JPH07106644A - 超電導永久電流装置 - Google Patents

超電導永久電流装置

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JPH07106644A
JPH07106644A JP5250766A JP25076693A JPH07106644A JP H07106644 A JPH07106644 A JP H07106644A JP 5250766 A JP5250766 A JP 5250766A JP 25076693 A JP25076693 A JP 25076693A JP H07106644 A JPH07106644 A JP H07106644A
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JP
Japan
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superconducting
wire
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current
current switch
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JP5250766A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Hara
伸洋 原
Katsuzo Aihara
勝蔵 相原
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 永久電流を使用する超電導装置において、永
久電流スイッチに安定して流すことのできる電流値を増
加させる。 【構成】 超電導コイルの発生する磁場中に配置される
永久電流スイッチにおいて、接続用超電導線2と永久電
流スイッチ用超電導線1との接続部3における臨界電流
値が、超電導線1の全長の中で最も低くなるように、永
久電流スイッチを設置する。 【効果】 超電導永久電流スイッチに、安定して通電で
きる電流値を大きくできる。また、複数の超電導永久電
流スイッチを、並列接続して使用する超電導装置では、
使用する永久電流スイッチの数を減少させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、わずかな電流減少が許
容される永久電流を使用する超電導永久電流装置に係
り、特に、永久電流のON−OFFを行なう超電導永久
電流スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】永久電流状態を使用する超電導永久電流
装置(以下、超電導装置と呼ぶ)では、通常、超電導永
久電流スイッチ(以下、永久電流スイッチと呼ぶ)と超
電導コイルとを接続して用いる。
【0003】永久電流スイッチに使用する永久電流スイ
ッチ用超電導線は、OFF時の電気抵抗を大きくするた
め、キュプロニッケルなど、比抵抗の高い金属基材の中
に、多数の超電導フィラメントを埋め込んだものが用い
られることが多い。このような超電導線は、金属基材の
熱伝導率が、銅などの低抵抗金属に比べて極めて小さ
い。そのため、このような超電導線では、極く僅かな外
乱により金属基材に流れる電流が増加すると、その電流
により熱が生じ、局部的に温度を上昇させる。この温度
上昇により、急激な常電導転移(クエンチ)が起こりや
すいものとなっている。
【0004】超電導線に関しては、クエンチ等を引き起
こす不安定性の改善のため、多くの発明がなされてい
る。特に、永久電流スイッチの接続部分に関するものと
しては、特開昭59-96786号公報、特開昭60-7781号公
報、特開昭60-22383号公報、特開昭60-37790号公報、特
開昭60-46084号公報等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、いず
れも、永久電流スイッチの接続部分を、機械的に強固に
固定し、接続部分の動きに伴う摩擦発熱によるクエンチ
の発生を防止するものである。
【0006】しかし、永久電流スイッチの接続部分で
の、後述するような、磁場の強さおよび方向によって変
化する超電導特性や、この変化によって生じるクエンチ
の防止については、考慮されていない。その接続部の設
置の方法によっては、目的とする電流量が、通電できな
い可能性がある。
【0007】本発明の目的は、永久電流スイッチにおけ
る超電導線の接続部分に加わる磁場の強さおよび方向を
最適化することで、クエンチの発生を防止し、永久電流
スイッチに安定して流すことのできる電流値を、増加さ
せることにある。また、本発明の他の目的は、1個の超
電導永久電流スイッチに流すことができる電流値を増加
させることにより、1つの超電導装置に並列して使用さ
れる永久電流スイッチの数を減少させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、超電導コイ
ルと、超電導コイルが発生する磁場中に配置される、永
久電流スイッチ用超電導線を巻いてなる超電導永久電流
スイッチとを有する超電導永久電流装置において、超電
導永久電流スイッチは、当該超電導線とそれ以外の導線
とが接合される、永久電流スイッチに内蔵または固着さ
れている、接続部分における当該超電導線の臨界電流値
が、他の部分での当該超電導線の臨界電流値に比べ、最
も低くなる位置および方向に設置されることを特徴とす
る超電導永久電流装置によって達成される。
【0009】上記目的は、また、超電導コイルと、超電
導コイルが発生する磁場中に配置される、永久電流スイ
ッチ用超電導線を巻いてなる超電導永久電流スイッチと
を有する超電導永久電流装置において、当該超電導線と
それ以外の導線とが接合される、永久電流スイッチの外
部にある接続部分は、その部分における当該超電導線の
臨界電流値が、他の部分での当該超電導線の臨界電流値
に比べ、最も低くなる位置および方向に設置されること
を特徴とする超電導永久電流装置によって達成される。
【0010】上記目的は、また、超電導コイルと、超電
導コイルが発生する磁場中に置かれる、永久電流スイッ
チ用超電導線を有する超電導永久電流スイッチとを備え
た超電導永久電流装置において、超電導永久電流スイッ
チは、加わる磁場の強さおよび方向によって変化する、
当該超電導線の各部分における臨界電流値が、当該超電
導線全部分の中で、最も低い部分に、放熱部を備えるこ
とを特徴とする超電導永久電流装置によって達成され
る。
【0011】上記目的は、また、超電導コイルと、超電
導コイルが発生する磁場中に置かれる、永久電流スイッ
チ用超電導線を有する超電導永久電流スイッチとを備え
た超電導永久電流装置において、超電導永久電流スイッ
チは永久電流スイッチ用超電導線による口出し線を備
え、口出し線は、それに用いられる超電導線全長の中
で、加わる磁場の強さおよび方向によって変化する、当
該超電導線の各部分における臨界電流値が、最も低い部
分に、放熱部を備えることを特徴とする超電導永久電流
装置により達成される。
【0012】
【作用】超電導線の臨界電流値が、超電導線に加わる磁
場の大きさと方向によって、大きく変化することは、タ
イプ ツー スーパーコンダクティビィティー、パーガ
モン プレス(1969)第261頁から第263頁(TYPE II SUPER
CONDUCTIVITY : PERGAMON PRESS(1969)PP261-263)等で
知られている。すなわち、図1に示すように、超電導線
の長さ方向に対し平行に磁場が加わるときは、2テスラ
程度の磁場で臨界電流が最も大きくなる。超電導線の長
さ方向に対して垂直に磁場が加わるときは、磁場がゼロ
のときに臨界電流が最も大きく、磁場の増加と共に減少
する。
【0013】ここで、臨界電流とは、電流を増加させた
とき、超電導線の超電導状態が破れ、常電導状態へ変化
するときの電流値である。
【0014】永久電流スイッチに使用される超電導線
は、比抵抗の高い金属基材の中に多数の超電導フィラメ
ントが埋め込まれた構造になっているため、金属基材を
通って、超電導フィラメント間に電流が流れると、発熱
が大きく、温度上昇によってクエンチが発生する。一
方、熱伝導の良い電極、あるいは、比抵抗の低い金属基
材を用いた超電導線との接続部では、発熱しても温度が
上昇しないため、クエンチは発生しない。
【0015】次に、超電導線の臨界電流と磁場との関係
を、図1および図2を用いて説明する。
【0016】永久電流スイッチ用超電導線1は、接続用
超電導線2と半田によって接続され、図2に示すよう
に、U字型に曲げられて均一磁場(図1のHで示した強
さ、図2の矢印で示した方向)の中に配置されている。
永久電流スイッチ用超電導線1は、接続部を含むac間お
よびfh間で、磁場の方向と平行になり、図1の曲線Aで
示す特性を有する。この時の臨界電流の値をIcAとす
る。また、de間は、磁場の方向に対して垂直となり、図
1の曲線Bで示す特性となる。この時の臨界電流の値を
IcBとする。なお、cd間およびef間では、場所によって
磁場の方向が変化しており、曲線Aと曲線Bとの中間の
特性を示すことになる。
【0017】ここで簡略化のため、図2に示す超電導線
1に含まれる超電導フィラメントの数を4本とし、外部
からこの超電導線1に流す電流を、IcBの値まで増加さ
せることを考える。
【0018】電流が、IcBの1/4に達するまでは、4本の
超電導フィラメントのうち、最も電流の流れやすい1本
にのみ、電流が流れる。電流が増加して、IcBの1/4以上
になると、今度は、cd、ef間で、比抵抗の高い金属基材
を通して、電流が、他のフィラメントへ流れ込む。これ
は、de間の電流が流れている1本のフィラメントの臨界
電流がIcB/4のため、1本のフィラメントには、これ以
上電流を流すことができず、比抵抗の高い金属基材を通
して電流が流れ、熱が発生し温度が上昇する。したがっ
て、超電導線1は、IcBの1/4の電流値、すなわちIcBを
超電導フィラメントの数で割った値の電流値を越えたと
ころで、クエンチしてしまう。
【0019】以上説明した条件は、最も厳しいものであ
る。実際には、永久電流スイッチ用超電導線1内の各超
電導フィラメントのインダクタンスの差、および、接続
部における接続用超電導線2と各超電導フィラメント間
の電気抵抗の差によって電流の分散が起き、上記のよう
に1本の超電導フィラメントのみに電流が流れることは
ない。IcBの電流値まで通電可能となるためには、各々
の超電導フィラメントに、均一に電流を分散させる必要
がある。しかし、一般的に用いられる永久電流スイッチ
用超電導線1では、断面構造上不可能である。このた
め、通常は、超電導フィラメントの数にかかわらず、Ic
Bの値の1/2程度の電流値でクエンチが発生する。
【0020】本発明の作用を説明するため、本発明にお
ける永久電流スイッチの超電導線全体を、図2における
超電導線1によって代表する。本発明による永久電流ス
イッチは、図2において示される磁場の方向を、90°変
えて、接続部3に垂直に磁場が加わるようにし、さら
に、接続部3に加わる磁場の強さが、永久電流スイッチ
用超電導線1に加わる磁場の中で最も強くなるようにし
たものである。
【0021】この構成によれば、接続部3のab、gh間の
永久電流スイッチ用超電導線1の特性は、図1の曲線B
となる。ここで、接続部3に加わる磁場の強さをHとす
ると、臨界電流の値は、図1に示されるIcBとなる。b
c、fg間も、やはり曲線Bの特性となるが、磁場の強さ
がHよりも低いので、臨界電流はIcBよりも大きくな
る。
【0022】また、cd、ef間は、磁場の方向が垂直から
平行へ変化しており、かつ、磁場の強さがHより低いの
で、臨界電流はIcBより大きくなる。さらに、de間で
は、磁場の方向が平行であるので、臨界電流はIcBより
大きくなる。
【0023】したがって、電流をIcBまで増加させると
き、超電導線1に含まれる1本の超電導フィラメントの
電流が臨界に達し、他のフィラメントに電流が流れ込む
場所は、接続部3、すなわちab、gh間となる。このた
め、前述した理由によりIcB以下の電流では、クエンチ
は発生せず、最大IcBの電流値を流すことができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を適用した超電導装置の第一の
実施例を、図3を用いて説明する。
【0025】本実施例は、接続部3が超電導永久電流ス
イッチ5に内蔵されている場合で、かつ、超電導永久電
流スイッチ5を、空間的に比較的自由に配置できるとき
に、適用することができる例である。
【0026】本実施例は、図3に示されるような超電導
永久電流スイッチ5と、図示されない超電導コイルとを
備えた超電導装置である。永久電流スイッチ5は、永久
電流スイッチ用超電導線1を備えている。超電導線1
は、超電導コイルへ接続される接続用超電導線2と、接
続部3(ab間)で接続されている。
【0027】ここで、実際の超電導永久電流スイッチ5
は樹脂で含浸されており、接続部3や永久電流スイッチ
用超電導線1などは外部から見えないが、図3では内部
の配置がわかるように描いてある。また、もう一方の接
続部は、図3では見えないが、超電導永久電流スイッチ
5の中心軸に対し、本図に示されている接続部3と対称
な位置に取り付けられている。
【0028】本実施例では、超電導コイル等により設定
される磁場は、図3の中で太い矢印で示した方向であ
り、二ヶ所の接続部3(ab間)に対し、ほぼ垂直とな
っている。さらに、永久電流スイッチ用超電導線1の全
長の中で、接続部3での臨界電流値が最も低くなるよう
な磁場の強さの位置に、接続部3を設置している。
【0029】本実施例では、永久電流スイッチ用超電導
線1の全長の内、接続部3で臨界電流値が最低となる。
したがって、永久電流スイッチ5に通電される場合、接
続用超電導線2から超電導線1へ、接続部3での臨界電
流値まで電流が流される場合、超電導線1内部におい
て、1本の超電導フィラメントが臨界に達し、金属基材
を通して、他のフィラメントへ電流が流れ込むのは、接
続部3(ab間)においてだけである。
【0030】本実施例では、比抵抗が低く熱伝導のよい
金属基材を用いた、接続用超電導線2を用いているの
で、接続部3で発熱しても温度が上昇しない。したがっ
て、永久電流スイッチ5は、クエンチを発生することな
く、接続部3における臨界電流値まで、電流を流すこと
ができる。
【0031】なお、本実施例では、永久電流スイッチ用
超電導線1を超電導永久電流スイッチ5の外部まで引き
出している。これは、接続用超電導線2を機械的に補強
するために使用しているものであって、2本の線を固定
するため、半田または樹脂のいずれで固定してもかまわ
ない。
【0032】半田を用いた場合は、引き出し部のxa間
でも電流が永久電流スイッチ用超電導線1に流れ込むこ
とになるが、最終的には、接続部3すなわちab間で電
流が各超電導フィラメントに分散する。これは、接続部
3において、臨界電流が最低になるためである。機械的
な補強が必要でないときは、永久電流スイッチ用超電導
線1を、外部まで引き出す必要はない。
【0033】次に、本発明を適用した第2の実施例を、
図4を用いて説明する。
【0034】本実施例は、超電導永久電流スイッチ5を
設置する空間に制約があり、第一の実施例が使用できな
い場合に用いることができる例である。
【0035】本実施例は、上記実施例と同じ構成であ
る。ただし、本実施例の接続部3は、超電導永久電流ス
イッチ5の外部に配置されている。接続部3まで引き出
されている、永久電流スイッチ用超電導線1には、補強
用高抵抗金属線4が沿えてある。これらの線1、4は、
図4に示すように、接続部3において、接続用超電導線
2に半田付けされている。
【0036】ここで、接続部3に対し、超電導コイル
(図示せず)により発生された磁場が垂直に加わるよう
に、接続部3は配置されている。さらに、永久電流スイ
ッチ用超電導線1の全長の中で、接続部3での臨界電流
値が最も小さくなるように、永久電流スイッチ5および
接続部3が設置されている。
【0037】本実施例の作用は、上記実施例と同じであ
る。接続用超電導線2から超電導線1へ、接続部3での
臨界電流値まで電流が流される場合、超電導線1内部に
おいて、1本の超電導フィラメントが臨界に達し、金属
基材を通して、他のフィラメントへ電流が流れ込むの
は、接続部3(ab間)においてだけである。したがっ
て、永久電流スイッチ5では、クエンチを発生すること
なく、接続部3における臨界電流値まで、電流を流すこ
とができる。
【0038】なお、補強用高抵抗金属線4は、引き出さ
れている部分の永久電流スイッチ用超電導線1を機械的
に補強するために用いるもので、電流を流すためのもの
ではない。本実施例では、この補強用高抵抗金属線4と
して、永久電流スイッチ用超電導線1の金属基材と同程
度の比抵抗をもつマンガニン線を使用する。これは、補
強用に銅などの比抵抗の低い金属を用い、永久電流スイ
ッチ用超電導線1と半田付けで固定すると、接続部3が
延長されたことになり、本発明の作用が失われるためで
ある。
【0039】本実施例によれば、超電導線1の全長の中
で、接続部3での臨界電流値が最低になるように、磁場
の強さと方向を考慮した場所に、超電導永久電流スイッ
チ5よりも体積の小さい接続部3を設置すればよいの
で、永久電流スイッチ5の設置場所の自由度が増すこと
ができる。
【0040】次に、本発明を適用した第3の実施例を、
図5を用いて説明する。
【0041】本実施例は、第1の実施例と同じ条件で用
いられる。ただし、永久電流スイッチ5の構造が異なっ
ている。本実施例は、第1の実施例の構成に加えて、図
5に示すように、発生する熱を発散させる放熱部6を、
永久電流スイッチ5内部に備えるものである。
【0042】放熱部6は、永久電流スイッチ用超電導線
1の全長の中で、図中矢印で示された磁場により、臨界
電流値が最も低くなる部分、すなわち超電導フィラメン
ト間で電流の分散が起こる部分に、例えば、銅板等、熱
伝導率の高い部材を超電導線1に半田付けしたものであ
る。また、図5では見えないが、超電導永久電流スイッ
チ5の中心軸に対し、本図に示されている放熱部6と対
称な位置に、もう一方の放熱部が取り付けられている。
【0043】本実施例において、永久電流スイッチ5の
設置位置および方向により決定される、つまり、加わる
磁場の強さおよび方向により決定される、超電導線1各
部の臨界電流値は、ab間の部分において最も低くな
る。したがって、超電導線1の金属基材を通って、超電
導フィラメント間で電流の分散が起こるのは、ab間の
みに限定される。この部分に、放熱部6を設け、熱の発
散を行ない、温度の上昇を防ぐことで、クエンチが防止
され、安定して電流を流すことができる。本実施例にお
いて、流すことのできる最大電流は、ab間における臨
界電流値にほぼ等しい。
【0044】本実施例では、第1の実施例のように、口
出し部分の機械的補強は、特に設けられていない。しか
し、必要があれば、接続用超電導線2を超電導永久電流
スイッチ5まで延長するなどして、補強することができ
る。
【0045】また、本実施例では、放熱部6を2つ(一
方は図示されない)だけ設けているが、最低の臨界電流
を有する部分が複数あれば、それぞれに対応した放熱部
を設けてることもできる。
【0046】次に、本発明を適用した第4の実施例を、
図6を用いて説明する。
【0047】本実施例は、第2の実施例と同じ条件で用
いられる場合であるが、接続部3の設置位置が異なって
いる。本実施例の構成は、第3の実施例と同じである。
【0048】本実施例では、永久電流スイッチ用超電導
線1の口出し線の全長の中で、最も臨界電流値の低くな
る部分、すなわち、超電導フィラメント間で電流の分散
が起こる部分に放熱部6として、銅板を半田付けしてあ
る。
【0049】本実施例の作用は、第3の実施例と同じで
ある。本実施例では、口出し部分の機械的補強は特に行
わなかったが、必要があれば、接続用超電導線2を放熱
部6まで延長するか、または、放熱部6と超電導永久電
流スイッチ5の間に高抵抗金属線を添わせる等を行って
補強することもできる。
【0050】以上の実施例のいずれの場合も、接続部3
または放熱部6における臨界電流値の近くまで、安定し
て通電することができる。この電流値は、磁場の方向を
考慮せずに、超電導永久電流スイッチ5を設置した場合
に比べて大きい。さらに、前もって、その値を予測する
ことができるため、超電導装置の設計が容易となる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、永久電流スイッチに、
実際に、安定して通電できる電流値を大きく取ることが
できる。また、本発明によれば、永久電流スイッチの電
流容量を増大できるため、1つの超電導装置に、複数の
永久電流スイッチを並列して使用する場合、永久電流ス
イッチの使用数を減少することができる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】超電導線の磁場の強さおよび方向に対する臨界
電流特性を示すグラフ。
【図2】加わる磁場の方向により変化する、超電導線の
特性を説明する説明図。
【図3】本発明を適用した一実施例を説明する説明図。
【図4】本発明を適用した他の一実施例を説明する説明
図。
【図5】本発明を適用した他の一実施例を説明する説明
図。
【図6】本発明を適用した他の一実施例を説明する説明
図。
【符号の説明】
1・・・永久電流スイッチ用超電導線、2・・・接続用超電導
線、3・・・接続部、4・・・補強用高抵抗金属線、5・・・超
電導式永久電流スイッチ、6・・・放熱部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超電導コイルと、超電導コイルが発生する
    磁場中に配置される、永久電流スイッチ用超電導線を巻
    いてなる超電導永久電流スイッチとを有する超電導永久
    電流装置において、 超電導永久電流スイッチは、当該超電導線とそれ以外の
    導線とが接合される、超電導永久電流スイッチに内蔵ま
    たは固着されている、接続部分における当該超電導線の
    臨界電流値が、他の部分での当該超電導線の臨界電流値
    に比べ、最も低くなる位置および方向に設置されること
    を特徴とする超電導永久電流装置。
  2. 【請求項2】超電導コイルと、超電導コイルが発生する
    磁場中に配置される、永久電流スイッチ用超電導線を巻
    いてなる超電導永久電流スイッチとを有する超電導永久
    電流装置において、 当該超電導線とそれ以外の導線とが接合される、超電導
    永久電流スイッチの外部にある接続部分は、その部分に
    おける当該超電導線の臨界電流値が、他の部分での当該
    超電導線の臨界電流値に比べ、最も低くなる位置および
    方向に設置されることを特徴とする超電導永久電流装
    置。
  3. 【請求項3】超電導コイルと、超電導コイルが発生する
    磁場中に置かれる、永久電流スイッチ用超電導線を有す
    る超電導永久電流スイッチとを備えた超電導永久電流装
    置において、 超電導永久電流スイッチは、加わる磁場の強さおよび方
    向によって変化する、当該超電導線の各部分における臨
    界電流値が、当該超電導線全部分の中で、最も低い部分
    に、放熱部を備えることを特徴とする超電導永久電流装
    置。
  4. 【請求項4】超電導コイルと、超電導コイルが発生する
    磁場中に置かれる、永久電流スイッチ用超電導線を有す
    る超電導永久電流スイッチとを備えた超電導永久電流装
    置において、 超電導永久電流スイッチは当該超電導線による口出し線
    を備え、 口出し線は、それに用いられる超電導線全長の中で、加
    わる磁場の強さおよび方向によって変化する、当該超電
    導線の各部分における臨界電流値が、最も低い部分に、
    放熱部を備えることを特徴とする超電導永久電流装置。
JP5250766A 1993-10-06 1993-10-06 超電導永久電流装置 Pending JPH07106644A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0740314A1 (en) * 1995-04-27 1996-10-30 Hitachi, Ltd. Superconducting magnet system
JP2019160818A (ja) * 2018-03-07 2019-09-19 株式会社東芝 高温超電導磁石装置、その運転制御装置及び方法

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