JP2577292Y2

JP2577292Y2 - 希ガス放電灯

Info

Publication number: JP2577292Y2
Application number: JP1990045874U
Authority: JP
Inventors: 敏田村
Original assignee: 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社
Priority date: 1990-04-28
Filing date: 1990-04-28
Publication date: 1998-07-23
Anticipated expiration: 2005-04-28
Also published as: JPH0463555U

Description

【考案の詳細な説明】（１）産業上の利用分野この考案は、ガラスバルブの内壁に蛍光体膜を被着
し、内部にキセノンガスを主成分とする希ガスのみを封
入すると共に、該ガラスバルブの外壁に一対の帯状電極
を配設した希ガス放電灯の改良に関する。

（２）従来の技術一般に、この種希ガス放電灯は、外径が細く、希ガス
放電であるため、明るさや放電電圧が周囲温度の影響を
受けない、放電の立上り特性が早い、寿命が長い等の特
徴があり、ファクシミリ、OCR等OA機器装置の原稿読取
用光源として注目されている。

上記従来の希ガス放電灯としては、例えば特開昭62-2
81256号公報に開示されているように、内壁に蛍光体膜
を被着した細長ガラスバルブの両端に一対の冷陰極を封
止すると共に、両電極間のガラスバルブの外壁に帯状の
補助電極を密着して添設した構造が一般的であり、陽光
柱を補助電極側に偏寄させて壁面の蛍光体膜を励起させ
るようにしているが、蛍光体膜全体を有効に励起させる
ことが難しく一般に明るいものが得にくい欠点があっ
た。そこで、本出願人は、先に第３図及び第４図に示す
ように、内壁にほぼ全長に亘る光投射窓２を残して蛍光
体膜３を被着し、かつ内部空間にキセノンガスを主成分
とする希ガスのみを封入した直管状のガラスバルブ１の
外壁に一対の帯状電極4,5を、ガラスバルブ１の軸方向
のほぼ全長に亘って対向して配設した構造の希ガス放電
灯６を出願した（特願平1-161958）。この希ガス放電灯
６は両帯状電極4,5間に高周波電圧を印加することによ
り、両帯状電極4,5間の放電空間にバルブ軸と直交方向
の放電を生じ、蛍光体膜３を有効に励起し、その励起光
を光投射窓２より外部に放射するもので、両帯状電極4,
5を所定の大きさ以上に設定することにより、充分な放
電電流が得られて放電が安定すると共に、輝度の高い光
源が得られる。その上、この希ガス放電灯は希ガスのみ
で水銀を含まないために、明るさが周囲温度に殆んど影
響されず、点灯とほぼ同時に光量がほぼ100％近くにま
で到達し、ファクシミリ,OCRなどのOA機器の原稿読取光
源として好適するという特徴を有している。尚、ガラス
バルブの内部空間に希ガスの他に水銀蒸気を封入する
と、ガラスバルブの中央部分の照度はほぼ1/10程度しか
得られず、原稿読取光源として実用に供し得なくなる。

（３）考案が解決しようとする課題しかしながら、上記希ガス放電灯はガラスバルブの外
壁に添設する両帯状電極はガラスバルブ軸に対して略対
向して配置され、両帯状電極間に設けた細長い開口の光
投射窓より放射する構造であるから、OA装置の原稿読取
等比較的細長い領域の光照射には適するものの、液晶表
示装置のバックライト用など巾広の面状領域の光照射す
る光源には不向きなものであった。

従って、本考案は上記問題点に鑑みなされたものであ
り、巾広の面状領域の光照射を可能となし、液晶装置の
バックライト用光源にも好適する希ガス放電灯を提供す
ることを目的としている。

（４）課題を解決するための手段このため、本考案は内壁にほぼ全長に亘る光投射窓を
残して蛍光体膜を被着し、かつ内部空間にキセノンガス
を主成分とする希ガスのみを封入した直管状のガラスバ
ルブの外壁に一対の帯状電極を、帯状電極間の一方の間
隔が光投射窓にほぼ一致するように対向して配設してな
り、前記一対の帯状電極を、それの一方の間隔が他方の
間隔より広くなるようにバルブ中心軸に対して一方向に
偏寄してハ字状となるように配設したことを特徴として
いる。

（５）作用この希ガス放電灯は、それの帯状電極間に高周波電圧
を印加することにより、帯状電極間のガラスバルブ内の
放電空間にバルブ軸にほぼ直交する方向に放電が生成さ
れ、希ガスの励起線によって蛍光体膜が刺激されて発光
する。特に、一対の帯状電極は帯状電極間の一方の間隔
が光投射窓にほぼ一致するように配設されている関係
で、蛍光体膜からの放射光を高密度化して帯状電極間の
一方の離隔部分から外部に有効に放出させることができ
る。

（６）実施例以下、本考案の実施例を図面と共に詳述する。

第１図は、本考案に係わる希ガス放電灯７で、前記第
４図と対応した断面図である。この希ガス放電灯７に於
ける両帯状電極8,9は、ガラスバルブ１の中心軸０に対
して、左方に偏寄してガラスバルブ１の外壁に対向して
配設されている。従って、帯状電極7,8の一方の間隔
（右方側の間隔）は他方の間隔（左方側の間隔）より広
くなるように設定されている。そして、蛍光体膜３はガ
ラスバルブ１の内壁に、光投射窓２が帯状電極7,8の一
方の間隔にほぼ一致するように形成されている。

かかる構造の希ガス放電灯７は、第３図及び第４図に
示す希ガス放電灯６に比べて、その帯状電極8,9を同一
幅員に採用するとき、その光投射窓２を広くとることが
できる。そして、内部放電空間には、点線図示するよう
に、両電極間にバルブ軸と直交方向に弧状の放電が得ら
れ、同様に蛍光体膜３を励起する。この励起光Ｆは拡開
された光投射窓２より有効に外部放射される。

第２図は、この希ガス放電灯７を液晶装置10のバック
ライトに適用したものである。即ち、11は液晶装置10の
背面側に配置したナイフエッジ型の光拡散板であり、側
面の弧状に形状した凹部12に、上記希ガス放電灯７がそ
の光投射窓２を当接して配設されている。かかる構造の
液晶表示装置は希ガス放電灯７が充分な光量である上、
その光投射窓２が全面光拡散板11の弧状凹部12に当接さ
れているため、光漏れがなく輝度の高い、鮮明な表示が
得られる。

（７）考案の効果内壁にほぼ全長に亘る光投射窓を残して蛍光体膜を被
着し、かつ内部空間にキセノンガスを主成分とする希ガ
スのみを封入した直管状のガラスバルブの外壁に一対の
帯状電極を、帯状電極間の一方の間隔が光投射窓にほぼ
一致するように対向して配設してなり、前記一対の帯状
電極を、それの一方の間隔が他方の間隔より広くなるよ
うにバルブ中心軸に対して一方向に偏寄するように配設
したから、放電による蛍光体膜からの放射光を光投射窓
より有効に取り出すことができる上、光投射窓に対応す
る帯状電極間の一方の離隔部分より投射される光の照度
分布をほぼ均一化でき、液晶表示装置など比較的光照射
領域の広い面状光源に好適する希ガス放電灯が提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の希ガス放電灯の断面図、第２図は、
第１図の希ガス放電灯を用いた液晶表示装置の断面図、
第３図及び第４図は、本考案が前提とする希ガス放電灯
の一部破断正面図とそのiv-iv線より見た断面図であ
る。１……ガラスバルブ２……光投射窓３……蛍光体膜７……希ガス放電灯 8,9……帯状電極

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】内壁にほぼ全長に亘る光投射窓を残して蛍
光体膜を被着し、かつ内部空間にキセノンガスを主成分
とする希ガスのみを封入した直管状のガラスバルブの外
壁に一対の帯状電極を、帯状電極間の一方の間隔が光投
射窓にほぼ一致するように対向して配設してなり、前記
一対の帯状電極を、それの一方の間隔が他方の間隔より
広くなるようにバルブ中心軸に対して一方向に偏寄する
ように配設したことを特徴とする希ガス放電灯。