JPH0793460B2 - 超伝導スイッチ - Google Patents

超伝導スイッチ

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JPH0793460B2
JPH0793460B2 JP1036458A JP3645889A JPH0793460B2 JP H0793460 B2 JPH0793460 B2 JP H0793460B2 JP 1036458 A JP1036458 A JP 1036458A JP 3645889 A JP3645889 A JP 3645889A JP H0793460 B2 JPH0793460 B2 JP H0793460B2
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/30Devices switchable between superconducting and normal states
    • H10N60/35Cryotrons
    • H10N60/355Power cryotrons

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  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 (発明の分野) 本発明は超伝導回路用の温度制御式永久電流スイッチに
関するものであって、更に詳しく言えば、キュプロニッ
ケルを母材とする超伝導線を使用しかつ複数のコイルを
同時に開閉することのできる複数個の上記スイッチを含
んだスイッチパックの構造に関する。
(先行技術の説明) 超伝導磁石回路の開閉を行うためのスイッチは公知であ
る。通例、それらは一定長さの長伝導線および発熱体か
ら成っている。かかるスイッチは、液体ヘリウムのごと
き極低温液体中に浸漬することによって超伝導体の臨界
温度(たとえば9゜K)よりも十分に低い温度にまで冷
却される。臨界温度以下では、超伝導線の抵抗はゼロに
まで低下し、それによって該線は超伝導性を示す。かか
る超伝導状態または永久電流状態においては、スイッチ
は抵抗を持たないので「入」状態にある。このスイッチ
を「切」状態にするためには、発熱体を作動して超伝導
線の温度を臨界温度よりも高くし、それによって電流の
流れに対する抵抗が有限な値を持つようにすればよい。
この種のスイッチは、たとえば磁気共鳴(MR)スキャナ
において、超伝導磁石コイルを含む回路中にしばしば使
用されている。その場合、それぞれにスイッチの有する
多数の超伝導磁石コイルが存在していて、それらが協力
して所望の磁界を発生することがある。それらのコイル
は誘導的に結合されている。すなわち、各々のコイルが
生み出す磁界部分は他のコイルが生み出す磁界によって
影響を受けるのである。1個のコイルを通る電流を変化
させるとそれが生み出す磁界も変化するが、それは該コ
イルと誘導的に結合された他のコイルを通る電流を変化
させ、そしてそれらの磁界を変化させる。これはまた、
最初のコイルを通る電流を変化させることにもなる。こ
のように、コイル間の相互作用が存在するため、各コイ
ルを通る電流を調整する際には誘導結合が問題となるの
である。また、各コイルを個別に調整しようとすれば、
電流変化のために必要な操作時間や操作回数の関係から
比較的多量の液体ヘリウムが沸騰消失することにもな
る。
このような問題は、誘導結合された全ての磁石コイルを
ほぼ同時に開閉することによって解決される。励磁の際
には、各スイッチが対応する磁石コイルおよび該スイッ
チ用の電源装置と並列に接続される。かかる電源装置
は、全てのコイル中に所望の電流が同時に得られるよう
に出力を調整し得るものである。出力が上昇する間は、
全てのスイッチは「切」状態にある。所望の電流が得ら
れた時点で、全てのスイッチをほぼ同時に「入」状態に
することによって永久電流を発生させた後、電源装置が
遮断される。
超伝導スイッチのコイルは、「切」状態において所望の
抵抗を達成すると共に、「切」状態における損傷を防止
するのに十分な熱容量をスイッチに付与するために必要
な任意の長さの超伝導線から形成されていた。銅を母材
とする超伝導線を使用した従来のスイッチにおいては、
比較的小さい抵抗を得るためにもかなり長い超伝導線が
必要であった。また、抵抗が小さいため、かかるスイッ
チは多量のエネルギーを吸収することが可能でなければ
ならなかった。たとえば、銅を母材とする超伝導線を用
いた1個のスイッチにおいて、10〜20゜Kで約0.05Ωの
抵抗を得るために必要な超伝導線の長さは280フィート
にも達していた。かかる抵抗は高い方が望ましい。なぜ
なら、それは「切」状態にあるスイッチが吸収するエネ
ルギーを減少させ、それによって超伝導磁石の励磁およ
び消磁の際における極低温液体の沸騰を低減させるから
である。
超伝導スイッチにおいて考慮すべきもう1つの因子は電
流容量である。一般に、銅を母材とする超伝導スイッチ
は高い電流密度を達成し得るが、その代りに上記のごと
く「切」特性が比較的劣るという欠点がある。
キュプロニッケルを母材とする超伝導線は、銅を母材と
する超伝導線よりも高い「切」抵抗を有することが知ら
れている。しかしながら、キュプロニッケルを母材とす
る超伝導線は本質的に極めて不安定である。すなわち、
磁界中における僅かな運動が電流の消止(quench)を招
き、そのために抵抗ゼロにおける導電能力が失われるこ
とがあるのである。
発明の要約 本発明は、上記の諸問題を解決し得るような超伝導スイ
ッチパックを提供するものである。本発明の超伝導スイ
ッチパック中には、2つのリード部分の間に開閉部分を
有する一定長さの超伝導線をそれぞれに含む2個以上の
スイッチ素子が存在している。各々の開閉部分は共通の
型の内部に配置され、そして型の内部に硬化性の樹脂が
注入される。樹脂が硬化すれば、開閉は固体中に封入さ
れることになる。その後、型から固体を取出せば、該固
体の外面がスイッチパックの外形を規定することにな
る。こすうして得られたスイッチパックは優れた熱的お
よび機械的性質を有する結果、個々のスイッチ素子は高
い電気定格を達成することができる。
好適な実施の態様に従えば、各々のスイッチ素子はキュ
プロニッケルを母材とする一定長さの超伝導線から構成
される。この種の超伝導線を用いれば、各々のスイッチ
素子は比較的短くすることができる。その上、かかるス
イッチパックの機械的および熱的性質に基づき、この種
の超伝導線に固有の不安定性が解消されることにもな
る。
後述される実施の態様に従えば、各スイッチ素子の開閉
部分は支持手段によって実質的に一平面内に支持され
る。2個以上のスイッチ素子の開閉部分は互いに平行で
隔離した少なくとも2つの平面内に位置していて、それ
らの平面間に配置された発熱体が開閉部分と熱的に接触
している。開閉部分が平面内に配置される結果として固
体は、開閉部分の平面と平行でありかつそれらに隣接し
た表面を持った平行六面体の形状を有することができ
る。それにより、開閉部分からの熱を伝達するための広
い表面が得られることになる。
各々の開閉部分は折返し構造を有していて、該開閉部分
を通って流れる電流は互いに隣接した区間において実質
的に反対の向きを有することが好ましい。開閉部分平面
内に配置しながらこれを達成するためには、開閉部分が
固体内において蛇行するように形成すればよい。この場
合には、発熱体は固体の外面とは反対の側において2つ
の平面間に配置すればよい。
各々のリード部分には補助導体をはんだ付けすることが
できる。このようにすればスイッチパックのエネルギー
放散能力を高めることができるが、これはスイッチパッ
クを「切」状態にする場合に必要となることがある。
このように、本発明の主たる目的はキュプロニッケルを
母材とする超伝導線を用いた2個以上のスイッチ素子を
含む超伝導線スイッチパックを提供することにある。
また、同様な定格を有する従来のスイッチよりも小形で
ありかつ少ない超伝導線を使用するような超伝導スイッ
チパックを提供することも本発明の目的の1つである。
更にまた、磁界中において安定であるような上記のごと
き超伝導スイッチパックを提供することも本発明の目的
の1つである。
更にまた、臨界温度よりも高い温度において比較的高い
抵抗を有するような上記のごとき超伝導スイッチパック
を提供することも本発明の目的の1つである。
更にまた、それと並列に接続された高エネルギー磁石の
励磁および消磁の際における極低温液体(液体ヘリウ
ム)の沸騰が比較的少ないような上記のごとき超伝導ス
イッチパックを提供することも本発明の目的の1つであ
る。
更にまた、それと並列に接続された回路に関する等価磁
界ドリフトを毎時0.1ppm未満に抑制することも本発明の
目的の1つである。
更にまた、動作電流の異なる複数の超伝導回路の同時開
閉を可能にすると共に、かかる開閉のために単一の共用
発熱体を使用することによって極低温液体(液体ヘリウ
ム)の沸騰を低減させることも本発明の目的の1つであ
る。
更にまた、磁界を妨害しないような上記のごとき超伝導
スイッチパックを提供することも本発明の目的の1つで
ある。
本発明の上記およびその他の目的は、添付の図面および
以下の詳細な説明から自ずと明らかになろう。
好適な実施の態様の詳細な説明 先ず第1図を見ると、本発明に基づく超伝導スイッチパ
ック10が示されている。スイッチパック10の外形は平行
六角体の形状を有する固体12によって規定されており、
また固体12の前面からはリード部分1a〜6aおよび1b〜6b
が引出されている。図示された好適な実施の態様に従え
ば、スイッチパック10の外部には発熱体リード線15〜18
並びにテフロン製の絶縁チューブ19および20もまた存在
している。
次に第2、5および6図を参照しながら説明すれば、各
組のリード部分1a−1b、2a〜2bなどはスイッチ素子1、
2などの端部である。かかる端部aおよびbに加えて、
スイッチ素子1〜6は固体12の内部に開閉部分1c〜6cを
有している。開閉部分1c〜6cの各々は、第3図に示させ
るごとく、固体12内において蛇行した状態にある。好適
な実施の態様に従えば、このように蛇行した開閉部分は
単一の平面内に位置しており、かつ3つの湾曲部(すな
わち、前方に位置する湾曲部f並びに後方に位置する湾
曲部dおよびe)においてほぼ180゜だけ方向を転換し
ている。このように各スイッチ素子の開閉部分を蛇行さ
せるのは、それができるだけ多数回の折返し構造を有す
るようにするためである。その結果、開閉部分を通って
流れる電流は互いに隣接した区間において実質的に反対
の向きを有することになる。各々の区間が生み出す磁界
は隣接した区間が生み出す磁界によって実質的に打消さ
れるから、スイッチ素子はそれ自体の磁界をほとんども
しくは全く発生しないことになる。
開閉部分1c、3cおよび5cは上方の平面を規定し、また開
閉部分2c、4cおよび6cは下方の平面を規定する。開閉部
分1c、3cおよび5cによって規定された上方の平面と開閉
部分2c、4cおよび6cによって規定された下方の平面との
間には、2個の平面状発熱体シート25および26が配置さ
れている。発熱体シート25および26は同じものであっ
て、第4図には発熱体シート25が示されている。上記の
発熱体シートはニッケル−クロム合金箔ヒータを含むの
が通例であって、その実例としては様々な抵抗値のもの
が商業的に入手可能である。好適な実施の態様に従え
ば、発熱体シート25および26の公称抵抗は5.3Ωであ
る。2組の発熱体シート25および26が組込まれているの
は、一方の発熱体シートが不調となった場合でも他方を
使用してスイッチパック10を動作させることができるよ
うにするためである。
スイッチパック10は成形された樹脂複合構造物である。
第8図にはスイッチパック10用の型33が示されている。
ベークライト製の前部支持体30および後部支持体31(第
2および5図)が型の内部に配置され、次いで予め成形
されたスイッチ素子1〜6が型33の内部に配置される。
その際には、各スイッチ素子の湾曲部dおよびeが後部
支持体31の水平溝穴中に支持され、かつ湾曲部fが前部
支持体30の水平溝穴中に支持される。スイッチ素子2、
4および6が先ず最初に型の内部に配置され、次いで発
熱体シート25および26が配置され、そして最後にスイッ
チ素子1、3および5が配置される。その後、リード部
分1a〜6aおよび1b〜6bが支持片34によって保持される。
なお、支持片34は型33の前部36にはまり込んでリード部
分用の通路35を規定するように形成されたものである。
支持片34を型33に固定するためには適当なボルトまたは
クランプ(図示せず)が使用される。次に、型33が樹脂
で満たされ、そして好ましくはそれを振動テーブル上に
置くことによって樹脂中の気泡が除去される。次いで樹
脂の硬化が行われるが、その際には樹脂の種類に応じて
集合体の加熱が必要な場合もある。
使用される樹脂は、硬化して硬質の固体を生成すると共
に、それが浸漬される極低温液体の温度(液体ヘリウム
の場合には4.2゜K)において強度を保持し得るようなも
のでなければならない。また、樹脂の熱伝導率および熱
容量はできるだけ高いことが必要である。好適な実施の
態様に従えば、アメリカ合衆国ミシシッピ州オリーブブ
ランチ市所在のアクラボンド社(ACCRAbond,Inc.)から
触媒#9入りのスタイキャスト(Stycast)#2850GTの
商品名で販売されているエポキシ樹脂が使用される。好
適な実施の態様に従って使用されるスタイキャスト樹脂
は、約30分間にわたり振動させて樹脂中から気泡を除去
した後、集合体を50±10℃のオーブン内において2時間
にわたり加熱することによって完全に硬化させることが
できる。用途によっては、所要の熱伝導率、熱容量、強
度、硬さおよび低温特性に応じてその他の樹脂(たとえ
ばポリエステル)を使用することもできる。
スイッチ素子1〜6において使用される超伝導線は、キ
ュプロニッケルを母材とするニオブ−チタン合金フィラ
メント(576本)の複合多芯超伝導線である。フィラメ
ントの超伝導材料は46.5±1.5(重量)%のチタン含量
を有するものであることが好ましい。母材は70%の銅お
よび30%のニッケルから成っていて、室温で3.2×10-5
Ω・cmの公称抵抗率を有している。また、かかる超伝導
線の外被は90%の銅および10%のニッケルから成ってい
て、室温で1.5×10-5Ω・cmの公称抵抗率を有してい
る。最初の超伝導線中におけるキュプロニッケルとニオ
ブ−チタン合金との公称容量比は1.10:1である。各々の
超伝導線はまた、完全硬化したホルムバールワニスの絶
縁被膜を有している。
絶縁前における各々の超伝導線の公称直径は0.041イン
チであることが好ましい。絶縁された超伝導線の公称直
径は0.044インチである。最初の超伝導線中におけるフ
ィラメントの等価平均直径は公称29ミクロンであること
が好ましく、かつ約32ミクロンを越えてはならない。超
伝導線のよりのピッチは1.0±0.25インチでなければな
らない。このように規定された超伝導線の最小臨界電流
は、5テスラの磁界中において4.2゜Kで630アンペアと
なるはずである。
次に第3図を参照しながら説明すれば、同様な用途のた
めに使用される従来のスイッチに比べ、スイッチパック
10の各スイッチ素子の長さは短い。湾曲部dおよびeと
湾曲部fとの中心距離Cは公称5.8インチである。いず
れのスイッチ素子1〜6においても、湾曲部dおよびe
の間における横方向の中心間距離T1は公称0.60インチで
あり、また湾曲部fの中心から湾曲部eの中心までの横
方向距離T2は公称0.30インチである。湾曲部d〜fの直
径Dは公称0.29インチである。湾曲部dおよびeの中心
から測った場合、各スイッチ素子の長さLは少なくとも
60インチに達するが、この長さは該スイッチ素子とそれ
を組込むべき超伝導回路からのリード線(図示せず)と
の間に超伝導継手を形成するために必要なものである。
スイッチ素子1〜6と上記のごときリード線との間に超
伝導継手を形成する方法は、1988年2月17日に提出され
かつ本発明の場合と同じ所有者によって所有される「超
伝導継手の形成方法および装置」と称する米国特許出願
第157345号明細書中に詳しく開示されている。
固体12は、スイッチ素子の平面に対して実質的に平行で
ある上部および下部の平坦な表面40および41(第1、6
および7図)を有している。このように極低温液体と直
接に接触する広い表面が存在する結果、スイッチ素子1
〜6の封入部分からの熱を極低温液体に伝達し、あるい
は逆にそれらを極低温にまで冷却するための大きい能力
が得られることになる。また、キュプロニッケルを母材
とする超伝導線は磁界中に置かれた場合には運動に対し
て極めて敏感であるから、スイッチ素子の安定性を得る
ために樹脂の封入強度も重要である。
広い表面40および41はまた、スイッチ素子を「切」状態
にすることが所望される場合にも、発熱体シート25およ
び26と協力してその機能を達成する。発熱体シート25お
よび26の一方に給電を行った場合、該発熱体シートから
の熱は表面40および41に向かって流れるから、それはス
イッチ素子1〜6の平面を通過することになる。このよ
うに発熱体シートからの熱が固体12の表面40および41に
向かって流れる際にはスイッチ素子は温められ、その結
果としてそれらは「切」状態となる。
スイッチ素子1〜6並びに発熱体シート25および26はい
ずれも、固体12の一方の側に配置されている。すなわ
ち、第7図に最も良く示されているごとく、それらは表
面41よりも表面40に近くなっている。スイッチ素子と表
面41との間に追加された樹脂材料は、主として追加の機
械的強度を得るために役立っている。
固体12を型33から取出すのを容易にするため、型33の底
にはねじ(図示せず)を設置することができる。また、
型33のくぼみ43により、固体12の一部としてランド42が
設けられているが、これらは固体12を強固に取付けられ
るために使用することができる。そのためには、たとえ
ば、適当な固体具をランド42にねじ留めすることによっ
て固体12を固定構造物に定着させればよい。
各々のスイッチ素子は「切」状態において約1Ωの抵抗
を有すると共に、400アンペアまでの電流を流すことが
できる。また、各々のスイッチ素子に相異なる電流を流
すこともできる。とは言え、これらのスイッチ素子は完
全に独立したものではない。すなわち、発熱体シート25
および26の一方への給電を開始または停止することによ
り、全てのスイッチ素子の開閉がほぼ同時に行われるの
である。
スイッチパック10の重要な特性の1つは、それが多量の
エネルギーを放散し得ることである。これが必要になる
のは、発熱体シート25および26の一方への給電を開始し
てスイッチパック10を「切」状態にする場合、あるいば
その他の理由(たとえば消止)のためにスイッチパック
10が非導通状態に移行する場合である。その際には、超
伝導回路中に独立したダンプ抵抗器が設けられていない
限り、スイッチパック10は回路中に存在していたエネル
ギーの全てを放散させなければならないわけである。
上記のごとくにして作製されたスイッチパックを試験し
たところ、液体ヘリウム中に浸漬された状態において、
リード部分1a〜6aおよび1b〜6bが断線し易くなるまでに
初期入力として約5キロジュールまでの電気エネルギー
を放散させ得ることが判明した。なお、固体12の内部に
位置する開閉部分1c〜6cは断線しなかった。それらが断
線しなかった理由は、スイッチパック10が各スイッチ素
子からの熱を伝達する能力を有することにあると考えら
れる。
スイッチパック10の電流容量を増大させるため、リード
部分1a〜6aおよび1b〜6bを第9図に示されるごとくに変
更することができる。このような変更態様に従えば、高
導電率の無酸素銅から作られた溝形材45のごとき補助導
体がリード部分(図示の場合には1a)の長さ方向に沿っ
てはんだ付けされる。溝形材45は、0.10×0.10インチの
棒材に0.041インチの深さを有しかつ超伝導線の直径よ
りも僅かに大きい幅を有する溝を機械加工により形成し
たものである。溝形材45はリード部分の熱容量を増大さ
せるばかりでなく、スイッチパック10をダンプ抵抗器と
して使用する場合には大部分の電流を伝導するために役
立つ。溝形材45のもう1つの機能は、極低温液体への熱
伝達のための表面積を増大させることである。
このことは、5キロジュール以上の入力下でもリード部
分の断線が防止されたことによって実証された。このよ
うな変更態様に従って作製されかつ液体ヘリウム中に浸
漬されたスイッチパック10のスイッチ素子1〜6は、リ
ード部分1a〜6aおよび1b〜6bが断線し易くなるまでに初
期入力として約10キロジュールまでの電気エネルギーを
放散させ得ることが判明した。なお、10キロジュールの
入力下でも固体12の内部に位置する開閉部分1c〜6cは断
線しなかった。5キロジュールでの試験および10キロジ
ュールでの試験のいずれにおいても、エネルギーの放散
は約20秒間にわたって行われた。
上記のごとき好適な実施の態様以外にも、本発明の範囲
内において様々な変更態様が可能であることは当業者に
とって自明であろう。たとえば、スイッチパック10は6
個より多いスイッチ素子を含むこともできるし、あるい
は6個より少ないスイッチ素子を含むこともできる。そ
れ故、本発明の範囲は上記のごとき好適な実施の態様に
よって制限されるのではなく、前記特許請求の範囲のみ
によって規定されることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に基づくスイッチパックの外面の斜視
図、第2図は第1図のスイッチパックの封入部分を実線
で示しかつ外形を鎖線で示した第1図と同様な斜視図、
第3図は第1図のスイッチパックの各スイッチ素子の形
状を示す詳細図、第4図は第1図のスイッチパック用の
発熱体シートの上面図、第5図は成形前において第1図
のスイッチパックの封入部分を示す上面図、第6図は第
1図のスイッチパックの部分切欠き側面図、第7図は第
1図のスイッチパックの正面図、第8図は第1図のスイ
ッチパック用の型を示す分解斜視図、そして第9図は第
1図のスイッチパックにおける変更されたリード部分構
造を示す部分斜視図である。 図中、1〜6はスイッチ素子、1a〜6aおよび1b〜6bはリ
ード部分、1c〜6cは開閉部分、10は超伝導スイッチパッ
ク、12は固体、15〜18は発熱体リード線、19および20は
絶縁チューブ、25および26は発熱体シート、30は前部支
持体、31は後部支持体、33は型、34は支持片、35は通
路、40および41は固体表面、42はランド、43はくぼみ、
そして45は溝形材を表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−92723(JP,A) 実開 昭55−14771(JP,U) 実開 昭55−14772(JP,U)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々が2つのリード部分(1a−6a,1b−6
    b)と該2つのリード部分の間の開閉部分(1c−6c)と
    を有する一本の超伝導線を含んでいる少なくとも2個の
    スイッチ素子(1−6)であって、これらのスイッチ素
    子の前記開閉部分が互いに平行で隔離した少なくとも2
    つの平面内に位置するように配置されている当該少なく
    とも2個のスイッチ素子、 前記平面内に位置する前記開閉部分を固体中に封入し
    て、一体のスイッチパック(10)を形成する硬化した樹
    脂手段、および 前記開閉部分と熱的に接触した発熱体であって、前記平
    面の間で、前記開閉部分の平面に沿って該平面の前記固
    体の外面(40)側ではなく内側に配置された平面状発熱
    シートで構成された当該発熱体(25,26)を含み、 前記固体は平面状の外面(40,41)を有し、該外面は前
    記開閉部分の位置する前記平面と平行で且つそれから離
    隔しており、前記固体の外面が前記スイッチパックの外
    面を構成し、前記樹脂手段が前記固体の前記外面と前記
    開閉部分の前記平面との間の空間を充填していて、前記
    開閉部分の前記平面と前記スイッチパックの外面との間
    に連続した熱伝達路を形成していることを特徴とする超
    伝導スイッチ。
  2. 【請求項2】前記開閉部分の前記超伝導線がキュプロニ
    ッケルを母材とするものである請求項1記載の超伝導ス
    イッチ。
  3. 【請求項3】前記リード部分の少なくとも一方が補助導
    体(45)と含み、前記補助導体は対応するリード部分の
    少なくとも一部分と熱的かつ電気的に接触している請求
    項1または2に記載の超伝導スイッチ。
  4. 【請求項4】前記固体が多面体の形状を有する請求項1
    乃至3のいずれか1項に記載の超伝導スイッチ。
  5. 【請求項5】前記固体が平行六面体の形状を有する請求
    項4記載の超伝導スイッチ。
  6. 【請求項6】前記少なくとも2個のスイッチ素子の少な
    くとも2つの前記開閉部分が同一平面内に位置してお
    り、前記発熱体が前記開閉部分の平面に沿って配置され
    かつ前記スイッチ素子と熱的に接触している請求項1乃
    至5のいずれか1項に記載の超伝導スイッチ。
  7. 【請求項7】前記スイッチ素子が3個以上設けられ、こ
    れらのスイッチ素子は2つの平面内に配置されており、
    前記発熱体が前記2つの平面間に配置されかつ前記スイ
    ッチ素子と熱的に接触している請求項1乃至5のいずれ
    か1項に記載の超伝導スイッチ。
  8. 【請求項8】前記スイッチ素子が6個以上設けられ、こ
    れらのスイッチ素子は2つの平面内に配置されており、
    前記発熱体が前記2つの平面間に配置されて各々のスイ
    ッチ素子と熱的に接触している請求項1乃至5のいずれ
    か1項に記載の超伝導スイッチ。
  9. 【請求項9】各々の前記開閉部分が折返し構造を有し、
    その結果、該開閉部分を通って流れる電流が互いに隣接
    した区間において反対の向きを有する請求項1乃至8の
    いずれか1項に記載の超伝導スイッチ。
  10. 【請求項10】前記スイッチ素子の前記開閉部分が前記
    固体中において蛇行するように形成されている請求項1
    乃至9のいずれか1項に記載の超伝導スイッチ。
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