JP2905317B2 - 超電導電磁石 - Google Patents

超電導電磁石

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超電導導体の低抵抗
接続部を有する超電導電磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来例の構成を図10及び図11を参照
しながら説明する。図10及び図11は、例えば特開昭
58−110014号公報に示された従来の超電導電磁
石を示す斜視図及びその接続部側面図である。
【0003】図10において、1は超電導電磁石、2は
巻枠、3は巻枠2に巻回された超電導線、4は超電導線
3の接続部である。
【0004】図11において、3aは接続部4に接続さ
れる一方の超電導線、3bは同様に接続部4に接続され
る他方の超電導線であり、超電導線3a及び3bは絶縁
被覆5を施したヒータ6と一緒に導電性の接続鞘7の中
に埋設されている。なお、本明細書中では、超電導導体
と超電導体は超電導線と同一若しくは相当部分を示す。
【0005】つぎに、前述した従来例の動作を説明す
る。ヒータ6は、超電導電磁石1の一部分の超電導状態
が破れてしまうクエンチ時に、超電導線3をヒータ6で
加温することにより、超電導線3の超電導状態を破壊し
て常電導部分を拡大させる役割を果たすものである。す
なわち、超電導線3a及び3bの間にヒータ6を設ける
ことで、効果的な常電導部分の拡大が図られる。
【0006】このように、超電導電磁石1の内部に、強
制的に常電導部分を発生させることにより、クエンチ時
の常電導領域が広く分散するので、クエンチ時のコイル
内の最高電圧を著しく抑制できると共に、電磁石内部の
局所的な異常温度上昇を避けることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
超電導電磁石では、接続部4をクエンチさせるために、
接続部分にヒータ6などの様々な構成部品が必要なの
で、超電導電磁石の製作が複雑となり、そのために電磁
石が高価になると共に、電磁石の動作の信頼性が低下す
るという問題点があった。
【0008】この発明は、前述した問題点を解決するた
めになされたもので、簡単な構造によって超電導電磁石
のクエンチ時に接続部をクエンチさせることができる超
電導電磁石を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る超電導電磁石は、2つの超電導導体を接続する接続部
を備え、通常の運転中に前記接続部の超電導体に発生す
る渦電流と、前記超電導導体の輸送電流との和が前記超
電導導体の臨界電流より小さくしたものである。
【0010】この発明の請求項2に係る超電導電磁石
は、2つの超電導導体を接続する接続部を備え、電磁石
の任意の部分が局所的にクエンチした場合に前記クエン
チによる磁界の時間的な変化により前記接続部の超電導
体に発生する渦電流と、前記超電導導体の輸送電流との
和が前記超電導導体の設置されている磁界中での臨界電
流より大きくしたものである。
【0011】この発明の請求項3に係る超電導電磁石
は、超電導コイルを形成する超電導導体の一部分に超電
導導体片を取り付けて前記超電導導体及び前記超電導導
体片を接続する接続部を備え、前記超電導コイルの輸送
電流と、前記超電導導体と前記超電導導体片から形成さ
れる電気的閉ループに発生する渦電流との和が通常の運
転中は前記超電導導体の臨界電流より小さく、クエンチ
時には前記臨界電流より大きくしたものである。
【0012】
【作用】この発明においては、輸送電流の変化により発
生する接続部の磁束変化による電圧によって、接続部に
渦電流が発生し、通常の運転中には超電導導体の臨界電
流より小さいために接続部はクエンチせず、電磁石のク
エンチ時には、超電導導体の臨界電流より大きい渦電流
が発生するために、接続部がクエンチし、電気抵抗の発
生によりコイル内部の発生電圧を軽減するものである。
【0013】
【実施例】
実施例1.この発明の実施例1の構成を図1及び図2を
参照しながら説明する。図1は、この発明の実施例1を
示す図であり、超電導線3、3a、3bは上述した従来
例のものと全く同一である。なお、各図中、同一符号は
同一又は相当部分を示す。
【0014】図1において、4Aは超電導線3aと3b
の接続部、8は超電導線3aと3bの半田接続部であ
る。また、Lは半田接続部8の長さ、Iは超電導線3に
流れる輸送電流、Bは輸送電流Iによって発生する磁界
である。
【0015】図2は、この発明の実施例1の接続部4A
の断面図であり、超電導線3の中心断面を表している。
図2において、9a及び9bは超電導線3a及び3bを
構成する超電導体フィラメントであり、例えば直径30
μm程度のNbTi線が数百ないし数千本で構成され
る。10a及び10bは同じく超電導線3a及び3bを
構成する銅である。また、Bzは輸送電流Iによって発
生する磁界の中で接続部4Aに加わる磁界であり、紙
面に対して垂直な垂直磁界成分である。さらに、iは垂
直磁界成分Bzの時間変化のために発生する渦電流を示
す。
【0016】図3は、図2の接続部4Aを電気的な等価
回路で表した回路図である。図3において、11は超電
導体フィラメント9aから超電導体フィラメント9bへ
電流が渡っていく際に、銅10a、半田接続部8及び銅
10bの超電導でない有限の抵抗部分を通るための渡り
部電気抵抗である。渡り部電気抵抗11は、できる限り
小さい方がよく、そのために半田接続部8の長さはでき
るだけ長くとる。例えば、永久電流モードで超電導電磁
石を運転する部分には、電磁石から電源が切り離されて
運転されているためわずかな抵抗の発生でも電流の減衰
につながるので、L≧1mもめずらしくない。渡り部電
気抵抗11は、渦電流の流れる領域全体に分布している
が、図3ではこれを4つの抵抗に分割して代表させてい
る。
【0017】図4は、図3の等価回路を数値解析するた
めに、接続部4Aを4個の独立した電流ループで代表的
に表した図である。それぞれの電流ループの抵抗はR
(Ω)、自己インダクタンスはL1、L2、L3、L4であ
る。また、各電流ループ間の相互インダクタンスをMij
(i,j=1、2、3、4,i≠j)で表す。さらに、
各ループの電流はi1、i2、i3、i4で表す。
【0018】超電導電磁石1Aの接続部4Aには、これ
を上下に貫くように、超電導電磁石1Aの発生磁界Bが
加わっており、この磁界Bが時間的に変化する場合に
は、接続部4Aに渦電流が発生する。図2に渦電流の発
生状況を示した。接続部4Aに加わる時間的に変化する
磁界Bzによって、接続部4Aには渦電流iが流れる。
渦電流iのループは、超電導体フィラメント9a、9b
と、電流が接続部4Aを渡る部分の銅10a、10b、
半田接続部8からなる極微弱な抵抗部分で構成される。
【0019】超電導体フィラメント9a、9bは、超電
導状態では全く抵抗がないため、接続部4Aの長さLが
長くなった場合には、ループのインダクタンスが増すに
もかかわらずループの抵抗が変化しないために、渦電流
が増加の一途をたどる。図3に示すように、電流ループ
の大部分は超電導体フィラメントで構成されているた
め、渡り部電気抵抗11以外は電気抵抗が発生しない。
【0020】図4に示す等価回路を用いて渦電流の影響
を数値計算した。解析に用いた方程式を示す。
【0021】 L1・di1/dt+Ri1+M12・di2/dt+M13・di3/dt+M14・ di4/dt=dΦ1 /dt
【0022】 L2・di2/dt+Ri2+M21・di1/dt+M23・di3/dt+M24・ di4/dt=dΦ2 /dt
【0023】 L3・di3/dt+Ri3+M31・di1/dt+M32・di2/dt+M34・ di4/dt=dΦ3 /dt
【0024】 L4・di4/dt+Ri4+M41・di1/dt+M42・di2/dt+M43・ di3/dt=dΦ4 /dt
【0025】 dΦn/dt=const.(一定) 式
【0026】 IT=i1+i2+i3+i4
【0027】(仮定)相互インダクタンス導出時のカプ
リング係数K: Mnm=K(Lnm1/2 (n、m=1、2、3、4) 式 Kは電流ループの面積比とする。
【0028】図4の等価回路を以下の実際の半田接続部
8をもつ超電導線3で巻き回された超電導電磁石に適用
した場合の検討結果について説明する。電流上昇率は
である。図5に示すように、時間的に一定の割合で
電流を上昇、又は下降させる
【0029】解析に用いた電磁石の緒元を以下に示す。 1.運転電流・・・・・・・・・・・・500A 2.インダクタンス・・・・・・・・・70H 3.NbTi多芯超電導線 (1)断面積・・・・・・・・・・・1.3mm×2.6mm (2)銅比・・・・・・・・・・・・2 4.接続部に加わる磁界の磁界定数・・7.45×10-3T/A 5.臨界電流IC= (1)・・・・・・・・・・・・・・1410A(at7T) (2)・・・・・・・・・・・・・・970A(at8T) (3)・・・・・・・・・・・・・・550A(at9T)
【0030】 6.接続部の接続抵抗率・・・・・・・1×10-8Ω・cm2 接続部の接続抵抗率は、予備実験により求めた実測値で
あり、例えば超電導線の幅2.6mmの部分を2cm接
続した場合の実際の接続抵抗は、1×10-8Ω・cm2
/(0.26cm×2cm)〜2×10-8Ωである。
【0031】7.電磁石クエンチ時の電流変化率の絶対
値 (1)クエンチ後1sec・・・・・14A/sec (2)クエンチ後2sec・・・・・40A/sec (3)クエンチ後3sec・・・・・88A/sec (4)クエンチ後4sec・・・・・95A/sec 上記の電流変化率は、超電導電磁石の一箇所でクエンチ
が発生した場合を考えた計算機シミュレーションにより
導出した。
【0032】上記の場合について、接続部4Aの長さL
と接続部がおかれている磁界をパラメータとして、電流
の時間変化率、すなわち接続部の磁界変化率に対するク
エンチ電流を求めた。その結果を図6に示す。同図の横
軸は超電導線に流れる輸送電流の電流上昇率(変化率)
であり、この電流変化によって発生する渦電流は時間的
に増大していくが、この渦電流が臨界電流ICに達した
ときにクエンチとする。臨界電流は例えば2Tでは60
00A以上であり輸送電流(最大500A)に比し十分
大きいので、ここでは輸送電流を無視しているが、オー
ダ検討としては何等問題はない。
【0033】縦軸は、クエンチするときの輸送電流の大
きさである。例えば、接続長L=2mの場合に、輸送電
流Iを電流0からdI/dt=1A/Sで上昇させてい
くと、Iが約260Aにしか達していない時点で渦電流
がはやくもIcに達してしまい、クエンチが発生するこ
とを表す。同図より、500A以下のわずかの輸送電流
が流れている場合にも、接続部4Aには数千アンペアの
渦電流が流れていることが判る。これらの結果より、例
えば、1A/secの電流上昇率で、運転電流500A
の運転をする場合、接続部の長さLが2mのときには、
輸送電流が500Aに達するまでに接続部が必ずクエン
チする。クエンチさせないためには、接続部の長さLを
1mに短縮し、接続部に加わる磁界も2T程度にする必
要がある。
【0034】ところで、超電導電磁石がクエンチした場
合の、クエンチ電流の時間変化率の絶対値は極めて高
く、大型電磁石で10A/sec以上であり、小型電磁
石ではこの値は更に高くなる。すなわち、超電導電磁石
の通常の励磁における電流変化率と、電磁石のクエンチ
時における電流変化率とは、一般に一桁以上の電流変化
率の違いがある。
【0035】上記の実施例1の場合、通常励磁における
電流変化率を1A/secとし、接続部4Aの長さLを
1m、接続部4Aに加わる磁界を2Tとすると、通常励
磁の場合には2倍以上の安全率をもってクエンチせず、
電磁石のクエンチ時には接続部4Aは必ずクエンチす
る。その結果、電磁石クエンチ時の発生電圧が著しく抑
制できた。
【0036】この発明の実施例1は、前述したように、
超電導電磁石の通常の励磁、又は消磁において、超電導
接続部4Aに発生する渦電流を臨界電流以下にしたの
で、通常の励磁において全くクエンチしない信頼性のあ
る超電導電磁石を実現することができるという効果を奏
する。また、超電導電磁石がクエンチした場合におい
て、超電導接続部4Aに発生する渦電流を、臨界電流以
上にしたので、超電導電磁石のクエンチ時には電磁石内
の接続部も同時にクエンチする。その結果、常電導部分
が広く分散してクエンチ時の発生電圧が著しく抑制で
き、絶縁破壊が生じない信頼性の高い超電導電磁石を実
現することができるという効果を奏する。
【0037】この発明の実施例1は、強制クエンチによ
り、ノーマル伝播領域を広げてコイル内の対地電位を抑
制することを目的とする。従来、超電導線に何等かのじ
ょう乱が加わり局所的な発熱が生じて超電導が常電導に
転移して、この部分から、導体方向、層方向、ターン方
向の3方向に常電導部分が伝播していた。伝播速度が遅
い場合にはコイル内に生じるインダクティブな電圧
(負)と抵抗性の電圧(正)が超電導線の一部でしかバ
ランスしないので、コイル内の対地電位が非常に高くな
って、絶縁破壊する可能性があった。そこで、クエンチ
時に、超電導線の接続部4Aにできる渦電流ループの電
流により、導体の接続部分をクエンチさせた。クエンチ
領域が、コイル内に、離散的に多数発生できたので、イ
ンダクティブな電位とクエンチによる抵抗両端の電位が
複数の部分で相殺され、コイルの対地電位を著しく軽減
できた。その結果、クエンチしてもコイルが十分保護で
きる極めて信頼性の高い超電導電磁石が実現できた。
【0038】実施例2.この発明の実施例2の構成を図
7及び図8を参照しながら説明する。図7は、この発明
の実施例2を示す図であり、超電導線3は上述した従来
例のものと全く同一である。なお、各図中、同一符号は
同一又は相当部分を示す。
【0039】図7において、3cは所定長さの付加超電
導線、4Bは超電導線3と付加超電導線3cの接続部、
8は超電導線3と付加超電導線3cの半田接続部であ
る。また、Lは半田接続部8の長さ、Iは超電導線3に
流れる輸送電流、Bは輸送電流Iによって発生する磁界
である。
【0040】図8は、この発明の実施例2の接続部4B
の断面図であり、超電導線3の中心断面を表している。
図8において、9及び9cは超電導線3及び付加超電導
線3cを構成する超電導体フィラメント、10及び10
cは同じく超電導線3及び付加超電導線3cを構成する
銅である。また、Bzは輸送電流Iによって発生する磁
界の中で接続部4Bに加わる磁界であり、紙面に対して
垂直な垂直磁界成分である。さらに、iは垂直磁界成分
Bzの時間変化のために発生する渦電流を示す。
【0041】図9は、図8の接続部4Bを電気的な等価
回路で表した回路図である。この等価回路は、図3に示
すこの発明の実施例1のものと同一である。従って、実
施例2の数値解析、動作等は前述した実施例1と同一で
ある。
【0042】この発明の実施例2は、前述したように、
超電導電磁石1Bの通常の励磁、又は消磁において、接
続部4Bに発生する渦電流を、臨界電流以下にしたの
で、通常の励磁において全くクエンチしない信頼性のあ
る超電導電磁石を実現することができるという効果を奏
する。また、電磁石がクエンチした場合において、接続
部4Bに発生する渦電流を、臨界電流以上にしたので、
超電導電磁石のクエンチ時には電磁石内の接続部4Bも
同時にクエンチする。その結果、常電導部分が広く分散
してクエンチ時の発生電圧を著しく抑制でき、絶縁破壊
を生じない信頼性の高い超電導電磁石を実現することが
できるという効果を奏する。
【0043】この発明の実施例2は、直列励磁される超
電導コイル群のクエンチ時の発生電圧を抑えることを目
的とする。直列励磁される超電導コイルの一方がクエン
チした場合、他方のコイルを強制的にクエンチさせて発
生電圧を抑える必要がある。従来、強制クエンチ回路を
付加して、ヒータにより強制クエンチさせていた。しか
しながら、電源などの回路が必要であり、応答が遅かっ
た。そこで、超電導コイルの一部に超電導線を半田付け
することにより、クエンチ時の磁界変化による大きな結
合電流を流して、強制クエンチさせる。クエンチ領域
が、コイル内に、離散的に多数発生できたので、インダ
クティブな電位とクエンチによる抵抗両端の電位が複数
の部分で相殺され、コイルの対地電位を著しく軽減でき
た。すなわち、応答も早く、また、クエンチしてもコイ
ルが十分保護できる極めて信頼性の高い超電導電磁石を
実現することができ、電源などの電気回路が全く不要な
ので安価に製作できるという効果を奏する。
【0044】
【発明の効果】この発明の請求項1に係る超電導電磁石
は、以上説明したとおり、2つの超電導導体を接続する
接続部を備え、通常の運転中に前記接続部の超電導体に
発生する渦電流と、前記超電導導体の輸送電流との和が
前記超電導導体の臨界電流より小さくし、また、請求項
2に係る超電導電磁石は、2つの超電導導体を接続する
接続部を備え、電磁石の任意の部分が局所的にクエンチ
した場合に前記クエンチによる磁界の時間的な変化によ
り前記接続部の超電導体に発生する渦電流と、前記超電
導導体の輸送電流との和が前記超電導導体の設置されて
いる磁界中での臨界電流より大きくしたので、簡単な構
造によって超電導電磁石のクエンチ時に接続部をクエン
チさせることができるという効果を奏する。
【0045】この発明の請求項3に係る超電導電磁石
は、以上説明したとおり、超電導コイルを形成する超電
導導体の一部分に超電導導体片を取り付けて前記超電導
導体及び前記超電導導体片を接続する接続部を備え、前
記超電導コイルの輸送電流と、前記超電導導体と前記超
電導導体片から形成される電気的閉ループに発生する渦
電流との和が通常の運転中は前記超電導導体の臨界電流
より小さく、クエンチ時には前記臨界電流より大きくし
たので、簡単な構造によって超電導電磁石のクエンチ時
に接続部をクエンチさせることができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す図である。
【図2】この発明の実施例1の接続部を示す断面図であ
る。
【図3】この発明の実施例1の接続部の電気的な等価回
路を示す図である。
【図4】この発明の実施例1の接続部の数値解析のため
の等価回路を示す図である。
【図5】この発明の実施例1の励磁電流のパターンを示
す図である。
【図6】この発明の実施例1の代表的な数値解析の結果
を示す図である。
【図7】この発明の実施例2を示す図である。
【図8】この発明の実施例2の接続部を示す断面図であ
る。
【図9】この発明の実施例2の接続部の電気的な等価回
路を示す図である。
【図10】従来の超電導電磁石を示す斜視図である。
【図11】従来の超電導電磁石の接続部の側面を示す図
である。
【符号の説明】
1A、1B 超電導電磁石 3 超電導線 4A、4B 接続部 8 半田接続部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの超電導導体を接続する接続部を備
    え、通常の運転中に前記接続部の超電導体に発生する渦
    電流と、前記超電導導体の輸送電流との和が前記超電導
    導体の臨界電流より小さいことを特徴とする超電導電磁
    石。
  2. 【請求項2】 2つの超電導導体を接続する接続部を備
    え、電磁石の任意の部分が局所的にクエンチした場合に
    前記クエンチによる磁界の時間的な変化により前記接続
    部の超電導体に発生する渦電流と、前記超電導導体の輸
    送電流との和が前記超電導導体の設置されている磁界中
    での臨界電流より大きいことを特徴とする超電導電磁
    石。
  3. 【請求項3】 超電導コイルを形成する超電導導体の一
    部分に超電導導体片を取り付けて前記超電導導体及び前
    記超電導導体片を接続する接続部を備え、前記超電導コ
    イルの輸送電流と、前記超電導導体と前記超電導導体片
    から形成される電気的閉ループに発生する渦電流との和
    が通常の運転中は前記超電導導体の臨界電流より小さ
    く、クエンチ時には前記臨界電流より大きいことを特徴
    とする超電導電磁石。
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