JPH0710923Y2 - フューエルタンクの取付リテーナのシール構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】フューエルタンクの取付リテーナ
のシール構造において、燃料ポンプ、レベルゲージ等を
フューエルタンクに挿入若しくは吊下げるために取付け
る取付リテーナを前記フューエルタンクに溶接などで取
付けることは従来も行われているが、取付リテーナとタ
ンクとの隙間に泥やゴミが入るので、その対策として簡
易なシール構造が必要になる。本考案はこれを満足させ
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来は図６に示すようにフューエルタン
クａの挿入突起ｂの周部に溶接などで固着した取付リテ
ーナの全周にシール剤を塗布ｃしているもので、この工
法は塗布工数が大きい上、高価になる等不利なことが多
い欠点がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本考案は工数を少なく
することができると共に、隙間に泥やゴミの混入しない
構成を開発することを解決しようとする課題とし、本考
案の目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は請求項１、２の
考案からなり、請求項１の考案は、フューエルタンク１
に燃料ポンプ、レベルゲージ等を挿入若しくは吊下げる
ための取付リテーナ２の下面外周に面取り傾斜６を施
し、フューエルタンク１の取付口４の周りに、前記面取
り傾斜６をリング形シールゴム３に嵌めた取付リテーナ
２を溶接等で固着して取付リテーナ２をリング形ゴム３
によりシールしたことを特徴とするフューエルタンクの
取付リテーナのシール構造に係り、請求項２の考案はフ
ューエルタンク１１に燃料ポンプ、レベルゲージ等を挿
入若しくは吊下げるための取付リテーナ１２の下面外周
に面取り傾斜１６を施し、フューエルタンク１１の取付
口１４の周りに前記面取り傾斜１６を施した取付リテー
ナ１２を溶接などで固着し、リング形シールゴム１３を
前記リテーナの外周に弾力的に嵌めて面取り傾斜１６に
喰込ませたことを特徴とするフューエルタンクの取付リ
テーナのシール構造に係り、何れも取付リテーナのシー
ルを簡易構造にしたものである。

【０００５】

【作用】本考案はフューエルタンク１、１１にスポット
溶接等により取付ける取付リテーナ２、１２の下面外周
に面取り傾斜６、１６を施していて、この面取り傾斜
６、１６は泥、ゴミ等を取付リテーナ２、１２の下面に
誘い込む構成をなすものであるが、リング形シールゴム
３、１３の喰い込みとシール作用により泥、ゴミ等を取
付リテーナの下面より侵入がないように簡易にシールす
る。

【０００６】

【実施例】添付図面は本考案の実施例を示し、図１〜図
３は請求項１の実施例。図４〜図５は請求項２の実施例
であって、図１はフューエルタンクの一部を縦断した正
面図、図２は取付リテーナとリング形シールゴムの接着
前の一部縦断正面図、図３は同接着後の一部縦断正面
図、図４はフューエルタンクの一部縦断正面図、図５は
リング形シールゴムの平面図である。

【０００７】図１〜図３は請求項１の考案の実施例を例
示したもので、フューエルタンク１と取付リテーナ２と
リング形シールゴム３とからなる。フューエルタンク１
は上面に突出した取付口４に燃料ポンプ、レベルゲージ
等をタンク内に挿入若しくは吊下げるための開口５が設
けてあり、取付口４の周部に溶接などで取付ける取付リ
テーナ２は前記に例示した燃料ポンプ、レベルゲージ等
の部材の取付支台となるもので、下面の外周に面取り傾
斜６を施す。また、リング形シールゴム３には上面内周
に取付リテーナ２の面取り傾斜の傾斜に密着する傾斜７
を設けた斜め下方への三角形のリップ８を形成してなる
（図２参照）。本実施例は図３に示すように取付リテー
ナ２の面取り傾斜６にリング形シールゴム３の傾斜７を
加硫接着または接着剤による接着を施し、次いで取付リ
テーナ２をフューエルタンク１の取付口４の周りにスポ
ット溶接などで固定し、リング形シールゴム３のリップ
８によりフューエルタンク１との隙間をシールして泥、
ゴミ等が取付リテーナ２の下面に侵入しないようにす
る。

【０００８】図４〜図５は請求項２の考案の実施例を例
示したもので、フューエルタンク１１と取付リテーナ１
２とリング形シールゴム１３とからなる。フューエルタ
ンク１１は請求項１と同じで、上面に突出した取付口１
４に燃料ポンプ、レベルゲージ等をタンク内に挿入若し
くは吊下げるための開口１５が設けてある。リテーナ１
２も請求項１のリテーナ２と同じで下面外周に面取り傾
斜１６を施す。リング形シールゴム１３は弾力性のある
ゴム輪からなる。(図５参照)。本実施例は図４に示すよ
うに取付リテーナ１２の面取り傾斜１６を下にしてフュ
ーエルタンク１１の取付口１４の周りにスポット溶接な
どで固定し、その固定後にリング形シールゴム１３を輪
をかけるように嵌めて一部を面取り傾斜１６に掛け込
み、図４のようにほぼ三角断面に変形させフューエルタ
ンク１１との隙間をシールして泥、ゴミ等が取付リテー
ナ１２の下面に侵入しないようにする。

【０００９】

【考案の効果】本考案の請求項１の考案は、フューエル
タンク１に燃料ポンプ、レベルゲージ等を挿入若しくは
吊下げるための取付リテーナ２の下面外周に面取り傾斜
６を施し、フューエルタンク１の取付口４の周りに、前
記面取り傾斜６をリング形シールゴム３に嵌めた取付リ
テーナ２を溶接等でフューエルタンク１に固着して取付
リテーナ２をリング形ゴム３によりシールしたことを特
徴とするフューエルタンクの取付リテーナのシール構造
に係り、リング形ゴム３により従来のシール剤塗布に代
わるゴムシールを施すものであって、取付リテーナ２に
量産が可能な面取り傾斜を施すだけでよく、リング形ゴ
ム３の前記面取り傾斜６への固定前の固着等は自動化が
可能になって工数を少なくし、しかもシール効果は従来
と比べて遜色がない。請求項２の考案は前記した請求項
１の考案と均等であって、該請求項１を特定考案しその
特定考案と産業上の利用分野及び構成に欠くことができ
ない事項の主要部が同一であり、リング形ゴム１３を面
取り傾斜１６に喰い込ませる順序に違いがあるだけで、
シール効果は従来と比べて遜色がない。

【図面の簡単な説明】 添付図面は本考案の実施例を示し、図１〜図３は請求項
１の実施例。図４〜図５は請求項２の実施例である。

【図１】フューエルタンクの一部を縦断した正面図

【図２】取付リテーナとリング形シールゴムの接着前の
一部縦断正面図

【図３】同接着後の一部縦断正面図

【図４】フューエルタンクの一部縦断正面図

【図５】リング形シールゴムの平面図

【図６】従来のシール剤塗布によるシールを示す

【符号の説明】１、１１ フューエルタンク、 ２、１
２ 取付リテーナ、３、１３ リング形シールゴム、
４、１４ 取付口、 ５、１５ 開口、６、１６ 面取
り傾斜、 ７ 傾斜、 ８ リップ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フューエルタンク１に燃料ポンプ、レベ
   ルゲージ等を挿入若しくは吊下げるための取付リテーナ
   ２の下面外周に面取り傾斜６を施し、フューエルタンク
   １の取付口４の周りに、前記面取り傾斜６をリング形シ
   ールゴム３に嵌めた取付リテーナ２を溶接等で固着して
   取付リテーナ２をリング形ゴム３の弾接によりシールし
   たことを特徴とするフューエルタンクの取付リテーナの
   シール構造。
2. 【請求項２】 フューエルタンク１１に燃料ポンプ、レ
   ベルゲージ等を挿入若しくは吊下げるための取付リテー
   ナ１２の下面外周に面取り傾斜１６を施し、フューエル
   タンク１１の取付口１４の周りに前記面取り傾斜１６を
   施した取付リテーナ１２を溶接などで固着し、リング形
   シールゴム１３を前記リテーナの外周に弾力的に嵌めて
   面取り傾斜１６に喰込ませたことを特徴とするフューエ
   ルタンクの取付リテーナのシール構造。