JPH07111049B2 - 砕石ドレーン杭の自動造成装置 - Google Patents

砕石ドレーン杭の自動造成装置

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JPH07111049B2
JPH07111049B2 JP1337056A JP33705689A JPH07111049B2 JP H07111049 B2 JPH07111049 B2 JP H07111049B2 JP 1337056 A JP1337056 A JP 1337056A JP 33705689 A JP33705689 A JP 33705689A JP H07111049 B2 JPH07111049 B2 JP H07111049B2
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克彦 伊藤
廉太郎 池田
忠夫 小池
豊 中島
康治 大北
晴雄 市川
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株式会社鴻池組
日本鋼管株式会社
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1)産業上の利用分野 この発明は、地下水で飽和した比較的緩い砂質地盤に打
設された透水性と支持力とを有する砕石・鉱サイ・砂利
あるいは礫等の骨材からなる杭、いわゆる砕石ドレーン
杭に関し、更に詳しくは、該砕石ドレーン杭を造成する
工程において杭周辺の地盤の締固めをなす砕石ドレーン
杭の自動造成装置に関する。
(2)従来の技術 本出願人らは先に、特公昭62−40482号公報(以下「先
行技術」という)において、この種の砕石ドレーン杭の
造成方法及びその施工装置を提案した。
すなわち、その砕石ドレーン杭の造成方法によれば、先
端を閉じた中空のケーシングを地盤の所定深度まで貫入
ささ、しかる後、砕石ドレーン杭造成用骨材をケーシン
グ内に投入するとともに該骨材をケーシング先端より放
出し、次いで、ケーシング内に配設された突棒をもっ
て、周辺地盤の土質と骨材の粒径とに合わせた突固め位
置に該突棒の先端を配し、前記投入された骨材に衝撃力
を伝達して骨材を突き固めるとともに、骨材の投入と突
棒による突固めとを継続してゆくことを特徴とする。
また、その造成装置によれば、先端に開閉自在の蓋を有
する中空のケーシングと、該ケーシング内の中心軸に沿
って該ケーシングの下端から上方に至るまで挿入され、
実質的に等断面でかつ細身の長尺の突棒と、該ケーシン
グの上方に配され、前記突棒に連動し該突棒に衝撃力を
付与する突棒用衝撃駆動装置と、該突棒の先端面の動き
を可変に調整する突棒高さ調整装置と、からなるもので
ある。
すなわち、先になしたこれらの先行技術の発明は、砕石
に対する突棒による突固め作用に着目し、効果的な砕石
ドレーン杭の造成を達成したものである。
そして、当該先行技術において、砕石ドレーン杭への
突固めにより周辺地盤の締固めが期待できること、周
辺土質と骨材の粒径とに合せて決められた突固め度合に
応じて、中空管すなわちケーシングの引上げ速度、突棒
の周辺、振幅及び先端面の高さ、あるいは砕石の投入量
等の突固め度合の決定要因を管理しながら砕石ドレーン
杭の構築がなされるものであること、が既に提示されて
いるところである。
しかしながら、現状においては、これらの諸要因の管理
をなすことは容易でなく、作業者の経験・勘に依存する
ところが大である。
このため、周辺地盤を所望の締固め度合に締め固めるこ
とが困難であるばかりでなく、地盤の締固め強度は砕石
ドレーン杭の打設の後にサウンディング試験をもって判
断されることになり、施工が不完全であっても再度のや
り直しがきかず、締固め強度不足のまま放置されるとい
う締固め地盤の品質上の問題があるほか、施工の効率化
を図るうえからも当該作業の隘路となっている。
(3)発明が解決しようとする課題 本発明は上記実情に鑑み、先行技術の発明を更に発展さ
せたものであり、砕石ドレーン杭と周辺地盤とから構成
される全体地盤を所望の地盤性状に改良することのでき
る砕石ドレーン杭の自動造成装置を提供することを目的
とする。
本発明はこのため、砕石ドレーン杭の構築途中におい
て、リアルタイムに地盤の性状を検出し、この検出値に
基づいて自動的に所望の地盤強度に改良することを基本
的着想となす。
本発明は更に、砕石ドレーン杭の造成工程において杭周
辺の地盤を所望の値に締め固めるとともに、施工の効率
化を図ることのできる砕石ドレーン杭の自動造成装置を
提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1)問題点を解決するための手段 本発明の砕石ドレーン杭の自動造成装置は、上記目的を
達成するため具体的には次の構成を採る。
すなわち、リーダーに沿って上下動自在に案内される中
空のケーシングを引き上げるとともに該ケーシングの引
上げ速度を可変とするケーシング引上げ装置と;前記ケ
ーシング内に配された突棒を上下動させるとともに該突
棒の上下動の周期及び振幅を可変とする突棒の駆動装置
と;前記突棒の駆動装置を上下動自在に支持し、突棒の
前記中空のケーシングへの進入位置を可変とする突棒高
さ調整装置と;前記突棒の途中に介装され突棒の反力を
検出する突棒反力検出装置と;ケーシング内に投入され
た砕石の天端の深度を検出する砕石天端検出装置と;ケ
ーシングの貫入深度を検出するケーシング深度検出装置
と;を備え、前記砕石天端検出装置及びケーシング深度
検出装置により前記ケーシングが所定深度に達し、か
つ、砕石の投入を確認した後、前記突棒反力検出装置か
らの検出値と設定反力値とを比較し、前記ケーシング引
上げ装置、突棒の駆動装置及び突棒高さ調整装置を介し
て、周辺地盤の締固め度合を決定する要因(ケーシング
引上げ速度、突棒の周期、振幅または先端面の高さ)の
1または複数を制御する処理装置を有してなる、ことを
特徴とする。
(2)作用 対象地盤の土質状況に応じて砕石の粒径が選定されると
ともに、該土質状況・砕石粒度から割り出された所定の
周辺地盤の締固め度合に応じた突固め反力の設定値が、
上限値及び下限値、あるいは代表値をもって処理装置に
入力される。
本砕石ドレーン杭施工装置の作動において、上下に駆動
される突棒の反力は砕石ドレーン杭の突固め度合をその
ままいわゆるリアルタイムで検出する。
そして、この検出値に基づいて、設定値との比較のもと
に設定値に納まる範囲内で、所望の締固め強度の地盤が
造成されてゆく。
(3)実施例 本発明の砕石ドレーン杭の自動造成装置の実施例を図面
に基づいて説明する。
第1図〜第6図にその一実施例を示す。すなわち、第1
図は本発明の実施例装置の全体概略構成を示し、第2図
はその要部の構成を模式的に示し、第3図〜第5図は各
部の部分構造を示し、第6図は本装置に内蔵された処理
手順のフローチャートである。
第1図において、Eは本発明の地盤改良の対象となる砂
質地盤であって、砂質土が緩く締まった地盤であり、か
つ、地下水位が高い。そして、この砂質地盤E中に砕
石、鉱サイ、砂利、礫などの砕石ドレーン杭造成用骨材
Sによる砕石ドレーン杭Pが適宜間隔にわたって打設さ
れる。
本実施例の砕石ドレーン杭造成装置Kは、この砕石ドレ
ーン杭Pを所定の突固め度合をもって周辺地盤を締固め
つつ自動的に造成する機能を備えたものであって、構成
において、垂直に立設されるリーダ1Aを有し、該リーダ
ー1Aに沿って吊設されるとともにウインチによって巻取
り・巻戻し自在のワイヤ1Bを有する杭打ち機本体1と;
前記リーダ1Aに沿って案内される中空のケーシング2
と;該ケーシング2内の中心軸に沿ってその下端から上
端に突出して配される突棒3と;ケーシング2の上端に
台枠を介して、もしくは介さずして回転を許容して固設
され、その上端を前記ワイヤ1Bに連結されるケーシング
回転駆動装置4・砕石投入ホッパ5・突棒駆動装置6か
らなる杭打ち上部装置7と;を備え(これらはいわゆる
アクチュエータ部を構成する)、更には、上記の各部に
配された検出装置と;作業命令装置と;それらの検出装
置から出力される信号を所定のプログラムに則り処理す
る処理装置100と;を備えてなる(これらはいわゆる制
御部を構成する)。
本装置Kには、更に、機器操作制御部101、表示部102が
付加される。
図示されるように、砕石投入ホッパ5部から砕石投入信
号、及び砕石天端信号が検出され、突棒駆動装置6部か
ら突棒反力信号が検出され、ケーシング2部からケーシ
ング深度信号が検出される。
以下、各部の構成を詳述する。
なお、杭打ち機本体1はクローラ1Cにより移動自在であ
り、ケーシング2には外周に螺旋羽根2Aが設けられ、下
端には開閉自在の蓋2Bが設けられている。
第2図はアクチュエータ部と制御部との関連構成を模式
的に示したものであり、まず制御部における検出部を説
明する。
この検出部は、ケーシング深度検出装置10と砕石天端検
出装置11と突棒反力検出装置12とを備える。
ケーシング深度検出装置10は、ケーシング2に固定さ
れ、ケーシング2の上下動とともに移動するケーブル15
を上シーブ16と下シーブ17間に巻き懸けて、上シーブ16
の回転軸18をロータリエンコーダ19に連動させてなる構
成を採る。しかして、ケーシング2の上下動に伴いケー
ブル15は上シーブ16を回し、これに連動するロータリエ
ンコーダ19により上シーブ16の回転ひいてはケーシング
2の深度を検出する。
砕石天端検出装置11は、下端に重り21を固定したケーブ
ル22をモータ23によって駆動されるウインチ24に巻き取
り、このウインチ24の回転軸25にロータリエレコーダ26
を連動させてなる構成を採る。
突棒反力検出装置12は、突棒3の上部に介装設置され
る。すなわち、突棒3はその上端を、突棒駆動装置6を
構成する電動式駆動モータ28により回転駆動されるクラ
ンク軸29にピン・連接棒機構を介して結合されてなる
が、該検出装置12はこのクランク軸29の近傍部に配され
る。
第3図及び第4図はこの突棒反力検出装置12の詳細構造
を示す。すなわち、第3図は突棒反力検出装置12及び突
棒駆動装置6を含む突棒の上方部分の全体を示し、第4
図は突棒反力検出装置12の内部構造を示す。
突棒反力検出装置12は第4図に示されるように、上下の
シリンダ体30,31にシリンダ壁32が内部に液密の円筒空
間を形成し、この円筒空間内にピストンヘッド33Aを有
するピストン33が装着される。ピストンヘッド33Aによ
り円筒空間は上下の室34,35に区画され、それぞれの室
に非圧縮性液体(通常には鉱物油)Lが充填される。こ
の上室34,下室35に連通してシリンダ体30,31にはそれぞ
れ取付けポート36,37が開設される。更に、上下のフラ
ンジ38,39を介して突棒3に取外し自在に取り付けられ
る。
しかして、本実施例では第3図に示す圧力検出センサ40
が取付けポート36を介して上室34に圧力的に導通して取
り付けられる。該圧力センサ40は例えばロードセル型式
を採り、その検出信号は処理装置100へ送られる。下室3
5の取付けポート37は盲蓋により閉塞され、圧力検出セ
ンサは配されない。
第3図に示されるように、突棒駆動装置6はモータ28の
回転がプーリ・ベルトの伝達装置並びに減速機41を介し
て適宜に減速されてクランク軸29に伝達される。また、
この突棒駆動装置6は、台枠42に載置され、高さ調整機
構を構成する油圧シリンダ43のピストンロッド43a上に
床板44を介して全体的に支持されている。
再び第2図に戻って、処理装置100は、突固め装置運転
信号及び突棒反力範囲設定値が入力される。突固め装置
運転信号は杭打ち機本体1Aの運転室内の操作盤によって
作業命令信号として入力されるものである。また、突棒
反力範囲設置値は、同じく運転室の操作盤から入力され
る。
一方、上述した制御部により制御されるアクチュエータ
部は本実施例では突棒駆動装置6と杭打ち機本体1に搭
載されウインチを含むケーシング引上け装置8が選ばれ
る。
突棒駆動装置6は処理装置100へその運転信号を送る。
また、後記するように、処理装置100からの周期信号を
受けて駆動モータ28の回転速度を変化させ、突棒の周期
を変化させるように関係付けられる。なお、本実施例で
は該突棒駆動装置6は高さ調整機構を構成する油圧シリ
ンダ43上に床版44を介して設置されてなるが、高さ調整
機構のないものにあっては台枠42に直接的に設置される
ものである。
ケーシング引上げ装置8は、杭打ち機本体1に搭載され
たウインチ45と、該ウインチ45を駆動する油圧モータ46
と、この油圧モータ46を駆動するエンジンにより回転駆
動される可変容量型油圧ポンプ47とを含むものであっ
て、該油圧ポンプ47は油圧ポンプに位置されたレギュレ
ータ48を介して、処理装置100からの信号を受けて吐出
量が変化され、これに連動する油圧モータ46の回転速度
を制御し、これによってこのウインチ45に巻き取られる
ワイヤ1Bに連結されるケーシング2の引上げ速度を調整
する。
第5図は油圧により駆動される杭打ち機の油圧系統の一
例を示す。すなわち、この杭打ち機によれば、エンジン
49により駆動される油圧ポンプ47により、切換えバルブ
50を介して油圧モータ46に圧油が送られ、タンク51に戻
される。52はリリーフバルブ、53はフィルターである。
以上のアクチュエータ部と制御部とからなる本砕石ドレ
ーン杭造成装置を用いて、処理装置100内に内蔵された
プログラム、すなわち第6図に示すフローチャートの手
順に従って、本砕石ドレーン杭の造成がなされる。
以下、第6図のフローチャートを参照しながら本造成装
置の動作の手順を説明する。
運転ボタンを自動に切り換えることによりステップ1の
スタートとなり、ステップ2からステップ3に移る。ス
テップ3では砕石の投入が判定され、砕石がなければ砕
石が投入され、ステップ2に戻り、再びステップ3とな
る。この砕石の投入の判定は、前述した砕石天端検出装
置11からの信号による。
ステップ3の判定で砕石がある場合にはステップ5から
ステップ6に移る。ステップ6ではケーシングの深度が
判定され、その最大設定深度が10mであるとされている
場合において、10mを越える場合にはステップ7により
ケーシングは2m引き抜かれることになり、ステップ8に
移る。このケーシングの深度の判定は、前述したケーシ
ング深度検出装置10からの信号による。
ケーシングの深度が10m以下である場合には、ステップ
8からステップ9に移る。ステップ9において、ケーシ
ングの深度が0m以下であるかどうかが判定され、0m以下
であればステップ10に移り、ケーシングの引上げは停止
される。ケーシングの深度が0mを越える場合にはステッ
プ11に移り、突固め装置がオフかどうかが判定され、オ
フである場合にはステップ10でケーシングの引上げは停
止される。この突固め装置のオン・オフはすなわち作業
命令であるので、作業命令がオフとなれば機械は直ちに
停止する。
突き固め装置がオフでない場合には、ステップ12からス
テップ13に移る。ステップ13において、突棒の実反力
(P0)が反力設定値の下限(P1)と上限(P2)との間に
あるかどうかが判定される。所定範囲内にあるとき、ス
テップ14に移りレギュレータを介してポンプの吐出量を
一定として、ケーシングの引上げ速度を一定とし、ステ
ップ15でステップ5へ戻る。
突棒の実反力が所定範囲内にないとき、ステップ16でま
ず実反力が下限値より小であるかどうかが判定され、実
反力が下限値より小さい場合にはステップ17でレギュレ
ータを介してポンプの吐出量を減少させて、ケーシング
の引上げ速度を減少させ、ステップ18でステップ13に戻
る。
実反力が下限値より大である場合には、ステップ19で実
反力が上限値より大であるかどうかが判定され、実反力
が上限値より大きい場合にはステップ20でポンプの吐出
量を増大させて、ケーシングの引上げ速度を増大させ、
ステップ18からステップ12に戻る。実反力が上限値より
も小である場合には、ステップ21でステップ12へ戻る。
このように、本実施例では、各検出部から検出される検
出値に基づき、処理装置100に内蔵されたプログラムに
従って、アクチュエータ部が作動されるので、自動的に
砕石ドレーン杭が造成される。
そして、上記の下限値(P1)と上限値(P2)とを地盤の
締固めを達成されるようにその設定値を入力すれば、砕
石ドレーン杭による地盤改良方法が実施される。また、
砕石ドレーン杭のドレーン効果のみ期待する場合には上
下限値を小さ目にされることにより実施される。
すなわち、砕石ドレーン杭による地盤改良を期待する場
合によれば、対象地盤の土質状況に応じた砕石の粒径が
選定されるとともに該土質状況・砕石粒度から割り出さ
れたドレーン杭の周辺地盤を締め固めるに充分な反力を
設定値として付与する。
突棒はこの設定値に基づいて砕石を過不足なく突き固め
るのでドレーン杭の途切れが発生することなく所定の締
固め度合の地盤が得られる。
この実施例によれば、砕石ドレーン杭の造成過程におい
て突棒の反力値をもってリアルタイムで地盤の性状が検
出され、この検出値に基づいて所定の締固め度合で地盤
改良がなされてゆくので、施工に不全を来すことがな
く、施工効率の向上が図りうる。
また、単独のドレーン杭の造成操作によれば、設定反力
値は周辺地盤の地盤強度を緩めない程度とされ、これに
よって締固め度合の一定の均質なドレーン杭が造成され
る。
なお、上述した本実施例の造成操作において、工程当初
の砕石投入確認後の2mの引上げは例示であって、0.5〜
2.5mの適宜の値が土質状況に合わせてその都度採用され
る。また、引上げ駆動装置の可変機構の油圧コントロー
ル機構に替え、電動式巻上げ装置による場合には、ウイ
ンチを駆動する電動モータ(この場合誘導モータが好適
なものとして使用される)と電源との間にインバータ等
の速度調整装置が介装され、該速度制御装置に信号を送
り、モータの速度を可変的に制御するものとする。
(他の実施例) 叙上の実施例では、ケーシングの引上げに伴い締固め度
合いの他の決定要因すなわち突棒の周期、振幅並びに先
端高さは一定としたが、ケーシングの引上げ速度に加え
これらの要因のそれぞれを可変とする以下の態様を採る
ことができる。
先ず、ケーシングの引上げ速度を一定として突棒の周期
を可変とする態様においては、処理装置100からの信号
により突棒駆動装置6の電動モータ28の回転速度を適宜
に加減速してなされる。この場合、電動モータ28はイン
バータ式モータが採用され、その回転周波数を変えるこ
とにより容易に速度制御ができる。また、通常の電動モ
ータであれば、電磁駆動される無段階変速機の採用によ
り速度制御がなされる。
しかして、この態様においては、突棒の検出反力値が小
さいときには突固めの度合が小さいと判断し、駆動モー
タ28の回転速度を大きくし、突棒の周期を小さくする。
また、検出反力値が大きいときには突固め度合が大きい
と判断し、駆動モータ28の回転速度を減速し、突棒の周
期を大きくする。このようにして、所定の締固め度を維
持する。
また、ケーシングの引上げ速度を一定として突棒の先端
の高さを変える態様においては、処理装置100からの信
号により、高さ調整機構を構成する油圧シリンダ43のピ
ストンロッド43aを伸縮することによってなされる。
もっと詳しくは、処理装置100からの信号は油圧シリン
ダ43に圧油を供給する油圧回路に介装される電磁式方向
切換え弁(図示せず)のスプールを正逆及び中立位置に
移動させ、それにより油圧シリンダ43への圧油を適宜に
切り換えることによってなされる。
この態様において、突固め度を更に大きくすなわち硬く
する必要があると判断される場合には油圧シリンダ43は
収縮され、突棒駆動装置6を下げ、突棒3の先端面をケ
ーシング2の下面より突出させる。また、突固め度を小
さくすなわち緩くする場合には油圧シリンダ43は伸張さ
れ、突棒駆動装置6を持ち上げ、突棒3の先端面をケー
シング2の下面より引き上げる。
更に、ケーシングの引上げ速度を一定として突棒の振幅
を可変とする態様については、第7図にその機構の具体
例を示す。
この機構は突棒駆動装置6内に組み込まれたものであ
り、本機構のクランク軸55はクランクジャーナル55aと
円板状をなすクランク腕円板55bとクランクピン55cとを
含み、更には、クランク腕円板55bの相対向する面に凹
設された凹部56内に設置された油圧シリンダ57を含む。
該油圧シリンダ57はその基部をクランク腕円板55bに固
設されるとともに、ピストンロッド57aの先端にはクラ
ンクピン55cが固設され、ピストンロッド57aの伸縮移動
によりクランクピン55cの軸心距離が変化するようにさ
れている。クランクジャーナル55aは両側部を軸受体58
によって回転自在に支持されるとともにプーリ59によっ
て回転力を得る。このクランクジャーナル55a内には前
記した油圧シリンダ57へ圧油を送る2つの油路(破線表
示)が穿設形成されており、該ジャーナル55aの両端部
に設けた回転接手60をもって外部との圧油の出入をな
す。ジャーナル55a内に形成された油路はクランク腕円
板55bの凹部56へ導かれ、該部で配管として油圧シリン
ダ57の2つの油室に連通される。
その他、クランクピン55cにはコネクチングロッド62が
軸受メタルを介して回転自在に連結されるとともに、該
コネクチングロッド62と突棒3との間にはピストン63が
その上下端をピン接合により連結されている。ピストン
63の外側にはシリンダ状の軸受耐64が配され、ピストン
63の上下動を案内する。
この機構において、図示されていないが、油圧シリンダ
57に圧油を供給する油圧回路に電磁式方向切換え弁が介
装され、処理装置100からの信号はこの方向切換え弁の
スプールを正逆及び中立位置に移動させ、それにより油
圧シリンダ57への圧油の流れを適宜に切り換えるように
関係付けられている。
しかして、この態様において、突固め度合を更に大きく
する必要があると判断される場合には、処理装置100か
らの信号によりピストンロッド57aを伸張するように油
圧シリンダ57へ圧油が供給される。これにより、クラン
クピン55cの軸間距離が大きくなり、コネクチングロッ
ド62の偏心距離を大きくし、ひいては突棒3の振幅を大
きくする。また、突固め度合を小さくする場合には、処
理装置100からの信号によりピストンロッド57aを収縮さ
せるように油圧シリンダ57への圧油が供給される。これ
によりクランクピン55cの軸間距離が小さくなり、ひい
ては突棒3の振幅が小さくなる。
叙上の各態様では一つの要素のみを可変としその他の要
素を一定としたが、複数の要素を同時に可変として制御
できることはいうまでもない。
すなわち、これらの要素を同時的に可変とする機構のも
のを組み合わせ、処理装置100からの指令により最も適
切に所定の目標値が達成できるように、これらの値のい
くつかを選んで制御される。
C.発明の効果 本発明の砕石ドレーン杭の自動造成装置によれば、場所
的(平面的、深さ的)に様々に変化する地盤に状態に対
応して、作業者の機械操作の熟練度にたよることなく、
所要の締固め度合いの砕石ドレーン杭を自動的に得るこ
とができ、加えて、ドレーン杭周辺の地盤を所要の値に
締固めることができる。
また、突棒の反力値をもってリアルタイムで地盤の性状
が把握され、信頼性のある施工が実現され、従来のよう
にサウンディング試験を施工後に実施する必要がなく、
施工の効率化を図りうる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の砕石ドレーン杭の自動造成装置の実施例
を示し、第1図はその一実施例装置の全体概略構成図、
第2図はその全体の模式構成図、第3図(a)は突棒反
力検出装置及び突棒駆動装置を含む突棒の上方部分の全
体構成を示す一部断面側面図、(b)図は(a)図のII
I線矢視図、第4図は突棒反力検出装置の内部構造を示
す図、第5図はケーシング引上げ装置の油圧回路図、第
6図はフローチャート、第7図(a)は突棒の振幅を可
変とするための機構の一例を示す構造図、(b)図は
(a)図のVII−VII線断面図である。 1A…リーダ、2…ケーシング、3…突棒、6…突棒駆動
装置、8…ケーシング引上げ装置、10…ケーシング深度
検出装置、11…砕石天端検出装置、12…突棒反力検出装
置、100…処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 豊 神奈川県川崎市麻生区東百合ケ丘3―1― 14―106 (72)発明者 大北 康治 大阪府吹田市山田西2―4―A1―203 (72)発明者 市川 晴雄 千葉県八千代市大和田574 (56)参考文献 特開 昭58−189408(JP,A) 特開 昭58−113416(JP,A) 特開 昭52−38719(JP,A)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リーダーに沿って上下動自在に案内される
    中空のケーシングを引き上げるとともに該ケーシングの
    引上げ速度を可変とするケーシング引上げ装置と;前記
    ケーシング内に配された突棒を上下動させる突棒の駆動
    装置と;前記突棒の途中に介装され突棒の反力を検出す
    る突棒反力検出装置と;ケーシング内に投入された砕石
    の天端の深度を検出する砕石天端検出装置と;ケーシン
    グの貫入深度を検出するケーシング深度検出装置と;を
    備え、 前記砕石天端検出装置及びケーシング深度検出装置によ
    り前記ケーシングが所定深度に達し、かつ、砕石の投入
    を確認した後、前記突棒反力検出装置からの検出値と設
    定反力値とを比較し、前記ケーシング引上げ装置を介し
    てケーシングの引上げ速度を制御する処理装置を有して
    なる、 ことを特徴とする砕石ドレーン杭の自動造成装置。
  2. 【請求項2】リーダーに沿って上下動自在に案内される
    中空のケーシングを引き上げるケーシング引上げ装置
    と;前記ケーシング内に配された突棒を上下動させると
    ともに該突棒の上下動の周期を可変とする突棒の駆動装
    置と;前記突棒の途中に介装され突棒の反力を検出する
    突棒反力検出装置と;ケーシング内に投入された砕石の
    天端の深度を検出する砕石天端検出装置と;ケーシング
    の貫入深度を検出するケーシング深度検出装置と;を備
    え、 前記砕石天端検出装置及びケーシング深度検出装置によ
    り前記ケーシングが所定深度に達し、かつ、砕石の投入
    を確認した後、前記突棒反力検出装置からの検出値と設
    定反力値とを比較し、前記突棒の駆動装置を介して突棒
    の周期を制御する処理装置を有してなる、 ことを特徴とする砕石ドレーン杭の自動造成装置。
  3. 【請求項3】リーダーに沿って上下動自在に案内される
    中空のケーシングを引き上げるケーシング引上げ装置
    と;前記ケーシング内に配された突棒を上下動させると
    ともに該突棒の上下動の振幅を可変とする突棒の駆動装
    置と;前記突棒の途中に介装され突棒の反力を検出する
    突棒反力検出装置と;ケーシング内に投入された砕石の
    天端の深度を検出する砕石天端検出装置と;ケーシング
    の貫入深度を検出するケーシング深度検出装置と;を備
    え、 前記砕石天端検出装置及びケーシング深度検出装置によ
    り前記ケーシングが所定深度に達し、かつ、砕石の投入
    を確認した後、前記突棒反力検出装置からの検出値と設
    定反力値とを比較し、前記突棒の駆動装置を介して突棒
    の振幅を制御する処理装置を有してなる、 ことを特徴とする砕石ドレーン杭の自動造成装置。
  4. 【請求項4】リーダーに沿って上下動自在に案内される
    中空のケーシングを引き上げるケーシング引上げ装置
    と;前記ケーシング内に配された突棒を上下動させる突
    棒の駆動装置と;前記突棒の駆動装置を上下動自在に支
    持し、突棒の前記中空のケーシングへの進入位置を可変
    とする突棒高さ調整装置と;前記突棒の途中に介装され
    突棒の反力を検出する突棒反力検出装置と;ケーシング
    内に投入された砕石の天端の深度を検出する砕石天端検
    出装置と;ケーシングの貫入深度を検出するケーシング
    深度検出装置と;を備え、 前記砕石天端検出装置及びケーシング深度検出装置によ
    り前記ケーシングが所定深度に達し、かつ、砕石の投入
    を確認した後、前記突棒反力検出装置からの検出値と設
    定反力値とを比較し、前記突棒用高さ調整装置を介して
    突棒の先端面の高さを制御する処理装置を有してなる、 ことを特徴とする砕石ドレーン杭の自動造成装置。
  5. 【請求項5】リーダーに沿って上下動自在に案内される
    中空のケーシングを引き上げるとともに該ケーシングの
    引上げ速度を可変とするケーシング引上げ装置と;前記
    ケーシング内に配された突棒を上下動させるとともに該
    突棒の上下動の周期及び振幅を可変とする突棒の駆動装
    置と;前記突棒の駆動装置を上下動自在に支持し、突棒
    の前記中空のケーシングへの進入位置を可変とする突棒
    高さ調整装置と;前記突棒の途中に介装され突棒の反力
    を検出する突棒反力検出装置と;ケーシング内に投入さ
    れた砕石の天端の深度を検出する砕石天端検出装置と;
    ケーシングの貫入深度を検出するケーシング深度検出装
    置と;を備え、 前記砕石天端検出装置及びケーシング深度検出装置によ
    り前記ケーシングが所定深度に達し、かつ、砕石の投入
    を確認した後、前記突棒反力検出装置からの検出値と設
    定反力値とを比較し、前記ケーシング引上げ装置、突棒
    の駆動装置及び突棒高さ調整装置を介してケーシングの
    引上げ速度、突棒の周期、突棒の振幅及び突棒の先端面
    の高さのいずれかの要素の複数を制御する処理装置を有
    してなる、 ことを特徴とする砕石ドレーン杭の自動造成装置。
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JPS58113416A (ja) * 1981-12-28 1983-07-06 Nakatomi Kurimoto 砂机造成方法
JPS58189408A (ja) * 1982-04-28 1983-11-05 Nippon Kokan Kk <Nkk> 砕石ドレ−ン杭の造成方法及びその施工装置

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