しモールド法を用いた例である
が、本発明はこのような実施例に限定されるものではな
く、いわゆるテープ巻きモールド法、すなわち、架橋剤
配合の絶縁テープを巻回し、この巻回層上に適宜押さえ
テープを巻いて加圧しながら加熱し、巻回層間を一体に
融着させる方法を用いるようにしてもよい。
【0021】また、上記実施例は、本発明をCVケーブ
ルの接続部の形成に適用した例であるが、このようなC
Vケーブルの接続部の形成に限らず、各種ゴム・プラス
チック絶縁ケーブルの接続部に広く適用することができ
る。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、ケーブル絶縁体と補強絶縁体との密着性の向上し
た、電気特性に優れたケーブル接続部を容易に形成する
ことができる。
【0023】したがって、 275kVを越える、たとえば 5
00kVの超高圧架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルの接続部
の形成にも十分適用することができ、高信頼性の接続部
を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるCVケーブル接続部の
形成工程を説明する図。
【図2】従来の押出しモールド法により形成される過程
にあるCVケーブル接続部を示す縦断面図。
【符号の説明】
11………CVケーブル 12………導体 13………圧縮スリーブ 14………ケーブル絶縁体 15………補強絶縁体 16………活性低分子ポリエチレン層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋ゴム・プラスチック絶縁ケーブルの
    導体接続部の外周にケーブル絶縁体端部に跨って、架橋
    ゴム・プラスチックからなる補強絶縁体をモールド成形
    するにあたり、前記補強絶縁体が設けられるケーブル絶
    縁体端部に光を照射してその表面および近傍の架橋ゴム
    ・プラスチックの分子鎖を切断して低分子量化し、この
    後、前記補強絶縁体をモールド成形することを特徴とす
    るケーブル接続部の形成方法。
JP25997993A 1993-10-18 1993-10-18 ケーブル接続部の形成方法 Pending JPH07114962A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110450373A (zh) * 2019-04-03 2019-11-15 广西松发线缆有限公司 一种电缆绝缘材料挤塑机

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