JP2008527142A - 熊田カップリング反応の改良法 - Google Patents

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Abstract

3−ハロチオフェンからの3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンの形成法。更に詳しくは、3−ハロチオフェンを触媒及び2−メチルテトラヒドロフラン溶媒の存在下でアルキルマグネシウムハライド又はアリールマグネシウムハライドグリニャール試薬と反応させることによって3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンを製造するための熊田カップリング反応に対する改良である。2−メチルテトラヒドロフランは、グリニャール試薬の濃度を高めることを可能にし、ジチエニル副産物の生成も最小限又は皆無なので、その他の公知法よりも高い生成物収率と低コストを達成する。

Description

発明の詳細な説明
発明の背景
発明の分野
本発明は、3−ハロチオフェンから3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンを形成する方法に関する。更に詳しくは、本発明は3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンを製造するための熊田(Kumada)カップリング反応に対する改良に関する。
関連技術の記載
アルキル置換チオフェン及びアリール置換チオフェンは導電性ポリマーの重要な中間体である。導電性ポリマーは、ポリマーの機械的性質を保持しつつ金属の電気的性質も有する材料である。そのような導電性ポリマーは、ポリマーの導電性を促進するドーピング材料と組み合わせると導電性になる材料である。これは当該技術分野で一般に“ポリマーのドーピング”と呼ばれ、導電性に対するエネルギー閾値を低くする。一部の導電性ポリマーのドーピングに適したドーピング材料は、ヨウ素、臭素及び塩素のようなハロゲンなどである。近年、天然導電性金属の導電性に迫れるほどの導電性ポリマーの開発がもたらされた。今日、導電性ポリマーは、光学及び電子デバイス、エレクトロルミネセントデバイス、センサ及びシールド材料のようなデバイスの製造にとって特に望ましい材料である。
導電性ポリマーによって示される導電度は分子レベルにおける秩序度に依存する。これは一部は、結晶格子が電子のための重複経路を可能にするためである。適当なドーピング材料と組み合わせた場合に導電性を示すポリマーにポリチオフェンがある。ポリチオフェンは、効果的に自己集合してよく秩序化された高導電性ナノスケール層になり、また広範囲の商業用途に有用な汎用性を有しているため、特に望ましい。しかしながら、ポリ(チオフェン)の一つの欠点は、それらが不溶性なために加工を困難にしていることである。溶解性と加工性を増大するために3位にアルキル鎖を加えることが知られている。それによってポリ(3−アルキルチオフェン)が得られる。
例えば、Tamao,K.; Kodama,S.; Nakajima,I.; Kumada,M.; Minato,A.;及びSuzuki,K.による論文“ニッケル−ホスフィン錯体に触媒されるグリニャールカップリングII.ヘテロサイクリック化合物のグリニャールカップリング(Nickel-Phosphine Complex-Catalyzed Grignard Coupling II. Grignard Coupling of Heterocyclic Compounds)”(Tetrahedron 1982,38,3347−3354)(以後“熊田ら”)に、触媒としてニッケル−ホスフィン錯体の存在下でヘテロサイクリックハライドと様々なグリニャール試薬とのクロスカップリング反応が解説されている。特に該論文は、有機基、例えばアルキル基をハロゲン化へテロサイクル、例えば5及び6員の窒素又は硫黄含有ヘテロサイクリック化合物に、ニッケル−ホスフィン触媒錯体、例えば[1,3−ビス(ジフェニルホスホニル)プロパンニッケル(II)クロリド](NiCldppp)を用いて導入する方法を解説している。熊田らによれば、ハロゲンが結合しているヘテロサイクルの炭素原子上に有機基を導入し、異性体的に純粋なカップリング生成物を得ることを教える反応手順が記載されている。しかしながら、熊田らの記載した手順は、反応混合物から析出する望ましくないジチエニル副産物を生成し、所望生成物の収率を制限することが分かった。
本発明は、熊田らが記載したカップリング反応の改良法である。本発明は、3−アルキルチオフェン及び3−アリールチオフェンを格別に高収率で製造するための方法を提供する。具体的には、本発明は、3−ハロチオフェンを触媒及び2−メチルテトラヒドロフラン溶媒の存在下でアルキルマグネシウムハライドグリニャール試薬と反応させることを含み、前記溶媒中の試薬濃度は少なくとも約0.5mol/Lである3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンの形成法を記載する。思いがけず2−メチルテトラヒドロフラン溶媒の使用が、高濃度のグリニャール試薬と最小限又は皆無のジチエニル副産物生成を可能にすることが分かった。所望の3−アルキルチオフェン反応生成物について得られた高収率(スペース収率、kg/l)は、熊田らの記載した周知法と比べて約5倍の収率である。反応混合物のガスクロマトグラフィーによって決定された粗収率又は選択性は約70〜80%から約97〜99%まで増加しうる。
発明の要旨
本発明は、3−ハロチオフェンを触媒及びメチルテトラヒドロフラン溶媒の存在下でアルキルマグネシウムハライド又はアリールマグネシウムハライドのいずれかのグリニャール試薬と反応させることを含む3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンの形成法を提供する。ここで、グリニャール試薬は前記溶媒に対して少なくとも約0.5mol/Lの量で存在する。
本発明はまた、
a)アルキルマグネシウムハライド又はアリールマグネシウムハライドのいずれかのグリニャール試薬をメチルテトラヒドロフラン溶媒中に形成すること(グリニャール試薬は前記溶媒に対して少なくとも約0.5mol/Lの量で存在する);
b)触媒とメチルテトラヒドロフラン溶媒の組合せを含む触媒組成物を別に形成すること;
c)前記の触媒組成物を前記のグリニャール試薬及びメチルテトラヒドロフラン溶媒と混合して反応混合物を形成すること;及び
d)その後、3−ハロチオフェンを前記反応混合物と、3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンのいずれかを製造するに足る条件下で反応させること、
を含む、3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンの形成法も提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、3−ハロゲン置換チオフェンから3−アルキル又は3−アリール置換チオフェンを形成するための改良法を提供する。本反応を実施する従来的方法は前述の熊田らの論文に記載されている。熊田法は、テトラヒドロフラン溶媒での、3−ハロチオフェンとグリニャール試薬及びニッケル触媒との反応を含む。しかしながら、熊田の反応プロセス、又はTHF、ジエチルエーテル又はメチルターシャリーブチルエーテル(MTBE)溶媒を用いる方法によって達成される収率は、カップリング反応を妨害するジチエニル副産物の生成によって制限される。思いがけず、メチルテトラヒドロフラン(メチル−THF)溶媒、特に2−メチルテトラヒドロフランを使用すると妨害副産物の形成が実質的に削減又は完全に排除され、グリニャール試薬と触媒両方の高濃度が可能となり、アルキルチオフェン又はアリールチオフェンのほぼ定量的収率が達成されることが分かった。メチル−THFは、過酸化物形成傾向が小さいので他の溶媒よりずっと安全であるということからも好適である。
グリニャール試薬はよく知られた技術を用いて製造される。グリニャール試薬は極めて反応性の高い物質で、有機基、例えばアルキル又はアリール基が高極性共有結合によってマグネシウムに結合し、一方マグネシウムはイオン結合によってハロゲンイオン、例えば臭化物又は塩化物イオンに結合してなる。グリニャール試薬は感受性物質なので一般的には使用直前に、有機ハライド、例えば臭化メチル又はブロモデカンをマグネシウム金属と本質的に完全乾燥溶媒中で反応させることによって製造する。さらに、空気も通常は反応容器から、例えば窒素を流すことによって除去する。
本発明の方法では、グリニャール試薬は、マグネシウム金属を容器(例えばフラスコ)中でメチルテトラヒドロフランと混合することによって製造する。本発明の好適な態様において、メチルテトラヒドロフラン溶媒は2−メチルテトラヒドロフランを含む。3−メチルテトラヒドロフランも有用である。本発明の好適な態様において、マグネシウム金属とm−THFは約1:3〜約1:6のモル比で混合される。次に、有機ハライド、すなわち1−ブロモアルカン、例えば1−ブロモヘキサン、1−ブロモデカン又は1−ブロモドデカンをフラスコに加え、マグネシウム金属と反応させて、式RMgXを有する化合物を形成させる。式中、RはC〜C20アルキル基又はC〜C20アリール基のいずれかであり、Xはハロゲンである。アルキル基又はアリール基がC20を超えうることも本発明の範囲内であるが、最善の結果はC〜C20アルキル基又はC〜C20アリール基で期待される。本発明の好適な態様において、Rは好ましくは約4〜約20個の炭素原子を有するアルキル基を含む。さらに好ましくは、Rは約6〜約12個の炭素原子を有するアルキル基を含む。このアルキル又はアリール基は最終的には3−ハロチオフェン反応物のハロゲン基を置換し、本発明の3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンが形成される。従って、グリニャール試薬のタイプによってアルキルチオフェンが製造されるかアリールチオフェンが製造されるかが決まる。本発明の好適な態様において、グリニャール試薬は好ましくは、ヘキシルマグネシウムハライド、デシルマグネシウムハライド又はドデシルマグネシウムハライドのいずれかを含むアルキルマグネシウムハライドである。従って、本発明の好適な3−アルキルチオフェンは、3−ヘキシルチオフェン、3−デシルチオフェン及び3−ドデシルチオフェンである。式RMgXにおいて、Xは任意のハロゲンを含みうるが、好ましくは臭素、塩素又はヨウ素のいずれかを含む。従って、本発明のグリニャール試薬は、好ましくは、アルキルマグネシウムブロミド、アルキルマグネシウムクロリド又はアルキルマグネシウムヨージド、あるいはアリールマグネシウムブロミド、アリールマグネシウムクロリド又はアリールマグネシウムヨージドを含む。グリニャール試薬とその形成は当該技術分野で周知である。本発明の好適な態様において、得られたグリニャール試薬はm−THF中で約0.5mol/L〜約5.0mol/L、さらに好ましくは約2.0mol/L〜約4.0mol/L、最も好ましくは約3.0mol/L〜約3.5mol/Lの濃度を有する。
本発明のための有用な触媒組成物も周知である。好適な触媒は熊田らの論文に記載のものを含む。該論文は引用によって本明細書に援用する。適切な触媒は、当該技術分野で周知の典型的なニッケル及びパラジウム触媒、例えば、Ni(II)、Ni(0)、Pd(II)及びPd(0)化合物を含む。本発明の好適な態様において、該触媒は、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II)、ニッケル(II)アセチルアセトナート、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンニッケル(II)クロリド、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)を含みうる。ニッケル(II)アセチルアセトナートとトリ−tert−ブチルホスフィン、トリアダマンチルホスフィン、1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリウムクロリド、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド、1,3,4−トリフェニル−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イリデン、1,3−ジアダマンチル−イミダゾリウムクロリド、1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリジニウムクロリド、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−イミダゾリジニウムクロリドの錯体、及びその懸濁液及び組合せ、並びに上記いずれかの懸濁液及び組合せも好適である。最も好適な触媒は、1,3−ジフェニルホスフィノプロパンニッケルジクロリド(Ni(dppp)Cl)である。
本発明の触媒組成物は懸濁液又は溶液の形態であり得る。上記触媒は一般的にメチルテトラヒドロフラン中の懸濁液としてなる。しかしながら、グリニャール試薬の一部を触媒−m−THF懸濁液中に加えることによって触媒溶液を形成してもよい。好適な態様において、触媒溶液は、触媒化合物に対して約0.9当量〜約3.0当量のグリニャール試薬、さらに好ましくは触媒化合物に対して約1.5〜約2.5当量の前記グリニャール試薬を加えることによって形成する。概ね、触媒は好ましくは、前記溶媒中約0.001mol%〜約10mol%、さらに好ましくは約0.01mol%〜約1.0mol%、最も好ましくは前記溶媒中約0.09mol%〜約0.1mol%の触媒化合物濃度を含む。最も好ましくは、触媒組成物はメチルTHF中の触媒化合物の懸濁液であり、該触媒化合物は好ましくは前記溶媒の約1重量%〜約50重量%の濃度を含む。
本発明の3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンは、3−ハロチオフェン反応物を触媒の存在下で本明細書中に記載のアルキルマグネシウムハライド又はアリールマグネシウムハライドグリニャール試薬と反応させることによって形成する。この反応はメタセシス反応として知られている。ハロチオフェンは任意の3−ハロゲン化チオフェンを含んでよいが、ハロゲンは典型的には臭素、塩素又はヨウ素である。本発明の好適な態様において、3−ハロチオフェンは3−ブロモチオフェン又は3−クロロチオフェンのいずれかを含む。
本発明の反応の方法は、最初に触媒組成物とグリニャール試薬を混合し、次いで3−ハロチオフェンを加えることによって実施できる。あるいは、3−ハロチオフェンをグリニャール試薬と混合し、次いで触媒組成物を加えてもよいし、最初に触媒組成物と混合し、次いでグリニャール試薬を加えてもよい。これらのステップ順は例示を意図したものであって、制限を意図しているのではない。反応ステップの更なる例は以下の実施例に記載した。例えば、実施例3では、マグネシウム金属と1−ブロモデカンを100%の2−メチルテトラヒドロフラン溶媒中でニッケル(II)触媒と共に混合する。その後3−ブロモチオフェンをフラスコに加える。
3−ハロチオフェンはニート(neat)又はメチルTHFのような溶媒と共に加えることができる。好ましくは、3−ハロチオフェンは、ハロチオフェン対グリニャール試薬のモル比約0.7:1当量〜約1.2:1当量、さらに好ましくは約0.75:1当量〜約1:1当量、最も好ましくは約0.8:1当量〜約0.85:1当量で加える。前述の各反応、すなわちグリニャール試薬の形成及びグリニャールメタセシスカップリング反応は、好ましくは約−20℃〜約100℃の反応温度で実施されるが、より好適な反応温度範囲は約0℃〜約20℃、最も好適な範囲は約15℃〜約20℃である。この方法の結果、ほぼ定量的収率の3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンが得られる。これはあらゆる先行技術の方法で達成されるより大きい。
以下の非制限的実施例で本発明の方法をより具体的に説明する。
反応スキーム
本発明のプロセスの好適な反応スキームは次の通りである。
Figure 2008527142
実施例1
フラスコに57.1g(2.35mol)のマグネシウム金属と700mlの2−メチルテトラヒドロフランを入れる。フラスコの内容物を60〜70℃に加熱する。反応は、フラスコに2−メチルテトラヒドロフラン中ヘキシルマグネシウムブロミド(1N)を5ml加えることによって開始する。溶媒中のグリニャール試薬濃度は3.35mol/Lである。フラスコの温度を80〜85℃に上げる。次に396gのブロモヘキサン(2.4mol)を2.5時間かけてフラスコに加える。次にフラスコを加熱還流し、さらに2時間撹拌する。2時間後、フラスコを15〜20℃に冷却する。その後5mlの2−メチルテトラヒドロフラン中1.6gのNi(dppp)Cl触媒の懸濁液を加える。次に4時間かけて326.1g(2mol)の3−ブロモチオフェンを加える。これをさらに16時間撹拌する。次に反応混合物を1000mlのHCl(10% w/w)で加水分解する。100%の転化が達成され、ビスチエニル副産物も本質的にない。粗分析で98.5%である。
この手順に従って5回の実験を実施した。
Figure 2008527142
実施例2
フラスコに58.3g(2.4mol)のマグネシウム金属と500mlの2−メチルテトラヒドロフランを入れる。フラスコの内容物を60〜70℃に加熱する。反応は、フラスコに2−メチルテトラヒドロフラン中ヘキシルマグネシウムブロミド(1N)を5ml加えることによって開始する。溶媒中のグリニャール試薬濃度は4.8mol/Lである。フラスコの温度を80〜85℃に上げる。次に396.2gのブロモヘキサン(2.4mol)を2.5時間かけてフラスコに加える。次にフラスコを加熱還流し、さらに2時間撹拌する。1時間後、フラスコを15〜20℃に冷却する。その後5mlの2−メチルテトラヒドロフラン中1.6gのNi(dppp)Cl触媒の懸濁液を加える。次に4時間かけて326.1g(2mol)の3−ブロモチオフェンを加える。これをさらに16時間撹拌する。次に反応混合物を1000mlのHCl(10% w/w)で加水分解する。ビスチエニル副産物なしに100%の転化が達成され、粗分析で98.5%である。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、15.4%の3−ブロモチオフェン、81.1%の3−ヘキシルチオフェン及び0.0%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、8.7%の3−ブロモチオフェン、88.0%の3−ヘキシルチオフェン及び0.0%のビスチエニル副産物を示した。15時間後のGCでは、0.0%の3−ブロモチオフェン、97.5%の3−ヘキシルチオフェン、0.0%のビスチエニル副産物及び0.41%の3−(1−メチル−ペンチル)チオフェンを示した。
実施例3
1.2molのマグネシウム金属と1.2molの1−ブロモデカンを100%の2−メチルテトラヒドロフラン溶媒中で混合し、300mgの(1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)ジクロロニッケル(II)触媒も混合した。溶媒中のグリニャール試薬濃度は2.6mol/Lである。次に3−ブロモチオフェン(1当量)をフラスコに加える。反応は室温で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、27.1%の3−ブロモチオフェン、30.0%の3−デシルチオフェン及び0.9%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、0.0%の3−ブロモチオフェン、92.6%の3−デシルチオフェン及び2.3%のビスチエニル副産物を示した。2.5時間後のGCでは、0.0%の3−ブロモチオフェン、94.6%の3−デシルチオフェン及び1.9%のビスチエニル副産物を示した。
実施例4(比較)
ヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1当量)を、50:50のテトラヒドロフラン/トルエン溶媒、3−ブロモチオフェン(1当量)及び200mgのジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)触媒の混合物に加えた。溶媒中のグリニャール試薬濃度は1mol/Lである。反応は80℃で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィー(GC)で、15.2%の3−ブロモチオフェン、38.0%の3−ヘキシルチオフェン及び17.9%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、2.0%の3−ブロモチオフェン、40.7%の3−ヘキシルチオフェン及び23.9%のビスチエニル副産物を示した。2.5時間後のGCでは、1.3%の3−ブロモチオフェン、42.1%の3−ヘキシルチオフェン、24.3%のビスチエニル副産物及び2.53%の3−(1−メチルペンチル)チオフェンを示した。この結果は、ジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)触媒と50:50のTHF/トルエン溶媒を使用すると選択性が低いことを示している。さらに、望ましくない量のビスチエニル及び3−(1−メチルペンチル)チオフェン副産物の生成も示している。
実施例5(比較)
ヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1当量)を、50:50のTHF/トルエン溶媒、3−ブロモチオフェン(1当量)及び200mgのジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)触媒の混合物に加えた。溶媒中のグリニャール試薬濃度は1mol/Lである。反応は室温で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、7.1%の3−ブロモチオフェン、66.8%の3−ヘキシルチオフェン及び12.6%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、2.2%の3−ブロモチオフェン、70.4%の3−ヘキシルチオフェン及び13.3%のビスチエニル副産物を示した。2.5時間後のGCでは、2.1%の3−ブロモチオフェン、68.8%の3−ヘキシルチオフェン、14.0%のビスチエニル副産物及び0.23%の3−(1−メチルペンチル)チオフェンを示した。この結果は、ジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)触媒と50:50のTHF/トルエン溶媒の使用により、実施例5よりも良好な選択性を示しているが、不完全な転化と望ましくない量のビスチエニル副産物をもたらした。
実施例6(比較)
ヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1当量)を、100%テトラヒドロフラン溶媒、3−ブロモチオフェン(1当量)及び200mgのジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)触媒の混合物に加えた。溶媒中のグリニャール試薬濃度は1mol/Lである。反応は60℃で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、9.6%の3−ブロモチオフェン、36.2%の3−ヘキシルチオフェン及び25.7%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、6.6%の3−ブロモチオフェン、38.6%の3−ヘキシルチオフェン及び27.1%のビスチエニル副産物を示した。2.5時間後のGCでは、3.3%の3−ブロモチオフェン、37.7%の3−ヘキシルチオフェン及び20.3%のビスチエニル副産物を示した。高温(60℃)と100%テトラヒドロフラン溶媒は、低選択性、不完全な転化、及び望ましくない量のビスチエニル副産物をもたらした。
実施例7(比較)
ヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1当量)を、100%テトラヒドロフラン溶媒、3−ブロモチオフェン(1当量)及び200mgのジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)触媒の混合物に加えた。溶媒中のグリニャール試薬濃度は1mol/Lである。反応は0℃で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、0.09%の3−ブロモチオフェン、82.7%の3−ヘキシルチオフェン及び6.6%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、0.09%の3−ブロモチオフェン、82.3%の3−ヘキシルチオフェン及び6.7%のビスチエニル副産物を示した。2.5時間後のGCでは、0.5%の3−ブロモチオフェン、81.5%の3−ヘキシルチオフェン及び6.4%のビスチエニル副産物を示した。低温(0℃)で満足のゆく選択性が得られたが、望ましくない量のビスチエニル副産物が生じた。
実施例8(比較)
3−ブロモチオフェン(1当量)を100%ジエチルエーテル溶媒中のヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1.2当量)及び200mgのジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)触媒と反応させる。溶媒中のグリニャール試薬濃度は2mol/Lである。反応は室温で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、0.2%の3−ブロモチオフェン、74.3%の3−ヘキシルチオフェン及び10.5%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、0.1%の3−ブロモチオフェン、73.6%の3−ヘキシルチオフェン及び11.85%のビスチエニル副産物を示した。2.5時間後のGCでは、0.3%の3−ブロモチオフェン、73.3%の3−ヘキシルチオフェン、10.7%のビスチエニル副産物及び0.09%の3−(1−メチルペンチル)チオフェンを示した。ジエチルエーテル溶媒は完全転化をもたらしたが、選択性はわずか〜70%であり、望ましくない量のビスチエニル副産物が形成された。
実施例9(比較)
3−ブロモチオフェン(1当量)を100%ジエチルエーテル溶媒中のヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1.2当量)及び200mgの(1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)ジクロロニッケル(II)触媒と反応させる。溶媒中のグリニャール試薬濃度は2mol/Lである。反応は室温で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、0.1%の3−ブロモチオフェン、91.2%の3−ヘキシルチオフェン及び0.13%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、0.2%の3−ブロモチオフェン、90.0%の3−ヘキシルチオフェン及び0.2%のビスチエニル副産物を示した。2.5時間後のGCでは、0.16%の3−ブロモチオフェン、90.7%の3−ヘキシルチオフェン、0.2%のビスチエニル副産物及び0.4%の3−(1−メチルペンチル)チオフェンを示した。ジエチルエーテル溶媒と(1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)ジクロロニッケル(II)触媒で〜90%の選択性がもたらされた。この反応混合物は2mol/Lの濃度で望ましくないことに固体を形成するので、プラントスケールで処理することができない。これは、水に固体をパージできないためである。そのため反応への水の添加が必要になる。これは突然反応を起こしかねない水の蓄積をもたらしうるので、制御されない発熱を招くことになり、深刻な安全上の問題を提起する。
実施例10(比較)
3−ブロモチオフェン(1当量)を100%ジエチルエーテル溶媒中のヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1.2当量)及び200mgのジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)触媒と反応させる。溶媒中のグリニャール試薬濃度は2mol/Lである。反応は室温で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、77.2%の3−ブロモチオフェン、4.2%の3−ヘキシルチオフェン及び0.5%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、78.1%の3−ブロモチオフェン、4.0%の3−ヘキシルチオフェン及び0.2%のビスチエニル副産物を示した。2.5時間後のGCでは、76.8%の3−ブロモチオフェン、4.5%の3−ヘキシルチオフェン及び0.3%のビスチエニル副産物を示した。ジエチルエーテル溶媒とジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)触媒は転化率が悪かった。
実施例11(比較)
3−ブロモチオフェン(1当量)を100%ジエチルエーテル溶媒中のヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1.2当量)及び200mgのジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)触媒と反応させる。溶媒中のグリニャール試薬濃度は2mol/Lである。反応は0℃で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、0.09%の3−ブロモチオフェン、81.5%の3−ヘキシルチオフェン及び5.3%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、0.09%の3−ブロモチオフェン、82.5%の3−ヘキシルチオフェン及び5.1%のビスチエニル副産物を示した。2.5時間後のGCでは、0.07%の3−ブロモチオフェン、82.9%の3−ヘキシルチオフェン、5.2%のビスチエニル副産物及び0.09%の3−(1−メチルペンチル)チオフェンを示した。ジエチルエーテル溶媒、0℃の反応温度及びジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)触媒は完全転化と良好な選択性(〜80%)をもたらしたが、5.2%のビスチエニル副産物を生じた。
実施例12(比較)
3−ブロモチオフェン(1当量)を100%ジエチルエーテル溶媒中のヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1.2当量)及び200mgのニッケル(II)アセチルアセトナート触媒と反応させる。溶媒中のグリニャール試薬濃度は2mol/Lである。反応は室温で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、60.0%の3−ブロモチオフェン、5.7%の3−ヘキシルチオフェン及び5.9%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、40.1%の3−ブロモチオフェン、12.7%の3−ヘキシルチオフェン、16.2%のビスチエニル副産物及び2.4%の3−(1−メチルペンチル)チオフェンを示した。ニッケル(II)アセチルアセトナート触媒とジエチルエーテル溶媒は不完全な転化をもたらした。
実施例13(比較)
3−ブロモチオフェン(1当量)を100%ジエチルエーテル溶媒中のヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1.2当量)及び12.6mgの(1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)ジクロロニッケル(II)触媒と反応させる。溶媒中のグリニャール試薬濃度は2mol/Lである。反応は室温で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、60.9%の3−ブロモチオフェン、27.2%の3−ヘキシルチオフェン及び0.3%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、45.6%の3−ブロモチオフェン、42.9%の3−ヘキシルチオフェン及び0.3%のビスチエニル副産物を示した。2.5時間後のGCでは、35.6%の3−ブロモチオフェン、51.8%の3−ヘキシルチオフェン、0.3%のビスチエニル副産物及び0.31%の3−(1−メチルペンチル)チオフェンを示した。減量した(1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)ジクロロニッケル(II)触媒とジエチルエーテル溶媒は不完全な転化をもたらした。
実施例14(比較)
3−ブロモチオフェン(1当量)を100%ジエチルエーテル溶媒中のヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1.2当量)と触媒なしで反応させる。溶媒中のグリニャール試薬濃度は2mol/Lである。反応は室温で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、85.7%の3−ブロモチオフェン、0.5%の3−ヘキシルチオフェン及び0.4%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、85.7%の3−ブロモチオフェン、1.1%の3−ヘキシルチオフェン及び0.2%のビスチエニル副産物を示した。これは触媒なしでは転化がほとんど起こらないことを示している。
実施例15(比較)
3−ブロモチオフェン(1当量)を100%ジエチルエーテル溶媒中のヘキシルマグネシウムブロミドグリニャール試薬(1.2当量)及び12.6mgのジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)触媒と反応させる。溶媒中のグリニャール試薬濃度は2mol/Lである。反応は室温で実施した。反応生成物の即時ガスクロマトグラフィーで、85.3%の3−ブロモチオフェン、1.7%の3−ヘキシルチオフェン及び0.5%のビスチエニル副産物を示した。1時間後のGCでは、68.0%の3−ブロモチオフェン、3.1%の3−ヘキシルチオフェン、6.3%のビスチエニル副産物及び0.89%のを示した。これはジエチルエーテル溶媒とジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)触媒では転化不良であることを示している。
実施例16(比較)
3−ブロモチオフェン(1当量)を100%THF溶媒中の1.1molのマグネシウム金属及び1.15molの1−ブロモヘキサン、そして815mgの(1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)ジクロロニッケル(II)触媒(懸濁液)とフラスコで混合する。溶媒中のグリニャール試薬濃度は2.2mol/Lである。反応は室温で実施した。反応生成物の即時のガスクロマトグラフィーで、85.3%の3−ブロモチオフェン、1.7%の3−ヘキシルチオフェン及び0.5%のビスチエニル副産物を示した。48時間後のGCでは、2.9%の3−ブロモチオフェン、64.5%の3−ヘキシルチオフェン、9.8%のビスチエニル副産物及び3.34%の3−(1−メチルペンチル)チオフェンを示した。これは100%THF溶媒では選択性が悪いことを示している。
実施例17(比較)
3−ブロモチオフェン(1当量)を50:50のTHF/MTBE溶媒中の1.2molのマグネシウム金属及び1.2molの1−ブロモヘキサン、そして600mgの(1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)ジクロロニッケル(II)触媒(懸濁液)とフラスコで混合する。溶媒中のグリニャール試薬濃度は1.3mol/Lである。反応は室温で実施した。15時間後の反応生成物のガスクロマトグラフィーで、0.2%の3−ブロモチオフェン、86.7%の3−ヘキシルチオフェン、5.6%のビスチエニル副産物及び1.59%の3−(1−メチルペンチル)チオフェンを示した。これは50:50のTHF/MTBE溶媒ではビスチエニル及び3−(1−メチルペンチル)チオフェンの副産物形成が高いことを示している。概して、比較例は、選択性に関する主要なインプット要素は触媒、次に温度であり、溶媒は選択性の最終完成に寄与していることを示している。数字で表すと、60%、30%、10%の寄与度である。メチルTHF中ではグリニャール試薬濃度は4mol/Lまで可能である。
本発明を好適な態様を参照しながら特別に示し記載してきたが、当業者であれば本発明の精神及び範囲から離れることなく多様な変形及び変更が可能であることは容易に分かるであろう。特許請求の範囲は、開示した態様、前述の内容の代替物及びそれらのすべての等価物をカバーすると解釈されるものとする。

Claims (23)

  1. 3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンの形成法であって、3−ハロチオフェンを触媒及びメチルテトラヒドロフラン溶媒の存在下でアルキルマグネシウムハライド又はアリールマグネシウムハライドのいずれかのグリニャール試薬と反応させることを含み、グリニャール試薬は前記溶媒に対して少なくとも約0.5mol/Lの量で存在する、3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンの形成法。
  2. 3−(C〜C20)アルキルチオフェンを形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 3−(C〜C20)アリールチオフェンを形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記グリニャール試薬が前記溶媒に対して約2.0mol/L〜約4.0mol/Lの量で存在する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記グリニャール試薬が前記溶媒に対して約3.0mol/L〜約3.5mol/Lの量で存在する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記溶媒が2−メチルテトラヒドロフランを含む、請求項1に記載の方法。
  7. グリニャール試薬がC〜C20アルキルマグネシウムハライドを含む、請求項1に記載の方法。
  8. グリニャール試薬が、ヘキシルマグネシウムハライド、デシルマグネシウムハライド、又はドデシルマグネシウムハライドを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記触媒が、Ni(II)、Ni(0)、Pd(II)及びPd(0)化合物並びにそれらの組合せからなる群から選ばれる物質を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記触媒が、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II);ニッケル(II)アセチルアセトナート;1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンニッケル(II)クロリド;ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II);ニッケル(II)アセチルアセトナートとトリ−tert−ブチルホスフィン、トリアダマンチルホスフィン、1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリウムクロリド、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド、1,3,4−トリフェニル−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イリデン、1,3−ジアダマンチル−イミダゾリウムクロリド、1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリジニウムクロリド、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−イミダゾリジニウムクロリドの錯体、及びそれらの組合せからなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
  11. 前記反応が約15℃〜約20℃の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
  12. 3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンの形成法であって、
    a)アルキルマグネシウムハライド又はアリールマグネシウムハライドのいずれかのグリニャール試薬をメチルテトラヒドロフラン溶媒中に形成すること(グリニャール試薬は前記溶媒に対して少なくとも約0.5mol/Lの量で存在する);
    b)触媒とメチルテトラヒドロフラン溶媒の組合せを含む触媒組成物を別に形成すること;
    c)触媒組成物をグリニャール試薬及びメチルテトラヒドロフラン溶媒と混合して反応混合物を形成すること;及び
    d)その後、3−ハロチオフェンを前記反応混合物と、3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンのいずれかの反応生成物を製造するに足る条件下で反応させること、
    を含む方法。
  13. 3−(C〜C20)アルキルチオフェンを形成することを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 3−(C〜C20)アリールチオフェンを形成することを含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記グリニャール試薬が前記溶媒に対して約2.0mol/L〜約4.0mol/Lの量で存在する、請求項12に記載の方法。
  16. 前記グリニャール試薬が前記溶媒に対して約3.0mol/L〜約3.5mol/Lの量で存在する、請求項12に記載の方法。
  17. 前記溶媒が2−メチルテトラヒドロフランを含む、請求項12に記載の方法。
  18. 前記触媒が前記溶媒に対して約0.001mol%〜約10mol%の量で存在する、請求項12に記載の方法。
  19. グリニャール試薬がC〜C20アルキルマグネシウムハライドを含む、請求項12に記載の方法。
  20. 前記触媒が、Ni(II)、Ni(0)、Pd(II)及びPd(0)化合物並びにそれらの組合せからなる群から選ばれる物質を含む、請求項12に記載の方法。
  21. 前記重合触媒が、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II);ニッケル(II)アセチルアセトナート;1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンニッケル(II)クロリド;ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II);ニッケル(II)アセチルアセトナートとトリ−tert−ブチルホスフィン、トリアダマンチルホスフィン、1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリウムクロリド、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド、1,3,4−トリフェニル−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イリデン、1,3−ジアダマンチル−イミダゾリウムクロリド、1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリジニウムクロリド、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−イミダゾリジニウムクロリドの錯体、及びそれらの組合せからなる群から選ばれる、請求項12に記載の方法。
  22. 3−アルキルチオフェン又は3−アリールチオフェンを前記反応生成物から回収することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  23. 前記反応が約15℃〜約20℃の温度で実施される、請求項12に記載の方法。
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