JP2000032654A - 酸化物超電導体を用いた限流素子および限流装置 - Google Patents

酸化物超電導体を用いた限流素子および限流装置

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JP2000032654A JP11110897A JP11089799A JP2000032654A JP 2000032654 A JP2000032654 A JP 2000032654A JP 11110897 A JP11110897 A JP 11110897A JP 11089799 A JP11089799 A JP 11089799A JP 2000032654 A JP2000032654 A JP 2000032654A
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充 森田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速で動作する超電導−常伝導転移型酸化物
バルク超電導限流素子および限流装置を提供する。 【解決手段】 超電導相である123相中に非超電導相
が微細分散したバルク超電導体を用いた限流装置におい
て、通電電流以外にクエンチを助長または発生させる機
構を有することを特徴とする限流装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化物超電導体を用
いた超電導・常伝導転移型限流装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電力回路で短絡事故が発生すると、極め
て大きな短絡電流が流れる。短絡電流は遮断機によって
遮断されるが、数十mSは短絡電流が流れてしまうため、
大きな電磁力と多量のジュール熱が発生し、電力機器や
電路が大きな機械的・熱的損傷を受ける。このような事
故発生時の短絡電流を抑えて、遮断機の責務を軽減する
事故時限流器(限流器)の開発が望まれている。また、
このような限流器は各種送配電系統の安定化に帰する効
果は極めて大きく、系統の複雑化が進む今日、限流器の
早期実現が期待されている。
【0003】限流器には多くの方式のものが提案されて
いるが、現状では実用性の高いものは少ない。比較的広
く用いられているものに限流リアクトル、永久ヒュー
ズ、限流電線、アーク式限流器があるが、負荷電流通電
時の電気抵抗が高く発熱が多い、あるいは、応答が遅い
ため限流性能が低いという問題点がある。
【0004】限流器に要求される事項として、正常負荷
通電時には電気抵抗が低く発熱が少ないこと、短絡事故
時には応答が早くかつ電気抵抗が高くなることなどが挙
げられる。この点で超電導体を用いた限流器は理想的な
ものと考えられる。超電導限流器には超電導−常伝導転
移型、リアクトル型、整流型、コイル型等が提案されて
いる。この中で超電導−常伝導転移型限流器は超電導体
の超電導・常伝導転移を最も直接的に利用したものであ
る。負荷電流通電時には、超電導体には臨界電流以下の
電流しか流れていないので、超電導体の抵抗は極めて小
さい。しかし、短絡事故が発生した場合には、超電導体
には臨界電流以上の電流が流れ、超電導体が超電導状態
から常伝導状態に転移して電気抵抗が発生する。この抵
抗により短絡電流が限流される。この超電導−常伝導転
移型限流器は他の方式の超電導限流器に比べて、構造が
簡単で小型であるという特徴を持つ。
【0005】上記超電導限流器には、金属系超電導体と
酸化物系超電導体を用いたものがある。金属系超電導体
は、常伝導状態での電気抵抗が低く、装置全体が大型化
してしまうことや液体ヘリウム温度近傍で使用する必要
があるため運転コストが大きくなり、さらには断熱の点
からも装置が大型化してしまうという問題があった。そ
のため、常伝導状態での電気抵抗が高く、かつ、コスト
の安い液体窒素で超電導状態を維持できる酸化物超電導
体を用いた限流器の開発が期待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】酸化物超電導材料を用
いた超電導限流器には基板に薄膜の限流素子を形成した
例(特開平2-281766)やハ゛ルクの焼結体を用いた例
(平成7年電気学会電力・エネルキ゛ー部門大会予稿集
p697)などが報告されている。薄膜を用いたものは臨界
電流密度は高いものの断面積が小さいため実際の低圧系
統で用いられるレヘ゛ルの電流値までには達していな
い。一方焼結体は断面積は大きいが臨界電流密度が小さ
いため、同様のレヘ゛ルにある。このように実系統での
使用に耐える電流容量を有する酸化物超電導材料を用い
た限流器の開発が課題である。
【0007】具体的には、酸化物超電導材料は比較的高
温で使用されるため、4.2K近傍で用いられる金属系
超電導線材にくらべ使用温度域での比熱が大きくなるこ
とや、熱伝導率が小さいため常伝導転移した部分が伝搬
しにくいことから、局所的に高温になり溶断しやすいと
いう問題がある。またこの溶断しやすい性質は酸化物超
電導体が金属系線材に比較して、細線化および均一化し
にくいことにも起因する。本発明はこのような課題を解
決し、電流容量の大きいバルク超電導体を用いた、応答
が早くかつ溶断せずに均一にクエンチを発生させる限流
装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
REBa2Cu3O7-x(ここでREはY、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、
Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種類以上の元素を示
す)相中にRE2BaCuO5が微細分散した酸化物超電導体を用
いた超電導−常伝導転移型限流素子を含む限流装置にお
いて、その超電導特性の不均一性による局所的なクエン
チを抑制し、限流素子を超電導状態から常伝導状態に転
移させ、応答速度の高速化を達成するためには、通電電
流以外にクエンチを助長または発生させる機構を有する
ことが極めて有効であり、これが本発明の主旨である。
【0009】上記の単結晶状の酸化物超電導材料は、金
属超電導材料にくらべ加工性が乏しいことから、酸化物
超電導体を用いた超電導−常伝導転移型限流素子の形状
としては、直線的な加工のみで製造が可能なミアンダ形
状が望ましい。図2にその一例を示す。そして、a−b面
内の臨界電流密度がc軸方向の臨界電流密度に比べ約3
倍程度大きいことや、機械的強度の観点からミアンダ材
の板面はc軸とほぼ平行(±30°以内)である必要が
あり、さらに望ましくは±10°以内である。
【0010】ミアンダ形状材の両端部の素線は銅電極等
と接続する部分であり、内側の素線の断面積(線幅)以
下の断面積(線幅)にすると、銅電極との接触抵抗によ
る発熱により通電特性が低下するため、ミアンダ形状材
の素線全体が常伝導転移する前に、両端部からクエンチ
が起こり焼損し易くなる。そのため両端部の素線の断面
積はそれ以外の素線の断面積に比べ十分大きくする必要
がある。具体的には、接触抵抗の大きさにも依存する
が、銀を用いて接触抵抗を低減した場合でも、3倍以上
にすることが望ましい。
【0011】また、ミアンダ形状材の素線を繋ぐ部分
(素線折返し部)の断面積が素線の断面積より小さい場
合、素線全体が常伝導転移する前に、素線折返し部から
クエンチが起こり焼損し易くなる。そのため素線折返し
部の断面積は素線の断面積に比べ十分大きくする必要が
ある。また、溶断防止のバイパス回路をこの部分に取り
付ける場合にも、接触抵抗を小さくする必要があり、素
線折返し部に銀を用いて接触抵抗を低減した場合でも、
素線接合部の断面積を素線の断面積の2倍以上にするこ
とが望ましい。
【0012】さらに、素線の断面形状のアスペクト比
(厚さ/幅)は、ACロスおよび磁場アシストの容易さ
の観点からは、小さいことが望ましいが、材料の機械的
強度やおよびミアンダ材一枚あたりの線素の本数(長尺
化)の観点からは1程度が望ましい。本発明者はこれら
の要件を考慮し実験を重ねた結果、アスペクト比が0.
6〜0.2で上記要件を満たすことを見出した。
【0013】ミアンダ形状を有する超電導−常伝導転移
型限流素子に磁場印加を行う場合、後述するように、素
線の間隔が一定でない方がよい場合がある。またさら
に、図3に示すように、素線の間隔が変化している方が
磁場印加を効率的に行える場合がある。
【0014】溶断防止のバイパス回路を超電導−常伝導
転移型限流素子に取り付けることは、素子の保護の観点
から極めて重要である。バイパス回路は大別して2種類
ある。1つは素子の全面にコーティング等により接続さ
れたもの。もう1つは素子の表面上のある間隔毎に端子
があり、これらの端子間に抵抗体が取り付けられている
ものである。
【0015】前者は素子の全面にバイパス回路が形成さ
れるため素子の特性の不均一に対して保護回路としては
理想的である。しかしながら大電流を迂回させるに十分
な断面積の抵抗体を配置することはコーティング等では
難しい場合が多い。これに対して後者は素子から離れた
ところにバイパス抵抗を配置できるため大電流を迂回さ
せるに十分な断面積の抵抗体を配置することが比較的容
易である。
【0016】ミアンダ形状の超電導-常伝導転移型限流
素子の場合、素子の両端部分および素線の折返し部の表
面積は大きくなっているためバイパス回路の端子を接続
するのに適している。バイパス回路の端子間隔は短いほ
ど素子を保護する機能は大きい。素線の長さが長くなる
と折返し部だけでは不十分な場合がある。この様な場合
は、素線内からバイパス回路の端子を取り出す必要があ
る。磁場印加機構を有する限流素子の場合、この端子に
磁場印加用マグネットの鉄芯の間隙または貫通孔を通し
て、バイパス回路を接続する必要がある。
【0017】限流素子が超電導−常伝導転移した場合、
急激な温度上昇が発生することになる。この素線の温度
上昇は、素線内に熱膨張による応力をもたらす。この応
力が大きくなると、素線内に機械的ダメージおよび特性
劣化をもたらす。この様なダメージから限流素子を守る
には、少なくとも素線間に樹脂を挿入し、補強すること
が有効である。一般に樹脂の熱膨張係数は酸化物超電導
材料に比べて大きいため、熱膨張係数の比較的小さいセ
ラミックス粉末等の固形物を混合した上で、素線間に挿
入し固化させることが望ましい。また、さらに望ましく
は、FRP等の板状の複合材料をミアンダ材の両面に配置
した上で、素線間を樹脂でFRPとともに固定する方法で
もよい。
【0018】通電電流以外のクエンチを助長または発生
させる機構としては、異常電流を感知し、磁場を印加す
る機構がある。また、c軸方向はもっともJcを低下さ
せやすい方位であることから、磁場を印加する方向は、
超電導材料のc軸と平行に磁場印加することが望まし
い。
【0019】また、磁場印加は異常電流検出後、瞬時に
行う必要がある。そのため磁場印加コイルのインダクタ
ンスは極力小さいことが望ましい。それには磁場が小さ
なロープを描くように磁場分布を設計する方法がある。
このような磁場分布において、素子は極性の異なる磁場
を印加されることになる。
【0020】図4(a)で示される磁場印加装置で作ら
れる磁場分布は、素線が2本毎に交互に極性の異なる磁
場が印加された場合を示す。この様な磁場分布はインダ
クタンスが小さくかつ大きな磁場が印加できる分布であ
り、クエンチを助長させるために極めて有効である。
【0021】複数の磁場印加コイルが並列に接続されて
いる場合、各コイルに直列に抵抗体を接続し、各抵抗値
を調整することで電流値を制御することにより素子がよ
り均一にクエンチする様に調整することができる。
【0022】磁場印加用コイルに供給する電流電源に
は、コンデンサーとサイリスタースイッチを含むLC共
振回路から実質的に構成されている電源が望ましい。コ
ンデンサーに貯えられた電荷は異常電流検出後、磁場印
加コイルに供給され磁場を発生させる。その後、共振回
路を構成しているため、一部はコンデンサーに戻ってく
る。このような電源を用いることにより、短時間の内に
何度も大きな磁場を印加することが容易に可能となる。
【0023】上記の磁場印加機構を有する限流装置の概
念図を図1に示す。クエンチを助長する方法には、磁場
を印加する他にも、異常電流を感知し超電導素子を加熱
し、素子の温度を急激に上げることで素子全体をクエン
チさせる手段がある。この時、限流素子と平行に配置さ
れた加熱通電回路に電流を流すことにより、電流パスに
沿って加熱通電回路を構成することができ、超電導−常
伝導転移型の特徴を生かし、簡便に加熱通電回路を作製
することができる。具体的には、限流素子の表面に絶縁
層を介し導電層を作製すればよい。さらにこの場合、絶
縁層および伝導層はできるだけ高い熱伝導率を有する物
質であることが望ましい。具体的には、絶縁層は高熱伝
導性の有機物であり、伝導層は銀、銅、Al等の金属・合
金等である。また、これら磁場印加および加熱機構は、
併用されることによってその効果を高めることは容易に
推測できるところである。
【0024】上記の通電電流以外にクエンチを助長また
は発生させる機構において、何をもって異常電流が流れ
たと感知するか(そしてすぐに磁場印加または加熱を行
うか)については、以下の3種類の条件のうち、少なく
とも1つの条件を設定することにより可能である。 限流素子を流れる電流が設定されたある一定レベルの
電流値を越えたとき。 限流素子を流れる電流に関して、設定された電流値の
時間変化の大きさがある値を超えたとき。 限流素子内に一定レベル以上の電圧が発生したとき。 ここで、実用に際しては、これらの3つの条件の併用も
含め、使用する条件等に合わせて決めることができる。
【0025】以下に本発明の作用に関して更に説明を加
える。前述のように、バルク材料の超電導特性の不均一
による局所的なクエンチが発生した場合、局所的に大き
な熱が発生し、溶断等の損傷をまねくとともに、限流素
子全体が常伝導転移しないがために十分な電気抵抗が発
生しなくなり、必要な限流動作ができなくなる。
【0026】このような局所クエンチを抑制し、限流素
子全体を超電導状態から常伝導状態に転移させ、応答速
度の高速化を達成するためには、通電電流以外にクエン
チを助長または発生させることが有効である。
【0027】限流素子は基本的に通電電流に伴う抵抗発
生により発熱し、臨界温度を超え、常伝導状態に転移す
る。抵抗発生には、主に次の二種類が重要である。比較
的低いレベルの通電時(正常電流通電時)はACロスと
呼ばれる通電電流が時間変化することによる発熱が支配
的である。これに対して比較的高いレベルの通電時(異
常電流通電時)は、通電電流によって発生する自己磁
界、すなわち磁力線が超電導体中を移動する。これがフ
ラックスフロー抵抗(Rf)と呼ばれるものである。R
fは通電電流の指数関数に比例し、その傾きは、REBa2C
u3O7-x相中にRE2BaCuO5相が微細分散した酸化物超電導
体で約5〜7程度であるといわれている。
【0028】外部磁場を印加することによって、同じ通
電電流値においても、より大きなRfを限流素子中に発
生させることができる。これにより、より早く限流素子
全体を臨界温度以上にし、局所的なクエンチによる局所
的な損傷を回避し、必要な電気抵抗を発生させることが
できる。REBa2Cu3O7-x系超電導材料は、その結晶構造か
ら、c軸方向の外部磁場に対し最もJcの低下を受けや
すい。
【0029】また、外部加熱は、直接、限流素子の温度
を高める方法である。加熱方法としては、通電加熱、誘
導加熱等がある。通電加熱の場合、抵抗型限流素子では
通電パスに沿って常伝導体のヒーターを構成することに
よって比較的容易に加熱ができる。
【0030】本発明の限流装置においては、いち早く通
電電流の異常を感知し、磁場印加および加熱を行うタイ
ミングが重要となる。実際に限流装置が使用される場
合、変圧器、送電線、遮断機、開閉器等がつながった状
態で、かつ3相回路として組み込まれる。このため、事
故が発生した場所や事故の形態によって回路の短絡抵抗
が変化する。また、これは使用された系統によっても変
わってくる。
【0031】基本的には遮断器の仕様基準を満たすよう
に、限流素子を流れる電流値がある一定値を越えた時点
で動作することが必要になる。また、変圧器のインピー
ダンスの大きさを考慮して、限流素子を流れる電流の時
間変化の大きさから異常電流を感知することができる。
また、上記の2つの条件に当てはまらない場合にも素子
がクエンチする可能性があり、この場合、限流素子内の
電圧発生を基準にすることで、素子の焼損を防止するこ
とができる。
【0032】
【実施例】実施例1 YBa2Cu3O7-x中にY2BaCuO5が微細分散した直径46mm、
高さ15mmの単結晶状の超電導バルク材料を図5(a)
の様に厚さ1mmにスライスし、さらに切れ込み加工を
行い図5(b)に示す電流路断面積が1mm2の有効長さ
が約600mmのミアンダ形状を有する限流素子を作製し
た。 次いで、表面に厚さ約1ミクロンのAg薄膜を蒸
着し酸素気流中で一旦900℃まで昇温し10分保持した
後、600℃まで2時間で降温し、さらに室温まで20時
間かけて徐冷した。 両端の電極部に半田により銅のリ
ード線を接続した後、液体窒素中で冷却した。
【0033】パルス磁場印加装置を作製し、図9に示す
回路を構成することによって最大0.4Tを超電導材料の
c軸と平行になるように限流素子に印加できるようにし
た。そして、900A通電した時点で0.4Tの磁場が限流素子
に印加されるように調整した。
【0034】まず、通常通電として、交流500A(p-p:pe
ak to peak)を印加し、限流素子の端子間電圧が0.1mV
(p-p)以下であることを確認した。続いて事故時を想定
して、限流素子がない場合の異常電流を模擬した図6に
示す電流を通電した(符号14)。次に限流素子を挿入
し、同様の通電を行い限流特性を試験した。そのときの
各位置での電流および印加磁場の時間変化を図6に示す
(符号16)。電流が900Aに達してから、0.03msec以内
に0.4Tが印加され、0.30msec以内に限流動作の開始がみ
られ、1.8msec以内に限流動作がほぼ完了していること
を確認した。
【0035】比較例として、磁場を印加せずに同様の通
電実験を行ったときの各位置での電流と抵抗の時間変化
を図6中に示す(符号15)。950A通電した時点で限流
素子内に電圧が発生し始めているが、クエンチが素子全
体に伝搬しないために、抵抗値がすばやくあがらずシャ
ント抵抗への分流が少ないために限流効果が小さいこと
がわかる。これらの実験から限流素子への磁場印加によ
り、高速でかつ大きな限流効果を達成できることが分か
った。
【0036】実施例2 YBa2Cu3O7-x中にY2BaCuO5が微細分散した直径46mm、
高さ15mmの単結晶状の超電導バルク材料を図5(a)
の様に厚さ1mmにスライスし、さらに切れ込み加工を
行い図5(b)に示す電流路断面積が1mm2の有効長さ
が約600mmのミアンダ形状を有する限流素子を作製し
た。次いで、表面に厚さ約1ミクロンのAg薄膜を蒸着
し、酸素気流中で一旦900℃まで昇温し10分保持した
後、600℃まで2時間で降温し、さらに室温まで20時
間かけて徐冷した。超電導体の片面に絶縁テープをは
り、その上に銀を2ミクロン蒸着することでミアンダ形
状の加熱ヒーターを構成した。そして両端の電極部に半
田により銅のリード線を接続した後、液体窒素中で冷却
した。
【0037】また、900A通電した時点または2.0x106A/
sec以上で電流値が変化した時に、0.4Tの磁場が限流素
子に印加されるとともに加熱ヒーターに通電すること
で、出力約40Wの加熱ができるように回路を構成した。
【0038】まず、通常通電として、交流500A(p-p)
を印加し、限流素子の端子間電圧が0.1mV(p-p)以下であ
ることを確認した。続いて事故時を想定して異常電流を
模擬した電流を通電した。図6とほぼ同様に、電流が90
0Aに達してから、0.03msec以内に0.4Tの磁場と通電電流
が印加され、0.25msec以内に限流動作の開始がみられ、
1.5msec以内に限流動作がほぼ完了していることを確認
した。
【0039】実施例3 実施例1記載の限流素子を作製し、液体窒素で冷却し試
験した。また、960A通電した時点または、限流素子内に
1mV以上の電圧が発生した時点で0.4Tの磁場が限流素子
に印加されるように回路を構成した。
【0040】まず、正常通電として、交流500A(p-p)
を印加し、限流素子の端子間電圧が0.1mV(p-p)以下であ
ることを確認した。続いて事故時を想定して異常電流を
模擬した図6に示す電流を通電した。電流が約950Aに達
してから、0.03msec以内に0.4Tが印加され、0.30msec以
内に限流動作の開始がみられ、1.8msec以内に限流動作
がほぼ完了していることを確認した。
【0041】実施例4 YBa2Cu3O7-x中にY2BaCuO5が微細分散した直径75mm、
高さ15mmの単結晶状の超電導バルク材料を厚さ0.8
mmにスライスし、さらに切れ込み加工を行い電流路断
面積が1.6mm2の有効長さが約200mmのミアンダ形状
を有する限流素子を作製した。ミアンダ形状の限流素子
を図2に示す。次いで、表面に厚さ約1ミクロンのAg
薄膜を蒸着し酸素気流中で一旦900℃まで昇温し10分保
持した後、600℃まで2時間で降温し、さらに室温まで
20時間かけて徐冷した。
【0042】限流素子の両端の電極部に半田により銅の
リード線を接続した。また、同様のミアンダ形状を有す
る厚さ0.5mmのNiCr製バイパス抵抗体を作製し、限流素
子の素線の折返し部とバイパス抵抗体の折返し部分とを
長さ約1cmの銅リード線を介して接続し、バイパス回
路を構成した。これに図4(a)で示す磁場印加回路を
取り付た。
【0043】この磁場印加回路により、各素線は図中に
示すように2本毎に逆向きの磁場が印加される。さらに
各対向する鉄芯に巻かれたコイルには可変抵抗体が直列
に接続されており、各素線の超電導特性の不均一を調整
できるように構成されている。すなわち、小さい通電電
流で大きいフラックスフロー抵抗が現われる素線には、
印加磁場(励磁電流)が小さくなるように可変抵抗によ
り調整した。
【0044】パルス磁場印加用電源には、サイリスター
スイッチとLC共振回路を組み合わせた電源を用いた。
コンデンサーで貯えた電荷をサイリスタースイッチによ
り放電し、異常電流検出後50〜400Hzで半波〜数
周期通電してサイリスタースイッチを切るように構成し
た。これにより復帰後、コンデンサーには十分な電荷が
残るようになり、復帰後、数mS後に発生する2回目以降
の異常電流発生に対しても対応できるように構成した。
【0045】バイパス抵抗および磁場印加装置を取り付
けたミアンダ限流素子は、3個直列に接続され、液体窒
素中で冷却された。冷却後、異常検出後に各素線に印加
される磁場強度は超電導特性の不均一の調整後で平均
1.2T(ピーク値)であった。
【0046】次に、通常通電として、交流700A(p-p:pe
ak to peak)を印加し、限流素子の端子間電圧が0.1mV
(p-p)以下であることを確認した。続いて事故時を想定
して、限流素子がない場合の異常電流を模擬した図7に
示す電流を通電した。異常電流は、ぼぼ半周期流したと
ころ(ゼロ点通過時)でゼロとなるようにセットした
(符号17)。次に限流素子を挿入し、同様の通電を行
い限流特性を試験した。そのときの各位置での電流およ
び印加磁場の時間変化を図7に示す(符号19)。電流
が1600Aに達してから、約1.2msecで1.2Tの磁場が印加さ
れ、約2.0msec程度で限流動作がほぼ完了していること
を確認した。
【0047】比較例として、磁場を印加せずに同様の通
電実験を行ったときの各位置での電流と抵抗の時間変化
を図7中に示す(符号18)。抵抗値がすばやくあがら
ずシャント抵抗への分流が少ないために限流効果が小さ
いことがわかる。これらの実験から限流素子への磁場印
加により、高速でかつ大きな限流効果を達成できること
が分かった。
【0048】実施例5 実施例4と同様にミアンダ形状の限流素子を作製した。
実施例4と異なる点はミアンダ限流素子とバイパス抵抗
体との接続を折り返し部分以外に限流素子の各素線の中
央部およびバイパス抵抗体の各素線の中央部に約5mm
に電極を形成し、鉄芯の間隙を介してミアンダ限流素子
とバイパス抵抗体とを接続したことである。
【0049】また、パルス磁場印加用電源には、サイリ
スタースイッチとLC共振回路を有するものに変えて、
大容量の電力増幅器を用いた。この電源を用い異常電流
検出後10ms通電するように構成した。
【0050】通常通電として、交流700A(p-p:peak to
peak)を印加し、限流素子の端子間電圧が0.1mV(p-p)以
下であることを確認した。異常電流は、ぼぼ1周期流し
たところ(2回目のゼロ点通過時)でゼロとなるように
セットした。限流素子を挿入後、電流が1600Aに達して
から、約0.2msecで0.8Tの磁場が印加され、約2.5msec程
度で限流動作がほぼ完了していることを確認した。ま
た、異常電流を約1周期流しても限流素子へのダメージ
はなかった。比較例として、磁場を印加せずに同様の通
電実験を行った。磁場を印加した場合に比べ、実施例4
中に記載した比較例の場合とほぼ同様に、限流効果が小
さいことがわかった。
【0051】実施例6 実施例4と同様に、図3に示す電流路断面積が1.8mm2
の有効長さが約200mmのミアンダ形状を有する限流素
子を作製した。素線の間隔は0.8mmおよび2.2mmである。
次いで、電極部および素線折り返し部分のみ表面に厚さ
約1ミクロンのAg薄膜を蒸着した後、酸素気流中でア
ニール処理した。
【0052】つぎに、限流素子の両端の電極部に半田に
より銅のリード線を接続した。また、同様のミアンダ形
状を有する厚さ1.5mmのNiCr製バイパス抵抗体を作製
し、限流素子の素線の折返し部とバイパス抵抗体の折返
し部分とを長さ約1cmの銅リード線を介して接続し、
バイパス回路を構成した。さらに2液性硬化樹脂{Styc
ast2850GT+Catalyst9(Emerson & Cummings 社製)}に
石英粉末を混合し、0.5mm厚さのFRPをミアンダ形状材の
両側に配置した上、素線間を上記樹脂により補強した。
この様に作製した限流素子に、図4(b)で示す磁場印
加回路を取り付た。
【0053】この磁場印加回路により、各素線は図中に
示すように2本毎に逆向きの磁場が印加される。さらに
対向する鉄芯に巻かれたコイルには可変抵抗体が直列に
接続されており、各素線の超電導特性の不均一を調整で
きるように構成されている。
【0054】パルス磁場印加用電源には、サイリスター
スイッチとLC共振回路を組み合わせた電源を用いた。
コンデンサーで貯えた電荷をサイリスタースイッチによ
り放電し、異常電流検出後50〜400Hzで半波〜数
周期通電してサイリスタースイッチを切るように構成し
た。これにより復帰後、コンデンサーには十分な電荷が
残るようになり、復帰後、数mS後に発生する2回目以降
の異常電流発生に対しても対応できるように構成した。
【0055】バイパス抵抗および磁場印加装置を取り付
けたミアンダ限流素子は、3個直列に接続され、液体窒
素中で冷却された。冷却後、異常検出後に各素線に印加
される磁場強度は超電導特性の不均一の調整後で平均
1.2T(ピーク値)であった。
【0056】図1に通電実験回路の概念図を示す。次
に、通常通電として、交流900A(p-p:peak to peak)を
印加し、限流素子の端子間電圧が0.1mV(p-p)以下である
ことを確認した。続いて事故時を想定して、限流素子が
ない場合の異常電流を模擬した図8に示す電流を通電し
た。異常電流は、ぼぼ半周期流したところ(ゼロ点通過
時)でゼロとなるようにセットした(符号20)。次に
限流素子を挿入し、同様の通電を行い限流特性を試験し
た。そのときの各位置での電流および印加磁場の時間変
化を図8に示す(符号22)。電流が1800Aに達してか
ら、約1.2msecで1.2Tの磁場が印加され、約2.0msec程度
で限流動作がほぼ完了していることを確認した。
【0057】比較例として、磁場を印加せずに同様の通
電実験を行ったときの各位置での電流と抵抗の時間変化
を図8中に示す(符号21)。抵抗値がすばやく上昇し
ないために限流効果が小さいことがわかる。
【0058】実施例7 実施例6と同様にアンダ形状の限流素子を作製した。実
施例6と異なる点はミアンダ限流素子とバイパス抵抗体
との接続を折り返し部分以外に限流素子の各素線の中央
部およびバイパス抵抗体の各素線の中央部に約5mmに
電極を形成し、鉄芯に設けられた貫通孔を介してミアン
ダ限流素子とバイパス抵抗体とを接続したことである。
【0059】また、パルス磁場印加用電源には、サイリ
スタースイッチとLC共振回路を有するものに変えて、
大容量の電力増幅器を用いた。この電源を用い異常電流
検出後10ms通電するように構成した。
【0060】通常通電として、交流900A(p-p:peak to
peak)を印加し、限流素子の端子間電圧が0.1mV(p-p)以
下であることを確認した。異常電流は、ぼぼ1周期流し
たところ(2回目のゼロ点通過時)でゼロとなるように
セットした。限流素子を挿入後、電流が1800Aに達して
から、約0.2msecで0.8Tの磁場が印加され、約2.5msec程
度で限流動作がほぼ完了していることを確認した。ま
た、異常電流を約1周期流しても限流素子へのダメージ
はなかった。
【0061】比較例として、磁場を印加せずに同様の通
電実験を行った。磁場を印加した場合に比べ、実施例6
中に記載した比較例の場合とほぼ同様に、限流効果が小
さいことがわかった。これらの実験から限流素子への磁
場印加により、高速でかつ大きな限流効果を達成できる
ことが分かった。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように、本願発明は限流素子
の溶断を回避し、かつ迅速な限流動作を行うように設定
できることを特徴とする限流装置を提供するものであ
り、その工業的効果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁場印加機構を有する限流装置の概念図。
【図2】ミアンダ形状を有する限流素子の例。
【図3】素線の間隔が同じではないミアンダ形状を有す
る限流素子の例。
【図4】(a)素線の間隔が同じミアンダ形状を有する
限流素子に磁場を印加する機構を有する限流素子の断面
図および磁界の向き。 (b)素線の間隔が同じではないミアンダ形状を有する
限流素子に磁場を印加する機構を有する限流素子の断面
図。
【図5】(a)円柱状バルク材から切り出された超電導円
盤。 (b)超電導円盤に切れ込み加工を施し製造されたミアン
ダ構造を有する限流素子の形状。
【図6】実施例1において、限流素子の限流特性を示し
た図。(上段には限流素子がない場合、限流素子に磁場
を印加しない場合および限流素子に磁場を印加した場合
の電流の時間変化を示した。下段には磁場を印加する場
合のタイミングを示した。)
【図7】実施例4において、限流素子の限流特性を示し
た図。(上段には限流素子がない場合、限流素子に磁場
を印加しない場合および限流素子に磁場を印加した場合
の電流の時間変化を示した。下段には磁場を印加する場
合のタイミングを示した。)
【図8】実施例6において、限流素子の限流特性を示し
た図。(上段には限流素子がない場合、限流素子に磁場
を印加しない場合および限流素子に磁場を印加した場合
の電流の時間変化を示した。下段には磁場を印加する場
合のタイミングを示した。)
【図9】通電実験に使用した回路。
【符号の説明】
1 磁場印加用電源 2 ミアンダ形状を有する限流素子 3 電源 4 シャント抵抗 5 電流モニター用抵抗 6 磁場印加コイル 7 鉄心芯 8 コイル 9 超電導限流素子の素線 10 磁場の向き 11 コイル 12 超電導限流素子の素線 13 磁場の向き 14 実施例1記載の限流素子がない場合の電流の変化 15 実施例1記載の限流素子に磁場を印加しない場合
の電流の変化 16 実施例1記載の限流素子に磁場を印加した場合の
電流の変化 17 実施例4記載の限流素子がない場合の電流の変化 18 実施例4記載の限流素子に磁場を印加しない場合
の電流の変化 19 実施例4記載の限流素子に磁場を印加した場合の
電流の変化 20 実施例6記載の限流素子がない場合の電流の変化 21 実施例6記載の限流素子に磁場を印加しない場合
の電流の変化 22 実施例6記載の限流素子に磁場を印加した場合の
電流の変化 23 磁場印加用電源 24 超電導限流素子 25 磁場印加コイル 26 切り替えスイッチ 27 シャント抵抗 28 電流モニター用抵抗 29 通電試験用電源

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 REBa2Cu3O7-x(ここでREはY、Pr、Nd、S
    m、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種
    類以上の元素を示す)相中にRE2BaCuO5が微細分散した酸
    化 物超電導体を用いた超電導-常伝導転移型限流素子が
    実質的にミアンダ形状であ り、かつその板面の法線がR
    EBa2Cu3O7-xのc軸方向である限流素子において、両端
    部の素線幅がそれ以外の素線幅より大きいことを特徴と
    する限流素子。
  2. 【請求項2】 REBa2Cu3O7-x(ここでREはY、Pr、Nd、S
    m、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種
    類以上の元素を示す)相中にRE2BaCuO5が微細分散した酸
    化 物超電導体を用いた超電導-常伝導転移型限流素子が
    実質的にミアンダ形状であ り、かつその板面の法線がR
    EBa2Cu3O7-xのc軸方向である限流素子において、線間
    を繋ぐ折り返し部分の断面積が素線の断面積より大きい
    ことを特徴とする限流素子。
  3. 【請求項3】 REBa2Cu3O7-x(ここでREはY、Pr、Nd、S
    m、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種
    類以上の元素を示す)相中にRE2BaCuO5が微細分散した酸
    化 物超電導体を用いた超電導-常伝導転移型限流素子が
    実質的にミアンダ形状であ り、かつその板面の法線がR
    EBa2Cu3O7-xのc軸方向である限流素子において、素線
    の断面のアスペクト比(c軸方向の厚さ/aまたはb軸
    方向の幅)が0.6〜 0.2であることを特徴とする限
    流素子。
  4. 【請求項4】 REBa2Cu3O7-x(ここでREはY、Pr、Nd、S
    m、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種
    類以上の元素を示す)相中にRE2BaCuO5が微細分散した酸
    化 物超電導体を用いた超電導-常伝導転移型限流素子が
    実質的にミアンダ形状であ り、かつその板面の法線がR
    EBa2Cu3O7-xのc軸方向である限流素子において、素線
    間の間隔が一定ではないことを特徴とする限流素子。
  5. 【請求項5】 REBa2Cu3O7-x(ここでREはY、Pr、Nd、S
    m、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種
    類以上の元素を示す)相中にRE2BaCuO5が微細分散した酸
    化 物超電導体を用いた超電導-常伝導転移型限流素子が
    実質的にミアンダ形状であ り、かつその板面の法線がR
    EBa2Cu3O7-xのc軸方向である限流素子において、素線
    の間隔が交互に変化していることを特徴とする限流素
    子。
  6. 【請求項6】 REBa2Cu3O7-x(ここでREはY、Pr、Nd、S
    m、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種
    類以上の元素を示す)相中にRE2BaCuO5が微細分散した酸
    化 物超電導体を用いた超電導-常伝導転移型限流素子が
    実質的にミアンダ形状であ り、かつその板面の法線がR
    EBa2Cu3O7-xのc軸方向である限流素子において、両端
    部間および/または各素線の折返し部間に素線とは電気
    的に接しない通電電流のバイパス回路を有することを特
    徴とする限流素子。
  7. 【請求項7】 REBa2Cu3O7-x(ここでREはY、Pr、Nd、S
    m、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種
    類以上の元素を示す)相中にRE2BaCuO5が微細分散した酸
    化 物超電導体を用いた超電導-常伝導転移型限流素子が
    実質的にミアンダ形状であ り、かつその板面の法線がR
    EBa2Cu3O7-xのc軸方向である限流素子において、ある
    一本の素線内においてバイパス回路を有し、バイパス電
    流が磁場印加用コイルの鉄芯間または貫通孔を通って流
    れることを特徴とする限流素子。
  8. 【請求項8】 REBa2Cu3O7-x(ここでREはY、Pr、Nd、S
    m、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種
    類以上の元素を示す)相中にRE2BaCuO5が微細分散した酸
    化 物超電導体を用いた超電導-常伝導転移型限流素子が
    実質的にミアンダ形状であ り、かつその板面の法線がR
    EBa2Cu3O7-xのc軸方向である限流素子において、少な
    くとも素線間に樹脂が存在していることを特徴とする限
    流素子。
  9. 【請求項9】 REBa2Cu3O7-x(ここでREはY、Pr、Nd、S
    m、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる1種
    類以上の元素を示す)相中にRE2BaCuO5が微細分散した酸
    化 物超電導体を用いた超電導-常伝導転移型限流素子を
    含む限流装置において、通 電電流以外にクエンチを助
    長または発生させる機構を有することを特徴とする限流
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の限流装置において、異
    常電流を感知して、磁場を印加する機構を有することを
    特徴とする限流装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の限流装置において、
    酸化物超電導材料のc軸と平行に磁場を印加することを
    特徴とする限流装置。
  12. 【請求項12】 1枚のミアンダ形状の超電導-常伝導
    転移型限流素子に対し少なくとも複数の極性の磁場が同
    時に印加されることを特徴とする請求項9記載の限流装
    置。
  13. 【請求項13】 ミアンダ形状の超電導-常伝導転移型
    限流素子に対し、線素2本毎 に交互に極性の異なる磁
    場が印加されることを特徴とする請求項9記載の限流装
    置。
  14. 【請求項14】 超電導-常伝導転移型限流素子の超電
    導特性の不均一に対応して、 印加磁場分布を調整する
    機構を有する請求項9記載の限流装置。
  15. 【請求項15】 請求項10ないし14のいずれかに記
    載の限流装置において、磁場印加用コイルへの通電用電
    源が、少なくともコンデンサーとサイリスタースイッチ
    を含むLC共振回路から実質的に構成されていることを
    特徴とする限流装置。
  16. 【請求項16】 請求項9記載の限流装置において、異
    常電流を感知して限流素子を加熱する機構を有すること
    を特徴とする限流装置。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の限流装置において、
    限流素子と平行に配置された加熱通電回路に電流を流す
    ことを特徴とする限流装置。
  18. 【請求項18】 限流素子の表面が絶縁層を介して導電
    層を有していることを特徴とする請求項16記載の限流
    装置。
  19. 【請求項19】 請求項10ないし15のいずれかに記
    載の限流装置において、限流素子を流れる電流が一定の
    電流値を越えたことにより、磁場印加する機構を備えた
    ことを特徴とする限流装置。
  20. 【請求項20】 請求項16ないし18のいずれかに記
    載の限流装置において、限流素子を流れる電流が一定の
    電流値を越えたことにより、限流素子を加熱する機構を
    備えたことを特徴とする限流装置。
  21. 【請求項21】 請求項10ないし15のいずれかに記
    載の限流装置において、限流素子を流れる電流値の時間
    変化の大きさが一定値を越えたときに、磁場印加する機
    構を備えたことを特徴とする限流装置。
  22. 【請求項22】 請求項16ないし18のいずれかに記
    載の限流装置において、限流素子を流れる電流値の時間
    変化の大きさが一定値を越えたときに、限流素子を加熱
    する機構を備えたことを特徴とする限流装置。
  23. 【請求項23】 請求項10ないし15のいずれかに記
    載の限流装置において、限流素子内に一定の電圧値が発
    生したことにより、磁場印加する機構を備えたことを特
    徴とする限流装置。
  24. 【請求項24】 請求項16ないし18のいずれかに記
    載の限流装置において、限流素子内に一定の電圧値が発
    生したことにより、限流素子を加熱する機構を備えたこ
    とを特徴とする限流装置。
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