JPH07111016A - カートリッジローディング機構 - Google Patents

カートリッジローディング機構

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JPH07111016A
JPH07111016A JP5254597A JP25459793A JPH07111016A JP H07111016 A JPH07111016 A JP H07111016A JP 5254597 A JP5254597 A JP 5254597A JP 25459793 A JP25459793 A JP 25459793A JP H07111016 A JPH07111016 A JP H07111016A
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shutter
carrier
roller
opening
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敬人 半田
Hideaki Muramatsu
秀哲 村松
Nobuhiro Sato
信洋 佐藤
Osamu Sakurai
修 桜井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャッタが両面に形成されたカートリッジを
搬送すると共に、部材寸法や組立作業の精度を高めるこ
となくシャッタの開放動作を確実に行うことができるカ
ートリッジローディング機構を提供する。 【構成】 ローディングローラ42は、シャッタ4を備
えた側のカートリッジ1の右側縁部に当接すると共に前
記シャッタ4に近接しており、且つシャッタ4のスライ
ド動作を阻害しないよう、ローラ軸41の右端部に配置
されている。また、ローラ軸41は右下側に傾斜して設
けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にディスク保護用の
シャッタが両面に形成されているカートリッジのローデ
ィング機構に関するものであり、ローディングローラの
配置に改良を加えたカートリッジローディング機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、ミニディスクカートリッジやフロ
ッピーディスクカートリッジなど、情報記録用ディスク
を収納したディスクカートリッジ(以下、「カートリッ
ジ」という。)が提案されている。図7は、この種のカ
ートリッジの一例を示したもので、光磁気記録方式のミ
ニディスク(以下、「MD」という。)用のカートリッ
ジの平面図である。このカートリッジ1は、内部に収納
されたMD2と、カートリッジ右辺に設けられたアクセ
ス孔3と、このアクセス孔3を開閉するシャッタ4とを
備えたものである。このようなカートリッジ1では、使
用時以外はシャッタ4がアクセス孔3を閉鎖するので、
内部のMDを外部環境から保護することができ、優れた
実用性や耐久性を確保することができる。
【0003】なお、このカートリッジ1の種類には、読
み出し専用のプリマスタードタイプと、書き込み可能な
レコーダブルタイプがある。プリマスタードタイプのシ
ャッタ4はケース1の片面のみに設けられている。これ
に対してレコーダブルタイプのシャッタ4はケース1の
両面に一体に設けられている。
【0004】以上のようなカートリッジ内のMDを記録
・再生する装置として、複数のカートリッジを同時に収
納するディスク装置が考えられる。このようなディスク
装置では、予め内部に複数のカートリッジを収納してお
き、これらカートリッジのうち所望の1枚を記録・再生
できるので、複数のカートリッジを利用する際のカート
リッジ交換操作を省略することができる。そのため、高
い操作性が要求される車載用のディスク装置などに好適
である。
【0005】図8はこの種のディスク装置の断面図であ
る。図中、11はディスク装置の本体ケース、12はカ
ートリッジ挿入口、13は4枚のカートリッジ1を積層
収納可能なストッカ、14はMD記録・再生用のドライ
ブユニット、15はカートリッジ1を保持し移動するカ
ートリッジキャリア(カートリッジホルダとも呼ぶ。)
である。このうち、挿入口12はケース11の手前側上
部に、ストッカ13はケース11の奥側に、ドライブユ
ニット14はケース11手前側の最下部に、キャリア1
5はドライブユニット14の上方に、それぞれ配置され
ている。またストッカ13はカートリッジ1を1枚だけ
収納する収納部13aが4つ積層されて構成されてお
り、各収納部13aにはキャリア15から排出されるカ
ートリッジ1を収納部13a内に引込む引込み機構と、
収納部13aからキャリア15側へカートリッジ1を押
出す押出し機構とが設けられている(共に図示せず)。
【0006】さらに図9に参照してキャリア15を説明
する。このキャリア15は、下面にカートリッジ1を前
後方向に移動可能なように保持するガイド22を備え、
上面にカートリッジ1を前後方向に駆動するローディン
グローラ23を備えている。ローラ23は、ローラ軸2
4の両端部付近に取り付けられている。このローラ軸2
4の両端部にはキャリア15上に回動支点27を有する
支持アーム25が固定されており、ローラ軸24はキャ
リア15上において上下動するように構成されている。
また支持アーム25には該支持アーム25を下方に付勢
するばね26が付設されている。
【0007】なお、図示しないがキャリア15には、ロ
ーラ23を駆動するためのローラ駆動機構、キャリア1
5内のカートリッジ1の位置検出を行うカートリッジセ
ンサ、カートリッジ1のシャッタ4に係合してこれを開
放する開放爪などが設けられている。またキャリア15
は、図示されない昇降機構によって、挿入口12と水平
な位置からカートリッジ1がドライブユニット14に装
着する位置まで昇降するように構成されている。
【0008】以上のような構成を有するディスク装置に
おいて、カートリッジ1をストッカ13に収納する場
合、まずキャリア15が前記昇降機構の作用によって、
挿入口12に対向した位置に移動する。この状態で操作
者は、シャッタ4が下面右側に位置する向きでカートリ
ッジ1を挿入口12から挿入する。そして、キャリア1
5のカートリッジセンサがカートリッジ1の挿入を検出
すると、ローラ23が前記ローラ駆動機構の作用によっ
て回転し、ガイド22がカートリッジ1下面をガイドし
つつカートリッジ1を所定の保持位置まで搬入する。こ
のとき、ばね26の付勢力によって支持アーム25は回
動支点27を中心に回動し、支持アーム25に支持され
たローラ軸24がローラ23を下方に押圧するので、ロ
ーラ23はカートリッジ1の上面を圧接することができ
る。
【0009】キャリア15への搬入動作が完了した時点
でローラ23は一旦停止し、キャリア15は前記昇降機
構の作用により所望の収納部13aに対向する位置まで
移動する。この時点で再度ローラ23が回転し、カート
リッジ1を収納部13aに対して排出する。そして収納
部13a側の前記引込み機構がカートリッジ1を収納部
13a内に引き込む。なお各収納部13aのカートリッ
ジ1をキャリア15側へ押出す場合には前記押出し機構
が作用する。またキャリア15内のカートリッジ1を挿
入口12から取り出す場合は、ディスク装置の各部が以
上とは逆に動作する。
【0010】また、カートリッジ1内のMDを記録・再
生を行う場合には、キャリア15が前記昇降機構の作用
によりカートリッジ1を保持した状態で下降する。そし
て、シャッタ開放爪がカートリッジ1の搬送領域に突出
してシャッタ4に係合し、これを開放した上で、前記ド
ライブユニット14にカートリッジ1を装着するまでキ
ャリア15が下降し、ドライブユニット14はカートリ
ッジ1内のMDの記録・再生動作を行う。
【0011】上記ローラ23はキャリア15の両端側に
分割されて配置されているが、このように従来のローデ
ィングローラは一般的に、カートリッジ1のシャッタ4
の位置とは無関係に、カートリッジ1の前記搬送方向の
中心軸に対して左右対称に配設されていた。この結果、
ローラ23がカートリッジ上面側のシャッタ4に当接せ
ざるを得なかった。したがって前記レコーダブルタイプ
のMDカートリッジのように、シャッタ4がカートリッ
ジ1の両面に一体に形成されている場合、シャッタ4全
体の開閉がローラ23によって阻害された。また、キャ
リア15への搬送時にローラ23の回転によってシャッ
タ4が開いたり、回転するローラ23が上面のアクセス
孔3から露出したMD2の記録面を損傷したりする恐れ
があった。
【0012】そこで従来より、上面側にシャッタが位置
しているレコーダブルタイプのカートリッジなども確実
に搬送できる優れたカートリッジローディング機構が待
たれていた。このような状況に鑑みて本出願人は、図1
0に示すようなキャリア21を提案した(特願平4−2
80052号)。このキャリア21は、図8に示したデ
ィスク装置に採用されるものであり、カートリッジ1の
シャッタ4に接触しない位置に偏寄したローディングロ
ーラ33A,33Bを備えたことを特徴としている。ロ
ーラ33Aはローラ軸24の左端部に、ローラ33Bは
ローラ軸24のほぼ中央に、それぞれ取付けられてい
る。
【0013】このような構成を有するキャリア21にお
いては、カートリッジ1の上面側にシャッタ4が位置し
た場合でも、ローラ33A,33Bがシャッタ4全体の
開閉を阻害するということがなく、確実にこれを搬送で
きた。またシャッタ4が開いた状態でローラ33A,3
3Bがカートリッジ1上を回動しても、ローラ33A,
33BがMD2の記録面を触れることがなく、MD2を
損傷させる恐れがない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カートリッ
ジ1は厚さ寸法が薄いため、シャッタ4およびここに係
合される開放爪の厚さ寸法も薄い。また、前記キャリア
21の内側寸法はカートリッジ1の外形寸法よりも若干
大きく設定しているが、このクリアランスはカートリッ
ジ1の寸法公差により増減する。そのため前記クリアラ
ンスが大きいとき、キャリア21内でカートリッジ1が
揺れるスペースは大きくなる。ここでシャッタ開放動作
の確実性という観点から、上記のキャリア21を採用し
たカートリッジローディング機構を考えた場合、該従来
例は次のような課題を有していると言える。
【0015】すなわちローラ33A,33Bはシャッタ
4から離れた位置にあるので、ローラ33A,33Bか
らシャッタ4に加わる圧接力が弱い。前記圧接力はシャ
ッタ4への位置規制力となるため、この力が弱い状態で
キャリア21内のカートリッジ1が揺れるスペースが大
きくなると、厚さ寸法が薄いシャッタ4に対して、同じ
く厚さ寸法が薄い開放爪を係合させることは極めて困難
となる。したがって、シャッタの開放動作が不確実にな
る恐れがある。特に、従来例を車載用ディスク装置に採
用する場合、車両の走行振動がキャリア21に加わるの
で、シャッタの開放動作を正確に行うことは一層難しく
なる。そこで従来技術では各部材の寸法精度を高めた
り、組立作業の精度を高めるなどしてシャッタの開放動
作の確実性を確保している。ところが、部材寸法や組立
作業に高い精度を要求しているので、生産コストが高騰
するという新たな問題点が生じていた。
【0016】しかも、シャッタ4に対する開放爪の動作
ストロークが大きければ、その分だけシャッタ4側へ開
放爪を係合させる困難さは増大する。例えば、上述した
ディスク装置のようにキャリア15の奥側にストッカ1
3を配設した場合、キャリア15内をカートリッジ1が
通過する必要上、キャリア15内のカートリッジ通過領
域に対して開放爪を出没自在に配置するのが一般的であ
る。このような開放爪を含むカートリッジローディング
機構では、出没する分だけシャッタ4に対する開放爪の
動作ストロークが大きくなっている。したがって、シャ
ッタ4に開放爪を正確に係合させるためには、部材寸法
や組立作業の精度をより高めなくてはならず、経済的に
不利であった。
【0017】本発明は、上記の従来技術の問題点を解決
するために提案されたもので、その目的は、ディスク保
護用のシャッタが両面に形成されているカートリッジを
搬送すると共に、部材寸法や組立作業の精度を高めるこ
となくシャッタの開放動作を確実に行うことができるカ
ートリッジローディング機構を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するため
に、請求項1の発明は、情報記録用ディスクを収納し該
ディスクを保護するスライド自在なシャッタを備えたカ
ートリッジに用いるものであって、カートリッジを保持
するカートリッジキャリアと、カートリッジキャリアに
カートリッジを搬送するローディングローラと、カート
リッジキャリア内に位置するカートリッジのシャッタに
係合しこれを開放する開放爪とを有するカートリッジロ
ーディング機構において、前記ローディングローラは、
シャッタを備えた側のカートリッジの側縁部に当接する
と共に前記シャッタに近接しており、且つシャッタのス
ライド動作を阻害しない位置に配置されたことを特徴と
する。
【0019】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
カートリッジローディング機構において、カートリッジ
キャリア内にカートリッジが通過可能なカートリッジ通
過領域を設け、このカートリッジ通過領域に対してシャ
ッタの開放爪を出没させる開放爪出没手段を備えたこと
を特徴とする。
【0020】また、請求項3の発明は、請求項1又は2
記載のカートリッジローディング機構において、ローデ
ィングローラをカートリッジに対して押圧するローラ押
圧手段を備えたことを特徴とするものである。
【0021】
【作用】上記のような構成を有する本発明においては、
ローディングローラがシャッタを備えた側のカートリッ
ジの側縁部に接しているため、仮にシャッタを開放した
状態でカートリッジ上にローディングローラが回動して
も、ローディングローラがディスクに接することがな
い。そのため、ローディングローラがディスクを傷付け
る心配がない。
【0022】また、ローディングローラはシャッタに近
接した位置にあるため、ローディングローラによるシャ
ッタ4への位置規制力を大きくすることができる。した
がって、厚さ寸法が薄いシャッタに対して、同じく厚さ
寸法が薄い開放爪を容易に係合させることができる。こ
れにより、シャッタの開放動作を確実に行うことが可能
となる。さらにローディングローラはシャッタのスライ
ド動作を阻害しないので、シャッタは該スライド動作を
確実に行うことができる。
【0023】また、請求項3の発明では、ローラ押圧手
段がローディングローラをカートリッジに対して押圧し
ているため、ローディングローラの回転力が搬送力とし
てカートリッジ側に十分に伝わる。したがって、本発明
ではカートリッジを確実に搬送することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図1〜図
6に従って具体的に説明する。なお、本実施例は、図8
に示したディスク装置に採用されるカートリッジローデ
ィング機構であり、図10に示した従来例と同一の部材
については同一の符号を付し、説明は省略する。
【0025】(1)本実施例の構成 [本実施例の主要構成部]…図1,図2参照 本実施例の主要な特徴的構成は、キャリア40に設けら
れるローディングローラ42の配置位置にある。すなわ
ちローディングローラ42は図1中の上側のローラ軸4
1の右端部に取付けられている。このローディングロー
ラ42は、シャッタ4を備えた側であるカートリッジ1
の右側縁部に当接すると共にシャッタ4に近接してお
り、且つ前記シャッタ4のスライド動作を阻害しない位
置に配置されている。
【0026】また図2に示すように、ローラ軸41はカ
ートリッジ1を押圧していない状態においては、右側が
寸法Aだけ下がって配置されている。この寸法Aはレコ
ーダブルタイプのMDカートリッジ上面側に形成される
欠落高であり、欠落高Aを有する部分を欠落部aとす
る。欠落部aはシャッタ4のスライド動作を確保するた
めに形成されたものである。このように右下側に傾斜す
るローラ軸41がローディングローラ42を下方へ押圧
するローラ押圧手段となる。
【0027】[シャッタ開放機構の構成および動作]…
図3〜図6参照 ところで、キャリア40の奥側にはストッカ13が配置
されている。そのためキャリア40内にはカートリッジ
1が通過するようになっている。以下に述べるシャッタ
開放機構とは、このようなキャリア40内に対してシャ
ッタ4を開放する開放爪を出没させる開放爪出没手段を
含んだ機構である。
【0028】シャッタ開放機構は、キャリア40の上面
からカートリッジ1のシャッタ側の側面にかけて配置さ
れており、前記のシャッタ開放用ギヤ35、伝達ギヤ群
50、カムギヤ51、開放リンク52、開放爪部材5
3、ロックリリースレバー54および連結部55から構
成される。なお、キャリア40は手前側と奥側とにカー
トリッジCが通過可能な開口部を有しており、その内部
がカートリッジ通過領域となっている。
【0029】シャッタ開放用ギヤ35は伝達ギヤ群50
を介してカムギヤ51に噛み合っている。カムギヤ51
上面には紡錘形のカム51aが設けられており、その端
部にカムピン51bが設置されている。カム51aはそ
の中心から周辺部までの径の長さには、長径部と、短径
部と、その中間である中径部という3種類があり、それ
ぞれシャッタの全開状態、移動途中状態および全閉状態
を検知する。カム51aには支軸60aを中心に回動す
るスイッチリンク60が当接されている。このスイッチ
リンク60により、カートリッジ1のシャッタ4の開閉
状態を検知する検出センサ61(3位置検出用マイクロ
スイッチ)が制御される。
【0030】開放リンク52は、支軸52aを中心に回
動自在に配置されている。開放リンク52の図中左端部
にはスライド溝52bが形成されており、ここにカムギ
ヤ51のカムピン51bが挿通されている。また開放リ
ンク52の図中右端部には連結部55のガイドピン55
aが係合している。
【0031】連結部55は、開放爪部材53およびロッ
クリリースレバー54を連結する部材であり、前記ガイ
ドピン55aの他に、右端部にカムピン55bを有して
いる。開放爪部材53は連結部55に固定されており、
板バネ56およびオープナ57から構成される。板バネ
56は連結部55に固定されており、その先端部に楔状
のオープナ57が設けられている。
【0032】ところで、キャリア40の図中右側縁部に
はガイドプレート58が配置されている。このガイドプ
レート58にはガイド溝58aおよびカム溝58bが形
成されており、ここに連結部55のガイドピン55aお
よびカムピン55bが挿通されている。ガイド溝58a
は直線状の溝であり、カム溝58bは奥側(図中の上
側)端部付近で外側に緩やかなカーブを描く溝である。
【0033】ロックリリースレバー54は、支軸54a
を中心にガイドプレート58に回動自在に設けられてお
り、且つねじりコイルばね54zにより、反時計回転方
向に付勢されている。また該レバー54の奥側端部には
解除爪54bが形成されている。解除爪54bは、シャ
ッタ4を閉鎖位置にロックするロック部材Rを、解除す
る部材である。またロックリリースレバー54にはJ字
形の鉤爪54cが形成されている(図6参照)。この鉤
爪54cは連結部55のガイドピン55aに係合するよ
うになっている。キャリア40側面の、ロックリリース
レバー54およびオープナ57と対抗する部分には、デ
ィスクの搬送方向にそれぞれ長穴が形成されている。
【0034】以上のような構成を有するシャッタ開放機
構は次のように動作する。まず、図3に示されるように
シャッタ4が閉じているカートリッジCをキャリア40
に挿入したときは、鉤爪54cがガイドピン55aに係
合しており、ロックリリースレバー54および連結部5
5は共に最も奥側に位置している。このとき、解除爪5
4bおよびオープナ57は、前記長穴を介してキャリア
40内に突出していない。また、カム51aの中径部が
スイッチリンク60に当接しており、検出センサ61は
開放リンク52の回転位置によりシャッタ4の全閉状態
を検出する。
【0035】このような状態から図示されない動力切換
機構により動力伝達経路がローディングローラ5,5側
からシャッタ開放用ギヤ35側へ切換わると、駆動モー
タが付勢され、シャッタ開放用ギヤ35からの回動力が
伝達ギヤ群50を介してカムギヤ51に伝わる。そのた
め、カムギヤ51は図中反時計回転方向に回転する(図
4参照)。このときシャッタ開放用ギヤ35がウォーム
ギヤなので、優れた動作精度を発揮できる。
【0036】カムギヤ51が図中反時計回転方向に回転
すると、カムピン51bは、開放リンク52のスライド
溝52bを図中右方向にスライドしながら、これを奥側
(図中上側)に押す。そのため、開放リンク52は支軸
52aを中心に図中時計回転方向に回転する。したがっ
て、開放リンク52の図中右端部に設けられた連結部5
5が手前側(図中下側)に移動を開始する。そしてサイ
ドプレート58のガイド溝58aおよびカム溝58bに
沿って、連結部55のガイドピン55aおよびカムピン
55bが移動する。カムピン55bがカム溝55bのカ
ーブした部分を通過する際に、連結部55は手前側への
移動と共にガイドピン55aを中心にして図中時計回転
方向に回動する。またガイドピン55aの移動により鉤
爪54cが手前側に押され、ロックリリースレバー54
は支軸54aを中心に図中反時計回転方向に回動する。
【0037】これにより、ロックリリースレバー54の
解除爪54bおよびオープナ57はキャリア40内に突
出する(図5参照)。そして解除爪54bはロック部材
Rに当接し、またオープナ57はシャッタ4に設けられ
た図示されない穴部に嵌合する。カムギヤ51が回転を
続けて開放リンク52の先端がさらに手前側に移動する
と、解除爪54bはロック部材Rを押してシャッタRの
ロックを外す。
【0038】さらにカムギヤ51が図中反時計回転方向
に回転して、開放リンク52が支軸52aを中心にさら
に図中時計回転方向に回転すると、連結部55の鉤爪5
4cがガイドピン55aから離れて、連結部55とロッ
クリリースレバー54とが分離し、連結部55および開
放爪部材53が手前側に移動する。この移動により、オ
ープナ57がシャッタを開放する(図6の状態)。
【0039】なお、カムギヤ51が図中反時計回転方向
に回転し、スイッチリンク60に当接する部分が中径部
から短径部と移行するとき(図3から図4へ)、スイッ
チリンク60は図中反時計回転方向に回転する。この場
合、検出センサ61はシャッタ4が移動途中状態である
ことを検出する。そして、スイッチリンク60に当接す
るカムギヤ51が短径部から長径部と移行すると(図5
から図6へ)、スイッチリンク60は図中時計回転方向
に回転する。この場合、検出センサ61はシャッタ4が
全開状態であることを検出する。
【0040】以上のようなシャッタ開放機構において
は、カートリッジCがキャリア40内に搬送された後
に、該キャリア40内にオープナ57およびロックリリ
ースレバー54が突出するので、カートリッジCは適宜
キャリア40内を通り抜けることができる。そのためキ
ャリア40の奥側にストッカ3を配置することが可能で
ある。また、シャッタ4が開いたままカートリッジCを
挿入したときのようにオープナ57に過負荷がかかって
も、オープナ57を支持する板バネ56がこれを吸収す
るため、開放爪部材53が破損することがない。この場
合、オープナ57の移動により最終的にはオープナ57
はシャッタ4の穴部に嵌合することができ、その後、シ
ャッタ開閉動作が支障なく行われる。また、カートリッ
ジCがキャリア40に対して多少傾いた状態で挿入され
ても、楔状のオープナ57の側面部がガイドとなり、オ
ープナ57とシャッタとを確実に係合させることができ
る。さらに本実施例では、ローディングローラ5、動力
切換機構およびシャッタ開閉機構がキャリア40に一体
的に組み込まれているため、組立が容易であり、構成の
簡略化を進めることができる。
【0041】(2)実施例の作用及び効果 上記のような構成を有する本実施例は次のような作用を
有する。すなわち、ローディングローラ42がシャッタ
4を備えたカートリッジ1の右側縁部に接しているた
め、仮にシャッタ4を開放した状態でカートリッジ1上
にローディングローラ42が回動しても、ローディング
ローラ42がMD2に接することがない。そのため、M
D2を傷付ける恐れがなく、安全性が向上する。
【0042】また、ローディングローラ42はシャッタ
4に近接した位置にあるため、シャッタ4に対して大き
な位置規制力を確保することができる。したがって、厚
さ寸法が薄いシャッタ4に対して、同じく厚さ寸法が薄
く設定された開放爪部材53およびロックリリースレバ
ー54を、容易に係合させることができる。これによ
り、シャッタ4の開放動作を確実に行うことが可能とな
る。特に本実施例では、開放爪部材53およびロックリ
リースレバー54がシャッタ4に対して横方向から動作
するシャッタ開放機構を採用しているが、シャッタ4へ
の位置規制力が大きいため、シャッタ4開放動作の確実
性が低下することがない。さらにローディングローラ4
2はシャッタ4のスライド動作を阻害しないので、シャ
ッタ4は該スライド動作を確実に行うことができる。
【0043】また、本実施例ではローラ軸41があらか
じめ右下側に傾斜しており、ローディングローラ42を
カートリッジ1に対して押圧しているので、ローラ42
がカートリッジ1上面の欠落部a(欠落高Aを有する部
分)に落ち込んだ際にも、ローディングローラ42の回
転力が搬送力としてカートリッジ1側に十分に伝わる。
したがって、カートリッジ1に対する駆動力が不足する
ということがなく、カートリッジ1を確実に搬送するこ
とができる。なお、ローラ軸41の両端を付勢するばね
はそれぞれ同じ弾発力であっても良いが、ローラ42側
のばねの弾発力を強くしても良い。
【0044】以上のように本実施例によれば、シャッタ
4に開放爪部材53およびロックリリースレバー54を
正確に係合させるために、部材寸法や組立作業の精度を
高める必要がないため、生産コストを抑えることがで
き、且つカートリッジ1の搬送動作およびシャッタ4の
開放動作を確実に行うことができた。
【0045】(3)他の実施例 なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではな
く、次のような他の実施例を包含する。例えば、カート
リッジホルダは、MDのみならず、フロッピーディスク
その他のカートリッジに適用することもできる。また本
発明は、前記従来例のような構成を有するディスク装置
のみならず、他の構成を有するディスク装置に適用する
こともできる。例えば、ディスク装置の一例として、カ
ートリッジストッカが筐体内前方に設けられ、筐体前面
にはこのカートリッジストッカの各カートリッジ収納部
にMDを挿入するためのカートリッジ挿入口が複数形成
され、ドライブユニットとカートリッジホルダは筐体内
後方に設けられたものや、この筐体内前方に設けられた
カートリッジストッカ部分に着脱自在なディスクマガジ
ンが装着されたものなど考えられるが、本発明のカート
リッジローディンク機構は、このようなディスク装置
等、いかなるディスク装置にも用いることができる。さ
らに、ローディングローラに対する押圧手段としては、
ローラへの付勢ばねの強さを変えたり、ローラ径を大き
くするなど、適宜変更可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ローディングローラを、シャッタを備えた側のカートリ
ッジの側縁部に当接させると共にシャッタに近接させ、
且つシャッタのスライド動作を阻害しない位置に配置す
るという簡単な構成によって、部材寸法や組立作業の精
度を高めることなく生産コストを抑えつつ、シャッタが
両面に形成されたカートリッジの搬送動作、およびシャ
ッタの開放動作を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のカートリッジキャリアの平
面図。
【図2】本実施例の主要構成部の正面図。
【図3】本実施例に含まれるシャッタ開放機構を説明す
る平面図(状態)。
【図4】本実施例に含まれるシャッタ開放機構を説明す
る平面図(状態)。
【図5】本実施例に含まれるシャッタ開放機構を説明す
る平面図(状態)。
【図6】本実施例に含まれるシャッタ開放機構を説明す
る平面図(状態)。
【図7】従来及び本発明におけるMDカートリッジの平
面図。
【図8】従来のディスク装置を前後方向の垂直な断面で
切断した場合の断面図。
【図9】従来のキャリアの平面図。
【図10】従来のキャリアの平面図。
【符号の説明】
1:カートリッジ 2:MD 3:アクセス孔 4:シャッタ 11:ケース 12:カートリッジ挿入口 13:カートリッジストッカ 14:ドライブユニット 15,21,40:キャリア 23,33A,33B,42:ローディングローラ 24,42:ローラ軸 25:支持アーム 26:ばね 27:回動支点 35:シャッタ開放用ギヤ 50:伝達ギヤ群 51:カムギヤ 52:開放リンク 53:開放爪部材 54:ロックリリースレバー 55:連結部 56:板バネ 57:オープナ 58:ガイドプレート 60:スイッチリンク 61:検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 修 東京都文京区白山5丁目35番2号 クラリ オン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録用ディスクを収納し該ディスク
    を保護するスライド自在なシャッタを備えたカートリッ
    ジに用いるものであって、前記カートリッジを保持する
    カートリッジキャリアと、前記カートリッジキャリアに
    前記カートリッジを搬送するローディングローラと、前
    記カートリッジキャリア内に位置する前記カートリッジ
    の前記シャッタに係合しこれを開放する開放爪とを有す
    るカートリッジローディング機構において、 前記ローディングローラは、前記シャッタを備えた側の
    前記カートリッジの側縁部に当接すると共に前記シャッ
    タに近接しており、且つ前記シャッタのスライド動作を
    阻害しない位置に配置されていることを特徴とするカー
    トリッジローディング機構。
  2. 【請求項2】 前記カートリッジキャリア内に前記カー
    トリッジが通過可能なカートリッジ通過領域を設け、 前記カートリッジ通過領域に対して前記開放爪を出没さ
    せる開放爪出没手段を備えたことを特徴とする請求項1
    記載のカートリッジローディング機構。
  3. 【請求項3】 前記ローディングローラを前記カートリ
    ッジに対して押圧するローラ押圧手段を備えたことを特
    徴とする請求項1又は2記載のカートリッジローディン
    グ機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1024485A2 (en) * 1999-01-29 2000-08-02 Pioneer Corporation Cartridge transporting apparatus
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