JPH07110867B2 - ハロゲン化複素環式化合物の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化複素環式化合物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリハロゲン化複素環式化合物を脱ハロゲン
化して、該化合物から一部のハロゲン原子を選択的に残
したハロゲン化複素環式化合物を高収率で得る方法に関
する。
〔従来の技術と発明が解決しようとする問題点〕
特定位置にのみハロゲン置換した複素環式化合物は農薬
や医薬の中間体として広範囲に利用し得る有用な化合物
である。しかしながら、該複素環式化合物の合成方法は
現在まで極く一部の複素環式化合物についてしか研究さ
れておらず、しかも該合成に用いられる脱ハロゲン化剤
も極く限られた種類のものでしかなかった。
例えば、オーガニック・シンセシス・コレクティブボリ
ューム(Organic Synthesis Coll.Vol.)5巻、149頁に
は、トリブロムチオフェンに亜鉛3倍原子量、酢酸3.2
倍モル量を作用させ、3−ブロムチオフェンを収率89〜
90%で得る方法が記載されている。
また、アルキブ・ケミー(Arkiv.Kemi)7巻,267頁,195
4年には金属マグネシウムとエチルブロマイドとから予
めグリニャール試薬を調製し、次いで該試薬をトリブロ
ムチオフェンに作用させ、3−ブロムチオフェンを収率
51%で得る方法が記載されている。
これらの合成方法では脱ハロゲン化剤の選択性が悪く、
目的物の収率が悪い上に脱ハロゲン化剤が高価であり、
しかも、反応後の処理方法も極めて煩雑であった。ま
た、亜鉛やマグネシウムを含む廃液の処理にも問題があ
るため、工業的製造方法としては不向きであった。ま
た、比較的高収率であるオーガニック・シンセシス記載
の方法でも、副生成物として2−ブロムチオフェンが残
存し、目的物である3−ブロムチオフェン(沸点150
℃)と副生成物の2−ブロムチオフェン(沸点149℃)
との沸点が近似しているため、3−ブロムチオフェンを
分離精製することは至難の業であった。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者らは特定位置にのみハロゲン置換した複素環式
化合物を選択性よく高収率で、しかも容易に製造する方
法について鋭意研究した。
その結果、鉄粉と無機塩基とを用いることにより、ポリ
ハロゲン化複素環式化合物から特定位置にのみハロゲン
置換した複素環式化合物を選択性よく高収率で得ること
が可能であること及び、上記鉄粉として鉄と他の金属と
の混合物よりなる金属粉を用いることにより更に収率を
上げることができることを見い出し、本発明を完成させ
るに至った。
本発明は、ポリハロゲン化複素環式化合物と鉄粉及び無
機塩基とを水及び/又はアルコール中で反応させること
を特徴とするハロゲン化複素環式化合物の製造方法、及
びポリハロゲン化複素環式化合物を鉄と他の金属との混
合物よりなる金属粉(以下、鉄含有金属粉ともいう)及
び無機塩基とを水及び/又はアルコール中で反応させる
ことを特徴とするハロゲン化複素環式化合物の製造方法
である。
本発明において、原料として用いられるポリハロゲン化
複素環式化合物はいかなる合成法で得られた化合物も何
ら制限なく用いることができる。例えば、該ポリハロゲ
ン化複素環式化合物としては置換もしくは非置換の複素
環式化合物に結合した水素原子が同種又は異種の沃素原
子、臭素原子、塩素原子、フッ素原子により、2個以上
置換した複素環式化合物が挙げられる。上記の置換複素
環式化合物のハロゲン原子以外の置換基としては、ヒド
ロキシ基,メルカプト基,フェノキシ基,フェニルチオ
基,アミノ基,カルボキシ基,スルホニル基,シアノ
基,フェニル基,アルキル基,ヒドロキシアルキル基,
メルカプトアルキル基,アルケニル基,アルキニル基,
アルコキシ基,アルキルチオ基,アルキルスルホニル
基,アルコキシアルキル基,アルキルチオアルキル基,
ヘテロアリール基等が挙げられる。
該置換基であるアルキル基としては、メチル基,エチル
基,n−プロピル基,iso−プロピル,n−ブチル基,tert−
ブチル基等が挙げられる。また、該置換基であるヒドロ
キシアルキル基,メルカプトアルキル基,アルキルスル
ホニル基におけるアルキル基としては、上記アルキル基
の具体例が適宜用いられる。
また、アルケニル基の具体例としては、ビニル基,アリ
ル基,iso−プロペニル基,2−ブテニル基,3−ブテニル基
等が、アルキニル基の具体例としては、エチニル基,2−
プロピニル基等が、アルコキシ基の具体例としては、メ
トキシ基,エトキシ基,n−プロポキシ基,tert−ブトキ
シ基,n−ペントキシ基等が、アルキルチオ基の具体例と
してはメチルチオ基,エチルチオ基,n−プロピルチオ
基,iso−プロピルチオ基,n−ブチルチオ基,tert−ブチ
ルチオ基等が、アルコキシアルキル基の具体例としては
メトキシメチル基,メトキシエチル基,エトキシエチル
基,n−プロポキシメチル基,tert−ブトキシエチル基等
が、アルキルチオアルキル基の具体例としてはメチルチ
オメチル基,メチルチオエチル基,エチルチオメチル
基,エチルチオエチル基,n−プロピルチオエチル基等
が、ヘテロアリール基の具体例としては、フリル基,チ
エニル基,ピロリル基,イミダゾリル基,ピラゾリル
基,ピリジル基,ベンゾフリル基,インドリル基,キノ
リル基,ピラジニル基,ピリミジル基,ピリダジル基,
キノキサリニル基,チアゾリル基,ベンゾチアゾリル
基,イソオキサゾリル基等がそれぞれ挙げられる。
本発明で好適に用いられるポリハロゲン化複素環式化合
物を更に具体的に示せば、2,4−ジブロモ−3−メトキ
シチオフェン,3−ブロモ−5−クロロチオフェン,2,4−
ジクロロ−3−エトキシフラン,2,3−ジクロロ−5−フ
ェニルフラン,3−ブロモ−1,4−ジメチル−2−ヨード
ピロール,2,3,5−トリブロモピロール,3,4−ジクロロ−
5−メチルピラゾール,3,4,5−トリクロロピラゾール,
2,4−ジブロモ−1−メチルイミダゾール,5−クロロ−
2−ヨードイミダゾール,4,5−ジブロモイミダゾール,5
−クロロ−2,4−ジブロモイミダゾール,2,4−ゾフルオ
ロオキサゾール,2,5−ジブロモ−4−エチルオキサゾー
ル,5−ブロモ−4−クロロオキサゾール2,5−ジクロロ
−4−フルオロオキサゾール,2,4−ジブロモチアゾー
ル,5−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−ヨードチアゾー
ル,3−クロロ−5−ヨード−1,2,4,−トリアゾール、2
−クロロ−3−フルオロ−6−(2−チエニル)ピリジ
ン,2,3,5−トリブロモピリジン,2,3−ジブロモ−5.6−
ジクロロピリジン,4−ブロモ−3−クロロピリダジン,5
−クロロ−3−ヨード−4−メチルチオピリダジン,3,
4,5−トリクロロピリダジン,4−クロロ−3,6−ジブロモ
ピリダジン,3,4,6−トリブロモピリダジン,2,4−ジブロ
モピリミジン,5−ブロモ−2−クロロピリミジン,2,4,5
−トリクロロピリミジン,2−クロロ−5−フルオロ−4
−メトキシピリミジン,2,5−ジクロロ−4,6−ジメチル
ピリミジン,5−アミノ−2,3−ジクロロベンゾフラン,2,
3−ジクロロ−1−メチル−5−メルカプトインドール,
2,3,5−トリクロロイドール,2,3−ジブロモ−5−ヒド
ロキシベンゾチオフェン,2,3,5−トリブロモベンゾチオ
フェン,2,5,6−トリブロモベンゾイミダゾール,6−ジメ
チルアミノ−2,5−ジクロロベンズイミダゾール,2−ブ
ロモ−5−クロロベンゾチアゾール,2,5,6−トリクロロ
ベンゾチアゾール,2,6−ジブロモプリン,2−ブロモ−3
−クロロキノリン,2,3−ジクロロ−5−スルホキノリ
ン,2,5−ジブロモキノリン,1,4−ジブロモ−7−メチル
チオメチルキノリン,3,4−ジクロロ−7−エチルチオイ
ソキノリン,1,8−ジブロモイソキノリン,7−メトキシメ
チル−1,3,4−トリクロロイソキノリン,2,8−ジクロロ
キノキサリン,4−メチル−2,3,5−トリブロモチオフェ
ン等が挙げられる。
本発明に用いられる脱ハロゲン化剤は、鉄粉又は鉄と他
の金属との混合物よりなる金属粉(以下、鉄含有金属粉
ともいう)及び無機塩基である。即ち、本発明者らは鉄
粉と無機塩基とを組み合わせて脱ハロゲン化剤として使
用することにより、ポリハロゲン複素環式化合物からの
部分的なハロゲンの脱離を選択性よく、高収率で行うこ
とができること、及び該鉄粉としてこれに他の金属を混
合した混合物を用いることにより上記した反応において
選択性を維持しながら反応速度を著しく向上させること
ができることを見い出したのである。かかる他の金属と
しては、珪素,亜鉛,マンガン,スズ,アルミニウム,
銅等が挙げられる、鉄含有金属粉中のこれらの金属の含
有率は、一般に50容量%以下とすることが脱ハロゲン化
反応において高い選択性を発揮させることができ好まし
く、特に0.01〜30容量%,更に0.5〜20容量%の範囲が
好ましい。
また、鉄含有金属粉において、鉄と他の金属との混合形
態は特に制限されるものではない。例えば、鉄粉と上記
他の金属の1種又は2種以上の金属粉を単に混合したも
の、鉄と該他の金属の1種又は2種以上とを溶融混合し
て得られるもの、或いは鉄粉と上記溶融混合によって得
られる粉とを単に混合したものが一般的である。そのう
ち、溶融混合物を含むものは、ハロゲン化複素環式化合
物の収率の向上効果が優れているため特に好ましい。か
かる溶融混合した鉄含有金属粉の具体例としては、鋳鉄
粉,銑鉄粉,フェロシリコン等が挙げられる。
本発明において、鉄粉又は金属粉の粒子の大きさは粉状
もしくは粒状であれば特に制限されないが、反応性の面
で50〜800メッシュの範囲,好ましくは100〜500メッシ
ュの範囲であることが望ましい。
一方、無機塩基としては水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウム,水酸化リチウム等が挙げられる。
本発明において、上記した脱ハロゲン化剤を用いたポリ
ハロゲン化複素環式化合物の脱ハロゲン化反応は、水中
あるいはアルコール中又は水−アルコール混合溶媒中で
行われる。上記アルコールは、低級アルコールが好まし
く、その具体例としては、メタノール、エタノール、n
−プロパノール、iso−プロパノール、tert−ブタノー
ル等が挙げられる。また、水とアルコールの混合割合は
水1部に対してアルコール0.01〜100部の範囲で用いら
れる。
本発明において、鉄粉又は鉄含有金属粉の使用割合は、
対象とするポリハロゲン化複素環式化合物のうち脱ハロ
ゲン化するハロゲン原子数nに対して、鉄原子に換算し
て1〜2倍原子が、また、無機塩基の使用割合は1〜5
倍モルが本発明の目的を達成するために好適である。ま
た、無機塩基は通常、反応溶媒である水、アルコールま
たは水−アルコール混合溶媒に予め溶解して用いればよ
い。
本発明を実施する際の反応手順は特に限定されるもので
はないが、一般にはポリハロゲノ化複素環式化合物に所
定量の溶媒を加え、続いて所定量の鉄粉又は鉄含有金属
粉を加えた後、所定量の溶媒に溶解した所定量の無機塩
基を加えるのが一般的である。
さらに、本発明を実施する際の反応温度は0〜200℃の
範囲、好ましくは30〜150℃の範囲で選択すればよい。
さらに、反応時間は1〜40時間の範囲内、好ましくは3
〜24時間の範囲内で選択すればよい。
さらに又、本発明で得られるハロゲン化複素環式化合物
の精製方法は特に限定されるものではない。一般には未
反応の鉄粉を主成分とする金属粉を別した後、油状分
を分離し、単蒸留することにより得られるが、場合によ
り水蒸気蒸留等の手段を用いてもよい。また、生成物の
物性に応じ、減圧蒸留、再結晶又はクロマトグラフィー
等の手段によっても精製することができる。
〈効果〉 本発明の方法によれば、従来の製造方法に比べて、脱ハ
ロゲン化反応の選択性及び反応率が著しく高いため、ポ
リハロゲン化複素環式化合物から、特定位置にのみハロ
ゲン置換したハロゲン化複素環式化合物を高収率で得る
ことができる。しかも、脱ハロゲン化試剤として、鉄粉
又は鉄含有金属粉を用いるため、後処理方法が簡単であ
り、しかも無機塩基を用いるため反応装置の腐食等もな
いなど工業的生産上多くの利点を有する製造方法を提供
するものである。また、3−ブロムチオフェンを製造す
る場合、本発明の製造方法と本発明者らにより提案した
特願昭60−286895に記載した、チオフェンから2,3,5−
トリブロムチオフェンを製造する方法とを併用すること
により、チオフェンから3−ブロムチオフェンを1ポッ
ト法で選択性よく、しかも高収率で得ることが可能であ
る。
本発明の方法が前記したように高い選択性及び反応率を
示す機構は明らかではないが、鉄粉又は鉄含有金属粉及
び無機塩基よりなる脱ハロゲン化剤が水及び/又はアル
コール溶媒中で、ポリハロゲン化複素環式化合物分子中
に存在するハロゲン原子−炭素原子結合のうちより結合
エネルギーの小さいハロゲン原子に選択的に作用するこ
とによるものと推定している。従って、一般には同種の
ハロゲン原子が置換したポリハロゲノ複素環式化合物の
場合、ヘテロ原子に隣接する炭素原子に結合したハロゲ
ン原子が脱ハロゲン化し易し傾向にあり、また、異種の
ハロゲン原子が置換したポリハロゲン化複素環式化合物
の場合、置換したハロゲン原子の種類により脱ハロゲン
化されるハロゲン置換位置が異なる場合もある。本発明
の方法により得られる特定位置にのみハロゲン置換した
ハロゲン化複素環式化合物の具体例としては、 2,4−ジブロモ−3−メトキシチオフェンから4−ブロ
モ−3−メトキシチオフェン、2,3−ジクロロ−5−フ
ェニルフランから、3−クロロ−5−フェニルフラン、
2,3,5−トリブロモピロールから3−ブロモピロール、
3,4−ジクロロ−5−メチルピラゾールから4−クロロ
−5−メチルピラゾール、2,4−ジブロモ−1−メチル
イミダゾールから4−ブロモ−1−メチルイミダゾー
ル、2,4−ジフルオロオキサゾールから4−フルオロオ
キサゾール、2,5−ジブロモチアゾールから4−ブロモ
チアゾール、2,3,5−トリブロモピリジンから3,5−ジブ
ロモピリジン、4−ブロモ−3−クロロピリジンから4
−ブロモピリダジン、2,4−ジブロモピリミジンから4
−ブロモピリミジン、5−アミノ−2,3−ジクロロベン
ゾフランから5−アミノ−3−クロロベンゾフラン、2,
3−ジクロロ−1−メチル−5−メルカプトインドール
から3−クロロ−1−メチル−5−メツカプトインドー
ル、2,3−ジブロモ−5−ヒドロキシベンゾチオフェン
から3−ブロモ−5−ヒドロキシベンゾチオフェン、2,
5,6−トリブロモベンズイミダゾールから5,6−ジブロモ
ベンズイミダゾール、2−ブロモ−5−クロロベンゾチ
アゾールから5−クロロベンゾチオアゾール、2−ブロ
モ−3−クロロキノリンから3−クロロキノリン、1,4
−ジブロモ−7−メチルチオメチルイソキノリンから4
−ブロモ−7−メチルチオメチルイソキノリン、2,8−
ジクロロキノキサリンから8−クロロキノキサリン等が
挙げられる。
〔実施例〕
以下、本発明をより具体的に説明するために実施例を挙
げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例において収率は、反応率×選択率によ
り表わすことができる。
実施例1 攪拌器、冷却管を備えた1.0l−三つ口フラスコに2,3,5
−トリブロムチオフェン200g、メタノール200mlと第1
表に示す鉄粉又は鉄含有金属粉(鋳鉄粉)115.2gを加
え、油浴に設置した。次いで攪拌下、水300mlにKOH122.
7gを溶かした水溶液を徐々に添加した。添加後、油浴12
0℃で加熱還流した。一定の3−ブロムチオフェンの収
率となるまでに要する時間を測定した。結果を第1表に
示す。上記の各反応共に、反応終了後の生成物中には2
−ブロムチオフェンは全く存在せず、高い選択性を示し
た。
実施例2 攪拌器、冷却管を備えた2.0l−三つ口フラスコにチオフ
ェン100gを加え、0℃の水浴に設置した。次いで、攪拌
下、臭素556.2gを徐々に添加し、添加後、水浴0℃で約
20時間攪拌して2,3,5−トリブロムチオフェンを得た。
続いて、水200mlと鉄粉219.3gを加え、さらに攪拌下、
水400mlにKOH253.7gを溶かした水溶液を徐々に添加し
た。添加後、油浴120℃で24時間加熱還流した。室温に
戻した後、水蒸気蒸留を行なうことにより3−ブロムチ
オフェンを184.3g得た。収率は原料チオフェンに対して
95.0%であった。該生成物中には2−ブロムチオフェン
は全く存在せず高い選択性を示した。
実施例3 攪拌器、冷却管を備えた1.0l−三つ口フラスコに2,3−
ジブロムベンゾチオフェン200g、水200mlと鉄粉45.6g、
亜鉛末8.9gを加え油浴に設置した。次いで攪拌下、水40
0mlにNaOH51.7gを溶かした水溶液を徐々に添加した。添
加後、油浴120℃で17時間加熱還流した。室温に戻した
後、水蒸気蒸留を行い目的物である3−ブロムベンゾチ
オフェン138.6gを得た。収率は原料である2,3−ジブロ
ムベンゾチオフェンに対して98.5%であった。
実施例4 実施例1に従い、第2表に示すポリハロゲン化複素環式
化合物を脱ハロゲン化剤として鉄粉又は鉄含有金属粉と
無機塩基とを用い、特定位置にのみハロゲン置換した複
素環式化合物を合成する反応を実施した。反応後、鉄粉
または鉄含有金属粉を別し、液を塩化メチレン300m
lで抽出し、抽出液を塩化カルシウムで乾燥後、常圧蒸
留して目的物を得た。該合成条件及び収率を第2表に示
す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリハロゲン化複素環式化合物と鉄粉及び
    無機塩基とを水及び/又はアルコール中で反応させるこ
    とを特徴とするハロゲン化複素環式化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリハロゲン化複素環式化合物と鉄と他の
    金属との混合物よりなる金属粉及び無機塩基とを水及び
    /又はアルコール中で反応させることを特徴とするハロ
    ゲン化複素環式化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】金属粉中の他の金属成分の割合が50容量%
    以下である特許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】金属粉が鉄と他の金属との溶融混合物であ
    る特許請求の範囲第2項記載の方法。
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