JPH07111146A - 低圧水銀蒸気放電灯およびこれを用いた照明装置 - Google Patents

低圧水銀蒸気放電灯およびこれを用いた照明装置

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JPH07111146A
JPH07111146A JP25707893A JP25707893A JPH07111146A JP H07111146 A JPH07111146 A JP H07111146A JP 25707893 A JP25707893 A JP 25707893A JP 25707893 A JP25707893 A JP 25707893A JP H07111146 A JPH07111146 A JP H07111146A
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bulb
heat
heat dissipation
electrode
lamp
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JP25707893A
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Inventor
Shoichi Okusa
祥一 大草
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ランプ電流を増加して光出力を高めることがで
きる低圧水銀蒸気放電灯およびこれを用いた照明装置を
提供する。 【構成】端部に電極4を封装するとともに内部に水銀を
封入したバルブ2に、上記電極4とバルブ端部との間に
位置して放熱部材15を取付けた。 【作用】バルブの熱が放熱部材を通じて逃がされるか
ら、ランプ電流を増加して光出力を高めることができ
る。そして、放熱部材を電極とバルブ端部との間のバル
ブ外面に密着して設けたのでこの場所が最冷部となり、
この最冷部の温度上昇が抑制され、水銀蒸気圧を最適な
レベルに維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低圧水銀蒸気放電灯お
よびこれを光源とした照明装置において、上記低圧水銀
蒸気放電灯の点灯中における温度制御手段に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、電子複写機やファクシミリ等のO
A機器に、露光用光源としてけい光ランプにより代表さ
れる低圧水銀蒸気放電灯が用いられるようになってき
た。例えば直管形けい光ランプは、比較的長い寸法に亘
り均等な明るさを発する棒状光源であるから、複写用紙
の幅に相当する露光長さを得るのに有効な光源である。
【0003】この種の直管形けい光ランプは、直管形バ
ルブの両端部に電極を封装し、このバルブの内面にけい
光体被膜を形成するとともに、このバルブの内部に水銀
およびアルゴン等の希ガスを封入して構成されている。
このようなけい光ランプを点灯すると、放電空間で蒸発
された水銀の原子が放電による電離および励起作用で紫
外線を放出し、この紫外線がけい光体により可視光に変
換されてバルブ外に放出されるものである。
【0004】このような直管形けい光ランプは、通常、
バルブの両端部に口金を被着し、この口金をソケットに
係合させることにより、器具ケーシングの所定の位置に
取付けられるようになっている。つまり、従来のこの種
の直管形けい光ランプは、その両端部が口金を通じて器
具側のソケットに支持されるようになっている。
【0005】ところで、最近の電子複写機やファクシミ
リ等は、ランプ長に対する有効発光長さを長くし、かつ
光出力の増加が望まれている。光出力を高くするには、
ランプ入力を高くしてランプ電流を増加すればよいこと
が知られている。
【0006】しかし、直管形けい光ランプの場合、これ
を水平点灯すると、通常は最冷部が電極の背部となるバ
ルブ端部に発生するが、ランプ電流を増加していくと、
電極の発熱量が増してバルブ端部の温度が上昇し、水銀
が過剰に蒸発されるとともに、やがて最冷部がバルブ端
部から消えてバルブの中央部、すなわち電極間に位置す
る有効発光領域の側壁に発生するようになる。
【0007】このような状態に至ると、放電空間内の水
銀蒸気圧が過剰になるので、紫外線が水銀蒸気によって
吸収される割合が増し、よって発光効率がむしろ低下す
る傾向を呈する。
【0008】また、最冷部が有効発光領域のバルブ中央
部に発生すると、水銀が有効発光領域に凝縮し、けい光
体被膜の黒化を招き、外観が著しく低下するばかりでな
く、バルブ中央部の明るさが減じられるから光束維持率
が著しく低下する。すなわち、光源の寿命が極めて短く
なる。
【0009】しかも、露光用光源の場合、ランプの有効
発光領域は全長に亘り均等な明るさを保つことが要求さ
れているが、上記のように最冷部が有効発光領域に発生
すると、バルブの黒化ばかりでなく、有効発光領域内の
光が水銀により遮光され、配光特性が悪化する不具合も
ある。
【0010】したがって、このようなランプでは、ラン
プ電流を増加して光出力を高くするには限界があった。
このようなことから、従来、バルブの端部に細管を突設
し、この細管をバルブの内部と連通させてここに最冷部
を形成するようにしたランプも提案されている。なお、
細管としては排気管を用いる場合が多い。このようにす
ると、バルブ端部から突出した細管が電極の熱を受け難
いので、このような細管の先端に最冷部が形成されるよ
うになり、この細管内に水銀が凝縮するようになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような細
管を設けた場合、細管の先端に通じる通路が狭いので余
剰水銀が最冷部に凝縮するまでに時間がかかり、すなわ
ちランプ始動時に安定点灯にいたるまでの時間がかか
る。
【0012】また、細管を設けると、バルブの実質長さ
が細管を含む長さとなるから、ランプの全長に対する有
効発光長さが短くなり、限られた狭いスペースのOA機
器に収容するには不向きになる。
【0013】加えて、さらにランプ入力を増して発光強
度を高くしたい場合、細管の最冷部温度を維持するには
限度があり、この対策として、細管に放熱部材を取付け
て強制的に放熱させることにより細管の温度を低く保つ
ことも考えられるが、細管は表面積が小さいので放熱部
材に対する熱伝達効率がよくないなどの不具合がある。
【0014】したがって、本発明の目的は、最冷部をバ
ルブの端部に発生させ、しかもランプ電流を増してもこ
の最冷部が変動しないとともに最冷部温度を確実に維持
することができ、よって有効発光領域の黒化や輝度分布
の変化を防止することができ、さらには有効発光領域を
長くすることができ、結果としてランプ電流を増加して
光出力を高めることができる低圧水銀蒸気放電灯および
これを用いた照明装置を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、端部
に電極を封装するとともに内部に水銀を封入したバルブ
に、上記電極とバルブ端部との間に位置して放熱部材を
取付けたことを特徴とする。請求項2の発明は、上記放
熱部材は、熱伝導率が1.0×10-3 cal/cm・sec ・
℃以上の高熱伝導性部材により形成されていることを特
徴とする。請求項3の発明は、上記放熱部材は、熱伝導
率が1.0×10-3 cal/cm・sec ・℃以上の型成形さ
れた高熱伝導性シリコーン樹脂にて構成されていること
を特徴とする。請求項4の発明は、請求項1ないし請求
項3のいずれかに記載の低圧水銀蒸気放電灯を光源とし
て用いた照明装置である。請求項5の発明は、上記放熱
部材を、照明装置の一部を構成する部材に対して熱伝導
可能に連結したことを特徴とする。請求項6の発明は、
上記照明装置の一部を構成する部材が反射体であること
を特徴とする。
【0016】
【作用】請求項1の発明によると、電極とバルブ端部と
の間に位置してバルブに放熱部材を取付けたから、バル
ブの熱はこの放熱部材を通じて外に逃がされるようにな
る。したがって、この放熱部材を取着した箇所が最冷部
となり、ランプ電流を増加することにより電極温度が上
昇しても、電極に近い上記放熱部材が熱を外に逃がすか
ら最冷部の温度上昇を抑制し、水銀蒸気圧を最適なレベ
ルに維持し、よって光出力を高くすることができる。ま
た、上記最冷部は電極とバルブ端部との間に位置してい
るから、有効発光領域から外れた位置であり、したがっ
て有効発光領域に水銀が凝縮するのを防止し、有効発光
領域に黒化が発生するのを防止する。また、点灯中に水
銀は高温の電極よりも有効発光領域に移動し難くなり、
水銀の分散がばらつくのを防止し、輝度分布が安定し、
配光特性が向上する。そしてまた、放熱部材の取着位置
は、電極と対向する位置を避けて電極とバルブ端部との
間であるため、この放熱部材が有効発光領域から放出さ
れる光を遮ることがない。よって、有効発光長さを充分
に確保することができる。
【0017】さらに、格別な細管が不要であり、バルブ
の実質長さを短くすることができ、かつバルブの外面は
表面積が大きいので、バルブの熱が効率よく放熱部材を
通じて逃がされる。
【0018】請求項2および請求項3の発明によれば、
放熱部材は熱伝導性に優れるから、放熱効果が高い。請
求項4の発明によれば、上記低圧水銀蒸気放電灯の利点
を有効に活用できる照明装置の提供が可能になる。
【0019】請求項5および請求項6の発明によれば、
放熱部材を反射体などのような照明装置の一部を構成す
る部材に熱伝導可能に取着したから、照明装置を構成す
る部材の表面を放熱面として利用することができ、放熱
部材の放熱性能が高くなる。
【0020】
【実施例】以下本発明について、図1ないし図9に示す
第1の実施例にもとづき説明する。本実施例は、直管形
熱陰極けい光ランプを電子複写機の露光光源として用い
た例を示し、図1ないし図3は光源ユニットの構成図、
図4はこの光源ユニットを装着した電子複写機の概略的
構成図である。
【0021】光源ユニットから説明すると、図において
1は直管形熱陰極けい光ランプであり、このけい光ラン
プ1はアパーチャ形をなしている。このけい光ランプ1
の構造を説明すると、2はガラスバルブであり、このバ
ルブ2は例えば外径が15.5mm、全長が500mmの直
管形をなしている。バルブ2の両端部はフレアステム
3、3により閉封されており、これらフレアステム3、
3には熱陰極、つまりフィラメント電極4、4が封装さ
れている。そして、バルブ2の内面にはけい光体被膜5
が形成されている。けい光体被膜5は、例えばLaPO
4 :Ce,Tb(ピーク波長543nm=緑色)けい光体
からなり、図2に示すように、周方向に沿う所定角度を
残して形成されている。上記けい光体被膜5はバルブ2
の周方向に沿う所定角度を残して形成してあるから、け
い光体被膜5を形成していない領域は素通しの透明部分
となっており、いわゆるアパーチャ部6を形成してい
る。このようなバルブ2内には、所定量の水銀と、アル
ゴンなどのような希ガスが封入されている。
【0022】そして、このバルブ2の両端部にはそれぞ
れ口金8、8が被着されている。これら口金8、8は口
金本体の側面に受電端子9、9が形成されており、これ
ら受電端子9、9は上記電極4、4に接続されている。
したがって、これら口金8、8を図示しないソケットに
取付けることにより、上記受電端子9、9を通じて電源
と電極4、4が接続される。なお、本実施例の場合、電
源は高周波電源であり、ランプ電流IL が600mAとな
るように制御される。
【0023】上記のような直管形熱陰極けい光ランプ1
は、反射体10に取付けられる。反射体10は、断面が
ほぼU字形をなし、全体に亘り上記けい光ランプ1を受
け入れ可能な長尺樋形をなしている。この反射体10
は、例えば板厚0.5mm程度のアルミ板によって形成さ
れており、内面が反射面をなしている。このような樋形
の反射体10には、そのほぼ中心部に上記ランプ1の中
心軸が位置するようにしてこのランプ1が収容される。
【0024】このけい光ランプ1の両端部は、支持部材
兼用の放熱部材15、15によって反射体10に固定さ
れる。これら放熱部材15、15は熱伝導性に優れた材
料により形成されており、熱伝導率が1.0×10-3 c
al/cm・sec ・℃以上の材料、例えば東レ株式会社の商
品名SH502Uと呼ばれている高熱伝導性シリコーン
樹脂により形成されている。これら放熱部材15、15
は、外側面の形状が上記反射体10のU字形断面形状に
合致するように、U字形状に型成形されており、この外
側面が反射体10の内面に密着して接合されるようにな
っている。そしてこれら放熱部材15、15にはバルブ
挿通孔16、16が形成されており、このバルブ挿通孔
16にはバルブ2の端部が挿通される。この場合バルブ
2の外周面はこのバルブ挿通孔16の内面に密着するよ
うに嵌挿されている。なお、放熱部材15の厚みは、前
記けい光ランプ1における電極高さH(図1参照)より
も小さな寸法に設定されている。
【0025】そして、このような放熱部材15、15
は、バルブ2の端部において、図1に示す通り、電極4
と対向する位置を避けて、この電極4よりもバルブ端部
に近寄った場所で、バルブ端部から電極4側に近づいた
位置、すなわち電極4とバルブ端部との間に位置してバ
ルブ2の外面に密着している。
【0026】上記構成の光源ユニットは、図4に示す電
子複写機の露光用光源として用いられる。これについて
簡単に説明すると、20は複写機のケーシング、21は
ガラスカバー、22は複写用紙供給トレー、23は定着
部、24は定着フィルム、25は定着ヒータ、26は加
圧ローラをそれぞれ示す。
【0027】また、1は露光用光源としての前記けい光
ランプ、10は反射体、27は光学レンズ系、28は感
光ドラム、29はトナー供給機構である。上記直管形け
い光ランプ1を点灯させると、フィラメント電極4、4
間でアーク放電が発生し、この放電により水銀が蒸発さ
れ、この蒸発した水銀の原子が電離および励起されるた
め紫外線が放射される。このような紫外線はけい光体被
膜5によって可視光に変換され、この可視光がバルブ2
の外に放出される。
【0028】本実施例の場合、ランプ1がアパーチャ形
をなしているから、アパーチャ部6を通じても可視光が
放出される。アパーチャ部6から放出される光は、けい
光体を塗布した部分5を通じて放出される光よりもけい
光体による自己吸収がないので、明るい光が透過する。
そして、上記けい光体被膜5を経て外に放出された光は
反射体10の反射面で反射されてガラスカバー21に載
置した複写原稿を照射し、またアパーチャ部6を通じて
外に放出された明るい光は、主として反射体10の反射
面で反射されることなく直接上記複写原稿を照射する。
【0029】このようにして点灯される上記けい光ラン
プでは、バルブの内径が15.5mm程度の細いガラス管
であるにも拘らずランプ電流IL が600mA程度と、高
い電流であるため電極4、4の発熱が大きく、このため
バルブ2の温度が上昇する。
【0030】本実施例では、バルブ2の端部に放熱部材
15、15を密着して取着したから、バルブ2の熱はこ
れら放熱部材15、15を通じて逃がされる。放熱部材
15、15は熱伝導性に優れた材料により形成されてお
り、例えば熱伝導率が1.0×10-3 cal/cm・sec ・
℃以上の高熱伝導性シリコーン樹脂(商品名SH502
U)により形成されているから、バルブ2の熱が良好に
伝えられる。
【0031】特に、本実施例の場合、放熱部材15、1
5を型成形してアルミ板からなる反射体10の内面に密
着して接合してあるから、放熱部材15、15の熱は反
射体10に伝えられ、この反射体10の広い表面積から
外気に放出される。したがって、バルブ2の熱を効果的
に逃がすことができる。
【0032】そして、上記放熱部材15、15は、バル
ブ2の端部において、図1に示す通り、電極4とバルブ
端部との間に位置してバルブ2に密着されているから、
バルブ2にあっては上記放熱部材15、15が密着して
いる箇所の熱が効果的に逃がされ、この位置に最冷部が
形成される。
【0033】したがって、ランプ電流を600mA程度の
増加することによって電極4、4の温度が上昇しても、
バルブ壁の熱が放熱部材15、15を通じて逃がされる
のでバルブ2の温度上昇が抑制される。そして、この位
置の最冷部温度が規制されるため、水銀の蒸発が抑えら
れ、水銀蒸気圧の過剰な上昇が防止され最適レベルに維
持される。このため、紫外線吸収による効率の低下が防
止されるとともに、ランプ電流の増加による電離および
励起が活発になるので、可視光を増加することができ、
光出力の増大が可能になる。
【0034】しかも、上記放熱部材15、15の取付け
位置により決まる最冷部の位置は電極4とバルブ端部と
の間に設定されているから、ここに水銀が凝縮するよう
になる。この箇所は電極4の背部であり、電極4、4間
の有効発光領域から外れた位置であるため、上記有効発
光領域に水銀が凝縮するのを防止し、よって有効発光領
域に水銀が付着したり、これによりけい光体被膜が黒化
するのを防止することができる。なお、放熱部材15、
15の取付け位置の最冷部に水銀が集結することにより
この付近で黒化の発生する心配があるが、この最冷部は
電極4の背部に形成されているため、有効発光領域から
外れた位置であるから光束の低下にはさ程の影響はな
い。
【0035】また、このような最冷部に凝縮した水銀
は、これが蒸発してもここより放電空間側には高温の電
極4、4が存在しており、この高温部分によって蒸発水
銀が有効発光領域に移動し難くなる。このことから、水
銀が有効発光領域に分散してばらつくのを防止し、輝度
分布が変化するのを防止することができる。よってバル
ブ2の長手方向に沿う明るさの分布が安定し、配光特性
が向上する。
【0036】さらに、上記最冷部はバルブ2の内部に形
成されることから、ランプを起動してから余剰水銀が最
冷部に集結されるまでの経路に狭隘部が存在しなく、集
結時間が短くなり、すなわち安定するまでの時間が短く
なり、立上がり特性が向上する。
【0037】そしてまた、放熱部材15、15の取着位
置は、電極4と対向する位置を避けて、電極4とバルブ
端部との間に設定してあるため、この放熱部材15、1
5が有効発光領域から放出される光を遮ることがない。
よって、有効発光長さを充分に確保することができる。
【0038】このような構成であれば、最冷部を発生さ
せるために格別な細管が不要であり、バルブ2の実質長
さを短くすることができる。また、放熱部材15、15
はバルブ2の外表面に密着しており、細管に密着する場
合に比べて接触面積が大きいので、熱伝導面積が大き
く、したがってバルブ2の熱を効率よく放熱部材15、
15を通じて逃がすことができる。
【0039】殊に、放熱部材15、15として例えば、
東レ株式会社の商品名SH502Uと呼ばれているよう
な、高熱伝導性シリコーン樹脂を使用すれば、熱伝導率
が1.0×10-3 cal/cm・sec ・℃以上の特性をもつ
から、バルブ2の熱を効果的に放出させることができ、
最冷部の冷却効果に優れ、最冷部を最適な温度に維持す
ることができる。
【0040】そして、本実施例の場合、放熱部材15、
15を、アルミ板からなる反射体10に密着して接合し
たから、放熱部材15、15の熱が反射体10に伝わ
り、この反射体10の広い表面から放熱されるので放熱
性能が一層高くなる。
【0041】図5は、始動初期における光束の変化具合
を示す特性図であり、実線は上記放熱部材15、15を
用いた直管形けい光ランプの場合、破線は放熱部材1
5、15を用いない直管形けい光ランプの場合を示す。
放熱部材15、15を取着した直管形けい光ランプの場
合は、起動から900秒(15分)程度で光出力が上昇
するのが認められるが、放熱部材15、15を取着しな
い直管形けい光ランプでは、光出力の上昇が認められな
い。
【0042】また、図6は、反射体10から放出される
光出力の時間的変化を測定したものであり、実線は上記
放熱部材15、15を用いた直管形けい光ランプの場
合、破線は放熱部材15、15を用いない直管形けい光
ランプの場合を示す。放熱部材15、15を取着した直
管形けい光ランプの場合は、そうでないランプに比べ
て、点灯時間が経過しても光出力の低下が少なく、つま
り光束維持率が良好である。
【0043】さらに、図7はバルブの位置による光出力
の変動、つまり配光特性の変化を測定した特性図であ
る。図7の(A)図は放熱部材15、15を用いない直
管形けい光ランプの場合であり、実線はイニシヤル、破
線は点灯300時間後の各バルブ位置の明るさを示す。
図7の(A)図より、放熱部材15、15を用いないラ
ンプの場合、点灯時間の経過により明るさが偏り、輝度
分布が変化して配光特性が低下することが判る。
【0044】図7の(B)図は前記実施例の通り放熱部
材15、15を用いた直管形けい光ランプの場合であ
り、実線はイニシヤル、破線は点灯300時間後の各バ
ルブ位置の明るさを示す。図7の(B)図より、実施例
のような放熱部材15、15を用いた直管形けい光ラン
プの場合、点灯時間が経過しても明るさの偏りやばらつ
きが認められず、輝度分布が安定しており、配光特性が
良好であることが認められる。
【0045】図7の(C)図は、放熱部材を電極4と対
向する位置(図1の想像線15aで示す)に取着したけ
い光ランプの例を示し、実線はイニシヤル、破線は点灯
300時間後の各バルブ位置の明るさを示す。図7の
(C)図より、放熱部材を電極4と対向する位置に設け
た直管形けい光ランプの場合は、図7の(A)図の場合
よりも配光が安定するが、図7の(B)図よりも劣るこ
とが確認される。
【0046】なお、上記実施例の場合、放熱部材15が
中央部にバルブ挿通孔16を有し、このバルブ挿通孔1
6の内面にバルブ2の外面が全周に亘り密着するように
構成したが、放熱部材の形状は上記実施例に制約される
ものでなく、例えば図8に示す他の実施例のように、放
熱部材30がバルブ2の周方向の一部に密着する構造で
あってもよい。ランプの機械的支持は図示しないソケッ
トにより支えられるから、放熱部材30で支持する必要
はない。
【0047】また、上記実施例の場合、放熱部材15、
15をバルブ2の両端部にそれぞれ取着したが、一端の
みに放熱部材15を取付けても最冷部の位置が安定す
る。さらに、上記実施例の場合、複写機の露光用光源に
使用される熱陰極けい光ランプの場合を説明したが、本
発明はこれに限らず、他のOA機器、例えばファクシミ
リの光源や表示装置のバックライト等であってもよい。
したがって、放熱部材15を反射板10に接合すること
には限らず、照明装置の器具ケーシングやカバーに接合
してこれらケーシングやカバーを通じて放熱させるよう
にしてもよい。
【0048】また、ランプは冷陰極けい光ランプであっ
てもよい。そして、本発明はけい光ランプに限らず、例
えば紫外線放射用の低圧水銀ランプなどであってもよ
く、要するに水銀を封入してある低圧放電灯には実施可
能である。さらに、バルブの形状は、直管形に制約され
ず、環形、U字形などのような屈曲形状であってもよ
い。
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、バ
ルブの熱が放熱部材を通じて逃がされるから、ランプ電
流を増加して光出力を高めることができる。この場合、
放熱部材を電極とバルブ端部との間のバルブ外面に密着
して設けたのでこの場所が最冷部となり、この最冷部の
温度上昇が抑制され、水銀蒸気圧を最適なレベルに維持
する。そして、上記最冷部は、有効発光領域から外れた
位置に形成されることになり、有効発光領域に水銀が凝
縮するのを防止し、有効発光領域に水銀が付着したり、
これによるけい光体被膜の黒化が発生するのを防止す
る。また、点灯中に水銀が有効発光領域に分散し難くな
り、輝度分布が安定し、配光特性が向上する。さらに、
放熱部材を電極とバルブ端部との間に設けたので、有効
発光長さを充分に確保することができ、かつ格別な細管
が不要であるからバルブの実質長さを短くすることがで
きるなど、の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示し、直管形けい光ラ
ンプを反射体に取付けてなる光源ユニットの断面図。
【図2】図1のII−II線に沿う光源ユニットの断面図。
【図3】図1の光源ユニットの分解した斜視図。
【図4】上記光源ユニットを露光用光源として用いた複
写機の構成を示す図。
【図5】始動初期における光束の変化具合を示す特性
図。
【図6】反射体から放出される光出力の時間的変化を示
す特性図。
【図7】バルブの配光特性の変化を示す特性図であり、
(A)図は放熱部材を使用しないランプの場合、(B)
図は放熱部材を電極とバルブ端部との間に取着したラン
プの場合、(C)図は放熱部材を電極と対向する位置に
取着したランプの場合をそれぞれ示す特性図。
【図8】本発明の第2の実施例を示す光源ユニットの断
面図。
【符号の説明】
1…直管形けい光ランプ 2…バルブ 3…ステム 4…電極 5…けい光体被膜 10…反射体 15…シリコーン樹脂製放熱部材 16…バルブ
挿通孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部に電極を封装するとともに内部に水
    銀を封入したバルブに、上記電極とバルブ端部との間に
    位置して放熱部材を取付けたことを特徴とする低圧水銀
    蒸気放電灯。
  2. 【請求項2】 上記放熱部材は、熱伝導率が1.0×1
    -3 cal/cm・sec・℃以上の高熱伝導性部材により形
    成したことを特徴とする請求項1に記載の低圧水銀蒸気
    放電灯。
  3. 【請求項3】 上記放熱部材は、熱伝導率が1.0×1
    -3 cal/cm・sec・℃以上の型成形された高熱伝導性
    シリコーン樹脂からなることを特徴とする請求項2に記
    載の低圧水銀蒸気放電灯。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の低圧水銀蒸気放電灯を光源として使用したことを特
    徴とする照明装置。
  5. 【請求項5】 上記放熱部材を、照明装置の一部を構成
    する部材に対して熱伝導可能に連結したことを特徴とす
    る請求項4に記載の照明装置。
  6. 【請求項6】 上記照明装置の一部を構成する部材は反
    射板であることを特徴とする請求項5に記載の照明装
    置。
JP25707893A 1993-10-14 1993-10-14 低圧水銀蒸気放電灯およびこれを用いた照明装置 Pending JPH07111146A (ja)

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