JPH07104159A - 高遮水性能を有する材料およびこれを用いたケーブル - Google Patents

高遮水性能を有する材料およびこれを用いたケーブル

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JPH07104159A
JPH07104159A JP5248199A JP24819993A JPH07104159A JP H07104159 A JPH07104159 A JP H07104159A JP 5248199 A JP5248199 A JP 5248199A JP 24819993 A JP24819993 A JP 24819993A JP H07104159 A JPH07104159 A JP H07104159A
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JP
Japan
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water
cable
polymer particles
water shielding
high water
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Application number
JP5248199A
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English (en)
Inventor
Naomi Hirota
尚美 廣田
Shoichi Takamura
正一 高村
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • G02OPTICS
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    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/44Mechanical structures for providing tensile strength and external protection for fibres, e.g. optical transmission cables
    • G02B6/4401Optical cables
    • G02B6/4429Means specially adapted for strengthening or protecting the cables
    • G02B6/44384Means specially adapted for strengthening or protecting the cables the means comprising water blocking or hydrophobic materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/14Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables

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Abstract

(57)【要約】 【目的】高遮水性、特に芯線枚数の少ない場合の遮水
性、被覆緩衝性、非腐敗性ならびにケーブルコネクト作
業時およびケーブル製造時のケーブル成形性に優れた、
高遮水性能を有する材料およびこれを用いたケーブルを
提供する。 【構成】人工海水での吸水倍率がMB法で5倍以上であ
る高吸水ポリマー粒子とゴム系バインダーを含むコーテ
ィング層を固体支持体上に有する遮水用材料または上記
コーティング層が固体支持体にサンドイッチ状に挟まれ
た遮水用材料であって、前記高吸水ポリマー粒子中に、
人工海水中5重量%時のゲル強度が10,000dyn
e/cm2 以下である高吸水ポリマー粒子を15重量%以
上含有することを特徴とする高遮水性能を有する材料お
よびこの高遮水性能を有する材料を用いたケーブル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高遮水性能を有する材料
およびこれを用いたケーブルに関し、さらに詳しくはイ
オン性の低い水に対する遮水性のみならず、例えば海水
のようなイオン性の高い遮水困難な水に対しても優れた
遮水性を有する光ファイバー用遮水用材料として好適な
高遮水性能を有する材料およびこれを用いたケーブルに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバーケーブル等のケーブ
ルが地下に埋設されるケースが増加している。したがっ
て、これらのケーブルに対し、例えば通信ケーブル芯線
をケーブルの外力から保護する被覆緩衝性、ケーブル作
製時の作業性や取扱性である充填容易性などの充填材料
としての要求特性のほか、優れた遮水性が要求されてい
る。遮水性とは、ケーブルの外皮が破られ水が侵入した
場合、ケーブルの長手方向に伝わろうとする水を速やか
に吸収し、膨潤して遮水する性能をいい、該遮水性のテ
スト法にはT字法とL字法が知られている。
【0003】T字法は、ケーブルの外皮に何らかの力が
加わり、外皮に穴または亀裂ができ、ケーブルの側面方
向から水が侵入し、ケーブルの長手方向に伝わろうとす
るのを想定したテスト法である。一方、L字法はケーブ
ルが外力で切断された場合またはジョイント部に欠陥が
生じた場合など、ケーブルの断面方向から水が侵入し、
ケーブルの長手方向に伝わろうとするのを想定したテス
ト法である。両法における遮水性は24時間で水が何cm
伝播するかを数値化したもので表わされ、この数値が小
さいほど遮水性がよいことを示す。
【0004】実用上のケーブルにはL字法およびT字法
における優れた遮水性が要求されるが、近年はさらに高
性能な遮水性を有するものが要求されている。すなわ
ち、ケーブルスロットへの光ケーブル芯線テープの挿入
枚数が少ない状態でも遮水できるものが要求されてい
る。具体的には従来1スロットに5枚挿入されていたも
のを挿入枚数を2枚に減らした場合でも十分に遮水が可
能である高性能な遮水用材料が求められている。
【0005】特開平3−200206号公報には、吸水
倍率がCB法で1倍以上である布帛状の支持体に、少な
くとも55重量%が50μm以上の粒子径を持ち、1g
当たり10ml以上の水を吸収する吸水ポリマー粒子とゴ
ム系バインダーとを含有するコーティング層を形成した
複合材料が開示されている。しかしながら、この複合材
料は水に接触したときに速やかに膨潤して固体支持体か
ら脱落するが、1つのケーブルスロットに光ケーブル芯
線テープ2枚を挿入した場合のL字法およびT字法にお
ける遮水性が悪いという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決し、高遮水性、特に芯線枚数の
少ない場合の遮水性、被覆緩衝性、非腐敗性ならびにケ
ーブルコネクト作業時およびケーブル製造時のケーブル
成形性に優れた、高遮水性能を有する材料およびこれを
用いたケーブルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
に鑑み、鋭意検討した結果、コーティング層に含有する
高吸水ポリマー粒子のゲル強度が高過ぎると、侵入して
きた水がポリマー粒子の間隙または接触部を通り抜け易
いために遮水性(L字法2枚芯、T字法2枚芯とも)が
悪くなることが見出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本願で特許請求される発明は以
下のとおりである。 (1)人工海水での吸水倍率がMB法で5倍以上である
高吸水ポリマー粒子とゴム系バインダーを含むコーティ
ング層を固体支持体上に有する遮水用材料または上記コ
ーティング層が固体支持体にサンドイッチ状に挟まれた
遮水用材料であって、前記高吸水ポリマー粒子中に、人
工海水中5重量%時のゲル強度が10,000dyne
/cm2 以下である高吸水ポリマー粒子を15重量%以上
含有することを特徴とする高遮水性能を有する材料。 (2)前記の高遮水性能を有する材料を用いたケーブ
ル。
【0009】以下に本発明の高遮水性能を有する材料
(遮水用材料)およびこれを用いた光ファイバー用ケー
ブルの一例を示す図面により詳述する。図1は、本発明
の遮水用材料の一例を示す拡大断面図である。図におい
て、遮水用材料1は、固体支持体3と、該固体支持体3
上に配置された複数の高吸水ポリマー粒子4とゴム系バ
インダー5を含んでなるコーティング層2で構成され
る。高吸水ポリマー粒子4は、水に接触すると速やかに
膨潤し、ゴム系バインダー5から離れ、固体支持体3か
ら脱落し、この脱落した高吸水ポリマー粒子4のゲルが
水を封じ込めた状態で遮水し、遮水性を発揮する。
【0010】本発明に用いられる高吸水ポリマー粒子の
MB法で測定した人工海水での吸水倍率は、5倍以上、
好ましくは6倍以上である。吸水倍率が5倍未満では水
と接触しても膨潤しにくいか膨潤不足のため、ゴム系バ
インダーから脱落しにくく遮水性が悪くなる。ここでM
B法による高吸水ポリマー粒子の吸水倍率(GB)は、
105℃で2時間で絶乾した試料(重量X)をデシケー
ター中で1時間以上放置した後、23℃に制御した市販
の人工海水中に1時間浸漬し、150メッシュの網ふる
いに試料を入れて3分間濾過後、網ふるいの重量を差し
引いた吸水後の試料重量(Y)を測定し、次式により算
出した値である。
【0011】
【数1】吸水倍率(倍)=(Y−X)/X−1
【0012】また本発明に用いられる高吸水ポリマー粒
子総量の15重量%以上、好ましくは30重量%以上
は、ゲル強度が10,000dyne/cm2 以下、好ま
しくは3,000dyne/cm2 以下の高吸水ポリマー
粒子である。高吸水ポリマー粒子のゲル強度が10,0
00dyne/cm2 を超えると高吸水ポリマー粒子が膨
潤脱落しても吸水ゲル同士の間隙が充分に狭くないか、
または接触していてもそこから水がリークし易いため遮
水性が阻害される。またこのようなゲル強度を有する高
吸水ポリマー粒子の含有量が高吸水ポリマー粒子総量の
15重量%未満では1つのケーブルスロットに光ケーブ
ル芯線テープ2枚を挿入した場合のL字法およびT字法
における遮水性が低下する。
【0013】ここで高吸水ポリマー粒子のゲル強度は、
105℃で2時間絶乾後、デシケーター中で1時間以上
放置した試料5gを、市販の人工海水95gをスターラ
ーによって攪拌しているところへ少しずつ添加して混合
し、ゲルを形成させ、このゲルのゲル強度をネオカード
メーターを用いて測定した値である。
【0014】高吸水ポリマー粒子の量およびその粒径に
は特に限定はなく、良好な遮水性能が得られる量および
粒径であればよいが、全高吸水ポリマー粒子の55〜9
5重量%、好ましくは80〜90重量%の高吸水ポリマ
ー粒子の粒子径が45(330メッシュオン)〜425
μm(36メッシュパス)の範囲にあることがより好ま
しい。粒径の小さい高吸水ポリマー粒子が多すぎると大
部分の粒子がコーティング層の中に閉じ込められ、粒子
間の空気間隙が非常に少なくなるため、遮水用材料が水
と接触しても、高吸水ポリマー粒子に直接水が接触する
のに時間がかかり膨潤速度が遅くなり、また膨潤しても
コーティング層から飛び出す力がなく、高吸水ポリマー
粒子が脱落することができず遮水性が低下する場合があ
る。高吸水ポリマー粒子の粒径は固体支持体3への付着
性の点から45〜300μmの範囲がより好ましい。
【0015】また粒子径45μm未満の高吸水ポリマー
粒子の存在は、例えば光ファイバーケーブルのスロット
(後述する図2のスロット10a参照)内の微少間隙の
遮水を行うような場合に好ましいが、その量は全高吸水
ポリマー粒子の45重量%未満であるのが好ましい。粒
径45μm未満の小さな粒子が45重量%以上存在する
と膨潤速度が遅くなり、また膨潤してもコーティング層
から脱落する力が弱く、遮水性が低下する場合がある。
【0016】高吸水ポリマー粒子の粒径は、JIS Z
8801(標準ふるい)に規定する網ふるいを使用
し、JIS Z 8815(ふるい分け試験方法)に従
って測定することができる。すなわち、試料(高吸水ポ
リマー粒子4)の粒子径に応じて必要な大きさの目開き
を持ったふるいを上から大きい目開きの順に重ね、一番
上に試料を入れ、一番下に受け皿を置き、JISの規定
に従って振動を与えふるい分ける。ふるい分けた後、各
目開きのふるいの上に残った粒子の重量を測定し、粒度
分布を算出する。
【0017】高吸水ポリマーとしては、例えば、ポリア
クリロニトリルグラフト重合体加水分解物、ポリアクリ
ル酸ソーダ、メチルメタクリル酸−酢酸ビニール共重合
体加水分解物、ポリビニールアルコール架橋重合物、ポ
リアクリロニトリル架橋体加水分解物、ポリエチレンオ
キサイド架橋重合体物、ポリアクリルアミド架橋重合
物、アクリルアミド−アクリル酸架橋共重合体物、スル
ホアルキル(メタ)アクリレート−アクリル酸架橋重合
体物、イソブチレン−無水マレイン酸架橋重合体物など
が好ましく用いられる。また腐敗して水素ガスを発生す
る、デンプン−ポリアクリロニトリルグラフト重合加水
分解物、デンプン−アクリル酸グラフト共重合物、カル
ボキシメチルセルロース架橋重合物、セルロース−ポリ
アクリロニトリルグラフト重合体加水分解物なども腐敗
防止処理をして使用することができる。
【0018】高吸水ポリマーは、水と接触したときにば
らばらになって分離し、ケーブル内に広がる必要がある
ため粒子状のものでなければならないが、その粒子形状
には特に限定はなく、例えばエマルジョン重合によって
得られる真円形のもの、通常の粉砕機によって粉砕され
たランダムでいびつな形状のものでもよい。
【0019】本発明に用いられるゴム系バインダーとし
ては、例えばトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチ
ル等の有機溶剤に可溶で、水と接したときに高吸水ポリ
マー粒子を容易に脱離し、かつ遮水用材料に可撓性を与
え、また腐敗により水素ガスを発生しないものが好まし
い。このようなゴム系バインダーとしては、スチレンブ
タジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ハロ
プレンゴム、イソブチレンゴム、ブチルゴム、エチレン
・プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴ
ム、シリコンゴム、トリフロロ・クロロエチレンゴム、
ビニリデン・フロライドゴム、ジヒドロ・パーフロロ・
アルキルアクリレートゴム、ポリウレタンゴム、ビニー
ル系ゴムなどが挙げられるが、これらのうち、スチレン
ブタジエンゴムおよびブチルゴムが好ましい。
【0020】スチレンブタジエンゴムは、支持体への接
着力、ケーブル製造時や敷設時のポリマーの保持性、遮
水用材料の遮水性、被覆緩衝性およびカール防止などの
点から、スチレン5重量%以上、好ましくは10〜40
重量%をブロック共重合したものが好ましい。また不飽
和タイプでも飽和タイプでもよいが、耐久性の面から飽
和タイプのものが好ましい。スチレンブタジエンゴムは
単独でもまた2種以上併用してもよく、ランダム重合さ
れたスチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴムなどを混
合して用いてもよい。
【0021】ゴム系バインダーは疎水性であるため、水
をはじいて遮水性が低下する場合があるが、その場合
は、アルキルホスフェートのアルカリ金属塩等の親水化
剤を併用することにより、遮水性を向上させることがで
きる。
【0022】本発明のコーティング層には、上記した高
吸水ポリマー粒子およびゴム系バインダーのほか、例え
ば無機物、界面活性剤等の充填物を添加してもよいが、
その使用量は遮水性の点から10重量%未満が好まし
い。本発明に用いられる固体支持体としては、耐久性が
良好で、腐敗して水素ガスを発生しないものであればよ
く特に制限はなく、例えばアクリル系合成繊維、ポリエ
ステル系合成繊維、ポリアミド系合成繊維、ポリプロピ
レン系合成繊維等の織物、編物、不織布、メッシュ状織
物、メッシュ状編物、フィルム等が用いられる。
【0023】本発明の遮水用材料は、例えば、有機溶剤
に溶解したゴム系バインダー中に高吸水ポリマーを均一
に分散させて得られるコーティング液を、支持体の少な
くとも一面にコーティングし、次に前記溶剤を蒸発さ
せ、熱固着する方法により得られる。コーティング処理
に際してはコーティング量が多いと遮水用材料の厚みが
大きくなり、取扱性等の実用上問題が生じるため、高圧
カレンダープレスなどによって遮水用材料の厚みをコン
トロールすることが好ましい。
【0024】本発明においては、固体支持体上に形成し
たコーティング層の表面にさらに他の固体支持体を設
け、コーティング層が固体支持体にサンドィッチ状に挟
まれた構造としてもよい。上記他の固体支持体として
は、膨潤した高吸水ポリマー粒子が通過できる程度の空
隙を持った不織布シート(カバークロス)、水可溶性の
PVAフィルム、ポリメチルシロキサン系の離型剤層な
どが、上記高圧カレンダー処理時の取扱い性の点から好
ましい。コーティング層が固体支持体でサンドイッチ状
に挟まれた構造の遮水性材料は、水と接触しない限り高
吸水ポリマー粒子が外に出ないよう固体支持体の間に保
持できるとともに、遮水用材料の表面の滑り性が向上
し、取扱いが容易となるという利点を有する。
【0025】また遮水用材料を用いて光ファイバー用ケ
ーブルとした場合、温度変化の大きい環境下で吸湿し、
遮水用材料にべとつきが発生して光ファイバーテープと
遮水用材料が接着し、その後の温度変化により各材料の
線膨脹係数の違いから光ファイバーテープに歪みが発生
し、光ファイバーケーブルの電送損失が多くなることが
あるが、コーティング層がサンドイッチ状に固体支持体
に挟まれた遮水用材料を用いることにより、このような
接着は起こらず、電送損失が発生しないという大きな利
点がある。
【0026】上記カバークロスとしては、吸水膨潤時に
膨潤したポリマー粒子が通過できる程度の間隙を持った
不織布で、耐久性が良好で腐敗して水素ガスを発生しな
いものであればよいが、特に熱可塑性合成繊維からなる
不織布シートが好ましい。不織布シート中には、複数の
単繊維がその表面を相互に融着することによって一体化
した交絡点が不規則に点在し、かつそれぞれの交絡点に
おいて複数の単繊維が舌状また水掻き状に接合している
が、前記交絡点によって形成される単繊維間の間隙を多
角形としたときに、前記不織布シート中の複数の間隙の
50%以上が辺の長さの総和が0.3mm以上で、かつ9
0%以上が辺の長さの総和が5mm以下の間隙を持った不
織布が好ましい。このような不織布は40g/m2 のポ
リエステルパンポンドを1軸または2軸方向に熱延伸し
て作るか、合成繊維の短繊維と熱融着繊維を混合して、
または熱融着繊維100%でサーマルボンド法によって
作ることができる。
【0027】水可溶性のPVAフィルムを使用する場合
は、水膨潤速度の低下を防止するため、フィルムに孔を
開けて使用してもよい。この場合、始めから孔の開いた
フィルムを用いてもよいし、孔の開いてないフィルムを
貼り付けた後に孔をあけてもいずれでも差し支えない。
【0028】図2は、本発明の一実施例による遮水用テ
ープを用いたスロットタイプの水走り防止型光ファイバ
ーケーブルの拡大断面図である。このケーブルは、最中
心部に設けられたコアとしてのテンションメンバー7
と、その周りに設けられ、スロット10aを有するスロ
ット型スペーサ10と、スロット10a内に設置される
光ファイバー芯線テープ8と、該光ファイバー芯線テー
プ8内に収められた光ファイバー9と、前記スロット型
スペーサ10の周りに設けられる遮水用材料を用いた押
さえ巻き遮水テープ6と、外皮11とからなる。
【0029】このような構成の光ファイバーケーブル
は、外皮11にクラックが生じて水が侵入すると、侵入
してきた水により遮水テープ6に保持された高吸水ポリ
マー粒子が水を吸収して速やかに吸水膨潤し、スロット
10a内に脱落し、その際に該高吸水ポリマー粒子のゲ
ルが水を封じ込めた状態で広がる。したがって、これに
より水の侵入を長時間にわたって防ぐことができる。
【0030】本発明においては、ほとんどのタイプの光
ファイバーケーブルの水走り防止が、図2に示す本発明
の遮水用材料としての押さえ巻き遮水テープ6だけで可
能となる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中の
%および部はそれぞれ重量%および重量部を意味する。
また遮水テープの腐敗テストおよび遮水性評価は下記の
測定方法で行った。 (1)腐敗テスト ガラス製三角フラスコに、テストサンプル4gおよびリ
ン酸二水素アンモニウム0.4gを入れ、土壌抽出液を
200cc入れて混合し、30℃で日陰に保存し、30日
経過後に容器のコックを開き、空気の部分から2〜3cc
空気を抜き取り、ガスクロマトグラフで発生ガスを分析
するとともに、肉眼で溶液の色や状態を調べる。なお、
上記土壌抽出液の作製は以下のように行う。
【0032】a)土壌は落ち葉などのある草の生えてい
るところから採取する。 b)500gの土を2000ccの精製水に混ぜて攪拌す
る。 c)6〜12時間放置後、上澄み液を濾過し、濾過液5
0ccに精製水を150cc加え土壌抽出液とする。 d)土および土壌抽出液は試験のバッチごとに新しく採
取、抽出する。
【0033】(2)遮水テスト a)L字法 図3はL字法で用いた遮水性測定装置の一部切欠斜視図
であり、図4は図3の棒16の断面図である。図3およ
び図4に示すように、直径1.2cmのポリアセタール樹
脂製の円柱状の棒16に長さ方向に沿って幅1.6mm、
深さ2.5mmの溝(スロット)を彫る。この溝全体を押
さえ巻き遮水テープ6で覆い、さらにその上をシール用
ビニールテープ15で覆った後、上記溝に厚さ0.4m
m、幅1.1mmの光ファイバー芯線テープ8を2枚入れ
て光ファイバーケーブルと似た構造のもの(疑似ケーブ
ル)を作製する。両端をオープンにして水平に置き、そ
の片方の先端に垂直に立てた内径10mmのガラス管12
にゴム管13でつなぎ、水平に置いた疑似ケーブルから
1mの高さのところまで人工海水を満たし、24時間後
に水平に置いた疑似ケーブル中の遮水テープへの海水の
侵入長さを測定する。海水の侵入長さの短いものが遮水
性が良好である。
【0034】b)T字法 図5はT字法で用いた遮水性測定装置の一部切欠斜視図
である。図5に示すように、直径1.2cmのポリアセタ
ール樹脂製の円柱状の長さ4mの棒に、長さ方向に沿っ
て幅1.6mm、深さ2.5mmの溝(スロット)を彫る。
この溝全体を押さえ巻き遮水テープ6で覆い、さらにそ
の上をシール用ビニールテープ20で覆った後、上記溝
に厚さ0.4mm、幅1.1mmの光ファイバー芯線テープ
8を2枚入れて光ファイバーケーブルと似た構造のもの
(疑似ケーブル)を作製する。両端をオープンにして水
平に置き、その真ん中に当たる2mのところのシール用
ビニールテープ20を2.5cmにわたって剥ぎ取り、長
さ10cm、内径1.8cmのT字ガラス管19の中に入
れ、シール用ビニールテープ20を剥がした部分をT字
ガラス管19の真ん中にセットし、T字ガラス管の両端
をジョイント用ビニールテープ21でシールし、T字ガ
ラス管19を垂直に立てた内径10mmのガラス管17に
ゴム管18でつなぎ、水平に置いた疑似ケーブルから1
mの高さのところまで人工海水を満たし、24時間後に
水平に置いた疑似ケーブル中の遮水テープへの海水の侵
入長さを測定する。海水の侵入長さの短いものが遮水性
が良好である。
【0035】実施例1 ブチル268(ブチル系ゴム、日本合成ゴム社製商品
名)11部、高吸水ポリマー粒子としてサンウェットG
−1(ポリアクリル酸ナトリウム系、三洋化成工業社製
商品名、粒径75〜250μmが74.4%)25部お
よび希釈液としてトルエン64部を混合し、均一に分散
させた。この分散液をポリエステルスパンボンドES−
5045(ポリエステルスパンボンド、旭化成工業社製
商品名)にコーティングし、乾燥した。これにポリプロ
ピレン不織布PK−102(ポリプロピレン不織布、三
井石油化学社製商品名)をコーティング面に重ね、10
0℃で高圧カレンダーで処理した。この得られた遮水用
材料を4cm幅にスリットし、遮水テープを作製した。
【0036】この遮水テープに使用した、高吸水ポリマ
ー粒子であるサンウェットG−1の人工海水中5重量%
時のゲル強度を調べたところ、800dyne/cm2
あり、また人工海水でのMB法での吸水倍率は6.7倍
であった。得られた遮水テープの遮水性を調べ、結果を
表1に示した。表1から、L字法およびT字法において
ともに良好な遮水性を示すことがわかった。またこの遮
水テープはケーブルコネクト作業性、被覆緩衝性ともに
良好であり、腐敗テストによる水素ガスの発生は認めら
れなかった。
【0037】実施例2 実施例1において、高吸水ポリマー粒子としてサンウェ
ットG−1(ポリアクリル酸ナトリウム系、三洋化成工
業社製商品名、粒径75〜250μmが74.4%)1
0部とサンウェットST−500F(ポリアクリル酸ナ
トリウム系、三洋化成工業社製商品名、粒径75〜25
0μmが78.5%)15部を使用した以外は実施例1
と同様にして遮水テープを作製した。遮水テープに使用
したサンウェットST−500Fの人工海水中5重量%
時のゲル強度を調べたところ、22,680dyne/
cm2 であり、また人工海水でのMB法での吸水倍率は
8.8倍であった。得られたテープの遮水性を調べ、結
果を表1に示した。表1からL字法およびT字法におい
てともに良好な遮水性を示すことがわかった。またこの
遮水テープはケーブルコネクト作業性、被覆緩衝性とも
に良好であり、腐敗テストによる水素ガスの発生は認め
られなかった。
【0038】比較例1 実施例1において、高吸水ポリマー粒子としてサンウェ
ットST−500F(ポリアクリル酸ナトリウム系、三
洋化成工業社製商品名、粒径75〜250μmが78.
5%)のみ25部を使用した以外は実施例1と同様にし
て遮水テープを作製した。得られたテープの遮水性を調
べ、結果を表1に示したが、遮水性に劣っていた。また
遮水テープの腐敗テストによる水素ガスの発生は認めら
れなかった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の高遮水性能を有する材料は、特
定の吸水倍率を有する高吸水ポリマーを用い、かつ特定
のゲル強度を有する高吸水ポリマー粒子を特定割合以上
含有するコーティング層を有しているため、ケーブルス
ロットに挿入する芯線枚数が少ない場合でもL字法およ
びT字法における遮水性に優れ、また被覆緩衝性および
非腐敗性にも優れる。また本発明の遮水性材料を用いて
得られるケーブルは、コネクト作業時および製造時のケ
ーブル成形性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮水用材料の一例を示す拡大断面図。
【図2】本発明の一例による遮水テープを用いたスロッ
トタイプの水走り防止型光ファイバーケーブルの拡大断
面図。
【図3】L字法で用いた遮水性測定装置の一部切欠斜視
図。
【図4】図3の棒16の断面図。
【図5】T字法で用いた遮水性測定装置の一部切欠斜視
図。
【符号の説明】
1…遮水用材料、2…コーティング層、3…固体支持
体、4…高吸水ポリマー粒子、5…ゴム系バインダー、
6…遮水テープ、7…テンションメンバー、8…光ファ
イバー芯線テープ、9…光ファイバー、10…スロット
型スペーサ、10a…スロット、11…外皮、12、1
7…ガラス管、13、18…ゴム管、14…L字ガラス
管、15、20…シール用ビニールテープ、16…棒、
19…T字ガラス管、21…ジョイント用ビニールテー
プ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工海水での吸水倍率がMB法で5倍以
    上である高吸水ポリマー粒子とゴム系バインダーを含む
    コーティング層を固体支持体上に有する遮水用材料また
    は上記コーティング層が固体支持体にサンドイッチ状に
    挟まれた遮水用材料であって、前記高吸水ポリマー粒子
    中に、人工海水中5重量%時のゲル強度が10,000
    dyne/cm2 以下である高吸水ポリマー粒子を15重
    量%以上含有することを特徴とする高遮水性能を有する
    材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高遮水性能を有する材料
    を用いたケーブル。
JP5248199A 1993-10-04 1993-10-04 高遮水性能を有する材料およびこれを用いたケーブル Pending JPH07104159A (ja)

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