JPH07106712B2 - 二輪車用フロントフォークのインナーパイプ - Google Patents

二輪車用フロントフォークのインナーパイプ

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JPH07106712B2
JPH07106712B2 JP60287482A JP28748285A JPH07106712B2 JP H07106712 B2 JPH07106712 B2 JP H07106712B2 JP 60287482 A JP60287482 A JP 60287482A JP 28748285 A JP28748285 A JP 28748285A JP H07106712 B2 JPH07106712 B2 JP H07106712B2
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JP
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pipe
cfrp
front fork
motorcycle
metal
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好敏 萩原
信男 藤高
正雄 品田
洋一 笹島
博久 伊藤
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Honda Motor Co Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Honda Motor Co Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は二輪車用フロントフォークのインナーパイプ
に関し、特に炭素繊維強化プラスチックス(以下、CFRP
と呼ぶ)を利用したインナーパイプに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
二輪車のフロントフォークは、第1図に示すように、イ
ンナーパイプ(フォークパイプともいう)1と、これに
スライド自在に嵌合するアウターパイプ(ボトムケース
ともいう)2とで構成され、嵌合した両パイプ1、2内
に車体懸架バネ3、ピストン4、緩衝用オイル等を収納
するようにしてある。
このフロントフォークのインナーパイプ1は、従来鋼製
のものが多かったが、鋼は機械加工及び表面処理が容易
である反面、重量的に重い欠点があることから、軽量化
指向の要求に応えてインナーパイプ1をCFRPによって形
成することが考えられている(例えば、特開昭59−5328
7号公報参照)。
しかしながら、CFRPはネジ切り加工、溝付け加工等の機
械加工を施すと炭素繊維がめくれたり、はがれたりする
問題点がある。また、飛石の衝突によってくぼみが生じ
たり、繊維がはがれる等、衝撃強さという点でも問題に
なることがあり、更に車体と固定する部分がボルト締め
により摩耗するという欠点もある。
一方、CFRP製インナーパイプを2層のCFRP層により形成
し、一方の層と他方の層の炭素繊維の巻角に差をもたせ
たものも知られているが(実開昭58−171788号公報)、
この場合も前記の欠点は解消されていない。
また、CFRP製インナーパイプの両端部内周面にナットや
スリーブを固着し、パイプの外周面に金属メッキ又は金
属蒸着を施したものも知られている(特開昭57−160786
号公報)。このようなインナーパイプを製作する場合
は、CFRP製パイプにナットやスリーブの小部品を挿入す
る作業が必要となるが、パイプとこれらの小部品の芯合
わせを行うための特別の治具が必要となる問題があり、
作業性が悪い。また、パイプ外周面の金属メッキ層や金
属蒸着層の部分にネジ切り加工等の機械加工を施すこと
は不可能である。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の技術は以上のごとき問題点があることにかんが
み、この発明の第1の目的はCFRPパイプの外表面を軽量
かつ耐磨耗性に優れた層により保護することにより、軽
量であるというCFRPの特性を維持しつつ、その耐摩耗性
を向上させると共に、これに組合せられる金属パイプと
CFRPパイプとの芯合わせが容易にできるようにすること
である。
また、第2の目的は、上記第1の目的に合わせ、インナ
ーパイプの外周面にも機械加工を施すことを可能にする
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の第1の目的を達成するために、この発明は炭素繊
維強化プラスチックを利用した二輪車用フロントフォー
クのインナーパイプであって、炭素繊維強化プラスチッ
クパイプの外周に炭化ケイ素繊維強化プラスチック層を
形成し、該プラスチックパイプの内周には該プラスチッ
クパイプよりも長い金属パイプを備えた構成としたもの
である。
なお、上記プラスチックパイプと上記金属パイプとを嵌
合一体化した構成とすることができる。
また、上記の第2の目的を達成するために、この発明は
炭素繊維強化プラスチックを利用した二輪車用フロント
フォークのインナーパイプであって、炭素繊維強化プラ
スチックパイプの外周に炭化ケイ素繊維強化プラスチッ
ク層を形成し、該プラスチックパイプの内周には金属パ
イプが嵌合一体化され、該金属パイプは、前記プラスチ
ックパイプからの露出部分を備え、該露出部分は該プラ
スチックパイプの外径と等しい大径部を備えた構成とし
たものである。
〔実施例〕
第2図はこの発明の実施例に係るインナーパイプを示す
ものである。このインナーパイプは、金属パイプ10の一
端部を残してその外周面を切削して小径部11を形成し、
その小径部11にまわりにCFRPパイプ12を嵌合して接着一
体化し、更にそのCFRPパイプ12の外周に炭化ケイ素FRP
層13を形成し、そのFRP層13の外周を金属パイプ10の大
径部14と同径に仕上げたものである。上記の大径部14
は、完成したインナーパイプを全体として見た場合は、
金属パイプ10の露出部分となり、必要に応じてその内外
面に機械加工が施される。
上記のインナーパイプは次のようにして製作される。ま
ず、CFRPパイプ12は、第3図に示すように、断面円形の
金型15のまわりに樹脂を含浸した炭素繊維の束を所定の
繊維配向、肉厚および長さになるように巻付けてCFRP層
12′を形成し、これを加熱硬化させたのち金型15から脱
型することにより製作される。
上記のCFRPパイプ12は、所定の長さに切断され、予め一
端に大径部14を残し、残り部分に小径部11を有するよう
に加工された金属パイプ10の小径部11に嵌合され、接着
一体化される。その後、CFRPパイプ12の外周を金属パイ
プ10の大径部14を基準として、これより若干小さめ、好
ましくは0.2〜0.3mm小さめに研削加工する。
次に、上記のCFRPパイプ12の外周面に樹脂含浸の炭化ケ
イ素繊維の束を所定の配向で薄く巻付け、加熱硬化させ
ることにより、炭化ケイ素FRP層13を形成する。その
後、上記のFRP層13の外表面を金属パイプ10の大径部14
を基準として研削仕上げを行い、更に必要に応じて金属
パイプ10の大径部14の内面にネジ切り加工を施す。
以上の実施例においては、金属パイプ10の外周にCFRPパ
イプ12を嵌合し、接着一体化する方法によって製作する
ようにしているが、このような方法に代えて、金属パイ
プ10の外周に樹脂を含浸した炭素繊維を所定の配向、厚
さに巻付け、これを加熱硬化することによってCFRP層を
形成することもできる。特許請求の範囲においてCFRPパ
イプというのは、上記のいずれの方法によって製作され
たかを問わない。
〔効果〕
この発明に係るインナーパイプは以上のごときものであ
るので、以下の効果があるが、但し、〜は特許請求
の範囲第1項及び第3項に記載の発明に共通の効果であ
り、は同第1項の発明、は同第3項の発明に特有の
効果である。
最外層を形成する炭化ケイ素FRPがCFRPより耐衝撃
性、耐摩耗性において優れているので、飛石等の衝撃に
よるくぼみやはがれを生じることがなく、また車体との
固定部におけるボルト締め部分の摩耗も防止できる。
炭化ケイ素FRPは、CFRPより比重が小さいために、
金属パイプとCFRPとの2種類でなるものに比べて軽量化
される効果がある。更に、CFRPは炭化ケイ素FRPより安
価であるので、金属パイプと炭化ケイ素FRPとの2種類
でなるものに比べて安価に提供することができる。
ネジ切り、溝付加工等の機械加工は、金属パイプに
施すことができるので、CFRPや炭化ケイ素FRPの繊維の
めくれやはがれを生じることがない。
内層の金属パイプがCFRPパイプよりも長いので、両
者を組合せる際、その金属パイプを中心としてCFRPパイ
プとの芯合わせを容易に行うことができる。
金属パイプの露出部分は、その内外両面に機械加工
を行うことができるので、設計の自由度が高いと共に、
該露出部分の肉厚を十分に確保でき、加工部分の強度低
下の心配がない。
【図面の簡単な説明】
第1図は二輪車のフロントフォークの断面図、第2図は
この発明の実施例に係るインナーパイプの一部省略断面
図、第3図はCFRPパイプの製造を示す一部省略断面図で
ある。 10……金属パイプ、11……小径部、12……CFRPパイプ、
13……炭化ケイ素FRP層、14……大径部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤高 信男 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 品田 正雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 笹島 洋一 大阪府大阪市此花区島屋1丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 伊藤 博久 大阪府大阪市此花区島屋1丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (56)参考文献 特開 昭57−160786(JP,A) 特開 昭59−53287(JP,A) 特開 昭60−9838(JP,A) 実開 昭58−171788(JP,U)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素繊維強化プラスチックを利用した二輪
    車用フロントフォークのインナーパイプであって、炭素
    繊維強化プラスチックパイプの外周に炭化ケイ素繊維強
    化プラスチック層を形成し、該プラスチックパイプの内
    周には該プラスチックパイプよりも長い金属パイプを備
    えてなる二輪車用フロントフォークのインナーパイプ。
  2. 【請求項2】上記プラスチックパイプと上記金属パイプ
    とを嵌合一体化してなる特許請求の範囲第1項に記載の
    二輪車用フロントフォークのインナーパイプ。
  3. 【請求項3】炭素繊維強化プラスチックを利用した二輪
    車用フロントフォークのインナーパイプであって、炭素
    繊維強化プラスチックパイプの外周に炭化ケイ素繊維強
    化プラスチック層を形成し、該プラスチックパイプの内
    周には金属パイプが嵌合一体化され、該金属パイプは、
    前記プラスチックパイプからの露出部分を備え、該露出
    部分は該プラスチックパイプの外径と等しい大径部を備
    えてなる二輪車用フロントフォークのインナーパイプ。
JP60287482A 1985-12-18 1985-12-18 二輪車用フロントフォークのインナーパイプ Expired - Lifetime JPH07106712B2 (ja)

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JPS62143785A JPS62143785A (ja) 1987-06-27
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DE102017220650A1 (de) * 2017-11-20 2019-05-23 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Radaufhängung eines Motorrades

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EP2030886A2 (en) 2007-08-29 2009-03-04 Sram, Llc. Fiber-reinforced wrapped handlebar-steered suspension fork

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