JP2797064B2 - 砕石ドレーン杭の自動造成方法 - Google Patents

砕石ドレーン杭の自動造成方法

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JP2797064B2 JP6248581A JP24858194A JP2797064B2 JP 2797064 B2 JP2797064 B2 JP 2797064B2 JP 6248581 A JP6248581 A JP 6248581A JP 24858194 A JP24858194 A JP 24858194A JP 2797064 B2 JP2797064 B2 JP 2797064B2
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】A.発明の目的 (1)産業上の利用分野 この発明は、地下水で飽和した比較的緩い砂質地盤に打
設された透水性と支持力とを有する砕石・鉱サイ・砂利
あるいは礫等の骨材からなる杭、いわゆる砕石ドレーン
杭に関し、更に詳しくは、該砕石ドレーン杭を造成する
工程において杭周辺の地盤の締固めをなす砕石ドレーン
杭の自動造成方法に関する。
【0002】(2)従来の技術 本出願人らは先に、特公昭62−40482号公報(以
下「先行技術」という)において、この種の砕石ドレー
ン杭の造成方法及びその施工装置を提案した。すなわ
ち、その砕石ドレーン杭の造成方法によれば、先端を閉
じた中空のケーシングを地盤の所定深度まで貫入させ、
しかる後、砕石ドレーン杭造成用骨材をケーシング内に
投入するとともに該骨材をケーシング先端より放出し、
次いで、ケーシング内に配設された突棒をもって、周辺
地盤の土質と骨材の粒径とに合わせた突固め位置に該突
棒の先端を配し、前記投入された骨材に衝撃力を伝達し
て骨材を突き固めるとともに、骨材の投入と突棒による
突固めとを継続してゆくことを特徴とする。また、その
造成装置によれば、先端に開閉自在の蓋を有する中空の
ケーシングと、該ケーシング内の中心軸に沿って該ケー
シングの下端から上方に至るまで挿入され、実質的に等
断面でかつ細身の長尺の突棒と、該ケーシングの上方に
配され、前記突棒に連動し該突棒に衝撃力を付与する突
棒用衝撃駆動装置と、該突棒の先端面の動きを可変に調
整する突棒高さ調整装置と、からなるものである。
【0003】この先行技術によれば、砕石に対する突棒
による突固め作用により周辺地盤の締固めが期待できる
ものであり、適正な突固め度合いにより所望の地盤性状
に改 良しえるものである。 しかしながら、現状において
は、突棒による突固め度合いの管理をなすことは容易で
なく、作業者の経験・勘に依存するところが大である。
このため、周辺地盤を所望の締固め度合に締め固めるこ
とが困難であるばかりでなく、地盤の締固め強度は砕石
ドレーン杭の打設の後にサウンディング試験をもって判
断されることになり、施工が不完全であっても再度のや
り直しがきかず、締固め強度不足のまま放置されるとい
う締固め地盤の品質上の問題があるほか、施工の効率化
を図るうえからも当該作業の隘路となっている。
【0004】(3)発明が解決しようとする課題 本発明は上記実情に鑑み、先行技術の発明を更に発展さ
せたものであり、砕石ドルーン杭と周辺地盤とから構成
される全体地盤を所望の地盤性状に改良することのでき
る砕石ドレーン杭の自動造成方法を提供することを目的
とする。本発明はこのため、砕石ドレーン杭の構築途中
において、リアルタイムに地盤の性状を検出し、この検
出値に基づいて自動的に所望の地盤強度に改良すること
を基本的着想となす。本発明は更に、砕石ドレーン杭の
造成工程において杭周辺の地盤を所望の値に締め固める
とともに、施工の効率化を図ることのできる自動施工方
法を提供することを目的とする。
【0005】B.発明の構成 (1)課題を解決するための手段 本発明は、上記目的を達成するため具体的には次の構成
を採る。すなわち、本発明の砕石ドレーン杭の自動施工
方法によれば、地下水で飽和した比較的緩い砂質地盤中
に間隔を置いて中空のケーシングを所定深度まで貫入
し、しかる後、該ケーシング内に投入された砕石を該ケ
ーシング内に配された剛性を有し長尺でかつ細身の突棒
により突き固めながらケーシングを引き上げ、該ケーシ
ングの引上げと突棒による砕石の突固めとを継続しなが
ら砂質地盤中に砕石ドレーン杭を造成する工程におい
て、前記ケーシングが所定深度に達し、かつ、砕石の投
入を確認した後、突棒の上部に設けた反力検出装置によ
り砕石の突固め反力の大きさを実時間で検出し、該実反
力値と地盤状態に対応して設定された設定反力値とを比
較し、該比較値に基づいて、周辺地盤の締固め度合を決
定する要因(ケーシング引上げ速度、突棒の周期、振幅
または先端面の高さ)を制御対象としてそれらの1また
は複数を制御することを特徴とする。
【0006】(2)作用 対象地盤の土質状況に応じて砕石の粒径が選定されると
ともに、該土質状況・砕石粒度から割り出された所定の
周辺地盤の締固め度合に応じた突固め反力の設定値が、
上限値及び下限値、あるいは代表値をもって処理装置に
入力される。本砕石ドレーン杭施工装置の作動におい
て、上下に駆動される突棒の反力は砕石ドレーン杭の突
固め度合をそのままいわゆるリアルタイムで検出する。
そして、この検出値に基づいて、設定値との比較のもと
に設定値に納まる範囲内で、所望の締固め強度の地盤が
造成されてゆく。
【0007】(3)実施例 本発明の砕石ドレーン杭の自動造成方法の実施例を図面
に基づいて説明する。図1〜図8にその一実施例を示
す。すなわち、図1は本発明を実施する装置の全体概略
構成を示し、図2はその要部の構成を模式的に示し、図
3〜図6は各部の部分構造を示し、図7・図8は本発明
方法のフローチャートである。
【0008】図1において、Eは本発明の地盤改良の対
象となる砂質地盤であって、砂質土が緩く締まった地盤
であり、かつ、地下水位が高い。そして、この砂質地盤
E中に砕石、鉱サイ、砂利、礫などの砕石ドレーン杭造
成用骨材Sによる砕石ドレーン杭Pが適宜間隔にわたっ
て打設される。本実施例の砕石ドレーン杭造成装置K
は、この砕石ドレーン杭Pを所定の突固め度合をもって
周辺地盤を締固めつつ自動的に造成する機能を備えたも
のであって、構成において、垂直に立設されるリーダ1
Aを有し、該リーダー1Aに沿って吊設されるとともに
ウインチによって巻取り・巻戻し自在のワイヤ1Bを有
する杭打ち機本体1と;前記リーダ1Aに沿って案内さ
れる中空のケーシング2と;該ケーシング2内の中心軸
に沿ってその下端から上端に突出して配される突棒3
と;ケーシング2の上端に台枠を介して、もしくは介さ
ずして回転を許容して固設され、その上端を前記ワイヤ
1Bに連結されるケーシング回転駆動装置4・砕石投入
ホッパ5・突棒駆動装置6からなる杭打ち上部装置7
と;を備え(これらはいわゆるアクチュエータ部を構成
する)、更には、上記の各部に配された検出装置と;作
業命令装置と;それらの検出装置から出力される信号を
所定のプログラムに則り処理する処理装置100と;を
備えてなる(これらはいわゆる制御部を構成する)。本
装置Kには、更に、機器操作制御部101、表示部10
2が付加される。図示されるように、砕石投入ホッパ5
部から砕石投入信号、及び砕石天端信号が検出され、突
棒駆動装置6部から突棒反力信号が検出され、ケーシン
グ2部からケーシング深度信号が検出される。
【0009】以下、各部の構成を詳述する。なお、杭打
ち機本体1はクローラ1Cにより移動自在であり、ケー
シング2には外周に螺旋羽根2Aが設けられ、下端には
開閉自在の蓋2Bが設けられている。
【0010】図2はアクチュエータ部と制御部との関連
構成を模式的に示したものであり、まず制御部における
検出部を説明する。この検出部は、ケーシング深度検出
装置10と砕石天端検出装置11と突棒反力検出装置1
2とを備える。ケーシング深度検出装置10は、ケーシ
ング2に固定され、ケーシング2の上下動とともに移動
するケーブル15を上シーブ16と下シーブ17間に巻
き懸けて、上シーブ16の回転軸18をロータリエンコ
ーダ19に連動させてなる構成を採る。しかして、ケー
シング2の上下動に伴いケーブル15は上シーブ16を
回し、これに連動するロータリエレコーダ19により上
シーブ16の回転ひいてはケーシング2の深度を検出す
る。砕石天端検出装置11は、下端に重り21を固定し
たケーブル22をモータ23によって駆動されるウイン
チ24に巻き取り、このウインチ24の回転軸25にロ
ータリエレコーダ26を連動させてなる構成を採る。突
棒反力検出装置12は、突棒3の上部に介装設置され
る。すなわち、突棒3はその上端を、突棒駆動装置6を
構成する電動式駆動モータ28により回転駆動されるク
ランク軸29にピン・連接棒機構を介して結合されてな
るが、該検出装置12はこのクランク軸29の近傍部に
配される。
【0011】図3〜図5はこの突棒反力検出装置12の
詳細構造を示す。すなわち、図3・図4は突棒反力検出
装置12及び突棒駆動装置6を含む突棒の上方部分の全
体を示し、図5は突棒反力検出装置12の内部構造を示
す。突棒反力検出装置12は図5に示されるように、上
下のシリンダ体30,31にシリンダ壁32が内部に液
密の円筒空間を形成し、この円筒空間内にピストンヘッ
ド33Aを有するピストン33が装着される。ピストン
ヘッド33Aにより円筒空間は上下の室34,35に区
画され、それぞれの室に非圧縮性液体(通常には鉱物
油)Lが充填される。この上室34,下室35に連通し
てシリンダ体30,31にはそれぞれ取付けポート3
6,37が開設される。更に、上下のフランジ38,3
9を介して突棒3に取外し自在に取り付けられる。しか
して、本実施例では図3に示す圧力検出センサ40が取
付けポート36を介して上室34に圧力的に導通して取
り付けられる。該圧力センサ40は例えばロードセル型
式を採り、その検出信号は処理装置100へ送られる。
下室35の取付けポート37は盲蓋により閉塞され、圧
力検出センサは配されない。図3・図4に示されるよう
に、突棒駆動装置6はモータ28の回転がプーリ・ベル
トの伝達装置並びに減速機41を介して適宜に減速され
てクランク軸29に伝達される。また、この突棒駆動装
置6は、台枠42に載置され、高さ調整機構を構成する
油圧シリンダ43のピストンロッド43a上に床板44
を介して全体的に支持されている。
【0012】再び図2に戻って、処理装置100は、突
固め装置運転信号及び突棒反力範囲設定値が入力され
る。突固め装置運転信号は杭打ち機本体1Aの運転室内
の操作盤によって作業命令信号として入力されるもので
ある。また、突棒反力範囲設定値は、同じく運転室の操
作盤から入力される。一方、上述した制御部により制御
されるアクチュエータ部は本実施例では突棒駆動装置6
と杭打ち機本体1に搭載されウインチを含むケーシング
引上げ装置8が選ばれる。突棒駆動装置6は処理装置1
00へその運転信号を送る。また、後記するように、処
理装置100からの周期信号を受けて駆動モータ28の
回転速度を変化させ、突棒の周期を変化させるように関
係付けられる。なお、本実施例では該突棒駆動装置6は
高さ調整機構を構成する油圧シリンダ43上に床版44
を介して設置されてなるが、高さ調整機構のないものに
あっては台枠42に直接的に設置されるものである。ケ
ーシング引上げ装置8は、杭打ち機本体1に搭載された
ウインチ45と、該ウインチ45を駆動する油圧モータ
46と、この油圧モータ46を駆動するエンジンにより
回転駆動される可変容量型油圧ポンプ47とを含むもの
であって、該油圧ポンプ47は油圧ポンプに位置された
レギュレータ48を介して、処理装置100からの信号
を受けて吐出量が変化され、これに連動する油圧モータ
46の回転速度を制御し、これによってこのウインチ4
5に巻き取られるワイヤ1Bに連結されるケーシング2
の引上げ速度を調整する。
【0013】図6は油圧により駆動される杭打ち機の油
圧系統の一例を示す。すなわち、この杭打ち機によれ
ば、エンジン49により駆動される油圧ポンプ47によ
り、切換えバルブ50を介して油圧モータ46に圧油が
送られ、タンク51に戻される。52はリリーフバル
ブ、53はフィルターである。
【0014】以上のアクチュエータ部と制御部とからな
る本砕石ドレーン杭造成装置を用いて、図7・図8に示
すフローチャートの手順に従って、本砕石ドレーン杭の
造成がなされる。
【0015】以下、図7・図8のフローチャートを参照
しながら本造成装置の動作すなわち本砕石ドレーン杭の
造成方法の手順を説明する。運転ボタンを自動に切り換
えることによりステップ1のスタートとなり、ステップ
2からステップ3に移る。ステップ3では砕石の投入が
判定され、砕石がなければ砕石が投入され、ステップ2
に戻り、再びステップ3となる。この砕石の投入の判定
は、前述した砕石投入検出装置11からの信号による。
ステップ3の判定で砕石がある場合にはステップ5から
ステップ6に移る。ステップ6ではケーシングの深度が
判定され、その最大設定深度が10mであるとされてい
る場合において、10mを越える場合にはステップ7に
よりケーシングは2m引き抜かれることになり、ステッ
プ8に移る。このケーシングの深度の判定は、前述した
ケーシング深度検出装置10からの信号による。ケーシ
ングの深度が10m以下である場合には、ステップ8か
らステップ9に移る。ステップ9において、ケーシング
の深度が0m以下であるかどうかが判定され、0m以下
であればステップ10に移り、ケーシングの引上げは停
止される。ケーシングの深度が0mを越える場合にはス
テップ11に移り、突固め装置がオフかどうかが判定さ
れ、オフである場合にはステップ10でケーシングの引
上げは停止される。この突固め装置のオン・オフはすな
わち作業命令であるので、作業命令がオフとなれば機械
は直ちに停止する。突き固め装置がオフでない場合に
は、ステップ12からステップ13に移る。ステップ1
3において、突棒の実反力(P0)が反力設定値の下限
(P1)と上限(P2)との間にあるかどうかが判定さ
れる。所定範囲内にあるとき、ステップ14に移りレギ
ュレータを介してポンプの吐出量を一定として、ケーシ
ングの引上げ速度を一定とし、ステップ15でステップ
5へ戻る。突棒の実反力が所定範囲内にないとき、ステ
ップ16でまず実反力が下限値より小であるかどうかが
判定され、実反力が下限値より小さい場合にはステップ
17でレギュレータを介してポンプの吐出量を減少させ
て、ケーシングの引上げ速度を減少させ、ステップ18
でステップ13に戻る。実反力が下限値より大である場
合には、ステップ19で実反力が上限値より大であるか
どうかが判定され、実反力が上限値より大きい場合には
ステップ20でポンプの吐出量を増大させて、ケーシン
グの引上げ速度を増大させ、ステップ18からステップ
12に戻る。実反力が上限値よりも小である場合には、
ステップ21でステップ12へ戻る。
【0016】このように、本実施例では、各検出部から
検出される検出値に基づき、処理装置100に内蔵され
たプログラムに従って、アクチュエータ部が作動される
ので、自動的に砕石ドレーン杭が造成される。そして、
上記の下限値(P1)と上限値(P2)とを地盤の締固
めを達成されるようにその設定値を入力することによ
り、砕石ドレーン杭による地盤改良方法が実施される。
すなわち、砕石ドレーン杭による地盤改良を期待する場
合において、対象地盤の土質状況に応じた砕石の粒径が
選定されるとともに該土質状況・砕石粒度から割り出さ
れたドレーン杭の周辺地盤を締め固めるに充分な反力を
設定値として付与する。 突棒はこの設定値に基づいて砕
石を過不足なく突き固めるのでドレーン杭の途切れが発
生することなく所定の締固め度合の地盤が得られる。
【0017】この実施例によれば、砕石ドレーン杭の造
成過程において突棒の反力値をもってリアルタイムで地
盤の性状が検出され、この検出値に基づいて所定の締固
め度で地盤改良がなされてゆくので、施工に不全を来す
ことがなく、施工効率の向上が図りうる。
【0018】なお、上述した本実施例の造成方法におい
て、工程当初の砕石投入確認後の2mの引上げは例示で
あって、0.5〜2.5mの適宜の値が土質状況に合わ
せてその都度採用される。また、引上げ駆動装置の可変
機構の油圧コントロール機構に替え、電動式巻上げ装置
による場合には、ウインチを駆動する電動モータ(この
場合誘導モータが好適なものとして使用される)と電源
との間にインバータ等の速度調整装置が介装され、該速
度制御装置に信号を送り、モータの速度を可変的に制御
するものとする。
【0019】(他の実施例) 叙上の実施例では、ケーシングの引上げに伴い締固め度
合いの他の決定要因すなわち突棒の周期、振幅並びに先
端高さは一定としたが、ケーシングの引上げ速度に加え
これらの要因のそれぞれを可変とする以下の態様を採る
ことができる。先ず、ケーシングの引上げ速度を一定と
して突棒の周期を可変とする態様においては、処理装置
100からの信号により突棒駆動装置6の電動モータ2
8の回転速度を適宜に加減速してなされる。この場合、
電動モータ28はインバータ式モータが採用され、その
回転周波数を変えることにより容易に速度制御ができ
る。また、通常の電動モータであれば、電磁駆動される
無段階変速機の採用により速度制御がなされる。しかし
て、この態様においては、突棒の検出反力値が小さいと
きには突固めの度合が小さいと判断し、駆動モータ28
の回転速度を大きくし、突棒の周期を小さくする。ま
た、検出反力値が大きいときには突固め度合が大きいと
判断し、駆動モータ28の回転速度を減速し、突棒の周
期を大きくする。このようにして、所定の締固め度を維
持する。
【0020】また、ケーシングの引上げ速度を一定とし
て突棒の先端の高さを変える態様においては、処理装置
100からの信号により、高さ調整機構を構成する油圧
シリンダ43のピストンロッド43aを伸縮することに
よってなされる。もっと詳しくは、処理装置100から
の信号は油圧シリンダ43に圧油を供給する油圧回路に
介装される電磁式方向切換え弁(図示せず)のスプール
を正逆及び中立位置に移動させ、それにより油圧シリン
ダ43への圧油を適宜に切り換えることによってなされ
る。この態様において、突固め度を更に大きくすなわち
硬くする必要があると判断される場合には油圧シリンダ
43は収縮され、突棒駆動装置6を下げ、突棒3の先端
面をケーシング2の下面より突出させる。また、突固め
度を小さくすなわち緩くする場合には油圧シリンダ43
は伸張され、突棒駆動装置6を持ち上げ、突棒3の先端
面をケーシング2の下面より引き上げる。
【0021】更に、ケーシングの引上げ速度を一定とし
て突棒の振幅を可変とする態様については、図9にその
機構の具体例を示す。この機構は突棒駆動装置6内に組
み込まれたものであり、本機構のクランク軸55はクラ
ンクジャーナル55aと円板状をなすクランク腕円板5
5bとクランクピン55cとを含み、更には、クランク
腕円板55bの相対向する面に凹設された凹部56内に
設置された油圧シリンダ57を含む。該油圧シリンダ5
7はその基部をクランク腕円板55bに固設されるとと
もに、ピストンロッド57aの先端にはクランクピン5
5cが固設され、ピストンロッド57aの伸縮移動によ
りクランクピン55cの軸心距離が変化するようにされ
ている。クランクジャーナル55aは両側部を軸受体5
8によって回転自在に支持されるとともにプーリ59に
よって回転力を得る。このクランクジャーナル55a内
には前記した油圧シリンダ57へ圧油を送る2つの油路
(破線表示)が穿設形成されており、該ジャーナル55
aの両端部に設けた回転接手60をもって外部との圧油
の出入をなす。ジャーナル55a内に形成された油路は
クランク腕円板55bの凹部56へ導かれ、該部で配管
として油圧シリンダ57の2つの油室に連通される。そ
の他、クランクピン55cにはコネクチングロッド62
が軸受メタルを介して回転自在に連結されるとともに、
該コネクチングロッド62と突棒3との間にはピストン
63がその上下端をピン接合により連結されている。ピ
ストン63の外側にはシリンダ状の軸受体64が配さ
れ、ピストン63の上下動を案内する。この機構におい
て、図示されていないが、油圧シリンダ57に圧油を供
給する油圧回路に電磁式方向切換え弁が介装され、処理
装置100からの信号はこの方向切換え弁のスプールを
正逆及び中立位置に移動させ、それにより油圧シリンダ
57への圧油の流れを適宜に切り換えるように関係付け
られている。しかして、この態様において、突固め度合
を更に大きくする必要があると判断される場合には、処
理装置100からの信号によりピストンロッド57aを
伸張するように油圧シリンダ57へ圧油が供給される。
これにより、クランクピン55cの軸間距離が大きくな
り、コネクチングロッド62の偏心距離を大きくし、ひ
いては突棒3の振幅を大きくする。また、突固め度合を
小さくする場合には、処理装置100からの信号により
ピストンロッド57aを収縮させるように油圧シリンダ
57への圧油が供給される。これによりクランクピン5
5cの軸間距離が小さくなり、ひいては突棒3の振幅が
小さくなる。
【0022】叙上の各態様では一つの要素のみを可変と
しその他の要素を一定としたが、複数の要素を同時に可
変として制御できることはいうまでもない。すなわち、
これらの要素を同時的に可変とする機構のものを組み合
わせ、処理装置100からの指令により最も適切に所定
の目標値が達成できるように、これらの値のいくつかを
選んで制御される。
【0023】C.発明の効果 本発明の砕石ドレーン杭の自動造成方法によれば、突棒
の反力値をもってリアルタイムで地盤の性状が把握さ
れ、所望の締固め度合の地盤に改良されてゆくので、信
頼性のある施工が実現され、従来のようにサウンディン
グ試験を施工後に実施する必要がなく、施工の効率化を
図りうる。更に、締固め地盤と協働するドレーン杭はそ
の相互の間隔を大きくとることができ、大幅な工事費用
の低減を図ることができる。また、突棒反力値を自動管
理する施工装置を用いることによって場所的(平面的、
深さ的)に様々に変化する地盤の状態に対応して、作業
者の機械操作の熟練度にたよることなく、ドレーン杭周
辺の地盤を所定の値に締固めることができるようなドレ
ーン杭の打設が可能であるので、施工後の信頼性が向上
するとともに施工コストの低減をも図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の砕石ドレーン杭の自動造成方法
の一実施例の全体概略構成図。
【図2】図2はその全体の模式構成図。
【図3】図3は突棒反力検出装置及び突棒駆動装置を含
む突棒の上方部分の全体構成を示す一部断面側面図。
【図4】図4は図3のIV線矢視図。
【図5】図5は突棒反力検出装置の内部構造を示す図。
【図6】図6はケーシング引上げ装置の油圧回路図。
【図7】図7は制御手順を示すフローチャート。
【図8】図8は制御手順を示すフローチャート。
【図9】図9は突棒の振幅を可変とするための機構の一
例を示す構造図。
【図10】図10は図9のX−X線断面図。
【符号の説明】
1A…リーダ、2…ケーシング、3…突棒、6…突棒駆
動装置、8…ケーシング引上げ装置、10…ケーシング
深度検出装置、11…砕石天端検出装置、12…突棒反
力検出装置、100…処理装置
フロントページの続き (72)発明者 中島 豊 神奈川県川崎市麻生区東百合ケ丘3−1 −14−106 (72)発明者 大北 康治 大阪府吹田市山田西2−4−A1−203 (72)発明者 市川 晴雄 千葉県八千代市大和田574 (56)参考文献 特開 昭58−189408(JP,A) 特開 昭58−113416(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 3/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下水で飽和した比較的緩い砂質地盤中
    に間隔を置いて中空のケーシングを所定深度まで貫入
    し、しかる後、該ケーシング内に投入された砕石を該ケ
    ーシング内に配された剛性を有し長尺でかつ細身の突棒
    により突き固めながらケーシングを引き上げ、該ケーシ
    ングの引上げと突棒による砕石の突固めとを継続しなが
    ら砂質地盤中に砕石ドレーン杭を造成する工程におい
    て、 突棒の上部に設けた反力検出装置により砕石の突固め反
    力の大きさを実時間で検出し、該実反力値と地盤状態に
    対応して設定された設定反力値とを比較し、該比較値に
    基づいてケーシングの引上げ速度を制御対象として制御
    し、周辺地盤の締固めを自動的になす、 ことを特徴とする砕石ドレーン杭の自動造成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ケーシングの引上げ
    速度に替えて、突棒の周期を制御対象として制御するこ
    とを特徴とする砕石ドレーン杭の自動造成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、ケーシングの引上げ
    速度に替えて、突棒の振幅を制御対象として制御するこ
    とを特徴とする砕石ドレーン杭の自動造成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、ケーシングの引上げ
    速度に替えて、突棒先端面の高さを制御対象として制御
    することを特徴とする砕石ドレーン杭の自動造成方法。
  5. 【請求項5】 地下水で飽和した比較的緩い砂質地盤中
    に間隔を置いて中空のケーシングを所定深度まで貫入
    し、しかる後、該ケーシング内に投入された砕石を該ケ
    ーシング内に配された剛性を有し長尺でかつ細身の突棒
    により突き固めながらケーシングを引き上げ、該ケーシ
    ングの引上げと突棒による砕石の突固めとを継続しなが
    ら砂質地盤中に砕石ドレーン杭を造成する工程におい
    て、 突棒の上部に設けた反力検出装置により砕石の突固め反
    力の大きさを実時間で検出し、該実反力値と地盤状態に
    対応して設定された設定反力値とを比較し、該比較値に
    基づいてケーシングの引上げ速度、突棒の周期、突棒の
    振幅、及び突棒の先端面の高さを制御対象として、それ
    らのいずれかの要素の複数を制御し、周辺地盤の締固め
    自動的になす、 ことを特徴とする砕石ドレーン杭の自動造成方法。
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