JPH0711414A - 合金化炉の温度制御方法および装置 - Google Patents

合金化炉の温度制御方法および装置

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JPH0711414A
JPH0711414A JP15887693A JP15887693A JPH0711414A JP H0711414 A JPH0711414 A JP H0711414A JP 15887693 A JP15887693 A JP 15887693A JP 15887693 A JP15887693 A JP 15887693A JP H0711414 A JPH0711414 A JP H0711414A
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Naoki Toohara
直樹 遠原
Yasutaka Kawaguchi
靖隆 川口
Katsuyuki Takezaki
勝之 竹崎
Kazuhiro Majima
一裕 真島
Hozumi Akita
穂積 秋田
Hiroyuki Suzuki
浩之 鈴木
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合金炉内の板温が変動した場合でも、応答性
良くしかも安定な板温に制御することができる合金化炉
の温度制御方法および装置を提供する。 【構成】 めっき浴槽31を通過した金属帯30はバー
ナ44により加熱された後、保持帯42で均熱処理が施
されて表面から所定深さまで合金化が進行する。保持帯
42の搬送下流部に設けられた板温計TBから出力され
る板温と温度設定部53から出力される目標温度値との
温度偏差が、温度調節計52によって出力される。変換
テーブル57からは目標圧力値が出力され、次段の圧力
調節計51によって加熱帯41の搬送上流部における圧
力との圧力偏差を求め、これによって静圧シール装置4
9へ供給する排ガス供給量を制御している。変換テーブ
ル70からは目標外気導入量値が出力され、保持帯42
への外気導入量を制御している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば亜鉛めっき浴
中に浸漬され通過した鋼帯を、予め定める温度で加熱し
て、鋼帯表面に鉄と亜鉛とから成る合金層を形成するた
めの合金化炉の温度制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の溶融亜鉛めっき用合金化
炉の一例を示す構成図である。この溶融亜鉛めっき用合
金化炉は、特開平4−48059号公報に開示されてお
り、鋼板5は、亜鉛めっき浴槽1に浸漬されシンクロー
ル3、亜鉛ワイピング装置4を介して亜鉛付着量を目標
値にまで調整し、合金化炉6に進入させる。合金化炉6
において、加熱帯8で直火式バーナ7によって鋼板5を
加熱し、均熱帯9では鋼板5を均熱処理して所定の合金
化処理を行う。静圧パッド10が合金化炉6上端部の排
出口付近に一体的に設置されており、鋼板5の両面に流
体を噴出することにより、静圧パッド10と鋼板5との
間に、炉内ドラフトおよび炉下部からの排ガスの流れを
炉内側へ封じ込めるための静圧域を形成している。
【0003】静圧パッド10へ供給する流体として、炉
入側直上付近の炉内雰囲気ガスが用いられ、このガスは
吸引ファン20によって吸引され、炉出側に設置された
板温計15および板温調節器13によって制御される流
量調節弁21を介し、さらにバランス調節弁11を通っ
て静圧パッド10に供給される。なお、炉出側付近には
ダンパ19を内設した排気ダクト18が設けられてい
る。
【0004】このような構成によって、炉シール作用、
すなわち炉入側から侵入する空気量のコントロールを行
うことが可能になり、均熱帯上部板温すなわち保持板温
の制御を実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示す従来のものでは、均熱帯上部板温制御のために炉入
側から侵入する空気量を可変することに伴う加熱帯への
外乱、すなわち、加熱帯板温の目的外の変動による合金
化処理不良の発生に対する考慮が全くなされていない。
【0006】たとえば、静圧パッドのシール圧力をゆる
めると、炉入側からの侵入空気が大きくなり加熱帯の加
熱効果の低下をまねき、燃焼量の増大なしには加熱帯板
温を維持出来ない。また、逆に、シール圧力が高くなる
と外気が侵入せず加熱帯で過加熱になるばかりでなく、
逆に炉内の加熱燃焼ガスが炉入側部からふき出す状態も
発生しうる。
【0007】したがって、均熱帯上部の板温を制御する
ために静圧パッドのシール圧をなんら不都合なく任意に
変更しうる範囲は極めて狭いものであり、操業条件、鋼
板処理量等の負荷変動に対して全く無力であるという問
題がある。
【0008】さらに、一般的な合金化処理を考えれば、
加熱帯での加熱条件を安定させるために燃焼量を調整す
る何らかの制御ループ、たとえば、加熱帯の炉温制御ま
たは板温制御等が設けられるが、たとえば、図4に示し
た合金化炉において、加熱帯8の上部に板温計を追加し
て、この板温計から出力される板温が一定になるよう
に、直火式バーナ7の燃焼量を制御する場合には、板温
を安定化させるための手段として、バーナ制御ループお
よび静圧パッド制御ループからなる2重ループが形成さ
れたるため、互いに制御ループの干渉が生じて、その結
果板温が不安定になり易いという課題がある。
【0009】また均熱帯上部の板温を炉出側に設けられ
た静圧パッドのみで制御しているため、静圧パッドの動
作に対する侵入空気量の応答性が悪く、炉内空間が大き
くなるほど応答速度が劣化するという課題がある。
【0010】本発明の目的は、前述した課題を解決する
ため、操業条件等が変化して合金化炉の負荷が変動した
場合でも、加熱帯に外乱を与えず、また多大な負荷変動
に対して応答性良くしかも安定に保持板温を制御するこ
とができる合金化炉の温度制御方法および装置を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属帯の搬送
方向に沿って、順次、加熱帯、保持帯に区分された合金
化炉の温度制御方法において、保持帯の搬送下流部にお
ける金属帯の温度を検出して、目標温度値との温度偏差
を求める工程と、当該温度偏差を変換テーブルに通して
保持帯への目標外気導入量値および、加熱帯の目標炉内
圧力値に変換する工程と、保持帯への外気導入量を検出
して当該目標外気導入量値との偏差を求める工程と、保
持帯へ導入される外気導入量を当該偏差に基づいて制御
する工程と、加熱帯の炉内圧力を検出して、当該目標炉
内圧力値との圧力偏差を求める工程と、加熱帯の燃焼排
ガスを当該加熱帯の搬送下流部に設けられた静圧シール
手段へ供給するときの排ガス供給量を、当該圧力偏差に
基づいて制御する工程とを含むことを特徴とする合金化
炉の温度制御方法である。
【0012】また本発明は、金属帯の搬送方向に沿っ
て、順次、加熱帯、保持帯に区分された合金化炉の温度
制御装置において、保持帯の搬送下流部における金属帯
の温度を検出するための温度検出手段と、前記温度検出
手段からの出力と目標温度値との温度偏差を出力するた
めの温度調節手段と、前記温度調節手段から出力される
温度偏差を、保持帯への目標外気導入量値および、加熱
帯の目標炉内圧力値に変換するための変換テーブルと、
保持帯へ外気を導入するための外気導入手段と、保持帯
への外気導入量を検出するための外気導入量検出手段
と、前記外気導入量検出手段からの出力と目標外気導入
量値との偏差を出力するための外気導入量調節手段と、
保持帯へ導入される外気導入量を当該偏差に基づいて制
御する外気導入量制御手段と、加熱帯の炉内圧力を検出
するための圧力検出手段と、前記圧力検出手段からの出
力と前記目標炉内圧力値との圧力偏差を出力するための
圧力調節手段と、加熱帯の燃焼排ガスを当該加熱帯の搬
送下流部に設けられる静圧シール手段へ供給するための
排ガス供給手段と、前記静圧シール手段へ供給する排ガ
ス供給量を、前記圧力調節手段から出力される圧力偏差
に基づいて制御するための排ガス供給量制御手段とを備
えることを特徴とする合金化炉の温度制御装置である。
【0013】
【作用】本発明に従えば、加熱帯の燃焼排ガスを当該加
熱帯の搬送下流部に設けられた静圧シール手段へ供給し
て、その排ガス供給量を制御することによって、加熱帯
から保持帯へ流入する排ガス流入量すなわち熱量を制御
している。さらに、保持帯に外気を導入して当該保持帯
の炉内を冷却するとともに、外気導入量を制御すること
によって、冷却度合を制御している。これらの排ガス供
給量および外気導入量は、保持帯の搬送下流部における
金属帯の温度を検出して、目標温度値との温度偏差を求
め、変換テーブルに通して得られる加熱帯の目標炉内圧
力値および保持帯への目標外気導入量値によってそれぞ
れ制御している。保持帯の炉内温度が低下する場合、保
持帯へ流入する排ガス流入量を増やして当該炉内温度を
上昇させることができ、一方、保持帯の炉内温度が上昇
する場合、保持帯への外気導入量を増やして当該炉内温
度を低下させることができる。したがって、保持帯の炉
内温度を2通りの方法の組み合わせで制御することが可
能になるため、多様な炉内温度変動を応答性よく、かつ
安定に制御することができる。また、変換テーブルの内
容を所望の特性に設定することによって、排ガス供給量
が急激に変化して加熱帯での制御ループへ悪影響を与え
るのを防ぐことが可能になる。
【0014】また本発明に従えば、加熱帯の燃焼排ガス
を当該加熱帯の搬送下流部に設けられた静圧シール手段
へ供給するための排ガス供給手段と、その排ガス供給量
を制御するための排ガス供給量制御手段とを備えること
によって、加熱帯から保持帯へ流入する排ガス流入量す
なわち熱量を制御することができる。さらに、保持帯へ
外気を導入するための外気導入手段と、その外気導入量
を制御するための外気導入量制御手段とを備えることに
よって、保持帯に外気を導入して当該保持帯の炉内を冷
却するとともに、外気導入量を制御することによって、
冷却度合を制御することができる。さらに、保持帯の搬
送下流部における金属帯の温度を検出するための温度検
出手段と、この出力と目標温度値との温度偏差を出力す
るための温度調節手段とを備えることによって、この温
度偏差を制御パラメータとして採用するとともに、当該
温度偏差を加熱帯の目標炉内圧力値および保持帯への目
標外気導入量値に変換するための変換テーブルを備える
ことによって、排ガス供給量および外気導入量をそれぞ
れ制御している。したがって、保持帯の炉内温度を熱量
供給と冷却度合の2通りの組み合わせで制御することが
可能になるため、多様な炉内温度変動を応答性よく、か
つ安定に制御することができる。また、変換テーブルの
内容を所望の特性に設定することによって、排ガス供給
量が急激に変化して加熱帯での温度制御ループへ悪影響
を与えるのを防ぐことが可能になる。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である合金化炉の
温度制御装置の構成を示すブロック図である。合金化炉
40は、鋼板などの金属帯30の搬送方向(図1中、下
から上へ)に沿って、順次、加熱帯41、保持帯42、
冷却帯43に区分されており、たとえば溶融亜鉛などの
溶融金属32を貯留するめっき浴槽31の直上部に設置
される。所定速度で搬送される金属帯30は、めっき浴
槽31に浸漬されながら、シンクロール33によって搬
送方向が垂直上方へ変えられ、高圧ノズルなどのワイピ
ング装置34によって所定のめっき付着量に調整された
後、合金化炉40の加熱帯41に進入する。加熱帯41
において、直火式バーナなどのバーナ44によって金属
帯30が合金化処理に必要な温度にまで加熱された後、
保持帯42に搬入されて均熱処理が一定時間施され、表
面から所定深さまで合金化が進行し、さらに冷却帯43
に搬入されて後段の処理に必要な温度にまで冷却され
る。
【0016】図3は、合金化炉の熱処理パターンの一例
を示すグラフである。金属帯30が加熱帯41を通過す
ると板温Taに加熱され、その後保持帯42においてほ
ぼ一定温度に保持され、保持帯42の出口付近で板温T
bとなり、次の冷却帯43で冷却される。
【0017】加熱帯41の搬送下流部には、加熱帯41
と保持帯42との間のドラフト効果を制御するための静
圧シール装置49が設けられ、静圧シール装置49と金
属帯30との間に形成される静圧域の圧力を調整するこ
とによって、加熱帯41から保持帯42へ流入する排ガ
ス流入量すなわち流入する熱量を制御することができ
る。この静圧シール装置49へ供給するための排ガス
は、加熱帯41に設けられた吸引ダクト46から、吸引
ファン47によって吸引され、圧力調節計51によって
制御される流量制御弁48を通って供給される。
【0018】一方、加熱帯41のバーナ44の燃焼量
は、静圧シール装置49の直後に設けられた金属帯の温
度を検出するための板温計TAの出力に基づき、バーナ
制御部45によって制御される。
【0019】保持帯42の搬送下流部には、別の板温計
TBが設けられ、さらにこの板温計TBから出力される
板温と温度設定部53から出力される目標温度値との温
度偏差に基づく制御演算により温度制御操作量を出力す
る温度調節計52が設けられる。
【0020】保持帯42の中間部には、保持帯42内の
雰囲気温度を低下させるための外気を導入する外気ダク
ト56が設けられており、この外気は吸引ファン54に
よって送風され、温度調節計52によって出力される操
作量を変換テーブル70に通して目標外気流量値とする
流量調節計71により制御される流量制御弁55を通っ
て送られる。したがって、板温計TB、温度調節計5
2、変換テーブル70、流量調節計71および流量制御
弁55から成る制御ループによって、保持帯42の搬送
下流部における板温が一定になるような、外気送風量に
よる冷却制御を行っている。
【0021】さらに、温度調節計52から出力される温
度制御操作量は、階段状でかつヒステリシス特性を示す
特性カーブを有する変換テーブル57を通って、加熱帯
炉内の目標圧力値に変換されまた変化率リミッタ80を
介して目標圧力値を変更する場合でも加熱帯のバーナ制
御に悪影響とならない様、わずかずつの目標圧力値変更
として次段の圧力調節計51に入力される。さらに、加
熱帯41に設けられた圧力計PAの出力が、圧力調節計
51に入力される。この圧力調節計51が圧力偏差に基
づいて制御演算を行い出力する圧力制御操作量により流
量制御弁48の開度を調整し、静圧シール装置49に供
給する排ガス供給量を制御することにより静圧シール装
置49のシール度合を変え加熱帯から保持帯へ流入する
排ガス量、すなわち熱量の制御を行っている。
【0022】保持帯42と冷却帯43の間には、両者間
のドラフト効果を抑制するための静圧シール装置62が
設けられ、加熱帯41の静圧シール装置49と同様に、
静圧シール装置62と金属帯30との間に形成される静
圧域の圧力によって、保持帯42から冷却帯43へ流入
するガス流入量を抑制している。
【0023】この静圧シール装置62へは、送風ファン
60から送風される外気が流量調整弁61を通って供給
されており、この流量調整弁61の開度を調整すること
によって、静圧シール装置62のシール度合いを調整す
ることが可能となっている。
【0024】次に、本発明の一実施例である合金化炉の
温度制御方法について、図1を参照しながら説明する。
まず、板温計TBを用いて、保持帯42の搬送下流部に
おける金属帯30の温度を検出するとともに、温度制御
部53で予め定められた目標温度値との温度偏差に基づ
く制御演算による温度制御操作量を温度調節計52によ
って求める。
【0025】温度調節計52から出力される操作量は保
持帯への目標外気導入量値に変換するための変換テーブ
ル70に入力され目標外気導入量値に変換される。保持
帯への外気導入量は、流量計72が検出し、この流量計
72の出力と変換テーブル70から出力される目標外気
導入量値との流量偏差に基づき流量調節計71によっ
て、制御演算を行い流量制御操作量を求める。こうして
得られた流量制御操作量に基づいて、流量調節弁55の
開度を調整し、保持帯42へ供給する外気導入量を制御
することにより、保持帯42内部の雰囲気の冷却程度を
制御している。
【0026】また、温度調節計52から出力される操作
量は、階段状でヒステリシス特性を示す特性カーブを有
する変換テーブル57に通して、目標圧力値に変換され
る。
【0027】ここで図2は、変換テーブル57の特性カ
ーブの一例を示すグラフである。このグラフは、X軸が
温度調節計より出力される温度制御操作量、Y軸が加熱
帯炉内の目標圧力値を示し、温度制御操作量が変換テー
ブルに入力されると、P0〜P5の6段階レベルの目標
圧力値に変換され、全体として温度制御操作量が大きい
程大きい目標圧力値を出力するものである。さらに、温
度制御操作量が、レベルのステップ近傍で微小変動して
も、出力が不安定にならないように、温度制御操作量に
換算してΔHのヒステリシスを付与している。こうし
て、保持帯42の搬送下流部における金属帯30の温度
がわずかに変動した場合でも、出力される目標圧力値が
大きく変動しないように、信号処理が行われ、たとえば
制御ループのハンチング発生を防ぐことが可能としてい
る。
【0028】一方、加熱帯41の搬送上流部における炉
内圧力を圧力計PAが検出し、この圧力計PAの出力
と、変換テーブル57から変化率リミッタを介して出力
される目標圧力値との圧力偏差に基づき圧力調節計51
によって制御演算を行い圧力制御操作量を求める。こう
して得られた圧力制御操作量に基づいて、流量制御弁4
8の開度を調整し、加熱帯41の搬送上流部に設けられ
た静圧シール装置49へ供給する排ガス供給量を制御す
ることにより静圧シール装置49のシール度合を変え加
熱帯から保持帯へ流入する排ガス量すなわち熱量を制御
している。
【0029】このような温度制御方法において、保持帯
42の搬送下流部における金属帯30の温度が低下する
と、板温計TBの出力が低下し、温度調節計の操作量出
力が小さくなる。すると、まず、変換テーブル70の出
力が低下し即座に流量調節計71へ与えられる目標外気
導入量値が低下し、外気導入量が目標外気導入量に対し
て大きくなるため、流量調節計71の操作出力が低下
し、流量制御弁56の開度が小さくなって、保持帯42
に供給される外気導入量すなわち冷却度合が即座に低減
される。さらに、変換テーブル57から出力される目標
圧力値が段階的に低下し、炉内圧力が目標圧力に対して
大きくなるため圧力調節計の操作量出力が低下し、流量
制御弁48の開度が小さくなって、静圧シール装置49
へ供給される排ガス供給量が少なくなりシール度合いが
低下して、加熱帯41から保持帯42へ流入する排ガス
量すなわち熱量が増加する。すると、冷却度合の低減と
熱量の増加により保持帯42内の雰囲気温度が上昇し
て、保持帯42の搬送下流部における金属帯30の温度
が上昇する方向に制御される。
【0030】逆に、保持帯42の搬送下流部における金
属帯30の温度が上昇する場合を想定すると、前述の動
作とは反対方向に動作して、その部分の金属帯30の温
度が低下する方向に制御される。したがって、冷却と熱
量供給の組合せによって保持帯42の搬送下流部におけ
る金属帯30の温度は安定になるように制御されること
になる。
【0031】一方、加熱帯については板温計TBの出力
が前述の様な動作により安定に制御された状態におい
て、加熱帯41の炉内圧力PAの変化すなわち炉入側か
らの侵入空気量は急激な変化を避けながら、わずかずつ
しか変化しないように制御されるため、その変化はバー
ナ制御部45によって吸収され、板温計TAの出力も安
定に制御される。
【0032】すなわち、変換テーブル57の特性カーブ
が階段状であってかつヒステリシス特性を有するととも
に、加熱帯41の目標圧力値を比較的わずかな割合で変
更することによって、加熱帯41の板温制御ループに悪
い影響を与えることを解消している。
【0033】以上の様な動作によって合金化炉内の加熱
帯板温TAと保持帯板温TBを安定に制御し、図3に示
す熱処理パターンを安定して得るものである。
【0034】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、合
金炉の保持帯における雰囲気温度が応答性よくかつ安定
に制御されるため、保持帯における金属帯の温度がほぼ
一定になり、金属帯の表面における合金化処理が極めて
安定に施される。したがって、金属帯の品質向上および
製造歩留り向上を図ることができる。さらに、合金化炉
における熱処理パターンを再現性良く調整することが容
易になり、生産自由度の向上および操業条件の調整時間
の短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である合金化炉の温度制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の変換テーブル57の特性カーブの一例を
示すグラフである。
【図3】合金化炉の熱処理パターンの一例を示すグラフ
である。
【図4】従来の溶融亜鉛めっき用合金化炉の一例を示す
構成図である。
【符号の説明】
30 金属帯 31 めっき浴槽 32 溶融金属 33 シンクロール 34 ワイピング装置 40 合金化炉 41 加熱帯 42 保持帯 43 冷却帯 44 バーナ 45 バーナ制御部 46 吸引ダクト 47 吸引ファン 48 流量制御弁 49 静圧シール装置 51 圧力調節計 52 温度調節計 53 温度設定部 54 吸引ファン 55 流量制御弁 56 外気ダクト 57 変換テーブル 60 送風ファン 61 流量調節弁 62 静圧シール装置 63 吸引ダクト 64 吸引ファン 70 変換テーブル 71 流量調節計 72 流量計 80 変化率リミッタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹崎 勝之 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社堺製造所内 (72)発明者 真島 一裕 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社堺製造所内 (72)発明者 秋田 穂積 大阪府大阪市北区大淀中1−1−30 株式 会社東芝関西支社内 (72)発明者 鈴木 浩之 大阪府大阪市北区大淀中1−1−30 株式 会社東芝関西支社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属帯の搬送方向に沿って、順次、加熱
    帯、保持帯に区分された合金化炉の温度制御方法におい
    て、 保持帯の搬送下流部における金属帯の温度を検出して、
    目標温度値との温度偏差を求める工程と、 当該温度偏差を変換テーブルに通して保持帯への目標外
    気導入量値、および加熱帯の目標炉内圧力値に変換する
    工程と、 保持帯への外気導入量を検出して当該目標外気導入量値
    との偏差を求める工程と、 保持帯へ導入される外気導入量を当該偏差に基づいて制
    御する工程と、 加熱帯の炉内圧力を検出して、当該目標炉内圧力値との
    圧力偏差を求める工程と、 加熱帯の燃焼排ガスを当該加熱帯の搬送下流部に設けら
    れた静圧シール手段へ供給するときの排ガス供給量を、
    当該圧力偏差に基づいて制御する工程とを含むことを特
    徴とする合金化炉の温度制御方法。
  2. 【請求項2】 金属帯の搬送方向に沿って、順次、加熱
    帯、保持帯に区分された合金化炉の温度制御装置におい
    て、 保持帯の搬送下流部における金属帯の温度を検出するた
    めの温度検出手段と、 前記温度検出手段からの出力と目標温度値との温度偏差
    を出力するための温度調節手段と、 前記温度調節手段から出力される温度偏差を、保持帯へ
    の目標外気導入量値、および加熱帯の目標炉内圧力値に
    変換するための変換テーブルと、 保持帯へ外気を導入するための外気導入手段と、 保持帯への外気導入量を検出するための外気導入量検出
    手段と、 前記外気導入量検出手段からの出力と目標外気導入量値
    との偏差を出力するための外気導入量調節手段と、 保持帯へ導入される外気導入量を当該偏差に基づいて制
    御する外気導入量制御手段と、 加熱帯の炉内圧力を検出するための圧力検出手段と、 前記圧力検出手段からの出力と前記目標炉内圧力値との
    圧力偏差を出力するための圧力調節手段と、 加熱帯の燃焼排ガスを当該加熱帯の搬送下流部に設けら
    れる静圧シール手段へ供給するための排ガス供給手段
    と、 前記静圧シール手段へ供給する排ガス供給量を、前記圧
    力調節手段から出力される圧力偏差に基づいて制御する
    ための排ガス供給量制御手段とを備えることを特徴とす
    る合金化炉の温度制御装置。
JP15887693A 1993-06-29 1993-06-29 合金化炉の温度制御方法および装置 Expired - Lifetime JP2907311B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009084705A (ja) * 2009-01-30 2009-04-23 Jfe Steel Kk 溶融亜鉛めっき用合金化炉

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