JP2021195599A - 連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法 - Google Patents

連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法 Download PDF

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Abstract

【課題】横型焼鈍炉を用いる連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、炉内ガスの排気効率を向上しめっき密着性を向上して製品歩留りの改善を実現できる連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法を提供する。【解決手段】めっき処理前に還元焼鈍する前の鋼板Sを、通板方向に複数のゾーンに分かれた横型酸化焼鈍炉11に連続通板し、炉床からの通板高さhの位置PLの上及び下にそれぞれ設けられた上及び下の各側バーナー5,6で加熱して酸化させる焼鈍方法であって、通板高さhを炉内高さHの1/2未満とし、鋼板Sの焼鈍中に前記複数のゾーンの1ゾーンごとに燃料ガス及び空気の上及び下の各側バーナー5,6への供給量を、上は上燃料ガス流量調整弁tGV及び上空気流量調整弁tAV、下は下燃料ガス流量調整弁bGV及び下空気流量調整弁bAVで、上下を別々に制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、横型焼鈍炉を用いる連続溶融亜鉛めっきラインにおける鋼板の焼鈍方法に関する。
従来、連続溶融亜鉛めっきラインでは、連続通板させている鋼板を溶融亜鉛めっきする前に、横型焼鈍炉を用いて、鋼板の上下面にまず鉄酸化膜を形成させ、次いで前記鉄酸化膜を還元させる方法が行われる(例えば、特許文献1,2)。この方法は酸化還元法とも称される。酸化還元法に用いる横型焼鈍炉は、横型酸化焼鈍炉と横型還元焼鈍炉を通板方向の上流側から順に配置してなる。
前記横型酸化焼鈍炉は、通板方向に複数のゾーンに分かれ、各ゾーンの通板位置の高さ方向上下にそれぞれ、炉の側壁方向から炉内へ燃料ガス炎を通板幅方向に平行に噴射するように配置した直下式の側バーナー(サイドバーナー)を設け、該側バーナーの空気比を制御して、炉内で鋼中のSiやMn等の易酸化性元素が鋼板の上下面へ濃化するのを抑制する酸化雰囲気条件に保持しつつ加熱することで、鋼板の上下面にSiやMn等の易酸化性元素の酸化物を含まない均質な鉄酸化膜を形成する。
また、前記横型還元焼鈍炉は、水素を含む還元雰囲気とした炉内に前記鋼板を通板させつつラジアントチューブを用いて加熱することで、前記均質な鉄酸化膜を還元し、均質な鋼からなる被めっき面として溶融亜鉛めっき設備へ供給する。
すなわち、このような酸化還元法は、まず、横型酸化焼鈍炉で鋼板の上下面への易酸化性元素(Mn、Si等)の濃化を抑制して均質な鉄酸化膜を形成し、次いで、横型還元焼鈍炉で前記均質な鉄酸化膜を還元して鋼の表面を均質な被めっき面とすることにより、めっき不良(不めっき及びめっき密着性低下を総称していう)を防止するものである。
まず、前記横型酸化焼鈍炉による従来の焼鈍方法について、図4及び図5を参照し説明する。なお、以下の図面はあくまでも模式図であり、図中の鋼板Sの板厚及び板幅並びに横型酸化焼鈍炉10及び11の長さ方向、幅方向及び高さ方向の寸法等は、実際とは異なる寸法比で便宜上描かれている。
図4は、一例として、通板方向に第1〜第3の各ゾーンに分かれた3ゾーン構成の横型酸化焼鈍炉10において各ゾーン上下3個ずつの上側バーナー5及び下側バーナー6を配置した形態を示している。図5は、図4の上側バーナー5及び下側バーナー6への燃料ガス及び空気の供給系統を示している。
図4の例では、炉内雰囲気の均等化を図るために、各ゾーンにおいて、3個の上側バーナー5は通板方向にほぼ等間隔でかつ通板幅方向の設置位置(左右の位置)を交互に入れ替えて配列され、3個の下側バーナー6の各々は、各上側バーナー5の設置位置に対し通板高さ(炉床からの高さ)hの通板位置PLを挟んで斜め向かいとなる位置に配列される。
また、通板高さhは、通常、炉内高さ(炉床から炉天井までの高さ)Hに対して、h≧H/2(h=H/2の場合を図4に例示、h>H/2の場合は特許文献1参照)とされる。なお、通常、第1ゾーンより上流側には、燃焼排ガスを炉外へ排出するための上向きの煙道(図示せず)が設けられている。
そして、従来の焼鈍方法では、図4の上側バーナー5及び下側バーナー6へ燃料ガス及び空気を供給する場合、図5に示すように、各ゾーンにおいて上側バーナー5及び下側バーナー6への燃料ガス供給量は1つの燃料ガス流量調整弁GVで制御され、上側バーナー5及び下側バーナー6への空気供給量も1つの空気流量調整弁AVで制御されている。また、上下各側バーナー5,6の個々へ燃料ガス及び空気を分配する配管にはそれぞれ空気比を微調整するための燃料ガス分配バルブgv及び空気分配バルブavが設けられている。焼鈍の操業中は、鋼板Sの上下面で適正な鉄酸化膜が得られる雰囲気条件の実現を目標として、燃料ガス流量調整弁GV、空気流量調整弁AV、燃料ガス分配バルブgv及び空気分配バルブavの開度が設定される。
しかし、上記焼鈍方法では、炉内ガスの排気効率の面で改善すべき課題があった。炉内ガスの排気効率が高い方が、燃焼が安定して鋼板表面に均一な鉄酸化膜を得やすいという点で有利である。
しかし、横型酸化焼鈍炉では炉の一方に(例えば、上流側上向きに)排気用煙道を設けており、炉の上下で炉内ガスの流速に差が生じ易いため、鋼板表面の上下面の鉄酸化膜の形成状態が不均一となり、めっき不良が多発しめっき製品の歩留りが低下するため、改善が望まれていた。
特開2013-142174号公報 特開2006-299349号公報
上述の実情に鑑み、本発明は、横型焼鈍炉を用いる連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、炉内ガスの排気効率の向上及びめっき密着性の向上による製品歩留りの改善を課題とし、連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法を提供する。
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1] 連続溶融亜鉛めっきラインにおいて還元焼鈍しめっき処理する前に、通板方向に複数のゾーンに分かれた横型酸化焼鈍炉に鋼板を連続通板し、炉床からの通板高さhの位置の上及び下にそれぞれ設けられた上及び下の各側バーナー(サイドバーナー)で加熱して酸化させる焼鈍方法であって、
前記通板高さhを炉内高さHの1/2未満とし、
前記鋼板の焼鈍中に、前記複数のゾーンの1ゾーンごとに燃料ガス及び空気の前記上及び下の各側バーナーへの供給量を上下を別々にして制御することを特徴とする連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法。
[2] 前記横型酸化焼鈍炉の各ゾーンの通板高さhの位置の上下にそれぞれ酸素濃度計を設置し、焼鈍中に、前記酸素濃度計で炉内の酸素濃度を測定することを特徴とする[1]に記載の連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法。
[3] 前記横型酸化焼鈍炉の燃料ガス供給系統に熱量計を設置し、焼鈍中に、前記熱量計で燃料ガスの熱量を測定することを特徴とする[1]又は[2]に記載の連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法。
[4] 前記鋼板が、Siを0.1〜3.0質量%含有する組成の鋼板であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1つに記載の連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法。
本発明によれば、横型焼鈍炉を用いる連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、横型酸化焼鈍炉での炉内ガスの排気効率を向上させることができるとともに、鋼板表面の上下面の鉄酸化膜の不均一な形成状態を軽減させ、さらに易酸化性元素の含有量の異なる鋼板に対し過不足なく鉄酸化膜を形成させて、めっき不良の発生を防止し、めっき密着性の向上による製品歩留り改善を達成させるという効果を奏する。
本発明に係る横型酸化焼鈍炉(図2)における焼鈍方法の1例を示す燃料ガス及び空気の供給系統図である。 本発明に係る横型酸化焼鈍炉の側バーナー配置形態の1例を示す概略図である。 酸素濃度計を用いる実施形態の1例を示す概略図である。 従来の横型酸化焼鈍炉の側バーナー配置形態の1例を示す概略図である。 従来の横型酸化焼鈍炉(図4)における焼鈍方法の1例を示す燃料ガス及び空気の供給系統図である。
発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、以下の知見を得た。
(イ) 横型酸化焼鈍炉において、通板高さhを炉内高さHの1/2未満とすると、焼鈍中の鋼板の上方の空間を下方の空間より広くすることができて、炉内ガスの排気効率を向上させることができる。
(ロ) さらに、鋼板の焼鈍中に、燃料ガス及び空気の前記上側及び下側バーナーへの供給量を上下を別々にして1ゾーンごとに制御することにより、鋼板表面の上下面の鉄酸化膜の不均一な形成状態を軽減させ、めっき不良の発生を防止して、めっき密着性の向上による製品歩留りを改善することができる。
(ハ) また、鋼板の鋼中には製品強度レベルに応じて、強度増加に寄与する易酸化性元素であるSiを0.1〜3.0質量%含有させる場合がある(特許文献2参照)。この場合、焼鈍中に、1ゾーンごとに燃料ガス及び空気の前記上側及び下側バーナーへの供給量を上下を別々にして制御することにより、異なる複数の易酸化性元素量のそれぞれに対応して上下面とも過不足なく鉄酸化膜を形成させ、めっき不良の発生を防止できる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
本発明に係る横型酸化焼鈍炉11の1例を図2に、図2の各ゾーンへの燃料ガス及び空気の供給系統を図1に示す。図2の例では、横型酸化焼鈍炉11は、3ゾーン構成で、各ゾーン上下3個ずつの上側バーナー5及び下側バーナー6が配置されている。通板高さhは炉内高さHに対し、従来(h≧H/2)と異なり、h<H/2とした。これにより、鋼板Sの上方で炉内ガスが流れやすくなり、炉内ガスの排気効率が向上する。
なお、図2の例では、上下各側バーナー5,6の配列の形態は図4の従来例と同様であり、各ゾーンにおいて、3個の上側バーナー5が通板方向にほぼ等間隔でかつ通板幅方向の設置位置(左右の位置)を交互に入れ替えて配列され、3個の下側バーナー6の各々が、各上側バーナー5の設置位置に対し通板高さhの位置PLを挟んで斜め向かいとなる位置に配列される。
さらに、本発明では、上側バーナー5及び下側バーナー6への燃料ガス供給量を、従来(図5)のように上下の別なく制御するのではなく、図1に示すように、各ゾーンにおいて、上側バーナー5へは上燃料ガス流量調整弁tGVで、下側バーナー6へは下燃料ガス流量調整弁bGVで、上下を別々に制御することとし、また、上側バーナー5及び下側バーナー6への空気供給量も、従来(図5)のように上下の別なく制御するのではなく、各ゾーンにおいて、上側バーナー5へは上空気流量調整弁tAVで、下側バーナー6へは下空気流量調整弁bAVで、上下を別々に制御することとした。なお、本発明の横型酸化焼鈍炉11においても、従来の横型酸化焼鈍炉10と同様、上下各側バーナー5,6の個々へ燃料ガス及び空気を分配する配管にそれぞれ空気比を微調整するための燃料ガス分配バルブgv及び空気分配バルブavが設けられている。
横型酸化焼鈍炉において、雰囲気ガスが滞留すると鉄酸化膜が局所的に過剰に形成されやすい。鋼板表面の上下面の鉄酸化膜が不均一に形成されると、めっき密着性の低下につながる。ところが、従来は、炉内高さHに対して通板高さh≧H/2であったため、炉内ガスの排気効率が低下し、しかも、上下各側バーナー5,6への燃料ガス及び空気の供給量をゾーンごとに上下とも同一の燃料ガス流量調整弁GV及び上下とも同一の空気流量調整弁AVで上下の別なく制御していたため、鋼板表面の上下面の雰囲気条件を鉄酸化膜が均一に形成する雰囲気条件(以下、適正雰囲気条件ともいう。)に揃えることは困難であり、したがって鋼板表面の上下面の鉄酸化膜の不均一形成状態に由来するめっき密着性の低下を防いでめっき製品歩留りを改善することはできなかった。
これに対し、本発明では、炉内高さHに対して通板高さh<H/2として炉内ガスの排気効率を向上し、かつ上下各側バーナー5,6への燃料ガス及び空気の供給量をゾーンごとに上下を別々にした流量調整弁で制御する、すなわち燃料ガスについて上下を別々として、燃料ガス流量調整弁tGV,bGVで各々制御し、空気についても上下を別々として、空気流量調整弁tAV,bAVで各々制御するから、上下の雰囲気条件を上下とも適正雰囲気条件に制御することができ、したがって、前記鋼板表面の上下面の鉄酸化膜の不均一形成状態に由来するめっき密着性の低下を無くしてめっき製品歩留りを改善することができる。
また、鋼中の易酸化性元素とその含有量が異なる鋼板に対して、本発明では、炉内ガスの排気効率を向上して、かつ、鋼中の易酸化性元素とその含有量に応じて上下各側バーナー5,6への燃料ガス及び空気の供給量を上下を別々に制御するので、鋼板表面の上下面とも適正雰囲気条件とすることができてめっき密着性の改善を図ることができる。
また、前記適正雰囲気条件として、炉内の燃焼排ガスの酸素濃度及び熱量が主要な因子となる。
そこで、本発明では、例えば図3に示すように、横型酸化焼鈍炉11内の各ゾーンの通板位置PLの上下にそれぞれ酸素濃度計1を設置し、焼鈍中にこれら酸素濃度計1で炉内の燃焼排ガス酸素濃度を測定することが好ましい。これにより、上下それぞれで酸素濃度の実測値をフィードバックして燃料ガス及び空気の供給量の制御を行うことができ、従来の上下の区別なく、燃料ガス及び空気を供給する場合と比べてめっき密着性を向上し製品歩留りをより改善できる。
また、本発明では、例えば図1に示すように、燃料ガス供給系統に熱量計3を設置し、燃料ガスの熱量を測定することが好ましい。これにより、比較的変動しやすい燃料ガスの熱量を実測して燃焼に必要な空気量を精度よく算出することができて、炉内を所望する酸化雰囲気に安定して保持することができる。
ところで、易酸化性元素であるSiの含有量により鋼板強度を増加させる鋼板、例えばSiを0.1〜3.0質量%含有する組成の鋼板は、従来、めっき不良発生率が他の鋼板と比べて高かったが、本発明によりめっき不良を低減でき、その低減代は他の鋼板に本発明を適用した場合よりも大きい。よって、より顕著な効果を得る観点から、本発明は、易酸化性元素であるSiの含有量により鋼板強度を増加させる鋼板、例えばSiを0.1〜3.0質量%含有する組成の鋼板を対象とすることが好ましい。
(本発明例1) 本発明例1として、図2においてh=2/5×Hとした横型酸化焼鈍炉11を用い、上下各側バーナー5,6への燃料ガス及び空気の供給系統を図1のとおりとし、各ゾーンに対し上下を別々に燃料ガス及び空気の供給量を制御して、鋼板Sの焼鈍を行った。燃料ガスにはコークス炉ガスを用いた。鋼板Sは、板厚が0.4〜2.3mm、板幅が610〜1560mmである。通板速度は40〜80m/分の範囲で行った。
炉内の雰囲気条件の制御に当たっては、鋼板の鋼種ごとに異なる易酸化性元素の含有量と鋼板表面の適正雰囲気条件との対応関係を予め実験で求め、かつ横型酸化焼鈍炉11における上下の各側バーナー5,6への燃料ガス及び空気の供給量と鋼板表面の上下面の雰囲気条件との対応関係を計算及び/または実験により予め求め、これら対応関係に基づいて作成した横型酸化焼鈍炉11の操業指針に従い、実際の操業中に、鋼板上下面の雰囲気条件が前記適正雰囲気条件となるように上下の燃料ガス及び空気の供給量を、上は上燃料ガス流量調整弁tGV及び上空気流量調整弁tAVにより、下は下燃料ガス流量調整弁bGV及び下空気流量調整弁bAVにより上下を別々に制御した。
燃料ガス及び空気の供給量は、1例を挙げると、例えば上燃料ガス流量は第1、第2及び第3ゾーンそれぞれに100〜150Nm3/hとし、上空気流量は第1、第2及び第3ゾーンそれぞれに420〜650Nm3/hとし、下燃料ガス流量は第1、第2及び第3ゾーンそれぞれに100〜150Nm3/hとし、下空気流量は第1、第2及び第3ゾーンそれぞれに400〜600Nm3/hとした。
一方、比較例として、図4のとおりh=H/2とした従来の横型酸化焼鈍炉10を用い、上下各側バーナー5,6への燃料ガス及び空気の供給系統を図5のとおりとし、各ゾーンに対し燃料ガス及び空気の供給量を上下の別なく制御して、鋼板Sの焼鈍を行った。燃料ガス及び鋼板Sは本発明例1の場合と同様である。
炉内の雰囲気条件の制御に当たっては、前記易酸化性元素の含有量と前記適正雰囲気条件との対応関係には本発明例1の予め実験で求めた関係を利用し、燃料ガス及び空気の供給量を、上下兼用とした燃料ガス流量調整弁GV及び空気流量調整弁AVで上下の別なく制御した。
燃料ガス及び空気の供給量は、1例を挙げると、燃料ガス流量は第1、第2及び第3ゾーンそれぞれに200〜300Nm3/hとし、空気流量は第1、第2及び第3ゾーンそれぞれに800〜1200Nm3/hとした。
その結果、本発明例1においては、前述の炉内ガスの排気効率が、比較例の場合よりも向上した。
また、本発明例1においては、めっき密着性向上により、溶融亜鉛めっき処理トン数の1000トン当たりの溶融亜鉛めっき製品歩留りが、比較例の場合を100とした相対比で115に達し、比較例の場合よりも改善できた。
(本発明例2) 本発明例2として、本発明例1において、炉内各ゾーンの上下に1つずつ酸素濃度計1を設置し(図3参照)、酸素濃度計1での酸素濃度実測値のフィードバックによる燃料ガス及び空気の供給量の制御を自動で行いつつ、これら以外の条件は本発明例1の場合と同様とし、焼鈍を行った。
その結果、本発明例2においては、めっき密着性向上により溶融亜鉛めっきの製品歩留りが、本発明例1の場合を100とした相対比で105に達し、本発明例1の場合よりも改善できた。
1 酸素濃度計
3 熱量計
5 上側バーナー
6 下側バーナー
10 横型酸化焼鈍炉(従来)
11 横型酸化焼鈍炉(本発明)
AV 空気流量調整弁
tAV 上空気流量調整弁
bAV 下空気流量調整弁
av 空気分配バルブ
GV 燃料ガス流量調整弁
tGV 上燃料ガス流量調整弁
bGV 下燃料ガス流量調整弁
gv 燃料ガス分配バルブ
H 炉内高さ
h 通板高さ
PL 通板位置
S 鋼板

Claims (4)

  1. 連続溶融亜鉛めっきラインにおいて還元焼鈍しめっき処理する前に、通板方向に複数のゾーンに分かれた横型酸化焼鈍炉に鋼板を連続通板し、炉床からの通板高さhの位置の上及び下にそれぞれ設けられた上及び下の各側バーナー(サイドバーナー)で加熱して酸化させる焼鈍方法であって、
    前記通板高さhを炉内高さHの1/2未満とし、
    前記鋼板の焼鈍中に、前記複数のゾーンの1ゾーンごとに燃料ガス及び空気の前記上及び下の各側バーナーへの供給量を上下を別々にして制御することを特徴とする連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法。
  2. 前記横型酸化焼鈍炉の各ゾーンの通板高さhの位置の上下にそれぞれ酸素濃度計を設置し、焼鈍中に、前記酸素濃度計で炉内の酸素濃度を測定することを特徴とする請求項1に記載の連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法。
  3. 前記横型酸化焼鈍炉の燃料ガス供給系統に熱量計を設置し、焼鈍中に、前記熱量計で燃料ガスの熱量を測定することを特徴とする請求項1又は2に記載の連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法。
  4. 前記鋼板が、Siを0.1〜3.0質量%含有する組成の鋼板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の連続溶融亜鉛めっきラインにおける焼鈍方法。
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