JPH07106123A - 磁界発生装置及び磁気ひずみ測定装置 - Google Patents

磁界発生装置及び磁気ひずみ測定装置

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JPH07106123A
JPH07106123A JP27764493A JP27764493A JPH07106123A JP H07106123 A JPH07106123 A JP H07106123A JP 27764493 A JP27764493 A JP 27764493A JP 27764493 A JP27764493 A JP 27764493A JP H07106123 A JPH07106123 A JP H07106123A
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JP
Japan
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coil
sample
magnetic
magnetostriction
magnetic field
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Application number
JP27764493A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Tsuboi
淨 坪井
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Iwatsu Electric Co Ltd
Original Assignee
Iwatsu Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反磁界の影響をできるだけ除去した磁界発生
装置を提供する。 【構成】 円筒状に導体の線材を巻回して構成するコイ
ル2を備える磁界発生装置である。コイル2の巻回方向
の単位長さ当たりの巻き数が、コイル2の巻回方向の両
端部に移るにしたがってほぼ指数関数的に増加するよう
に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、円筒状に導体の線材
を巻回して構成するコイルを用いた磁界発生装置及びこ
れを用いた磁気ひずみ測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄、鋼などの磁性体は、定常状態では、
その最小磁石である針状磁区は不規則に配列されてい
て、磁性を示さないが、この磁性体が磁界内に置かれる
と、針状磁区が磁界の方向に沿って整列することにより
磁性体が磁化されて磁石になる。このとき、磁性体に
は、磁気ひずみが生じることが知られている。したがっ
て、磁性体が交番磁界に置かれると、磁気ひずみのた
め、磁性体が振動をすることになる。
【0003】この磁性体の磁気ひずみによる振動は、次
のようにして生じると考えられている。磁性体の磁化
は、これが置かれる磁界の方向に応じて変わる。このた
め、磁性体を、図12Aに示すような交番磁界中に置く
と、この交番磁界の繰り返し周波数の2倍の繰り返し
で、磁性体の磁化の方向が反転する。この磁化の方向の
反転の際、それぞれ針状磁区101は、図12Bに示す
ようにして回転して、その磁極を反転する。
【0004】図12Bから理解されるように、この針状
磁区の反転に伴い、針状磁区が横位置のときと、縦位置
のときが生じるが、針状磁区は、磁性体の最小組織(結
晶)と考えられるので、これらの位置変化により、磁性
体にひずみが生じると考えられる。磁区の回転は、磁界
が交番することにより生じるので、交番磁界に置かれた
磁性体の磁気ひずみは、交番磁界の繰り返し周波数の2
倍の周波数を基本とする振動ひずみとなる。
【0005】従来、この磁性体の磁気ひずみを測定する
方法としては、次のような方法が用いられていた。すな
わち、この方法は、図13に示すように、磁性体を偏平
薄型にして作成した試料102に、傾斜を持たせた鏡1
03を貼り、この鏡付きの試料を、図中点線で示すよう
に、円筒状に導体線材を巻回したコイル(ソレノイドコ
イル)107の内部空間内の置く。
【0006】そして、このコイル107には、交番電流
を流して交番磁界(交番磁束φ)を発生させ、試料10
2に磁気ひずみを生じさせる。この場合、コイル107
は、一般に、巻回方向の単位長さ当たり、等しい巻き数
で均等に巻回されている。
【0007】この状態で、試料102に張り付けられて
いる鏡103に対して光源104から光ビーム105を
照射し、その反射光を受光部106で受光して、磁気ひ
ずみ振動の大きさを測定する。その測定原理は、図13
に示すように、磁性体試料102に貼着された鏡103
にビーム105が入射したとき、その反射光は、磁気ひ
ずみ量に応じた広がり角θを有することを利用するもの
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、上述
のような磁気ひずみ測定装置においては、交番磁界を発
生させるコイル107は、磁性体試料102が収容され
る空間内に、コイル巻回方向に平行な磁束を発生させる
ようにすることが、印加磁束と磁気ひずみとの関係を正
確に測定するために重要である。
【0009】しかしながら、ソレノイドコイルの場合、
図13に示すように、その内部空間のコイル巻回方向の
中央部では、磁束φは平行になっているが、コイル両端
近傍においては、反磁界の影響を受けるため、図示のよ
うに、曲線状になってしまい、平行磁束にならない。
【0010】このため、従来は、ソレノイドコイル10
7の巻回方向の長さを、磁性体試料102の長さに対し
て十分に長くして、磁性体試料102の部分では、磁束
は、すべて平行磁束になるようにしている。しかし、こ
のように、コイル107の巻回方向の長さを長くする
と、磁気ひずみ測定装置が大型化してしまう問題があ
る。
【0011】この発明は、以上の点に鑑み、小型化が可
能な磁界発生装置を提供することを第1の目的とする。
また、この発明は、第1の目的を達成した磁界発生装置
を用いて、従来よりさらに小さい磁気ひずみを正確に測
定できるようにする磁気ひずみ測定装置を提供すること
を第2の目的とする。
【0012】すなわち、磁性体の磁気ひずみによる振動
は、モータや変圧器において、うなり音となって現れた
りして、種々の不都合を生じる。このため、できるだ
け、この磁気ひずみが小さい材料が望まれており、その
開発が進んでいる。そして、最近では、磁気ひずみの量
が、1m当たり、10-7〜10-9m程度にまで、押さえ
られた材料の誕生の可能性が出てきている。
【0013】磁性体材料のこのような磁気ひずみの小さ
さは、その磁気ひずみの大きさを測定することにより確
認しなければならない。そのためには、そのような極く
小さい磁気ひずみの測定ができなければならない。
【0014】ところが、鏡を使用する従来のひずみ測定
装置は、試料の磁気ひずみ自身を直接的に測定する方法
ではなく、反射光が、磁気ひずみの量に応じて所定の広
がり角θを有することを利用して測定する、いわば間接
的に磁気ひずみ量を測定する方法を用いるものであるた
め、材料の1m当たりについて、10-7m程度までの磁
気ひずみの測定は可能であるが、それより、小さい磁気
ひずみは正確に測定することができなかった。
【0015】また、試料に張り付けた鏡からの光の反射
を受光する方式であるため、試料は、しっかりと固定す
ることが困難である。このため、例えば偏平薄型に切り
出した試料の偏平面方向の磁気ひずみを測定しようとす
る場合に、試料の厚み方向の磁気ひずみの影響を受け
て、試料が横ゆれなどを生じてしまい、小さい磁気ひず
みの測定を不能にしている。
【0016】しかも、試料に鏡を張り付けるため、試料
に生じる磁気ひずみに、張り付けられた鏡の分の影響が
生じ、これも正確な、より小さい磁気ひずみを測定する
ための支障となっていた。
【0017】さらには、図13に示す従来例の場合、試
料の張り付けた鏡103に、コイル107の外部にある
光源104からの光を照射し、その反射光を、コイル1
07の外部に設けられる受光素子106で受光するよう
にしなければならないため、コイル107には、試料1
02の近傍において、線材を巻回せずに光を導くための
空間を設けなければならない。このため、コイル107
の巻回方向に生じる交番磁界が、試料102の近傍で不
均一となり、正確な磁気ひずみを測定するために重要と
なる試料近傍の磁気特性環境を所期のものとなるように
整えることが困難であった。
【0018】この発明の第2の目的は、この発明の新規
な磁界発生装置を用いると共に、磁性体試料に生じる磁
気ひずみを直接的に測定できるようにして、より小さい
磁気ひずみの測定を可能にした磁気ひずみ測定装置を提
供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】磁界発生用の円筒状コイ
ルの両端付近の磁束の流れを調査すると、磁束が描く曲
線は、指数(エクスポネンシャル)曲線的に変化するこ
とが分かった。そこで、この発明による磁界発生装置に
おいては、後述の実施例の参照符号を対応させると、円
筒状に巻回される磁界発生用のコイル2の巻回方向の単
位長さ当たりの巻き数を、コイル2の巻回方向の両端部
に移るにしたがってほぼ指数関数的に増加するように構
成することを特徴とする。
【0020】また、この発明による磁気ひずみ測定装置
は、上記のコイル2を有する磁界発生装置を用いると共
に、このコイル2の内部空間に交番磁界を生じさせるた
めに、このコイル2に供給する交番信号を発生する交番
信号発生器11と、磁性体試料3を挟んで保持する1対
の非磁性体板31、32を備え、磁性体試料3の挟持さ
れた面の方向が、コイル2の巻回方向と一致する状態
で、コイル2により囲まれる空間内のほぼ中央部、か
つ、コイル2の巻回方向のほぼ中央部に、磁性体試料3
を配置するための試料保持部材30と、試料3の近傍の
磁気特性を検出するために、1対の非磁性体板31、3
2の試料3を挟持する部分の周囲において、試料保持部
材30に対して固定されるコイル4、5と、試料保持部
材30の1対の非磁性体板31、32間の磁性体試料3
の端面3tあるいはこの端面3tに取り付けられた反射
板に光ビームを照射し、その反射光から、磁性体試料3
の端面3tの変位を検出する光変位計6とを設け、コイ
ル4、5に得られる誘起電圧出力と、光変位計6の出力
信号とから、磁性体試料3の近傍の磁気特性と、その磁
気特性条件下で磁性体試料3に生じる磁気ひずみの量と
の関係を求めるようにしたことを特徴とする。
【0021】
【作用】上記の構成のこの発明の磁界発生装置によれ
ば、円筒状コイル2は、巻回方向の単位長さ当たりの巻
き数が、コイル2の巻回方向の両端部に移るにしたがっ
てほぼ指数関数的に増加するようにされているため、コ
イル2の内部空間の磁束は、中心部だけなく、両端部に
おいても、ほぼ平行磁束とすることができる。なお、磁
束は、コイル2の外側の空間になると急激に曲線状にな
る。
【0022】したがって、円筒状コイルの内部空間に置
かれる試料に、均一な平行磁束を与えるためのコイル巻
回方向の長さを短くすることができる。このため、この
発明の磁界発生装置を、例えば磁気ひずみ測定装置に用
いた場合、コイル2の巻回方向の長さは、その内部空間
内に置かれる磁性体試料の長さより若干長くすればよい
ので、装置を小形化することができる。
【0023】特に、請求項3に記載のような構成の磁気
ひずみ測定装置が対象となる場合には、その効果が大き
い。
【0024】すなわち、この場合の磁気ひずみ測定装置
においては、磁性体試料3は、1対の非磁性体板31、
32により挟持され、その方向の変位が制限された状態
で、第1のコイル2内の交番磁界が生じる空間内に配置
される。交番磁界により、磁性体試料3は、1対の非磁
性体板31、32により挟持された面の方向、つまり第
1のコイル2の巻回方向に磁気ひずみによる変位を生
じ、その端面3tは、その磁気ひずみによる変位に応じ
た振動を呈する。
【0025】光変位計6は、第1のコイル2の巻回方向
の空間から、試料3の端面3tに光ビームを照射し、そ
の反射光を利用して、試料3の端面3tの振動変位量に
応じた出力信号を得る。この発明においては、この変位
には、磁性体試料3の上記電気的中央位置のずれによる
位置変動は含まれず、磁気ひずみのみである。したがっ
て、正確かつ、精細に磁気ひずみの測定ができる。
【0026】
【実施例】以下、この発明による磁界発生装置及びこれ
を用いた磁気ひずみ測定装置の一実施例を、図を参照し
ながら説明する。
【0027】図1は、この例の磁気ひずみ測定装置の機
構部の機械的構成及び信号処理系の全体を示している。
この例の磁気ひずみ測定装置は、この発明による磁界発
生装置の一例を用いたものである。この図1に示した測
定装置の機構部の機械的構成は、原理的構成を示してお
り、その詳細な構成例は、図2に示す通りである。図2
Aは、この例の測定装置の機構部の平面図(一部は、断
面として示してある)、図2Bは、この例の測定装置の
機構部の側面図(一部は、断面として示してある)であ
る。
【0028】先ず、図1において、1は中空円筒の二重
ガラス管である。このガラス管1は、同心円筒状のガラ
ス壁がその管軸方向の端部において連結された形状を有
している。このガラス管1の外周には、その管軸方向の
両端部を除く部分において、交番磁界発生用のコイル2
が、ソレノイドコイル状に巻回される。そして、ガラス
管1内の円柱状空間内のほぼ中央位置には、磁性体試料
3が置かれる。
【0029】コイル2は、図3に示すように、多層巻き
とされ、コイル巻回方向の単位長さ当たりの巻き数が、
コイルの巻回方向の中心から巻回方向の両端部に近付く
にしたがってほぼ指数関数(エクスポネンシャル)曲線
的に増加するように構成されている。なお、コイルの巻
回方向の中心付近では、コイル巻回方向の単位長さ当た
りの巻き数は均一でもよい。
【0030】これにより、コイル2に交番電流を流した
時に発生するガラス管1内の管軸方向の磁束を、ガラス
管1の管軸方向の一方の端部から他方の端部にまで渡っ
てほぼ平行にすることができる。つまり、コイル2の両
端部においても、反磁界の影響を軽減してほぼ平行磁束
とすることができる。
【0031】そして、この例の場合、試料3は、偏平矩
形の薄板状とされ、厚さ、幅、長さが予め求められてい
る。この試料3は、その板面方向がガラス管1の管軸方
向と一致する状態で、後述する試料保持手段30により
保持されて、ガラス管1内に置かれる。
【0032】交番磁界発生用のコイル2の両端間には、
交番信号発生器11からの交番電圧がアンプ12を介し
て供給される。これにより、コイル2には、交番電流i
が流れ、ガラス管内1の円柱状空間内に管軸方向の交番
磁界が生じる。
【0033】ところで、コイル2には、比較的大きな電
流iを流すために、発熱が生じる。そこで、この例の装
置においては、ガラス管1の2重壁内に冷却水を流すこ
とにより、過度の発熱を防止するようにしている。
【0034】この冷却水を流す構成にするため、ガラス
管1には、その管軸方向の一端側の一部から突出するよ
うに、開口部1aが設けられると共に、管軸方向の他端
側の、前記開口部1aの位置に対して180度角間隔隔
てた位置にも、その部分から突出するように開口部1b
が設けられている。そして、このガラス管1は、図示の
ように、開口部1aが上方、開口部1bが下方になる状
態で横位置に置かれ、開口部1aから冷却水が注入され
る。冷却水は、ガラス管1内のすべての部分を巡って開
口部1bから排水される。
【0035】ところで、試料3の磁気ひずみを測定する
場合、この試料3の近傍の磁界あるいは試料3を通る磁
束(磁束密度)を知り、その磁束あるいは磁界の磁気特
性条件下において発生する磁気ひずみとして測定する必
要がある。そこで、試料3の近傍の磁気特性を測定する
ため、コイルブロックCBが設けられる。
【0036】このコイルブロックCBは、この例では、
後述するように、試料3を通る磁束を測定するためのさ
ぐりコイル4と、試料3のできるだけ近傍の磁界を測定
するための補正コイル5とからなる。詳細な構成は、後
述する。
【0037】以上の構成において、コイル2に交番電流
iを流すと、ガラス管1の管軸方向に交番磁界が誘起さ
れ、この交番磁界により、磁性体試料3には、前述した
ように、電流iの周波数の2倍の周波数で振動する磁気
ひずみが生じる。この場合、試料3は、偏平矩形の薄い
板であるので、この磁気ひずみは、板面方向(管軸方
向)の伸び縮みとして現れる。すなわち、試料3の厚み
部分の端面3tは、管軸方向に、試料3の伸び縮みに応
じて振動変位する。
【0038】この例においては、試料3の前記端面3t
の変位を光変位計を用いて測定することにより、試料3
の磁気ひずみを直接的に測定する。光を用いて変位を測
定するので、電磁気的影響がほとんどない。
【0039】図1において、6は光変位計を示し、6a
はそのプローブである。光プローブ6aは、非磁性体で
構成されている。この例の光変位計6は、プローブ6a
から光ビーム7を出射すると共に、反射光をこのプロー
ブ6aから得る。プローブ6aから出射された光ビーム
は、この例では試料3の端面3tに照射される。光変位
計6は、その端面3tからの反射光をプローブ6aを介
して受光して、その端面3tの変位を電圧変化に変換し
て出力信号Vλとして得る。
【0040】なお、試料3の端面3tに、プローブ6a
からの光ビームを反射するための、例えば微小な反射板
を取り付けるようにしてもよい。
【0041】次に、図2、図4及び図5を参照して、以
上説明した機構部分のさらに詳細な構成について説明す
る。なお、図4は、図1のA−A断面図、図5は機構部
の中央部の拡大断面図である。
【0042】図2に示すように、ガラス管1の外側は、
ベークライト製の円筒状の筐体7に覆われている。この
筐体7は、ベース部材8に固定されている。ガラス管1
の冷却水の出入口1a、1bは、筐体7の外側に導出さ
れている。また、筐体7の管軸方向の両端部には、試料
3の出入りのためと、コイルブロックCBからのコイル
線材の端部を導出するためと、光変位計6のプローブ6
aを挿入するために、開口部が設けられている。
【0043】磁性体試料3は、試料保持部材30により
保持される。すなわち、図2及び図5に示すように、こ
の例の場合、磁性体試料3は、細長い偏平薄板状とされ
ており、同様に細長い薄板状に構成された1対の非磁性
体板31及び32により挟まれて保持される。この非磁
性体板31及び32は、磁性体試料3を確実に保持でき
るように、できるだけ重量の重い方がよく、この例で
は、アルミナ磁器が用いられている。
【0044】この例の場合、非磁性体板31、32の寸
法は、それぞれ、例えば、厚さ×幅×長さ=2(mm)
×31(mm)×277(mm)とされている。また、
試料3の寸法は、例えば、厚さ×幅×長さ=1(mm)
×30(mm)×280(mm)とされている。つま
り、試料3は、非磁性体板31、32より若干長く、そ
の分がプローブ6a側に突き出すようになされており、
その突き出した部分の端面3tが磁気ひずみにより変位
する。このため、この端面3tに反射板を取り付けると
よい。
【0045】さらに、コイル2の巻回方向の長さは、約
390mmとされ、ガラス管1の外径は、40mm、長
さは400mmとされている。また、コイル2の線材の
太さは、例えば直径が0.5mmとされ、巻き数は、全
体で1500〜2000回とされている。
【0046】対の非磁性体板31、32の長さ方向の一
端側は、保持アーム33により固定される。この場合、
保持アーム33は、非磁性体板31、32を、試料3を
挟んだ状態で、例えば捩子などにより固定する。対の非
磁性体板31、32の長さ方向の他端側は、固定され
ず、測定状態においては、筐体7あるいはベース8に固
定されている保持台34の上に載置される。捩子を緩め
て、保持アーム33による対の非磁性体板31、32の
固定保持を解除し、試料3の交換ができる。
【0047】保持アーム33は、試料3をガラス管1の
外に出して、交換等するために、保持アーム受け台35
に対して、ガラス管1の管軸方向に沿って水平方向に摺
動自在に係合されている。保持アーム33と、保持アー
ム受け台35との摺動は、非常に軽快に行えるようにさ
れており、摺動後は、捩子などにより、保持アーム33
が受け台35に固定される。
【0048】保持アーム受け台35は、重量の大きい部
材で構成され、この例ではステンレス製とされている。
そして、水平方向の移動距離をより大きくするため、保
持アーム受け台35も、ベース34に対して、保持アー
ム33と同じ方向に摺動自在に取り付けられており、捩
子などにより固定できるように構成されている。取っ手
36は、保持アーム受け台35の摺動を行う時に使用さ
れる。
【0049】この場合、非磁性体板31、32による挾
持状態では、磁性体試料3は、その板面方向(ガラス管
の管軸方向)には磁気ひずみによる伸縮が自在となる。
しかし、非磁性体板31、32により挾持されているた
め、磁性体試料3の厚み方向には、その伸縮が制限され
るようにされている。
【0050】次に、コイルブロックCBの構成について
説明する。さぐりコイル4は、ガラス管1の管軸方向を
巻回方向とするソレノイドコイル状に巻回され、ガラス
管1内の空間に試料3を設置したとき、試料3は、コイ
ル4のほぼ巻回中心に位置する状態とされるものであ
る。このコイル4は、図1のA−A断面図である図3
と、主要部分の拡大図の図4に示すように、非磁性体例
えばマイラーからなる中空筒状ボビン41に巻回され、
測定状態では、試料3がボビン41の中空部内に挿入さ
れる状態となる。
【0051】ボビン41の大きさは、その中空部の断面
積が、試料3を挟持した非磁性体板31、32の断面積
より若干大きく選定され、試料3の交換に支障が生じな
いようにされている。そして、ボビン41は、非磁性体
板31、32の一方、例えば板31の長さ方向のほぼ中
央位置に、接着などにより固定される。このさぐりコイ
ル4は、例えば、直径が0.15mmの導体の線材が、
巻回長さ31mmとして、30回程度、ボビン41に巻
回されて構成されている。
【0052】また、試料3のできるだけ近傍の磁界を測
定するための補正コイル5は、例えばマイラーなどの非
磁性体材料をコア51、52として、線材が巻回されて
構成され、さぐりコイル4の外周部分に固定される。こ
の例では、この補正コイル5は、図3に示すように、さ
ぐりコイル4の外周部分の、試料3の上方と、下方とに
おいて、それぞれコア51、52に線材が巻回されたも
のが直列に接続されて構成されている。
【0053】この補正コイル5の巻回方向も、ガラス管
1の管軸方向に一致している。また、コア51、52の
断面積は、磁束密度を求めるため、予め定められた値A
とされている。この補正コイル5としては、例えば、直
径が0.07〜0.15mmの導体の線材が、巻回長さ
29mmとして、160〜200回程度巻回されてい
る。なお、補正コイル5は、非磁性体のコアに線材を巻
回したものではなく、空心であってもよい。
【0054】なお、図2に示すように、コイルブロック
CBからのコイル4及び5のリード線端部4L、5L
は、ガラス管1の内部から筐体7とガラス管1の外壁と
の間の空間に導かれて、筐体7の外部に設けられる出力
端子と接続されている筐体7の内部端子に接続されてい
る。
【0055】以上のように構成された磁気ひずみ測定装
置により、磁性体試料3の磁気ひずみを実際に測定する
前に、この例においては、磁性体試料3のガラス管1内
での管軸方向の設置位置が、ガラス管1に巻回されたコ
イル2の巻回方向の電気的中央位置と、試料3の管軸方
向の中央(電気的中央)位置とが一致するような位置と
なるような操作がなされる。電気的中央でないときに
は、交番磁界により試料3自身が管軸方向に位置を変更
移動する状態になり、磁気ひずみのみを正しく測定する
ことができないからである。
【0056】すなわち、磁性体試料3が、例えば多結晶
構造である場合には、磁区を構成する結晶は、種々の大
きさを有しており、磁界内に試料が置かれて磁性を呈す
るように磁区が整列したときに、その磁区の大きさの違
いから、電気的中央位置と、試料の物理的中央位置と一
致しないのが一般的である。このため、物理的な中央位
置に寸法精度で、位置合わせをしても、電気的中央位置
にならない。
【0057】また、コイル2の側にも巻きむらがあった
りするとコイル巻回方向の物理的中央位置と電気的中央
位置とは一致しない。特に、この例の場合には、光変位
計6のプローブ6aの先端と試料3の端面3tとの間の
間隙を、筐体7に設けられた除き窓7Wから見ることが
できるように、コイル2の対応する部分は、隙間を空け
るように巻線するため、コイル2の物理的中央位置と、
電気的中央位置とは、一致しない。このことは、従来の
鏡による方法の場合も同様である。
【0058】そこで、この例では、非磁性体板31、3
2で試料3を挾んだ状態で保持アーム33に固定し、ガ
ラス管1内のほぼ物理的中央位置に配置した後、実際の
測定を開始する前に、所定の電流、例えば図6Aに示す
ような正の電流+isあるいは図6Bに示すような負の
電流−isをコイル2に流す。をコイル2に流す。この
とき、保持アーム33を受け台35に固定する捩子は緩
めておき、受け台35に対して保持アーム33が摺動自
在となるようにしておく。
【0059】この場合に、位置合わせのためにコイル2
に供給する電流の大きさは、磁気ひずみを測定する場合
のような大電流である必要はなく、試料3を保持する保
持部材30を移動させることができる程度の値であれば
よく、例えば200mAとされる。また、その電流の供
給時間は、例えば10m秒程度でよい。
【0060】上記のように、正あるいは負の電流isを
流すと、試料3は、その電気的中央位置とコイル2の中
央位置とが一致するように、当該一致する位置を中央に
振動移動しようとする。
【0061】上述したように、保持アーム33と、保持
アーム受け台35との摺動が非常に軽快に行えるように
されているため、受け台35にアーム33が固定されて
なければ、この試料3自身の動きに応じて、保持アーム
33を含めて試料3を挾んだ対の非磁性板31、32が
左右に振動移動し、所定時間後、試料3の電気的中央位
置とコイル2の中央位置とが一致する位置で動きを停止
する。この所定時間の経過後、保持アーム33を捩子に
より受け台35に固定する。こうして、試料3の電気的
中央位置を、コイル2の電気的中央位置に合わせること
ができる。
【0062】次に、この例では、実際の測定の開始前
に、さらに、光変位計6の校正を行う。光変位計6は、
一般に、光を照射させたときの、反射光の強度変化から
光照射された部位の変位を測定するものである。反射光
の強度は、光変位計6のプローブ6aと測定対象部位と
の距離の自乗に反比例するが、変位の測定は、光変位計
6の光電変換出力特性として、直線性が良好な部分を使
用する。図7は、この例の光変位計6の出力特性の一例
で、出力が約5V近傍のときに直線性が良好となる。
【0063】光変位計6の校正は、この直線性のよい位
置に、プローブ6aと測定対象部位である試料3の端面
3tとの距離を設定した状態において、次のようにして
行う。
【0064】すなわち、この例においては、光変位計6
は、図2に示すように、摺動移動部材60に取り付けら
れている。摺動移動部材60は、マイクロメータ61を
備え、このマイクロメータ61を調整することにより、
そのメータに示される距離だけ、プローブ6aの先端
が、ガラス管1の管軸方向に摺動移動できるように構成
されている。そこで、このマイクロメータ61を操作し
て、プローブ6aの先端と試料3の端面3tとの距離を
変え、光変位計6の出力が直線性のよい位置になるよう
に、先ず調整する。
【0065】この場合に、光変位計6の、磁気ひずみに
よる変位の光電変換出力は、数百mVと、5Vの直流分
に対して非常に小さいので、このまま、出力電圧を増幅
しても磁気ひずみによる変位分を適当な値にまで、増幅
することができない。そこで、この例では、マイクロメ
ータ61による出力信号の直線性のよい位置への位置合
わせに伴い、光変位計6の出力の直流分をオフセットと
して除去するようにしている。
【0066】次に、この位置において、マイクロメータ
61を操作してプローブ6aの先端を所定距離移動させ
たときに、出力電圧が幾らになるかを検知して出力の校
正を行う。例えば、200μm移動させたとき、出力が
aボルトであれば、1μm移動させたときには、a/2
00ボルトになるという具合に校正を行う。
【0067】なお、光変位計6としては、試料3の厚さ
よりも太いビームスポット径の光ビームを用いる。ビー
ム径を絞ったものを使用する場合には、ビームが照射さ
れる試料3の端面3tに存在する凹凸も、ひずみとして
検出してしまうおそれがあるからである。
【0068】以上のように、試料3と磁界発生用コイル
2との電気的中央位置の位置合わせと、光変位計6の校
正を終了した後、コイル2に、周波数が、例えば50H
z、200Hz、400Hz、実効値が約1A程度の交
番電流iを流す。すると、ガラス管1の管軸方向に交番
磁界が誘起され、この交番磁界により、磁性体試料3に
は、前述したように、電流iの周波数の2倍の周波数で
振動する磁気ひずみが生じる。この場合、この磁気ひず
みは、試料3の板面方向(管軸方向)の伸び縮みとして
現れ、端面3tが管軸方向に磁気ひずみに応じて変位す
る。光変位計6は、その端面3tからの反射光をプロー
ブ6aを介して受光して、その端面3tの変位を電圧変
化に変換して出力信号Vλとして得る。
【0069】また、さぐりコイル4の両端4a、4b間
には、交番磁界によりボビン41内を通る磁束φの変化
に応じた電圧VBが得られる。ボビン41内を通る磁束
は、ボビン内の試料3を除く部分を通る磁束と、試料3
を通る磁束との和からなっている。
【0070】さらに、補正コイル5の両端5a、5b間
には、コア51、52の断面積Aの和の空間の部分の磁
束変化に応じた電圧VHが得られる。
【0071】光変位計6からの出力信号Vλと、さぐり
コイル4及び補正コイル5に得られる電圧VB及びVH
は、それぞれシグナルコンディショナー21において、
増幅されると共に、不要な高域成分及び低域成分が除去
される。
【0072】このシグナルコンディショナー21で変位
出力Vλ、電圧VB、電圧VHを上記のようにして処理
した結果の出力信号Sλ、SB、SHは、A/Dコンバ
ータ22に供給されて、デジタル信号Dλ、DB、DH
に変換され、バッファメモリ23に、一時蓄えられる。
このメモリ23に蓄えられたデジタル信号Dλ、DB、
DHは、平均化回路24に供給される。
【0073】この平均化回路24は、トリガタイミング
を基準にした平均を求める処理を行う。この例の場合に
は、交番信号発生器11からの交番信号が、トリガ発生
器13に供給されて、交番信号に同期したトリガ信号T
Gがこれより得られ、このトリガ信号TGが平均化回路
24に供給される。
【0074】平均化回路24では、交番信号に同期した
このトリガ信号TGによりトリガされて、各デジタル信
号の平均化処理が行われる。平均化回路24の各入力信
号には、交番信号に同期した目的の変位や電圧以外のノ
イズ成分も含まれるが、この平均化処理により、交番信
号に同期した成分以外の不必要なノイズ成分が除去され
る。
【0075】図8Aは、平均化回路24の入力時の光変
位計6の出力信号であり、図8Bは、その平均化処理後
の出力信号Eλである。また、図8Cは、同じタイムス
ケールにおける、さぐりコイル4からの電圧EBの平均
化処理出力EBの一例である。補正コイル5からの電圧
VHの平均化処理出力EHも、同様にして、ノイズ除去
されたものとなる。
【0076】こうして、平均化回路24において、ノイ
ズ除去された各出力Eλ、EB、EHは、マイコンで構
成される信号処理回路25に供給される。この信号処理
回路25では、出力EHから試料3の近傍の磁界Hが求
められる。すなわち、コイル5の出力電圧から得られる
出力EHは、コア51、52が占める空間部分の磁束φ
の変化(dφ/dt:tは時間)に応じたものであり、
これよりコア51、52が占める空間部分を通る磁束φ
が求められる。コア51、52の部分の断面積は、既知
であるので、この磁束φから、試料3の近傍の空間の磁
束密度Baが求められ、さらに、空間の透磁率も既知で
あるから、試料3の近傍の磁界Hが求められる。
【0077】また、出力EB及び空間の磁束密度Baか
ら試料3を通る磁束が求められ、試料3の断面積から試
料3の部分の磁束密度Bsが求められる。すなわち、出
力EBは、ボビン41内の空間部分を通る磁束の変化
と、試料3を通る磁束の変化の和と考えることができ
る。ボビン41内の空間部分(断面積は既知)の磁束
は、磁束密度Baから求めることができ、その変化によ
り生じる電圧分も求められる。この結果、試料3の部分
のみを通る磁束の変化に応じた電圧を求めることがで
き、試料3の部分を通る磁束を求めることができる。試
料3の断面積は、既知であるから、試料3の部分の磁束
密度Bsを求めることができる。また、磁界Hと、この
磁束密度Bsとから、試料3の透磁率μを求めることが
できる。
【0078】また、出力Eλからは、磁気ひずみλが求
められる。そして、磁界Hあるいは磁束密度Bと、この
磁気ひずみλとの関係が求められる。その関係は、CR
Tディスプレイやプリンターなどの出力装置26におい
て表示され、あるいは記録紙に出力される。
【0079】図9Aは、求められた磁界Hと、磁束密度
Bsとを示し、図9Bは、両者の関係を示すいわゆる磁
気ヒステリシス曲線である。図10Aは、磁界Hと磁気
ひずみλの波形をそれぞれ示し、図10Bは、両者の関
係、つまり磁界−磁気ひずみ(H−λ)の関係を示して
いる。図9及び図10は、交番電流として、200H
z、0.6Aの電流を、コイル2に流して、新規な珪素
綱板の磁気ひずみを測定した場合である。
【0080】同様に、図11Aは、磁束密度Bsと磁気
ひずみλの波形をそれぞれ示し、図11Bは、両者の関
係、つまり磁束密度−磁気ひずみ(B−λ)の関係を示
している。この図の例では、400Hz、1.12Aの
交番電流をコイル2に流している。
【0081】この発明の発明者による、上記の磁性体材
料の上記ひずみの測定の結果、この発明によれば、試料
が1mであるとき、10-9mまでの磁気ひずみの測定が
可能であることが判明した。
【0082】なお、この発明による磁界発生装置は、上
記のような磁気ひずみ測定装置に限らず、種々の用途に
利用できることはいうまでもない。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による磁
界発生装置においては、磁界発生用の円筒状コイルを、
このコイルの巻回方向の単位長さ当たりの巻き数が、こ
のコイルの巻回方向の中心から巻回方向の両端部に移る
にしたがってほぼ指数関数的に増加するようにしたの
で、円筒状コイルの内部空間での磁束は、一方の端部か
ら他方の端部までに渡って、ほぼ均等に平行なものとす
ることができる。
【0084】このため、コイル内の空間に収容する試料
に、コイル巻回方向の平行磁束を与えるためのコイル巻
回方向の長さは、従来のように、長岡係数を考慮して試
料の長さに対して十分に長くする必要はなく、必要最小
限度の長さでよく、磁界発生装置を小型にすることがで
きる。
【0085】また、この発明の磁界発生装置を用いた磁
気ひずみ測定装置は、従来の磁気ひずみ測定装置のよう
に、鏡を用いて磁気ひずみを間接的に測定するのではな
く、光変位計を用いて直接的に磁気ひずみを試料の端面
の変位として測定するようにした装置であり、高精細に
磁気ひずみを測定することができる。
【0086】また、この新規な装置においては、従来の
試料に鏡を張り付ける方法のように、試料に余分なもの
を付け加えることはしないので、この点でも、より高精
度の磁気ひずみの測定が可能になる。
【0087】また、磁性体試料を非磁性体からなる対の
板で挟んで保持するようにしたので、磁性体試料自身の
位置変動や、光変位計による測定目的の変位方向以外の
変位を制限することができ、この点でも測定精度を向上
させることができる。
【0088】そして、光変位計は、磁界発生用コイルの
線材巻回方向に配置するものであると共に、磁界発生用
コイルの巻回方向の長さを、試料より若干長い程度のも
のとすることができるため、光変位計のプローブを、試
料の測定端面の近傍に配置することが容易であり、精細
な磁気ひずみの測定に当たって、光変位計の出力とし
て、十分な磁気ひずみ変位出力を得ることが可能であ
る。
【0089】また、試料近傍の磁気特性を測定するため
のコイルブロックを、対の非磁性体板を利用して取り付
けることが可能であり、しかも、光変位計により光ビー
ムを用いて変位測定を行うものであるために、コイル巻
線部分に考慮を払う必要がない。このため、試料近傍の
磁気特性を正確に知ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による磁気ひずみ測定装置の一実施例
の構成を示す図である。
【図2】この発明による磁気ひずみ測定装置の一実施例
の機構部の構成例を示す図である。
【図3】この発明による磁界発生装置の一実施例の要部
の構成を説明するための図である。
【図4】図1の例の要部の構成を詳細に説明するための
図である。
【図5】図1の例の要部の構成の拡大断面図である。
【図6】この発明の磁気ひずみ測定装置において、測定
開始前に磁界発生用コイルに供給する電流の一例を説明
するための図である。
【図7】光変位計の出力特性を説明するための図であ
る。
【図8】この発明による磁気ひずみ測定装置の一実施例
の各部の出力信号波形の例を示す図である。
【図9】この発明による磁気ひずみ測定装置で求められ
た磁界と磁束密度の波形及びその関係の一例を示す図で
ある。
【図10】この発明による磁気ひずみ測定装置で求めら
れた磁界と磁気ひずみの波形及びその関係の一例を示す
図である。
【図11】この発明による磁気ひずみ測定装置で求めら
れた磁束密度と磁気ひずみの波形及びその関係の一例を
示す図である。
【図12】磁気ひずみの発生メカニズムを説明するため
の図である。
【図13】従来の磁気ひずみ測定装置の一例を説明する
ための図である。
【符号の説明】 1 ガラス管 2 交番磁界発生用のコイル 3 磁性体試料 4 さぐりコイル 5 補正コイル 6 光変位計 11 交番信号発生器 13 トリガ信号発生器 22 A/Dコンバータ 23 バッファメモリ 24 平均化回路 25 信号処理回路 30 試料保持部材 41 ボビン 31、32 非磁性体板 51、52 コア 61 マイクロメータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状に導体の線材を巻回して構成する
    コイルを備える磁界発生装置において、 上記コイルの巻回方向の単位長さ当たりの巻き数が、上
    記コイルの巻回方向のの両端部に移るにしたがってほぼ
    指数関数的に増加するように構成されてなる磁界発生装
    置。
  2. 【請求項2】 円筒状に導体の線材が巻回され、かつ、
    巻回方向の単位長さ当たりの巻き数が、上記巻回方向の
    両端部に移るにしたがってほぼ指数関数的に増加するよ
    うにされてなる磁界発生用の第1のコイルと、 この第1のコイルの内部空間に交番磁界を生じさせるた
    めに、この第1のコイルに供給する交番信号を発生する
    交番信号発生器と、 上記第1のコイルの内部空間内に、磁性体試料を配置す
    るための試料保持部材と、 上記試料の近傍の磁気特性を検出するための第2のコイ
    ルと、 上記磁性体試料の磁気ひずみによる変位を求める磁気ひ
    ずみ検出手段とを備え、 上記第2のコイルに得られる誘起電圧出力と、上記磁気
    ひずみ検出手段の出力信号とから、上記磁性体試料の近
    傍の磁気特性と、その磁気特性条件下で上記磁性体試料
    に生じる磁気ひずみの量との関係を求めるようにした磁
    気ひずみ測定装置。
  3. 【請求項3】 円筒状に導体の線材が巻回され、かつ、
    巻回方向の単位長さ当たりの巻き数が、上記巻回方向の
    両端部に移るにしたがってほぼ指数関数的に増加するよ
    うにされてなる磁界発生用の第1のコイルと、 この第1のコイルの内部空間に交番磁界を生じさせるた
    めに、この第1のコイルに供給する交番信号を発生する
    交番信号発生器と、 磁性体試料を挟んで保持する1対の非磁性体板を備え、
    上記磁性体試料の挟持された面の方向が、上記第1のコ
    イルの巻回方向と一致する状態で、上記磁界発生用の第
    1のコイルにより囲まれる空間内のほぼ中央部であっ
    て、かつ、上記第1のコイルの巻回方向のほぼ中央部
    に、上記磁性体試料を配置するための試料保持部材と、 上記試料の近傍の磁気特性を検出するために、上記1対
    の非磁性体板の上記試料を挟持する部分の周囲におい
    て、上記試料保持部材に対して固定される第2のコイル
    と、 上記試料保持部材の1対の非磁性体板間の上記磁性体試
    料の端面あるいはこの端面に取り付けられた反射板に光
    ビームを照射し、その反射光から、上記磁性体試料の上
    記端面の変位を検出する光変位計とを備え、 上記第2のコイルに得られる誘起電圧出力と、上記光変
    位計の出力信号とから、上記磁性体試料の近傍の磁気特
    性と、その磁気特性条件下で上記磁性体試料に生じる磁
    気ひずみの量との関係を求めるようにした磁気ひずみ測
    定装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007180344A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Nec Tokin Corp 磁界発生コイル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007180344A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Nec Tokin Corp 磁界発生コイル

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