JPH07105161B2 - 自動車電球の固定装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜技術分野＞ 本発明は一般的には自動車用前照灯の電球をそのソケッ
トないし支持体の中に固定、ラッチする事に関し、更に
特殊には自動車の前照灯のソケット内に電球を固定する
装置に関するものであり、本電球は電球の軸方向の所定
の位置決めの為にソケットの環状表面に係止する為のフ
ランジを有するものであり、電球とソケットとは電球の
所定の角方向位置決めの為の相互補完的構成を有するも
のである。

＜背景技術＞ 従来技術、特にフランス特許第1,192,040号、第1,442,9
08号、第2,099,977、第2,147,471号、第2,359,369号及
び第2,411,361号によって、キャップ、カバー、リング
等の形状の部材が、必要に応じてばねと共同して、電球
がソケット内において適当な軸方向及び角度方向の位置
を占めた時に自動車前照灯の電球を固定させる固定装置
を周知している。しかし、これらの全ての公知の固定装
置においては、電球の取替えその他の場合に、これ等の
固定部材の取外しを必要とし、従ってこれは使用者に不
便をもたらしていた。

本発明はこの欠点を除去し、電球の取付け取外しにあた
って障害となる事無しに前照灯に永久的に取付けられた
ままである固定部材を有する固定装置を提供する事を目
的としている。

本発明の他の目的は、電球の取付けに当たってこれを正
確な角度方向に容易に位置させる装置を提供する事であ
る。

＜発明の開示＞ この目的の為に、本発明の固定装置は、リングと、リン
グが所定の角度範囲に亙ってソケットに対して回転し得
る様にソケットに同軸的にリングを永久的に取付ける装
置とを有し、リングは電球のフランジの外径に等しいか
これよりも僅かに大きい直径の円形内部通路を有し、
又、半径方向相互補完的構成がフランジと通路とに、リ
ングの第１角度位置においては、電球はこれを通って所
定の軸方向及び角度位置に置く事を得、第２角度位置に
おいては電球が前記構成によってその位置に保持し得る
様に設けられている事を特徴とするものである。

＜実施例＞ 本発明は、例示としてのその好ましい実施例に関する以
下の詳細な説明を添付図面を参照して読む事によって更
に良く理解されるであろう。

先ず最初に第１図を参照すると、本発明の第１の好まし
い実施例に係わる装置は、自動車の前照灯の外囲60の底
部に設けられた、全体を62で示す基板乃至ソケット内に
電球10を取外し自在に固定する様に作られている。

電球は本体12とガラス球14とを有する。前照灯に対する
電球10の軸方向位置ぎめは、少なくとも部分的に環状で
電球の本体12から半径方向に突出しているフランジ16
の、ソケット62の内部の第１カラー30の後方端部で構成
される環状表面34に係合する事によって成される。更
に、前照灯に対する電球の角方向位置決めは前記内部カ
ラー30内に形成された１個又は複数個の突出部36の電球
の本体12の前のフランジに形成された相互補完的な半径
方向溝18の夫々内への近接と進入によって成される。本
実施例においては、これらの突出部と溝とは３個で、好
ましくは電球と外囲に付属する円形通路に不規則的に分
布している。この為、電球の不正確な位置決めを避ける
為の間違いよけの役目を有する。

電球は更に、これがソケット内にはめ込まれた時にカラ
ー30の内壁と係合して前照灯の内部とその周囲との間の
適当な気密性を確実ならせる為の環状気密ジョイント15
が矩形溝（図示せず）内にはめ込まれている。ジョイン
ト15は好ましくは適当なエラストマ材料によって作られ
る。

更に、円形フランジ16は後述する目的の為に、不規則に
分布した矩形形状の３個の溝19をその外周に備えてい
る。

最後に、電球はその後方部分に横断面形状ほぼ「Ｄ」状
のスリーブ20を有し、その底部に電球の接続用リード21
が長手方向に走っている。電線23に接続された付属コネ
クタ22が電球への電気接続を完成する様にスリーブ内へ
挿入可能である。25と27で示す弾性変形による固定装置
がスリーブ上とコネクタ上とに設けられて取外し自在な
相互接続をなしている。

ソケットは又内部カラー30と同軸な外部カラー40を有
し、それに相互に違って角度間隔で離隔した３個の開口
42（これらの開口の内の一つのみが見られる）が作られ
ている。これらの開口は矩形形状を有し、外囲に隣接し
ており、その各後部辺は外部カラー40の後端環状面44か
ら所定の距離に位置している。この点に関して前記環状
面44は内部カラー30の後端面34に比較して後述の理由に
よって電球のフランジの厚みにほぼ等しいか僅かに大き
い距離後方に軸方向にずれている事に注意されたい。

外囲60がモールディングによって作られる場合、外部及
び内部カラー30と40とは外囲のモールディングの時に同
一工程で作るのが好ましい。

いわゆる固定装置はほぼ円筒形のリング50を有し、その
外径寸法は外部カラー40のそれにほぼ等しい。そのベー
ス51（外囲60に向いた端部）内に、リングは電球のフラ
ンジ16の直径より僅かに大きい直径を有する円形開口52
を有する。開口52の周囲に３個の突出部54が形成されて
いる。これ等は矩形で電球に設けられた溝19の寸法より
も若干小さい寸法を有し、前記溝に対応する角度位置に
位置している。

更に、リング50は円形開口51を取囲むベース51から前方
に向かって伸びる、外部カラー40の開口42に対応する角
度位置にある３本の脚56を有する。これらはその前端部
にクランプ部分57を有し、これらはベース51から、カラ
ー40の開口42とその後端面44との間の前述の所定の距離
にほぼ等しい距離離れている。更に、各脚の幅はそれ等
に係合する各開口の幅よりも、本実施例においてはその
半分程度小さいが、これに限るものではない。

最後に、リングは、その取扱いの為に、把持用円筒部分
55を有するが、これは、本実施例においては円筒状でそ
の外側が55aの様なリブ状を成している。この部分は又
電球のスリーブ20と、これを覆うコネクタ22を保護する
目的も有する。勿論、把持用部分55はその他各種の形状
を取り得る。

上述の装置の使用法は以下の通りである。

先ず最初に、電球10及びコネクタ22の無い状態におい
て、リング50を外囲60の後部に、これが所定の角度位置
を取った時前記リングに軸方向への単純な押圧を加えて
取付ける。この時脚56は、カラー30と40との間へ外側に
向かっての弾性変形によって進入し、次いで、部分57の
開口42の後部辺へラッチされる。リング50はこれによっ
て永久的に前照灯に接続され、使用者によって簡単に取
外す事は出来ず、従って紛失のおそれも無い。前照灯へ
のリングの永久的取付けは、改めてこれを分離する為に
は、問題のラッチ関係を解除する度毎に内側に向けての
半径方向圧力を同時に加える必要があるが、これは特別
の工具無しでは不可能である、と言う点で評価し得る。

上述した通り、脚56と付随する開口42との寸法関係は、
この状態において、リングは事実上軸方向への遊び無し
にソケットに接続され、これがソケットに対して開口42
の横幅で定められる角度範囲内において回動し得る様に
なっている。

更に、リング50の脚54の位置は、リングが反時計方向に
一杯に回転した位置を占める時、電球10はそのソケット
内に設置し得る様になされている。更に詳細に説明する
と、電球にそのフランジ16がリングの円形開口52を通過
可能にする為の角度方向（突出部54と溝19とが相互に一
致しなければならない）は、突起36と溝18で指示され
る、電球がソケット内で取らねばならない所定の角度方
向に等しい。

電球をソケット内に持ち来たすと、フランジの後表面16
は外部カラー40の後表面44と同一平面に来る。この時リ
ングは、突出部54がフランジ16をカバーし、もはや付属
する溝19と一致させて置かない様にするため、リングを
時計方向に手動で回転し得、これによって電球はその場
所に強固に固定される。

好ましくは、但し図示はしないが、各突出部54は、フラ
ンジに向いた前面に、前記の固定に当たって、電球の軸
方向の遊びを無くし又は防止する為に、突起、斜面等を
設けても良い。

使用する電球の種類によっては、前述したエラストマ接
続15は、電球の簡単な取付けによって半径方向の気密性
を作るものでも、ステップに対する軸方向の気密性を作
るものでも、ソケット内に設けられた円錘形支持面に対
する気密性を作るものでもよい。この後２者の場合、上
述の突起又は傾斜は接続の適当なコンプレッションを作
り出す。

電球の取外しは上述の操作を反対に行う。

好ましくは、脚56と協同する部分42又は70のうちの少な
くとも一方に中間リブを第１図又は第２図に43で示す様
に、リング50のその固定位置から解放位置への通過が堅
い点の解放を必要とする様に設ける。これによってリン
グがその解放位置に偶然に回転するのを防止し、偶然に
生じる電球の抜け出しを防止することが出来る。

第２図と第３図において、本発明の変形実施例を示す。
これらの図において、第１図のそれと同一又は類似の部
品又は部分に同一参照番号で示している。

図より見られる通り、カラー30は外側に３個のケージ70
を有し、これらがリング50に付属する脚の夫々を受入れ
る様になっている。この解決策には実際には外部カラー
40を除去する事を可能としている。

更に、リング50の円筒部分55は、事実上そのモールド外
しを容易ならしめるものであるが、これは脚56と同列に
長手方向に３本のスリット59を有する。これらのスリッ
トは、電球の固定及び取外しに当たってのリングの取扱
いを容易ならしめる為の第１図の取扱い用リブ55aの代
替をなすものである。

同様に又図示の通り、電球の環状フランジの受入れの為
の、第１図のカラー30及び40の後部表面34と44との間に
存在していた軸方向段差は、ここでは、各ケージの内外
壁の間にほぼ中間に放射状に設けられた切断面71に置換
えられている。

本発明の第２形式の実施例による固定装置の使用は、第
１実施例のそれと実用上同一である。

本発明は特に上述された特性を有し図面に表示されてい
る、米国規格「自動車安全標準第108号」に適合する２
フィラメント形電球に特に適用可能であるが、これは
又、適当な位置に前照灯内に格納しその固定のための類
似の構造体を有する全ての電球にも応用可能である事に
注目の必要がある。

勿論、本発明は上記に説明され図面に記載された実施形
態にのみに限定されるものではなく、その要旨に合致し
た各種の変形、修飾を行うことが出来る。

特に、ソケット62が前照灯の外囲に形成されているもの
として考えたが、これは又前照灯の反射鏡に形成するこ
とも出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例による装置の一部切欠分解
斜視図であり、第２図は本発明の第２実施例による装置
の分解斜視図であり、第３図は電球が固定され取付け位
置にある、第２図の装置の長手方向垂直断面図である。 図中、10は電球、16はフランジ、18は半径方向溝、19は
溝、20はスリーブ、22はコネクタ、30は内部カラー、34
はソケット環状表面、36は突出部、40は外部カラー、42
は外部カラー開口、50はリング、52は内部円形通路、54
は突出部、55は把持用円筒、56は脚、57はクランプ部
分、62はソケット、70はケージを夫々示す。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電球はその軸方向の位置ぎめのためのソケ
   ット（62）の環状表面（34）に対して係合させ得るフラ
   ンジ（16）を有し、電球とソケットとは電球の所定の角
   度に対する位置ぎめのための突起部（36）と溝（18）を
   有する自動車前照灯ソケット内に電球を固定する装置に
   おいて、リング（50）と、該リング（50）が所定の角度
   範囲に亙ってソケット（62）に対して回転し得るように
   且つソケット（62）に対し同軸的にリングを軸方向に固
   定する取り付け装置（42,56;70,56）とを有し、前記リ
   ング（50）は電球のフランジ（16）の外径に等しいか僅
   かに大きい直径の円形内部通路（52）を有し、更にフラ
   ンジ（16）の外周部には溝（19）を、またリング（50）
   のベース（51）の内径側には該溝（19）が通過し得る突
   出部（54）を有しており、電球がリング（50）の通路
   （52）を通り該溝（19）が該突出部（54）を通過したリ
   ング（50）の第１角度位置において、電球は溝（18）と
   突出部（36）により所定の角度位置に配設され、更にリ
   ング（50）を回すことによりリング（50）の第２角度位
   置において、前記突出部（54）がフランジ（16）の平坦
   部分に乗り上がることにより、前記電球が所定の軸方向
   位置に固定されることを特徴とする自動車前照灯ソケッ
   トへの自動車電球の固定装置。
2. 【請求項２】前記リングを軸方向に固定する取り付け装
   置において、リング（50）は該リング（50）の端部に設
   けられた、前記通路（52）の周囲で軸方向に伸び、クラ
   ンプ部（57）で終わる脚（56）を有することを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載の自動車電球の固定装
   置。
3. 【請求項３】前記リング（50）は最初にソケット（62）
   と一体にされ、該ソケット（62）のカラー（40）に形成
   された開口（42）内への前記脚（56）の弾性的にラッチ
   止めによりソケット（62）に取り付けられることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の自動車電球の固定
   装置。
4. 【請求項４】前記リング（50）は最初にソケット（62）
   の外側に形成されたケージ（70）内へ前記脚（56）の弾
   性的にラッチ止めによりソケット（62）に取り付けられ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の自動
   車電球の固定装置。
5. 【請求項５】前記リング（50）上には前記通路（52）側
   に突き出して形成された３個の突出部（54）と、電球
   （10）のフランジ（16）の周囲に形成された、形状間隔
   が該突出部（54）と対応する３個の溝（19）を有するこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項乃至第４項のいず
   れか１項に記載の自動車電球の固定装置。
6. 【請求項６】前記突出部（54）と溝（19）とは不規則的
   な角度分布を有していることを特徴とする特許請求の範
   囲第５項に記載の自動車電球の固定装置。
7. 【請求項７】前記リング（50）は把持用円筒部（55）を
   有し、電球が所定の位置に配置された時に前記電球の後
   部にコネクタ（22）の受入れるために設けられたスリー
   ブ（20）を前記把持用円筒部（55）が取り囲むようにな
   っていることを特徴とする特許請求の範囲第１項乃至第
   ６項のいずれか１項に記載の自動車電球の固定装置。