JPH07106617B2 - 軟質基材用転写箔及びそれを用いた転写方法 - Google Patents
軟質基材用転写箔及びそれを用いた転写方法Info
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- JPH07106617B2 JPH07106617B2 JP25894590A JP25894590A JPH07106617B2 JP H07106617 B2 JPH07106617 B2 JP H07106617B2 JP 25894590 A JP25894590 A JP 25894590A JP 25894590 A JP25894590 A JP 25894590A JP H07106617 B2 JPH07106617 B2 JP H07106617B2
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、靴、鞄等の表面が軟らかい軟質基材への転写
を可能とする転写箔、及びそれを用いた転写方法に関す
るものである。
を可能とする転写箔、及びそれを用いた転写方法に関す
るものである。
（従来技術・発明が解決しようとする課題） 従来、発泡塩ビ（靴・鞄等の甲皮）等の軟らかい物表面
への絵付けは、シルクスクリーンによる直印刷によって
行われていた。しかしながら上記方法においては、イン
キの乾燥に時間がかかり生産性があがらない。溶剤を使
用するため作業条件が悪いといった課題があった。
への絵付けは、シルクスクリーンによる直印刷によって
行われていた。しかしながら上記方法においては、イン
キの乾燥に時間がかかり生産性があがらない。溶剤を使
用するため作業条件が悪いといった課題があった。
また、上記課題を解決すべく転写により絵付けを施そう
とすると、被転写体表面が発泡塩ビ等で軟らかいため、
強い転写圧を付与すると転写時に軟質基材の表面を損傷
したり、また逆に転写圧を弱くすると転写絵柄の密着不
良により剥離し易い等の課題を有していた。
とすると、被転写体表面が発泡塩ビ等で軟らかいため、
強い転写圧を付与すると転写時に軟質基材の表面を損傷
したり、また逆に転写圧を弱くすると転写絵柄の密着不
良により剥離し易い等の課題を有していた。
本発明は、表面が軟らかい軟質基材への絵付けを行うこ
とを可能とする転写箔を開示することにより、生産性に
優れ、作業条件を良好に保つことを可能とすることを目
的とする。
とを可能とする転写箔を開示することにより、生産性に
優れ、作業条件を良好に保つことを可能とすることを目
的とする。
（課題を解決するための手段） 本発明は、上記課題を解決しようとするものであって、
請求項１記載の軟質基材用転写箔は、基材層に、ニトロ
セルロースから成る剥離層、塩ビー酢ビコポリマー・ウ
レタン樹脂混合体を主成分とする発色接着層を順次設け
たことを特徴とする。
請求項１記載の軟質基材用転写箔は、基材層に、ニトロ
セルロースから成る剥離層、塩ビー酢ビコポリマー・ウ
レタン樹脂混合体を主成分とする発色接着層を順次設け
たことを特徴とする。
請求項２記載の転写方法は、軟表面を有する基材へ転写
する方法において、請求項１記載の転写箔を用い、刻印
転写法により転写することを特徴とする。
する方法において、請求項１記載の転写箔を用い、刻印
転写法により転写することを特徴とする。
本発明を図面に基づいて具体的に説明する。まず第１図
に示すように基材層（１）の片面に剥離層（２）、発色
接着層（３）を順次積層した構成である。
に示すように基材層（１）の片面に剥離層（２）、発色
接着層（３）を順次積層した構成である。
基材層（１）としては、一般的な転写箔に使用されるフ
ィルムでよく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレート等が用いられ、厚さは12ミクロン
〜50ミクロンのものが用いられる。
ィルムでよく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレート等が用いられ、厚さは12ミクロン
〜50ミクロンのものが用いられる。
剥離層（２）に用いる樹脂としては、転写時の剥離の軽
さ及びバリのでにくさにより、ニトロセルロース樹脂が
最適である。この樹脂中にバリを減少させる目的で、平
均２次粒径10ミクロン以下のシリカ微粉末を対樹脂比50
％以下の量添加することができる。樹脂に対する添加量
が50％以上の場合、または平均２次粒径10ミクロン以上
の場合、どちらも製造上の問題がある。通常この層はグ
ラビア塗工により形成されるが、上記の条件の場合、ワ
ニスの流動性が悪くなり、正常な塗工がなされない。ま
た、この主樹脂中に剥離強度を重くするために、ポリエ
ステル樹脂を30％以下添加することがある。これは、主
樹脂のみにおいては、剥離が軽すぎる時にこの方法を用
いる。30％以上の添加は、剥離強度が高くなりすぎ剥離
できなくなる。また、摩擦堅牢度を向上させる目的で該
剥離層中にポリエチレンワックスを０〜50％（対主樹脂
比）添加することができる。添加量の制限は塗工上の問
題で、50％以上の添加は正常な塗工を阻害する。また可
塑剤として、アルキッド、ポリアミド、DOP等を用いる
こともできる。通常該剥離層の厚みは、0.3〜３ミクロ
ンが好適である。
さ及びバリのでにくさにより、ニトロセルロース樹脂が
最適である。この樹脂中にバリを減少させる目的で、平
均２次粒径10ミクロン以下のシリカ微粉末を対樹脂比50
％以下の量添加することができる。樹脂に対する添加量
が50％以上の場合、または平均２次粒径10ミクロン以上
の場合、どちらも製造上の問題がある。通常この層はグ
ラビア塗工により形成されるが、上記の条件の場合、ワ
ニスの流動性が悪くなり、正常な塗工がなされない。ま
た、この主樹脂中に剥離強度を重くするために、ポリエ
ステル樹脂を30％以下添加することがある。これは、主
樹脂のみにおいては、剥離が軽すぎる時にこの方法を用
いる。30％以上の添加は、剥離強度が高くなりすぎ剥離
できなくなる。また、摩擦堅牢度を向上させる目的で該
剥離層中にポリエチレンワックスを０〜50％（対主樹脂
比）添加することができる。添加量の制限は塗工上の問
題で、50％以上の添加は正常な塗工を阻害する。また可
塑剤として、アルキッド、ポリアミド、DOP等を用いる
こともできる。通常該剥離層の厚みは、0.3〜３ミクロ
ンが好適である。
発色接着層に用いる樹脂としては、被転写体である軟質
基材への接着性、及び凹凸を付与するために行うウェル
ダー加工、熱ロールによるエンボス加工等の後加工に対
するインキの伸びに優れたものが良く、塩ビ・酢ビコポ
リマーとウレタン樹脂の混合体を用いる。また、この層
中に剥離層と同様、摩擦堅牢度の向上とバリの減少の目
的でポリエチレンワックス及びシリカ微粉末を添加する
ことができる。通常この層は、１〜10ミクロンの厚さが
好適である。
基材への接着性、及び凹凸を付与するために行うウェル
ダー加工、熱ロールによるエンボス加工等の後加工に対
するインキの伸びに優れたものが良く、塩ビ・酢ビコポ
リマーとウレタン樹脂の混合体を用いる。また、この層
中に剥離層と同様、摩擦堅牢度の向上とバリの減少の目
的でポリエチレンワックス及びシリカ微粉末を添加する
ことができる。通常この層は、１〜10ミクロンの厚さが
好適である。
被転写体である軟質基材は、人工，合成皮革，天然皮を
使った製品が良く、材質は発泡塩ビ、発泡ウレタン、天
然皮等から成り、靴、鞄等が可能である。
使った製品が良く、材質は発泡塩ビ、発泡ウレタン、天
然皮等から成り、靴、鞄等が可能である。
転写方法は、第２図に示す様な装置を用いてアップダウ
ン法により行う。この転写装置は、上下動可能な可動盤
（10）下部に加熱機構を有する刻印部（11）が設けられ
ている加熱圧着部（12）と、該加熱圧着部（12）の下方
に送りリール（13）及び巻取りリール（14）により保持
されている本発明の転写箔（15）を介して、設けられて
おり被転写体（17）を支持する支持テーブル（16）から
成るものである。転写は、被転写体（17）を支持テーブ
ル（16）の略中央に配置し、刻印部（11）を110〜150℃
に加熱しつつ、加熱圧着部（12）を降下させ、10〜30kg
f/cm2の転写圧で、転写箔（15）を被転写体（17）に0.5
〜３秒間圧着することにより行う。
ン法により行う。この転写装置は、上下動可能な可動盤
（10）下部に加熱機構を有する刻印部（11）が設けられ
ている加熱圧着部（12）と、該加熱圧着部（12）の下方
に送りリール（13）及び巻取りリール（14）により保持
されている本発明の転写箔（15）を介して、設けられて
おり被転写体（17）を支持する支持テーブル（16）から
成るものである。転写は、被転写体（17）を支持テーブ
ル（16）の略中央に配置し、刻印部（11）を110〜150℃
に加熱しつつ、加熱圧着部（12）を降下させ、10〜30kg
f/cm2の転写圧で、転写箔（15）を被転写体（17）に0.5
〜３秒間圧着することにより行う。
（作用） 基材層と適度な剥離性をもった樹脂を剥離層に、また伸
びがよく、発泡塩ビと接着性のある樹脂を、発色接着層
に用いることよって、靴や鞄の甲皮として使われる発泡
塩ビへの絵付けを、転写により行うことが可能となっ
た。
びがよく、発泡塩ビと接着性のある樹脂を、発色接着層
に用いることよって、靴や鞄の甲皮として使われる発泡
塩ビへの絵付けを、転写により行うことが可能となっ
た。
（実施例） 厚さ25ミクロンのポリエチレンテレフタレートフィルム
の表面に表１の組成物を１ミクロン、その上に表２の組
成物を３ミクロン積層し、転写箔を作成した。この転写
箔を用いて第２図に図示したアップダウン転写機にて、
温度120℃、転写圧20kgf/cm2、２秒の条件で、発泡塩ビ
被転写基材に転写して、ウェルダー加工したところ、転
写層のひびわれもなく、シルクスクリーン印刷したもの
と同等の表面物性を持った製品が得られた。
の表面に表１の組成物を１ミクロン、その上に表２の組
成物を３ミクロン積層し、転写箔を作成した。この転写
箔を用いて第２図に図示したアップダウン転写機にて、
温度120℃、転写圧20kgf/cm2、２秒の条件で、発泡塩ビ
被転写基材に転写して、ウェルダー加工したところ、転
写層のひびわれもなく、シルクスクリーン印刷したもの
と同等の表面物性を持った製品が得られた。
（発明の効果） 発泡塩ビ用の低圧にて転写でき、また刻印押しにて
バリのない転写箔をえることができた。
バリのない転写箔をえることができた。
従来スクリーン印刷によって行っていた発泡塩ビへ
の絵付けを、刻印による転写に置き換えることができ、
生産性の向上及び作業条件の良化（無溶剤化）をもたら
した。
の絵付けを、刻印による転写に置き換えることができ、
生産性の向上及び作業条件の良化（無溶剤化）をもたら
した。
第１図は、本発明の転写箔の断面図、第２図は転写に用
いる装置の説明図である。 １……基材層 ２……剥離層 ３……発色接着層
いる装置の説明図である。 １……基材層 ２……剥離層 ３……発色接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椎名 義明 東京都台東区台東１丁目５番１号 凸版印 刷株式会社内 審査官 内田 淳子
Claims (2)
- 【請求項１】基材層に、ニトロセルロースから成る剥離
層、塩ビー酢ビコポリマー・ウレタン樹脂混合体を主成
分とする発色接着層を順次設けたことを特徴とする軟質
基材用転写箔。 - 【請求項２】軟表面を有する基材へ転写する方法におい
て、請求項１記載の転写箔を用い、刻印転写法により転
写することを特徴とする軟質基材への転写方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25894590A JPH07106617B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 軟質基材用転写箔及びそれを用いた転写方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25894590A JPH07106617B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 軟質基材用転写箔及びそれを用いた転写方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04135845A JPH04135845A (ja) | 1992-05-11 |
| JPH07106617B2 true JPH07106617B2 (ja) | 1995-11-15 |
Family
ID=17327220
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25894590A Expired - Lifetime JPH07106617B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 軟質基材用転写箔及びそれを用いた転写方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07106617B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109313962A (zh) * | 2016-06-10 | 2019-02-05 | 日东电工株式会社 | 透明导电性薄膜及触摸面板 |
-
1990
- 1990-09-28 JP JP25894590A patent/JPH07106617B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109313962A (zh) * | 2016-06-10 | 2019-02-05 | 日东电工株式会社 | 透明导电性薄膜及触摸面板 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04135845A (ja) | 1992-05-11 |
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