JPH0710998A - 親水性多孔膜の製造方法 - Google Patents
親水性多孔膜の製造方法Info
- Publication number
- JPH0710998A JPH0710998A JP18068793A JP18068793A JPH0710998A JP H0710998 A JPH0710998 A JP H0710998A JP 18068793 A JP18068793 A JP 18068793A JP 18068793 A JP18068793 A JP 18068793A JP H0710998 A JPH0710998 A JP H0710998A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- porous membrane
- aromatic polysulfone
- porous film
- hydrophilic
- polyamine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【目的】酸化力の高い物質を含む系に対しても親水性を
保持し得る親水性多孔膜の製造方法を提供する。 【構成】芳香族ポリスルホン系重合体のクロルメチル化
物またはそのクロルメチル基の一部をモノアミンで反応
させたアミノ化合物を多孔性膜に含浸付着させた後、ポ
リアミンで架橋して多孔性膜を親水化する。
保持し得る親水性多孔膜の製造方法を提供する。 【構成】芳香族ポリスルホン系重合体のクロルメチル化
物またはそのクロルメチル基の一部をモノアミンで反応
させたアミノ化合物を多孔性膜に含浸付着させた後、ポ
リアミンで架橋して多孔性膜を親水化する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は親水性多孔膜の製造方法
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンおよびポリフルオロオレ
フィン系多孔膜は優れた耐水性、耐薬品性を有するため
種々の膜分離に用いられるが、疎水性であるため水溶液
系液体や親水性液体の処理を行なう場合には親水化処理
することが必要となる。
フィン系多孔膜は優れた耐水性、耐薬品性を有するため
種々の膜分離に用いられるが、疎水性であるため水溶液
系液体や親水性液体の処理を行なう場合には親水化処理
することが必要となる。
【0003】親水化処理の方法としては、エチルアルコ
ール等のアルコールに浸漬した後、水や親水性液体で置
換する方法があるが、親水性が永続的でなく、一旦乾燥
させると水や親水性液体は多孔膜内に侵入しない。
ール等のアルコールに浸漬した後、水や親水性液体で置
換する方法があるが、親水性が永続的でなく、一旦乾燥
させると水や親水性液体は多孔膜内に侵入しない。
【0004】また、多孔膜に親水性の低分子または高分
子物質を物理的に吸着させる方法もあるが、低分子物質
の場合には溶液等に浸漬した際に容易に溶出してしま
う。高分子物質の場合には溶出しにくいが、フッ酸、硝
酸、過酸化水素、酸化性金属、等の酸化力の高い物質を
含む系などでは吸着させた高分子物質が酸化劣化をおこ
し、溶出し、親水性が失なわれる。
子物質を物理的に吸着させる方法もあるが、低分子物質
の場合には溶液等に浸漬した際に容易に溶出してしま
う。高分子物質の場合には溶出しにくいが、フッ酸、硝
酸、過酸化水素、酸化性金属、等の酸化力の高い物質を
含む系などでは吸着させた高分子物質が酸化劣化をおこ
し、溶出し、親水性が失なわれる。
【0005】低分子物質を含浸後、電子線や紫外線を当
てる方法もあるが、装置が大がかりになり、電子線など
の放射線により多孔膜自体が損傷を受ける欠点がある。
さらに発煙硫酸、クロロスルホン酸等により多孔膜表面
をスルホン化する方法、クロム酸で酸化する方法、プラ
ズマガス、オゾンガス等の励起ガスまたは活性ガスを用
いる方法などの表面処理法があるが、薬剤による多孔膜
の著しい損傷が認められたり、永続的な親水性が得られ
ない等の欠点がある。
てる方法もあるが、装置が大がかりになり、電子線など
の放射線により多孔膜自体が損傷を受ける欠点がある。
さらに発煙硫酸、クロロスルホン酸等により多孔膜表面
をスルホン化する方法、クロム酸で酸化する方法、プラ
ズマガス、オゾンガス等の励起ガスまたは活性ガスを用
いる方法などの表面処理法があるが、薬剤による多孔膜
の著しい損傷が認められたり、永続的な親水性が得られ
ない等の欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、多孔
膜を親水化処理するにあたり、上記した従来の親水化方
法の欠点を解消し、多孔膜が損傷を受けることなく、フ
ッ酸、硝酸、過酸化水素、酸化性金属等の酸化力の高い
物質を含む系に対して親水性を保持し得る親水性多孔膜
の製造方法を提供するにある。
膜を親水化処理するにあたり、上記した従来の親水化方
法の欠点を解消し、多孔膜が損傷を受けることなく、フ
ッ酸、硝酸、過酸化水素、酸化性金属等の酸化力の高い
物質を含む系に対して親水性を保持し得る親水性多孔膜
の製造方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題を解
決すべくなされたものであり、繰り返し単位に、
決すべくなされたものであり、繰り返し単位に、
【0008】
【化5】
【0009】を含有する芳香族ポリスルホン系重合体の
クロロメチル化物またはそのクロロメチル基の一部をモ
ノアミンで反応させたアミノ化物を多孔性膜に含浸付着
させた後、ポリアミンで架橋して多孔性膜を親水化する
ことを特徴とする親水性多孔膜の製造方法を提供する。
クロロメチル化物またはそのクロロメチル基の一部をモ
ノアミンで反応させたアミノ化物を多孔性膜に含浸付着
させた後、ポリアミンで架橋して多孔性膜を親水化する
ことを特徴とする親水性多孔膜の製造方法を提供する。
【0010】本発明で親水性が付与される多孔性膜とし
ては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4
−メチルペンテン−1、等のポリ炭化水素オレフィン、
ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、
ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン共
重合体、パーフルオロプロピルビニルエーテル/テトラ
フルオロエチレン共重合体、フルオロオレフィン系モノ
マー/オレフィン系モノマー共重合体等のポリフルオロ
オレフィンが挙げられる。この多孔性膜の厚さは10〜
500μm、好ましくは20〜200μmとするのが適
当である。
ては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4
−メチルペンテン−1、等のポリ炭化水素オレフィン、
ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、
ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン共
重合体、パーフルオロプロピルビニルエーテル/テトラ
フルオロエチレン共重合体、フルオロオレフィン系モノ
マー/オレフィン系モノマー共重合体等のポリフルオロ
オレフィンが挙げられる。この多孔性膜の厚さは10〜
500μm、好ましくは20〜200μmとするのが適
当である。
【0011】本発明において、前記芳香族ポリスルホン
系重合体を上記多孔体に含浸付着後、ポリアミンで架橋
処理して親水性膜を調製する。その調製法としては、
(1)芳香族ポリスルホン系重合体を多孔性膜に付着さ
せた後クロロメチル化、ポリアミンにより処理する方
法、(2)芳香族ポリスルホン系重合体のクロロメチル
化物またはクロロメチル基の一部をモノアミンでアミノ
化したものを多孔性膜に含浸付着させた後、ポリアミン
により処理する方法、があり、反応を均一に行なわせ親
水性を均質的に発現させるために後者の手法が好まし
い。
系重合体を上記多孔体に含浸付着後、ポリアミンで架橋
処理して親水性膜を調製する。その調製法としては、
(1)芳香族ポリスルホン系重合体を多孔性膜に付着さ
せた後クロロメチル化、ポリアミンにより処理する方
法、(2)芳香族ポリスルホン系重合体のクロロメチル
化物またはクロロメチル基の一部をモノアミンでアミノ
化したものを多孔性膜に含浸付着させた後、ポリアミン
により処理する方法、があり、反応を均一に行なわせ親
水性を均質的に発現させるために後者の手法が好まし
い。
【0012】前記芳香族ポリスルホン系重合体のクロロ
メチル化物またはそのクロロメチル基の一部を、即ちク
ロロメチル基の0〜90%、好ましくは0〜70%をモ
ノアミンで反応させたアミノ化物(以下単にポリマーと
いう)を上記多孔体に含浸付着する方法としては、例え
ばポリマーをジメチルホルムアミドと2−エトキシエタ
ノールの混合溶媒に溶解した溶液中に多孔性膜を浸漬後
乾燥する手法が用いられる。この場合、ポリマー溶液の
濃度としては0.1〜5重量%、特には0.3〜1重量
%が好ましい。
メチル化物またはそのクロロメチル基の一部を、即ちク
ロロメチル基の0〜90%、好ましくは0〜70%をモ
ノアミンで反応させたアミノ化物(以下単にポリマーと
いう)を上記多孔体に含浸付着する方法としては、例え
ばポリマーをジメチルホルムアミドと2−エトキシエタ
ノールの混合溶媒に溶解した溶液中に多孔性膜を浸漬後
乾燥する手法が用いられる。この場合、ポリマー溶液の
濃度としては0.1〜5重量%、特には0.3〜1重量
%が好ましい。
【0013】0.1重量%より低いと付着量が少なく親
水性が発現されず、また5重量%より高いと、孔が閉塞
してしまうので好ましくない。溶媒としては、前述のほ
か該ポリマーを溶解し、多孔体を溶解しないものであれ
ば制限なく使用できる。
水性が発現されず、また5重量%より高いと、孔が閉塞
してしまうので好ましくない。溶媒としては、前述のほ
か該ポリマーを溶解し、多孔体を溶解しないものであれ
ば制限なく使用できる。
【0014】本発明に用いられる好ましい芳香族ポリス
ルホン系重合体としては、例えばポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリアリールエーテルスルホン、ポリ
フェニルスルホン、ポリチオエーテルスルホン等のホモ
ポリマー、あるいは一種以上の上記繰り返し単位を持つ
共重合体が挙げられる。なかでも
ルホン系重合体としては、例えばポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリアリールエーテルスルホン、ポリ
フェニルスルホン、ポリチオエーテルスルホン等のホモ
ポリマー、あるいは一種以上の上記繰り返し単位を持つ
共重合体が挙げられる。なかでも
【0015】
【化6】
【0016】で示される芳香族ポリスルホン系ブロック
共重合体構造を持つものが好ましい。該芳香族ポリスル
ホン系ブロック共重合体構造を持つものは、クロロメチ
ル化またはそのクロロメチル基の一部をモノアミンで反
応させたアミノ化物をポリアミンにより架橋した場合、
耐酸化性に優れ、本発明で用いるのに好適である。
共重合体構造を持つものが好ましい。該芳香族ポリスル
ホン系ブロック共重合体構造を持つものは、クロロメチ
ル化またはそのクロロメチル基の一部をモノアミンで反
応させたアミノ化物をポリアミンにより架橋した場合、
耐酸化性に優れ、本発明で用いるのに好適である。
【0017】本発明に用いられるクロロメチル化物ある
いは部分的にモノアミンでアミノ化したクロロメチル化
物を架橋アミノ化するポリアミン化合物としては、エチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイ
ミン、フェニレンジアミン等の1〜2級アミンからなる
ポリアミン化合物やN,N,N’,N’−テトラメチル
ジアミノメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,2−ジアミノエタン、N,N,N’,N’−テトラ
メチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’,
N’−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,
N,N’,N’−テトラメチルベンジジン、p,p’−
テトラメチルジアミノジフェニルメタン、ポリビニルピ
リジン、ポリクロロメチルスチレンの1〜2級アミノ化
化合物などがある。なかでも
いは部分的にモノアミンでアミノ化したクロロメチル化
物を架橋アミノ化するポリアミン化合物としては、エチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイ
ミン、フェニレンジアミン等の1〜2級アミンからなる
ポリアミン化合物やN,N,N’,N’−テトラメチル
ジアミノメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,2−ジアミノエタン、N,N,N’,N’−テトラ
メチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’,
N’−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,
N,N’,N’−テトラメチルベンジジン、p,p’−
テトラメチルジアミノジフェニルメタン、ポリビニルピ
リジン、ポリクロロメチルスチレンの1〜2級アミノ化
化合物などがある。なかでも
【0018】
【化7】
【0019】(但し、R12〜R15は水素あるいは互いに
同一または異なる炭素数1〜5の炭化水素、pは1〜1
0である。)からなる3級アミンを分子末端に2個有す
るジアミンは、入手が容易なこと、アミン化反応性が高
いこと、メチレン基の数(p)を変えることにより、膜
物性の制御が容易に行なえることなどから特に好ましい
ポリアミン化合物である。
同一または異なる炭素数1〜5の炭化水素、pは1〜1
0である。)からなる3級アミンを分子末端に2個有す
るジアミンは、入手が容易なこと、アミン化反応性が高
いこと、メチレン基の数(p)を変えることにより、膜
物性の制御が容易に行なえることなどから特に好ましい
ポリアミン化合物である。
【0020】
【作用】本発明において芳香族ポリスルホン系重合体の
クロロメチル化物またはそのクロロメチル基の一部をモ
ノアミンで反応させたアミノ化物を多孔性膜に含浸付着
させた後、ポリアミンで架橋すると、耐薬品性の骨格構
造で架橋構造の導入により耐酸化性に優れた親水性ポリ
マーとなるため、耐酸化性に優れた親水性多孔膜が得ら
れる。
クロロメチル化物またはそのクロロメチル基の一部をモ
ノアミンで反応させたアミノ化物を多孔性膜に含浸付着
させた後、ポリアミンで架橋すると、耐薬品性の骨格構
造で架橋構造の導入により耐酸化性に優れた親水性ポリ
マーとなるため、耐酸化性に優れた親水性多孔膜が得ら
れる。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例により説明するが、本発
明はかかる実施例により限定されない。
明はかかる実施例により限定されない。
【0022】(実施例1)特開昭61−168629の
実施例1に記載の合成法と同様にして4,4’−ジクロ
ロジフェニルスルホンとN−メチル−2−ピロリドンと
を反応させ、
実施例1に記載の合成法と同様にして4,4’−ジクロ
ロジフェニルスルホンとN−メチル−2−ピロリドンと
を反応させ、
【0023】
【化8】
【0024】(m/n=1/1、固有粘度0.65)で
示される芳香族ポリスルホン−ポリチオエーテルスルホ
ン共重合体Aを得た。次に該共重合体Aは、1,1,
2,2−テトラクロロエタンに溶解した後、クロロメチ
ルメチルエーテルと無水塩化スズを添加し、110℃で
4時間反応せしめた後、メチルアルコールで沈殿、洗浄
しクロロメチル化共重合体Bを得た。クロロメチル基の
導入率は1ユニットに約1.9個で、すべてトリメチル
アミンでアミノ化すると2.2ミリ当量/g乾燥樹脂と
なるものであった。
示される芳香族ポリスルホン−ポリチオエーテルスルホ
ン共重合体Aを得た。次に該共重合体Aは、1,1,
2,2−テトラクロロエタンに溶解した後、クロロメチ
ルメチルエーテルと無水塩化スズを添加し、110℃で
4時間反応せしめた後、メチルアルコールで沈殿、洗浄
しクロロメチル化共重合体Bを得た。クロロメチル基の
導入率は1ユニットに約1.9個で、すべてトリメチル
アミンでアミノ化すると2.2ミリ当量/g乾燥樹脂と
なるものであった。
【0025】かくして得られた共重合体BをN,N−ジ
メチルホルムアミドに溶解し、トリメチルアミンのN,
N−ジメチルホルムアミド溶液を撹拌しながら滴下して
共重合体Bの1ユニット当り1.9個あるクロロメチル
基のうちの0.7個をトリメチルアミンと反応させ、ポ
リマー濃度0.5重量%、イオン交換容量1.2ミリ当
量/g乾燥樹脂のポリマー溶液Cを得た。
メチルホルムアミドに溶解し、トリメチルアミンのN,
N−ジメチルホルムアミド溶液を撹拌しながら滴下して
共重合体Bの1ユニット当り1.9個あるクロロメチル
基のうちの0.7個をトリメチルアミンと反応させ、ポ
リマー濃度0.5重量%、イオン交換容量1.2ミリ当
量/g乾燥樹脂のポリマー溶液Cを得た。
【0026】一方、孔径1μmのポリテトラフルオロエ
チレン製多孔膜をエタノールに浸漬し、N,N−ジメチ
ルホルムアミドで置換した後、該ポリマー溶液C中に浸
漬した。
チレン製多孔膜をエタノールに浸漬し、N,N−ジメチ
ルホルムアミドで置換した後、該ポリマー溶液C中に浸
漬した。
【0027】多孔膜を取り出し100℃で10分乾燥し
た。浸漬、乾燥を3回繰り返した後、1.5NのN,
N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロ
パンのメタノール溶液に35℃で4時間浸漬し、1ユニ
ット当り1.2個残存しているクロロメチル基をN,
N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロ
パンと反応させ、架橋アミノ化を行なって親水性多孔膜
を得た。得られた膜をフッ酸3M、硝酸3M、およびそ
れらの混合液中に90℃で1ケ月浸漬し、取り出し、乾
燥後、水面に浮かべた。いずれの場合にも水が多孔膜内
に侵入し、親水性は失なわれていなかった。
た。浸漬、乾燥を3回繰り返した後、1.5NのN,
N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロ
パンのメタノール溶液に35℃で4時間浸漬し、1ユニ
ット当り1.2個残存しているクロロメチル基をN,
N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロ
パンと反応させ、架橋アミノ化を行なって親水性多孔膜
を得た。得られた膜をフッ酸3M、硝酸3M、およびそ
れらの混合液中に90℃で1ケ月浸漬し、取り出し、乾
燥後、水面に浮かべた。いずれの場合にも水が多孔膜内
に侵入し、親水性は失なわれていなかった。
【0028】(実施例2)孔径0.1μmのポリエチレ
ン製多孔膜を用いて実施例1と同様の手法で親水性多孔
膜を得た。多孔膜をフッ酸3Mと硝酸3Mの混合液中に
40℃で1ケ月浸漬し、取り出し乾燥後水面に浮かべ
た。水は多孔膜内に侵入し、親水性は失なわれていなか
った。
ン製多孔膜を用いて実施例1と同様の手法で親水性多孔
膜を得た。多孔膜をフッ酸3Mと硝酸3Mの混合液中に
40℃で1ケ月浸漬し、取り出し乾燥後水面に浮かべ
た。水は多孔膜内に侵入し、親水性は失なわれていなか
った。
【0029】(比較例1)0.5重量%のポリビニルア
ルコール水溶液を用いて、孔径1μmのポリテトラフル
オロエチレン製多孔膜を親水化処理した。得られた膜を
グルタルアルデヒドを用いて架橋後、フッ酸3M、硝酸
3Mおよびそれらの混合液中に90℃で1ケ月浸漬し、
取り出し乾燥後、水面に浮かべた。いずれの場合にも水
は侵入せず親水性が失なわれていた。
ルコール水溶液を用いて、孔径1μmのポリテトラフル
オロエチレン製多孔膜を親水化処理した。得られた膜を
グルタルアルデヒドを用いて架橋後、フッ酸3M、硝酸
3Mおよびそれらの混合液中に90℃で1ケ月浸漬し、
取り出し乾燥後、水面に浮かべた。いずれの場合にも水
は侵入せず親水性が失なわれていた。
【0030】(比較例2)0.5重量%のアクリル酸水
溶液を用いた他は比較例1と同様な方法で親水化膜を得
た。得られた膜をポリエチレンイミン水溶液に浸漬、架
橋し、フッ酸3M、硝酸3Mの混合液中に90℃で1ケ
月浸漬し、取り出し乾燥後、水面に浮かべたが水は浸入
せず親水性は失なわれていた。
溶液を用いた他は比較例1と同様な方法で親水化膜を得
た。得られた膜をポリエチレンイミン水溶液に浸漬、架
橋し、フッ酸3M、硝酸3Mの混合液中に90℃で1ケ
月浸漬し、取り出し乾燥後、水面に浮かべたが水は浸入
せず親水性は失なわれていた。
【0031】
【発明の効果】本発明の親水性膜は、耐薬品性に優れた
芳香族ポリスルホン系重合体のクロロメチル化物を、ポ
リアミンで架橋した陰イオン交換体を用いて親水化処理
することにより、アミノ化反応によるイオン交換基の導
入とともに架橋構造が形成され、耐酸化性に優れた親水
性膜が得られる。
芳香族ポリスルホン系重合体のクロロメチル化物を、ポ
リアミンで架橋した陰イオン交換体を用いて親水化処理
することにより、アミノ化反応によるイオン交換基の導
入とともに架橋構造が形成され、耐酸化性に優れた親水
性膜が得られる。
Claims (5)
- 【請求項1】繰り返し単位に、 【化1】 を含有する芳香族ポリスルホン系重合体のクロロメチル
化物またはそのクロロメチル基の一部をモノアミンと反
応させたアミノ化物を多孔性膜に含浸付着させた後、ポ
リアミンで架橋することを特徴とする親水性多孔膜の製
造方法。 - 【請求項2】繰り返し単位に、 【化2】 を含有する芳香族ポリスルホン系重合体を多孔性膜に含
浸付着させた後、クロロメチル基を導入し、ポリアミン
で架橋することを特徴とする親水性多孔膜の製造方法。 - 【請求項3】芳香族ポリスルホン系重合体が、 【化3】 で示される芳香族ポリスルホン系ブロック共重合体構造
を持つ請求項1または2の親水性多孔膜の製造方法。 - 【請求項4】ポリアミンが、 【化4】 (但しR12〜R15は水素あるいは互いに同一または異な
る炭素数1〜5の炭化水素、pは1〜10)で表される
請求項1または2の親水性多孔膜の製造方法。 - 【請求項5】多孔性膜が平均孔径0.05μm以上、厚
み10〜200μmを有するポリ炭化水素オレフィンま
たはポリフルオロオレフィン系多孔膜である請求項1ま
たは2の親水性多孔膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18068793A JPH0710998A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 親水性多孔膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18068793A JPH0710998A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 親水性多孔膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0710998A true JPH0710998A (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=16087555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18068793A Pending JPH0710998A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 親水性多孔膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0710998A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006075247A (ja) * | 2004-09-07 | 2006-03-23 | Toyobo Co Ltd | ポリスルホン系選択透過性中空糸膜束 |
GB2577684A (en) * | 2018-10-01 | 2020-04-08 | Harwin Plc | Terminal and method for retaining a component to a surface, and manufacturing method and apparatus |
-
1993
- 1993-06-25 JP JP18068793A patent/JPH0710998A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006075247A (ja) * | 2004-09-07 | 2006-03-23 | Toyobo Co Ltd | ポリスルホン系選択透過性中空糸膜束 |
GB2577684A (en) * | 2018-10-01 | 2020-04-08 | Harwin Plc | Terminal and method for retaining a component to a surface, and manufacturing method and apparatus |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0346773B1 (en) | Selectively ion-adsorptive, porous membrane | |
JP3084292B2 (ja) | 多孔質複合膜と方法 | |
CN112739446B (zh) | 单价选择性阳离子交换膜 | |
JP2749094B2 (ja) | イミノジ酢酸基を有する複合機能ろ過膜の製造方法 | |
US5648400A (en) | Process for producing polymeric electrolyte complex and ion-exchange resin | |
JP2010516853A (ja) | 陰イオン交換膜 | |
JPWO2007069714A1 (ja) | 親水性複合微多孔膜及びその製造方法 | |
JPH06298976A (ja) | フッ素ポリマーを恒久親水化した変性ポリマーの製造方法 | |
Hong Anh Ngo et al. | Photo‐induced grafting of poly (ethylene glycol) onto polyamide thin film composite membranes | |
JP7292742B2 (ja) | 非対称複合膜およびその調製に使用される修飾された基質 | |
CN113083032B (zh) | 一种荷正电共混超滤膜及其制备方法 | |
CN116899633B (zh) | 一种亲水阴离子交换层析介质及其制备方法与应用 | |
JPH0710998A (ja) | 親水性多孔膜の製造方法 | |
JP2522356B2 (ja) | 新規な架橋構造を有する陰イオン交換体 | |
KR100780989B1 (ko) | 개질된 술폰아미드 중합체 | |
JP3345086B2 (ja) | 複層陰イオン交換膜の製造方法および酸の回収方法 | |
JP2843947B2 (ja) | 複合半透膜 | |
JPH0813326B2 (ja) | 酸の新規な回収方法 | |
Junfu et al. | PVDF hollow fiber membrane with high flux and high rejection ratio prepared by irradiation induced grafting of PAA | |
Yamada et al. | Adsorption and desorption properties of grafted polyethylene films modified with polyethylenimine chains | |
JPH0315663B2 (ja) | ||
JPS59179530A (ja) | 陰イオン交換膜およびその製造法 | |
JP3040129B2 (ja) | 複合膜 | |
JPH0741574A (ja) | 耐溶出性アニオン吸着膜の製造方法およびその膜 | |
JPH05253455A (ja) | シクロデキストリン−ポリビニルアルコール複合膜 |