JPH0710475B2 - 細長い工作物を配置するための位置決め装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、細長い工作物がその軸線に対して直角に供給
又は加工場所から順次に中間又は他の加工場所へ運搬可
能であり、軸線方向に移動させるべき工作物の軸線に対
して平行に所定区間だけ移動可能な少なくとも１つの位
置決め工具が、供給又は加工場所と中間又は他の加工場
所とをつなぐ運搬区間に設けられて、位置決め工具の動
作行程中に少なくとも１つの工作物を連行することによ
り、この工作物を軸線方向に移動させる、線片のような
細長い工作物を配置するための位置決め装置に関する。

〔従来の技術〕

このような位置決め装置はドイツ民主共和国特許出願公
開第238936号明細書から公知である。この位置決め装置
の欠点は、工作物の公差に関係する長さの相違が工作物
の正しい案内を不可能にすることである。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の課題は、工作物の長さの相違に関係なく、工作
物の一端を所定の位置に位置決めできる位置決め装置を
提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

この課題を解決するため本発明によれば、供給又は加工
場所より後の運搬区間にあつて工作物をその一方の軸線
方向に移動させる第１の位置決め工具に、中間又は他の
加工場所より前において、工作物を逆の軸線方向に移動
させる第２の位置決め工具が続いており、工作物を逆の
軸線方向に移動させる第２の位置決め工具が続いてお
り、この第２の位置決め工具が工作物の軸線に対して平
行に移動可能な少なくとも１つの動作面を持ち、第２の
位置決め工具の動作行程中にこの動作面が工作物の端部
に作用して、所定の軸線方向位置までこの工作物を連行
する。

〔発明の効果〕

例えば頭付き釘に加工される線片（線ピン）のような細
長い工作物は、この装置により、２つの異なる装入工作
物群の工作物の長さの相違に関係なく精確に位置決めさ
れて、その一端がすべて同じ所定の軸線方向位置をと
り、他端が長さの差を示すようにすることができる。更
にこのような装置により、互いに逆の方向に動作する２
つの位置決め工具のうち、第２の位置決め工具が工作物
を少し押し戻して、同じ装入工作物群の工作物の目標長
さの公差を自動的に相殺することもできる。

〔実施例〕

図面に示された実施例について本発明を以下に詳細に説
明する． 線ピン82例えば頭付き釘の製造装置の一部であるすえ込
み装置14の往復台12が、往復台12の図示されていない、
二又に分岐した端部にはまつているピンを介して、連結
棒と結合されており、この連結棒は連結装置蓋によつて
装置の駆動軸の短行程クランクピンに保持されている．
前方動作位置に示されている往復台12は、全長にわたつ
て蟻継ぎ案内装置を持つておりかつ２つの案内条片32の
間に機械架台36にある基板上に、摺動するように案内さ
れて、支持されている．往復台12の図示された端部に雌
ねじ付きねじフランジ40が取付けられており、このねじ
フランジに調整ねじ42がねじ込まれており、この調整ね
じは環状ナツト44によつて止められている． 調整ねじ42の軸線方向延長部に、別体の案内装置48の軸
受ブシユ内にすえ込み装置14の圧縮ばねの荷重を受けた
すえ込み工具54が縦移動可能に案内されて配置されてい
る． 浮遊するように支持されたすえ込み工具54を持つ案内装
置48は２つの控えボルト66によつて容易に取外し又は交
換可能に、機械架台36に取り付けられている．戻しばね
によりすえ込み工具54は調整ねじ42の６角形頭部に永続
的に摩擦結合により接触している．同様にすえ込み工具
54の軸線の延長部に、このすえ込み工具の前のすぐ近く
にかつこの軸線に対して対称的に、線ピン82の製造装置
の締付け装置78の、それぞれのレバー又は往復台に付い
ている、相対して作用する２つの締付け工具76が配置さ
れている．この締付け装置78は、後述する線154用の切
断工具152のある工作物用供給又は加工場所に対して、
工作物の中間又は他の加工場所を形成している。これら
の締付け工具76の間には、図面によれば、線ピン82がす
え込まれた頭部84を固く締め付けられた状態で存在す
る． 締付け工具76から突き出ている線ピン82の軸部は、線ピ
ンの製造装置の、図面の上部に示された運搬装置の運搬
ベルトとしての２つの歯付きベルトの歯溝に固く締め付
けられて入つている．下側の歯付きベルト92だけが示さ
れている、これらの両歯付きベルトにより、工作物とし
てのまだ頭部84を持つていないピン素材86が間欠的に、
水平及び垂直面内にすえ込み装置14のすえ込み工具54の
前に丁度中心に近づけられかつこのすえ込み工具から離
される．この場合、歯付きベルト（例えば92）はすえ込
み及び締付け装置14,78のすえ込み及び締付け方向に対
して直角に徐々に移動する．下側の案内条片98だけが示
されている、それぞれの高さ調節可能な案内条片によつ
てこれらの歯付きベルトの相互間隔、従つて又ピン素材
86を歯溝に保持する荷重を調節することができる．更
に、案内条片（例えば98）の側方案内面により歯付きベ
ルトは、側方に移動不可能に、運搬区間にわたつて案内
される． 往復台12の案内装置の前方部分に支持片102が取り付け
られており、この支持片のピン104に揺動レバー106が支
持されている．このレバー106の各腕のピン108に結合棒
110が作用し、この結合棒は揺動レバー106を一方ではピ
ン112を介してすえ込み装置14の往復台12と結合し、他
方ではピン118を介してピン素材86用の位置決め装置116
の工具保持体114の結合する．これらの結合棒110は２つ
の継手頭部120,122を持つており、これらの継手頭部は
ターンバツクル124により互いに結合されている． 工具保持体114は、機械架台36にある重なり合う２つの
棒126によつて縦移動可能に案内されている．この保持
体114に、４段階の位置決め過程用の４つの動作面134な
いし140を持つ位置決め工具132が配置されており、この
位置決め過程中にピン素材86の縦位置を変えることがで
きる． 往復台12には、スリツト内で縦方向に調節可能に、継手
頭部122を固定しているピン112によつて付加的な位置決
め工具146が締め付けられている．この位置決め工具146
は、第１の位置決め工具132の移動方向とは反対にピン
素材86を軸線方向に移動させるための２つの動作面148
及び150だけを備えている．図面において左側に、線154
を裁断しかつ線ピン素材86を角錐形にとがらせるための
線ピン製造装置の切断装置の２つの相対して作用する２
つの切断工具152の下側切断工具が示されている． 上述した位置決め装置の動作のやり方は、この位置決め
装置が、線ピン製造装置の一部である場合は、次の通り
である． 図示されていないが、しかし公知の引込み装置は線コイ
ルからくせ取り装置を経て線154を引き込みかつ所望の
線ピン長さのためにかつ線ピン頭部84の形成のために必
要とされるだけの線を、開かれた切断工具152の中に通
しかつ両方の歯付きベルト（例えば92）の歯溝の中へ引
き込む．今や、各レバー又は各往復台にはまることがで
きる、相対して作用する切断工具152は線154を切断し、
その際角錐形の線ピン先端88が生ずる．両方の歯付きベ
ルトの間への挿入及び線154の切断中、歯付きベルト対
の間欠的駆動は短時間停止している．その後に駆動は短
時間再び開始され、それにより歯付きベルト対は１段階
更に移動せしめられかつ新たな線送りの前に再び停止さ
れる（これは段階式送り装置によつても行なえる）．こ
れは、裁断されたピン素材86が締付け装置78の両締付け
工具76の間にかつすえ込み装置14のすえ込み工具54の前
の中心に位置するに至るまで、行なわれる． 装置により、大きい切換え動作なしにできるだけ大きい
長さ範囲でピンを製造できるようにするために、切断装
置の切断工具152並びに線ピン82を製造するための装置
の締付け及びすえ込み装置78,14が固定的に配置されて
いることを補償するために、別の長さのピンを製造する
際の線ピン先端88からすえ込み工具54までの異なる間隔
は切断場所と頭部すえ込み場所との間の運搬区間内の縦
方向のピン素材86の移動により次の通り補償される． ピン素材86の位置決めは位置決め装置116の両位置決め
工具132及び146により行なわれ、第１の工具132は段階
的送りのための４つの動作面134ないし140を持つてい
る．この段階的位置決めは往復台12の各送りの際に行な
われる．往復台12の前進運動の際、すなわちそれぞれの
線ピン頭部84の製造の際、機械架台36において案内され
る位置決め工具132は結合棒110及び揺動レバー106を介
して運搬装置へ移動せしめられるので、この時点で位置
決め工具132の第１の動作面134の前にあるピン素材86は
所定の距離だけ送られる．既に述べたように、この過程
において運搬装置は停止している．往復台12が戻る間、
駆動装置は短時間１つの運搬間隔のために操作されるの
で、前に工具132の動作面134から前進運動せしめられた
ピン素材86は今や第２の動作面136の前にありかつ新た
なすえ込み過程の際に同じ寸法だけ送られる．これは、
ピン素材86が位置決め工具132の第４の動作面140から最
前位置へ移動せしめられるまで、行なわれる．この縦位
置においてピン素材86は、第２の位置決め工具146の動
作面150の前に位置するに至るまで、徐々にすえ込み場
所の方向に更に運搬される．同様に往復台12のすえ込み
運動から導かれて、ピン素材86は動作面150から場合に
よつては少し戻され、それによりピン素材の長さ公差は
相殺されるので、このピン素材は最終的位置をとり、実
施例においてこのピン素材は２つの運搬間隔の後に、線
ピン頭部84の形成のために必要とされるだけの長さの線
端部が締付け爪76から突き出るように両締突け工具76の
間に位置するに至る．一層長いピン素材86の場合にはこ
れらのピン素材の戻り運動は第２の位置決め工具146に
より２つの段階で行なわれ、すなわちピン素材は先ず動
作面148から、続いて動作面150から最終位置へ戻され
る． 締付け爪76が閉じると、これらの締付け爪は、ピン頭部
84の製造のための次のすえ込み過程のためにピン素材86
を保持する．このために駆動軸は動かされ、この駆動軸
は往復台12に往復運動を与える．この往復運動に、戻し
ばねにより調整ねじ42の六角形とはまり合い結合されな
いすえ込み工具54が参加しかつ各前方移動の際にピン素
材86に頭部84を生ぜしめ、その際締付け工具76は加工台
として役立つ．往復台12の各後方移動の際に圧縮ばねは
伸びて、すえ込み工具54を押し戻すので、このすえ込み
工具は調整ねじ42に永続的に摩擦接触している．すえ込
み圧力の高さを（従つて又線ピン頭部の形状も）調整ね
じ42によつて往復台12にあるねじフランジ40への多少の
ねじ込みにより調節することができる． 各運搬段階において、完成した線ピン82が工具範囲から
更に移動せしめられ、新しいピン素材86が工具54及び76
の間に入り、それから過程が新たに開始する．いくつか
の運搬間隔の後に、完成したピン82は運搬区間の終端に
おいて付加的な押出し装置なしにシユートを介して確実
に滑り落ち、又は整然と到達する完成ピンを貯蔵のため
又は他の更なる処理のため個々に機械的に取り出しかつ
導出することができる．

【図面の簡単な説明】

図面は実施例の一部を切欠いて示した平面図である． 78……中間又は他の加工場所（締付け装置）、86……工
作物（ピン素材）、132,146……位置決め工具、148,150
……動作面、152……供給又は加工場所（切断工具）

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】細長い工作物（86）がその軸線に対して直
   角に供給又は加工場所（152）から順次に中間又は他の
   加工場所（78）へ運搬可能であり、軸線方向に移動させ
   るべき工作物（86）の軸線に対して平行に所定区間だけ
   移動可能な少なくとも１つの位置決め工具（132又は14
   6）が、供給又は加工場所（152）と中間又は他の加工場
   所（78）とをつなぐ運搬区間に設けられて、位置決め工
   具（132又は146）の動作行程中に少なくとも１つの工作
   物（86）を連行することにより、この工作物（86）を軸
   線方向に移動させるものにおいて、供給又は加工場所
   （152）より後の運搬区間にあつて工作物（86）をその
   一方の軸線方向に移動させる第１の位置決め工具（13
   2）に、中間又は他の加工場所（78）より前において、
   工作物（86）を逆の軸線方向に移動させる第２の位置決
   め工具（146）が続いており、この第２の位置決め工具
   （146）が工作物（86）の軸線に対して平行に移動可能
   な少なくとも１つの動作面（148又は150）を持ち、第２
   の位置決め工具の動作行程中にこの動作面（148又は15
   0）が工作物（86）の端部に作用して、所定の軸線方向
   位置までこの工作物（86）を連行することを特徴とす
   る、線片のような細長い工作物を配置するための位置決
   め装置。
2. 【請求項２】第１の位置決め工具（132）が、工作物（8
   6）の軸線に対して平行に移動可能な少なくとも１つの
   動作面（134又は136又は140）を持ち、第１の位置決め
   工具の動作行程中にこの動作面（134又は136又は140）
   が工作物（86）に作用して、所定の軸線方向位置までこ
   の工作物（86）を連行することを特徴とする、請求項１
   に記載の位置決め装置。
3. 【請求項３】位置決め工具（132又は146）が、横に並ん
   でいる２つの動作面（134及び136,136及び138,138及び1
   40,又は148及び150）をつなぐ少なくとも１つの段部を
   持つていることを特徴とする、請求項１又は２に記載の
   位置決め装置。
4. 【請求項４】位置決め工具（132）が２つの平行な棒（1
   26）により機械架台（36）に案内されていることを特徴
   とする、請求項１ないし３の１つに記載の位置決め装
   置。
5. 【請求項５】頭付き釘のような線ピンの製造装置に使用
   されることを特徴とする、請求項１ないし４の１つに記
   載の位置決め装置。