JPH07105287B2 - 高電圧抵抗パック及びその製造方法 - Google Patents

高電圧抵抗パック及びその製造方法

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JPH07105287B2
JPH07105287B2 JP1171527A JP17152789A JPH07105287B2 JP H07105287 B2 JPH07105287 B2 JP H07105287B2 JP 1171527 A JP1171527 A JP 1171527A JP 17152789 A JP17152789 A JP 17152789A JP H07105287 B2 JPH07105287 B2 JP H07105287B2
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case
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一郎 経沢
弘暢 長谷部
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Hokuriku Electric Industry Co Ltd
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Hokuriku Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、CRT(Cathode Ray Tub 陰極線管)のフォ
ーカス電圧調整用等の可変抵抗器を、絶縁性のケース内
に収容した高電圧抵抗パック及び製造方法に関する。
[従来の技術] 一般に、CRTのフォーカス電圧やスクリーン電圧調整用
の可変抵抗器が設けられた高電圧抵抗パック、いわゆる
フォーカスパックは、通常8kV〜30kVの高電圧が印加さ
れている。従って、従来、ケース内外の放電防止のた
め、実公昭60−32721号に開示されているように、フォ
ーカスパックのケース内に、抵抗体が形成された回路基
板を収容した後、回路基板を埋めるようにして、ケース
の開口部に絶縁樹脂を充填して密閉し、ケースの内外の
放電を防止していた。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来の技術の場合、温度変化や、絶縁樹脂内に残留
している気泡が原因となって、ケースや絶縁樹脂にクラ
ックが生じるとその部分の耐圧性能が落ちてしまう。
しかも、クラックの生じにくい材料はきわめて高価であ
り、大量生産する商品には不向きであり、気泡も完全に
押えることは出来ない。
この考案は、上記従来の技術に鑑みてなされたもので、
クラックが生じても耐圧性能が高く、コストも比較的安
価は高電圧抵抗パック及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明は、CRTのフォーカス電圧調整に用いる可変抵
抗器が設けられ回路基板を収容するケースに、回路基板
の少なくとも一部を囲む隔壁をケースの外壁と対面して
設け、この隔壁の内側に絶縁樹脂を充填し、回路基板を
絶縁樹脂中に埋設し密閉するとともに、上記隔壁とケー
スの外壁との間の溝にもフライバックトランスを密閉す
るための他の絶縁樹脂を充填して高電圧抵抗パックであ
る。
また、この発明は、CRTのフォーカス電圧調整に用いる
可変抵抗器が設けられた回路基板を収容するケースに、
回路基板の少なくとも一部を囲む隔壁をケースの外壁と
対面して形成し、このケースの回路基板載置部に接着剤
を塗布し、回路基板をこのケース中に固定し、回路基板
が埋まる程度に絶縁樹脂をケース内の隔壁で囲まれる空
間に充填し、後にフライバックトランスに取り付けられ
た状態で、上記隔壁とケースの外壁との間に形成された
溝にも、フライバックトランス密閉用の絶縁樹脂を、フ
ライバックトランス密閉時に同時に真空中で充填する高
電圧抵抗パックの製造方法である。
[作用] この発明の高電圧抵抗パックは、ケース内に回路基板を
囲む隔壁を設け、この隔壁内に樹脂を注入して回路基板
を密閉し、さらに隔壁と外壁の間にも絶縁樹脂を注入し
て組み立てた後の使用中に、ケースや絶縁樹脂にクラッ
クが生じても、耐圧性能が損なわれないようにしたもの
である。
また、この発明の高電圧抵抗パックの製造方法は、工数
やコストの上昇が無く、簡単な確実に耐圧政の信頼性を
著しく高めることができるものである。
[実施例] 以下、この発明の実施例について図面に基づいて説明す
る。
第1図ないし第4図は、この発明の一実施例を示すもの
で、この実施例の高電圧抵抗パックは、CRTのフォーカ
ス電圧およびスクリーン電圧を調整するためのいわゆる
フォーカスパックであり、ケース1は六面体の一方の面
が開口した箱体であり、開口部と反対側の面には可変抵
抗器の摺動子2aを動かして、抵抗値を調節する調節つま
み2が取り付けられている。
そして、ケース1内には、低抗体が印刷された回路基板
3が、基板載置部4上に載置接着されて収容され、上記
調節つまみ2に設けられた摺動子が低抗体上を摺動する
ようになっている。この基板載置部4は、ケース1の外
壁5と並行にケース1内に突設された隔壁6の内側面に
形成されており、隔壁6は、回路基板3の三方向を完全
に囲む様に設けられている。従って、この隔壁6と外壁
5との間には、溝8がケース1の三方の側面に沿って形
成されている。
さらに、ケース1の内面には、第4図(A)に示すよう
に、回路基板3の中央部に当接する複数の突起4aがケー
ス1の内面から突出して形成されている。この突起4a
は、第4図(A)に示すように、回路基板3の中央部を
仕切り、互いに斜めに所定間隔でスリットを形成して設
けられ、可変抵抗器間の空間距離を増加させ、沿面放電
を防止するとともに、ケース1の機械的強度を増すため
ものである。
また、回路基板3の端子7が位置するケース1の内部に
は、端子7を囲むように円弧状部4bが形成され、回路基
板3の端子7を囲んで回路基板3を載置している。
回路基板3の四方の隅部には、端子7が設けられ、ケー
ス1の開口部側に突設されている。そして、ケース1の
円弧状部4bと隔壁6とに囲まれる部分には、絶縁樹脂9
が充填され、さらに、ケース1の開口部側である回路基
板3の各入出力端子7が突出している側には、回路基板
3がケース1内に取り付けられた状態で、ケース1の開
口部側からエポキシ樹脂等の絶縁樹脂9が流し込まれて
いる。これによって、回路基板3の抵抗体が形成された
内面側を完全に密閉した絶縁樹脂層9aがケース1の開口
部に形成され、内外の絶縁が確保されている。
さらに、この高電圧抵抗パックは、フライバックトラン
ス10に一体的に取り付けられる。フライバックトランス
10は、その係合部11が、ケース1の外壁5の端縁に形成
された係合縁5aに係合して接続され、この両者の隙間に
は、硬質で対湿度性に優れたエポキシ樹脂(例えば東芝
ケミカル社製TCG1186)等の絶縁樹脂12が充填される。
その際、ケース1の溝8にもその絶縁樹脂12が充填さ
れ、高電圧抵抗パックとフライバックトランス10とが一
体化される。
次に、この発明の高電圧抵抗パックの製造方法について
第4図に基づいて説明する。
先ず、第4図(A)に示すように、ケース1の基板載置
部4及び突起4aの上面に、接着剤13を塗布し、さらに第
4図(B)に示すように円弧状部4bと隔壁6とに囲まれ
る部分に絶縁樹脂9を充填する。また、この部分への絶
縁樹脂9の充填は、後の回路基板3を埋設する絶縁樹脂
9の充填の際に同時に行なっても良い。ここで接着剤13
は、熱硬化性樹脂でも良い。この実施例では、突起4a間
のスリットにより、空気の流通が良くなり、接着剤や樹
脂が硬化しやすくなっている。
次に、第4図(C)に示すように、回路基板3を基板載
置部4、突起4a、円弧状部4b上に載置し、第4図(D)
に示すように、回路基板3が埋まるように、絶縁樹脂9
を回路基板3の上から流し込む。絶縁樹脂9は、注型後
15mmHg以下の真空中で樹脂中の気泡を除去し、約100℃
の温度で3〜3.5時間かけて硬化させる。これによって
回路基板3は、完全に絶縁樹脂9に埋設され、絶縁が図
られる。
この後、第4図(E)に示すように、フライバックトラ
ンス10に取り付けられ、フライバックトランス10中及び
両者の隙間さらに溝8に、同時にフライバックトランス
密閉用の、硬質で対湿度性が優れたエポキシ樹脂等の絶
縁樹脂12が真空中で充填され、この後脱泡硬化される。
この実施例の高電圧抵抗パックによれば、高電圧がかか
る回路基板3全体が、絶縁樹脂9で覆われている上、隔
壁6を挟んでフライバックトランス10の密閉用の絶縁樹
脂12が溝8内に充填されているので、たとえケース1の
一部にクラックが入ったとしても、クラックが回路基板
3の付近にまで達することがなく、絶縁性が損なわれる
ことがない。さらに、フライバックトランス10を密閉す
る際に、真空中で絶縁樹脂12を充填するので、幅の狭い
溝8にも容易に充填が可能であり、工数の増加もない。
また、ケース1内の突起4aによるスリットにより、可変
抵抗器間の空間距離が長くなり、電位傾度が小さくなる
ので沿面放電を有効に防止できる。さらに、ケース1内
の突起4aによりケース1の強度が増加し、回路基板3の
膨張収縮や、注型した絶縁樹脂9の硬化時の収縮、およ
びその後の温度変化による膨張収縮に対しても対抗で
き、ケース1にクラックが入りにくくなる。ケース1内
での放電を確実に防止できる。
なお、この発明の高電圧抵抗パックは、フォーカス回路
のみのものや、コンデンサー等をケース内に取り付けら
れているもの等にも利用できるものである。
[発明の効果] この発明の高電圧抵抗パックは、高電圧がかかるケース
の側壁部に沿って、ケース内側に隔壁を形成し、隔壁と
ケースの外壁との間の溝に、回路基板を埋めている絶縁
樹脂以外のフライバックトランス密閉用の絶縁樹脂を充
填したので、ケースや絶縁樹脂の一部にクラックが入っ
ても、そのクラックが回路基板と外部空間との間を貫通
することがなく、絶縁性が損なわれない。
また、この発明の高電圧抵抗パックの製造方法は、回路
基板を絶縁樹脂注に埋設し、さらに、ケースの外壁とケ
ース内の隔壁とにより形成された溝にも、フライバック
トランス密閉用の絶縁樹脂をフライバックトランス密閉
時に同時に真空中で充填し、工数の増加なく絶縁対策を
確実に施すことができる。
さらに、この発明の高電圧抵抗バックにより、CRTの温
度変化等による破損がきわめて少なくなり、信頼性の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の高電圧抵抗パックの第一実施例の正
面図、第2図はこの実施例の高電圧抵抗パックの部分破
断右側面図、第3図は第1図のA−A断面にフライバッ
クトランスを取り付けた状態の断面図、第4図(A)〜
(E)はこの実施例の高電圧抵抗パックの製造工程を示
す説明図である。 1……ケース、3……回路基板、4……基板載置部、5
……外壁、6……隔壁、7……端子、8……溝、9、12
……絶縁樹脂、10……フライバックトランス、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CRTのフォーカス電圧調整に用いる可変抵
    抗器が設けられた回路基板を有する高電圧抵抗パックに
    おいて、回路基板を収容するケースに、回路基板の少な
    くとも一部を囲み、回路基板の設置位置より高くケース
    内面から突設された隔壁をケースの外壁と対面して設
    け、ケースの外壁とこの隔壁により上記回路基板の少な
    くとも一部を囲む溝を形成し、上記隔壁の内側に絶縁樹
    脂を充填し、回路基板を上記絶縁樹脂中に埋設し密閉す
    るとともに、フライバックトランスに取り付けられた状
    態で、フライバックトランスに充填され内部を密閉する
    絶縁樹脂を上記溝にも充填して成ることを特徴とする高
    電圧抵抗パック。
  2. 【請求項2】CRTのフォーカス電圧調整に用いる可変抵
    抗器が設けられた回路基板を収容した高電圧抵抗パック
    の製造方法において、回路基板の少なくとも一部を囲
    み、回路基板の設置位置より高くケース内面から突設さ
    れている隔壁がケースの外壁と対面して設けられ、上記
    隔壁と外壁とにより溝が形成されているケースを有し、
    このケースの基板載置部に接着剤を塗布し、回路基板を
    このケースの隔壁の内側に固定し、回路基板が埋まる程
    度に絶縁樹脂をケース内の隔壁で囲まれる空間に充填
    し、さらに、フライバックトランスに取り付けられた
    際、上記隔壁とケースの外壁との間に形成された溝に、
    フライバックトランス密閉用の絶縁樹脂を、フライバッ
    クトランス密閉時に同時に真空充填することを特徴とす
    る高電圧抵抗パックの製造方法。
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JPS5956704A (ja) * 1982-09-24 1984-04-02 松下電器産業株式会社 可変抵抗器の製造法

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