JPH0710895B2 - カチオン性(メタ)アクリル系水溶性ポリマ−の製法 - Google Patents

カチオン性(メタ)アクリル系水溶性ポリマ−の製法

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JPH0710895B2
JPH0710895B2 JP10581687A JP10581687A JPH0710895B2 JP H0710895 B2 JPH0710895 B2 JP H0710895B2 JP 10581687 A JP10581687 A JP 10581687A JP 10581687 A JP10581687 A JP 10581687A JP H0710895 B2 JPH0710895 B2 JP H0710895B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水溶性が良好で、かつ整粒化されたカチオン
性(メタ)アクリル系ポリマーの製法に関する。
〔従来の技術〕
有機系物質を多量に含有する産業廃水の凝集沈降・清澄
化処理、下水、屎尿などの生物処理などによって生ずる
有機系汚泥の凝集脱水処理などに多種のカチオン性凝集
剤が使用されており、なかでも(メタ)アクリル酸エス
テル系のカチオン性ポリマーが最も多く使用されてい
る。とりわけ無機塩類を高濃度に含有する汚泥の凝集脱
水には、ベンジルハライドで4級化された(メタ)アク
リル酸エステル系のカチオン性ポリマーが適し、優れた
性能を示すことが知られている。ベンジルハライドで4
級化された(メタ)アクリル酸エステル系のカチオン性
ポリマーの代表例としては、ジメチルアミノエチルメタ
クリレートのベンジルクロライド4級塩(メタクリロイ
ルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド)のポリマーがあげられる。
水溶性(メタ)アクリル系ポリマーを凝集剤として使用
するばあい、その性能はポリマーの分子量と概ね比例的
な関係を有すると言われている。しかも、汚泥などの凝
集脱水に使用するばあいにも機械的な力を加えて濾過
し、個液分離が行なわれるので、強固なフロックを形成
することが望まれることが多く、この目的には高分子量
のポリマーが適しているため、ますます高分子量ポリマ
ーが要求される傾向にある。
水溶性(メタ)アクリル系ポリマーの製法として多くの
方法が知られているが、水溶液重合法が最も一般的に行
なわれている方法である。
この方法は比較的低いモノマー濃度で、かつできる限り
低い温度で、熱エネルギーの付与または酸化−還元反応
によってラジカルを発生する重合開始剤などを用いて穏
やかに重合を進行させることにより、高分子量のポリマ
ーをえようとする方法である。
このような方法とは別に、熱エネルギーの付与によりラ
ジカルを発生する重合開始剤を用いずに、光や放射線を
照射して重合を進行せしめることにより水溶性重合物を
製造する方法も知られている。
しかしながら、光や放射線を利用する方法では、光や放
射線のエネルギーが非常に大きいため重合の進行速度が
非常に大きくなり、えられるポリマーが凝集剤として使
用しうる程高分子量のばあいには、三次元架橋を多く有
する水溶性に乏しいものとなりやすい。
一方、この方法で三次元架橋の少ないポリマーを得よう
とすると、得られるポリマーの分子量は著しく低くなっ
てしまい、凝集剤のように大きな分子量のポリマーであ
ることが必要な用途には適用し難いものしかえられない
という問題がある。
それゆえ、近年、光照射用の装置が安価に、また容易に
入手することが可能となり、その有効活用が工業的にも
望まれているにもかかわらず高分子量の水溶性ポリマー
を工業的規模で製造する際に、光または放射線を照射し
て重合せしめる方法を採用するのがきわめて少ないのが
現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らはこのような状況下において光照射による重
合について鋭意検討を重ねて、高分子量の水溶性(メ
タ)アクリル系ポリマーを光照射法により製造しうる技
術を確立するに至っているが、凝集剤として使用しうる
程度に高分子量のカチオン性(メタ)アクリル系水溶性
ポリマーの製造、とくに該ポリマーを使用しやすい整粒
化したものとして得るには、また充分満足しえるまでに
は至っていない。
本発明は前記問題を解決するためになされたものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、まず(メタ)アクリル酸アミノアルキル
エステルのベンジルハライド4級塩系のポリマーの高分
子量化について、水溶液を重合させる際に熱ラジカル開
始剤を用いる方法、光照射を行なう方法などの各種方法
について研究を重ねた結果、光照射による方法が最も適
していることを見出すに至った。
この光照射による水溶液重合法によるとモノマー濃度を
60〜80%(重量%、以下同様)と高くすることができ、
短時間で効率よく重合させうるばかりでなく、水溶性が
良好で、かつ高分子量の(メタ)アクリル酸アミノアル
キルエステルのベンジルクロライド4級塩系ポリマーが
硬いゴム状でゲル状のシート状物としてえられるが、こ
の重合体ゲルには特有の粘着性があり、小粒径粒子に整
粒する段階で、硬いゴム状のシート状重合体ゲルが破砕
・細粒化装置と接着しやすく、また細粒化された粒子相
互が付着しやすく、ノニオン性界面活性剤、ポリエチレ
ングリコールなどの該重合体への添加、塗布、吹付けな
どの手段を講じても粘接着性や付着性を充分に抑制して
良好な作業性にすることができないことが判明した。
また、この硬いゴム状のシート状重合体ゲルは、わずか
の温度の違いにより硬さが著しく変化し、たとえば20℃
の温度に保った該重合体片(100mm×100mm×10mm)は粘
着性を示さず、手で折り曲げられないほどの硬さを示す
が、35℃にするとポリエチレンフィルムに接着して剥が
しにくくなり、手で容易に折曲げられる程度の柔軟性を
示す。
(メタ)アクリル酸アミノアルキルエステルのベンジル
クロライド4級塩系ポリマーの製造において、この熱可
塑性による粘着性、接着性の発現がとくに問題となるの
は、硬いゴム状のシート状重合体ゲルを細粒化するばあ
いであり、冷風で冷却してもその際に発生する熱により
40℃程度に温度が上昇することは避けられず、機内に存
在する細粒化途上物が相互に付着し、固結化し、竪型切
断機に過大な負荷を与えて必要な能力を発揮できなくす
ることである。また、乾燥初期段階においても、破砕さ
れ細粒化された粒子が乾燥機内で加熱されて付着し、い
わゆる、おこし状となって乾燥速度を著しく低下させる
ことである。
このような熱可塑性は(メタ)アクリル酸アミノアルキ
ルエステルのメチルクロライド4級塩系ポリマーでも同
様に見られるが、取扱い性が問題になるほど大きなもの
ではなく、また粘着性や接着性、付着性も作業性に支障
の生じることがない程度のものである。
そこで本発明者らはこれらポリマーの原料であるモノマ
ーを特定の条件下で高濃度で共重合せしめ、えられた重
合体ゲルを細粒化することにより上記問題点を解消せん
と鋭意研究を重ね、本発明を完成するに至った。
本発明は、カチオン性(メタ)アクリル系モノマー混合
物または該カチオン性(メタ)アクリル系モノマー混合
物とその他の水溶性(メタ)アクリル系モノマーとの混
合物の水溶液を重合させて整粒化されたカチオン性(メ
タ)アクリル系水溶性ポリマーを製造する際に、 (a)全モノマー含有率が60〜80%で、かつpHが4〜
7のモノマー水溶液と (b)全モノマー量に対して0.001〜1%のノニオン性
界面活性剤の1種または2種以上と (c)全モノマー量に対して水溶性アゾ系光重合開始剤
(B)以外の光重合開始剤(A)0.0005〜0.03%および
水溶性アゾ系光重合開始剤(B)0.0025〜0.6% とを均一に混合せしめた混合水溶液を、該混合水溶液中
の溶存酸素量を1mg/以下まで減少せしめたのち、気相
中の酸素濃度が1容量%以下の雰囲気下にある可動式ベ
ルト上に3〜18mmの厚さになるように供給し、 かかる可動式ベルト上の混合水溶液に1段目として
主要波長300〜450nm、光強度10〜15W/m2、照射時間30〜
60分、2段目として主要波長300〜450nm、光強度20〜30
W/m2、照射時間30〜60分なる条件の少なくとも2段の光
照射を行なったのち、 重合せしめられた硬いゴム状の重合体ゲルシートを
可動式ベルトから連続的に取出し、さらに該重合体ゲル
シートに空気中で主要波長200〜600nm、光強度1000〜20
00W/m2の光を1〜6分間照射し、 硬いゴム状の重合体ゲルシートのポリマー濃度が60
〜85%になるように維持しつつ、さらにローラー型カッ
ターで3〜18mm角状に破砕し、 ついでポリマー濃度が60〜85%になるように維持し
つつ、竪型切断機で0.3〜3mm径に細粒化したのち 熱風乾燥する ことからなる水溶性が良好で、かつ整粒化されたカチオ
ン性(メタ)アクリル系ポリマーの製法に関する。
〔実施例〕
本発明に用いるカチオン性(メタ)アクリル系モノマー
混合物とは一般式(I): 〔式中、R1は水素原子またはメチル基、R2およびR3はそ
れぞれ炭素数1〜4のアルキル基で、R2とR3とは同じで
あってもよい、X はハロゲンアニオン、好ましくはCl
またはBr 、mは1〜4の整数である〕で表わされる
モノマーと、一般式(II): 〔式中、R4は水素原子またはメチル基、R5およびR6はそ
れぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R7は水素原子または
たとえばメチル基、エチル基のような炭素数1〜3のア
ルキル基、Z は酸残基(ハロゲンアニオン、モノアル
キル硫酸アニオンまたは鉱酸に由来するアニオン)、好
ましくはCl 、Br 、CH3SO4 、C2H5SO4 、(SO4 --
/2、nは1〜4の整数である〕で表わされるモノマーと
の混合物のことである。
前記一般式(I)で表わされるモノマーの具体例として
は、たとえばN-アクリロイルオキシエチル‐N,N-ジメチ
ル‐N-ベンジルアンモニウム塩(クロライド、ブロマイ
ド)、N-メタクリロイルオキシエチル‐N,N-ジメチル‐
N-ベンジルアンモニウム塩(クロライド、ブロマイド)
など、また前記一般式(II)で表わされる化合物の具体
例としては、たとえばN-アクリロイルオキシエチル‐N,
N-ジメチルアミン塩(塩酸塩、硫酸塩)、N-メタクリロ
イルオキシエチル‐N,N-ジメチルアミン塩(塩酸塩、硫
酸塩)、N-メタクリロイルオキシエチル‐N,N-ジエチル
アミン塩(塩酸塩、硫酸塩)、N-メタクリロイルオキシ
エチル‐N,N,N,-トリメチルアンモニウム塩(クロライ
ド、モノメチル硫酸塩)、N-アクリロイルオキシエチル
‐N,N,N,-トリメチルアンモニウム塩(クロライド、モ
ノメチル硫酸塩)、N-メタクリロイルオキシエチル‐N,
N-ジエチル‐N-メチルアンモニウム塩(クロライド、モ
ノメチル硫酸塩)などがあげられる。
前記一般式(I)で表わされるモノマーと一般式(II)
で表わされるモノマーとの混合割合としては(I)/
(II)がモル比で20/80〜80/20であるのが好ましい。
本発明に用いるカチオン性(メタ)アクリル系モノマー
混合物はこれのみを重合させてもよいが、この混合物を
その他の水溶性(メタ)アクリル系モノマーと混合して
重合させてもよい。
前記その他の水溶性(メタ)アクリル系モノマーとして
は、たとえばアクリルアミド、メタクリルアミド、これ
らの誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、これらのアル
カリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アクリルアミ
ド‐2-メチルプロパンスルホン酸やその塩などがあげら
れる。さらに、これら以外のたとえば(メタ)アクリル
酸のアルキルエステル、(メタ)アクリロニトリルなど
の疎水性モノマーであっても均一なモノマー水溶液とな
り、えられる硬いゴム状の重合体ゲルシートの粘着性・
接着性などを軽微に抑え、えられるポリマーが水溶性に
なるのを損わない限り使用しうる。これらは単独で併用
してもよく、2種以上で併用してもよい。
前記カチオン性(メタ)アクリル系モノマー混合物とそ
の他の水溶性(メタ)アクリル系モノマーとを併用する
際の併用割合は、使用するモノマーの種類などにより一
概には決定しえないが、一般式(II)で表わされるモノ
マーのモノマー水溶液中に占める割合が5%以上である
ことが、えられるゴム状の重合体ゲルシートを構成する
ポリマーが本質的に有する熱可塑性および熱可塑状態に
なったばあいの粘着性を低く抑え、破砕、細粒化など用
の装置との粘着性、接着性、重合体ゲル同士の付着性を
より少ないものとすることができるという点から好まし
い。さらに、一般式(I)で示されるモノマーのみでは
硬くて脆く、微粉の発生につながりやすい細粒化乾燥品
の欠点を補うとともに、以下に述べる一連の光照射によ
る重合操作をより効果的にし、高分子量化を容易にする
という点からも好ましい。
本発明において使用されるモノマー水溶液の濃度はポリ
マーの品質を高く保持する、えられた重合体ゲルを細粒
化物としてうるなどの点から60〜80%、好ましくは70〜
80%であり、pHは4〜7の範囲である。一般にモノマー
濃度が高くなるにつれて三次元網状化反応がおこりやす
く、また完全に水溶性を示すポリマーをえようとすると
一般に重合度が低くなる。しかし、本発明の方法により
ポリマーを製造すると、凝集剤として利用しうる水溶性
高分子量ポリマーがえられる。
本発明におけるモノマー水溶液には、全モノマー量に対
して0.001〜1%になるようにノニオン性界面活性剤が
添加される。ノニオン性界面活性剤を添加することによ
りえられるポリマーにおける架橋反応による水溶性の低
下、すなわち、水不溶性ポリマーの生成を防止し、高分
子量で、かつ水溶性の良好なポリマーをうることができ
るとともに、重合体ゲルを重合容器から容易に取出すこ
とができ、重合体ゲル特有の粘着性を少なくし、重合体
ゲル相互の付着性を低下させることができる。
前記ノニオン性界面活性剤の具体例としては、たとえば
ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル(と
くにポリエチレングリコールジスチレン化フェニルエー
テル)、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレング
リコールソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリ
コール−ポリプロピレングリコールブロックコポリマー
などのノニオン性界面活性剤があげられ、これらは単独
で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
前記ノニオン性界面活性剤の配合量が0.001%未満にな
ると初期の目的が達成されず、また1%をこえると該界
面活性剤が連鎖移動剤として作用するために、えられる
ポリマーの分子量が著しく低くなり、本発明の目的とす
る高分子量のポリマーがえられなくなる。
上記ノニオン性界面活性剤は、次亜リン酸塩、尿素化合
物および脂肪族第3級アミンの1種または2種以上と併
用してもよい。
これらの化合物をノニオン性界面活性剤と併用すること
により、ノニオン性界面活性剤を用いるのと同様に、え
られるポリマーの水溶性の向上、すなわち、重合反応に
おける架橋反応の防止およびえられる重合体ゲルを破砕
し、乾燥する段階における分子間および分子内における
架橋反応の防止をはかることができる。ノニオン性界面
活性剤のみを添加しても良好な結果がえられるが、次亜
リン酸塩、脂肪族第3級アミンまたは尿素化合物を併用
することにより、より一層優れた効果が得られる。
前記次亜リン酸塩の具体例としては、たとえば次亜リン
酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸アンモ
ニウム塩などがあげられ、また次亜リン酸と第3アミン
類とからの次亜リン酸アミン塩であってもよい。
前記尿素化合物の具体例としては、たとえば尿素、チオ
尿素、エチレン尿素、エチレンチオ尿素など、また脂肪
族第3級アミンの具体例としては、たとえばトリメチル
アミン、トリエチルアミン、ジメチルエチルアミン、メ
チルジエチルアミン、トリエタノールアミン、メチルジ
エタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、エチル
ジエタノールアミンなどがあげられる。
つぎにこれら化合物の配合量についてであるが、次亜リ
ン酸塩のばあい、全モノマー量に対して0.001〜5.0%で
あるのが好ましく、また脂肪族第3級アミンおよび尿素
化合物のばあい、全モノマー量に対してそれぞれ0.001
〜5.0%であるのが好ましい。
本発明におけるモノマー水溶液の重合に際しては全モノ
マー量に対して0.0005〜0.03%の光重合開始剤(A)お
よび0.0025〜0.6%、好ましくは0.005〜0.45%の水溶性
アゾ系光重合開始剤(B)がモノマー水溶液と混合せし
められ、実質的に均一に溶解せしめられ、光重合開始剤
として使用される。
前記光重合開始剤(A)と水溶性アゾ系光重合開始剤
(B)との使用割合としては、重量割合で(A)/
(B)=1/5〜1/20の範囲が好ましく、1/10〜1/15がよ
り好ましい。
前記光重合開始剤(A)の具体例としては、たとえばベ
ンジル、ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインアル
キルエーテル、ベンゾインヒドロキシアルキルエーテ
ル、アンスラキノンなどの化合物などがあげられ、これ
らは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
また前記水溶性アゾ系光重合開始剤(B)の具体例とし
ては、たとえば2,2′‐アゾビス(2-N-フェニルアミノ
アミジノプロパン)、2,2′‐アゾビス(N,N-ジメチレ
ンイソブチルアミジン)、2,2′‐アゾビス(2-アミジ
ノプロパン)などの化合物やそれらの鉱酸塩、4,4′‐
アゾビス(4-シアノ吉草酸)やその塩(アルカリ金属
塩、アンモニウム塩、アミン塩)、2-(カルバモイルア
ゾ)イソブチロニトリル、2,2′‐アゾビス(イソブチ
ルアミド)やその水和物、2,2′‐アゾビス〔2-メチル
‐N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕、2,
2′‐アゾビス〔2-メチル‐N-(1,1-ビス(ヒドロキシ
メチル)エチル)プロピオンアミド〕、2,2′‐アゾビ
ス〔2-メチル‐N-(1,1-ビス(ヒドロキシメチル)‐2-
ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕などのアゾアミ
ド系化合物などがあげられ、これらは単独で用いてもよ
く、2種以上併用してもよい。
上記の光重合開始剤(A)および水溶性アゾ系光重合開
始剤(B)の混合物を用いて光重合を行なうことにより
光重合開始剤(A)または水溶性アゾ系光重合開始剤
(B)のそれぞれを単独で使用するばあいと比較して、
きわだって高分子量のポリマーを容易に製造することが
できる。
本発明の方法において、重合段階におけるモノマー水溶
液を含む混合水溶液中の溶存酸素量は、重合反応に極め
て重要な影響を及ぼすので、混合物水溶液中の溶存酸素
量として1mg/以下におさえなければならない。前記溶
存酸素量が1mg/をこえると未重合部分が生ずる、重合
度が向上しないなどの問題が生ずる。それゆえ、混合水
溶液中の溶存酸素量は、重合反応にさきだち1mg/以下
にする必要があり、この方法としては、たとえばチッ素
ガス、炭素ガスなどのごとき不活性ガスをモノマー水溶
液や混合水溶液に導入する方法などの方法をあげること
ができ、好ましい方法としてはモノマー水溶液に不活性
ガスを導入し、溶存酸素量を低下せしめる方法があげら
れる。
本発明の方法においては混合水溶液中の溶存酸素量だけ
でなく、光重合反応を行なわせる場所の気相中の酸素量
についても溶存酸素のばあいと同じ理由で制限する必要
があり、1容量%以下の雰囲気下にする必要がある。
このようにして調製された混合水溶液は気相中の酸素濃
度が1容量%以下の雰囲気下にある可動式ベルト上に3
〜18mmの厚さになるように供給されたのち、1段目とし
主要波長300〜450nm、光強度10〜15W/m2、照射時間30〜
60分、好ましくは30〜40分、2段目として主要波長300
〜450nm、光強度20〜30W/m2、好ましくは20〜25W/m2
照射時間30〜60分、好ましくは30〜40分なる条件の少な
くとも2段の光照射を行なうことにより重合せしめられ
る。
本発明に用いる光源にはとくに限定はなく、主要波長が
300〜450nmで所定の強さの光を照射しうる光源であるか
ぎり使用することができ、通常入手可能な光源、たとえ
ばキセノンランプ、タングステンランプ、ハロゲンラン
プ、炭素アーク灯のほか、高圧水銀ランプ、低圧水銀ラ
ンプなどが使用されうる。
本発明の方法により重合を行なう際、反応熱の除去を完
全に行なうために水もしくは冷水で冷却するのが好まし
い。
一般に、光強度が大きくなれば、重合反応が速くなる
が、えられるポリマーの分子量は小さくなる。また重合
時の光照明時間は光強度と密接な関係を有しているの
で、目的とするポリマーの重合度に応じて、光強度と照
射時間を適宜調節する必要がある。従って、所定の高分
子量ポリマーをうるためには、光強度と照射時間を厳密
に検討して設定しなければならない。
本発明の方法においては、上記のごとき特定の条件で少
なくとも2段の光照射をするのはこのようなに検討に基
づくものであり、この2段以上の光照射により前述の光
重合開始剤(A)および水溶性アゾ系光重合開始剤
(B)の混合使用の効果、すなわち、ポリマーの高分子
量化が促進せしめられる。かくして本発明の目的である
高分子量ポリマーの取得が容易となる。
上記重合条件下で重合せしめられてえられる重合体ゲル
は、可動式ベルトから取り除かれる。えられた重合体ゲ
ルは本質的に粘着性の大きい硬いゴム状の重合体ゲルシ
ートであるが、本発明においては粘着性を抑制するため
にノニオン性界面活性剤を使用しているので、可動式ベ
ルトからの取り除きは剥離により連続的に容易になされ
る。
本発明に用いる可動式ベルトを四フッ化エチレン−エチ
レンコポリマーで被覆すると、可動式ベルトから生成し
た重合体ゲルを極めて容易に剥離により取り出すことが
できる。また、可動式ベルトを金属で蒸着された裏面を
有する四フッ化エチレン−エチレンコポリマーフィルム
で被覆することにより、照射された光を一層効果的に利
用することができ、重合反応を促進することができる。
可動式ベルトから連続的に取り除かれた重合体ゲルは空
気中で主要波長200〜600nmで光強度1,000〜2,000W/m2
光が1〜6分間、好ましくは1〜3分間照射される。
この光照射により重合体ゲル中に散在する未反応の残留
モノマーは、必要な水準以下の値にまで低下せしめられ
る。また、この光照射により発生する熱もまた重合体ゲ
ルの温度を、たとえば80〜110℃まで上昇させ、未反応
の残留モノマーの低下に貢献する。またこの空気中での
光照射による重合体ゲルの温度上昇は破砕機による重合
体ゲルの破砕に先立つ短時間の冷風により容易に冷却さ
れるので、実際には問題とならず、むしろ重合体ゲル表
面に存在する水分を減少させ、破砕後の細粒化された重
合体ゲル同士の相互付着を防止しうるという効果がえら
れる。
なお、この後照射によって重合体ゲルに好ましくない三
次元的架橋が起こり、水溶性を劣化させる虞れは全くな
く、水への溶解性が損なわれることはない。しかし、光
照射時間が6分間以上になると重合体ゲルが着色しやす
くなるうえ、ポリマーの分子量を過度に低下させるので
好ましくない。1〜3分間の照射にとどめて、ポリマー
の分子量の低下を少なく押えるのが好ましい。
この光照射の前にまたはあとから、重合体ゲルシートを
50〜120℃の熱風下に5分以内放置してシート表面を改
質してもよい。
前述のような濃度のカチオン性(メタ)アクリル系モノ
マー混合物または該混合物を主体とする混合水溶液を重
合させると、流動性が全くなくて、硬いまたは弾力性の
大きい重合体ゲルがえられる。それゆえ、たとえばその
重合体ゲルを機械的に粗砕することなしに、そのまま含
有されている水を揮散せしめようとすると、非常に長時
間、高温下に放置しなければならず、その結果、折角え
られた高分子量ポリマーの分子量が低下したり、ポリマ
ーの架橋が熱によって促進され、商品価値が著しく低下
したりする。従って、一般にえられた重合体ゲルをなん
らかの機械的手段によって粗砕して細粒化したのち、加
熱により乾燥せしめて水を除去する方法が採用されてい
る。
一般に重合によってえられた重合体ゲルを肉挽機のごと
き押出成形機を用いてストランド状にしたのち、加熱乾
燥する方法が広く採用されている。しかしながら、肉挽
機のごとき押出成形機を使用するばあい、とくに重合体
ゲルが著しく硬いばあいには、機械壁面との摩擦が大き
く、能率の低下がおこるばかりでなく、ポリマー自身も
摩擦熱や物理力などにより分子が切断して分子量が低下
するなど劣化するので、あまり好ましい方法とはいえな
い。
本発明は、ポリマー自身が摩擦熱や物理力などにより劣
化せず、細粒化されたポリマーをうるための製造方法を
組合わせたものである。
たとえば、特開昭61-110510号公報に記載の破砕機に上
方から供給された重合体ゲルは、互いにかみあう方向に
回転する1対のローラー型カッターにより切断され、た
とえば短冊状のストランドにされる。なお、ローラー型
カッターに重合体ゲルを供給するのに可動式支持体、た
とえばエンドレスベルトの他端より重合体ゲルを連続的
に取り出し、ローラー型カッターにくいこませる方法な
どを用いて連続的に行なうと、工程を連続化することが
でき、生産効率を向上させることができる。たとえば短
冊状に切断された重合体ゲルストランドは、回転体の外
周部に設けられた回転刃と固定刃により切断され、細片
状、好ましくは平均粒径3〜18mmの角型の細片状にされ
る。このときのポリマー濃度は60〜85%になるように維
持される。ポリマー濃度がこの範囲よりも低いばあいに
は、所定の角状に破砕することが困難であり、またこの
範囲より高いばあいには、重合体ゲルが著しく硬くな
り、機械の負荷が多大となり、連続的に破砕することが
不可能となる。また、水溶性を保持すること、さらには
分子量の低下を防止するうえにおいてもこの範囲に維持
することが必要である。
かくしてえられた3〜18mm角状の重合体ゲルは、竪型切
断機、たとえば特開昭61-110511号公報に記載された装
置により、ポリマー濃度が60〜85%になるように維持さ
れつつ、0.3〜3mm径に細粒化される。
前記切断機の構造の特徴は、その内部に竪方向に設置さ
れている竪型の固定刃と回転刃との間隙を調整するこ
と、篩目の孔径を変更すること、そして直列に複数台の
竪型切断機を配置し、該切断機を2〜数回通過させるこ
とによって、粉砕に必要な滞留時間の制御を可能ならし
め、たとえば1mmφ以下のごとき小さな粒径の重合体ゲ
ルにまで切断することが容易になる点にある。さらに、
1mmφ以下のごとき小さな粒径の重合体ゲルが球状に近
づくという好ましい効果を有している点にもある。
このような方法を採用すると、実質的に湿式状態にある
重合体ゲルを細粒化する段階において粉塵の発生がほと
んどなく、粒子径の均一な、いわば単分散に近い粒径分
布のものがえられる。従って、通常採用されているプロ
セス、すなわち、重合体ゲルを乾燥させたのち粉砕・整
粒するという工程が不要となる。
水分を多量に含有する重合体ゲルをそのまま細粒化する
方法を採用することが本発明の特徴の一つであり、この
方法の採用によって、はじめて水溶性が良好で、かつ整
粒化された高分子量のカチオン性(メタ)アクリル系ポ
リマーがえられる。
重合体ゲルを破砕して細粒化するばあいに、切断効率を
高くし、かつえられた細片状の重合体ゲルおよびさらに
細粒化された重合体ゲルの再付着を防止するために、切
断時の重合体ゲルの温度をできるだけ低くたもつことが
好ましい。重合体ゲルの温度を低くする方法としては、
細片状に破砕するに際し、重合段階において冷却を充分
行なう方法、重合によりえられた重合体ゲルを破砕機で
破砕する前に冷風などにより強制的に冷却する方法、細
粒化する際に冷風を吹込む方法などによって達成されう
るが、通常20〜40℃、好ましくは30℃以下に調整され
る。
なお、破砕、細粒化加工において、必要により、ポリエ
チレングリコール、ノニオン性界面活性剤などを破砕機
や竪型切断機に投入したり、重合体ゲル表面や破砕重合
体ゲル表面に塗布したりして、細片状の重合体ゲルや細
粒化した重合体ゲルの再付着を防止したりしてもよい。
かくして再粒化された重合体ゲルは、通常、公知の方法
により、たとえば通風式ベルト上で熱風により乾燥せし
められ、水分率10%以下の粉粒体としてえられる。
本発明の製法では、上記のごとく、粉粒体をさらに粉砕
したり整粒したりする必要はほとんどないが、必要によ
り粉砕・整粒工程を採用してもよい。
えられたポリマーの分子量は高く、塩溶液粘度〔ポリマ
ー濃度0.5%の4%食塩水の溶液をブルックフィールド
粘度計を用い、ローターNo.1、回転数60rpm、25℃で測
定した粘度〕が高く、水溶性が良好で、かつ整粒された
カチオン性(メタ)アクリル系ポリマーである。
次に、本発明の製法を実施例に基づき具体的に説明す
る。
実施例1〜3および比較例1〜6 チッ素ガスで完全に満たされ、気相中の酸素濃度が1容
量%以下である室内に、ステンレス鋼製の巾450mm、有
効長3,000mmのエンドレスベルトに、裏面がアルミニウ
ムで蒸着された四フッ化エチレン−エチレンコポリマー
フィルムを装着し、下方から温水〜冷水を前記エンドレ
スベルトに噴霧しうる構造としたものを重合用の可動式
支持体として設置し、50mm/分の定速度で駆動せしめ、
ベルトの下方から15℃の水を噴霧した。また、可動式支
持体の上部には光照射源として低圧水銀ランプを設置
し、ステンレス鋼製エンドレスベルトの1,500mmの部分
に低圧水銀ランプより発せられる主要波長300〜450nm、
光強度15W/m2の光が照射され、残りのステンレス鋼製エ
ンドレスベルトの1,500mmの部分に主要波長300〜450n
m、光強度25W/m2の光が照射されるようにした。
つぎに、第1表に示す添加剤含有モノマー水溶液から脱
イオン水を除いたものを配合し、pHを調節したのち全量
が40,000gになるように脱イオン水を加えて添加剤含有
モノマー水溶液を調製した。
この添加剤含有モノマー水溶液約40にチッ素ガスを吹
込んで溶存酸素量を1mg/以下にし、定量ポンプを用い
て駆動状態にある前記ベルトの一端上へ13.5/時間の
速度で供給して光を照射して重合を行なった。
前記添加剤含有モノマー水溶液を該ベルト上へ供給する
直前の流路において、第2表に示す組成になるように予
め調製し、別に設置した攪拌機付き貯槽(5容量)に
貯蔵した光重合開始剤溶液を、添加剤含有モノマー水溶
液1のばあいには30.4g/時間、添加剤含有モノマー水溶
液2のばあいには20.3g/時間、添加剤含有モノマー水溶
液3のばあいには18.9g/時間の速度で添加して均一に混
合させて、混合水溶液として用いた。
混合水溶液がベルト上で重合される時間は60分間、混合
水溶液の厚さは10mmであった。混合水溶液供給開始から
60分後にエンドレスベルトの他端より約10mmの厚さで約
20℃のシート状の重合体ゲルがえられた。えられた重合
体ゲルはベルト表面から人力で容易に剥離される状態に
あり、約3時間の連続重合が可能であった。
エンドレスベルトの他端より連続的にえられた重合体ゲ
ルシートを空気中に連続的に取出したのち、主要波長20
0〜600nmの高圧水銀ランプより発せられる光強度1,900W
/m2のを約2.0分間照射した。このとき重合体ゲルシート
の表面温度は約80℃まで上昇した。そののち、重合体ゲ
ルシートに直ちに15℃の冷風をあてて冷却し、特開昭61
-110510号公報に例示した破砕機に供給し、3mm×5mm×1
0mmの角状の重合体ゲルを取得した。
ついで約15℃の冷風を通じながら、約3mmφのスクリー
ンをセットした特開昭61-110511号公報に示すごとき竪
型切断機にて細粒化し、つづいて約2mmφのスクリーン
および約1mmφのスクリーンをセットした切断機にこの
順にとおして切断し、約1mmφに整った細粒化した重合
体ゲルをえた。えられた約1mmφに整った細粒化した重
合体ゲルを通風式バンド型乾燥機により80℃で乾燥させ
たところ、約13分間で水分率10%以下の粉粒体がえられ
た。えられた粉粒体は約0.9mmφに整粒化されており、
その水溶液は水不溶性物質を全く含まず、えられた粉粒
体の塩溶液粘度は第3表に示す通りであった。
なお、使用したモノマーをメタクリロイルオキシエチル
ジメチルベンジルアンモニウムクロライド単独とした以
外は実施例と同様にした比較例では、いずれもえられた
重合体ゲルは粘着性が強く、破砕機の回転刃に破砕され
た重合体ゲル片が付着するので、15〜20分おきに破砕機
の運転を停止して取除かねばならず、また竪型切断機も
約1mmφのスクリーンを装着したものは、断続運動を余
儀なくされた。
さらに細粒化された重合体ゲルは相互付着性が大きく塊
状になり、水分含有率を10%以下にするためには約35分
要した。
このようにえられたポリマーの水溶性は良好であった
が、食塩水溶液には溶解せず塩溶液粘度は測定できなか
った。
[発明の効果] 本発明の方法でカチオン性(メタ)アクリル系ポリマー
を製造すると、凝集剤として使用しうる高分子量のもの
で、水溶性はおろか食塩水への溶解性も良好なポリマー
を細粒化した粉粒体としてうることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 3/12 CEY A 9268−4F 3/28 CEY 9268−4F

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン性(メタ)アクリル系モノマー混
    合物または該カチオン性(メタ)アクリル系モノマー混
    合物とその他の水溶性(メタ)アクリル系モノマーとの
    混合物の水溶液を重合させて整粒化されたカチオン性
    (メタ)アクリル系水溶性ポリマーを製造する際に、 (a)全モノマー含有率が60〜80重量%で、かつpHが
    4〜7のモノマー水溶液と (b)全モノマー量に対して0.001〜1重量%のノニオ
    ン性界面活性剤の1種または2種以上と (c)全モノマー量に対して水溶性アゾ系光重合開始剤
    (B)以外の光重合開始剤(A)0.0005〜0.03重量%お
    よび水溶性アゾ系光重合開始剤(B)0.0025〜0.6重量
    %とを均一に混合せしめた混合水溶液を、該混合水溶液
    中の溶存酸素量を1mg/以下まで減少せしめたのち、気
    相中の酸素濃度が1容量%以下の雰囲気下にある可動式
    ベルト上に3〜18mmの厚さになるように供給し、 かかる可動式ベルト上の混合水溶液に1段目として
    主要波長300〜450nm、光強度10〜15W/m2、照射時間30〜
    60分、2段目として主要波長300〜450nm、光強度20〜30
    W/m2、照射時間30〜60分なる条件の少なくとも2段の光
    照射を行なったのち、 重合せしめられた硬いゴム状の重合体ゲルシートを
    可動式ベルトから連続的に取出し、さらに該重合体ゲル
    シートに空気中で主要波長200〜600nm、光強度1000〜20
    00W/m2の光を1〜6分間照射し、 硬いゴム状の重合体ゲルシートのポリマー濃度が60
    〜85重量%になるように維持しつつ、ローラー型カッタ
    ーで3〜18mm角状に破砕し、 ついでポリマー濃度が60〜85重量%になるように維
    持しつつ、さらに竪型切断機で0.3〜3mm径に細粒化した
    のち 熱風乾燥する ことからなる水溶性が良好で、かつ整粒化されたカチオ
    ン性(メタ)アクリル系ポリマーの製法。
  2. 【請求項2】前記カチオン性(メタ)アクリル系モノマ
    ー混合物が、一般式(I): (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2およびR3はそ
    れぞれ炭素数1〜4のアルキル基で、R2とR3とは同じで
    あってもよい、X はハロゲンアニオン、mは1〜4の
    整数である)で表わされる化合物と一般式(II): 〔式中、R4は水素原子またはメチル基、R5およびR6はそ
    れぞれ炭素数1〜4のアルキル基で、R5とR6とは同じで
    あってもよい、R7は水素原子または炭素数1〜3のアル
    キル基、Z は酸残基(ハロゲンアニオン、モノアルキ
    ル硫酸アニオンまたは鉱酸に由来するアニオン)、nは
    1〜4の整数である〕で表わされる化合物との混合物で
    あり、一般式(I)および一般式(II)で表わされるモ
    ノマーの割合がモル比で(I)/(II)=20/80〜80/20
    で、かつ一般式(II)で表わされるモノマーがモノマー
    水溶液中に少なくとも5重量%存在し、前記その他の水
    溶性(メタ)アクリル系モノマーが(メタ)アクリルア
    ミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸
    およびその水溶性塩から選ばれた1種または2種以上で
    ある特許請求の範囲第1項記載の製法。
  3. 【請求項3】前記ノニオン性界面活性剤が、ポリエチレ
    ングリコールアルキルフェニルエーテル、ポリエチレン
    グリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール
    脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールソルビタンエ
    ステルおよびポリエチレングリコール−ポリプロピレン
    グリコールブロックコポリマーから選ばれた少なくとも
    1種である特許請求の範囲第1項記載の製法。
  4. 【請求項4】前記ポリエチレングリコールアルキルフェ
    ニルエーテルがポリエチレングリコールジスチレン化フ
    ェニルエーテルである特許請求の範囲第3項記載の製
    法。
  5. 【請求項5】次亜リン酸塩、脂肪族第3級アミン、尿素
    化合物の少なくとも1種をノニオン性界面活性剤と併用
    する特許請求の範囲第1項記載の製法。
  6. 【請求項6】前記光重合開始剤(A)が、ベンゾイン、
    ベンゾインアルキルエーテル、ベンゾインヒドロキシア
    ルキルエーテル、ベンジル、ベンゾフェノンおよびアン
    スラキノンから選ばれた少なくとも1種である特許請求
    の範囲第1項記載の製法。
  7. 【請求項7】前記水溶性アゾ系光重合開始剤(B)が、
    2,2′‐アゾビス(2-アミジノプロパン)、その鉱酸
    塩、2,2′‐アゾビス(N,N′‐ジメチレンイソブチルア
    ミジン)、その鉱酸塩、4,4′‐アゾビス(4-シアノ吉
    草酸)、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン
    塩、2-(カルバモイルアゾ)‐イソブチロニトリルおよ
    び2,2′‐アゾビス〔2-メチル‐N-(2-ヒドロキシエチ
    ル)プロピオンアミド〕から選ばれた少なくとも1種で
    ある特許請求の範囲第1項記載の製法。
  8. 【請求項8】前記可動式ベルトが、金属で蒸着された裏
    面を有する四フッ化エチレン−エチレンコポリマーフィ
    ルムで被覆されている特許請求の範囲第1項記載の製
    法。
  9. 【請求項9】前記光照射の条件が、1段目として主要波
    長300〜450nm、光強度10〜15W/m2、照射時間30〜60分、
    2段目として主要波長300〜450nm、光強度20〜25W/m2
    照射時間30〜60分である特許請求の範囲第1項記載の製
    法。
  10. 【請求項10】光照射中に可動式ベルト下部から水また
    は冷水で冷却する特許請求の範囲第1項記載の製法。
  11. 【請求項11】前記可動式ベルトから取出したゴム状の
    重合体ゲルシートを50〜120℃の熱風下に5分以内放置
    してシート表面を改質する特許請求の範囲第1項記載の
    製法。
  12. 【請求項12】前記ゴム状の重合体ゲルシートの表面に
    ノニオン性界面活性剤、ポリエチレングリコールまたは
    それらの水溶液を塗布する特許請求の範囲第1項記載の
    製法。
  13. 【請求項13】前記竪型切断機で細粒化する際に冷風を
    吹込む特許請求の範囲第1項記載の製法。
  14. 【請求項14】前記水溶性が良好で、かつ整粒化された
    カチオン性(メタ)アクリル系ポリマーの塩溶液粘度
    〔ポリマー濃度0.5重量%の4重量%食塩水の溶液をブ
    ルックフィールド粘度計を用い、ローターNo.1、回転数
    60rpm、25℃で測定した粘度〕が少なくとも10cpである
    特許請求の範囲第1項記載の製法。
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