JPH07106965B2 - 発芽防止剤 - Google Patents

発芽防止剤

Info

Publication number
JPH07106965B2
JPH07106965B2 JP3041001A JP4100191A JPH07106965B2 JP H07106965 B2 JPH07106965 B2 JP H07106965B2 JP 3041001 A JP3041001 A JP 3041001A JP 4100191 A JP4100191 A JP 4100191A JP H07106965 B2 JPH07106965 B2 JP H07106965B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
germination
alkoxysilane compound
soil
present
emulsifier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3041001A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04257507A (ja
Inventor
政史 阿知波
孝夫 竹本
秀明 井村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toagosei Co Ltd filed Critical Toagosei Co Ltd
Priority to JP3041001A priority Critical patent/JPH07106965B2/ja
Publication of JPH04257507A publication Critical patent/JPH04257507A/ja
Publication of JPH07106965B2 publication Critical patent/JPH07106965B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雑草などの日常生活に
おいて不要な植物の発生による、都市景観の悪化やそれ
を除去することに費やされている膨大な費用の軽減に貢
献するものであり、更に詳しくは、有用な植物の生育に
何等悪影響を及ぼす事なく、飛来した他の雑草の種子の
発芽を防止することにより、例えば公園やその他の公共
あるいは私的な生活環境の美観保全に有効に利用し得る
ものであり、各種公共事業あるいは造園業等において広
く利用されるものである。
【0002】
【従来技術】公園やゴルフ場等において、雑草発生によ
りもたらされる害は、単に美観の悪化により利用者が不
快感を募らせるばかりでなく、それを除去するために費
やされる労力もかなりの量にのぼり、それを解消するた
めに使用される薬剤は、場合によっては環境衛生上の問
題を引き起こす恐れの強いものである。
【0003】即ち、雑草の除去を目的に、近年各種の化
学薬剤が大量に使用されており、それらは、除草剤、植
物生長調節剤などの農薬あるいは農薬製剤と称されるも
のであり、植物相に選択的あるいは非選択的に作用して
植物を枯死させたり、植物の生育を抑制するものであ
る。
【0004】除草剤には、茎葉や根から吸収されて植物
体内を移行して枯死させる移行型除草剤と、散布による
茎葉の薬剤接触部分の細胞を破壊して枯死させる接触型
除草剤が存在する。
【0005】このように、除草剤は、主に、これが雑草
の体内に浸入あるいは雑草に接触して、雑草の生命維持
にかかわる部位あるいは機能を破壊して枯死に至らしめ
るものであるが、長期間に渡り持続的な効果を期待でき
るものではないため、定期的に反復して使用することが
必要とされているが、過剰な使用は生体系の破壊や地下
水の汚染を引き起こすという問題を有している。又、農
薬製剤の性質上、散布場所も限定されるため、農薬製剤
の設計及び使用にあったては、その原体の物理・化学的
性質、添加剤の選択、薬量濃度、適用作物などの生物活
性、安全性、散布場所、散布部位、散布方法、散布装
置、散布時期、地域性などについて充分に検討したうえ
で適用しなければならないという問題点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は不必要な
植物の発生を防止し、上記問題点を有せず、長期間に渡
り快適な自然環境を保持するための手段を求めるべく鋭
意検討した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特定の化
合物が既存の植物相になんら悪影響を及ぼす事なく、不
必要な植物の発生を抑制する安定した地盤環境を形成す
る材料となり得ることを見出して本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明はアルコキシシラン系化
合物からなることを特徴とする発芽防止剤及びアルコキ
シシラン系化合物の水性乳濁液からなることを特徴とす
る発芽防止剤に関するものである。
【0009】○アルコキシシラン系化合物 本発明に使用されるアルコキシシラン系化合物とは、下
記化で示されるアルコキシシランの単量体,二量体,
三量体又はそのオリゴマーのことである
【0010】
【化3】
【0011】化中のR1 は任意のアルキル基またはア
リール基を表し、3個のR2 は、同一でも異なっていて
もよい、炭素数1〜4アルキル基を表し、nは1〜5
の整数である。
【0012】本発明におけるアルコキシシラン系化合物
の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、プロピ
ルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、
ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラ
ン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキ
シシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリ
エトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等のアルキ
ルトリアルコキシシランの単量体又はオリゴマーが好適
なものとして上げることができる。
【0013】○乳化剤 アルコキシシラン系化合物を発芽防止剤として使用する
際は、乳化剤を用いて水性乳濁液として用いるのが好ま
しく、用いられる乳化剤としてはアルコキシシラン系化
合物を乳化分散させることができるものであれば、ノニ
オン性・アニオン性・カチオン性の何れのタイプのもの
も使用できる。中でもノニオン性乳化剤を用いたアルコ
キシシラン系化合物の水性分散液は分散安定性が優れて
いるため、本発明にとりノニオン性乳化剤は好ましいも
のである。アニオン性乳化剤やカチオン性乳化剤を用い
る場合はアルコキシシラン系化合物の加水分解縮合が比
較的早く発生し効力が低下するため,調製後速やかに使
用するのが好ましい。
【0014】本発明において好適に使用できるものとし
ては、HLB1.5〜22のノニオン性乳化剤又はそれと
他の乳化剤の混合物が挙げられ、該ノニオン性乳化剤の
具体例としてはポリオキシエチレンラウリルエーテル、
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レン誘導体、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモ
ノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラ
ウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ
ート等が挙げられる。特にHLB4〜15のノニオン性
乳化剤が本発明にとり好ましい。
【0015】アルコキシシラン系化合物を水性乳濁液と
する際に用いられる乳化剤の量は、アルコキシシラン系
化合物に対して0.1〜20重量%の範囲が好ましく、よ
り好ましくは1〜20重量%の範囲である。
【0016】乳化剤を用いる際の乳化剤の種類及び配合
物の濃度の選択は、使用するアルコキシシラン系化合物
又はそれらの混合物により変化するため、必要に応じ
て、実験的に検討、決定する必要がある。
【0017】○乳濁液の調製方法 アルコキシシラン系化合物を乳濁液とした時の好ましい
濃度は0.1〜20重量%であり、乳濁液は、アルコキシ
シラン系化合物、乳化剤及び水を公知の乳化方法により
混合分散させることにより得られる。尚、アルコキシシ
ラン系化合物の濃度の高いものを調製し、使用時に希釈
して使用することも可能である。
【0018】○その他の配合物 本発明の発芽防止剤に加えて、その効力を減ぜしめない
範囲において、各種の添加剤を配合して用いることがで
きる。例えば、燐酸塩及びまたは炭酸塩等のpH緩衝効果
のある塩類の添加はアルコキシシラン化合物の加水分解
縮合反応を抑制し、水分散系を安定化させる効果があ
り、調製から使用までに時間を要する場合に好ましいも
のである。又、殺虫剤及びその他の農薬や肥料成分の配
合は処理時間の軽減に効果が期待できる。
【0019】○適用方法 本発明の発芽防止剤の適用方法としては通常の液状の農
薬を散布する方法が採用され、適用量は単位面積
(m2 )当り、概ね0.1〜20kgの範囲である。適用量
が0.1kgより少ない場合は発芽を防止するに有効な土壌
の厚みを得ることができない。又、処理量が20kgを超
える場合は,必要以上の深部まで薬液が浸透し不経済で
あるばかりでなく、生育植物根部の土の環境を変える事
になり好ましい方法とは言えないものである。
【0020】
【作用】本発明の発芽防止剤は土の表面に散布されると
容易に土中に浸透する。しかる後にアルコキシシラン系
化合物が土とシロキサン結合して定着し、土の性質を疎
水性に改質する。植物種子が発芽するためには、環境の
湿度が一定以上あることが必要と言われており、アルコ
キシシラン系化合物により疎水性に改質された土は種子
の発芽に不適切な環境を形成するものと推定される。し
かも水中に適切な濃度で分散したアルコキシシラン系化
合物は、植物の生育に大きな悪影響を与えることがな
い。又、それにより改質された土は空気や水の内部への
浸透を妨げない。更に、土中水の表面への移行を抑制す
るので保水効果が期待できる。本発明の発芽防止剤によ
る優れた効果は前記した各種の作用が相乗的に機能して
もたらされるものである。
【0021】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
更に具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定さ
れるものではない。なお、実施例及び比較例における%
はすべて重量%であり、実施例に用いた発芽防止性試験
法は以下に示す通りである。
【0022】※発芽防止性試験 直径70mm及び高さ60mmのアクリルパイプの下面に1
00目のメッシュを張り、模擬土を締固めながら充てん
した。これに調製した発芽防止剤を所定量散布し、7日
乾燥(20℃;60%RH)養生した。なお、模擬土に
は4号及び5号硅砂を1:1(重量比)で混合したもの
を用いた。養生後、カイワレダイコンの種20個を模擬
土の表面から5mm程度の深さに埋め込んだ。水をしみこ
ませた脱脂綿をトレーに敷き、その上にアクリルパイプ
を載せ、下面から水を吸い上げさせて発芽防止性試験を
行った。試験環境は、20℃、60%RH、水の補給は
随時行った。試験開始後、28日での水分上昇深さの測
定、表層土のはっ水状態の観察及び任意の試験期間にお
いて、発芽個数を測定し、次式によって発芽率を求め
た。 発芽率(%)=〔発芽個数(個)/20〕×100
【0023】実施例 1 アルコキシシラン系化合物としてプロピルトリメトキシ
シランを使用し、これにHLB12.4のポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルを主成分とするノニオン性
乳化剤を5%添加し、30分間かく拌して乳濁液を調製
した。調製した乳濁液をプロピルトリメトキシシランが
3%になるように水道水で調整し、15分間かく拌して
発芽防止剤とした。この発芽防止剤を5Kg/m2 、前記
模擬土に散布して発芽防止試験を実施した。試験の結果
を表1に示すが、28日での発芽率は0%と優れた発芽
防止性能を示した。
【0024】実施例 2 アルコキシシラン系化合物としてヘキシルトリエトシキ
シランを使用し、これにHLB13.7のポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルを主成分とするノニオン性
乳化剤を使用し、pH緩衝剤として炭酸水素ナトリウムを
使用し、表1に示す以外は実施例1と同様な方法により
実施した。発芽防止性試験の結果を表1に示すが、28
日での発芽率は0%と優れた発芽防止性能を示した。
【0025】実施例3〜4 乳化剤としてナフタレンスルフォン酸ソーダ縮合物(実
施例3)及びステアリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド(実施例4)を使用し、乳濁液の調製時の攪拌時間
及び水添加攪拌時間をそれぞれ5分間、2分間にした以
外は実施例1と同様な方法により発芽防止性試験を実施
した。試験の結果を表1に示すが、28日での発芽率は
0%と優れた発芽防止性能を示した。
【0026】比較例 発芽防止剤を使用せずに発芽防止性試験を行ったもの
は、28日で水はアクリルパイプの全層まで上昇し、2
8日では20個のカイワレダイコンすべてが発芽し、発
芽率は100%であった。
【0027】
【表1】
【0028】実施試験 高麗芝の芝生を3×3mに区画し、実施例1と同じ組成
からなる発芽防止剤を夏期に、5Kg/m2 如雨露を使用
して均一に散布し、1ヶ月後に芝生面の状況を観察し
た。本発明の発芽防止剤を使用した芝生は良好に生育
し、かつ雑草の発生も観察され無かった。一方、発芽防
止剤無処理の芝生面には1m2 あたり2〜3本の雑草の
発生が観察された。
【0029】
【発明の効果】本発明による発芽防止剤を土表層部に散
布することにより、雑草等の不必要な植物の発芽を防止
し、長期間に渡り快適な自然環境を保持することが可能
となる。このため、本発明は、雑草などの日常生活にお
いて不要な植物の発生による、都市景観の悪化やそれを
除去することに費やされる膨大な費用の軽減に貢献する
ものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で示されるアルコキシシラン
    系化合物からなることを特徴とする発芽防止剤。 【化1】 但し、上記式中において、R 1 はアルキル基またはアリ
    ール基を表し、3個のR 2 は、同一でも異なっていても
    よい、炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは1〜5の
    整数である。
  2. 【請求項2】 下記一般式で示されるアルコキシシラン
    系化合物の水性乳濁液からなることを特徴とする発芽防
    止剤。 【化2】 但し、上記式中において、R 1 はアルキル基またはアリ
    ール基を表し、3個のR 2 は、同一でも異なっていても
    よい、炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは1〜5の
    整数である。
JP3041001A 1991-02-12 1991-02-12 発芽防止剤 Expired - Lifetime JPH07106965B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3041001A JPH07106965B2 (ja) 1991-02-12 1991-02-12 発芽防止剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3041001A JPH07106965B2 (ja) 1991-02-12 1991-02-12 発芽防止剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04257507A JPH04257507A (ja) 1992-09-11
JPH07106965B2 true JPH07106965B2 (ja) 1995-11-15

Family

ID=12596173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3041001A Expired - Lifetime JPH07106965B2 (ja) 1991-02-12 1991-02-12 発芽防止剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07106965B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3390976A (en) * 1966-05-11 1968-07-02 Dow Chemical Co Method for modifying the growth characteristics of plants
BE787487A (fr) * 1971-08-13 1973-02-12 Ciba Geigy Agents pour la regulation de la croissance des plantes
US4937104A (en) * 1979-05-31 1990-06-26 Huels Aktiengesellschaft Process for imparting hydrophobicity to mineral substrates
DE3037220A1 (de) * 1980-10-02 1982-04-29 Dynamit Nobel Ag, 5210 Troisdorf Stabile waessrige impraenierloesungen aus hydrolierten alkyltrialkoxisilanan
JPH0668107B2 (ja) * 1986-02-03 1994-08-31 達真 中河原 クレイコンデイシヨナ−及びその製造法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04257507A (ja) 1992-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5753405B2 (ja) 芝草に対する望ましくない作用を軽減する方法
CN106719776A (zh) 一种含有氟吡菌酰胺的高效低毒种子处理剂
JPH07106965B2 (ja) 発芽防止剤
JP5643942B2 (ja) 防苔除苔剤及びその使用方法
JP4069218B2 (ja) 殺虫・殺ダニ剤
JPH07194286A (ja) 発芽防止用砂材及びその製造法
CN104824007A (zh) 一种防治水稻稻瘟病的展膜油剂
JP2794197B2 (ja) 植物病害防除方法
JPH0739326B2 (ja) 芝生植生地の雑草防除方法
JP3210750B2 (ja) 植物生長調節剤
JP2000016909A (ja) スズメノカタビラ用除草剤組成物
JPH0987122A (ja) 植物の病害防除方法
CN1183893A (zh) 防治植物真菌病害的方法
CN114668002B (zh) 一种用于灭除小麦田中雀麦的除草剂增效助剂和制备方法及其应用
JP4212194B2 (ja) 効力が増強された5−メチルイソオキサゾール組成物
JPH03227904A (ja) 農園芸用土壌病害防除剤
CN102726143B (zh) 水稻培育方法和水稻种子发芽的促进方法
CN105265444A (zh) 一种含吡草醚和肟菌酯的农药组合物
JP4109349B2 (ja) 植物生長調節剤組成物
CA2080521A1 (en) Plant growth regulator formulations
JP2994499B2 (ja) 稲病害の防除方法
JPH07187915A (ja) 水面直接施用型除草性組成物及び除草方法
KR810000496B1 (ko) 제초제 조성물
CA2080520A1 (en) Plant growth regulator formulations and associated methods
JPWO2004028254A1 (ja) 除草用混合液剤