JP2023122047A - 掘削機械の制御装置 - Google Patents

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【課題】シンプルな制御方式でありながら、施工中のトルクを維持して施工を進めることが可能な掘削機械の制御装置を提供する。【解決手段】掘削機械に実装される制御装置は、回転駆動装置の回転駆動及び下降動作を同時に行う連動制御モードの実行が可能であり、連動制御モードを実行させた状態で、回転駆動装置に作用する回転抵抗の増加に従って増加する回転トルクが第1の閾値Tr1(押込み停止)に達したときに、下降動作のみを停止して回転駆動を継続する単独制御モードに切り替え、該単独制御モードを実行させた状態で、回転駆動装置に作用する回転抵抗の減少に従って減少する回転トルクが第2の閾値Tr2(押込み停止解除)に達したときに、単独制御モードから連動制御モードに切り替える。【選択図】図3

Description

本発明は、掘削機械の制御装置に関し、詳しくは、掘削具を回転駆動する回転駆動装置を備えた掘削機械の制御装置に関する。
一般に、基礎工事で使用される杭施工機や掘削機では、圧油を得て回転駆動する回転駆動装置に可変容量型油圧モータを用いており、油圧モータに制御圧を与えて斜板の傾転角、すなわち、押しのけ容積を変化させ、出力トルクを制御している。したがって、施工部材や掘削具などの種類に応じて出力トルクの上限値を設定すれば、この上限値を超えないように油圧モータが駆動され、過負荷による各部の破損を防止することが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10-280409号公報
上述の回転駆動装置を備えた各種機械は、回転抵抗の増加に従って増加する出力トルクがリアルタイムで表示されるため、その表示や機械の挙動からオペレータが押し込み操作を調整しながら施工を行っている。しかしながら、こうした運転操作は、オペレータの熟練度に左右されやすく、また、オペレータの監視負担も大きいものであった。
そこで本発明は、シンプルな制御方式でありながら、施工中のトルクを維持して施工を進めることが可能な掘削機械の制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の掘削機械の制御装置は、ベースマシンに立設されるリーダと、該リーダに沿って昇降可能な回転駆動装置と、該回転駆動装置の回転軸と同心に設けられる掘削具とを備えた掘削機械に実装され、前記回転駆動装置の回転駆動及び下降動作を同時に行う連動制御モードの実行が可能な制御装置において、前記連動制御モードを実行させた状態で、前記回転駆動装置に作用する回転抵抗の増加に従って増加する回転トルクが第1の閾値に達したときに、前記下降動作のみを停止して前記回転駆動を継続する単独制御モードに切り替え、前記単独制御モードを実行させた状態で、前記回転駆動装置に作用する回転抵抗の減少に従って減少する回転トルクが第2の閾値に達したときに、前記単独制御モードから前記連動制御モードに切り替えることを特徴としている。
本発明によれば、回転駆動装置を備えた掘削機械に実装される制御装置が、回転駆動及び下降動作を同時に行う連動制御モードを実行させた状態で、回転駆動装置に作用する回転抵抗の増加に従って増加する回転トルクが第1の閾値に達したときに、下降動作のみを停止して回転駆動を継続する単独制御モードに切り替えるので、回転駆動される掘削具にかかる負荷を適時に取り除くことが可能となり、オペレータの技術に依存しない安定した施工を行うことができる。しかも、単独制御モードを実行させた状態で、回転駆動装置に作用する回転抵抗の減少に従って減少する回転トルクが第2の閾値に達したときに、単独制御モードから連動制御モードに切り替えるので、掘削具への負荷が取り除かれた時点で、即座に連動制御モードへと復帰させ、押し込み動作を再開することができる。すなわち、シンプルな制御方式でありながら、一旦施工を開始すれば、回転駆動装置の回転を停止させずに、発生する回転トルクを第1の閾値(押込み停止)及び第2の閾値(押込み停止解除)からなる変動幅内で維持させることができ、施工の効率性を高めた制御装置が達成される。
本発明の一形態例における制御装置が適用される掘削機械の側面図である。 同じく掘削具を使用した施工の説明図である。 同じく深度と回転トルクとの関係を示すグラフである。
図1乃至図3は、本発明の一形態例における制御装置を掘削機械に適用した図である。掘削機械11は、図1に示すように、ケーシング掘削やアースドリル工法などの各種施工が可能な多目的掘削仕様機であって、クローラを備えた下部走行体12と、該下部走行体12上に旋回可能に設けられた上部旋回体13とで構成されたベースマシン14と、上部旋回体13の前部に立設したリーダ15と、該リーダ15を後方から支持する起伏シリンダ16とを備えている。また、上部旋回体13の前部には、リーダ15を起伏可能に支持するリーダサポート17が設けられ、上部旋回体13の前部上方には、配管を支持する配管支持部材18が設けられている。さらに、上部旋回体13の右側部には運転室19が、左側部にはエンジンや油圧源となる油圧ポンプを搭載した動力部20がそれぞれ設けられている。
リーダ15は、断面が角筒状に形成された複数のリーダ部材を互いに連結したもので、リーダサポート17に設けられた車幅方向の支軸に回動可能に取り付けられている。リーダ15の上端部には、ケリーバ21のケリーロープ22などが巻掛けられるトップシーブ23が、リーダ15の前面にはケリーバ21を回転駆動する回転駆動装置の一例であるケリードライブ24及びケリーバ21のガイド装置25がそれぞれ装着されている。リーダ15の前面中央には、ラックピニオン式昇降装置の構成部品としてラックギヤ26が、両側面前端部には左右一対のガイドパイプ27,27が、リーダ15の全長にわたってそれぞれ連続的に設けられ、ケリードライブ24やガイド装置25の装着部となる。
各リーダ部材は、隣接する部分において、リーダ15の断面形状に対応した連結フランジ同士を当接させて形成され、複数のボルト及びナットを使用して安定的に結合されている。各フランジ結合部は、連結フランジの形状や、ボルト孔のサイズ、配置ピッチなどを共通にした同一構造であり、ボルト及びナットを外してフランジ結合を解除することにより、図示は省略するが、各種工法に応じて、リーダ部材を多数で構成した長尺仕様と、リーダ部材を少数で構成した短尺仕様とに組み替え可能である。
ケリードライブ24は、ケリーバ21を回転可能に備えた装置本体24aを中心に構成され、リーダ15のガイドパイプ27,27に摺接する左右一対のガイドギブ24b,24bが後方に突出して設けられるとともに、ラックギヤ26に歯合する左右一対のピニオンを昇降用油圧モータ(図示せず)によって回転駆動することにより、リーダ15の前面に沿って昇降する。
また、ケリードライブ24は、装置本体24a内の減速機構に接続される回転駆動用油圧モータ24cと、これに付設される電磁比例減圧弁(図示せず)とを備えている。回転駆動用油圧モータ24cは、斜板の傾転角を変更することで容量の変更が可能な斜板式の可変容量型油圧モータである。斜板の傾転角、すなわち、押しのけ容積(モータ1回転当たりの吐出量)は、レギュレータによって調節される。このレギュレータは、電磁比例減圧弁から出力される制御圧力によって制御される。
電磁比例減圧弁は、掘削機械11に実装される制御装置(図示せず)の制御指令に基づいて制御圧力を変化させる。具体的には、ソレノイドに入力される制御電流の増減に伴い減圧度を変更するように構成され、制御指令が入力されると、発生する指令パイロット圧(2次圧力)が大きくなっていき、レギュレータの作動によって押しのけ容積を漸次減少させてモータを稼動する。一方、制御指令を最小に固定すると、押しのけ容積を最大に調節してモータを稼動する。すなわち、電磁比例減圧弁の制御電流と制御圧力とは比例関係にあるが、制御圧力と押しのけ容積とは反比例の関係にある。これにより、回転駆動用油圧モータ24cは、流量一定ならば、押しのけ容積が小さいほどモータは高速回転し、押しのけ容積が大きいほど回転数は低くなるものの、多くの作動油を使用して回転することから、大きなトルクを発生させる。
ケリーバ21は、硬質地盤では強い押付け力の伝達が可能なロック手段を備えた周知のロッキングケリーバが採用され、多段のケリーバ部材を組み合わせた構造(例えば4段構造)を有し、掘削深さに応じて伸縮するように形成されている。ロック手段は、隣り合うケリーバ部材同士に対で設けられたプレート構造からなり、これらが互いに嵌合してロックされることによって、押付け力をケリーバ21の先端(下端)に取り付けられた掘削具へ効率よく伝達する。
ここで、掘削機械11をケーシング掘削を目的として使用する場合には、図2に示すように掘削具にケーシング28が使用される。ケーシング28は、ケリーバ21の先端にカップリング(図示せず)を介して連結される。これにより、ケーシング28は、円筒状の本体がケリードライブ24の回転軸と同心に設けられて一体回転され、ケリーバ21を回転駆動させながらケリードライブ24を下降させることによってケーシング28先端の掘削ビット28aで地盤を掘削、あるいは、旧基礎などの障害物を切削する。
こうしたケーシング掘削を行うために、運転室19内には、走行や旋回、ケリードライブ24の昇降・回転駆動などを行う操作レバーや操作ペダル、押しボタンスイッチ、タッチパネル式のディスプレイなどの機器が操作性を考慮して運転席の近傍に集約的に配置されており、さらに、これらの機器や掘削機械11の動作センサなどと電気的に接続された制御装置が設置されている。
制御装置は、工法制御(各種制御モード)のための制御プログラムを実行して、データ処理や判定などの演算処理を行うCPUを中心に構成されており、制御プログラムを記憶するFLASH ROMや処理中の各種データを一時的に記憶するRAM、さらには、施工現場における施工計画データ及び制御プログラムの実行により作成された実施工時の各種データを記憶する記憶部や、オペレータが制御プログラムの実行結果を表示画面で確認したり、タッチパネル操作でデータ入力を行ったりするディスプレイなどを備えている。
ケリードライブ24の動作センサを構成する複数のセンサには、トルクセンサや深度センサ、回転センサなどが挙げられる。例えば、トルクセンサは、ケリードライブ24に作用する回転トルクを測定するセンサであって、図示は省略するが、回転駆動用油圧モータ24cの駆動圧力(ポンプ負荷圧力)を測定する駆動圧センサと、制御圧力を測定する制御圧センサとからなる。駆動圧センサは、上部旋回体13に設けられ、メイン油圧ポンプの出口の圧力を測定する。一方、制御圧センサは、ケリードライブ24に設けられ、パイロット油圧ポンプからの圧油を電磁比例減圧弁で減圧して得た圧力を測定する。
各センサによって測定された信号は制御装置に伝達され、例えば、回転駆動用油圧モータ24cの駆動圧力と、制御圧力に対応する押しのけ容積とに基づき、施工負荷として回転トルク(施工トルク)が算出される。深度や積算回転数、昇降速度についても、各部に設けられたエンコーダや近接センサなどで測定した信号に基づいてそれぞれ算出される。
以下では、制御プログラムを実行してケーシング掘削における掘削機械11の自動運転を行う場合について、図2及び図3を参照しながら説明する。まず、施工地点に掘削機械11を移動した状態で、運転メニューから、ケリードライブ24の回転駆動及び下降動作を同時に行う連動制御モードを選択する。
連動制御モードでは、入力画面において、回転トルクの上限値Tlimitと、該上限値よりも小さい値である第1の閾値Tr1と、該第1の閾値よりも小さい値である第2の閾値Tr2とがあらかじめ設定されている。そして、自動運転の施工画面に切り替えることで、図3に示すように、横軸を深度(m)とし、縦軸を回転トルク(kN-m)として、これらの対応関係を示す二次元座標のグラフ表示領域が表示される。
回転トルクの上限値Tlimitは、使用される掘削具の種類、大きさ、形状などに基づいて設定される。掘削具にケーシング28を使用する場合には、例えば、上限値が300kN-mに設定され、表示上、グリッドライン(格子線)と異なる色(例えば赤色)で着色した水平ラインで表示される。これにより、回転トルクを上限値以下で発生させて使用することで、過負荷によるケーシング28の破損を防止することができる。ここで、回転トルクの上限値Tlimitに達した状態では安全装置が作動し、ケリードライブ24の動作は停止されることになる。
第1の閾値Tr1は、連動制御モードを実行させた状態で、回転トルクがケリードライブ24に作用する回転抵抗の増加に従って増加したときに、ケリードライブ24の下降動作のみを停止させる制御の切替タイミングとなる。この切替タイミングで、連動制御モード、つまり、ケリードライブ24の回転駆動及び下降動作を同時に行った状態(押込み状態)から、下降動作のみを停止して回転駆動を継続する単独制御モードに制御が切り替えられる。
また、第1の閾値Tr1は、回転トルクの上限値Tlimitに基づいて定められ、上限値が300kN-mに設定された場合、その90%~95%の範囲内に、例えば、280kN-mに設定され、表示上、黄色の水平ラインで表示される。これにより、ケーシング28の掘削機能を最大限確保しつつ、制御弁への停止指令からケリードライブ24の下降が実際に停止するまでの間に回転トルクが上限値Tlimitを超えてしまうという不具合をなくせる。すなわち、油圧で動作が制御されるケリードライブ24の特性を考慮したものとなる。
第2の閾値Tr2は、単独制御モードを実行させた状態で、回転トルクがケリードライブ24に作用する回転抵抗の減少に従って減少したときに、停止していたケリードライブ24の下降動作を再開させる制御の切替タイミングとなる。この切替タイミングで、単独制御モード、つまり、ケリードライブ24の回転駆動のみ行った状態(その場回転状態)から、下降動作を開始して、再び押し込みをかける連動制御モードに制御が切り替えられる。
また、第2の閾値Tr2は、上限値Tlimitが300kN-mに設定された場合、その80%~85%の範囲内に、例えば、250kN-mに設定され、表示上、第1の閾値Tr1と同様に黄色の水平ラインで表示される。これにより、第1の閾値Tr1及び第2の閾値Tr2は、互いに異なる値が設定されるものの、両方とも上限値Tlimitの近傍に設定され、施工中にこれらの間で変動する回転トルクの幅は、上限値(300kN-m)の10%(30kN-m)程度の小さい幅に収まる。これにより、深度の値が大きくなっても回転トルクは上限付近でほぼ一定に維持されることになる。
ここで、ケーシング掘削は、作業が地中で進行するものであるが、理解を容易にするために、以下の説明では、図2において、施工の進捗状況を簡略化して示し、このときに深度に対応して表示される回転トルクの波形を図3において、例えば、太線で強調した青色のラインで簡略化して示す。また、施工の段取りとして行われるケリーバ21のロックについては適時行われるものとし、その具体的な操作説明は省略する。
ディスプレイのタッチパネル操作で連動制御モードを実行させ、操作レバーを倒して開始操作を行うと、図2(A)に示すように、ケーシング28の押込み動作によって地盤との間で周面摩擦が生じ、深度1mあたりから4mにかけて回転トルクが増加していく。そして、深度4mを超え、図2(B)に示すように、ケーシング28の掘削ビット28aで硬質地盤HGを掘削する段階になると、ケーシング28の先端に作用する抵抗が増えて回転トルクが大きく増加し、深度5mを超えて6m手前で、回転トルクが第1の閾値Tr1に達する。このタイミングで、制御モードは、連動制御モードから単独制御モードに切り替えられ、ケーシング28の下降が緩やかに停止される。こうした緩停止が行われると、回転トルクが瞬間的に第1の閾値Tr1を超える場合があるが、それでも上限値Tlimitを超えることはなく、オーバーシュートは起こらない。
連動制御モードから単独制御モードに移行し、ケーシング28の押し込み動作を停止させると、ケリードライブ24は、その場回転状態となって、ケーシング28の先端に作用する抵抗が速やかに減少する。そして、波形において、深度は変化せずに回転トルクのみが減少した状態になって表される。減少した回転トルクが第2の閾値Tr2に達すると、このタイミングで、制御モードは、単独制御モードから連動制御モードに切り替えられ、ケーシング28の下降が速やかに開始される。
こうした、掘削開始から一連の動作を経て1巡目の制御モードの切替えが行われると、図2(C)に示すように、硬質地盤HGの層においてケーシング28の径に応じた掘削孔が少しずつ形成されていく。一方、回転トルクは、図3に示すように、その波形が押込み動作を再開した深度6m手前の位置から緩やかな傾きをもって増加していき、深度8mにおいて再び第1の閾値Tr1に達する。このタイミングで、制御モードは、連動制御モードから単独制御モードに切り替えられ、ケーシング28の下降が緩やかに停止される。こうして、2巡目の制御モードへと移行されると、例えば、掘削を予定する土質が大きく変化しない場合では、1巡目と同じ波形が2巡目、3巡目・・・と、連続して表され、例えば、途中で軟質地盤に転じた場合には回転トルクが第2の閾値Tr2よりも一定程度減少することから、制御モードの切替えは行われず、掘削速度が上がる。
こうして、掘削機械11の自動運転において、高トルクの状態で運転した場合であっても、ケリードライブ24の回転が停止されることはない。そして、掘削開始時には効率重視で掘り進められ、一方、硬質地盤HGの層に達してからは、ケーシング28の仕様に見合う能力で掘削時間をかけて確実に掘削する。すなわち、一定かつ大きい回転トルクで安定して掘り進められる。
このように、本発明によれば、回転駆動装置24を備えた掘削機械11に実装される制御装置が、回転駆動及び下降動作を同時に行う連動制御モードを実行させた状態で、回転駆動装置24に作用する回転抵抗の増加に従って増加する回転トルクが第1の閾値Tr1に達したときに、下降動作のみを停止して回転駆動を継続する単独制御モードに切り替えるので、回転駆動される掘削具28にかかる負荷を適時に取り除くことが可能となり、オペレータの技術に依存しない安定した施工を行うことができる。しかも、単独制御モードを実行させた状態で、回転駆動装置24に作用する回転抵抗の減少に従って減少する回転トルクが第2の閾値Tr2に達したときに、単独制御モードから連動制御モードに切り替えるので、掘削具28への負荷が取り除かれた時点で、即座に連動制御モードへと復帰させ、押し込み動作を再開することができる。すなわち、シンプルな制御方式でありながら、一旦施工を開始すれば、回転駆動装置24の回転を停止させずに、発生する回転トルクを第1の閾値Tr1(押込み停止)及び第2の閾値Tr2(押込み停止解除)からなる変動幅内で維持させることができ、施工の効率性を高めた制御装置が達成される。
また、第1の閾値Tr1及び第2の閾値Tr2が、回転トルクの上限値Tlimitに基づいて定められ、つまり、掘削具28の種類、大きさ、形状などに応じて決定されるので、掘削機械11が使用される現場の多様な環境に広く適用することができる。とりわけ、シンプルな制御方式であることから、各種値の設定も容易なものであり、掘削機械11に装備されている他の装置(記録装置)などとの連携も容易に図ることができる。すなわち、地中で作業が進行する掘削機械特有の制御装置として特に有益である。
なお、本発明は、前記各形態例に限定されるものではなく、制御プログラムは、既存の制御装置にアドオンして機能させる簡易な構成であればよく、掘削機械の最大能力や掘削具の種類などに応じて適宜変更することができる。また、実施例では、ケーシング掘削を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、アースドリル工法や地盤改良などにも適用することができる。
11…掘削機械、12…下部走行体、13…上部旋回体、14…ベースマシン、15…リーダ、16…起伏シリンダ、17…リーダサポート、18…配管支持部材、19…運転室、20…動力部、21…ケリーバ、22…ケリーロープ、23…トップシーブ、24…回転駆動装置(ケリードライブ)、24a…装置本体、24b…ガイドギブ、24c…回転駆動用油圧モータ、25…ガイド装置、26…ラックギヤ、27…ガイドパイプ、28…ケーシング、28a…ビット

Claims (1)

  1. ベースマシンに立設されるリーダと、該リーダに沿って昇降可能な回転駆動装置と、該回転駆動装置の回転軸と同心に設けられる掘削具とを備えた掘削機械に実装され、前記回転駆動装置の回転駆動及び下降動作を同時に行う連動制御モードの実行が可能な制御装置において、
    前記連動制御モードを実行させた状態で、
    前記回転駆動装置に作用する回転抵抗の増加に従って増加する回転トルクが第1の閾値に達したときに、前記下降動作のみを停止して前記回転駆動を継続する単独制御モードに切り替え、
    前記単独制御モードを実行させた状態で、
    前記回転駆動装置に作用する回転抵抗の減少に従って減少する回転トルクが第2の閾値に達したときに、前記単独制御モードから前記連動制御モードに切り替えることを特徴とする制御装置。
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