JPH05206529A - 永久電流スイッチ、及び超電導装置 - Google Patents

永久電流スイッチ、及び超電導装置

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JPH05206529A
JPH05206529A JP4010739A JP1073992A JPH05206529A JP H05206529 A JPH05206529 A JP H05206529A JP 4010739 A JP4010739 A JP 4010739A JP 1073992 A JP1073992 A JP 1073992A JP H05206529 A JPH05206529 A JP H05206529A
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JP
Japan
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permanent current
permanent
current
lead wire
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Application number
JP4010739A
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English (en)
Inventor
Chikashi Yoshida
史 吉田
Teruhiro Takizawa
照広 滝沢
Kaoru Nemoto
薫 根本
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Railway Technical Research Institute
Hitachi Ltd
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、機械的振動があっても閉ルー
プ部面積の変化を少なくし、例え時間的に変化する磁場
が印加されても閉ループ部を流れる循環電流を十分抑制
し、PCS素子がクエンチすることのないようにした超
電導装置を提供するにある。 【構成】本発明は超電導コイルをスイッチング制御する
加熱スイッチング回路の加熱手段を併設して形成される
永久電流スイッチが、該永久電流スイッチの電流リード
線と前記超電導コイルの電流リード線とが電気良導体板
を介して接続され、かつ、該電気良導体板が、前記永久
電流スイッチ素子に絶縁体を介して固定されて形成され
る超電導装置としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は永久電流スイッチ、及び
超電導装置に係り、特に、磁気浮上列車等の如く、超電
導コイル等に機械的振動が加わり時間的な変動磁場が発
生するものに好適な永久電流スイッチ、及び超電導装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、永久電流スイッチ(以下、単に
PCSと略す)は、超電導線が所定数巻回して形成され
るが、このPCSがクエンチ(超電導状態から常電導状
態に転移すること)した時(即ち、OFF時)に抵抗値
を大きくするため、PCS用の超電導線は、NbTi等
超電導フィラメントをCuNi等極低温でも高抵抗の基
材(安定化材、若しくはマトリックスとも称する)に埋
め込んだものが通常使用されている。特に、OFF時抵
抗を大きくするために、基材をNi含有率の高いCu,
Ni合金にしたPCS素子を構成する超電導線材では、
基材の固定抵抗が高いため、安定化材としての効果が小
さく比較的小さい擾乱でも常電導に転移する。
【0003】このため、超電導線材としてのJc(臨界
電流密度)が通常のCu基材の線材と比し、かなり小さ
い値で使用するのが普通で、Cu−30Ni合金等の高
Ni含有Cu,Ni合金を基材とするPCS用超電導線
は、その線径を細くしてJcが大きくなるような加工を
施し、大電流用として使用する場合は、線径の小さな線
材を用いたPCS素子を複数個並列に使用することによ
り、大電流化を図る方式が一般に採用されている。
【0004】このような、超電導線から成るPCSを用
いた並列回路の電流分担に関する従来例としては、実公
昭53−23435 号公報にあるように、電流回路の一部に複
数本の超電導素線の並列部分を挿入し、各々の超電導素
線にほぼ均一な抵抗体を直列に接続し、電流が並列の超
電導素線の各超電導素線にほぼ均一に電流が分流できる
ようにするというものがある。又、特開平2−219287 号
公報には、超電導線を電気的に無誘導に巻回して構成さ
れるPCS素子を複数個並列に接続してPCSを構成す
るものが開示されている。この場合にも、各PCS素子
の電流リード線部に直列に抵抗体を設けて各々のPCS
素子の電流分担を均一化することが行われることは勿
論、前記電流リード線部を可能な限りツイストする等し
て無誘導に近い電流リード線部とし、並列接続としてP
CSを構成するのが普通である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記実公昭53−23435
号公報では、並列回路を構成する超電導素線部に機械的
振動に伴う時間的に変化する変動磁場が作用すると、複
数の超電導素線部と抵抗体を介して循環電流が誘起され
抵抗体が発熱したり、場合によっては超電導のJcを越
える電流が流れて超電導素線がクエンチするという欠点
がある。一方、特開平2−219287 号公報でも、電流リー
ド線部は並列接続構造のため、無誘導、かつ、電気抵抗
零のPCS素子を直列に介した電気的閉ループが形成さ
れるため、その閉ループ部に機械的振動に伴い鎖交する
磁束に時間的変化があると、この閉ループに循環電流が
誘起されて、PCS素子に時間的に変動する電流が流れ
てしまい、PCS素子を構成する超電導線が、時間的に
変動する電流により発熱したり、場合によっては超電導
線のJcを越える電流が流れてクエンチしてしまう。
【0006】図3に2個のPCS素子を並列に使用して
永久電流モード運転している超電導装置の回路構成、及
び図4にPCS素子等の概略構成を示す。これにもとづ
いて、並列回路を構成する超電導素線部に機械的振動に
伴う時間的に変化する変動磁場が作用した場合に、超電
導素線がクエンチする理由について説明する。
【0007】該図において、1は超電導コイルで、この
超電導コイル1と並列に2個のPCS素子2が設置され、
超電導コイル1と2個のPCS素子2は、超電導コイル
1のリード線1a,1bと各々のPCS素子2のリード
線8とがJ側接続板3、及びK側接続板4を介して接続
されている。このJ側接続板3、及びK側接続板4は、
図4に示すごとく、PCS素子2を極低温冷媒中に浸し
ている密封容器(例えば、極低温配管)10内に固定さ
れ、このJ側接続板3、及びK側接続板4を介して超電
導コイル1のリード線1a,1bと各々のPCS素子2
のリード線8とが、上述の如く接続されている。J側接
続板3と接続されているPCS素子2のリード線8に
は、抵抗体5が設置されており、この抵抗体5はPCS
素子2への電流分配を均一化するもので非常に小さい値
である。一方、各PCS素子2には、ON,OFF制御
するための加熱用のヒーター6が設置されている。そし
て、超電導コイル1他の構成要素は極低温冷媒を入れた
クライオスタット7内に収納されている。
【0008】超電導コイル1の電流は、J側接続板3,
2個のPCS素子2,K側接続板4により閉ループを形
成している。各々のPCS素子2は、高固有抵抗基材を
用いた超電導線が電気的に無誘導に巻回されていて、そ
の自己インダクタンスは非常に小さい。ヒーター6は、
この状態ではOFF(通電されていない)である。
【0009】今、磁気浮上列車等において、例えば、超
電導コイル1の機械的振動等何らかの原因により振動が
発生すると、2個のPCS素子2とJ側接続板3,K側
接続板4の間が相対変位して、2個のPCS素子2とJ
側接続板3,K側接続板4,抵抗体5、及びPCS素子
2のリード線8で囲まれる電気的閉ループ部の面積が変
化する。この電気的閉ループ部の面積の変化に伴い、該
電気的閉ループ部には電圧が誘起され、循環電流が流れ
てしまう。又、電気的閉ループ部に鎖交するように時間
的に変動する磁場が印加されると、この閉ループ部のイ
ンピーダンスは非常に小さいので、大きな電流がこの閉
ループ部に誘起されてしまい、閉ループ部を循環電流が
流れてしまう。
【0010】即ち、閉ループに生じる電圧eは鎖交磁束
(Φ)の時間的変化dΦ/dtを用いe=−dΦ/dt
で表される(Φ=Bn・S、ここで、S=閉ループ部の
面積、Bn=Sに対して鎖交する磁界)。
【0011】発生電圧eは、次のように書き表される。
【0012】
【数1】
【0013】
【数2】
【0014】上記数2でS・δB/δtは磁場の時間的
変化の項、B・δS/δtは閉ループ部面積の変化の
項、v・S・δB/δrはPCS本体の機械的振動の項
である。
【0015】この数2からも明らかなごとく、磁場の時
間的変化,閉ループ部面積の変化,機械的振動により、
閉ループ部に電圧が発生し、ここに大きな電流が誘起さ
れて循環電流が流れると、PCS素子2を構成する高固
有抵抗基材の超電導線が発熱したり、場合によっては超
電導線のJcを越える電流が流れてPCS素子2がクエ
ンチし、超電導コイル1の電流も急速に減衰してしまう
という問題がある。
【0016】本発明は上述の問題に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、機械的振動があっても閉
ループ部面積の変化を少なくし、例え時間的に変化する
磁場が印加されても閉ループ部を流れる循環電流を十分
抑制し、PCS素子がクエンチすることのないようにし
た永久電流スイッチ、及び超電導装置を提供するにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は超電導コイルと
閉回路をつくり、加熱することにより常電導状態と超電
導状態とに切り換える永久電流スイッチ素子の電流リー
ド線と超電導コイルの電流リード線とを電気良導体板を
介して接続し、この電気良導体板を、前記永久電流スイ
ッチ素子に絶縁体を介して固定したり、あるいは複数の
永久電流スイッチ素子の各々の電流リード線と超電導コ
イルの電流リード線とを一対の電気良導体板を介して接
続すると共に、該一対の電気良導体板を絶縁材を介して
密接し、この電気良導体板を前記永久電流スイッチ素子
に近接配置した永久電流スイッチ、更には前記電気良導
体板、及び永久電流スイッチ素子の電流リード線を磁気
シールド体で覆った永久電流スイッチ、又、極低温に浸
漬されて作動される主回路を構成する超電導コイルと並
列に設けられ、超電導線を所定巻回して形成された永久
電流スイッチ素子、及び前記超電導コイルをスイッチン
グ制御する加熱スイッチング回路の加熱手段を併設して
形成される永久電流スイッチを、該永久電流スイッチ素
子の電流リード線と前記超電導コイルの電流リード線と
が電気良導体板を介して接続され、かつ、該電気良導体
板が、前記永久電流スイッチ素子に絶縁体を介して固定
されて形成される超電導装置、あるいは極低温に浸漬さ
れて作動される主回路を構成する超電導コイルと並列に
設けられ、超電導線を所定数巻回して形成された永久電
流スイッチ素子、及び前記超電導コイルをスイッチング
制御する加熱スイッチング回路の加熱手段を併設して形
成される複数の永久電流スイッチの各々は、該永久電流
スイッチ素子の電流リード線と前記超電導コイルの電流
リード線とが一対の電気良導体板を介して接続されてい
ると共に、該一対の電気良導体板を絶縁材を介して密接
し、この電気良導体板が、前記永久電流スイッチ素子に
近接配置した超電導装置としたものである。
【0018】
【作用】本発明では、電気良導体板を永久電流スイッチ
素子に絶縁体を介して固定しているので、PCS素子の
リード線は機械的な振動に対してもPCS素子と相対変
位が生じにくいため、機械的振動の外乱に対しても、P
CS素子のリード線部間を循環する誘導電流が生じにく
く、PCSがクエンチしない。又、PCS素子の電流リ
ード線と超電導コイルの電流リード線とを接続している
一対の電気良導体板を薄い絶縁材を介して密接し、この
電気良導体板を、前記PCSに近接配置しているので、
PCS素子のリード線と一対の電気良導体板の囲む電気
的閉ループの面積を小さく抑えることができ、この電気
的閉ループと鎖交する磁束が減り、外部からの時間的変
動磁場に対する誘導電流が抑えられ、PCSはクエンチ
しづらくなる。更に、電気良導体板、及びPCS素子の
リード線が配線されている部分を囲むように、純アルミ
ニュウム板等の良導体で構成された渦電流磁気シールド
体で覆っているので、外部変動磁場が良導体の渦電流で
しゃへいされ、PCS素子のリード線と電気良導体板で
形成する電気的閉ループに達する変動磁場そのものを小
さくでき、循環電流が抑制されPCSのクエンチを防ぐ
ことができる。
【0019】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて、本発明を
詳細に説明する。尚、符号は従来と同一のものは同符号
を使用する。
【0020】図1に本発明の一実施例である永久電流ス
イッチの概略構成を示し、その回路図を図2に示す。
【0021】該図に示すごとく、本実施例では電気良導
体であるJ側接続板3とK側接続板4とを絶縁支持体1
1で密接支持し、このJ側接続板3とK側接続板4を支
持した絶縁支持体11をPCS素子2にボルト等(ろう
付けでも良い)の締結手段で固定している。そして、こ
のJ側接続板3、及びK側接続板4を介して2個のPC
S素子2が、各々のリード線8により図2に示すような
回路を形成して接続されている。勿論、超電導コイル1
からのリード線も図2に示す回路を形成して上記J側接
続板3、及びK側接続板4に接続されている。これら2
個のPCS素子2,J側接続板3,K側接続板4,各々
のリード線8、及び絶縁支持体11は、極低温冷媒が通
る配管等の密封容器10内に収納保持されている。更
に、この密封容器10の外周、特にJ側接続板3,K側
接続板4、及びPCS素子2のリード線8を純アルミニ
ュウム板等の良導体からなる渦電流磁気シールド体9で
囲んでいる。なお、PCS素子2のリード線8は、対向
する一対のJ側接続板3,K側接続板4に可能な限り電
気的に無誘導となるように、PCS素子2のリード線8
を相互にツイストする等して接続している。
【0022】このような本実施例の構成とすれば、PC
S素子2の各々リード線8は、絶縁支持体11を介して
PCS素子2に固定されているJ側接続板3、及びK側
接続板4に接続されているので、何らかの機械的振動が
あっても、この機械的な振動に対してPCS素子2と相
対変位が生じにくい構造であるため、機械的振動の外乱
に対しても、PCS素子2のリード線8部間を循環する
誘導電流が生じにくく、発熱しないのでPCSはクエン
チしない。
【0023】又、一対のJ側接続板3とK側接続板4間
は絶縁材を介しただけで空間的に密着させる構造である
ため、PCS素子2のリード線8と一対のJ側接続板3
とK側接続板4の囲む電気的閉ループの面積は小さく抑
えられる。従って、外部からの時間的変動磁場に対し、
電気的閉ループへの鎖交磁束が小さくなるので誘導電流
が抑えられ、発熱しないのでPCSはクエンチしない。
【0024】更に、一対のJ側接続板3とK側接続板
4、及びPCS素子2のリード線8を良導体の渦電流磁
気シールド9で囲む構造であるため、外部変動磁場は磁
気シールド9の渦電流で遮蔽され、一対のJ側接続板3
とK側接続板4、及びPCS素子2のリード線8の形成
する電気的閉ループに達する変動磁場そのものが小さく
なり、循環電流が抑制され、PCSは更にクエンチしに
くくなる。
【0025】尚、上述した実施例は一対のJ側接続板3
とK側接続板4とを絶縁材を介して密接し、これをPC
S素子2に固定したが、必ずしもPCS素子2に固定す
る必要はなく、一対のJ側接続板3とK側接続板4とを
絶縁材を介して密接したものをPCS素子2に近接配置
して、結果的に電気的閉ループの面積を小さく抑えるこ
とにより、この電気的閉ループへの鎖交磁束が小さくな
るので誘導電流を抑えることが可能となりPCSはクエ
ンチしない。
【0026】
【発明の効果】以上説明した本発明の永久電流スイッ
チ、及び超電導装置によれば、超電導コイルと閉回路を
つくり、加熱することにより常電導状態と超電導状態と
に切り換える永久電流スイッチ素子の電流リード線と超
電導コイルの電流リード線とを電気良導体板を介して接
続し、この電気良導体板を、前記永久電流スイッチ素子
に絶縁体を介して固定したり、あるいは複数の永久電流
スイッチ素子の各々の電流リード線と超電導コイルの電
流リード線とを一対の電気良導体板を介して接続すると
共に、該一対の電気良導体板を絶縁材を介して密接し、
この電気良導体板を前記永久電流スイッチ素子に近接配
置した永久電流スイッチ、更には前記電気良導体板、及
び永久電流スイッチ素子の電流リード線を磁気シールド
体で覆った永久電流スイッチ、又、極低温に浸漬されて
作動される主回路を構成する超電導コイルと並列に設け
られ、超電導線を所定数巻回して形成された永久電流ス
イッチ素子、及び前記超電導コイルをスイッチング制御
する加熱スイッチング回路の加熱手段を併設して形成さ
れる永久電流スイッチを、該永久電流スイッチ素子の電
流リード線と前記超電導コイルの電流リード線とが電気
良導体板を介して接続され、かつ、該電気良導体板が、
前記永久電流スイッチ素子に絶縁体を介して固定されて
形成される超電導装置、あるいは極低温に浸漬されて作
動される主回路を構成する超電導コイルと並列に設けら
れ、超電導線を所定数巻回して形成された永久電流スイ
ッチ素子、及び前記超電導コイルをスイッチング制御す
る加熱スイッチング回路の加熱手段を併設して形成され
る複数の永久電流スイッチの各々は、該永久電流スイッ
チ素子の電流リード線と前記超電導コイルの電流リード
線とが一対の電気良導体板を介して接続されていると共
に、該一対の電気良導体板を絶縁材を介して密接し、こ
の電気良導体板が、前記永久電流スイッチ素子に近接配
置した超電導装置としたものであるから、電気良導体板
を永久電流スイッチ素子に絶縁体を介して固定している
ので、永久電流スイッチ素子のリード線は機械的な振動
に対しても永久電流スイッチ素子と相対変位が生じにく
いため、機械的振動の外乱に対しても、永久電流スイッ
チ素子のリード線部間を循環する誘導電流が生じにく
く、永久電流スイッチがクエンチしない。又、永久電流
スイッチ素子の電流リード線と超電導コイルの電流リー
ド線とを接続している一対の電気良導体板を薄い絶縁材
を介して密接し、この電気良導体板を、前記永久電流ス
イッチに近接配置しているので、永久電流スイッチ素子
のリード線と一対の電気良導体板の囲む電気的閉ループ
の面積を小さく抑えることができ、この電気的閉ループ
と鎖交する磁束が減り、外部からの時間的変動磁場に対
する誘導電流が抑えられ、永久電流スイッチはクエンチ
しづらくなる。更に、電気良導体板、及び永久電流スイ
ッチ素子のリード線が配線されている部分を囲むよう
に、純アルミニュウム板等の良導体で構成された渦電流
磁気シールド体で覆っているので、外部変動磁場が良導
体の渦電流で遮蔽され、永久電流スイッチ素子のリード
線と電気良導体板で形成する電気的閉ループに達する変
動磁場そのものを小さくでき、循環電流が抑制され永久
電流スイッチのクエンチを防ぐことができる等の種々の
効果があり、時間的に変動する磁場があるような使用環
境下で、複数個の永久電流スイッチを並列に使用して永
久電流モードで運転する例えば磁気浮上列車等に使用す
る場合には非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の永久電流スイッチの一実施例を示す概
略構成図。
【図2】図1に示した永久電流スイッチを2個並列に使
用して永久電流モードで運転している超電導装置の回路
構成図。
【図3】従来の永久電流スイッチを2個並列に使用して
永久電流モードで運転している超電導装置の回路構成
図。
【図4】従来の永久電流スイッチを示す概略構成図。
【符号の説明】
1…超電導コイル、1a,1b…超電導コイルのリード
線、2…永久電流スイッチ素子、3…J側接続板、4…
K側接続板、5…抵抗体、6…ヒーター、7…クライオ
スタット、8…永久電流スイッチ素子のリード線、9…
渦電流磁気シールド体、10…密封容器、11…絶縁支
持体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根本 薫 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超電導コイルと閉回路をつくる永久電流ス
    イッチ素子を加熱することにより、常電導状態と超電導
    状態とに切り換える永久電流スイッチにおいて、前記永
    久電流スイッチ素子の電流リード線と超電導コイルの電
    流リード線とを電気的に接続し、かつ、該電気的接続部
    分を、前記永久電流スイッチ素子と絶縁体を介して一体
    化したことを特徴とする永久電流スイッチ。
  2. 【請求項2】超電導コイルと閉回路をつくる永久電流ス
    イッチ素子を加熱することにより、常電導状態と超電導
    状態とに切り換える永久電流スイッチにおいて、前記永
    久電流スイッチ素子の電流リード線と超電導コイルの電
    流リード線とを電気良導体板を介して接続し、かつ、該
    電気良導体板を、前記永久電流スイッチ素子に絶縁体を
    介して一体化したことを特徴とする永久電流スイッチ。
  3. 【請求項3】超電導コイルと閉回路をつくる永久電流ス
    イッチ素子を加熱することにより、常電導状態と超電導
    状態とに切り換える永久電流スイッチにおいて、前記永
    久電流スイッチ素子の電流リード線と超電導コイルの電
    流リード線とを電気良導体板を介して接続し、かつ、該
    電気良導体板と前記永久電流スイッチ素子との間隔が常
    に一定であるようにしたことを特徴とする永久電流スイ
    ッチ。
  4. 【請求項4】超電導コイルと閉回路をつくる永久電流ス
    イッチ素子を加熱することにより、常電導状態と超電導
    状態とに切り換える永久電流スイッチにおいて、前記永
    久電流スイッチ素子の電流リード線と超電導コイルの電
    流リード線とを電気良導体板を介して接続し、かつ、該
    電気良導体板を、前記永久電流スイッチ素子に絶縁体を
    介して固定したことを特徴とする永久電流スイッチ。
  5. 【請求項5】超電導コイルと閉回路をつくる複数の永久
    電流スイッチ素子を加熱することにより、常電導状態と
    超電導状態とに切り換える永久電流スイッチにおいて、
    前記永久電流スイッチ素子の各々の電流リード線と超電
    導コイルの電流リード線とを一対の電気良導体板を介し
    て接続すると共に、該一対の電気良導体板を絶縁材を介
    して密接し、この電気良導体板を前記永久電流スイッチ
    素子に絶縁体を介して固定したことを特徴とする永久電
    流スイッチ。
  6. 【請求項6】超電導コイルと閉回路をつくる永久電流ス
    イッチ素子を加熱することにより、常電導状態と超電導
    状態とに切り換える永久電流スイッチにおいて、前記永
    久電流スイッチ素子に絶縁体を介して電気良導体板を固
    定し、該電気良導体板を介して前記永久電流スイッチ素
    子の電流リード線と超電導コイルの電流リード線とを電
    気的に閉回路を形成するように接続したことを特徴とす
    る永久電流スイッチ。
  7. 【請求項7】前記電気良導体板、及び永久電流スイッチ
    素子の電流リード線を磁気シールド体で覆ったことを特
    徴とする請求項1,2、又は3記載の永久電流スイッ
    チ。
  8. 【請求項8】超電導線を所定数巻回して形成され、か
    つ、超電導コイルと閉回路をつくる永久電流スイッチ素
    子と、該永久電流スイッチ素子を加熱してスイッチング
    制御させる加熱手段と、前記永久電流スイッチ素子の電
    流リード線と超電導コイルの電流リード線とを接続する
    電気良導体の接続板とを備え、前記永久電流スイッチ素
    子を加熱手段で加熱することにより常電導状態と超電導
    状態とに切り換える永久電流スイッチにおいて、前記接
    続板を前記永久電流スイッチ素子に絶縁体を介して固定
    したことを特徴とする永久電流スイッチ。
  9. 【請求項9】前記接続板、及び永久電流スイッチ素子の
    電流リード線を磁気シールド体で覆ったことを特徴とす
    る請求項5記載の永久電流スイッチ。
  10. 【請求項10】超電導線を所定数巻回して形成された複
    数の永久電流スイッチ素子を電気回路的に並列接続して
    成る永久電流スイッチにおいて、該永久電流スイッチと
    接続して閉回路を形成する超電導コイルの電流リード線
    と前記永久電流スイッチ素子各々の電流リード線とを常
    電導の電気良導体板を介して接続し、かつ、該電気良導
    体板を前記永久電流スイッチ素子に固定したことを特徴
    とする永久電流スイッチ。
  11. 【請求項11】前記複数の永久電流スイッチ素子の電流
    リード線を、該電流リード線から電気的に絶縁された良
    電導性の材料で囲んだことを特徴とする請求項7記載の
    永久電流スイッチ。
  12. 【請求項12】極低温に浸漬されて作動される主回路を
    構成する超電導コイルと、該超電導コイルと並列に設け
    られ、超電導線を所定数巻回して形成された永久電流ス
    イッチ素子、及び前記超電導コイルをスイッチング制御
    する加熱スイッチング回路の加熱手段を併設して形成さ
    れる永久電流スイッチとを備えた超電導装置において、
    前記永久電流スイッチは、該永久電流スイッチ素子の電
    流リード線と前記超電導コイルの電流リード線とが電気
    良導体板を介して接続され、かつ、該電気良導体板が、
    前記永久電流スイッチ素子に絶縁体を介して固定されて
    形成されることを特徴とする超電導装置。
  13. 【請求項13】超電導コイルと閉回路をつくる複数の永
    久電流スイッチ素子を加熱することにより、常電導状態
    と超電導状態とに切り換える永久電流スイッチにおい
    て、前記永久電流スイッチ素子の各々の電流リード線と
    超電導コイルの電流リード線とを一対の電気良導体板を
    介して接続すると共に、該一対の電気良導体板を絶縁材
    を介して密接し、この電気良導体板を前記永久電流スイ
    ッチ素子に近接配置したことを特徴とする永久電流スイ
    ッチ。
  14. 【請求項14】超電導線を所定数巻回して形成され、か
    つ、超電導コイルと閉回路をつくる複数の永久電流スイ
    ッチ素子と、該永久電流スイッチ素子の各々を加熱して
    スイッチング制御させる複数の加熱手段と、前記永久電
    流スイッチ素子の電流リード線と超電導コイルの電流リ
    ード線とを接続する電気良導体から成る一対の接続板と
    を備え、前記永久電流スイッチ素子を加熱手段で加熱す
    ることにより常電導状態と超電導状態とに切り換える永
    久電流スイッチにおいて、前記一対の接続板を絶縁材を
    介して密接し、該接続版を前記永久電流スイッチ素子に
    近接配置したことを特徴とする永久電流スイッチ。
  15. 【請求項15】超電導線を所定数巻回して形成された複
    数の永久電流スイッチ素子を電気回路的に並列接続して
    成る永久電流スイッチにおいて、該永久電流スイッチと
    接続して閉回路を形成する超電導コイルの電流リード線
    と前記永久電流スイッチ素子各々の電流リード線とを一
    対の常電導の電気良導体板を介して接続すると共に、該
    一対の電気良導体板を絶縁材を介して密接し、この電気
    良導体板を前記永久電流スイッチ素子に近接配置したこ
    とを特徴とする永久電流スイッチ。
  16. 【請求項16】極低温に浸漬されて作動される主回路を
    構成する超電導コイルと、該超電導コイルと並列に設け
    られ、超電導線を所定数巻回して形成された永久電流ス
    イッチ素子、及び前記超電導コイルをスイッチング制御
    する加熱スイッチング回路の加熱手段を併設して形成さ
    れる複数の永久電流スイッチ素子とを備えた超電導装置
    において、前記永久電流スイッチの各々は、該永久電流
    スイッチ素子の電流リード線と前記超電導コイルの電流
    リード線とが一対の電気良導体板を介して接続されてい
    ると共に、該一対の電気良導体板を絶縁材を介して密接
    し、この電気良導体板が、前記永久電流スイッチ素子に
    近接配置されて形成されることを特徴とする超電導装
    置。
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