JPH07109617B2 - X線断層撮影装置 - Google Patents

X線断層撮影装置

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JPH07109617B2
JPH07109617B2 JP61098264A JP9826486A JPH07109617B2 JP H07109617 B2 JPH07109617 B2 JP H07109617B2 JP 61098264 A JP61098264 A JP 61098264A JP 9826486 A JP9826486 A JP 9826486A JP H07109617 B2 JPH07109617 B2 JP H07109617B2
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勇夫 堀場
博幸 竹内
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修 瀧口
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株式会社日立メデイコ
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、扇状に広がったX線(以下「ファンビームX
線」という)を用いて被検査体の周りに回転運動をしな
がら計測を行うX線断層撮影装置に関し、特に断層像の
画質を向上すると共に像再構成演算を高速化することが
できるX線断層撮影装置に関する。
従来の技術 第8図は従来のこの種のX線断層撮影装置におけるスキ
ャナ構成と計測方法を示す説明図である。まず、被検査
体領域1を覆うファンビームX線2を放射するX線源S
とそれに対向して設けられた多素子X線検出器3が一体
となって、被検査体4の周りに回転運動を行う。次に、
この回転運動中にパルスX線を放射し、上記被検査体4
を透過したファン状に広がったX線を検出素子3′が一
定間隔で並んだ多素子X線検出器3で一定角度ごとに計
測することによって、投影データの収集が行われる。こ
こで、上記多素子X線検出器3の検出素子3′,3′間の
角度間隔をPαとし、一定角度ごとに計測する角度サン
プル間隔をPβとする。そして、上記計測された投影デ
ータを、X線源の角度位置βと検出素子列αを用いてH
(α,β)と表わすことにし、各投影データは計測され
たファンビームX線のl(x,y)に沿う被検査体4のX
線吸収係数分布f(x,y)の積分値として第(1)式の
ような関係にある。
H(α,β)=∫f(x,y)dl (1) このようにして得られた投影データH(α,β)をもと
に断層像f(x,y)を再構成する方法として、従来から
フィルタードバックプロジェクション法が広く用いられ
ている(例えば、“The Fourier Reconstrucion of a H
ead Section"(1974年),IEEE Trans.,NS−21,P.21〜4
3)。このフィルタードバックプロジェクション法は、
第9図に示すように、投影データAにまず検出器物理特
性を補正する種々の前処理演算Bを施したあと、逆投影
によるぼけを修正するためのフィルタ処理Cを行い、そ
のあと逆投影(バックプロジェクション)演算Dを行う
ことによって断層像を再構成するものである。
ここで、上記投影データの収集において、直角座標にお
ける再構成演算座標系と計測幾可学系との関係を示す
と、第10図のようになる。この図では、X線源Sの位置
を回転角βで表し、その位置Sから曝射されたファビー
ム内の画素E(x,y)を通過したビーム位置を、Sから
回転中心Oを通る直線とのなす角αで表す。またX線源
Sから画素E(x,y)までの距離をLとする。DはX線
源Sの回転半径である。
上記のように、多方向から得られる各投影データごとに
フィルタ処理C(第9図参照)を行い、直角座標系とし
て構成された二次元メモリ空間上に直接ファン状に逆投
影演算Dを行う方法をダイレクトバックプロジェクショ
ン法(以下「ダイレクト法」と略す)という。このダイ
レクト法では、例えば米国特許第4149247に示されてい
るように、計測されたファンビームによる投影データが
H(α,β)に対してまず第(2)式に従うフィルタ処
理を行う。
G(α,β) =∫(α′)W(α′)H(α−α′,β)dα′
(2) ここでJ(α′)はファンビームを用いた計測による不
等間隔サンプルの補正項であり近似的には J(α′)=cos(α′) (3) で与えられる。またWはぼけ回復のためのフィルタ関数
である。そして、その後、逆投影するものである。さら
にくわしく説明すると、第10図において、X線源Sの位
置と再構成演算する座標E(x,y)とを与え、その点E
を通過したX線ビームの角度位置αを第(4)式および
第(5)式によって算出する(ビーム位置算出)。
α=−β+γ (4) また、同様にLを第(6)式により算出する(重み算
出)。
L2(x−Dcosβ)+(y−Dsinβ) (6) このα,L2を用いて全ての座標点について計測開始角度
βから360度の角度範囲で第(7)式に従う累積加算
を行う事により断層像が再構成される。
ただし、1/L2は計測に用いたX線ビームがX線源Sから
検出器3に向かっての広がりの効果(partial fan−bea
m effect)を補正するための重みである。
また計測データH(α,β)はそれぞれサンプル間隔P
α,Pβで量子化されているため、βを整数jおよびmを
用いて β=β+Pβ×j=β(j) (j=0,1,2,…,m−1) (8) m=2π/Pβ (9) とおく。ここでβは計測開始位置、jはファンビーム
投影番号であり第(7)式はこのjについての離散処理
として となる。またαについても第(4)および第(5)式に
よって座標点(x,y)から求められたαに計測点が必ず
しも一致しないので第(10)式の代わりに実際には近傍
4点の線形補間を用いて第(11)式によって計算する。
ここでgn(δ)は補間関数でありi,δはそれぞれ i=〔α/Pα〕 〔 〕はガウス記号 (12) δ=α−Pα×i (13) である。
これらの処理を全座標点について行うことにより逆投影
演算が完了するが、全逆投影演算を終えるには第
(4),(5),(6)式および第(11)式を全画素数
×投影数(角度サンプル数)だけ計算する必要があり、
ダイレクト法では膨大な計算量が必要となる。この膨大
な計算量は高画質化の為にサンプル間隔を小さくし、断
層像の全画素数を増加した場合ますます増加し、像再構
成演算の高速化の妨げとなるものであった。
これに対して、ファンビームX線によって得られた投影
データ群から並べ変えによって一旦平行ビーム投影デー
タを作成し、この並べ変え後のデータを用いてフィルタ
処理C(第9図参照)および逆投影演算Dを行う方法
(以下「アレンジ法」と略す)がある(例えば、米国再
発行特許第30947号)。このアレンジ法について説明す
ると、第8図に示すX線源Sを中心とす円弧状に等しい
素子間隔Pαで構成された多素子X線検出器3で計測さ
れたファンビーム投影データH(α,β)に対して、第
11図におけるX線源Sと検出器3の回転中心0から各X
線ビームへの距離tと、各X線ビーム角度θとの2つの
パラメータを座標軸とする二次元座標を設定すると(第
12図参照)、各X線ビーム位置α,βと二次元座標(t,
θ)との間には、 t=D×sinα (14) θ=α+β (15) の関係がある。したがって二次元座標のt軸方向の角度
間隔Pαに従う各検出素子の計測位置は距離tの増加に
従って、しだいに縮った位置となり、この二次元座標上
に各投影データは第12図のようにX線源Sの角度位置β
に従ってS字形に並べられる。この二次元座標上の投影
データP(t,θ)は、平行ビームの投影データであり、
この並べ変え演算はアレンジメント演算とも呼ばれ、演
算後の投影データP(t,θ)を平行ビームの逆投影演算
することによって断層像が再構成される。なお、上述の
第12図は、検出素子の角度間隔Pαと計測の角度サンプ
ル間隔Pβとの比K(=Pα/Pβ)が1/2の場合を示す
ものである。
発明が解決しようとする問題点 しかし、上記アレンジ法における並べ変え演算では、第
12図に示すように、二次元座標上の投影データが曲線で
与えられること、および各検出素子の計測位置が不均一
であるために、この二次元の座標変換では二次元座標上
の格子点と計測位置を全てのデータについて一致させる
ことは不可能であり、一般的には、β方向について一次
元の補間を行いしかる後にα方向の均一性を補正する一
次元の補間を実施したり、あるいはこれらの二つの補間
を合成してα方向およびβ方向の二次元の補間を行う必
要がある。従って、上記アレンジ法ではこの2回の一次
元補間あるいは二次元の補間演算のために再構成された
断層像の空間分解能が劣化し、断層像に含まれる雑音の
粒状性も粗くなり画質を低下させるものであった。
そこで、本発明はこのような問題点を解決し、断層像の
画質を向上することができると共に像再構成演算を高速
化することができるX線断層撮影装置を提供することを
目的とする。
問題点を解決するための手段 第1図は、上記従来例の画質劣化を改善するための本発
明によるX線断層撮影装置における投影データの収集に
ついて、直角座標における再構成演算座標系と計測幾可
学系との関係を示すものである。図において、X線源S
の位置を回転角βで表す。その位置Sから放射されたフ
ァンビーム内の画素E(x,y)を通過したビーム位置
を、Sから回転中心Oを通る直線とのなす角αで表す。
また、X線源Sから画素E(x,y)までの距離をLとす
る。DはX線源Sの回転半径である。そして、X線源S
の回転中心OからDに直角に延ばした直線上の各ビーム
までの距離をuとし、各X線ビーム角度をθとする。
そして、本発明は、第2図に示すように、スキャナ10
と、像再構成演算手段11と、表示手段12とを有するX線
断層撮影装置において、上記像再構成演算手段11は、前
述のt座標軸の代わりに次の第(16)式に示すt/Dの逆
正弦に比例する実長とは異なる長さuを用いた変形され
た二次元座標を新しく導入し、この二次元座標上で並べ
変え演算を行って不均一平行ビーム投影データを発生さ
せる手段と、この不均一平行ビーム投影データにフィル
タ処理を行う手段と、上記不均一平行ビーム投影データ
の不均一性を補正すると共に分布画像を逆投影する手段
で構成したことによってなされる。
u=sin-1(t/D)=α (16) θ=α+β (17) ここで、新しく導入された回転中心Oから各X線ビーム
までの距離uと、各X線ビーム角度θの2つのパラメー
タを座標軸とする変形された二次元座標上の各投影デー
タの計測位置を図示すると、第3図に示すようになる。
なお、この第3図は、検出素子の角度間隔Pαと計測の
角度サンプル間隔Pβとの比Kが1/2の場合を示してい
る。
このようにして得られた変形された二次元座標上の平行
ビーム投影データP(u,θ)は、座標軸uが実長に対し
て異なるために第12図に示す従来の二次元座標上の平行
ビーム投影データP(t,θ)とは異なり、u方向の間隔
PuがX線源Sと検出器3の回転中心Oから離れるに従っ
て次第に小さくなっている(以下uの「不均一性」とい
う)。従って、このまま通常の平行ビームの逆投影演算
によって断層像を再構成すると、その断層像は回転中心
Oから周辺部になるにつれて半径方向に次第に拡大され
た画像となるばかりかCT値(X線の吸収係数値)も正し
く求められない。この問題に対しては、以後に施される
フィルタ処理、および逆投影(バックプロジェクショ
ン)演算で補正する。CT値の補正はフィルタ処理で行
い、周辺部の拡大効果は逆投影演算で補正する。
まずCT値の補正について説明する。フィルタ処理では以
後に施される逆投影によるぼけを修正するためのフィル
タ関数としてほぼ空間周波数に比例した周波数を強調す
る関数が用いられる。ここで、第(16)式から dt=Dcos(u)・du (18) となる。従って、この実長tとは不均一な座標軸uを用
いた投影データのフィルタ処理後の値は、不均一性の成
分uである余弦に比例する変調をうけ、周辺部ほど小さ
くなる。従って、この補正には、近似的にP(u,θ)に
対してフィルタ関数Wを用いて、第(19)式に示すフィ
ルタ処理を行う。
G(u,θ) =J(u)∫W(u′)P(u−u′,θ)du′(19) ここでJ(u)は座標軸uの不均一性の補正項であり J(u)=1/cos (u) (20) で与えられる。第(19)式に示すフイルタ処理は、ここ
では重畳積分の形で示したが、数学的にはフーリエ変換
によっても全く同等の演算が可能である。
次に逆投影演算における周辺部の拡大効果の補正につい
て説明する。通常の等間隔平行ビーム投影データP(t,
θ)からの逆投影演算を第(21)式および第(22)式に
示す。
t=x sinθ−y cosθ (21) 前述の第(19)式で求めたG(u,θ)を通常の等間隔平
行ビーム投影データP(t,θ)として、上記の第(22)
式を用いて逆投影演算された再構成像f(x,y)は、座
標軸uの不均一性のためにt/Dの逆正弦に比例する変調
をうけ、周辺部ほど拡大される。そこで第(21)式にこ
れに対する補正を追加する。すなわち第(23)式として u=sin-1(t/D) =sin-1{(x sinθ−y cosθ)/D} (23) を用いて再構成像の座標点(x,y)からuを求め、第(2
4)式によって再構成像f(x,y)を得る。
ただし、フイルタ処理された計測データG(u,θ)はそ
れぞれサンプル間隔Pu,Pθで量子化されているため、前
記ダイレクト法と同様に、θについては整数jおよびm
を用いて θ=θ+Pθ×j=θ(j) (j=0,1,2,…,m−1) (25) m=2π/Pθ (26) とおく。ここでθは、計測開始位置β、とファンビ
ーム広がり角の1/2であるαを用いて、 θ=α+β (27) と表され、第(24)式はこのjについての離散処理とし
となる。またuについても第(23)式によって量子化さ
れた座標点(x,y)から求められたuにG(u,j)の算出
点が必ずしも一致しないので、第(28)式の代わりに近
傍4点の線形補間を用いて第(29)式によって計算す
る。
ここでgn(δ)は補間関数でありi,δはそれぞれ i=〔u/Pu〕 〔 〕はガウス記号 (30) δ=u−Pu×i (31) である。
作 用 本発明に係る変形された二次元座標(u,θ)を用いれ
ば、座標軸uは計測位置αと全く一致するために空間分
解能を規定しているα方向の補間演算が不必要となる。
また、この変形された二次元座標上に各投影データはX
線源Sの角度位置βに従って直線形に並べられるため
に、β方向の補間演算も極めて単純となる。ここで、フ
ァンビームX線を用いたX線断層撮影装置では、一般的
にその検出素子の角度間隔Pαは回転方向のサンプル間
隔Pβよりも小さく設定することが多く、こうした場合
の変形された二次元座標上の各投影データはu軸に対す
る傾きが1より小さい直線上に並べられ、この場合の平
行ビーム投影データを得るための並べ変え演算は単純な
β方向の1次元補間演算で実施可能である。
さらに、多素子X線検出器の一定間隔で並んだ検出素子
の角度間隔Pαの整数倍の回転角度位置ごとにX線源S
からX線を放射するようにスキャナ10を構成した場合、
すなわち、回転方向のサンプル間隔Pβを検出素子の角
度間隔Pαの整数倍K(Pβ=KPα)に設定した場合
は、補間演算が周期Kの単純繰り返し演算により実施可
能であるために、この並べ変え演算はさらに単純とな
る。例えば、検出素子の角度間隔Pαと回転方向のサン
プル間隔Pβが等しい場合(K=1)には、θ座標軸の
格子間隔PθをPβと一致させれば、変形された二次元
座標上の各投影データはu軸に対する傾きが1の直線上
に並べられ、各検出素子の計測位置と二次元座標上の格
子点は全てのデータについて一致することにより、補間
演算が完全に不必要となる。
実施例 以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明
する。
第2図は本発明によるX線断層撮影装置の実施例を示す
全体構成のブロック図である。このX線断層撮影装置
は、計測を行うスキャナ10、計測することによって得ら
れた投影データから断層像を再構成する像再構成演算手
段11および断層像を表示する表示手段12の三つの部分で
構成されている。第4図にスキャナ10の構成図を示す。
スキャナ10では被検査体領域13を覆うファンビームX線
14を放射するX線管15とそれに対向して置かれた多素子
検出器16が駆動装置17によって回転する円盤18に取り付
けられており、これらが一体となって、被検査体19の周
りに回転運動を行う。この回転運動中にパルスX線を一
定角度ごとに曝射し、被検査体19を透過後のX線の強度
を検出素子が一定間隔で並んだ多素子X線検出器16で電
気信号として検出する。この多素子X線検出器16からの
電気信号は、一旦積分回路20にてX線パルス時間の積算
を行った後、アナログマルチプレクサ21を介してアナロ
グディジタル変換器22によってディジタル値に変換され
る。このようにしてスキャナ10の回転運動中に360度全
周に渡って投影データの収集を行い、得られた投影デー
タは次の像再構成演算手段11に入力される。
第5図に像再構成演算手段11の構成図を示す。像再構成
演算手段11に入力された投影データは、対数変換器23で
第(1)式に示したような計測されたファンビームX線
のl(x,y)に沿う被検査体19のX線吸収係数分布f
(x,y)の積分値H(α,β)に変換される。この対数
変換器23は、第6図に示すように、単純なランダムアク
セスメモリ24で構成することができ、このランダムアク
セスメモリ24の中にあらかじめ対数表log(x)を格納
しておき、ランダムアクセスメモリ24のアドレスライン
に計測値xを入力することによって対数変換値を得る。
このようにして対数変換された投影データH(α,β)
は、一旦αとβで指定される第5図に示す二次元ランダ
ムアクセスメモリ25に格納しておく。減算器26はコント
ローラ27によって指定されるu及びθから第(18)およ
び第(19)式の関係を利用して、 α=u (32) β=θ−u (33) の演算を実行し、αおよびβを算出する。このαおよび
βを、二次元ランダムアクセスメモリ25のアドレスライ
ンに入力することによってファンビーム投影データH
(α,β)から平行ビーム投影データP(u,θ)が得ら
れる。ここで、上記二次元ランダムアクセスメモリ25と
減算器26とが、変形された二次元座標上で並べ換え演算
を行って不均一平行ビーム投影データを発生させる手段
49となるものである。次に、フーリエ変換器28は、u軸
を空間周波数ωに変換しフーリエ変換結果Q(ω,θ)
を得る。一次元メモリ29には、逆投影によるぼけを修正
するためのフィルタ関数W(u)のフーリエ変換結果Ψ
(ω)を格納しておき、乗算器30はこのQ(ω,θ)と
Ψ(ω)の掛け算を行い、逆フーリエ変換器31に入力し
てフィルタ結果G(u,θ)を算出する。ここで、上記フ
ーリエ変換器28と一次元メモリ29と乗算器30と逆フーリ
エ変換器31とが、フイルタ処理を行う手段50となるもの
である。次に、一次元メモリ32には、第(22)式に示す
Jの値を格納しておき、コントローラ27によって指定さ
れるuをこの一次元メモリ32のアドレスラインに入力す
ることによってJすなわち1/cos(u)を得る。乗算器3
3は、このJと上記G(u,θ)の掛け算を行い、この結
果は次の逆投影演算部34に入力される。ここで、上記一
次元メモリ32と乗算器33とが、上記平行ビーム投影デー
タP(u,θ)の回転中心Oからの不均一性を補正する手
段のうちCT値の補正手段51となるものである。
逆投影演算部34では、上記フィルタ結果G(u,θ)から
断層像を算出する。そして、この断層像は、二次元メモ
リ36上に再構成される。この二次元メモリ36は、各々の
θごとに求められたフィルタ結果G(u,θ)を、x方向
とy方向にラスタースキャン的に総ての座標に対して第
(29)式に示す累積加算を実行し、次のθに対しても同
様の処理を繰り返して、総てのθすなわち360度の角度
範囲に対して累積加算演算を実行し終わると断層像が算
出される。
ここで、一つのθに対する逆投影演算について示すと、
第7図のようになる。第7図で、二次元メモリ36の左上
の座標点を累積加算演算の開始点とすると、この座標位
置(x0,y0)を通過する平行ビームの位置t0(θ)は、
第(16)式を用いて、 t0(θ)=x0sinθ−y0cosθ (34) また二次元メモリ36のラスタースキャンに伴うx方向と
y方向のt軸上の移動素ξ(θ),η(θ)は、二次元
メモリ36のx方向とy方向の座標間隔をそれぞれΔx,Δ
yとすると、 ξ(θ)=Δx sinθ (35) η(θ)=−Δy cosθ (36) である。従って、二次元メモリ36のラスタースキャンに
伴うx方向の移動に対しては、平行ビームの位置tをこ
のξだけ増加すれば求めることができ、y方向の移動に
対しては、ηだけ増加することによって求められ、二次
元メモリ上の総ての座標位置を通過する平行ビームの位
置tは、ラスタースキャンに際しては単純な加算計算で
求めることができる。このtからuへの変換は、第(2
3)式を用いてsin(t/D)の数素を参照することによっ
て簡単に求められる。
第5図の一次元メモリ37にはt0,一次元メモリ38には
ξ、一次元メモリ39にはηを格納しておく。二次元メモ
リ36のアドレスラインはx方向のカウンタ40とy方向の
カウンタ41に接続され、一つのラスターの処理が終了す
るとx方向のカウンタ40がオーバーフロウし、y方向の
カウンタ41が+1される。総てのラスターの処理が終了
すると、y方向のカウンタ41がオーバーフロウして、θ
のカウンタ42が+1され次のθを指定する。このθのカ
ウンタ42は出力は、三つの一次元メモリ37,38,39に接続
され、それぞれt0,ξ,ηを読み出す。これらの三つの
一次元メモリ37,38,39の出力はマルチプレクサ43を介し
て加算器44に接続され、零クリアされたレジスタ45にt0
を加えることによって該レジスタ45に初期値を設定し、
上記加算器44とレジスタ45はラスタースキャンに際し
て、順次x方向の移動に対してはξの加算を、y方向の
移動に対してはηの加算を実行し、座標点(x,y)に対
応する平行ビームの位置tを算出する。一次元メモリ46
にはsin(t/D)の数表を格納しておき、この一次元メモ
リ46のアドレスラインにレジスタ45の出力を入力するこ
とにより位置tは直ちにuへ変換される。ここで、上記
一次元メモリ46は、前述の平行ビーム投影データP(u,
θ)の回転中心Oからの不均一性を補正する手段のうち
周辺部の拡大効果の補正手段となるものである。次に、
上記uは一次元ランダムアクセスメモリ35のアドレスラ
インに入力されフィルタ結果G(u,θ)を読み出し、x
方向のカウンタ40とy方向のカウンタ41によって読み出
された二次元メモリ36の値に加算器47とレジスタ48によ
って加え込まれ、再度二次元メモリ36に格納される。
二次元メモリ36の総ての座標点に対して以上のようにし
て累積加算演算を実行し一つのθに対する逆投影演算を
終了すると、次のθに対するフイルタ結果G(u,θ)を
算出し、同様の処理を繰り返す。このようにして総ての
θすなわち360度の角度範囲に対して累積加算演算を実
行し終わると断層像が算出される。
このようにして求められた断層像は、次の表示手段12
(第2図参照)へ表示される。すなわち、上記二次元メ
モリ36上に再構成された断層像は、ラスタスキャン的に
順次ディジタル値として読み出され、ディジタルアナロ
グ変換器によってビデオ信号に変換され、このビデオ信
号がブラウン管に入力しCT値に対応した濃淡画像として
表示される。なお、上記の実施例は、X線管15と多素子
X線検出器16とが一体となって回転する装置について説
明したが、本発明はこれに限られず、不均一座標の関数
を変更することにより、多素子X線検出器16は円周上に
配列固定しX線管15のみを回転運転させて計測する装置
にも同様に適用できる。
発明の効果 本発明は以上のように構成されたので、処理の過程で設
定された実長とは不均一な座標軸uの影響が完全に補正
された、ゆがみのない正しい断層像となる。また、本発
明によれば、従来のアレンジ法で必要とされた二次元の
補間演算が無く、再構成された断層像の空間分解能劣化
の原因となるα方向の補間演算がダイレクト法と同じ各
投影に対して1回のみとなり、空間分解能の劣化も小さ
くかつ雑音の粒状性も改善される。さらに、ダイレクト
法の問題点である計算量についても多くの計算時間を必
要とする第(5)式および第(6)式を省略することが
でき、像再構成演算の大幅な高速化が可能となる。ま
た、フィルタ処理および逆投影演算が平行ビームを用い
たX線断層撮影装置と極めて類似性が高いため他のX線
断層撮影装置との共用性が高く、かつ逆投影演算が単純
なためハードウエア構成が容易であるという長所を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のX線断層撮影装置における投影データ
の収集について直角座標における再構成演算座標系と計
測幾可学系との関係を示す説明図、第2図は本発明のX
線断層撮影装置の全体構成を示すブロック図、第3図は
本発明により導入した二次元座標上の各投影データの計
測位置を示すグラフ、第4図はスキャナの構成を示すブ
ロック図、第5図は像再構成演算手段の詳細を示すブロ
ック図、第6図は対数変換器の内容を示すブロック図、
第7図は一つのX線ビームに対する逆投影演算の状態を
示す説明図、第8図は従来のX線断層撮影装置における
スキャナ構成と計測方法を示す説明図、第9図は断層像
を再構成するフィルタードバックプロジェクション法の
手順を示す説明図、第10図は従来例における投影データ
の収集について直角座標における再構成演算座標系と計
測幾可学系との関係を示す説明図、第11図は従来のアレ
ンジ法における第10図と同様の説明図、第12図は上記ア
レンジ法における二次元座標上の各投影データの計測位
置を示すグラフである。 10……スキャナ 11……像再構成演算手段 12……表示手段 13……被検査体領域 14……ファンビームX線 15……X線管(X線源) 16……多素子X線検出器 19……被検査体 46,51……不均一性を補正する手段 49……不均一平行ビーム投影データを発生させる手段 50……フィルタ処理を行う手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀧口 修 千葉県柏市新十余二2番1号 株式会社日 立メデイコ研究開発センタ内 (56)参考文献 特開 昭59−168840(JP,A) 電子通信学会誌、68〔4〕(昭60−4− 25)P.530−537

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検査体領域を覆うファンビームX線を放
    射するX線源を被検査体の周りに回転運動を行い、この
    回転運動中にX線を放射し上記被検査体を透過したファ
    ン状に広がったX線を多素子X線検出器で計測すること
    によって複数の投影データの収集を行うスキャナと、こ
    の投影データから計測断面における被検査体のX線の吸
    収係数に関する分布画像を計算によって再構成する像再
    構成演算手段と、上記分布画像を表示する表示手段とを
    有するX線断層撮影装置において、上記像再構成演算手
    段は、上記計測された投影データから不均一平行ビーム
    投影データを発生させる手段と、この不均一平行ビーム
    投影データにフィルタ処理を行う手段と、このフィルタ
    処理された投影データを用いて上記不均一平行ビーム投
    影データの不均一性を補正すると共に分布画像を逆投影
    する手段を設けたことを特徴とするX線断層撮影装置。
  2. 【請求項2】上記不均一平行ビーム投影データを発生さ
    せる手段は、多素子X線検出器で計測された投影データ
    のX線ビーム角度を第一の座標軸とし、ファンビーム内
    のスキャナ回転中心からX線ビームまでの距離を回転中
    心からX線源までの距離で割った値の逆正弦に比例する
    不均一な座標軸を第二の座標軸とする二次元座標を設定
    し、この二次元座標上で並べ変え演算を行うものである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のX線断層
    撮影装置。
  3. 【請求項3】上記スキャナは、多素子X線検出器の一定
    間隔で並んだ検出素子の角度間隔の整数倍の回転角度位
    置ごとにX線源からX線を放射するものであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記載のX線
    断層撮影装置。
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