JPH07114038B2 - テープ巻取装置のリール台制御機構 - Google Patents

テープ巻取装置のリール台制御機構

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JPH07114038B2
JPH07114038B2 JP61223321A JP22332186A JPH07114038B2 JP H07114038 B2 JPH07114038 B2 JP H07114038B2 JP 61223321 A JP61223321 A JP 61223321A JP 22332186 A JP22332186 A JP 22332186A JP H07114038 B2 JPH07114038 B2 JP H07114038B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、テープレコーダ、特に、所謂ロジック式テー
プレコーダやVTR等のテープ巻取装置におけるリール台
制御装置にかかり、特に再生状態から高速巻取り・巻戻
し状態へ移行する時に、リール台の駆動部が定常高速回
転に立上がるまでの所定時間待ってから、リール台駆動
部をリール台に連結するためのリール台制御機構に関す
る。
発明の背景 従来の例えば、ロジック式テープレコーダ等において
は、ヘッドを具備するヘッドプレート(磁気ヘッド取付
部材)等の再生状態における係止を、ヘッドプレートを
起動するソレノイドに通電したままで行うものであった
ため、ソレノイドの発熱,大型化等の問題があった。ま
た一般に各モードに対応して専用ソレノイドを設けてい
たので、ソレノイド数が多くなり、機構全体の大型化・
重量化・高価格化を避けることができなかった。
そのため本発明者等は、最少のソレノイドで確実に作動
するロジック式のテープ巻取装置を開発したが、そのた
め上記のようなリール台制御機構についても、全く新た
に開発する必要が生じた。
ところで、最少のソレノイドで作動するロジック式のテ
ープ巻取装置として、2つのソレノイドとカムギヤとに
より各モードの切換えを行うものが提案されるが、この
場合、再生モードから高速モードへの移行動作を円滑に
行うことができない、という新たな問題を生じる。この
場合、カムギヤの回転により、磁気ヘッド搭載のヘッド
プレートを再生モード位置から高速モード位置に移動さ
せ、これに伴いモータとリール台間の定速伝達経路の接
続解除を行うと共に、モータとリール台間の高速伝達経
路を接続状態に切換えることになるが、上記定速伝達経
路の接続解除と高速伝達経路の接続とのタイミングが取
りずらく、その上、特に再生モード時と高速モード時に
おいてモータの回転方向が異なる場合に、高速モードに
移行した時点で未だモータの回転数が所定の回転数に達
していない等の問題が発生し、再生モードから高速モー
ドへの円滑な移行を行えないことになる。
発明の目的 従って、本発明が目的とするところは、起動用のソレノ
イド数を少なくする機構において最も合理的と思われる
リール台制御機構を開発・提供することである。
発明の構成 上記目的を達成するために、本発明が採用する主たる手
段は、その要旨とするところが、正逆回転可能なモータ
と、停止モード位置、この停止モード位置より前進した
高速モード位置、さらにこの高速モード位置より前進し
た再生モード位置の3つの位置に移動可能で、かつ高速
モード位置と再生モード位置間の移動に伴って上記モー
タとリール台間の定速伝達経路の接続、解除の切換えを
行うと共に常時スプリングの付勢力により停止モード位
置方向に付勢された磁気ヘッド搭載のヘッドプレート
と、上記ヘッドプレートを再生モード位置に停止するた
めのプレイロックレバーと、常時スプリングの付勢力に
より定位置に付勢保持され、該定位置からの移動により
ヘッドプレートの高速モード位置と再生モード位置間の
移動を許す高速ロックレバーと、高速モード時に通電さ
れ、上記高速ロックレバーを定位置に強制的に保持して
ヘッドプレートを高速モード位置に係止する第1のソレ
ノイドと、上記ヘッドプレートに連動して、上記モータ
とリール台間の高速伝達経路を接続する位置とその接続
を解除する位置間に移動可能な高速レバーと、常時スプ
リングの付勢力により定位置に付勢保持され、該定位置
からの移動により上記プレイロックレバーを動作させて
上記ヘッドプレートの係止を解除するロック解除レバー
と、上記ロック解除レバーが定位置にあるとき、該ロッ
ク解除レバーにより移動を阻止されて上記高速レバーを
高速伝達経路の接続解除位置に強制的に保持し、上記ロ
ック解除レバーの定位置からの移動により上記高速レバ
ーの高速伝達経路の接続位置への移動を許す高速阻止レ
バーと、上記モータにより駆動される駆動ギャと、上記
駆動ギャと噛合しかつこの噛合を解除する欠歯部を2カ
所に設け、回転動作により上記ヘッドプレート、プレイ
ロックレバー及びロック解除レバー等の移動を制御して
停止モードと再生モードの切換えを行うカムギャと、上
記カムギャを欠歯部が上記駆動ギャに対向した位置でロ
ックするロック部材と、モード切換時に一時的に通電さ
れることによりトリガレバーを吸着し、該トリガレバー
の吸着動作に伴って上記ロック部材によるロックを解除
し、上記カムギャを上記駆動ギャに噛合させる第2のソ
レノイドとを具備し、再生モードにおいて上記第1のソ
レノイドと共に第2のソレノイドに通電して再生モード
から高速モードに切換える構成とし、上記トリガレバー
には上記吸着動作時に上記高速阻止レバーの移動を規制
して上記高速レバーの高速伝達経路の接続位置への移動
を阻止する係合部を設けると共に、再生モードから高速
モードへの切換時における第2のソレノイドへの通電時
間を、他のモード切換時における通電時間より長い時間
に設定した点に係るリール台制御機構である。
実施例 続いて、添付した図面を参照して、本発明を具体化した
実施例につき説明し、本発明の理解に供する。ここに第
1図(a)は本発明の一実施例に係るリール台制御機構
を具備したモード切換機構の停止状態を示す平面図、第
1図(b)は第1図(a)に示した機構の要部側断面
図、第1図(c)は第1図(a)に示したモード切換機
構を構成するカムギャの平面図、第1図(d)は同カム
ギャの裏側の状態を示す平面図、第2図,第4図,第8
図,第12図はそれぞれ、各モードにおける吸引ソレノイ
ドと吸着ソレノイドの作動状態を示すタイムチャート、
第3図は停止モードから再生モードへ移行する途中にお
けるモード切換機構の平面図、第3図(a)は第3図及
び第5図に示した状態における起動・イジェクト選択レ
バー及びカムギャの裏側の状態を示す要部平面図、第5
図は逆走行再生モード時にカムギャが起動し、駆動ギャ
と噛み合って回転し始めた時のモード切換機構の状態を
示す平面図、第6図は第3図及び第5図に示した状態か
ら吸引ソレノイドの通電が遮断(オフ)された状態にお
ける起動・イジェクト選択レバー及びカムギャの裏側の
状態を示す要部平面図、第7図は再生モードにおけるモ
ード切換機構全体の状態を示す平面図、第7図(a)は
第7図に示す状態における起動・イジェクト選択レバー
及びカムギャの裏側の状態を示す要部平面図、第7図
(b)は第7図に対応してテープを逆方向へ走行再生さ
せた状態におけるカムギャ部分の要部平面図、第9図は
再生状態から高速巻取・高速巻戻しのキーを操作した時
の再生状態から高速巻取り又は高速巻戻しモードへ移行
する途中の状態のモード切換機構を示す平面図、第9図
(a)は第9図に示した状態における起動・イジェクト
選択レバー及びカムギャの裏面の状態を示す要部平面
図、第10図は高速巻取状態を示すモード切換機構の平面
図、第10図(a)は第10図に示した状態における起動・
イジェクト選択レバー及びカムギャの裏面の状態を示す
要部平面図、第11図は高速巻戻し状態におけるモード切
換機構全体の平面図、第13図はイジェクト途中の状態に
おけるモード切換機構全体の平面図、第13図(a)は第
13図に示した状態における起動・イジェクト選択レバー
及びカムギャの裏面の状態を示す要部平面図、第14図は
イジェクト動作が完了した状態におけるモード切換機構
の平面図、第14図(a)は第14図における起動・イジェ
クト選択レバー及びカムギャの裏面の状態を示す要部平
面図である。
尚、以下の実施例は本発明の一具体例に過ぎず、本発明
の技術的範囲を限定する性格のものではない。
以下、まず一実施例に係るリール台制御機構を具備した
磁気テープ巻取装置のモード切換機構の要部平面図を示
す第1図に従って、同機構の停止状態における構成と各
部の動作の概略を説明する。
第1図において磁気テープの再生,高速巻取り,高速巻
戻し、テープ走行方向反転等の各モードの選択は記録再
生装置本体に設けた再生キー,高速巻取キー,高速巻戻
しキー,テープ走行方向切換キー,イジェクトキー及び
停止キー等をオペレータが操作することにより選択さ
れ、これらの各キーにより操作されるスイッチからの信
号に応じて制御装置からメインシャーシ1に固設した吸
引ソレノイド2(第2のソレノイド)や吸着ソレノイド
3(第1のソレノイド)、更にはモータ4に駆動信号が
送られ、これらの駆動源が作動されることによりメイン
シャーシ1に回転自在に設けられたカムギャ5及びこれ
に従動する各レバー等が駆動され、各モードにおける動
作が実行される。
この実施例では、前記第2図,第4図,第8図及び第12
図に示すように吸引ソレノイド2の吸着(オン)時間及
び吸着ソレノイド3の吸着(オン)時間を制御すること
によりカムギャ5に従動する各レバーの変位方向を決定
し、更にモータ4の回転方向を制御することにより各モ
ード独特の作動が得られるが、特に上記第2図,第4
図,第12図に示すように各ソレノイドを短時間のみ作動
させると共に、このソレノイドの作動に連動してカムギ
ャ5を起動させることによって長時間ソレノイドを駆動
することなく、各モード状態を保持し、ソレノイドの加
熱を防止している。また、単に上記2個のソレノイド
(吸引ソレノイド2,吸着ソレノイド3)を用いるのみで
あるため、ソレノイド数を少なくして装置の小型化,軽
量化,低コスト化を図っている。
上記カムギャ5には、一体的に複数のガイド部を構成す
るカム部5a〜5e,係止部5f1,5f2,5g,起動斜面5h,5i及び
ピン5f,5kがそれぞれ設けられ、その外周には欠歯部5l,
5mを有するギャ部5nを具備している。上記カムギャ5の
近傍には、上記ギャ部5nと噛み合うことのできる駆動ギ
ャ6が設けられ、この駆動ギャ6の回転によりカムギャ
5が矢印Fの方向へ回転駆動される。上記駆動ギャ6の
駆動力は、モータ4によりフライベルト4aを経て図示せ
ぬフライホイール及び減速ギャを介して伝達される。
記録再生装置の停止状態においては、カムギャ5のギャ
部5nと駆動ギャ6とが噛み合わないようにメインシャー
シ1に回動自在に設けられた起動・イジェクト選択レバ
ー7(ロック部材)に植設したピン7aをカムギャ5の係
止部5f1に係合させ、メインシャーシとの間に張架した
引張バネ8により上記ピン7aを係止部5f1に押しつけ
て、駆動ギャ6が欠歯部5lに対応する位置にある状態で
カムギャ5を固定している。
メインシャーシ1に回転自在に設けられた起動レバー9
は、メインシャーシ1との間に張架された引張りバネ10
により矢印F方向に回動付勢されている。この起動レバ
ー9は、後述する再生状態から停止状態に移行する時、
カムギャ5に一体的に設けられたピン5kと係合し、カム
ギャ5に矢印F方向の回動力を与えるものである。第1
図に示す停止状態では、上記起動レバー9はピン5kと係
合しないように、メインシャーシ1に当接することによ
り位置決めされている。
メインシャーシ1に回動自在に設けられたリバースレバ
ー11は、メインシャーシ1との間に張架された引張バネ
12により、常時矢印E方向に回動付勢されている。この
リバースレバー11に植設されたピン11aは、第1図に示
す停止状態において、カムギャ5のカム部5eに当接し、
後述するテープの走行方向選択時には、カムギャ5に設
けたカム部5c或いは5dに当接して従動する。
メインシャーシ1に矢印C,D方向に摺動自在に設けられ
たリバース切換レバー13は、上記リバースレバー11の先
端を挟むように係合されている。このリバース切換レバ
ー13は、図示せぬ磁気テープを定速駆動させるピンチロ
ーラ及び図に示すリール台35,36を再生速度で回転駆動
させるプレイギャと係合しており、上記リバースレバー
11によってC方向またはD方向に変位させられることに
よりテープの走行方向を直接決定するもの(テープの走
行方向を切り換える機構)である。
第1図ではテープ正走行方向での停止状態が示されてい
る。
リバース選択レバー14は、メインシャーシ1に回動自在
に設けられており、その一端は、前記リバースレバー11
の端部に挟まれ、これと連動して回動変位する。また、
リバース選択レバー14の他端は、後記する吸着レバー20
(高速ロックレバー)の先端部に係合し、吸着レバー20
によりF方向への動きが規制される。
メインシャーシ1に回動自在に設けられたロック解除ア
ーム15は、その先端部に円弧状のカム部15aが形成さ
れ、このカム部15aを介してカムギャ5に植設したピン5
fと干渉し、矢印E方向に回動変位する(第9図参
照)。
ロック解除アーム15の他端は、メインシャーシ1に回動
自在に取り付けられた連結レバー16の一端部に当接して
おり、ロック解除アーム15が上記のようにE方向へ回動
変位すると連結レバー16の他端部と係合するロック解除
レバー17が矢印D方向に摺動変位させられる。ロック解
除レバー17は、メインシャーシ1に矢印C,D方向に摺動
自在に取り付けられており、メインシャーシ1との間に
張架された引張バネ18によって復帰する方向、即ち矢印
C方向に常時付勢されている。
プレイロックレバー19及び吸着レバー20は、共にそれぞ
れメインシャーシ1に矢印C・D方向へ摺動自在に取り
付けられており、メインシャーシ1との間に張架した引
張バネ21,22により常時矢印C方向に弾性付勢されてい
る。
上記プレイロックレバー19は、再生状態において、記録
再生ヘッド等を設けたヘッドプレート29を再生位置に係
止するためのもので、その中間部には、前記ロック解除
レバー17の係合部17aと係合可能の係合部19aが形成され
ている。
また、吸着レバー20には、前記吸着ソレノイド3により
吸着保持される吸着片3aがその先端部に取り付けられて
おり、引張バネ22により吸着ソレノイド3に押しつけら
れる方向に弾性付勢されている。また、前記したように
吸着レバー20の端部は、前記リバース選択レバー14と該
リバース選択レバー14のF方向への揺動を規制すべく係
合している。但し引張りバネ22の張力は、リバースレバ
ー11,リバース選択レバー14を介して吸着レバー20に伝
達される引張りバネ12の張力より小さくなるよう設定さ
れている。
メインシャーシ1に矢印C・D方向に摺動自在に設けら
れたトリガレバー23は、メインシャーシ1との間に張架
した引張りバネ24によって矢印C方向に常時弾性付勢さ
れている。このトリガレバー23の一端は、吸引ソレノイ
ド2の可動鉄心2aと、他端はメインシャーシ1に回転自
在に設けられた3枝状の駆動レバー25と係合している。
上記駆動レバー25は、メインシャーシ1に回動自在に設
けられ、その一端は前述した起動イジェクト選択レバー
7と係合している。ここに引張りバネ8によって起動・
イジェクト選択レバー7,駆動レバー25を介してトリガレ
バー23に伝達される引張力は、引張りバネ24による引張
力より大きくなるように設定されている。従って、トリ
ガレバー23は第1図に示す停止状態ではカムギャ5の停
止位置にて位置決めされており、カムギャ5の起動時に
は、吸引ソレノイド2に通電することによる可動鉄心2a
の矢印C方向への変位に比例した変位量が駆動レバー25
を介して起動・イジェクト選択レバー7に伝達され、ピ
ン7aと係止部5f1との係合が解除されてカムギャ5の回
動が許容される。
そして、ピン7aにより起動斜面5hが押されて駆動ギャ6
とギャ部5nとが噛み合ってカムギャ5が回動すると、起
動・イジェクト選択レバー7の先端に設けたピン7aが摺
動するカム部5aの半径の変位に伴って移動し(この時、
上記吸引ソレノイド2はオフされている)、起動・イジ
ェクト選択レバー7がE方向へ揺動すると共に、これと
係合する前記駆動レバー25及びこれに取り付けたオーバ
ーストロークバネ26にピン29aが押され、ピン29aを植設
したヘッドプレート29が矢印A方向即ち、再生位置の方
向へ前進する。
オーバーストロークバネ26は、駆動レバー25の係止部25
aと25bとの間でエネルギーを蓄積した状態で係止されて
おり、ヘッドプレート29への必要以上の押圧を吸収する
働きをする。
尚、起動・イジェクト選択レバー7には、メインシャー
シ1に矢印A,B方向に摺動自在に設けられ、これとの間
に張架した引張バネ28により矢印A方向に常時付勢され
ているイジェクトレバー27の係合部27aと係合する係合
部7bが設けられている。
前記ヘッドプレート29は、図示せぬ記録再生ヘッド及び
ピンチローラ等を具備しており、メインシャーシ1に矢
印A,B方向に摺動自在に設けられており、メインシャー
シ1との間に張架した引張バネ30により常時矢印B方向
に弾性付勢されている。
このヘッドプレート29には、前記したようにロックピン
29aが植設されており、前記のようにこのロックピン29a
がオーバーストロークバネ26と当接して矢印A方向に変
位し、前記プレイロックレバー19あるいは吸着レバー20
に係止され、各モードにおけるヘッドプレート29の位置
が決定される。
FF/REWレバー31(高速レバー)は、メインシャーシ1に
矢印A,B方向に摺動自在に取り付けられている。このFF/
REWレバー31には、軸33aを中心とした回動自在のギャレ
バー33が取り付けられている。FF/REWギャ34は矢印E,F
方向に関して弾性的に、軽い首振りトルクを持ってギャ
レバー33上に回転自在に設けられている。
高速巻取り・高速巻戻し時の回転動力は、モータ4より
リールベルト4bを介して図示せぬプーリを経てメインシ
ャーシ1に回転自在に設けられたFF/REW駆動ギャ37に伝
達され、更に、FF/REWギャ34を介してリール台35あるい
はリール台36に伝達される。リール台35,リール台36は
共にメインシャーシ1に回転自在に取り付けられてい
る。
FF/REWレバー31は、引張りバネ32によって矢印A方向に
常時付勢されているが、停止状態では、FF/REWレバー31
がヘッドプレート29の係合部29bと係合し、引張バネ30
の矢印B方向の引張力によって、FF/REWギャ34とFF/REW
駆動ギャ37とが噛み合わない状態、即ち第1図の位置に
位置決めされている。
また、FF/REWギャ34は、その回転中心をメインシャーシ
1上のガイド孔1aでガイドされ、リール台35,リール台3
6の両方に同時には噛み合わない位置に付勢されてい
る。
メインシャーシ1に揺動自在に設けられたコントロール
レバー38(高速阻止レバー)は、高速巻取り又は巻戻し
モード以外の時に、FF/REWギャ34がFF/REW駆動ギャ37と
噛み合わないように両ギャを離す方向(矢印B)にFF/R
EWレバー31を押圧するためのレバーであり、一端が第1
図(a)に示すように、FF/REWレバー31と当接しうるよ
うに、また、他端は前記トリガレバー23と、また第7図
に示す再生状態ではロック解除レバー17と、それぞれ係
合するようになっている。
尚、吸引ソレノイド2には、3種類の吸引時間(作動時
間)の対応があり、各モードに応じて、吸引時間が選定
される。このような吸引ソレノイド2における吸引時間
は第2図,第4図,第8図,第12図にそれぞれ示されて
いる。
また、モータ4は正逆転可能なモータで通常は矢印E方
向に回転しているが、高速巻戻しモード時のみ、矢印F
方向に逆転するようになっている。
続いて、各モードに対応した上記機構の動作状態を、順
を追って説明することにより、本発明の理解に供する。
第2図は、テープ正走行再生キーを操作した時の第1図
の停止状態から再生状態へ移行する時の吸引ソレノイド
2、及び吸着ソレノイド3の作動時間を示す。この図に
おける吸引ソレノイド2への通電時間Taは、カムギャ5
が起動されてカム部5aと5bとの分岐点5abが起動イジェ
クト選択レバー7上のピン7aと当接するまでの時間に設
定されている。また、吸着ソレノイド3への通電時間Tb
は、上記カムギャ5が起動された後、回転してリバース
レバー11上のピン11aがカムギャ5上のカム部5cと5dと
の分岐点5cdを通過するまでの時間に設定されている。
第3図及び第3図(a)は、カムギャ5が起動され、駆
動ギャ6と噛み合って回転を開始し始めた状態を示し、
吸引ソレノイド2への通電がオフとなる時刻A(第2
図)の直前の状態を示している。
第1図に示した停止状態において、まず吸引ソレノイド
2に通電すると、鉄心2aが矢印C方向に吸引され、トリ
ガレバー23が矢印C方向へ、またこのトリガレバー23と
係合する駆動レバー25を介して、起動・イジェクト選択
レバー7が矢印F方向に回動される。これにより、起動
・イジェクト選択レバー7上のピン7aが、カムギャ5上
の起動斜面5hに当接し、カムギャ5を矢印F方向に回動
付勢する。これにより、カムギャ5のギャ部5nが第3図
及び第3図(a)に示す如く、駆動ギャ6と噛み合い、
駆動ギャ6によりカムギャ5が回転を続ける。
第3図において、カムギャ5の回転と共に、カムギャ5
上のカム部5eに当接していたリバースレバー11上のピン
11aがカム部5eと離れて引張りバネ12により矢印E方向
に回動しようとするが、吸着ソレノイド3が通電状態に
あり、吸着レバー20が吸着されているので、リバース選
択レバー14を介してピン11aがカム部5dに接触し得る位
置にてリバースレバー11の回動が阻止される。この状態
で、カムギャ5の回転に伴い、ピン11aは前記カム部5d
に接触し、カム部5dの半径の増大によりリバースレバー
11が第3図中に二点鎖線で示したリバースレバー11′の
位置まで矢印F方向に回動変位される。従って、これに
係合しているリバース切換レバー13が矢印C方向に変位
されて、テープ正走行再生状態となる。この状態は、カ
ムギャ5が更に回動されるまで維持される。従って、吸
着ソレノイド3は、カム部5dがピン11aに当接する時点
までオンであれば良く、それ以後適当なタイミングでオ
フとされる。
また、吸引ソレノイド2への通電がオフされると(第2
図)、引張バネ8により矢印E方向に回動付勢されてい
る起動・イジェクト選択レバー7は、第6図に示す状態
となり、更に続くカムギャ5の回転と共に、起動・イジ
ェクト選択レバー7上のピン7aは、カム部5bに従動し得
る位置に変位し、カム部5bの半径方向の変位(増大)に
より起動・イジェクト選択レバー7は、矢印E方向に回
転変位される。この変位量は駆動レバー25に伝えられ、
オーバーストロークバネ26を介してヘッドプレート29上
のピン29aを押圧し、ヘッドプレート29を矢印A方向に
変位させる。この時、吸着ソレノイド3への通電は、ピ
ン9aが吸着レバー20と当接する以前に第2図に示す時間
Tbでオフされており、ヘッドプレート29の変位を阻害し
ないようになっている。
ヘッドプレート29が図示しない磁気ヘッド,ピンチロー
ラ等を磁気ヘッドに押圧する位置即ち、再生位置までプ
レイロックレバー19を押しのけて変位させられると、プ
レイロックレバー19は、引張バネ21の力で矢印C方向に
変位させられ、ヘッドプレート29を再生位置にて係止す
る。
更に、カムギャ5上のピン5f(第3図)により回動が阻
止されていたロック解除アーム15は、カムギャ5の回動
によるピン5fの矢印F方向への移動で阻止を解除され、
矢印F方向へ回動自在になる。従って、ロック解除アー
ム15と係合する連結レバー16が矢印E方向へ回動可能と
なり、ロック解除レバー17が引張バネ18の力により矢印
C方向に付勢され、コントロールレバー38に当接する。
これにより、ヘッドプレート29で位置決めされていたFF
/REWレバー31は、ヘッドプレート29が矢印A方向へ変位
してもコントロールレバー38により矢印A方向への変位
が阻止されるため、FF/REWギャ34とFF/REW駆動ギャ37と
は噛み合わない。即ち、停止状態から再生状態へ移行す
る時、高速巻取,巻戻しを阻止するように、また、再生
状態においても高速巻取,巻戻しを行わないようになっ
ている。
尚、引張バネ18の引張り力は、引張バネ32によりコント
ロールレバー38を介して伝達される付勢力よりも大とな
るよう設定されている。
次に第1図に示した停止状態から逆走行再生モードに移
る場合の作動につき説明する。第4図はテープ逆方向再
生キーを操作した時の第1図における停止状態からの吸
引ソレノイド2、吸着ソレノイド3への通電時間を示
す。また、第5図はカムギャ5が起動し、駆動ギャ6と
噛み合って回転し始めた時の機構全体の状態を示し、吸
引ソレノイド2への通電がオフとなる時間A1の直前の状
態を示している。カムギャ5の裏側の状態は第3図
(a)に示されている。
テープ逆走行再生キーを操作した時には、第4図に示す
ように吸着ソレノイド3が吸着されていないので、リバ
ース選択レバー14が揺動自在となり、吸引ソレノイド2
の通電に伴うカムギャ5の回転と共に、カムギャ5上の
カム部5eに従動するリバースレバー11が、ピン11aがカ
ム部5eと離れることにより、引張バネ12により矢印E方
向に回動付勢され、その上に設けたピン11aが一体とし
て回動する。従って、カムギャ5の起動と共に、ピン11
aはカムギャ5のカム部5cに摺接し、カム部5cの半径方
向の変位(縮小)によりリバースレバー11は矢印E方向
に第5図で二点鎖線で示した11″の位置まで回動変位さ
れる。これにより、上記リバースレバー11に係合してい
るリバース切換レバー13は、矢印D方向へ13′の位置ま
で変位され、テープ逆走行再生状態となる。その他の各
部品の動きは前述したテープ正走行再生と同様である。
第7図は、上記のようにして得られた再生状態における
機構全体の状態を示している。この図は、テープ正走行
再生の状態であり、テープ逆走行再生の場合には、リバ
ース切換レバー13のみが第7図(b)に示す位置に変位
され位置決めされている。
上記のような再生状態において、カムギャ5は、引張り
バネ8により矢印E方向に付勢された起動・イジェクト
選択レバー7上のピン7aがカムギャ5上の係止部5f
2(第7図(a))に当接して位置決めされていること
により、欠歯部5m間で駆動ギャ6と噛み合わないように
係止されている。起動・イジェクト選択レバー7は、駆
動レバー25を介してヘッドプレート29を再生位置まで変
位させた後、第1図に示す停止状態の位置まで復帰し、
これに係合しているトリガレバー23,鉄心2aも停止状態
の位置まで復帰する。同時に、ヘッドプレート29は、プ
レイロックレバー19によって係止されて再生状態を保
つ。
尚、ヘッドプレート29には図示せぬプレイギャが係合さ
れており、再生位置においてテープ正走行再生モード時
には、リール台36を矢印E方向に、テープ逆走行再生時
には、リール台35を矢印F方向に駆動するように付勢さ
れている。
また、ロック解除レバー17は引張りバネ18によって矢印
C方向に弾性付勢され、コントロールレバー38と当接し
てFF/REW駆動ギャ37とFF/REWギャ34とが噛み合わないよ
うにFF/REWレバー31の前進を阻止する。
次に、再生状態から高速巻取り又は高速巻戻しモードに
移る場合の操作につき説明する。第8図は上記のような
再生モードから高速巻取りキー又は高速巻戻しキーを操
作したときの吸引ソレノイド2と吸着ソレノイド3への
通電状態を示している。この場合の吸引ソレノイド2へ
の通電時間Tb2は、後述する高速巻戻しモード時に、モ
ータ4が逆回転した時、正規の回転数に達するまでの時
間に設定されている。なお、これは、前述した第2図に
おける吸着ソレノイド3への通電時間と一致させておく
ことが望ましい。また、吸着ソレノイド3はテープに記
憶された曲間のスペースを検出するまで、或いは停止モ
ードに切り替わるまでの時間通電されている。但しこの
時間は、高速巻取状態であるので、再生状態と比べると
はるかに短く、この間に吸着ソレノイド3がオーバーヒ
ートするような不都合は考えられない。
まず、第7図に示す再生状態から高速巻取りキー又は高
速巻戻しキーを操作すると、吸引ソレノイド2に通電さ
れ(第8図)、鉄心2a及びこれに連結されたトリガレバ
ー23が矢印C方向に変位される。この変位に応じて駆動
レバー25を介して起動・イジェクト選択レバー7が矢印
F方向に回動され、起動・イジェクト選択レバー7上の
ピン7aがカムギャ5上の起動斜面5i(第9図(a))と
当接し、カムギャ5が矢印F方向に回動付勢されて、駆
動ギャ6がギャ部5nと噛み合い、カムギャ5が更に回動
する。
上記カムギャ5の回転に伴って、カムギャ5上のピン5f
がロック解除アーム15のカム部15aと当接し(第9
図)、ロック解除アーム15を矢印E方向に回動させる。
この回動により、連結レバー16を介して、ロック解除レ
バー17が矢印D方向に変位する。ロック解除レバー17の
係合部17aとプレイロックレバー19の係合部19aとが係合
し、プレイロックレバー19が矢印D方向に変位する。従
って、プレイロックレバー19によって係止されていたヘ
ッドプレート29が引張バネ30の力で矢印B方向に若干戻
される。
吸着レバー20には、ヘッドプレート29上のピン29aを係
止する傾斜を有する係止部20aが設けられている。この
傾斜は、ヘッドプレート29が再生モードの位置から停止
モードの位置まで復帰する際、高速巻取り,高速巻戻し
モード以外の時に、ヘッドプレート29の動きを阻止しな
いように設けられたもので、通常は引張りバネ30の力に
より吸着レバー20が矢印D方向に弾性付勢され、ピン29
aによってヘッドプレート29の復帰を阻害しないように
なっている。しかし、第8図に示したように、高速巻取
りまたは高速巻戻しモード時には、吸着ソレノイド3に
通電されているため、吸着レバー20上の吸着片3aが吸着
され、この吸着レバー20が矢印D方向に変位することが
出来ないようになっている。従って、ヘッドプレート29
は高速巻取り又は高速巻戻しモード時には、ピン29aが
吸着レバー20上の係止部20aの斜面にて再生位置と停止
位置の間の高速巻取り又は高速巻戻し位置に係止され、
停止位置への復帰は出来ず、高速巻取もしくは高速巻戻
し位置で保持される。
第9図及び第9図(a)は、上記一連の動作が完了した
直後の状態を示した図であり、第9図(a)は起動・イ
ジェクト選択レバー7及びカムギャ5の裏側の状態を、
また第9図は機構全体の状態を示している。
この状態では、カムギャ5上のピン5kが起動レバー9と
当接し、引張バネ10の力でカムギャ5が矢印F方向へ回
動付勢される。しかし、この場合、吸引ソレノイド2に
通電されているので、起動・イジェクト選択レバー7上
のピン7a(第9図(a))と係止部5gとの当接によりカ
ムギャ5は係止され、駆動ギャ6がカムギャ5の欠歯部
5lまで来た位置でギャ部5nと噛み合わないようにカムギ
ャ5が保持されている。
また、トリガレバー23は矢印C方向に変位された時に、
コントロールレバー38と当接して吸引ソレノイド2の吸
引力でコントロールレバー38を第9図に示す位置に保持
し、高速巻取りまたは高速巻戻し状態に入るのを阻止し
ている。
続いて、第8図に示すように、時刻Tb2において、吸引
ソレノイド2がオフされると、起動イジェクト選択レバ
ー7とメインシャーシ1との間に張架した引張バネ8の
力でトリガレバー23が矢印D方向に移動し、停止状態の
位置まで復帰する。そのためコントロールレバー38を矢
印E方向に付勢する力がなくなると共に、ヘッドプレー
ト29は吸着レバー20によって係止されているため、FF/R
EWレバー31が引張バネ32によって矢印A方向に付勢さ
れ、FF/REWギャ34とFF/REW駆動ギャ37とが噛み合う。
上記のように吸引ソレノイド2の吸引力がなくなった時
点で、起動・イジェクト選択レバー7のピン7aと係止部
5gとの係合が解除されてカムギャ5は起動レバー9に押
されて矢印F方向に回動され、その後第1図に示す停止
状態と同等の状態で起動・イジェクト選択レバー7上の
ピン7aにより係止部5f1で係止される(第1図,第10図
(a))。
こうして、第10図,第10図(a)に示す高速巻取モード
では、モータ4の回転方向は通常の矢印E方向であり、
リールベルト4bを介して伝達されるFF/REW駆動ギャ37の
回転方向も矢印E方向である。また、前記FF/REWギャ34
には、ギャレバー33との間に軽いトルクを持たせてある
ため、矢印E方向に回転するFF/REW駆動ギャ37とFF/REW
ギャ34とが噛み合うと、ギャレバー33が矢印F方向に回
転付勢され、FF/REWギャ34がリール台35と噛み合い、リ
ール台36を矢印E方向に高速回転させる高速巻取動作を
行う。
一方、第11図に示す高速巻戻しモードでは、モータの回
転方向は矢印F方向に逆回転する。従ってFF/REW駆動ギ
ャ37も矢印F方向に回転し、これがFF/REWギャ34と噛み
合うと、ギャレバー33が矢印E方向に回動付勢され、リ
ール台35と噛み合い、高速巻戻し動作が行われる。
第11図は高速巻戻しモードにおける機構全体の状態を示
した図であり、カムギャ5の裏側の状態は第10図(a)
と同様である。
上記のように第10図及び第11図は、テープ正走行再生状
態から高速巻取り又は巻戻しモードへ移行した状態を示
しているが、テープ逆走行再生状態から高速巻取又は高
速巻戻しモードに移行した場合には、これらの図におけ
るリバース切換レバー13が第7図(b)に示す状態とな
るほかは第10図,第11図と同様である。
尚、前記ロック解除レバー17は再生状態で引張バネ18に
より高速巻取り又は高速巻戻し状態へのFF/REWレバー31
の移行(A方向)をコントロールレバー38を介して阻止
していたが、再生モードから高速巻取り又は高速巻戻し
モードへ移行する時は、矢印D方向に変位するため、阻
止の役割を果たさなくなり、変位の途中においてはヘッ
ドプレート29の係止が解除されていないので、図示しな
いプレイギャがリール台35或いはリール台36に噛み合っ
ているにもかかわらず、高速巻取り又は高速巻戻しモー
ドとなる。また高速巻取モードでは、矢印E方向にモー
タ4及びリール台36が回転するが、再生モードから高速
巻戻しモードへ切り換える場合、ヘッドプレート29のプ
レイロックレバー19による係止を解除した後、高速巻取
りまたは高速巻戻し前の状態を示す第9図の状態になる
までは、モータ4は矢印E方向に回転し、モータ4が停
止して矢印F方向へ逆転し始めて正規の回転数に達する
までの時間の間は正規の巻戻し動作を行わないため、FF
/REWギャ34とFF/REW駆動ギャ37は噛み合わないようにす
る必要がある。
本発明では、トリガレバー23にコントロールレバー38と
の係合部23aを設け、吸引ソレノイド2に通電中は、ト
リガレバー23が矢印C方向に変位されてコントロールレ
バー38と当接し、FF/REWレバー31が引張りバネ32によっ
て矢印A方向に変位するのを阻止するため、高速巻取
り,高速巻戻しが阻止される。即ち、吸引ソレノイド2
は、カムギャ5の起動と高速巻取り又は高速巻戻しの阻
止とを兼ねているのである。
また、第9図の状態では、カムギャ5上の係止部5g(第
9図(a))に起動・イジェクト選択レバー7上のピン
7aを係合させることによってカムギャ5の矢印F方向の
回転を阻止している。これにより吸引ソレノイド2への
通電時間が外部の回路構成により自由に設定できるた
め、モータ4の立上り時間等がバラついても安定、且つ
確実な高速巻取り,高速巻戻しの阻止が行われる。
次に再生状態から停止モードへ移行する場合について
は、第8図において、吸着ソレノイド3へ通電しないよ
うにすれば、ヘッドプレート29は吸着レバー20によって
係止されなくなるから、前述した第9図の状態を経て第
1図に示す停止状態に移行する。
また、高速巻取り又は高速巻戻し状態から、停止モード
に移行する場合には、第8図に示す高速巻取りまたは高
速巻戻しモードへの完了点B2を過ぎてから吸着ソレノイ
ド3をオフするだけで、ヘッドプレート29が引張りバネ
30によって矢印B方向へ変位されると共に、高速巻取
り,高速巻戻し状態になっていたFF/REWレバー31はヘッ
ドプレート29の係合部29bと係合して引張りバネ30の力
によりヘッドプレート29と共に停止状態となる。
次に、各モードからイジェクトモードキーを操作した時
の各部品の動きについて説明する。
何れのモードからでもイジェクトモードキーを操作した
時は、必ず第1図に示す停止状態となる。第12図はイジ
ェクトキーを操作した時のテープ正走行再生における停
止状態からの吸引ソレノイド2及び吸着ソレノイド3へ
の通電時間を示す。これに対応して第13図は、イジェク
トキーを操作した時の機構全体の状態をまた、第13図
(a)は、そのカムギャ5の裏側の状態を示している。
第13図に示した状態では、吸引ソレノイド2が時間C3
オフされる直前の状態を示している。
まず、吸引ソレノイド2に通電されると、トリガレバー
23が矢印C方向に変位され、カムギャ5を起動する。カ
ムギャ5の起動後、トリガレバー23が吸引ソレノイド2
によって時間C3まで保持されているため、駆動レバー25
を介して連結されている起動・イジェクト選択レバー7
は、第13図(a)のピン7aがカムギャ5上のカム部5aに
摺接する位置に保持される。従って、カムギャ5の回転
と共に、ピン7aはカム部5aに沿って摺動し、カム部5aの
半径方向の変位(縮小)により起動・イジェクト選択レ
バー7は再生状態と逆方向、即ち矢印F方向に回動変位
される。これにより、起動・イジェクト選択レバー7の
一端がイジェクトレバー27に当接し、イジェクトレバー
27を矢印B方向に図示しないイジェクトカムを起動する
位置まで変位させる。
第14図は、イジェクト動作が完了した時の機構全体の状
態を示し、第14図(a)はこの時のカムギャ5の裏側の
状態を示している。
イジェクト動作完了後、起動・イジェクト選択レバー7
上のピン7aが引張バネ8による回転付勢力によりカムギ
ャ5上の係止部5f2に係合し、カムギャ5が欠歯部5m間
で駆動ギャ6と噛み合わないように係止される。第14図
(a)は起動・イジェクト選択レバー7がイジェクトレ
バー27を図示しないイジェクトカムを起動する位置まで
変位した後、イジェクトレバー27と共に停止状態の位置
まで復帰した状態を示している。
尚、第14図はテープ正走行再生からイジェクトした状態
を示しているが、テープ逆走行再生からイジェクトを操
作した場合、リバース切換レバー13は第7図(b)の位
置へ変位されているから、第12図において吸着ソレノイ
ド3に通電しないようにすれば、リバースレバー11はカ
ムギャ5のカム部5c側に押圧されて、リバース切換レバ
ー13を第7図(b)の位置に変位させたままの状態で保
持する。つまりイジェクト動作位置の状態を、イジェク
ト前のテープ走行方向にリバース切換レバー13で保って
おけば、次にテープを挿入して再生した時には、イジェ
クトする前の走行方向からスタートできる。
また、吸着ソレノイド3にイジェクト動作時に時間B3
常に通電するようにすれば、どちらのテープ走行方向か
らイジェクトしても次は必ずテープ正走行方向から再生
するように設定することもできる。
以上述べたようにこの実施例ではフルロジックタイプの
オートリバース式テープレコーダ等において、一つのカ
ムギャによって各レバーを選択作動させ、このカムギャ
に設けたカム部によりテープ再生方向,高速巻取り,高
速巻戻し,及びイジェクトといった各モード状態の保持
を可能としたもので、例えば再生状態において、継続し
てソレノイドに通電し続ける必要がない。また、ソレノ
イドの数も2個と少なく、全体的に小型化,軽量化及び
低価格化が可能となった。
発明の効果 本発明は以上述べたように、正逆回転可能なモータと、
停止モード位置、この停止モード位置より前進した高速
モード位置、さらにこの高速モード位置より前進した再
生モード位置の3つの位置に移動可能で、かつ高速モー
ド位置と再生モード位置間の移動に伴って上記モータと
リール台間の定速伝達経路の接続、解除の切換えを行う
と共に常時スプリングの付勢力により停止モード位置方
向に付勢された磁気ヘッド搭載のヘッドプレートと、上
記ヘッドプレートを再生モード位置に停止するためのプ
レイロックレバーと、常時スプリングの付勢力により定
位置に付勢保持され、該定位置からの移動によりヘッド
プレートの高速モード位置と再生モード位置間の移動を
許す高速ロックレバーと、高速モード時に通電され、上
記高速ロックレバーを定位置に強制的に保持してヘッド
プレートを高速モード位置に係止する第1のソレノイド
と、上記ヘッドプレートに連動して、上記モータとリー
ル台間の高速伝達経路を接続する位置とその接続を解除
する位置間に移動可能な高速レバーと、常時スプリング
の付勢力により定位置に付勢保持され、該定位置からの
移動により上記プレイロックレバーを動作させて上記ヘ
ッドプレートの係止を解除するロック解除レバーと、上
記ロック解除レバーが定位置にあるとき、該ロック解除
レバーにより移動を阻止されて上記高速レバーを高速伝
達経路の接続解除位置に強制的に保持し、上記ロック解
除レバーの定位置からの移動により上記高速レバーの高
速伝達経路の接続位置への移動を許す高速阻止レバー
と、上記モータにより駆動される駆動ギャと、上記駆動
ギャと噛合しかつこの噛合を解除する欠歯部を2カ所に
設け、回転動作により上記ヘッドプレート、プレイロッ
クレバー及びロック解除レバー等の移動を制御して停止
モードと再生モードの切換えを行うカムギャと、上記カ
ムギャを欠歯部が上記駆動ギャに対向した位置でロック
するロック部材と、モード切換時に一時的に通電される
ことによりトリガレバーを吸着し、該トリガレバーの吸
着動作に伴って上記ロック部材によるロックを解除し、
上記カムギャを上記駆動ギャに噛合させる第2のソレノ
イドとを具備し、再生モードにおいて上記第1のソレノ
イドと共に第2のソレノイドに通電して再生モードから
高速モードに切換える構成とし、上記トリガレバーには
上記吸着動作時に上記高速阻止レバーの移動を規制して
上記高速レバーの高速伝達経路の接続位置への移動を阻
止する係合部を設けると共に、再生モードから高速モー
ドへの切換時における第2のソレノイドへの通電時間
を、他のモード切換時における通電時間より長い時間に
設定したことを特徴とするリール台制御機構であるか
ら、2つのソレノイドとカムギヤとの組み合わせにより
各モードの切換えを行うものにあって、特に再生モード
から高速モードに切換える際に、カムギヤの起動を司る
第2のソレノイドに、他のモード切換時における通電時
間より長い時間通電することにより、モータとリール台
間の定速伝達経路の説明解除と高速伝達経路の接続タイ
ミング、モータの回転数等を含む再生モードから高速モ
ードへの円滑な移行を確実に行うことができ、しかもカ
ムギヤ起動用の第2のソレノイドの利用によってソレノ
イドの個数増大を招くことなく合理的に実現でき、装置
の小型化、軽量化及び低価格化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の一実施例に係るリール台制御機
構を具備したモード切換機構の停止状態を示す平面図、
第1図(b)は第1図(a)に示した機構の要部側断面
図、第1図(c)は第1図(a)に示したモード切換機
構を構成するカムギャの平面図、第1図(d)は同カム
ギャの裏側の状態を示す平面図、第2図,第4図,第8
図,第12図はそれぞれ、各モードにおける吸引ソレノイ
ドと吸着ソレノイドの作動状態を示すタイムチャート、
第3図は停止モードから再生モードへ移行する途中にお
けるモード切換機構の平面図、第3図(a)は第3図及
び第5図に示した状態における起動・イジェクト選択レ
バー及びカムギャの裏側の状態を示す要部平面図、第5
図は逆走行再生モード時にカムギャが起動し、駆動ギャ
と噛み合って回転し始めた時のモード切換機構の状態を
示す平面図、第6図は第3図及び第5図に示した状態か
ら吸引ソレノイドの通電が遮断(オフ)された状態にお
ける起動・イジェクト選択レバー及びカムギャの裏側の
状態を示す要部平面図、第7図は再生モードにおけるモ
ード切換機構全体の状態を示す平面図、第7図(a)は
第7図に示す状態における起動・イジェクト選択レバー
及びカムギャの裏側の状態を示す要部平面図、第7図
(b)は第7図に対応してテープを逆方向へ走行再生さ
せた状態におけるカムギャ部分の要部平面図、第9図は
再生状態から高速巻取り・高速巻戻しのキーを操作した
時の再生状態から高速巻取り又は高速巻戻しモードへ移
行する途中の状態のモード切換機構を示す平面図、第9
図(a)は第9図に示した状態における起動・イジェク
ト選択レバー及びカムギャの裏面の状態を示す要部平面
図、第10図は高速巻取状態を示すモード切換機構の平面
図、第10図(a)は第10図に示した状態における起動・
イジェクト選択レバー及びカムギャの裏面の状態を示す
要部平面図、第11図は高速巻戻し状態におけるモード切
換機構全体の平面図、第13図はイジェクト動作途中の状
態におけるモード切換機構全体の平面図、第13図(a)
は第13図に示した状態における起動・イジェクト選択レ
バー及びカムギャの裏面の状態を示す要部平面図、第14
図はイジェクト動作が完了した状態におけるモード切換
機構の平面図、第14図(a)は第14図における起動・イ
ジェクト選択レバー及びカムギャの裏面の状態を示す要
部平面図である。 (符号の説明) 1…メインシャーシ、2…吸引ソレノイド(第2のソレ
ノイド)、3…吸着ソレノイド(第1のソレノイド)、
4…モータ、5…カムギャ、5a〜5e…カム部、5f1,5f2,
5g…係止部、5h,5i…起動斜面、5f,5k…ピン、5l,5m…
欠歯部、5n…ギャ部、6…駆動ギャ、7…起動・イジェ
クト選択レバー(ロック部材)、11…リバースレバー、
13…リバース切換レバー、14…リール選択レバー、20…
吸着レバー(高速ロックレバー)、15…ロック解除アー
ム、15a…カム部、17…ロック解除レバー、17a,19a…係
合部、19…プレイロックレバー、20…吸着レバー(高速
ロックレバー)、23…トリガレバー、23a…係合部、25
…駆動レバー、29…ヘッドプレート、29a…ロックピ
ン、31…FF/REWレバー(高速レバー)、35,36…リール
台、37…FF/REW駆動ギャ、38…コントロールレバー(高
速阻止レバー)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正逆回転可能なモータと、 停止モード位置、この停止モード位置より前進した高速
    モード位置、さらにこの高速モード位置より前進した再
    生モード位置の3つの位置に移動可能で、かつ高速モー
    ド位置と再生モード位置間の移動に伴って上記モータと
    リール台間の定速伝達経路の接続、解除の切換えを行う
    と共に常時スプリングの付勢力により停止モード位置方
    向に付勢された磁気ヘッド搭載のヘッドプレートと、 上記ヘッドプレートを再生モード位置に停止するための
    プレイロックレバーと、 常時スプリングの付勢力により定位置に付勢保持され、
    該定位置からの移動によりヘッドプレートの高速モード
    位置と再生モード位置間の移動を許す高速ロックレバー
    と、 高速モード時に通電され、上記高速ロックレバーを定位
    置に強制的に保持してヘッドプレートを高速モード位置
    に係止する第1のソレノイドと、 上記ヘッドプレートに連動して、上記モータとリール台
    間の高速伝達経路を接続する位置とその接続を解除する
    位置間に移動可能な高速レバーと、 常時スプリングの付勢力により定位置に付勢保持され、
    該定位置からの移動により上記プレイロックレバーを動
    作させて上記ヘッドプレートの係止を解除するロック解
    除レバーと、 上記ロック解除レバーが定位置にあるとき、該ロック解
    除レバーにより移動を阻止されて上記高速レバーを高速
    伝達経路の接続解除位置に強制的に保持し、上記ロック
    解除レバーの定位置からの移動により上記高速レバーの
    高速伝達経路の接続位置への移動を許す高速阻止レバー
    と、 上記モータにより駆動される駆動ギャと、 上記駆動ギャと噛合しかつこの噛合を解除する欠歯部を
    2カ所に設け、回転動作により上記ヘッドプレート、プ
    レイロックレバー及びロック解除レバー等の移動を制御
    して停止モードと再生モードの切換えを行うカムギャ
    と、 上記カムギャを欠歯部が上記駆動ギャに対向した位置で
    ロックするロック部材と、 モード切換時に一時的に通電されることによりトリガレ
    バーを吸着し、該トリガレバーの吸着動作に伴って上記
    ロック部材によるロックを解除し、上記カムギャを上記
    駆動ギャに噛合させる第2のソレノイドとを具備し、 再生モードにおいて上記第1のソレノイドと共に第2の
    ソレノイドに通電して再生モードから高速モードに切換
    える構成とし、 上記トリガレバーには上記吸着動作時に上記高速阻止レ
    バーの移動を規制して上記高速レバーの高速伝達経路の
    接続位置への移動を阻止する係合部を設けると共に、 再生モードから高速モードへの切換時における第2のソ
    レノイドへの通電時間を、他のモード切換時における通
    電時間より長い時間に設定したことを特徴とするテープ
    巻取装置のリール台制御機構。
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JP2615920B2 (ja) * 1988-10-13 1997-06-04 松下電器産業株式会社 テープレコーダ

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