JP2003261601A - 吸水性樹脂およびその製造方法 - Google Patents

吸水性樹脂およびその製造方法

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JP2003261601A JP2002366970A JP2002366970A JP2003261601A JP 2003261601 A JP2003261601 A JP 2003261601A JP 2002366970 A JP2002366970 A JP 2002366970A JP 2002366970 A JP2002366970 A JP 2002366970A JP 2003261601 A JP2003261601 A JP 2003261601A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶液重合において、合理的工程により、低
コストで優れた品質の吸水性樹脂を得ることができるよ
うな製法を提供する。 【解決手段】 剪断作用を生ずる重合容器中に、アクリ
ル酸および/またはその塩を主成分とする水溶性不飽和
単量体成分の水溶液を供給し、架橋重合すると同時に得
られる含水ゲルを細分化する重合工程、を含む吸水性樹
脂の製造方法において、前記重合容器に供給する前記水
溶性不飽和単量体成分の水溶液の温度が40℃以上であ
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、紙おむつ
や生理用ナプキン等の衛生用品、土壌用保水剤、等の各
種用途に好適に用いられる吸水性樹脂および、その製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、吸水性樹脂は、紙オムツや生理用
ナプキン、成人用失禁製品等の衛生用品、土壌用保水
剤、等の各種用途に幅広く利用され、大量に生産・消費
されている。特に、紙オムツや生理用ナプキン、成人用
失禁製品等の衛生用品用途では、製品の薄型化のため
に、吸水性樹脂の使用量を増し、パルプ繊維の使用量を
減らす傾向にあり、吸水性樹脂には加圧下の吸収倍率の
大きいものが望まれている。一方、衛生用品1枚当りの
使用量が多いために低コストの吸水性樹脂が望まれてい
る。そのため、吸水性樹脂の製造ラインでのエネルギー
消費量の低減、排出物の低減、およびそれらによる合理
的製法の確立が望まれている。
【0003】吸水性樹脂の性能/コスト比を向上するた
めの低コスト化のために、重合して吸水性樹脂となる単
量体成分を水溶液重合する方法として、高単量体濃度で
重合を行う方法や、高温で重合を開始して、重合熱や加
熱により水を蒸発させて一挙に乾燥した吸水性樹脂を得
る重合方法等が従来種々試みられてきた。特開昭58−
71907号公報(荒川化学)、特開昭59−1871
2号公報(荒川化学)には、55質量%よりも高濃度の
アクリル酸塩水溶液を重合して、一挙に吸水性樹脂乾燥
固体を得る方法が開示され、米国特許第4985518
号明細書(アメリカンコロイド)には、30質量%より
も高濃度のアクリル酸塩水溶液を重合して、一挙に吸水
性樹脂乾燥固体を得る方法が開示されている。特開昭5
5−58208号公報(木谷)には、架橋剤を使用する
ことなく重合温度が106〜160℃で重合するものが
開示され、実施例によれば重合終了時には水分の少な
い、乾燥固体となっていることが開示されている。特開
平1−318022号公報(三菱油化)には、中和率2
0〜50モル%の単量体を45〜80質量%含んだ水溶
液を重合し、ほぼ乾燥状態の重合物を得る方法が開示さ
れている。しかし、これらの方法では、生成する吸水性
樹脂の吸収倍率に対して可溶分量が多いという欠点を有
している。
【0004】また、特開昭55−147512号公報
(住友化学)、特開昭56−147809号公報(住友
化学)、特開昭63−275607号公報(三洋化
成)、特開昭63−275608号公報(三洋化成)に
は、単量体水溶液を加熱回転ドラム上に供給し、かきと
ることで一挙に吸水性樹脂の乾燥物が得られることが開
示されている。特開平1−165610号公報(ローム
アンドハース)にもほぼ同様の、加熱された面上に単量
体水溶液を供給し、実質乾燥した吸水性樹脂固体が得ら
れることが開示されている。しかし、これらの方法で
も、やはり生成する吸水性樹脂の吸収倍率に対して可溶
分量が多いという欠点を有している。
【0005】また、特開平2−215801号公報(三
菱油化)には、モノマーの中和熱を利用して昇温したモ
ノマー水溶液を気相中にスプレーして重合を行うことが
開示されているが、3秒程度で重合を完了させることか
ら重合のコントロールが困難であると考えられる。以上
の従来技術は、平成2年(1990年)以前に公開され
た技術であるが、各々欠点を有していることから、現実
には実施されていない模様である。その後、吸水性樹脂
の性能/コスト比を向上するために、性能を高める方向
での技術が公開されている。特開平4−175319号
公報(三洋化成)、特開平11−181005号公報
(日本触媒)には、重合を低温で開始し、除熱しながら
穏やかに重合させ、ピーク温度を90℃程度以下に抑え
ることで高性能の吸水性樹脂を得る試みが開示されてい
る。特開平11−228604号公報(日本触媒)に
は、やはり重合を低温で開始し、除熱しながら穏やかに
重合させ、ピーク温度を95℃程度以下に抑えること
で、あるいは固形分濃度上昇量を0.2〜10質量%の
範囲にコントロールすることで、高性能の吸水性樹脂を
得る試みが開示されている。また、WO01/3840
2A1号(BASF)には、やはり重合を低温で開始し
重合器壁からの冷却および重合ゲルの排出により反応熱
の消費を抑える(例えば、ピーク温度を100℃以下に
抑える)ことで高性能の吸水性樹脂を得る試みが開示さ
れている。特開平9−67404号公報(BASF)、
および米国特許第6187828号明細書(BASF)
には、円筒型重合器中で低温で重合開始し、断熱的に重
合する方法が開示されているが、除熱を行わないところ
から単量体水溶液の濃度を高くできない欠点、滞留時間
が長くなる(数時間)という欠点を有している。これら
はいずれも生産性を犠牲にしていることから高コスト化
が避けられない。
【0006】また最近、Journal of App
lied Polymer Science,Vol.
74,119−124(1999)において「An E
fficient Preparation Meth
od for Superabsorbent Pol
ymers」(Chen,Zhao)が報告された。こ
れには、単量体濃度43.6%の水溶液と開始剤をステ
ンレス製シャーレにいれ、70℃または80℃の水浴中
に浸け、重合を行うという、低コストの重合方法が提案
されているが、工業的に有用なレベルには至っていな
い。また、特開平10−45812号公報(積水化成
品)には、短繊維を単量体水溶液に加えることにより突
沸を抑え、水蒸気の放射を促し、生成ゲルの水分値を低
くするという試みが開示されているが、吸水に寄与しな
い高価な短繊維を使うという欠点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、低コ
ストで優れた性能の吸水性樹脂を製造する方法を提供す
ることにある。詳しくは、合理的な工程で、無荷重下吸
収倍率が高くて可溶分量の少ないベースポリマーおよび
表面架橋を施した加圧下の吸収倍率が高い吸水性樹脂を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
達成するべく鋭意検討した結果、従来の定説(上記の特
開平4−175319号公報(三洋化成)、特開平11
−181005号公報(日本触媒)、特開平11−22
8604号公報(日本触媒)のように、低温で重合開始
し、除熱によりピーク温度を極力低くすることで高性能
の吸水性樹脂が得られるとの説。)に反して、驚くべき
ことに、剪断力を有する(剪断作用を生ずる)重合容器
中に供給する単量体水溶液の温度を高くし、ゲル中の水
の沸騰温度で水分を蒸発させ高固形分濃度の含水ゲルを
短時間で得るという、従来の考えからみると革新的な方
法で、高性能の吸水性樹脂が高生産性で得られることを
見出し、本発明を完成するに至った。ここで「含水ゲ
ル」とは、その固形分濃度が82質量%以下の含水吸水
性樹脂のことである。
【0009】また、吸水性樹脂の製造方法においては、
重合で生成し得る55〜82質量%の高固形分濃度の含
水ゲルをいかにして解砕することができるかが重要であ
る。重合して吸水性樹脂となる単量体成分を水溶液重合
して生成する含水ゲルは、厚板状、ブロック状、シート
状等、そのままでは乾燥しにくい形状の場合、通常解砕
された後、乾燥、粉砕、分級、表面処理等の各工程を経
て吸水性樹脂製品となる。アクリル酸(塩)系吸水性樹
脂の場合、含水ゲルの固形分濃度が55質量%未満では
肉挽き機(ミートチョッパー)型の解砕機等で容易に解
砕できる。また、固形分濃度が82質量%を超えると、
乾燥された重合体と同様に、通常の衝撃型粉砕機等で容
易に粉砕できる。しかしながら、固形分濃度が55質量
%以上で82質量%以下の含水ゲルは、その性状のため
取扱いが難しく、これまで工業的に解砕する試みは成功
していない。
【0010】例えば、米国特許4703067号明細書
(アメリカンコロイド)の比較例1、2では、固形分濃
度が58%、67%の含水ゲルを各々得ているが、「そ
のままでは砕けず、粉砕前に乾燥が必要であった。」と
の記述があり、上記の固形分濃度領域での解砕は避けて
いる。特開平4−175319号公報(三洋化成)に
は、ゲルの解砕機が例示されているが、最高50質量%
のモノマー濃度で重合しており、固形分濃度が55質量
%以上の含水ゲルの解砕例は示されていない。特開平1
0−119042号公報(日本触媒)、特開平11−1
88725号公報(日本触媒)、特開平11−1887
26号公報(日本触媒)には、ゲルを固定刃と回転刃と
により剪断によって解砕していることの開示があるが、
やはり固形分濃度が55質量%以上の含水ゲルの解砕例
は示されていない。
【0011】特開平11−188727号公報(日本触
媒、初田・三宅・矢野)には、互いの対向して設けられ
た送り速度の異なる対の螺旋状の回転刃で挟んで剪断す
ることにより、含水ゲルを解砕することが開示されてい
る。その実施例1では含水率39質量%の含水ゲルを解
砕しているが、重量平均粒径100mm以下である含水
ゲルに解砕することは例示されていない。実際に、解砕
された含水ゲルの重量平均粒径は100mmを超えてい
た。そこで、本発明者は鋭意検討した結果、特定温度以
上の単量体水溶液を特定の重合方法に適応することで、
前述したような含水ゲルの解砕方法を必要としない吸水
性樹脂の製造方法を確立した。
【0012】すなわち、本発明にかかる吸水性樹脂の製
造方法は、剪断作用を生ずる重合容器中に、アクリル酸
および/またはその塩を主成分とする水溶性不飽和単量
体成分の水溶液を供給し、架橋重合すると同時に得られ
る含水ゲルを細分化する重合工程、を含む吸水性樹脂の
製造方法において、前記重合容器に供給する前記水溶性
不飽和単量体成分の水溶液の温度が40℃以上である、
ことを特徴とする。また、本発明にかかる吸水性樹脂
は、本発明の製造方法により得られる、加圧下吸収倍率
が20g/g以上の吸水性樹脂である。また、本発明に
かかる衛生用品は、本発明の吸水性樹脂を含む。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て詳しく説明する。本発明で用いられる水溶性不飽和単
量体成分の例としては、(メタ)アクリル酸、(無水)
マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、ビニルスルホン
酸、アリルトルエンスルホン酸、ビニルトルエンスルホ
ン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アク
リロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイル
プロパンスルホン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリロイルフォスフェート等のアニオン性不飽和単量体
およびその塩;メルカプタン基含有不飽和単量体;フェ
ノール性水酸基含有不飽和単量体;(メタ)アクリルア
ミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
メチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有不飽和
単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミド等のアミノ基含有不飽和単量体;などが挙
げられる。
【0014】これら単量体は単独で用いてもよく、適宜
2種類以上を混合して用いてもよいが、得られる吸水性
樹脂の性能やコストの点から、アクリル酸および/また
はその塩(例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、
アンモニウム、アミン類等の塩、中でもコスト面からナ
トリウム塩が好ましい)を主成分として用いることが必
要である。好ましくは、アクリル酸および/またはその
塩が全単量体成分に対して70モル%以上、より好まし
くは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以
上、特に好ましくは95モル%以上である。ここでいう
水溶性不飽和単量体成分の水溶液中の固形分には、アク
リル酸および/またはその塩、内部架橋剤などの不飽和
単量体成分以外に、後述する重合開始剤等のその他の添
加剤を含んでいてもよい。
【0015】上記内部架橋剤としては、従来公知の内部
架橋剤を用いることができる。具体的には、例えば、特
開平10−182750号公報のp.4に記載の内部架
橋剤が挙げられ、反応性を考慮して、これらの1種また
は2種以上を用いることができる。なかでも、2個以上
の重合性不飽和基を有する化合物を必須に用いることが
好ましい。これらの使用量は、求める吸水性樹脂の物性
により適宜決定することができる。前記水溶液中の水溶
性不飽和単量体成分の濃度は、特に制限はないが、30
質量(重量)%以上が好ましく、より好ましくは35質
量%以上、さらに好ましくは40質量%以上、さらに好
ましくは45質量%以上、さらに好ましくは50質量%
以上、さらに好ましくは55質量%以上、さらに好まし
くは30〜70質量%、さらに好ましくは35〜60質
量%、さらに好ましくは40〜60質量%である。30
質量%未満では生産性が低く、70質量%を超えると吸
収倍率が低くなる。
【0016】酸基含有単量体を用いる場合、その中和率
は、特に制限はないが、衛生用品等、人体に触れる可能
性のある用途では、重合後の中和を必要としないことが
好ましいことも考慮し、50モル%以上が好ましい。よ
り好ましくは50モル%以上80モル%未満、より好ま
しくは55モル%以上78モル%以下、最も好ましくは
60モル%以上75モル%以下である。アクリル酸をア
ルカリで中和して用いる場合には、中和熱および/また
は(アクリル酸およびアルカリの)溶解熱を、水溶性不
飽和単量体成分の水溶液の昇温に有効に利用することが
好ましい。好ましい実施態様では、断熱状態で中和によ
り昇温した水溶性不飽和単量体成分の水溶液に、架橋剤
および開始剤を添加して重合開始させる。あるいは、後
述するように、中和熱および/または(アクリル酸およ
びアルカリの)溶解熱を溶存酸素の除去に利用する。
【0017】重合に際しては、反応系に、澱粉、澱粉誘
導体、セルロース、セルロース誘導体、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)
架橋体等の親水性高分子や、次亜燐酸(塩)等の連鎖移
動剤、キレート剤を添加してもよい。上記単量体成分の
重合方法としては、剪断作用を生ずる(剪断力を有す
る)重合容器中に、アクリル酸および/またはその塩を
主成分とする水溶性不飽和単量体成分の水溶液を供給
し、架橋重合すると同時に得られる含水ゲルを細分化す
る重合工程を用いる。このような重合方法とすること
で、重合容器より排出された含水ゲルがそのまま乾燥工
程に導入可能となり、別途に含水ゲル解砕機等の余分な
(ゲル細分化のための)設備が不要となり、非常に合理
的で低コスト化が可能となる。
【0018】ここで用いられる剪断作用を生ずる(剪断
力を有する)重合容器としては、一軸攪拌機でも可能で
あるが、例えば、双腕型ニーダーなどの複数攪拌軸の攪
拌機が好ましく用いられる。さらに好ましくは、重合容
器において、水溶性不飽和単量体成分の水溶液の連続供
給および含水ゲルの連続排出が行われる連続重合が可能
な回転攪拌軸を有するもの、特に好ましくは、複数の回
転攪拌軸を有するものが用いられる。例えば、攪拌翼2
本と排出用スクリュー1本を有する3軸ニーダー(ニー
ダールーダー)や、2軸押し出し混練または混合機など
が挙げられる。なかでも、高性能の吸水性樹脂を高生産
性で得るための最も好ましい重合容器は、水溶性不飽和
単量体成分の水溶液が連続供給および含水ゲルが連続排
出されるような2つの回転攪拌軸を有するもので、ピス
トンフロー性を有する連続ニーダーである。前記の連続
ニーダーを用いるとバッチ式重合容器に比べ生産性が大
きく改善される。例えばバッチ式重合容器に水溶性不飽
和単量体成分の水溶液を供給して重合させる場合、本発
明での重合反応では蒸気を発して膨張しながら激しく進
行するために、安全性の観点から単量体成分の水溶液の
供給量を少なくせざるを得なくなる。また、含水ゲルの
排出に時間も必要である。それに対し連続ニーダーを重
合容器とすると、連続的に単量体成分の水溶液が供給で
き、連続的に含水ゲルが排出されるため、高生産性とな
るのである。
【0019】さらに、これら重合容器の内面は不用なゲ
ルの付着等を防ぐために、テフロン(登録商標)などで
樹脂コーティングないし電解研磨されて表面粗さが低減
されていることが好ましく、特に内面がステンレス製の
重合容器が好適に使用される。さらに、重合容器はジャ
ケットで外部より冷却ないし加熱されることが好まし
い。さらに、攪拌翼についても内部に媒体の通路を設置
して攪拌翼自体も冷却ないし加熱構造を具備しておくこ
とが好ましい。また、その重合容器の容積は適宜決定さ
れ、通常、好ましくは0.001〜10m3の範囲であ
り、その容積に対して単量体成分の水溶液が、好ましく
は10〜90%、さらに好ましくは20〜70%で仕込
まれる。
【0020】また、これら重合容器にある回転攪拌軸
は、重合中に少なくとも一定時間は回転されて含水ゲル
の細分化がなされるが、その回転速度は一定でもよい
し、可変でもよく、また、一時ないし間欠的に回転を停
止させてもよい。すなわち、剪断作用を生ずる(剪断力
を有する)重合容器中で静置重合と回転重合(剪断重
合)を併用してもよい。さらに、複数の攪拌軸を用いる
場合、これらの攪拌軸は同じ方向(同方向)に回転して
もいいし、異なる方向(異方向)に回転してもよいが、
好ましくは複数の回転軸が内向き異方向で回転される。
また、互いの回転速度は同じであってもよいし異なって
もよい。
【0021】剪断作用を生ずる(剪断力を有する)重合
容器の具体例を以下に挙げる。 双腕型ニーダー(KNEADER (株)栗本鉄工所) 双腕型ニーダールーダー(KNEADER−RUDER
(株)モリヤマ) コンティニュアースニーダー(CONTINUOUS
KNEADER(株)ダルトン) パドルドライヤー(PADDLE DRYER(株)奈
良機械製作所) KRCニーダー(KURIMOTO−READCO C
ONTINUOUS KNEADER(株)栗本鉄工
所) エクストルーダー(EXTRUDER (株)栗本鉄工
所) ホンダ・デイ・エアリング・エクストルーダー(HON
DA DE−AIRING EXTRUDER 本田鉄
工(株)) チョッパー(CHOPPER(株)平賀工作所) ツイン・ドーム グラン(TWIN・DOME GRA
N 不二パウダル(株)) バイボラック(BIVOLAK 住友重機械工業
(株)) 一般にラジカル水溶液重合では、重合開始剤投入前に、
不活性ガスを吹き込んだり、減圧脱気したりして、重合
を阻害する溶存酸素を除去することを行うが、そのため
の設備、運転経費を要しているのが実状である。本発明
の好ましい実施態様では、溶存酸素の除去作業を、前述
した、中和熱および/または(アクリル酸およびアルカ
リの)溶解(水和)熱を利用し、単量体成分の水溶液を
昇温し、溶存酸素を揮散させることにより行なう。
【0022】より好ましい実施態様では、単量体成分の
水溶液の原料であるアクリル酸、アルカリ水溶液、水な
どを、あらかじめ脱酸素することなく中和により昇温
し、溶存酸素量を、単量体成分の水溶液に対して、好ま
しくは4ppm以下、より好ましくは2ppm以下、最
も好ましくは1ppm以下にし、そのまま脱酸素作業す
ることなしに重合に供することである。また、単量体成
分の水溶液の原料であるアクリル酸、アルカリ水溶液、
水などの一部または全部をあらかじめ部分的に脱酸素し
ておき、中和による昇温によって、さらに脱酸素するの
も好ましい。また、アクリル酸とアルカリをラインミキ
シング中和し、さらに重合開始剤をラインミキシングし
て80℃以上の高温度で重合開始する場合には、ライン
中での重合開始を防ぐために、原料のアクリル酸、アル
カリ水溶液、水などは前もって脱酸素しないのが好まし
い。
【0023】重合は、通常、常圧下で行われるが、重合
系の沸騰温度を下げるために減圧下に水を留去しながら
行うのも好ましい態様である。操作の容易さ等のため、
より好ましくは常圧下で行う。重合中の中和率上昇は、
特に限定されないが、好ましくは2モル%以上、より好
ましくは3モル%以上、より好ましくは4モル%以上で
ある。中和率上昇は0でも特に問題はないが、2モル%
以上あると、得られる重合体(含水ゲル、ベースポリマ
ー、吸水性樹脂)の物性が向上する点で好ましい。本発
明で用いられる重合開始剤としては、特に制限はなく、
熱分解型開始剤、(例えば、過硫酸塩:過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム;過酸化物:
過酸化水素、t−ブチルパーオキシド、メチルエチルケ
トンパーオキシド);アゾ化合物:アゾニトリル化合
物、アゾアミジン化合物、環状アゾアミジン化合物、ア
ゾアミド化合物、アルキルアゾ化合物、2,2’−アゾ
ビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,
2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)
プロパン]ジヒドロクロリド)や、光分解型開始剤(例
えば、ベンゾイン誘導体、ベンジル誘導体、アセトフェ
ノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、アゾ化合物)等を
用いることができる。コスト、残存モノマー低減能から
過硫酸塩が好ましい。また、光分解型開始剤と紫外線を
用いるのも好ましい方法である。より好ましくは、光分
解型開始剤と熱分解型開始剤を併用することである。
【0024】重合容器に供給される単量体成分の水溶液
の温度は、予め高くしておくことが好ましい。その理由
は、このようにすることで、先に述べた溶存酸素の除去
が容易になるからであり、かつ、次に述べる、好ましい
重合開始温度が直ちに実現できるからでもある。このよ
うな単量体成分の水溶液の温度は、特に限定されない
が、通常40℃以上で、好ましくは50℃以上、より好
ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、より
好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上、よ
り好ましくは80℃〜105℃、最も好ましくは90〜
100℃である。40℃未満であると、誘導期間、重合
時間の延びのため生産性が低下するのみならず、吸水性
樹脂の物性も低下する。なお、誘導期間とは単量体成分
の水溶液と開始剤水溶液が混合されてから重合が開始す
る時間までを指し、重合時間とは、単量体成分の水溶液
が重合容器中に供給された時から、重合容器から排出さ
れるまでの時間を指す。
【0025】なお、この単量体成分の水溶液の温度を確
保し、重合開始を起こさせるためには、前述したように
単量体成分の水溶液の中和熱および/または(アクリル
酸およびアルカリの)溶解熱を利用することが好まし
い。また、重合容器に供給される単量体成分の水溶液に
は開始剤を導入しておくことが好ましい。その理由は、
例えば重合容器中で単量体成分の水溶液の温度を40℃
以上にした場合、開始剤を投入すると直ぐに重合は開始
し、見た目には本発明の重合様態と同じとなるのだが、
あまりにも重合の進行が早いために重合開始剤の混ざり
が不十分(不均一)となり高可溶分化をまねいてしま
う。さらには、単量体成分の水溶液を温めている間(開
始剤の投入よりも前)に重合が開始してしまうなどの問
題もある。ちなみに、単量体成分の水溶液の温度が40
℃未満の場合は、公知の重合様態と何ら変わらず本発明
のような高生産性、高性能化には到達しない。
【0026】重合容器中の含水ゲルの最高温度は、特に
限定されないが、下限値として、好ましくは100℃以
上であり、上限値として好ましくは150℃以下、より
好ましくは140℃以下、より好ましくは130℃以
下、より好ましくは120℃以下、より好ましくは11
5℃以下である。最も好ましくは100〜115℃であ
る。150℃を超えると、得られる重合体(例えば、含
水ゲル、ベースポリマー、吸水性樹脂)の物性が著しく
低下する点で好ましくない。本発明においては、重合容
器中に供給される単量体成分の水溶液の温度と重合中の
含水ゲルの最高温度との差ΔTが、好ましくは70℃以
下であり、より好ましくは60℃以下、さらに好ましく
は50℃以下、さらに好ましくは40℃以下、さらに好
ましくは30℃以下、最も好ましくは25℃以下であ
る。ΔTが70℃よりも大きいと、得られる重合体(例
えば、含水ゲル、ベースポリマー、および吸水性樹脂)
の物性が低下する点で好ましくない。
【0027】重合時間は、特に限定されないが、好まし
くは10分以下、より好ましくは5分以下、より好まし
くは5分未満、より好ましくは3分以下である。10分
を超えると、得られる重合体(含水ゲル、ベースポリマ
ー、および吸水性樹脂)の生産性が低下する点で好まし
くない。このように本発明では、誘導期間および重合時
間が非常に短かくなることから単量体成分の水溶液中
に、もしくは単量体成分の水溶液の供給と同時に、製品
化に伴って生じた、含水ゲル、ベースポリマー、表面架
橋された吸水性樹脂から選ばれる少なくとも1種の微粉
を添加せしめることも容易となる。なお、ここでいう吸
水性樹脂の微粉とは、150μmの篩を通過する粉体が
70質量%以上を占めるものである。ちなみに、これま
での低温開始での重合では微粉を単量体成分の水溶液に
添加すると重合時間が長いために、単量体が微粉に吸収
され残存モノマーの増加や、吸水倍率の調整が困難にな
るなどの問題があり、たとえ添加するとしても物性を保
持するためにはその添加量を少量にするなどの手法がと
られていた。
【0028】本発明の重合法の好ましい例によれば、重
合開始後、系の温度は急速に上昇して低い重合率、例え
ば10〜20モル%で沸点に達し、水蒸気を発し、固形
分濃度を上昇しながら重合が進行する。重合熱を有効に
利用して固形分濃度を高めるのである。そのため、重合
容器の接材部からの放熱は極力抑えることが望ましく、
材質としては、樹脂、ゴム、ステンレスの非接材部を保
温材で蔽ったもの、あるいはジャケットにより加熱した
もの等が好ましく用いられる。系から発せられた水蒸気
には、単量体が含まれていることがあるため、その場合
には回収して、再使用(リサイクル)することが望まし
い。特に、重合中に蒸発するアクリル酸および/または
水を捕集し、再使用(リサイクル)することが好まし
い。アクリル酸の回収率は、使用した全アクリル酸(中
和前)重量に対して、好ましくは1%以上、より好まし
くは2%以上、さらに好ましくは3%以上である。
【0029】なお、系から発せられる水蒸気の回収方法
については、重合容器中に気体を導入または吸引しなが
ら水蒸気を回収する方法が効果的である。また、該気体
を導入する場合には含水ゲル中に残存する単量体を低減
するために、一般的に酸素を含有しない不活性気体が用
いられる場合が多いが、本発明によると重合時間が短い
こと、また重合中は含水ゲルより激しく水蒸気が発せら
れているために酸素を含有する気体を用いても残存する
単量体の量が少ない吸水性樹脂を得ることが可能である
特徴を有する。また、本発明の方法は、重合の開始時か
ら高温度で重合することが特徴であり、高性能の原因を
成しているものと推察される。常圧下での重合では、重
合率が40モル%では既に100℃以上の温度になり、
重合率が50モル%でもやはり100℃以上の温度であ
るような重合が好ましい態様である。重合率が30モル
%では既に100℃以上の温度になり、重合率が50モ
ル%でもやはり100℃以上の温度であるような重合
が、より好ましい態様である。重合率が20モル%では
既に100℃以上の温度になり、重合率が50モル%で
もやはり100℃以上の温度であるような重合が最も好
ましい態様である。減圧重合の場合には、やはり重合率
が40モル%では既に沸騰温度になり、重合率が50モ
ル%でもやはり沸騰温度であるような重合が好ましい態
様である。重合率が30モル%では既に沸騰温度にな
り、重合率が50モル%でもやはり沸騰温度であるよう
な重合が、より好ましい態様であり、重合率が20モル
%では既に沸騰温度になり、重合率が50モル%でもや
はり沸騰温度であるような重合が最も好ましい態様であ
る。
【0030】このように、低い重合率で高温になるの
で、重合所要時間も短く、10分以下で終わるのが通例
で、好ましくは5分以下である。ここで重合所要時間
は、重合開始剤を添加した単量体成分の水溶液を重合容
器に入れた時から、含水ゲルが重合容器から排出される
までの時間を指す。また、開始剤の添加のタイミングに
ついては、重合容器内で単量体成分の水溶液と開始剤水
溶液が混合されても良いが、重合容器中に供給するまで
に単量体成分の水溶液と開始剤水溶液が混合されること
が好ましい。さらに好ましくは、重合容器中に供給する
直前に単量体成分の水溶液と開始剤水溶液が混合される
方法である。
【0031】また、単量体成分の水溶液と開始剤水溶液
の混合溶液が重合容器中に供給されるまでに重合が開始
し供給ラインなどの閉塞を防止するために、単量体中に
重合禁止剤等を存在せしめておくことも可能である。重
合禁止剤としては特に制限はなく、例えば、o,m,p
−メトキシフェノールや、それらにさらにメチル基、t
−ブチル基、水酸基などの1個または2個以上の置換基
を有するメトキシフェノール類(特に好ましくは、p−
メトキシフェノール)、その他ハイドロキノン、銅塩、
メチレンブルー等が有効であり、何れか1種または2種
以上を併用してもよい。通常、重合禁止剤は単量体成分
の水溶液の調整に用いられるアクリル酸中に存在せしめ
ることが好適である。すなわち、本発明においては、水
溶性不飽和単量体成分としてp−メトキシフェノールを
含有するアクリル酸を用いることが好ましい形態の一つ
である。該アクリル酸中に存在する重合禁止剤の量は、
200質量ppm以下が好ましく、さらに好ましくは1
0〜160質量ppmである。また、該アクリル酸の製
造における精製段階において、フルフラール等を完全に
除去しないでおくことで重合開始時間を遅延することも
手法の一つに挙げられる。
【0032】本発明では、重合容器から排出される含水
ゲルの固形分濃度と重合容器に供給される単量体成分の
水溶液の固形分濃度との比で規定される濃縮比が、好ま
しくは1.10以上、より好ましくは1.15以上、さ
らに好ましくは1.20以上、特に好ましくは1.25
以上であるように水分を蒸発させながら重合することが
望ましい。濃縮比が1.10未満では、重合熱の利用が
十分とは言えない。ここで、単量体成分の水溶液の固形
分とは、単量体およびその他の添加剤であり、水や溶剤
は含まない。本発明により得られる含水ゲルは、その固
形分濃度が、上限値として、好ましくは82質量%以
下、より好ましくは75質量%以下であり、下限値とし
て、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質
量%以上である。また、好ましくは50質量%から80
質量%、より好ましくは55質量%から75質量%であ
る。この固形分濃度が82質量%を超えると、性能の低
下、即ち吸収倍率の低下と可溶分量の増加がみられる。
また、この固形分濃度が50質量%未満の場合は、後工
程の乾燥の負担が大きい点で好ましくない。
【0033】上記の含水ゲルは、好ましくは、重合時の
発泡膨張と収縮により形成された形態を有する。これ
は、重合時の沸騰による水蒸気圧力で重合系が、数mm
〜数cm単位の直径で発泡して、表面積が大きくなり、
またそれにより水蒸気の揮散がうながされ、その後に収
縮してできた形態である。またこの形態は重合器からの
剥離性が良好になる、あるいは含水ゲルの細分化,解砕
が容易になる、との予期しない特徴も有する。上記の含
水ゲルは、乾燥・粉砕されて、ベースポリマー(表面処
理を施す前の吸水性樹脂)を得ることができる。
【0034】得られたベースポリマーを顕微鏡で観察す
ると、重合が発泡を伴っている場合でも、その気泡サイ
ズが比較的大きいためか、大部分の粒子は気泡を含まな
い非晶質状となっていた。本発明の製造方法において
は、さらにベースポリマーの表面架橋処理をしてもよ
く、これにより加圧下の吸収倍率の大きい吸水性樹脂を
得ることができる。表面架橋処理には、通常該用途に用
いられている公知の表面架橋剤と公知の表面架橋方法を
用いることができる。なお、本明細書で、含水ゲル、ベ
ースポリマー、表面架橋吸水性樹脂なる用語を用いてい
るが、いずれも吸水性樹脂の一形態を表す用語である。
【0035】本発明の製造方法においては、重合容器か
ら排出された55〜82質量%の高固形分濃度の細分化
された含水ゲルを、他の解砕機などを用いずとも、乾燥
機に導入できることが大きな特徴の一つである。しか
し、場合によってはさらに乾燥効率や粉砕工程を容易に
するため、本発明の製造方法により得られる細分化され
た含水ゲルを解砕することもできる。そこで問題となっ
てくるのが解砕方法であるが、アクリル酸(塩)系吸水
性樹脂の場合、含水ゲルの固形分濃度が55質量%未満
では肉挽き機(ミートチョッパー)型の解砕機等で容易
に解砕できる。また、固形分濃度が82質量%を超える
と乾燥された含水ゲルと同様に、通常の衝撃型粉砕機等
で容易に粉砕できる。しかしながら、固形分濃度が55
質量%以上で82質量%以下の含水ゲルは、その性状の
ため取扱いが難しく、これまで工業的に解砕する試みは
成功していない。
【0036】そこで、本発明者は、重合で生成し得る5
5〜82質量%の高固形分濃度の含水ゲルをいかにして
解砕することができるかについて鋭意検討した結果、特
定の解砕機や粉砕機(本特許出願ではこれらを解砕機と
の言葉で代表させる)を用いることにより容易に細分化
できることを見出した。なお、解砕に供される固形分濃
度が55〜82質量%である含水ゲルの形状には特に制
限はないが、好ましくは含水ゲルの質量平均粒子径が5
cm以下、より好ましくは質量平均粒子径が3cm以下
である。本発明における固形分濃度が55〜82質量%
である含水ゲルを解砕する装置としては、スクリーンを
有する解砕機が好ましい。さらに、当該解砕機として
は、化学工学便覧(改定六版、化学工学会編、丸善
(株)、1999年)の表16・4の粉砕機の分類にお
ける、剪断式粗砕機または切断・剪断ミルに相当する装
置であることが好ましい。さらに、固定刃と回転刃との
剪断により解砕する装置であることが好ましい。これら
の装置で解砕することにより、従来困難であった55〜
82質量%の高固形分濃度の含水ゲルを容易に解砕する
ことができる。
【0037】剪断式粗砕機または切断・剪断ミルの具体
例を以下に挙げる。 鋸、丸鋸、バンドソー(BAND SAW) 竪型粉砕機(VERTICAL CUTTING MI
LL(株)オリエント社) ロートプレックス(ROTOPLEX,ホソカワミクロ
ン(株)) ターボカッター(TURBO CUTTER,ターボ工
業(株)) ターボグラインダー(TURBO GRINDER,タ
ーボ工業(株)) タイヤシュレッダー(TYRE SHREDDER,
(株)増野製作所) ロータリーカッターミル(ROTARY CUTTER
MILL,(株)吉田製作所) カッターミル( CUTTER MILL,東京アトマ
イザー製造(株)) シュレッドクラッシャー(SHRED CRUSHE
R,東京アトマイザー製造(株)) カッターミル( CUTTER MILL,増幸産業
(株)) クラッシャー( CRUSHER ,増幸産業(株)) ロータリーカッターミル(ROTARY CUTTER
MILL,(株)奈良機械製作所 ) ガイナックス クラッシャ(GAINAX CRUSH
ER,(株)ホーライ)ユーコム(U−COM,(株)
ホーライ) メッシュミル(MESHMILL,(株)ホーライ) 本発明では、固形分濃度が55〜82質量%である含水
ゲルを、解砕機を用いて解砕する場合、好ましくは、固
形分濃度を2質量%以上上昇させる(例えば固形分濃度
70質量%の含水ゲルを解砕して72質量%の固形分濃
度になれば2質量%上昇)、または解砕機内にガス、好
ましくは乾燥空気の通気を行う、あるいはこれらの両方
で行うことで、カッティング方式以外の解砕機でも、こ
うした解砕が困難な含水ゲルが解砕されることを見出し
た。
【0038】固形分濃度上昇は、2質量%より、3質量
%、4質量%と上昇率が高まるほど、また通風量も多い
ほど解砕されやすくなるが、経済性との兼ね合いで選択
されるべきものである。解砕時に、含水ゲルから発生す
る水蒸気が装置内に凝縮して、装置内で含水ゲルの付着
・閉塞をおこしやすくするが、通風によりこうした現象
がおこりにくくなると考えられる。また、解砕に際し
て、特開平11−188726号公報(日本触媒)に記
載の界面活性剤を添加してもよいが、含水ゲルの固形分
濃度が高い程、その必要性は薄らぐ。
【0039】本発明の解砕手段で解砕された含水ゲルの
質量平均粒子径は、100mm以下が好ましく、10m
m以下がより好ましく、3mm以下がさらに好ましく、
1mm以下が最も好ましい。含水ゲルの状態で、最終製
品粒度にまで解砕できるのが理想的である。本発明の重
合容器より排出される細分化された含水ゲル、および該
含水ゲルを本発明の解砕手段で解砕された含水ゲルの残
存モノマー量は、特に制限はないが、後工程の乾燥等で
の残存モノマーの飛散防止のためには3000質量pp
m以下が好ましい。用途によっては、1000質量pp
m以下であることが好ましく、500質量ppm以下で
あることがより好ましく、300質量ppm以下である
ことが最も好ましい。特に含水ゲルのまま紙おむつ等の
衛生用品用途に用いる場合には、1000質量ppm以
下が好ましく、500質量ppm以下であることがより
好ましい。
【0040】本発明の重合容器より排出される細分化さ
れた含水ゲル、および該含水ゲルを本発明の解砕手段で
解砕された含水ゲルは、好ましくは、固形分濃度が55
〜82質量%、残存モノマー量が1000質量ppm以
下、質量平均粒子径が3mm以下である。なお、本発明
の、固形分濃度55〜82質量%、残存モノマー100
0質量ppm以下、質量平均粒径3mm以下である解砕
された含水ゲルには、一旦乾燥状態(固形分濃度が83
質量%以上)になったものに水を加えてできるものは、
含まれない。
【0041】本発明の製造方法においては、解砕後の含
水ゲルを乾燥させてもよい。乾燥方法に特に制限はな
く、ベルト式乾燥法のように材料を動かさずに乾燥して
もよいが、攪拌乾燥法、流動層乾燥法、気流乾燥法等の
ように、材料を動かしながら熱風や伝熱面と良く接触す
る乾燥方法が好ましく用いられる。本発明の製造方法に
おいては解砕された含水ゲルのその後の取扱いは、下記
の方法から選ぶことができる。 含水ゲルのまま製品化;このまま衛生用品や農園芸用
等の用途に供する。粒子の流動性のために、微粒子状無
機物質(ベントナイト、ゼオライト、酸化珪素、等)を
混合してもよい。 含水ゲルに表面架橋剤を混合・反応させ、含水状態の
まま製品化;水を蒸発させるエネルギーが不要。粒子の
流動性のために、微粒子状無機物質(ベントナイト、ゼ
オライト、酸化珪素、等)を混合してもよい。 含水ゲルに表面架橋剤を混合・反応させ、乾燥して製
品化;乾燥のための加熱エネルギーを表面架橋反応のエ
ネルギーと兼ねることができる。 含水ゲルを乾燥して、そのまま製品化 含水ゲルを乾燥して、粉砕・分級をして製品化 含水ゲルを乾燥して、粉砕・分級・表面架橋をして製
品化従来、解砕が困難であった固形分濃度が55〜82
質量%の含水ゲルを細分化された含水ゲルとして得るこ
とで、新たに次のことが可能となった。 1)上記のの方法が可能となる。 2)固形分濃度が55質量%未満の含水ゲルの乾燥では
界面活性剤等の離型作用をもつものを添加しないかぎり
乾燥方法としての使用が困難であった、熱効率の良い攪
拌乾燥法、流動層乾燥法、気流乾燥法等、材料を動かし
ながら熱風や伝熱面と良く接触する乾燥方法を採用する
ことができる。 3)含水状態で重合体解砕を実施できるために、微粉が
発生し難く、微粉の少ない粒子状含水ゲルが得られる。
【0042】本発明において、表面架橋された吸水性樹
脂の加圧下の吸収倍率(AAP)は、好ましくは20
(g/g)以上、より好ましくは30(g/g)以上、
より好ましくは35(g/g)以上である。20(g/
g)より小さいと、得られる吸水性樹脂が衛生用品に使
用された時に、好ましい性能が発揮されない点で好まし
くない。本発明の吸水性樹脂に、消毒剤、抗菌剤、香
料、各種の無機粉末、発泡剤、顔料、染料、親水性短繊
維、肥料、酸化剤、還元剤、水、塩類等を好ましくは2
0質量部以下、より好ましくは10質量部以下の量で製
造工程途中や製造後に添加し、これにより、種々の機能
を付与させることもできる。好ましく添加される化合物
として、水不溶性無機粉末および/またはポリアミンが
挙げられる。
【0043】本発明の方法によれば、無加圧下の吸収倍
率、加圧下の吸収倍率、可溶分のバランスに優れた良好
な吸収特性を備えた吸水性樹脂を簡便に製造することが
でき、農園芸保水剤、工業用保水剤、吸湿剤、除湿剤、
建材、などで広く用いられるが、本願の吸水性樹脂は、
紙おむつ、失禁パット、母乳パット、生理用ナプキンな
どの衛生材料に特に好適に用いられる。
【0044】
【実施例】以下に実施例と比較例によりさらに詳細に本
発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。なお例中、特にことわりのない限り「部」は「質
量部」を表すものとする。 [無荷重下吸収倍率(GV)の測定]吸水性樹脂0.2
gを不織布製の袋(60mm×60mm)に均一に入
れ、0.9質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)
中に浸漬した。30分後に袋を引き上げ、遠心分離器を
用いて250×9.81m/s2(250G)で3分間
水切りを行った後、袋の質量W1(g)を測定した。ま
た、同様の操作を吸水性樹脂を用いないで行い、そのと
きの質量W0(g)を測定した。そして、これら質量W
1、W0から、次式、 GV(g/g)={(質量W1(g)−質量W0
(g))/吸水性樹脂の質量(g)}−1 に従ってGV(無荷重下吸収倍率)を算出した。
【0045】[可溶分量の測定]250ml容量の蓋付
きプラスチック容器に0.9質量%NaCl水溶液(生
理食塩水)の184.3gを測り取り、その水溶液中に
吸水性樹脂1.00gを加え16時間攪拌することによ
り樹脂中の可溶分量を抽出した。この抽出液を濾紙を用
いて濾過することにより得られた濾液の50.0gを測
り取り測定溶液とした。はじめに生理食塩水だけを、ま
ず、0.1NのNaOH水溶液でpH10まで滴定を行
い、その後、0.1NのHCl水溶液でpH2.7まで
滴定して空滴定量([bNaOH]ml、[bHCl]
ml)を得た。
【0046】同様の滴定操作を測定溶液についても行う
ことにより滴定量([NaOH]ml、[HCl]m
l)を求めた。例えばアクリル酸とそのナトリウム塩か
らなる吸水性樹脂の場合、その質量平均分子量と上記操
作により得られた滴定量をもとに、吸水性樹脂中の可溶
分量と中和率を以下の計算式により算出することができ
る。 中和率(mol%)={1−([NaOH]−[bNa
OH])/([HCl]−[bHCl])}×100 可溶分量(質量%)=0.1×Mw×184.3×10
0×([HCl]−[bHCl])/1000/1.0
/50.0 ただし、Mw=72.06×(1−中和率/100)+
94.04×中和率/100 [残存モノマーの測定]脱イオン水1000gに吸水性
樹脂0.5gを加え、攪拌下で2時間抽出した後、膨潤
ゲル化した吸水性樹脂を濾紙を用いて濾別し、濾液中の
残存モノマー量を液体クロマトグラフィーで分析した。
一方、既知濃度のモノマー標準溶液を同様に分析して得
た検量線を外部標準とし、濾液の希釈倍率を考慮して、
吸水性樹脂中の残存モノマー量を求めた。
【0047】また、含水ゲルの残存モノマー測定では、
固形分で0.5gを用い、脱イオン水への浸漬時間が2
4時間、残存モノマー算出時に固形分補正を行う以外
は、吸水性樹脂の場合と同様に行った。 [含水ゲルの固形分濃度の測定]重合器から取り出され
た含水ゲルの一部を小量切り取って素早く冷やし、はさ
みで素早く細分化した含水ゲル5gをシャーレにとり、
180℃乾燥器中で24時間乾燥して算出した。粒子状
含水ゲルの固形分濃度は、サンプル5gをシャーレにと
り、180℃乾燥器中で24時間乾燥して算出した。
【0048】[濃縮比の算出]重合により生成する含水
ゲルの固形分濃度と単量体成分の水溶液中の固形分濃度
との比(濃縮比)である。ここで、単量体成分の水溶液
中の固形分とは、単量体およびその他の添加剤であり、
水や溶剤は含まない。例えば、単量体成分の水溶液中の
固形分濃度が40質量%で、生成する含水ゲルの固形分
濃度が48質量%の場合、濃縮比=48/40=1.2
0となる。 [加圧下の吸収倍率(AAP)の測定]ステンレス40
0メッシュの金網(目の大きさ38μm)を底に融着さ
せた内径60mmのプラスチックの支持円筒の底の網上
に、吸水性樹脂0.9gを均一に散布し、その上に吸水
性樹脂に対して、20g/cm2(1.96kPaに相
当)の荷重を均一に加えることができるように総質量が
565gに調整された、外径が60mmよりわずかに小
さく支持円筒の壁面との間に隙間が生じず、かつ上下の
動きは妨げられないピストンと荷重をこの順に載置し、
この測定装置一式の質量を測定した(Wa)。
【0049】直径150mmのペトリ皿の内側に直径9
0mmのガラスフィルターを置き、0.9質量%NaC
l水溶液をガラスフィルターの表面と同レベルになるよ
うに加えた。その上に直径90mmの濾紙を載せ表面が
全て濡れるようにし、かつ過剰の液を除いた。上記測定
装置一式を上記湿った濾紙上に載せ、液を荷重下で吸収
させた。1時間後、測定装置一式を持ち上げ取り除き、
その質量を再測定した(Wb)。加圧下の吸収倍率(A
AP)は、下記式で求められる。 AAP(g/g)=(Wb−Wa)/0.9 [重合系の温度の測定]温度変化の急速な系の測温のた
めに、(株)キーエンス(Keyence)製PCカー
ド型データ収集システムNR−1000を用い、熱伝対
を重合系内に置き、サンプリング周期0.1秒で測定し
た。得られた温度−時間チャートから重合開始温度、ピ
ーク温度(最高到達温度)を読み取った。
【0050】[重合時間]単量体成分の水溶液が重合容
器に入れられた時から、ピーク温度までの時間を測定し
た。つまり、(誘導期間)+(重合開始からピーク温度
に達するまでの時間)を測定した。 [実施例1]1分間あたりに、アクリル酸493.2
g、水酸化ナトリウムの48質量%水溶液396.1
g、水419.6g、ジエチレントリアミン5酢酸・5
ナトリウムの0.5質量%水溶液6.0g、内部架橋剤
としてポリエチレングリコールジアクリレート(平均ポ
リエチレングリコールユニット数8)1.0g、過硫酸
ナトリウムの3質量%水溶液11.3gをラインミキシ
ングした混合溶液を、2軸の攪拌翼を有する重合容器と
して、コンティニュアースニーダー((株)ダルトン
製、CKDJS−40)に連続的に供給した。なお、こ
の時の水溶性不飽和単量体成分の水溶液の濃度は45質
量%であり、重合容器に供給される混合溶液の温度は中
和熱と溶解熱によって97℃にまで達した。また、該重
合容器のジャケットの温度は100℃とし、重合容器へ
は20L/分の流量で窒素ガスを吹き込んだ。
【0051】該混合溶液は重合容器に供給されて直ぐに
重合を開始し、重合しながら含水ゲル状架橋重合体の剪
断が行なわれ、破砕された含水ゲル(1)が連続的に重
合容器より排出された。また、この時の反応系のピーク
温度は101.2℃であった。こうして得られた含水ゲ
ル(1)を層厚約50mmにて目開き850μmの金網
に広げて積層し、ついで、ゲルの上下方向に170℃の
熱風(露点50℃)を1m/秒、40分間通気させる事
で、熱風乾燥を行った。こうして得られた粒子状の乾燥
重合体からなるブロック状乾燥物を粉砕し、さらにJI
S標準850μm篩で分級する事で、吸水性樹脂粉末
(1)を得た。
【0052】結果を表1に示した。 [実施例2]アクリル酸435.7g、水酸化ナトリウ
ムの48質量%水溶液349.9g、水193.3g、
ジエチレントリアミン5酢酸・5ナトリウムの0.5質
量%水溶液5.3g、内部架橋剤としてポリエチレング
リコールジアクリレート(平均ポリエチレングリコール
ユニット数8)0.44g、過硫酸ナトリウムの3質量
%水溶液10.1gとした以外は実施例1と同様にし
て、吸水性樹脂粉末(2)を得た。なお、この時の水溶
性不飽和単量体成分の水溶液の濃度は53質量%で、重
合容器に供給される該水溶液の温度は99℃、反応系の
ピーク温度は102.1℃であった。
【0053】結果を表1に示した。 [実施例3]アクリル酸438.4g、水酸化ナトリウ
ムの48質量%水溶液352.1g、水520.5g、
ジエチレントリアミン5酢酸・5ナトリウムの0.5質
量%水溶液5.3g、内部架橋剤としてポリエチレング
リコールジアクリレート(平均ポリエチレングリコール
ユニット数8)1.48g、過硫酸ナトリウムの3質量
%水溶液10.1gとした以外は実施例1と同様にし
て、吸水性樹脂粉末(3)を得た。なお、この時の水溶
性不飽和単量体成分の水溶液の濃度は40質量%で、重
合容器に供給される該水溶液の温度は92℃、反応系の
ピーク温度は100.5℃であった。
【0054】結果を表1に示した。 [実施例4]ラインミキシングされる水溶性不飽和単量
体成分の水溶液中に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニル−プロパン−1−オンを1分間あたりに0.0
53g加え、さらにコンティニュアースニーダーの天板
にブラックライト水銀ランプ(ピーク波長352nm、
形式H400BL、投光器MT−4020内に装着、ラ
ンプ・投光器ともに(株)東芝ライテック社製)を設置
してUV照射を行なった以外は実施例1と同様にして、
吸水性樹脂粉末(4)を得た。なお、この時の水溶性不
飽和単量体成分の水溶液の重合容器に供給される温度は
97℃、反応系のピーク温度は102.0℃であった。
【0055】結果を表1に示した。 [実施例5]実施例1で得られた吸水性樹脂粉末(1)
をJIS標準150μm篩で分級し、得られた微粉を1
分間あたり60gで重合容器に連続的に供給した以外は
実施例1と同様にして、吸水性樹脂粉末(5)を得た。
なお、このときの反応系のピーク温度は101.8℃で
あった。結果を表1に示した。 [実施例6]アクリル酸162.7g、アクリル酸ナト
リウムの37質量%の水溶液1722.3g、内部架橋
剤としてポリエチレングリコールジアクリレート(平均
ポリエチレングリコールユニット数8)1.75gから
成る、水溶性不飽和単量体成分の水溶液を調整した。次
いで、該単量体成分の水溶液を30分間窒素置換後、該
単量体成分の水溶液に過硫酸ナトリウムの1質量%水溶
液90.3gとL−アスコルビン酸の0.2質量%水溶
液22.6gを添加し直ぐに、65℃オイルバスに浸け
たSUS管を通して温め、剪断作用を生ずる重合容器に
供給した。なお、該重合容器は内容量10Lでシグマ型
羽根を2本有するジャケット付きステンレス製双腕型ニ
ーダーを用い、重合容器のジャケット温度は温水を通じ
て95℃に温め、羽根を回転させながら該水溶液を供給
した。なお、この時の単量体成分の水溶液の濃度は40
質量%であった。該水溶液を供給してから10秒後に重
合が開始し、重合しながら含水ゲル状架橋重合体の剪断
を行い、1分後に反応系はピーク温度102℃に達し、
ピーク温度を示してから10分後に重合を終了させた。
【0056】こうして得られた含水ゲル(6)を実施例
1と同様にして乾燥、粉砕、分級を行なうことで、吸水
性樹脂粉末(6)を得た。結果を表1に示した。 [実施例7]アクリル酸162.7g、アクリル酸ナト
リウムの37質量%の水溶液1722.3g、内部架橋
剤としてポリエチレングリコールジアクリレート(平均
ポリエチレングリコールユニット数8)1.75gから
成る、水溶性不飽和単量体成分の水溶液を調整した。次
いで、該単量体成分の水溶液を30分間窒素置換後、該
単量体成分の水溶液に過硫酸ナトリウムの1質量%水溶
液90.3gとL−アスコルビン酸の0.2質量%水溶
液22.6gを添加し直ぐに、55℃オイルバスに浸け
たSUS管を通して温め、実施例6と同様(同条件)の
剪断作用を生ずる重合容器に供給した。なお、この時の
単量体成分の水溶液の濃度は40質量%であった。該水
溶液を供給してから17秒後に重合が開始し、重合しな
がら含水ゲル状架橋重合体の剪断を行ない、1.5分後
に反応系はピーク温度103.5℃に達し、ピーク温度
を示してから10分後に重合を終了させた。
【0057】こうして得られた含水ゲル(7)を実施例
1と同様にして乾燥、粉砕、分級を行なうことで、吸水
性樹脂粉末(7)を得た。結果を表1に示した。 [実施例8]アクリル酸618gに内部架橋剤としてポ
リエチレングリコールジアクリレート(平均ポリエチレ
ングリコールユニット数8)0.42gを溶解せしめた
溶液と、水酸化ナトリウムの48.5質量%の水溶液4
95gと、水335gを一気に混ぜ合わせ、水溶性不飽
和単量体成分の水溶液を調整した。次いで、該単量体成
分の水溶液を30分間窒素置換後、該単量体成分の水溶
液に過硫酸ナトリウムの0.5質量%水溶液51.5g
を添加し直ぐに、96℃オイルバスに浸けたSUS管を
通して温め、実施例6と同様(同条件)の剪断作用を生
ずる重合容器に供給した。なお、この時の単量体成分の
水溶液の濃度は50質量%、中和率は70モル%であっ
た。該水溶液を供給してから5秒後に重合が開始し、重
合しながら含水ゲル状架橋重合体の剪断を行ない、1分
後に反応系はピーク温度102.8℃に達し、ピーク温
度を示してから3分後に重合を終了させた。
【0058】こうして得られた含水ゲル(8)を竪型粉
砕機(形式VM27−S、(株)オリエント社製、スク
リーン径8mm)で粉砕して粒子状含水ゲルを得て、層
厚約50mmにて目開き850μmの金網に広げて積層
し、ついで、ゲルの上下方向に170℃の熱風(露点5
0℃)を1m/秒、20分間通気させる事で、熱風乾燥
を行った。こうして得られた粒子状の乾燥重合体からな
るブロック状乾燥物を粉砕し、さらにJIS標準850
μm篩で分級する事で、吸水性樹脂粉末(8)を得た。
結果を表1に示した。
【0059】[実施例9]実施例8における水溶性不飽
和単量体成分の水溶液中の水335gとして、実施例1
において重合容器中の蒸気を冷却回収したものを用いた
以外は実施例8と同様にして、吸水性樹脂粉末(9)を
得た。なお、このときの反応系のピーク温度は103.
3℃であった。結果を表1に示した。 [実施例10]実施例1で得られた吸水性樹脂粉末
(1)500gに、1,4−ブタンジオール/プロピレ
ングリコール/水=0.32/0.5/2.73質量%
(対粉末)からなる表面架橋剤水溶液を添加して、得ら
れた混合物を212℃のオイルバスで加熱されたミキサ
ー中で30分間加熱することで、表面架橋された吸水性
樹脂粉末(10)を得た。
【0060】結果を表2に示した。 [実施例11]実施例2で得られた吸水性樹脂粉末
(2)500gに、1,4−ブタンジオール/プロピレ
ングリコール/水=0.32/0.5/2.73質量%
(対粉末)からなる表面架橋剤水溶液を添加して、得ら
れた混合物を212℃のオイルバスで加熱されたミキサ
ー中で25分間加熱することで、表面架橋された吸水性
樹脂粉末(11)を得た。結果を表2に示した。
【0061】[実施例12]実施例3で得られた吸水性
樹脂粉末(3)500gに、1,4−ブタンジオール/
プロピレングリコール/水=0.32/0.5/2.7
3質量%(対粉末)からなる表面架橋剤水溶液を添加し
て、得られた混合物を212℃のオイルバスで加熱され
たミキサー中で25分間加熱することで、表面架橋され
た吸水性樹脂粉末(12)を得た。結果を表2に示し
た。 [実施例13]実施例6で得られた吸水性樹脂粉末
(6)500gに、1,4−ブタンジオール/プロピレ
ングリコール/水=0.32/0.5/2.73質量%
(対粉末)からなる表面架橋剤水溶液を添加して、得ら
れた混合物を212℃のオイルバスで加熱されたミキサ
ー中で35分間加熱攪拌することで、表面架橋された吸
水性樹脂粉末(13)を得た。
【0062】結果を表2に示した。 [比較例1]アクリル酸633.4g、アクリル酸ナト
リウムの37質量%の水溶液5550.6g、内部架橋
剤としてポリエチレングリコールジアクリレート(平均
ポリエチレングリコールユニット数8)3.72gおよ
び水342.4gから成る、濃度41質量%の水溶性不
飽和単量体成分の水溶液を調整した。該水溶性不飽和単
量体成分の水溶液を実施例1の重合容器に供給し、該水
溶液を25℃に保ちながら30分間窒素置換行った。次
いで、窒素気流下で、重合容器のジャケット温度を25
℃とし、羽根を回転させながら、過硫酸ナトリウムの1
5質量%水溶液24.5gとL−アスコルビン酸の0.
2質量%水溶液15.3gを添加したところ、10秒後
に重合が開始した。重合開始と同時にジャケットの温水
を70℃まで昇温させ、重合しながら含水ゲル状架橋重
合体の剪断を行ない、6.5分後に反応系はピーク温度
に達し、ピーク温度を示してから20分後に重合を終了
させた。
【0063】こうして得られた比較含水ゲル(1)を、
層厚約50mmにて目開き850μmの金網に広げて積
層し、ついで、ゲルの上下方向に170℃の熱風(露点
50℃)を1m/秒、60分間通気させる事で、熱風乾
燥を行った。こうして得られた粒子状の乾燥重合体から
なるブロック状乾燥物を粉砕し、さらにJIS標準85
0μm篩で分級する事で、比較吸水性樹脂粉末(1)を
得た。結果を表1に示した。 [比較例2]アクリル酸908.5g、アクリル酸ナト
リウムの37質量%の水溶液4807.1g、内部架橋
剤としてポリエチレングリコールジアクリレート(平均
ポリエチレングリコールユニット数8)3.83g、水
809.6g、過硫酸ナトリウムの15質量%水溶液2
5.2gとL−アスコルビン酸の0.2質量%水溶液1
5.8gとした以外は比較例1と同様にして比較吸水性
樹脂粉末(2)を得た。
【0064】結果を表1に示した。 [比較例3]アクリル酸192.8g、アクリル酸ナト
リウムの37質量%の水溶液1689.7g、内部架橋
剤としてポリエチレングリコールジアクリレート(平均
ポリエチレングリコールユニット数8)1.14gおよ
び水104.2gから成る、濃度41質量%の水溶性不
飽和単量体成分の水溶液を調整した。該水溶性不飽和単
量体成分の水溶液に対して30分間窒素置換を行い、実
施例5の重合容器に供給し、ジャケットの温度を50℃
とし、該水溶性不飽和単量体成分の水溶液を50℃に温
めた。次いで、窒素気流下で羽根を回転させながら、過
硫酸ナトリウムの15質量%水溶液7.5gとL−アス
コルビン酸の0.2質量%水溶液を4.7g添加したと
ころ、15秒後に重合が開始した。重合開始と同時にジ
ャケットの温水を70℃まで昇温させ、重合しながら含
水ゲル状架橋重合体の剪断を行ない、1.5分後に反応
系はピーク温度に達し、ピーク温度を示してから10分
後に重合を終了させた。
【0065】こうして得られた比較含水ゲル(3)を実
施例1と同様にして熱風乾燥を行った。こうして得られ
た粒子状の乾燥重合体からなるブロック状乾燥物を粉砕
し、さらにJIS標準850μm篩で分級する事で、比
較吸水性樹脂粉末(3)を得た。結果を表1に示した。 [比較例4]比較例1で得られた比較吸水性樹脂粉末
(1)500gに、1,4−ブタンジオール/プロピレ
ングリコール/水=0.32/0.5/2.73質量%
(対粉末)からなる表面架橋剤水溶液を添加して、得ら
れた混合物を212℃のオイルバスで加熱されたミキサ
ー中で45分間加熱することで、表面架橋された比較吸
水性樹脂粉末(4)を得た。
【0066】結果を表2に示した。 [比較例5]比較例2で得られた比較吸水性樹脂粉末
(2)500gに、1,4−ブタンジオール/プロピレ
ングリコール/水=0.32/0.5/2.73質量%
(対粉末)からなる表面架橋剤水溶液を添加して、得ら
れた混合物を212℃のオイルバスで加熱されたミキサ
ー中で30分間加熱することで、表面架橋された比較吸
水性樹脂粉末(5)を得た。結果を表2に示した。
【0067】
【表1】
【0068】表1の結果を見てわかるように、本発明の
実施により無荷重下吸収倍率(GV)が高く、可溶分量
の少ない吸水性樹脂(ベースポリマー)が高生産性で得
られた。
【0069】
【表2】
【0070】表2の結果を見てわかるように、表面架橋
を施した吸水性樹脂においても、加圧下吸収倍率(AA
P)の高いものを得ることができた。
【0071】
【発明の効果】合理的な工程で、無荷重下吸収倍率が高
くて可溶分量の少ないベースポリマーおよび表面架橋を
施した加圧下の吸収倍率の高い吸水性樹脂を提供するこ
とができる。上記効果を奏することから、本発明により
得られた吸水性樹脂は、衛生用品(子供用および大人用
おむつ、生理用ナプキン、成人用失禁製品など)などの
人体に接する用途;植物や土壌の保水剤;電線あるいは
光ケーブル用止水材;土木建築用止水材などに有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 8/00 A61F 13/18 307A 20/00 510 A41B 13/02 D // A61F 5/44 (72)発明者 藤田 康弘 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 入江 好夫 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 3B029 BA18 4C003 AA23 GA01 4C098 AA09 DD05 DD23 DD27 4J011 AA04 AB02 AB08 AC01 HA02 HB05 HB06 HB12 HB28 4J100 AB07P AG15P AJ02P AJ08P AJ09P AL08P AM14P AM15P AM17P AM19P AP01P BA03P BA31P BA56P BA65P BC43P CA31 DA37 HA53 JA60

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】剪断作用を生ずる重合容器中に、アクリル
    酸および/またはその塩を主成分とする水溶性不飽和単
    量体成分の水溶液を供給し、架橋重合すると同時に得ら
    れる含水ゲルを細分化する重合工程、を含む吸水性樹脂
    の製造方法において、 前記重合容器に供給する前記水溶性不飽和単量体成分の
    水溶液の温度が40℃以上である、ことを特徴とする、
    吸水性樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】前記重合工程で行う重合が、水溶性不飽和
    単量体成分の水溶液の連続供給および含水ゲルの連続排
    出が行われる連続重合である、請求項1に記載の吸水性
    樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】前記水溶液中の水溶性不飽和単量体成分の
    濃度が30質量%以上である、請求項1または2に記載
    の吸水性樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】前記重合容器から排出される含水ゲルの固
    形分濃度と前記重合容器に供給される水溶性不飽和単量
    体成分の水溶液の固形分濃度との比で規定される濃縮比
    が1.10以上である、請求項1から3までの何れかに
    記載の吸水性樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】前記重合容器に供給する前記水溶性不飽和
    単量体成分の水溶液を昇温するために、アクリル酸とア
    ルカリとの中和熱および/または溶解熱を利用する、請
    求項1から4までの何れかに記載の吸水性樹脂の製造方
    法。
  6. 【請求項6】重合中に蒸発するアクリル酸および/また
    は水を捕集し再使用する、請求項1から5までの何れか
    に記載の吸水性樹脂の製造方法。
  7. 【請求項7】前記重合容器に供給する前記水溶性不飽和
    単量体成分の水溶液中に、もしくは前記水溶性不飽和単
    量体成分の水溶液の供給と同時に、吸水性樹脂の微粉を
    添加する、請求項1から6までの何れかに記載の吸水性
    樹脂の製造方法。
  8. 【請求項8】前記水溶性不飽和単量体成分としてp−メ
    トキシフェノールを含有するアクリル酸を用いる、請求
    項1から7までの何れかに記載の吸水性樹脂の製造方
    法。
  9. 【請求項9】重合工程の後にさらに表面架橋する工程を
    含む、請求項1から8までの何れかに記載の吸水性樹脂
    の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1から9までのいずれかに記載の
    製造方法により得られる、加圧下吸収倍率が20g/g
    以上の吸水性樹脂。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の吸水性樹脂を含む衛
    生用品。
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