JP2652431B2 - 部分加水分解アクリルアミド系ポリマー粉粒体の製造方法 - Google Patents

部分加水分解アクリルアミド系ポリマー粉粒体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】 本発明は、水溶性に優れた、部分加水分解アクリルア
ミド系ポリマー粉粒体の製造方法に関する。
【従来の技術】
(背景) アクリルアミド系ポリマーの部分加水分解物は、従来
から、紙力増強剤、増粘剤、土壌改良剤、原油回収用薬
剤、廃水処理剤などとして、各種の産業分野で広く利用
されている。 この部分加水分解アクリルアミド系ポリマーの製造方
法としては、既に様々の方法が提案されているが、水溶
液重合によって得たアクリルアミド系ポリマーを、苛性
アルカリ等により加水分解して、ポリマー中のアミド基
の一部をカルボキシル基に変換する方法が一般的であ
る。 ところで、部分加水分解アクリルアミド系ポリマーに
限らず、この種の凝集剤として使用される水溶性の高分
子量ポリマーは、運搬、保管及び使用における取扱性、
作業性及び経済性等の見地から、通常、粉末〜顆粒状の
製品とされる。しかし低いモノマー濃度で水溶液重合
し、さらに苛性アルカリ水溶液を加えて部分加水分解す
ると、全体の濃度が稀薄なものとなり、従って、この部
分加水分解アクリルアミド系ポリマー溶液を粉末化する
際には多量の水を蒸発させる必要があり、このためのエ
ネルギーコストが多大なものとなる。 そこて以上の欠点を避けるため、可及的高濃度での重
合を図る趣旨で、既に多数の発明が提案されている。 例えば、モノマー濃度15〜45重量%として水溶液重合
したアクリルアミド系ポリマーのゲルを粒状化し、苛性
アルカリ水溶液と混合、接触させ、実質的に含水量が低
下しない条件下で50〜150℃に保った後、乾燥する方法
が提案されている(特公昭61−29964)。 しかし、30重量%以上の高いモノマー濃度で水溶液重
合して得たアクリルアミド系ポリマーゲルの粒状化物
は、粘着性が少なく、粒子相互間や装置等への粘接着は
軽微なものであるが、部分加水分解のため苛性アルカリ
水溶液を添加した場合、該水溶液が50重量%に近い高濃
度であっても、ポリマーゲル粒状化物の表面を膨潤さ
せ、これに粘着性を帯びさせて強い粘接着性を生じさせ
る現象が認められる。この結果、粒子相互間の粘着によ
る粗大塊が生成して苛性アルカリ水溶液の各ポリマー粒
子内への均等な浸透が妨げられるため、均一な部分加水
分解が行なわれず、結果的に好ましい品質の製品を得る
のが難かしい。 また、粗大な塊体は、自体乾燥し難いので、このよう
な粗大塊体の生成を防止するため、苛性アルカリ水溶液
の添加方法や添加装置及び撹拌、混合操作等に解決の困
難な特別の工夫や配慮を必要とする。例えば、苛性アル
カリ水溶液の添加は、必然的に総水分量を増加させるこ
とであるから、これにより、蒸発、除去されるべき水分
が多くなり、乾燥に必要なエネルギー量を増加させる。 尤も、より高いモノマー濃度で水溶液重合させれば、
蒸発さるべき水分量はそれだけ少なくなるが、アクリル
アミド系ポリマーの場合、高いモノマー濃度で重合を行
なうと、重合時の反応熱による熱劣化のため、高分子量
のポリマーが得られないか又は三次元架橋を生じて水溶
性の良くないポリマーとなることが知られている。従っ
て、例えば凝集剤用に適した高分子量のアクリルアミド
系ポリマーを得ようとする場合、公知の過硫酸塩、アゾ
系化合物などの熱ラジカル重合開始剤を用いる熱重合
法、公知の過硫酸塩/アミン類又は過硫酸塩/亜硫酸塩
などのレドックス重合開始剤を用いるレドックス重合
法、さらには、熱重合開始剤とレドックス重合開始剤と
の併用法などにより水溶液重合を行なうためには、20〜
25重量%と比較的低いモノマー濃度を選ばなければなら
ない。このため、効率良く経済的に乾燥できる粘着性の
少ないポリマーゲルを得るのが難かしくなる。 本発明者らは、以上の問題点を解決するための一方法
として、先に特開昭61−118405号に係る「アクリルアミ
ド系重合体部分加水分解物の製法」を提案した。この先
行方法は、水溶液重合によって得られたアクリルアミド
系ポリマーゲルを、堅型切断機を用いて粒径0.3〜3m/m
の細粒状に切断する段階で、アルカリ性物質等を粉末又
はスラリー状として流入させ、得られた細粒化ポリマー
ゲルを櫂型撹拌機で混合することにより、部分的に加水
分解を行なう方法であり、総水分量を低くしてポリマー
ゲルの粘着性を抑制すると共に、ポリマーゲルの細粒化
によって次工程の乾燥効率を大巾にアップしうるという
作用効果を奏するものである。 ところが、以上の方法に従ってアクリルアミド系ポリ
マーの部分加水分解を実施した場合、アルカリ剤として
苛性アルカリを用いると、長時間連続運転を行なった
際、以下のような障害が多発し、時に、装置の運転を停
止しなければならない事態を招くことが判明した。 即ち、アクリルアミド系ポリマーゲルを堅型切断機に
より細粒化する段階で固体の苛性アルカリを混入させる
と、切断自体による発熱(摩擦熱)に加え、固体の苛性
アルカリが、ポリマーゲル中の水分に溶解する際多量の
溶解熱を発生し、次第に機内の温度が上昇してくる。そ
してこの機温上昇に伴い、細粒化されつつあるポリマー
ゲルから水蒸気が発生して機内切断部周辺で凝縮水とな
り、この凝縮水に粉砕された苛性アルカリやポリマーゲ
ルが付着し、粘着性の高い半溶解状態となって切断、粉
砕を妨げたり又はスクリーンの外周に付着したりして、
切断機からの細粒化物の排出を阻害する。そこで対策と
して、機温を下げる目的で大量の冷風を機外に吹込む
と、粉砕された苛性アルカリ微粉や苛性アルカリのミス
トが飛散し、かつ加水分解によって発生したアンモニア
を撒き散らすことにもなり、労働衛生及び環境保全上好
ましくない。 一方、フレーク、粉末などの固体状苛性アルカリに換え
濃厚な苛性アルカリ水溶液又はスラリーを用いると、運
転継続時間こそ多少延びるが、程度の差はあっても同様
の障害を避けるのは難く、殊に高い加水分解率を得よう
としたとき、水分量が増加して粘着性が大きくなるの
で、苛性アルカリ水溶液の使用は、この目的に適しな
い。 また、高濃度の苛性アルカリやアンモニアが存在する
場での切断、粉砕という過酷な環境からして、温度の上
昇は、装置の腐食劣化を速め、特に重要な切断刃やその
駆動部材或はスクリーンの耐用命数を顕著に短縮させ
る。さりとて、セラミック刃のような高強度耐蝕材料は
非常に高価であるから、対象物との関連では実用性がな
い。
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、既存の部分加水分解ポリアクリルア
ミドゲルの製造法に改良を加えることによって、細粒
化したポリマーゲル粒子相互間及び粒子と装置などとの
粘着や接着が殆どないため作業性が良好であり、かつ
加水分解反応を促進させるための加熱エネルギーを必要
とせず、及び蒸発除去すべき水分量が少ないので、乾
燥のために必要なエネルギーが経済的である、改良され
た部分加水分解アクリルアミド系ポリマー粉粒体の製造
法を提供するのを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(概要) 以上の目的を達成するため、本発明に係る部分加水分
解アクリルアミド系ポリマー粉粒体の製造方法は、濃度
35〜50重量%のアクリルアミドモノマーを含有する水溶
液を、不活性ガス雰囲気中の無端支持体上へ薄層状に供
給すると共に、該無端支持体の裏面へ液状冷媒を吹きつ
けて冷却しながら、紫外線を照射して最高重合系温度80
℃以下で水溶液重合を行ない、厚さ5〜15mmの層状とし
て得られたアクリルアミド系ポリマーのゲルを、粒径0.
5〜2m/mまで細粒化した後、粒径0.5m/m以下の苛性アル
カリ粉末と撹拌混合し、反応物の温度を水和熱及び溶解
熱による上昇温度域に10〜80分間保ち、最後に、80〜10
0℃熱風を用いて含水率10%以下まで乾燥することを特
徴とする。以下、発明に関連する主要事項につき項別に
述べる。 (アクリルアミドモノマーの種類) 本発明に使用できるアクリルアミドモノマーとして
は、アクリルアミド単独、又はアクリルアミドと、例え
ば(メタ)アクリル酸塩若しくは2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸塩などとの混合物が例示
され、さらには、アクリルアミドとの混合物が35〜50重
量%の均一なモノマー水溶液となり、重合して得られる
ポリマーが水溶性であるか又は部分加水分解により水溶
性のポリマーとなる範囲であれば、アクリロニトリル又
は(メタ)アクリル酸のアルキル−、ヒドロキシアルキ
ル−若しくはアルコキシアルキル−などのエステル類や
酢酸ビニルなども使用できる。但し、アクリルアミド以
外のモノマーの比率を高くすると、重合反応が遅くな
り、かつ高分子量のポリマーを得るのも困難となり、し
かも水溶性不良のポリマーとなりやすいなどの問題につ
ながることが多いため、アクリルアミドモノマーとその
他のモノマーとを混合して用いる場合には、アクリルア
ミドの比率を80%以上とする必要がある。 (モノマー濃度) 本発明において、重合に使用されるアクリルアミドモ
ノマーの水溶液濃度は35〜50重量%である。重合反応の
速度は、モノマー濃度に大きく依存しており、低濃度に
なるにつれ、重合所要時間が増大する傾向がある。か
つ、モノマー濃度が低下する程、重合して得られるポリ
マーゲルの粘着性が増大するのみならず、蒸発、除去さ
るべき水分量も多くなるからで、できるだけ高いモノマ
ー濃度が望ましい。とは云え、余りにも高いモノマー濃
度で水溶液重合させると、重合反応熱によって重合系の
温度が高くなりすぎ、該反応熱による不水溶化や著しい
分子量低下などの劣化現象が見られるので、特定の好適
濃度範囲であるのが望ましい。 (重合手段) 本発明方法における水溶液重合では、紫外線のエネル
ギーを利用する。そこで、重合反応系を実質的に気密化
すると共に、系内に不活性ガス(例えば窒素ガス)を充
満させ、外部からの空気(酸素)の流入を遮断した状態
下で、予め、窒素などの不活性気体を吹込んで溶存酸素
を可及的除去したモノマー水溶液を、無端支持体上へ連
続的に薄層状に供給しながら、300〜400mmの紫外線を照
射して15〜60分間重合を行なわせる。このように薄い層
状で重合を行なうため、発生する重合熱は比較的僅かで
あって、該熱は、該支持体裏面への液状冷媒(例えば冷
水)の吹きつけにより、効果的に冷却除去されることが
できる。そしてこれにより、厚さ5〜15mmの層状をなし
た水分量が約50〜65重量%のゲル体が形成される。 上記紫外線照射重合では、紫外線の強さが重合反応速
度に敏感な影響を与えるため、照射する紫外線の強度を
重合反応の進行段階に応じて適宜制御することにより、
急激な発熱を抑制できる。これらの条件を適宜組合わせ
ることによって、35〜50重量%と高いモノマー濃度であ
っても、重合系の温度を80℃以上に保って、水溶性良好
で高分子量のアクリルアミド系ポリマーを得ることが可
能である。 ここに紫外線照射重合の開始剤としては、ベンゾイ
ン、ベンゾインアルキルエーテル、ジメチルベンジルケ
タール等、公知の化合物を使用でき、光重合開始剤とし
てのアゾビス(アミジノプロパン塩酸塩)などの水溶性
アゾ系化合物も使用しうる。これらの重合開始剤は、単
独又は2種以上組合せて使用することも可能である。 (細粒化) 以上の紫外線重合手段により得られる厚さ5〜15mmの
層状ポリマーゲルは、次いで粒径0.5〜2m/mに迄細粒化
される。若し、この細粒化ゲルの粒径が大きすぎれば、
後に添加、混合される粉末状苛性アルカリが、本細粒化
ゲルの保有する水分に遭って溶解してゲル粒子内部へ浸
透するのに時間がかかり、均一な部分加水分解を進める
ためにも、また、乾燥を効率的に行わせる点でも好まし
くない。細粒化ゲルの粒径が小さい程、苛性アルカリの
ゲル粒子内部への浸透及び拡散が容易となり、水の蒸発
も速かに進行するが、微粒化しすぎると蒸発時に熱風と
一緒に飛散してしまい、収量が低下したり、通風経路を
閉塞させたりするなどの障害につながりやすい。かつ、
微細粒化のために設備や作業の効率を考慮すれば、細粒
化の程度には自ずと限度があり、粒径0.5〜2m/mは、こ
れらの各条件を満足させる適当な範囲である。 因に、アクリルアミド系ポリマーのゲルをこのような
粒径に細粒化するに際しては、例えば上掲特開昭61−11
0511公報中で提案した。ポリマーゲルを粗砕した後、固
定刃と回転刃から構成されると共に、ゲルの滞留領域を
有し、かつ該領域内における平均粉砕滞留時間が3分以
上となる堅型切断機を用いて細粒化する方法が適当であ
る。 (苛性アルカリ) 細粒化ゲルを部分加水分解するために用いる粉末状の
苛性アルカリとしては、苛性ソーダ又は苛性カリが実用
的である。これらの苛性アルカリは粉末状であることが
望ましく、細粒化ゲルと撹拌下、混合され速やかに該ゲ
ルの含有する水に溶解して吸収され、粒子内部へ浸透す
る。急速な吸収を期待するため、その粒径は、大きくと
も0.5m/m以下である必要がある。所望により、フレーク
状、棒状、又はタブレット状の苛性アルカリを、粉砕し
ながら、細粒化ゲル中へ仕込むことも可能である。 粉末状苛性アルカリと細粒化ゲルとを混合すると、そ
の直後より混合物の温度が上昇し始める。この温度上昇
の程度は、ゲル/苛性アルカリ両者の比率によっても異
なるが、通常50〜80℃に達する。 所期の加水分解反応は、この温度上昇により促進され
るので、別段外部から加熱する必要はなく、該混合物を
容器内で保温しつつ静置するか又は穏やかな撹拌を行い
ながら10〜60分間保持し、加水分解反応を進行させれば
よい。その後、該混合物をバンド型通風乾燥機などを用
いて80〜100℃の熱風を通じて乾燥させる。かくして得
られた乾燥物の粒径は、普通、0.3〜1.0mmであり、再粉
砕及び整粒化を必要としない。
【作用】
高いモノマー濃度下に、紫外線照射により水溶液重合
して得たアクリルアミド系ポリマーゲルを細粒化し、こ
の細粒物を粉末状の苛性アルカリと撹拌混合して部分加
水分解を行った後、乾燥させると、 細粒化したポリマーゲルは、乾燥するまで粒子相互
間は無論、粒子と装置とも殆ど粘着又は接着しないの
で、各工程の作業が容易となる。 粉末状の苛性アルカリを直接細粒化されたポリマー
ゲルと混合したとき生じる苛性アルカリの水和、溶解熱
が加水分解反応を促進させるため、加熱エネルギーを必
要としない。 モノマー水溶液の調製時以外は水を使用せず、しか
もモノマー水溶液の粘度が高いため、蒸発除去すべき水
分量が少なくなり、乾燥のためのエネルギー量は大幅に
減少する。 乾燥した製品の粒径が揃っているので、再粉砕を必
要とせず、従って、爆発等につながる粉塵飛散の恐れも
ない。 各工程を連続化させることができるため、設備のコ
ンパクト化が容易である。 等の格段の作用効果を奏する。
【実施例】
以下、実施例により発明具体化の例を示すが、各例は
勿論説明用のもので、発明思想の限定や制限を意図し又
は意味するものでない。 実施例1 ステンレス鋼製の巾450mm、有効長3,000mmのエンドレ
スベルトの裏面に下側から冷水を噴射できる構造とした
重合用無端支持体を準備した。別に、該エンドレスベル
トの上部に、その下端開口面が該ベルト面と略々膚接
し、上面に紫外線透過性ガラス窓を備える気密小室を固
定し、該小室内へ常時窒素ガスを通じて、室内酸素濃度
を0.1%以下に調節した。 さらに、該小室の上方部に紫外線光源として蛍光ケミ
カルランプ(東芝製FL30SBL)を設置し、気密小室内ベ
ルト表面の紫外線強度を前半部10w/m2後半部を20w/m2
調節し、エンドレスベルトを100mm/分の定速度で駆動さ
せながら、エンドレスベルトの裏面へ15℃の冷水を噴射
した。 50重量%アクリルアミド水溶液24.0Kg、チオ尿素36.0
g、トリエタノールアミン24.0g及び脱イオン水5.94Kgを
ステンレス製の50容ジャケット及び撹拌機付溶解槽へ
仕込み、撹拌、溶解させて均一なモノマー水溶液とし
た。この水溶液のpHは9.2、温度15℃であった。 得られたモノマー水溶液の全量を、50容のポリエチ
レン製タンクへ移し、不活性ガスを吹込んで液中の容存
酸素濃度を0.1ppm以下にまで脱酸素し、定量ポンプを用
いて気密小室内の駆動エンドレスベルト上へ30Kg/時の
速度で定量的に供給した。同時に、別に設置した1容
のステンレス製タンクから、重合開始剤として1%ベン
ゾインイソプロピルエーテルのメタノール溶液を、上記
モノマー水溶液が気密小室内へ入る直前の位置に設けた
静置型ラインミキサーへ120g/時の速度で定量注入し、
モノマー水溶液と重合開始剤とを均一に混合した後、紫
外線照射による重合を行なった。 重合は、モノマー水溶液が該ベルト上へ供給されてか
ら30秒以内に始り、約7分後に重合物の表面温度は48℃
の最高温度に達した。重合開始後、30分で前記気密小室
から排出されるゲル状の含水ポリマーは、約10mmのシー
ト状で17〜18℃であった。 得られたポリマーゲルを、連続的にエンドレスベルト
から剥がし、互いに噛み合う方向に回転するローラー型
カッターの上方から連続的に供給して、3×5×10mmの
角型に切断した。この角型ポリマーゲルを、孔径3mmφ
のスクリーンをセットした回転刃と固定刃とからなる堅
型切断機に15℃の冷風を通じながら供給して一回目の粒
状化を行なった後、孔径2mmφのスクリーンをセットし
た同様の堅型切断機を、さらに孔径1mmのスクリーンを
セットした堅型切断機を夫々通して粒径約1mmに整粒さ
れたポリマーゲルを得た。このようにして得られた細粒
化ポリマーゲルは、含水率55〜57%であった。 直径50cmφ、高さ60cmの円筒型容器の底部に、上下2
枚の正逆回転翼を、側方部に水門式排出口を有する撹拌
装置を用意した。 上記装置の回転翼を400rpmの速度で回転させながら、
上で得た整粒化ポリマーゲルを20Kg/時の速度で供給
し、同時に粒径74μm以下の粉末状苛性ソーダを900g/
時〜1.0kg/時の速度で供給し、排出口の開きを適宜調整
して、平均滞留時間2分間の条件で撹拌混合を行った。 上記撹拌装置から排出されたゲル混合物を、さらに保
温用ジャケットを備えた二軸スクリューコンベアへ連続
的に供給し、約15分間滞留させた。この間冷却及び加熱
は行なわれなかった。本スクリューコンベアへの供給時
のゲル混合物の温度は43〜46℃であったが、スクリュー
コンベアより排出された部分加水分解ゲル混合物の温度
は58〜62℃であった。 得られたゲル混合物は、粘着性及び接着性が全くな
く、粒径約1mmのバラバラの細粒であった。このゲル混
合物を、通風式バンド型乾燥機により、85〜90℃の熱風
で乾燥させたところ、約15分間で、含水率8%以下の粉
粒体が得られた。得られた粉粒体の分析値を原料ゲルの
それと対照させて下表−1に示す。 3容ビーカーに脱イオン性2,500mlを入れ、25±2
℃に保って500rpmで撹拌しながら、ポリマー5.0gを継粉
が生じないように投入し、そのまま撹拌を続け、120分
後、100メッシュのステンレス製金網で濾過して100mlの
脱イオン水で3回水洗した後、105℃で60分間乾燥した
後の金網上の残留物の重さを試料採取量との比で示す。 実施例2 実施例1と同じ重合装置を用い、同様にして重合を行
った。但しモノマー水溶液は、以下のように変更し、各
成分を溶解槽に仕込んで調製した。 50%アクリルアミド水溶液 20.92Kg 30%アクリル酸ソーダ水溶液 5.13Kg チオ尿素 36 g トリエタノールアミン 24 g 脱イオン水 3.89Kg 重合用ベルト上へ定量供給したモノマー水溶液(モノ
マー濃度40.0重量%、pH10.5、15℃)とベンゾインイソ
プロピルエーテルの1%メタノール溶液の量は、夫々30
Kg/時及び180g/時であった。 紫外線の照射を受けたモノマー水溶液は、直ちに重合
を始め、約6分後に、その表面温度が57〜60℃の最高温
度に達した。 得られた厚さ約10mmの層状のポリマーゲルを、実施例
1と同様にして粒径約1mmに細粒化した。 実施例1の撹拌混合装置に、含水率56〜57%の細粒化
ポリマーゲルを20Kg/時、粒径が3mm以下に粉砕された苛
性カリを1.3Kg/時の速度で夫々同時に供給して撹拌混合
し、実施例1のスクリューコンベア内に約20分間滞留さ
せた後、通風式バンド型乾燥機により、85〜90℃の熱風
で15分間乾燥し、水分量7.2〜6.5%の粉粒体を得た。 この粉粒体の分析値を、上表−1と同様に下表−2と
して示す。
【発明の効果】
以上、説明した通り、本発明によれば、細粒化した
ポリマーゲル粒子相互間及び粒子と装置などとの粘着や
接着が殆どないため作業性が良好であり、かつ加水分
解反応を促進させるための加熱エネルギーを必要とせ
ず、及び蒸発除去すべき水分量が少ないので、乾燥の
ために必要なエネルギーが経済的であるなど、凝集剤等
として有用な部分加水分解アクリルアミド系ポリマー粉
粒体の手段に顕著な効果をもたらす。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−118405(JP,A) 特開 昭59−184203(JP,A) 特開 昭57−202308(JP,A) 特開 昭57−179204(JP,A) 特開 昭56−16505(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】濃度35〜50重量%のアクリルアミドモノマ
    ーを含有する水溶液を、不活性ガス雰囲気中の無端支持
    体上へ薄層状に供給すると共に、該無端支持体の裏面へ
    液状冷媒を吹きつけて冷却しながら、紫外線を照射して
    最高重合系温度80℃以下で水溶液重合を行ない、厚さ5
    〜15mmの層状として得られたアクリルアミド系ポリマー
    のゲルを、粒径0.5〜2m/mまで細粒化した後、粒径0.5m/
    m以下の苛性アルカリ粉末と撹拌混合し、反応物の温度
    を水和熱及び溶解熱による上昇温度域に10〜60分間保
    ち、最後に、80〜100℃熱風を用いて含水率10%以下ま
    で乾燥することを特徴とする、水溶性の良好な、部分加
    水分解アクリルアミド系ポリマー粉粒体の製造方法。
JP63274793A 1988-10-31 1988-10-31 部分加水分解アクリルアミド系ポリマー粉粒体の製造方法 Expired - Fee Related JP2652431B2 (ja)

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