JP3065429B2 - 永久電流スイッチ - Google Patents

永久電流スイッチ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超電導線の常電導状
態と超電導状態との間の状態転移を利用して開閉動作を
行う永久電流スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は例えば実開平3−1551号公報
に示された従来の永久電流スイッチを示す正面図であ
る。図において、1は巻枠であり、2a,2bはこの巻
枠1の一方の端部に取り付けられた固定金属部である。
3は巻枠1に無誘導巻きされたスイッチ用超電導線であ
り、3a,3bはそれぞれ固定金属部2a,2bにろう
付けされたスチッチ用超電導線3の端部である。4a,
4bはそれぞれ固定金属部2a,2bにろう付けされて
スイッチ用超電導線3の端部3a,3bに接続される、
図示を省略した超電導コイルへの電流リード用超電導線
の端部である。5はスイッチ用超電導線3の巻線部分を
覆う熱絶縁材である。
【0003】次に動作について説明する。ここで、図6
はこの発明および従来の永久電流スイッチの動作を説明
するための結線図であり、図において、6は加熱によっ
て当該永久電流スイッチのオン・オフを制御するための
ヒータ、7はこの永久電流スイッチのスイッチ用超電導
線3がその両端に接続された超電導コイル、8は超電導
コイル7に接続された電源である。
【0004】電源8から超電導コイル7に電流が供給さ
れる際に、ヒータ6で加熱してスイッチ用超電導線3を
常電導状態に転移させて抵抗を発生させることにより、
この永久電流スイッチをオフ状態にする。超電導コイル
7の電流値が所定値になった時点でヒータ6による加熱
を停止すると、永久電流スイッチはスイッチ用超電導線
3が超電導状態に転移してオン状態となる。その後、電
源8からの電流を下げる永久電流スイッチのスイッチ用
超電導線3に電流が流れはじめ、電源8の電流がゼロに
なっても超電導コイル7には所定の値の電流が流れ続け
る(永久電流状態)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の永久電流スイッ
チは以上のように構成されているので、無誘導巻きによ
り極めて低インダクタンスとなっているスイッチ用超電
導線3の各超電導フィラメントの電流分布は、それぞれ
の接続抵抗の分布によって決まってしまい、このスイッ
チ用超電導線3に、直径数+ミクロン程度のNbTi
(ニオブ・チタン)の数百から数万本の超電導フィラメ
ントを、CuNi(銅・ニッケル)のような高抵抗母材
で取り囲んだ一般的なものを用いた場合、この高抵抗母
材を介した接続によって各超電導フィラメントの電流分
布は大きくばらつくものと考えられ、印加電流を上昇さ
せると、電流分担の大きな超電導フィラメントの電流値
が臨界電流を越えて超電導状態が破壊(以下クエンチと
いう)し、それによりCuNiの高抵抗母材にも電流が
流れて発熱し、その熱によるクエンチが永久電流スイッ
チ全体に波及しやすくなるばかりか、スイッチ用超電導
線3の端部3a,3bを一点で固定しているため応力が
この固定部に集中し、巻張力を高くすることが困難であ
り、また、スイッチ用超電導線3の端部3a,3bと電
流リード用超電導線の端部4a,4bとの接続部分にお
いて両者の間で電流が渡るため、クエンチを防止するた
めに頑丈な固定が必要となって、取り扱いにくいものと
なるなどの問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、通電可能電流を向上させ、
クエンチを防止して、取り扱いやすい永久電流スイッチ
を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る永
久電流スイッチは、スイッチ用超電導線を巻枠に誘導巻
きし、スイッチ用超電導線と超電導接続した電流リード
用超電導線と、前記巻枠の端部に電気的に絶縁して設け
られ、スイッチ用超電導線の端部が電気的に接続されて
固定され、その一部が電気的に切断されたリング状の金
属板とを備えるものである。
【0008】また、請求項2の発明に係る永久電流スイ
ッチは、そのリング状の金属板を複数枚、電気的に短絡
しないよう配置したものである。
【0009】また、請求項3の発明に係る永久電流スイ
ッチは、金属板を螺旋状にしたものである。
【0010】また、請求項4の発明に係る永久電流スイ
ッチは、スイッチ用超電導線の巻線部とその端部を固定
している金属板とを熱的に絶縁したものである。
【0011】また、請求項5の発明に係る永久電流スイ
ッチは、金属板に超電導接続部と電流リード用超電導線
の端部とを電気的に接続して固定したものである。
【0012】
【作用】請求項1の発明における永久電流スイッチは、
スイッチ用超電導線を巻枠に誘導巻きして、電流リード
用超電導線と超電導接続し、巻枠の端部に配したリング
状の金属板にスイッチ用超電導線の端部を接続・固定
し、そのリング状の金属板の一部を電気的に切断するこ
とにより、スイッチ用超電導線内の超電導フィラメント
に流れる電流の分布を均一にして、クエンチしにくく、
通電可能電流も向上するとともに、スイッチ用超電導線
の巻張力を保つことができ、半田付け等により広い面積
で固定するので応力が集中することがないことからもク
エンチしにくくなり、端部の一部がクエンチした場合に
も金属板に電流が分流して安定化材として作用し、永久
電流スイッチ全体にクエンチが波及するのを防止する。
【0013】 また、請求項2の発明における永久電流ス
イッチは、複数のリング状の金属板を電気的に短絡しな
いように配置し、スイッチ用超電導線の端部長を長くと
ることにより、超電導接続部付近でのクエンチを伝播し
にくくし、また、超電導接続の際の作業をしやすいもの
にする。
【0014】 また、請求項3の発明における永久電流ス
イッチは、金属板を螺旋状にすることにより、スイッチ
用超電導線の端部を電気的に切れることなく連続的に半
田付けして固定し、クエンチの発生をさらに確実に防止
する。
【0015】 また、請求項4の発明における永久電流ス
イッチは、スイッチ用超電導線の巻線部と金属板との間
に熱絶縁部材を配置することにより、ヒータの熱が金属
板に 逃げるのを防止して、スイッチング時間を短縮す
る。
【0016】 また、請求項5の発明における永久電流ス
イッチは、スイッチ用超電導線を巻枠に誘導巻きして、
電流リード用超電導線と超電導接続し、この超電導接続
部と電流リード用超電導線の端部とを、半田付け等によ
って金属板に接続・固定することにより、スイッチ用超
電導線内の超電導フィラメントに流れる電流の分布を均
一にして、クエンチしにくく、通電可能電流も向上する
とともに、超電導接続部が動きにくいものとし、クエン
チしても金属板に電流を分流させて超電導安定性の向上
をはかり、さらに永久電流スイッチからは、引き回しが
容易な低抵抗母材の電流リード用超電導線を引き出し
て、その取り扱いを容易なものにする。
【0017】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の実施例1を図について説明する。図1
は請求項1,4および5に記載された発明の一実施例を
示す断面図であり、図2はその端部の構成を示す斜視図
である。なお、図1では対称な下側半分の図示を省略し
ている。図において、1は巻枠、4a,4bは電流リー
ド用超電導線の端部、5は熱絶縁部材であり、図7に同
一符号を付した従来のそれらと同一、あるいは相当部分
であるため詳細な説明は省略する。また、6は図6に同
一符号を付したものと同等のヒータである。
【0018】 また、9は多数の超電導フィラメントをC
uNiなどの高抵抗母材で取り囲んで形成したスイッチ
用超電導線、9a,9bはその端部であるが、巻枠1に
無誘導巻きではなく、誘導巻きで巻線されている点で図
7に符号3を付したものとは異なっている。10a,1
0bは巻枠1の両側の端部に互いに電気的に絶縁されて
固定され、スイッチ用超電導線9の端部9a,9b、お
よび電流リード用超電導線の端部4a,4bが半田付け
によってそれぞれ電気的に接続されて固定されるリング
状の金属板であり、当該永久電流スイッチもしくは外部
磁界の変化によって渦電流が生ずることのないように、
その一部が電気的に切断されている。11a,11bは
スイッチ用超電導線9の端部9a,9bと電流リード用
超電導線の端部4a,4bとを、それぞれの母材を化学
的に溶かすなどで除去した後、互いの超電導フィラメン
トを圧着して超電導接続した超電導接続部であり、金属
板10a,10bに半田付けにて電気的に接続・固定さ
れている。12a,12bは巻枠1と一体的に形成さ
れ、スイッチ用超電導線9の巻線部と金属板10a,1
0bとの間を熱的に絶縁する熱絶縁部材である。
【0019】 次に動作について説明する。このように構
成された永久電流スイッチは、従来の場合と同様に、図
6に示す如く超電導コイル7の両端に接続され、電源8
からの電流が超電導コイル7に供給される際に、ヒータ
6でスイッチ用超電導線9を加熱して常電導状態に転移
させ、抵抗を発生させることによって永久電流スイッチ
をオフ状態にする。超電導コイル7の電流値が所定値に
なった状態で、ヒータ6の加熱を止め、永久電流スイッ
チを超電導状態にしてオン状態にした後に、電源8の電
流を下げると永久電流スイッチに電流が流れ始め、電源
8の電流がゼロになっても超電導コイル7の電流は所定
の電流値を保ったままになる(永久電流状態)。
【0020】 このような永久電流スイッチにおいて、ス
イッチ用超電導線9の端部9a,9bのCuNi母材を
化学的に溶かし超電導フィラメントだけを露出させ、同
様に露出させた電流リード用超電導線の端部4a,4b
の超電導フィラメントと、例えば圧着により超電導接続
した超電導接続部11a,11bを設ける。例えば、1
000A級の3Ωの永久電流スイッチでは、誘導巻によ
るインダクタンスは約0.1mHであり、超電導接続部
11a,11bの抵抗は圧着接続により10-14 Ω以下
であるので、電流を印加時の超電導フィラメント間の電
流分布はほとんどインダクタンスのばらつきによって決
まることになるが、このインダクタンスのばらつきは非
常に小さなものである。また、電流が一定の状態になっ
た場合でも、それが接続抵抗のばらつきの分布になるま
での時定数1010秒(約320年)以上であり、通常の
使用状態では超電導フィラメント間の電流分布のばらつ
きはほとんど問題とならない。従って、永久電流スイッ
チの電流を上昇させた場合、超電導フィラメントの電流
分担が均一になって、通電可能電流が向上する。
【0021】 図3は、この実施例1における永久電流ス
イッチと従来の永久電流スイッチのクエンチ電流の磁界
依存性を示した特性図であり、図中、13がスイッチ用
超電導線と電流リード用超電導線とを超電導接続した。
この実施例による永久電流スイッチの特性を示し、14
がそれらを半田接続した従来の永久電流スイッチの特性
を示している。図3のグラフからわかるように、この実
施例1における永久電流スイッチは、特に1.5T以下
の外部磁界においてクエンチ電流の値が大きく向上して
いる。
【0022】 また、上記実施例1の永久電流スイッチに
おいて、例えば、上記の3Ωの永久電流スイッチの電流
500Aを1分で印加した場合、約0.02T/秒の変
動磁界を金属板10a,10bが受けることになるが、
この金属板10a,10bに銅製の電気的に閉じたリン
グ(内面積0.01m2 )を用いた場合、リングの抵抗
値が0.1μΩであるとすると、0.4Wもの渦電流損
失が生じ、断熱されている場合には、24Jの熱を受け
ることとなる。ここで、銅の比熱は4から10Kで約5
×10-4J/g・Kなので、リングの質量が100gと
すると8Kもの温度上昇があり、超電導フィラメントは
クエンチしてしまう。そのため、上記の実施例1におい
ては、リング状の金属板10a,10bの一部を電気的
に切断することによって渦電流の発生を抑止しており、
これによって渦電流損失による熱の影響はほとんどなく
なり、電流の印加によって超電導線がクエンチするよう
なことはなくなる。
【0023】 なお、上記実施例において、金属板10
a,10bとして例えば真鍮のような比較的抵抗値の高
い金属を用いた場合には、この切断部による効果はさら
に大きなものとなる。
【0024】 また、上記実施例1の永久電流スイッチ
は、超電導接続部11a,11bが金属板10a,10
bに半田付けで固定されているので、母材が取り除かれ
て超電導フィラメントだけになっているため、最もクエ
ンチしやすい超電導接続部11a,11bがクエンチし
ても、金属板10a,10bに電流が分流するため全体
にクエンチが波及するようなことはない。さらに、電流
リード用超電導線の端部4a,4bも金属板10a,1
0bに半田付けで固定されていて、この永久電流スイッ
チからは電流リード用超電導線が引き出されており、こ
の電流リード用超電導線は母材として低抵抗の例えば銅
を用いており、クエンチしにくい線材であるので非常に
取り扱いやすいものとなる。
【0025】 また、上記実施例1の永久電流スイッチ
は、巻枠1に一体的に設けられた熱絶縁部材12a,1
2bが、スイッチ用超電導線9の巻線部との金属板10
a,10bとの間を熱的に絶縁しているので、スイッチ
用超電導線9の巻線部をヒータ6で加熱しても、熱が逃
げやすい金属板10a,10bに熱が伝わりにくいの
で、ヒータ6の電力が小さくて良く、スイッチング時間
も短くなる。また、前記巻線部の熱絶縁を低下させるこ
となく、端部固定部のみを冷却することが可能となっ
て、クエンチしやすい各超電導線の端部の安定性が向上
し、クエンチしにくくなる。
【0026】 実施例2. なお、上記実施例1では、スイッチ用超電導線9の端部
9a,9bと電流リード用超電導線の端部4a,4bと
の間の超電導接続を圧着によって実現する場合について
示したが、スポット溶接やパット溶接、さらには真空蒸
着等の超電導製膜などによる超電導接続であってもよ
く、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0027】 実施例3. 次に、この発明の実施例3を図に基づいて説明する。図
4は請求項2に記載の発明の一実施例を示す斜視図であ
り、永久電流スイッチの端部の構成を示している。この
実施例3の永久電流スイッチにおいては、スイッチ用超
電導線9の端部9a,9bを接続・固定するためのリン
グ状の金属板10aが複数枚、互に電気的に絶縁されて
並べて配置されている。この場合、図示のように各金属
板10aの電気的に切れている部分がずれた配置になっ
ているので、スイッチ用超電導線9の端部9a,9bの
長さを長くとることができ、超電導接続部11a付近で
のクエンチが伝播しにくく、また、超電導接続の際の作
業がしやすくなる。また、スイッチ用超電導線9の端部
9aをこの金属板10aに半田付けしてもスイッチ用超
電導線9の端部9aは電気的に閉ループを作らないの
で、変動磁界により渦電流を生じることはなく、クエン
チしにくいものとなる。
【0028】 実施例4. 次に、この発明の実施例4を図に基づいて説明する。図
5は請求項3に記載の発明の一実施例を示す斜視図であ
り、永久電流スイッチの金属板のみを示している。この
実施例4の永久電流スイッチにおいては、金属板10a
(10b)が図示のように螺旋状になっているので、変
動磁界により渦電流を生ずることはなく、そこに固定さ
れたスイッチ用超電導線9の端部9a(9b)がクエン
チしない。また、上記実施例3においてはスイッチ用超
電導線9の端部9aの一部が金属板10aに固定されな
い箇所があるため、この部分はクエンチしやすくなる
が、この実施例4の場合にはスイッチ用超電導線9の端
部9aは連続して金属板10aに半田付けにて固定され
るので、クエンチしやすい部分がなくなる。
【0029】 実施例5. なお、上記各実施例では、スイッチ用超電導線および電
流リード用超電導線の端部や超電導接続部の金属板への
電気的接続および固定を、半田付けによって行う場合に
ついて説明したが、例えばろう付けなどの他の方法で行
ってもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0030】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、誘導巻きしたスイッチ用超電導線と電流リード
用超電導線とを超電導接続し、一部を電気的に切断した
リング状の金属板を設け、スイッチ用超電導線の端部を
そこに電気的に接続して固定するように構成したので、
スイッチ用超電導線の各超電導フィラメントを流れる電
流分布が均一化され、通電可能電流が大きく、クエンチ
しにくい永久電流スイッチが得られる効果があるととも
に、スイッチ用超電導線の巻張力が保て、また、広い面
積で固定されるので応力が分散されてクエンチしにくく
なり、スイッチ用超電導線の端部にクエンチが発生して
もこの金属板に電流が分流して、クエンチが永久電流ス
イッチ全体に波及することがなくなるばかりか、この金
属板の切断部によって渦電流の発生が抑止されるので、
渦電流損失の熱によるクエンチも防止できる効果があ
る。
【0031】 また、請求項に記載の発明によれば、リ
ング状の金属板を複数枚、互いに電気的に絶縁して配置
するように構成したので、スイッチ用超電導線の端部を
超距離にわたって金属板に固定することが可能となり、
超電導接続付近でのクエンチが伝播しにくくなり、超電
導接続の際の処理が容易となる効果がある。
【0032】 また、請求項に記載の発明によれば、金
属板を螺旋状に構成したので、スイッチ用超電導線の端
部は連続的にこの金属板に接続・固定されて、電気的に
切れることがなくなり、より確実なクエンチ発生の防止
が可能となる効果がある。
【0033】 また、請求項に記載の発明によれば、ス
イッチ用超電導線の巻線部と金属板の間に熱絶縁部材を
配置するように構成したので、両者が熱的に絶縁され
て、ヒータの電力が小さくてよくなって、スイッチング
時間も短縮され、さらに、クエンチしやすい各超電導線
の端部の安定性が向上してクエンチしにくくなるなどの
効果がある。
【0034】 また、請求項に記載の発明によれば、
導巻きしたスイッチ用超電導線と電流リード用超電導線
とを超電導接続し、この超電導接続部と電流リード用超
電導線の端部を金属板に接続・固定するように構成した
ので、スイッチ用超電導線の各超電導フィラメントを流
れる電流分布が均一化され、通電可能電流が大きく、ク
エンチしにくい永久電流スイッチが得られる効果がある
とともに、最もクエンチしやすい超電導接続部が動きに
くくなり、クエンチが発生しても金属板に電流が分流す
るため超電導安定性が向上し、さらに、永久電流スイッ
チからは引き回しが容易な電流リード用超電導線が引き
出されてその取り扱いが容易なものとなるなどの効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す断面図である。
【図2】上記実施例の端部の構成を示す斜視図である。
【図3】上記実施例の永久電流スイッチのクエンチ電流
の磁界依存性を従来の永久電流スイッチのそれと比較し
てグラフに示した特性図である。
【図4】この発明の実施例3における永久電流スイッチ
の端部における斜視図である。
【図5】この発明の実施例4における金属板を示す斜視
図である。
【図6】この発明のおよび従来の永久電流スイッチの動
作を説明するための結線図である。
【図7】従来の永久電流スイッチを示す正面図である。
【符号の説明】
1 巻枠 4a,4b 電流リード用超電導線の端部 9 スイッチ用超電導線 9a,9b スイッチ用超電導線の端部 10a,10b 金属板 11a,11b 超電導接続部 12a,12b 熱絶縁部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−71178(JP,A) 特開 昭60−46084(JP,A) 特開 平4−272670(JP,A) 特開 平5−206529(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 39/20 ZAA H01F 6/00 ZAA

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻枠に誘導巻きされた、高抵抗母材を有
    するスイッチ用超電導線と、前記スイッチ用超電導線の
    両側の端部にそれぞれ超電導接続された、低抵抗母材を
    有する電流リード用超電導線と、前記巻枠の端部に電気
    的に絶縁して設けられ、前記スイッチ用超電導線の端部
    が電気的に接続されて固定され、その一部が電気的に切
    断されたリング状の金属板とを備えた永久電流スイッ
    チ。
  2. 【請求項2】 複数の前記金属板を、それぞれの電気的
    に切断された部分が重ならないように互いに電気的に絶
    縁して、前記巻枠の端部のそれぞれに配置したことを特
    徴とする請求項に記載の永久電流スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記金属板が螺旋状であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の永久電流スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記スイッチ用超電導線の巻線部と前記
    金属板との間を熱絶縁部材にて熱的に絶縁したことを特
    徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項
    載の永久電流スイッチ。
  5. 【請求項5】 巻枠に誘導巻きされた、高抵抗母材を有
    するスイッチ用超電導線と、前記スイッチ用超電導線の
    両側の端部にそれぞれ超電導接続された、低抵抗母材を
    有する電流リード用超電導線と、前記巻枠の端部に電気
    的に絶縁して設けられ、前記スイッチ用超電導線と前記
    電流リード用超電導線との超電導接続部と、前記電流リ
    ード用超電導線の端部とが電気的に接続されて固定さ
    れ、その一部が電気的に切断されたリング状の金属板
    を備えた永久電流スイッチ。
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