JPH07106635B2

JPH07106635B2 - 印刷機のシリンダまたはローラ洗浄装置の洗浄布識別装置

Info

Publication number: JPH07106635B2
Application number: JP3070736A
Authority: JP
Inventors: 瑛原; 康夫曽根
Original assignee: ボールドウィンプリンティングコントロールズリミテッド
Priority date: 1991-04-03
Filing date: 1991-04-03
Publication date: 1995-11-15
Anticipated expiration: 2010-11-15
Also published as: JPH04329141A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、印刷機のシリンダま
たはローラ洗浄装置に係り、特に洗浄対象であるシリン
ダまたはローラ（以下「シリンダ等」という）に適合し
た洗浄布を誤りなく装着するのに好適な洗浄布識別装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】洗浄布供給ロールと洗浄布巻取ロールと
の間に懸架された洗浄布を、押圧手段により印刷機のシ
リンダ等に押付けて該表面の汚れを清拭する自動洗浄装
置が各種提案され、実用化されている。例えば、特公昭
５６−３７０６８号公報、特公昭５６−３７０６９号公
報、特公平２−３３３０６号公報に記載されている。

【０００３】この種の自動洗浄装置の一例について、そ
の構成を図４により説明する。図において、印刷機シリ
ンダの一つであるブランケット胴５０は、その胴表面の
インキや紙粉等の汚れを拭き取って清浄にする自動洗浄
装置のクロスユニット６０を備えている。クロスユニッ
ト６０は洗浄布６４を供給する洗浄布供給ロール６１お
よび使用済みの洗浄布を巻き取る洗浄布巻取ロール６３
がフレーム６６に回転自在に取り付けられている。この
洗浄布供給ロール６１と洗浄布巻取ロール６３間に懸架
される洗浄布６４は、押圧パッド６２によりブランケッ
ト胴５０の表面に対し、圧接または離脱される。この押
圧パッド６２は、図示しないアクチュエータにより上記
作動が行われるように構成されており、通常の印刷時に
おいてはブランケット胴の表面５１より離脱している。

【０００４】洗浄時におけるブランケット胴は、緩動速
度（通常印刷時よりも遅い速度）で矢印５２の方向に回
転される。押圧パッドは、洗浄開始の信号により矢印ａ
の方向に移動され、ブランケット胴の表面に洗浄布を押
し当てて汚れを拭き取る。この洗浄布は、押圧パッドの
前でスプレイ装置（図示せず）により溶剤で湿潤され
る。また洗浄布は、洗浄布巻取ロールの駆動によって連
続的または間欠的に送られる。洗浄終了後に押圧パッド
を矢印ｂの方向に移動させて、ブランケット胴の表面か
ら洗浄布を離脱させ、洗浄布巻取ロールの巻取り動作を
停止して洗浄作業は終了する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、印刷機のブ
ランケット胴、圧胴等のシリンダ類及びインキローラ，
ガイドローラ等のローラ類の洗浄には最適な洗浄布およ
び洗浄液が開発されており、それらが自動洗浄装置に用
いられている。この場合、使用される洗浄布は洗浄対象
であるシリンダ等によって夫々異なっている。しかし、
洗浄布を供給するロールの形状，構造が同じであるため
に、しばしば洗浄布の誤用が発生し、トラブルを起して
いる。本発明の目的は、シリンダ等の洗浄対象に適合し
た洗浄布の補給を正確に行うことができる印刷機のシリ
ンダまたはローラ洗浄装置の洗浄布識別装置を提供する
ことである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の本発明に係る洗浄布識別装置は洗浄布ロ
ールから繰り出される洗浄布を、押圧手段によりシリン
ダまたはローラの外周に押し付けて、前記シリンダまた
はローラ表面を洗浄する洗浄装置において、前記洗浄布
ロールの端面またはロール軸に設けられた、前記シリン
ダまたはローラの洗浄に対する洗浄布の適否を表す属性
を有する識別体と、該識別体から洗浄布の属性を検出す
るセンサと、該センサで検出された洗浄布の属性に基づ
いて適否を識別する手段と、前記洗浄布の適が識別され
たとき前記洗浄装置の洗浄動作を可能な状態にする信号
を出力する手段とを具備する構成にある。好ましくは識
別体が着色体、磁気記録媒体および光学的読取り可能な
記録媒体で形成され、洗浄布の適否を読み取った電気信
号により識別することを特徴とする。

【０００７】

【作用】洗浄布の交換時に洗浄布供給ロールの識別体か
ら検出される洗浄布の属性を基に洗浄布の適否判定がな
される。不適合の洗浄布の場合は洗浄動作を開始できな
い状態にし、また適合する洗浄布の場合は洗浄動作を可
能な状態にするための信号を出力することにより、洗浄
対象に対して不適合な洗浄布によって洗浄動作が行われ
ることがなくなる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１はシリンダ等の洗浄装置における洗浄布識別
装置の構成が示されている。洗浄布供給ロール１は、洗
浄布２幅より長い洗浄布軸３に洗浄布が巻回されてお
り、この洗浄布軸３を洗浄装置のフレーム４に設けられ
た軸受５に回転自在に支持される。洗浄布２から突出し
た軸部３ａの外周には金属箔やフィルム等のバンド６が
巻かれている。このバンド６は洗浄布２が当該シリンダ
等の洗浄に適したものであるか否かを識別するための識
別体を構成している。例えば、バンド６は着色体で形成
され、この色を検知することによって洗浄布の属性が識
別される。洗浄装置には、図４に示すように、洗浄布の
属性を検出するためのセンサ８が配置されている。セン
サ８はブラケット７によりフレーム４に取り付けられて
いる。

【０００９】洗浄布の交換によって新しい洗浄布供給ロ
ールが装着されると、センサは識別体を検知し、このセ
ンサ出力から洗浄布の識別が行われる。洗浄布の不適が
判定されると、洗浄動作の開始ができないようにロッ
ク、例えばスタートボタンを受け付けなくし、同時に作
業者に対して洗浄布が間違って装着されていることをブ
ザーやランプにより報知される。また洗浄布の適が判定
されると、洗浄動作が可能な状態になるため、スタート
ボタンの押しにより洗浄が開始される。

【００１０】次に洗浄布識別装置の他の実施例を図２に
より説明する。本洗浄布識別装置は、洗浄布幅と同じ長
さの洗浄布軸をもつ洗浄布供給ロールに適用されている
ことを特徴とする。図において、洗浄布供給ロール１１
は、洗浄布１２幅と同じ長さ洗浄布軸１３に洗浄布が巻
回されており、この洗浄布軸端に係合される支持軸１３
ａを介して洗浄装置のフレーム４に設けられた軸受５に
回転自在に支持される。支持軸１３ａは少なくとも洗浄
布軸端面の外周部分が露出されるような外形寸法のもの
が用いられる。特に洗浄布軸１３をパイプで構成した場
合は、パイプ内に支持軸１３ａが挿入され、その一部が
パイプに係合されて洗浄布供給ロール１１を支持するよ
うに構成される。

【００１１】洗浄布軸端には、図２ｂに示すように、２
ケ所に所定の深さの切欠き部１７が設けられている。こ
の洗浄布軸の端面１６は洗浄布を識別するための着色等
の識別体が設けられている。一方支持軸の外周には洗浄
布軸の切欠き部１７に嵌入される突出部１５が設けられ
ている。洗浄布供給ロール１１を装着する際には、ロー
ル両端の洗浄布軸１３の切欠き部１７に支持軸の突出部
１５を一致させて嵌め込み、この支持軸を洗浄装置のフ
レーム４に設けられた軸受５に嵌め込んで取り付ける。
フレーム４にはブラケツト７を介して洗浄布軸の軸端１
６の識別体を検出するためのセンサ８が配置されてい
る。洗浄布の交換によって新しい洗浄布供給ロールが装
着されると、センサは洗浄布軸に設けられた識別体を検
知し、このときのセンサ出力から洗浄布が被洗浄シリン
ダの洗浄に適しているか否かの識別が行われる。洗浄布
の適否に応じて上記同様に洗浄動作を制御する。

【００１２】次に洗浄布識別装置の他の実施例を図３に
より説明する。図２に示す洗浄布識別装置において、卷
装された洗浄布自体で形成される洗浄布供給ロールの端
面に識別体２６を設けたことを特徴とするものである。
このような構成を採用することにより、洗浄布の属性を
容易に識別することができる。なお、洗浄布軸は、例え
ば紙パイプ、金属パイプ、プラスチックパイプによって
構成されている。上記実施例では、識別体として着色体
を用いているが、その他の形態として磁気的または光学
的に読取り可能な記録媒体、例えば磁気記録媒体やバー
コードの印刷物を適用することもできる。この場合、洗
浄布の属性は磁気的または光学的に読み取って得られる
電気信号から識別するよう回路構成される。また識別体
は洗浄布供給ロールの端面に貼ったり、あるいは洗浄布
供給ロールの端面に直に着色したり、印刷する構成とし
ても良い。洗浄布の属性を読み取った電気信号により識
別する。本発明の洗浄布識別装置は、ロール状に卷装さ
れた洗浄布を供給する方式のすべての自動洗浄装置に適
用できる。

【００１３】

【発明の効果】上述のように、本発明によれば、洗浄布
供給ロールに洗浄布の属性を表す識別体を設け、この識
別体から検出される属性情報を基に洗浄布の適否判定
し、この結果により洗浄動作の開始を制御する構成とし
たので、洗浄対象としてシリンダまたはローラの最適な
洗浄布による洗浄が可能となり、洗浄布の誤用によるト
ラブルが防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る印刷機のシリンダまたはローラの
洗浄布検知装置を示し、（ａ）は構成図、（ｂ）はＡー
Ａ矢視図である。

【図２】本発明の他の実施例を示し、（ａ）は構成図、
（ｂ）はＢーＢ矢視図である。

【図３】本発明の他の実施例を示し、（ａ）は構成図、
（ｂ）はＣーＣ矢視図である。

【図４】印刷機のシリンダまたはローラの自動洗浄装置
の概略構成図である。

【符号の説明】

１，１１洗浄布供給ロール２，１２洗浄布３，１３洗浄布軸４フレーム５軸受６，１６，２６識別体８，１８センサ１３ａ支持軸１７切欠き部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洗浄布ロールから繰り出される洗浄布
を、押圧手段によりシリンダまたはローラの外周に押し
付けて、前記シリンダまたはローラ表面を洗浄する洗浄
装置において、前記洗浄布ロールの端面またはロール軸に設けられた、
前記シリンダまたはローラの洗浄に対する前記洗浄布の
適否を表す属性を有する識別体と、該識別体から洗浄布の属性を検出するセンサと、該センサで検出された洗浄布の属性に基づいて適否を識
別する手段と、前記洗浄布の適が識別されたとき前記洗浄装置の洗浄動
作を可能な状態にする信号を出力する手段と、を具備する印刷機のシリンダまたはローラ洗浄装置の洗
浄布識別装置。
【請求項２】上記識別体は着色体で形成され、洗浄布
の属性を色により識別することを特徴とする請求項１記
載の印刷機のシリンダまたはローラ洗浄装置の洗浄布識
別装置。
【請求項３】上記識別体は磁気記録媒体で形成され、
洗浄布の属性を磁気的に読み取った電気信号により識別
することを特徴とする請求項１記載の印刷機のシリンダ
またはローラ洗浄装置の洗浄布識別装置。
【請求項４】上記識別体は光学読取り可能な記録媒体
で形成され、洗浄布の属性を光学的に読み取った電気信
号により識別することを特徴とする請求項１記載の印刷
機のシリンダまたはローラ洗浄装置の洗浄布識別装置。