JPH06350148A - 永久電流超電導装置 - Google Patents
永久電流超電導装置Info
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- JPH06350148A JPH06350148A JP5133165A JP13316593A JPH06350148A JP H06350148 A JPH06350148 A JP H06350148A JP 5133165 A JP5133165 A JP 5133165A JP 13316593 A JP13316593 A JP 13316593A JP H06350148 A JPH06350148 A JP H06350148A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】既に設置されている電流リード3を、機械式永
久電流スイッチの操作ロッドとして用いる。また、その
機械式永久電流スイッチと、超電導式永久電流スイッチ
とを並列に接続する。 【効果】冷媒の蒸発量の増加なしに機械式永久電流スイ
ッチを設置することができ、極めて安定に動作する、永
久電流状態で使用する超電導装置を得ることができる。
久電流スイッチの操作ロッドとして用いる。また、その
機械式永久電流スイッチと、超電導式永久電流スイッチ
とを並列に接続する。 【効果】冷媒の蒸発量の増加なしに機械式永久電流スイ
ッチを設置することができ、極めて安定に動作する、永
久電流状態で使用する超電導装置を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超電導マグネットを永久
電流状態で用いる用途、主にエネルギ蓄積装置や核磁気
共鳴断層画像装置(MRI装置)に関する。
電流状態で用いる用途、主にエネルギ蓄積装置や核磁気
共鳴断層画像装置(MRI装置)に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導は電気抵抗がゼロと見なすことが
でき、コイル状に巻いた超電導線に電流を流しておき、
その両端を短絡すると電流は流れ続け永久電流状態にな
る。コイル両端を短絡・開放する装置を永久電流スイッ
チと呼び、スイッチの素子として超電導線を用いる超電
導方式と、機械的な接点を用いる機械式とが考えられて
いる。
でき、コイル状に巻いた超電導線に電流を流しておき、
その両端を短絡すると電流は流れ続け永久電流状態にな
る。コイル両端を短絡・開放する装置を永久電流スイッ
チと呼び、スイッチの素子として超電導線を用いる超電
導方式と、機械的な接点を用いる機械式とが考えられて
いる。
【0003】超電導方式の場合は短絡状態(超電導状
態)での電気抵抗はゼロと見なせるので、超電導コイル
と永久電流スイッチとの接続部分を超電導接続とするこ
とにより電気抵抗をゼロと見なせるようにすると、永久
電流の減衰が無くなる。このような性質から、極めて安
定度の高い磁場が必要なMRI装置では、超電導方式の
永久電流スイッチが不可欠となっている。このスイッチ
を開放状態とするときは、スイッチに使用している超電
導線に熱を加える、磁場を加える、あるいは電流を流す
等の操作を行い超電導状態を破る(常電導状態にする)
が、開放状態となっても電気抵抗は無限大にはならな
い。これは開放状態の時でも常電導状態の超電導線によ
って接続されているので有限の値となるためである。超
電導コイルなどに用いられる通常の超電導線は安定性の
面から銅などの電気抵抗の小さい金属基材(マトリック
ス)の中に超電導フィラメントを多数埋め込んだ構造に
なっているが、このような超電導線を永久電流スイッチ
に用いると開放状態の時でもかなり低い抵抗値のものし
か製作することができない。このため、開放状態での抵
抗値を大きくするために電気抵抗の大きい金属、例え
ば、キュプロニッケル(銅・ニッケル合金)をマトリッ
クスとした超電導線が用いられ、これを用いた永久電流
スイッチは開放状態での電気抵抗を大きくすることがで
きる。しかし、キュプロニッケルなどの高抵抗金属は熱
伝導率が銅に比べて極めて小さいため、短絡状態のとき
安定性が非常に悪くなり、極く僅かな擾乱によって超電
導状態が突然破れ(クエンチ)、予期しないときに開放
状態になってしまうことがある。
態)での電気抵抗はゼロと見なせるので、超電導コイル
と永久電流スイッチとの接続部分を超電導接続とするこ
とにより電気抵抗をゼロと見なせるようにすると、永久
電流の減衰が無くなる。このような性質から、極めて安
定度の高い磁場が必要なMRI装置では、超電導方式の
永久電流スイッチが不可欠となっている。このスイッチ
を開放状態とするときは、スイッチに使用している超電
導線に熱を加える、磁場を加える、あるいは電流を流す
等の操作を行い超電導状態を破る(常電導状態にする)
が、開放状態となっても電気抵抗は無限大にはならな
い。これは開放状態の時でも常電導状態の超電導線によ
って接続されているので有限の値となるためである。超
電導コイルなどに用いられる通常の超電導線は安定性の
面から銅などの電気抵抗の小さい金属基材(マトリック
ス)の中に超電導フィラメントを多数埋め込んだ構造に
なっているが、このような超電導線を永久電流スイッチ
に用いると開放状態の時でもかなり低い抵抗値のものし
か製作することができない。このため、開放状態での抵
抗値を大きくするために電気抵抗の大きい金属、例え
ば、キュプロニッケル(銅・ニッケル合金)をマトリッ
クスとした超電導線が用いられ、これを用いた永久電流
スイッチは開放状態での電気抵抗を大きくすることがで
きる。しかし、キュプロニッケルなどの高抵抗金属は熱
伝導率が銅に比べて極めて小さいため、短絡状態のとき
安定性が非常に悪くなり、極く僅かな擾乱によって超電
導状態が突然破れ(クエンチ)、予期しないときに開放
状態になってしまうことがある。
【0004】これに対し、機械式の場合は短絡状態のと
きでも微小な電気抵抗が残るため永久電流が減衰すると
いう問題点があるが、超電導方式のように不安定性が発
生することはない。また、開放状態のときはほぼ無限大
と見なせる抵抗にすることができ、超電導方式のように
有限の抵抗値に限られるということはない。
きでも微小な電気抵抗が残るため永久電流が減衰すると
いう問題点があるが、超電導方式のように不安定性が発
生することはない。また、開放状態のときはほぼ無限大
と見なせる抵抗にすることができ、超電導方式のように
有限の抵抗値に限られるということはない。
【0005】永久電流状態で使用する超電導装置では、
励磁後永久電流状態に移行した後は電源は不用であり、
したがって電流リードも不用となるので液体ヘリウムな
どの冷媒の蒸発を減少させるためにこれを取り外してし
まう場合も多い。しかし、超電導コイル部に蓄積されて
いる磁気エネルギが大きくて、緊急時に永久電流を減衰
させる必要がある場合や、万一の超電導コイルなどのク
エンチ時にそのエネルギを外部へ放出させる必要がある
場合には電流リードは取り付けたままにしておく。
励磁後永久電流状態に移行した後は電源は不用であり、
したがって電流リードも不用となるので液体ヘリウムな
どの冷媒の蒸発を減少させるためにこれを取り外してし
まう場合も多い。しかし、超電導コイル部に蓄積されて
いる磁気エネルギが大きくて、緊急時に永久電流を減衰
させる必要がある場合や、万一の超電導コイルなどのク
エンチ時にそのエネルギを外部へ放出させる必要がある
場合には電流リードは取り付けたままにしておく。
【0006】永久電流スイッチを駆動(短絡・開放状態
の切り換え)する方法として、機械式では操作棒(操作
ロッド)を極低温容器(クライオスタット)外部まで引
き出しておき、これを押す・引くなど機械的に動かすこ
とによって行うことが多い。液体ヘリウムなどの冷媒は
僅かな熱でも蒸発してしまうため、熱侵入の原因の一つ
となる操作ロッドは無いほうが望ましい。
の切り換え)する方法として、機械式では操作棒(操作
ロッド)を極低温容器(クライオスタット)外部まで引
き出しておき、これを押す・引くなど機械的に動かすこ
とによって行うことが多い。液体ヘリウムなどの冷媒は
僅かな熱でも蒸発してしまうため、熱侵入の原因の一つ
となる操作ロッドは無いほうが望ましい。
【0007】機械式永久電流スイッチの操作ロッドを無
くし、クライオスタット内部で開閉操作を行えるように
した例として実開昭51−152958号公報があり、ここでは
クライオスタット内に操作機構を設置し、投入あるいは
開極コイルに短時間通電することにより開閉の動作を行
わせている。この場合には投入開極コイルの通電用リー
ド線をクライオスタットから外部へ引き出す必要があ
り、そのリード線による伝導熱によって冷媒への熱侵入
量が増加するという欠点がある。また、特開昭55−1505
13号公報ではガスの圧力変化によってスイッチの操作を
行っているが、冷媒として液体ヘリウムを使用している
場合には操作用ガスの液化等が発生し操作がスムーズに
行えなくなる恐れがある。
くし、クライオスタット内部で開閉操作を行えるように
した例として実開昭51−152958号公報があり、ここでは
クライオスタット内に操作機構を設置し、投入あるいは
開極コイルに短時間通電することにより開閉の動作を行
わせている。この場合には投入開極コイルの通電用リー
ド線をクライオスタットから外部へ引き出す必要があ
り、そのリード線による伝導熱によって冷媒への熱侵入
量が増加するという欠点がある。また、特開昭55−1505
13号公報ではガスの圧力変化によってスイッチの操作を
行っているが、冷媒として液体ヘリウムを使用している
場合には操作用ガスの液化等が発生し操作がスムーズに
行えなくなる恐れがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電流
リードが取り付けられている超電導装置において液体ヘ
リウム等の冷媒の蒸発量を増加させることなしに機械式
永久電流スイッチをクライオスタット外部から操作でき
るようにすることにある。本発明の他の目的は、電流リ
ードが取り付けられている超電導装置において、冷媒の
蒸発量を増加させることなしに超電導式永久電流スイッ
チの不安定性が超電導装置の動作に影響を与えないよう
にする構成を得ることにある。
リードが取り付けられている超電導装置において液体ヘ
リウム等の冷媒の蒸発量を増加させることなしに機械式
永久電流スイッチをクライオスタット外部から操作でき
るようにすることにある。本発明の他の目的は、電流リ
ードが取り付けられている超電導装置において、冷媒の
蒸発量を増加させることなしに超電導式永久電流スイッ
チの不安定性が超電導装置の動作に影響を与えないよう
にする構成を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、機械式永久電流スイッチの操作ロッドとして、既に
設置されている電流リードを用いた。また、操作ロッド
と電流リードを兼用している機械式永久電流スイッチ
と、超電導式永久電流スイッチとを並列に接続した。
に、機械式永久電流スイッチの操作ロッドとして、既に
設置されている電流リードを用いた。また、操作ロッド
と電流リードを兼用している機械式永久電流スイッチ
と、超電導式永久電流スイッチとを並列に接続した。
【0010】
【作用】機械式永久電流スイッチの操作ロッドとして、
既に設置されている電流リードを用いることによって、
機械式永久電流スイッチを設置したことによる冷媒の蒸
発量が増加するということがない。また、操作ロッドと
電流リードを兼用している機械式永久電流スイッチと超
電導式永久電流スイッチとを並列に接続することによっ
て、永久電流を使用した超電導装置が安定に動作するよ
うになり、かつ冷媒の蒸発量が増加することがない。
既に設置されている電流リードを用いることによって、
機械式永久電流スイッチを設置したことによる冷媒の蒸
発量が増加するということがない。また、操作ロッドと
電流リードを兼用している機械式永久電流スイッチと超
電導式永久電流スイッチとを並列に接続することによっ
て、永久電流を使用した超電導装置が安定に動作するよ
うになり、かつ冷媒の蒸発量が増加することがない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第一の実施例を図1および図
2により説明する。本実施例はエネルギ蓄積装置の超電
導マグネットに本発明を適用したもので、この場合は機
械式永久電流スイッチに発生する微小な電気抵抗による
永久電流の減衰は実用上問題にならないため、超電導式
永久電流スイッチは併用せず、電気的な接続は図2に示
すようになっている。超電導コイルからは複数の電圧リ
ードが引き出されており、それがクエンチ検出器に接続
され超電導コイルのクエンチ発生を、常時、監視してい
る。そして、万一超電導コイルにクエンチが発生したと
きは駆動装置5により永久電流スイッチが開放状態とな
る。なお、図1は実施例の構成の概要を示したもので、
詳細な部分は省略されている。
2により説明する。本実施例はエネルギ蓄積装置の超電
導マグネットに本発明を適用したもので、この場合は機
械式永久電流スイッチに発生する微小な電気抵抗による
永久電流の減衰は実用上問題にならないため、超電導式
永久電流スイッチは併用せず、電気的な接続は図2に示
すようになっている。超電導コイルからは複数の電圧リ
ードが引き出されており、それがクエンチ検出器に接続
され超電導コイルのクエンチ発生を、常時、監視してい
る。そして、万一超電導コイルにクエンチが発生したと
きは駆動装置5により永久電流スイッチが開放状態とな
る。なお、図1は実施例の構成の概要を示したもので、
詳細な部分は省略されている。
【0012】本実施例では機械式永久電流スイッチとし
て真空スイッチを使用し、電流リードには同軸型のもの
を使用している。そして同軸型電流リードの中心導体を
可動側電流リード3として使用し、外周導体を固定側電
流リード4として使用した。可動側電流リード3の上部
は絶縁物を介して駆動装置5の可動軸に固定されてお
り、可動側電流リード3の下部は機械式永久電流スイッ
チの可動極1に電気的機械的に接続されている。したが
って、クライオスタットの外部に設置されている駆動装
置5の動作によってクライオスタット内部に設置されて
いる機械式永久電流スイッチの開閉動作を行わせること
ができる。なお、固定側電流リード4の上部は絶縁物を
介してクライオスタット外壁6に機械的に固定されてお
り、固定側電流リード4の下部は機械式永久電流スイッ
チの固定極2と電気的機械的に接続されている。図では
明示されていないが本実施例の場合は駆動装置5として
スプリングリターン式のエアシリンダを用いており、同
軸型電流リードはガス冷却されている。そして、電流リ
ードに用いた材質は熱侵入を減少させるために熱伝導率
の小さいものを使用し、励磁電源からの通電時およびエ
ネルギ放出時の電流によって過熱せず、かつ機械的な強
度が確保できる断面積としている。
て真空スイッチを使用し、電流リードには同軸型のもの
を使用している。そして同軸型電流リードの中心導体を
可動側電流リード3として使用し、外周導体を固定側電
流リード4として使用した。可動側電流リード3の上部
は絶縁物を介して駆動装置5の可動軸に固定されてお
り、可動側電流リード3の下部は機械式永久電流スイッ
チの可動極1に電気的機械的に接続されている。したが
って、クライオスタットの外部に設置されている駆動装
置5の動作によってクライオスタット内部に設置されて
いる機械式永久電流スイッチの開閉動作を行わせること
ができる。なお、固定側電流リード4の上部は絶縁物を
介してクライオスタット外壁6に機械的に固定されてお
り、固定側電流リード4の下部は機械式永久電流スイッ
チの固定極2と電気的機械的に接続されている。図では
明示されていないが本実施例の場合は駆動装置5として
スプリングリターン式のエアシリンダを用いており、同
軸型電流リードはガス冷却されている。そして、電流リ
ードに用いた材質は熱侵入を減少させるために熱伝導率
の小さいものを使用し、励磁電源からの通電時およびエ
ネルギ放出時の電流によって過熱せず、かつ機械的な強
度が確保できる断面積としている。
【0013】このような構成のエネルギ蓄積装置の超電
導マグネットを永久電流状態にして試験を行ったとこ
ろ、超電導式永久電流スイッチを使用したときのような
永久電流スイッチが原因となるクエンチは発生せず、極
めて安定に動作することが判明した。また、機械式永久
電流スイッチを設置したことによる冷媒(液体ヘリウム)
の蒸発量の増加は観測されず、本発明の目的が十分に達
せられた。さらに、機械式永久電流スイッチの場合は開
放状態のときの抵抗がほぼ無限大となるため、エネルギ
転送時の電圧を高くすることができ、応答性の良いエネ
ルギ蓄積装置とすることができた。
導マグネットを永久電流状態にして試験を行ったとこ
ろ、超電導式永久電流スイッチを使用したときのような
永久電流スイッチが原因となるクエンチは発生せず、極
めて安定に動作することが判明した。また、機械式永久
電流スイッチを設置したことによる冷媒(液体ヘリウム)
の蒸発量の増加は観測されず、本発明の目的が十分に達
せられた。さらに、機械式永久電流スイッチの場合は開
放状態のときの抵抗がほぼ無限大となるため、エネルギ
転送時の電圧を高くすることができ、応答性の良いエネ
ルギ蓄積装置とすることができた。
【0014】このように本実施例によれば冷媒の蒸発す
なわち冷媒への熱侵入の増加なしに機械式永久電流スイ
ッチを操作でき、さらに永久電流スイッチに起因するク
エンチの発生がなく極めて安定に動作するエネルギ蓄積
装置用の超電導マグネットを得ることができる。
なわち冷媒への熱侵入の増加なしに機械式永久電流スイ
ッチを操作でき、さらに永久電流スイッチに起因するク
エンチの発生がなく極めて安定に動作するエネルギ蓄積
装置用の超電導マグネットを得ることができる。
【0015】次に、本発明の第二の実施例を図3および
図4により説明する。本実施例は中心磁場が4テスラの
MRI装置に本発明を適用したもので、この場合は機械
式永久電流スイッチに発生する微小な電気抵抗による永
久電流の減衰は許されないため、熱で動作する超電導式
永久電流スイッチを併用しており、電気的な接続は図4
に示すようになっている。本実施例では大型の超電導コ
イルであるため、万一コイルがクエンチを起こした場合
に放出されるエネルギが大きいので、常に電流リードを
接続しておきエネルギの大部分をクライオスタット外部
の保護抵抗で消費させるようになっている。超電導コイ
ルからは複数の電圧リードが引き出されており、それが
クエンチ検出器に接続され超電導コイルのクエンチ発生
を常時監視している。そして、万一超電導コイルにクエ
ンチが発生したときは、駆動装置5により機械式永久電
流スイッチを開放状態とすると同時に、超電導式永久電
流スイッチのヒータに電流を流して加熱し開放状態とす
る。なお、図3は本実施例の構成の概要を示したもの
で、詳細な部分は省略されている。
図4により説明する。本実施例は中心磁場が4テスラの
MRI装置に本発明を適用したもので、この場合は機械
式永久電流スイッチに発生する微小な電気抵抗による永
久電流の減衰は許されないため、熱で動作する超電導式
永久電流スイッチを併用しており、電気的な接続は図4
に示すようになっている。本実施例では大型の超電導コ
イルであるため、万一コイルがクエンチを起こした場合
に放出されるエネルギが大きいので、常に電流リードを
接続しておきエネルギの大部分をクライオスタット外部
の保護抵抗で消費させるようになっている。超電導コイ
ルからは複数の電圧リードが引き出されており、それが
クエンチ検出器に接続され超電導コイルのクエンチ発生
を常時監視している。そして、万一超電導コイルにクエ
ンチが発生したときは、駆動装置5により機械式永久電
流スイッチを開放状態とすると同時に、超電導式永久電
流スイッチのヒータに電流を流して加熱し開放状態とす
る。なお、図3は本実施例の構成の概要を示したもの
で、詳細な部分は省略されている。
【0016】本実施例では、機械式永久電流スイッチと
して真空スイッチを使用しており、スイッチの駆動は可
動側電流リード3の動きをリンク機構によって機械式永
久電流スイッチの可動極側に伝えることによって行って
いる。なお、機械式永久電流スイッチの固定極側は内側
液体ヘリウム容器(コイルボビン)に電気的に絶縁した
状態で固定してある。また、リンク機構は機械的な動き
を伝えるだけでなく、電流も通電できるようにしてあ
る。さらに、可動側電流リード3および固定側電流リー
ド4はガス冷却されている。そして、これに用いる材質
は熱侵入を減少させるために熱伝導率の小さいものを使
用し、励磁電源からの通電時およびエネルギ放出時の電
流によって過熱せず、かつ機械的な強度が確保できる断
面積としている。
して真空スイッチを使用しており、スイッチの駆動は可
動側電流リード3の動きをリンク機構によって機械式永
久電流スイッチの可動極側に伝えることによって行って
いる。なお、機械式永久電流スイッチの固定極側は内側
液体ヘリウム容器(コイルボビン)に電気的に絶縁した
状態で固定してある。また、リンク機構は機械的な動き
を伝えるだけでなく、電流も通電できるようにしてあ
る。さらに、可動側電流リード3および固定側電流リー
ド4はガス冷却されている。そして、これに用いる材質
は熱侵入を減少させるために熱伝導率の小さいものを使
用し、励磁電源からの通電時およびエネルギ放出時の電
流によって過熱せず、かつ機械的な強度が確保できる断
面積としている。
【0017】このような構成のMRI装置の長時間試験
を行ったところ、超電導式永久電流スイッチを単独で使
用していたときのような、稀に発生する永久電流スイッ
チを原因とするクエンチは全く発生せず、極めて安定に
動作することが判明した。また、機械式永久電流スイッ
チを設置したことによる冷媒(液体ヘリウム)の蒸発量
の増加は観測されず、本発明の目的が十分に達せられ
た。
を行ったところ、超電導式永久電流スイッチを単独で使
用していたときのような、稀に発生する永久電流スイッ
チを原因とするクエンチは全く発生せず、極めて安定に
動作することが判明した。また、機械式永久電流スイッ
チを設置したことによる冷媒(液体ヘリウム)の蒸発量
の増加は観測されず、本発明の目的が十分に達せられ
た。
【0018】以上、二つの実施例について説明したが、
第一の実施例の場合に、長時間連続して磁場を発生させ
ておく必要がある場合は、第二の実施例と同様に超電導
式永久電流スイッチを併用してもよい。また、電流リー
ドとして同軸型のものを使用したが、機械式永久電流ス
イッチの固定極2をクライオスタット外壁6に対して位
置的に確実に固定することができれば、個別の電流リー
ドでもよい。二つの実施例ではいずれもガス冷却の電流
リードを使用したが、電流リードの材質の選定や断面積
の最適化あるいは冷凍機による冷却などによって、熱侵
入量が他からの熱侵入量に比べて極めて小さくすること
ができる場合はガス冷却は必要ではなくなる。また、機
械式永久電流スイッチとして真空スイッチを用いたが、
接触不良を起こす恐れのないものであればどのような型
式のスイッチを用いてもよい。さらに、二つの実施例で
は駆動装置5としてエアシリンダを用いたが、これに限
られるものではなく、電磁式,モータ式,電磁反発式な
ど機械的に可動側電流リード3を動かすことができるも
のであればどのような型式のものでもよい。
第一の実施例の場合に、長時間連続して磁場を発生させ
ておく必要がある場合は、第二の実施例と同様に超電導
式永久電流スイッチを併用してもよい。また、電流リー
ドとして同軸型のものを使用したが、機械式永久電流ス
イッチの固定極2をクライオスタット外壁6に対して位
置的に確実に固定することができれば、個別の電流リー
ドでもよい。二つの実施例ではいずれもガス冷却の電流
リードを使用したが、電流リードの材質の選定や断面積
の最適化あるいは冷凍機による冷却などによって、熱侵
入量が他からの熱侵入量に比べて極めて小さくすること
ができる場合はガス冷却は必要ではなくなる。また、機
械式永久電流スイッチとして真空スイッチを用いたが、
接触不良を起こす恐れのないものであればどのような型
式のスイッチを用いてもよい。さらに、二つの実施例で
は駆動装置5としてエアシリンダを用いたが、これに限
られるものではなく、電磁式,モータ式,電磁反発式な
ど機械的に可動側電流リード3を動かすことができるも
のであればどのような型式のものでもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、冷媒の蒸発量の増加な
しに機械式永久電流スイッチを設置することができるの
で、極めて安定に動作する永久電流状態で使用する超電
導装置を得ることができる。
しに機械式永久電流スイッチを設置することができるの
で、極めて安定に動作する永久電流状態で使用する超電
導装置を得ることができる。
【図1】本発明の第一の実施例の断面図。
【図2】本発明の第一の実施例の回路図。
【図3】本発明の第二の実施例の構成を示す説明図。
【図4】本発明の第二の実施例の回路図。
1…可動極、2…固定極、3…可動側電流リード、4…
固定側電流リード、5…駆動装置、6…クライオスタッ
ト外壁。
固定側電流リード、5…駆動装置、6…クライオスタッ
ト外壁。
Claims (4)
- 【請求項1】超電導巻線,機械式永久電流スイッチおよ
び電流リード等から構成される超電導装置において、前
記機械式永久電流スイッチの操作用ロッドとして、前記
電流リードを使用することを特徴とする超電導装置。 - 【請求項2】請求項1の前記機械式永久電流スイッチ
に、超電導式永久電流スイッチが並列に接続された超電
導装置。 - 【請求項3】請求項1または2の前記超電導装置を用い
たエネルギ蓄積装置。 - 【請求項4】請求項2の前記超電導装置を用いた核磁気
共鳴断層画像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5133165A JPH06350148A (ja) | 1993-06-03 | 1993-06-03 | 永久電流超電導装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5133165A JPH06350148A (ja) | 1993-06-03 | 1993-06-03 | 永久電流超電導装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06350148A true JPH06350148A (ja) | 1994-12-22 |
Family
ID=15098210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5133165A Pending JPH06350148A (ja) | 1993-06-03 | 1993-06-03 | 永久電流超電導装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06350148A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004079831A1 (ja) * | 2003-03-06 | 2004-09-16 | Central Japan Railway Company | 超電導磁石装置 |
US7567156B2 (en) * | 2005-07-26 | 2009-07-28 | Bruker Biospin Gmbh | Superconducting magnet configuration with switch |
KR101309956B1 (ko) * | 2010-12-30 | 2013-09-17 | 정윤도 | 초전도 마그넷을 이용한 태양 에너지 저장 시스템 |
JP2015512146A (ja) * | 2012-02-02 | 2015-04-23 | シーメンス ピーエルシー | 機械式超伝導スイッチ |
JPWO2015111201A1 (ja) * | 2014-01-27 | 2017-03-23 | 株式会社日立製作所 | 超電導磁石装置 |
WO2018176685A1 (zh) * | 2017-03-31 | 2018-10-04 | 浙江陆特能源科技股份有限公司 | 同轴套管超导装置 |
CN113949037A (zh) * | 2020-07-15 | 2022-01-18 | 中国航天科工飞航技术研究院(中国航天海鹰机电技术研究院) | 失超保护电路及电磁弹射超导磁体 |
-
1993
- 1993-06-03 JP JP5133165A patent/JPH06350148A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN100413110C (zh) * | 2003-03-06 | 2008-08-20 | 东海旅客铁道株式会社 | 超导磁铁装置 |
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DE102005034837B4 (de) * | 2005-07-26 | 2017-12-21 | Bruker Biospin Gmbh | Supraleitende Magnetanordnung mit Schalter |
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JPWO2015111201A1 (ja) * | 2014-01-27 | 2017-03-23 | 株式会社日立製作所 | 超電導磁石装置 |
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CN113949037A (zh) * | 2020-07-15 | 2022-01-18 | 中国航天科工飞航技术研究院(中国航天海鹰机电技术研究院) | 失超保护电路及电磁弹射超导磁体 |
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