JPH07112574B2 - プレス成形品の変形防止方法 - Google Patents

プレス成形品の変形防止方法

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JPH07112574B2
JPH07112574B2 JP60275544A JP27554485A JPH07112574B2 JP H07112574 B2 JPH07112574 B2 JP H07112574B2 JP 60275544 A JP60275544 A JP 60275544A JP 27554485 A JP27554485 A JP 27554485A JP H07112574 B2 JPH07112574 B2 JP H07112574B2
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press
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deformation
bead
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば第1図に示すような板状素材の面に、
左右両側部にフランジを有し、内側に凹部や凸部などを
複合した長手方向に絞り深さの異なる長方形状の絞り部
を有する、プレス成形品の残留応力による変形を防止す
る方法に関する。
〔従来の技術〕
プレスによる板状素材の絞り加工においては、プレス加
工後、不均等な残留応力が弾性回復により成形品に全体
的な反りや捩れなどの変形を生じさせることはよく知ら
れている。特に本発明方法で対象とする成形品、即ち、
板状素材の左右両側部にフランジを有し、内側に凹部又
は凸部などを複合した長手方向に絞り深さの異なる長方
形状の絞り部が形成される成形品では、あらゆる箇所に
引っ張り応力や圧縮応力が3次元の方向に残留した複雑
に作用しあっている。そして、成形品全体としては長手
方向に縮められる傾向を持ち、フランジ部における残留
応力の解放との相乗作用により第1図の仮想線のように
両端側に反りや捩れを生じるという問題がある。
この変形を修正するために従来では、例えば特開昭59−
220215号公報に示された技術が知られている。
その技術は、本発明のプレス成形品とは形態が異なる
が、絞り部を成形する第1のプレス工程で同時にリブ状
のビード出しを行なっておき、その後このビードを第2
の工程で所要量押し潰して、第1のブレス工程で変形し
た成形品を所要の形状に成形する修正方法である。しか
し一度成形したビードを再び押し潰して素材を展延させ
るなど、工程的にムダなことであると言える。
〔発明の目的〕
本発明は、ビードを付すことは前記公知技術と同様であ
るが、このビードを押し潰すプレス工程を付加すること
なく、ビードの成形をそのまま前述した反りや捩れなど
の変形量に対応する縮め代として作用させ、プレス加工
後に成形品に生じる変形を前もって防止することを目的
としている。
〔発明の構成〕
本発明は、板状素材の面に、左右両側部にフーランジを
有し内側に凹部又は凸部などを複合した長手方向に深さ
の異なる長方形状の絞り部をプレス加工した成形品にお
いて、絞り部成形後の残留応力によって生じる成形品の
絞りや捩れなどの変形を防止するため、深さの異なる絞
りによる縮みの変化分に相当して、これを削減あるいは
低減させる断面ビード状の縮め代を、上記絞り部の長手
方向に沿うフランジ部の所要個所にプレス加工すること
を特徴とするプレス成形品の残留応力による変形の防止
方法である。
〔実施例〕
第1図は、本発明方法により変形を防止しようとする成
形品の一例を示している。本例(成形品A)では、板状
素材の面に、左右両側部にフランジ部3を有し、その内
側に凹部の長方形状の絞り部1とその両側に凸部の細長
状の絞り部2を、それぞれプレス加工により形成されて
いる。
このような成形品Aにおいては、その絞り部1および2
が長方形状であるため、プレス加工後、絞り部1および
2の長手方向には圧縮応力が残留し、フランジ部3の長
手方向には圧縮応力が、そしてフランジ部3の長手方向
と直交する方向には引っ張り応力が残留している。正確
には、圧縮応力と引っ張り応力があらゆる箇所で3次元
的に残留し、複雑に作用しあっているのであるが、成形
品Aのプレス加工後の変形に大きく影響するのは上記の
残留応力である。
これらの残留応力の相乗作用によって成形品Aに、仮想
線のように両端側における反りや、長手方向と直角に捩
れが生じる。ちなみにこの成形品Aではその使用上、フ
ランジ部を除き、絞り部1および2には一切の形状変更
が許されない。
そこで本発明では、成形品Aの長手方向に沿うフランジ
部3に、絞り部1および2の長手方向と交錯するように
断面ビード状の縮め代4を、絞り加工のほぼ終了時点で
プレス成形することによりフランジ部3の残留応力の消
滅あるいは低減させ、その結果成形品Aに生じる反りや
捩れなどの変形を防止することができたものである。
縮め代4は、図面では作図の都合から、片側のフランジ
部にのみ図示しているが、実際には両側のフランジに設
けている。ただし絞り部1および2の形状によっては片
側のフランジだけに設けてもよく、素材の材料特性、板
厚、絞り形状によって縮め代の設置箇所や本数が適宜選
ばれる。
尚、縮め代4を構成するビードの断面形状は特に限定さ
れるものではないが、ビードの総合断面線長が絞り部の
板状素材の縮め代を吸収できる適宜の形状てあればよ
い。
さらに、本例では上記フランジ部3を左右に形成した成
形品を示しているが、絞り部の形状、個数が図示の例に
限定されないことは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、従来の技術では成形品に生じる反
りや捩れを2工程を掛けて修正していたが、本発明によ
れば、このような変形の殆どない成形品が1工程で得ら
れる。特に、絞り部の成形時に大きな反りや捩れが生じ
る高張力鋼板に有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は変形を防止しようとするプレス成形品Aを例示
した斜視図である。第2図は本発明の変形防止手段を施
した状態のプレス成形品Aの斜視図である。第3図は第
2図の成形品Aの平面図である。第4図は第3図におけ
るa−a断面図であり、第5図は同じくb−b断面図で
ある。 1……絞り部、2……絞り部、3……フランジ、4……
縮め代。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状素材の面に、その左右両側部にフラン
    ジを、その内側に凹部又は凸部などを複合した長手方向
    に絞り深さの異なる長方形状の絞り部をプレス加工によ
    り成形する方法において、絞り加工のほぼ終了時点で、
    上記絞り部の長手方向に沿うフランジ部に、深さの異な
    る絞りによる縮みの変化分に相当する断面ビード状の縮
    め代を設けることを特徴とする、プレス成形品の残留応
    力による変形の防止方法。
JP60275544A 1985-12-07 1985-12-07 プレス成形品の変形防止方法 Expired - Fee Related JPH07112574B2 (ja)

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