JPH07104110A - 光拡散板の製造方法 - Google Patents

光拡散板の製造方法

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JPH07104110A
JPH07104110A JP25061693A JP25061693A JPH07104110A JP H07104110 A JPH07104110 A JP H07104110A JP 25061693 A JP25061693 A JP 25061693A JP 25061693 A JP25061693 A JP 25061693A JP H07104110 A JPH07104110 A JP H07104110A
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meth
acrylate
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JP25061693A
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Shigeki Nomura
茂樹 野村
Atsuyoshi Nagata
敦善 永田
Toshihiro Koremoto
敏宏 是本
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】微細で複雑な溝状、錐状等の凹凸を有する光拡
散板を簡便に製造する方法を提供する。 【構成】透明支持体上に、光重合可能な不飽和化合物と
光重合開始剤を含む光重合性樹脂組成物を塗工し光重合
性樹脂層を形成し、次いで、規則的な配置または間隔を
有するネガマスクパタ−ンを介して該光重合性樹脂層を
露光、硬化し、未硬化部分を溶解除去して、光重合性樹
脂層に規則的な配置または間隔を有する凹凸パタ−ンを
形成することを特徴とする光拡散板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶ディスプレイや照
明カバ−などに用いる光拡散板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光拡散板は、点光源あるいは線状光源の
光を拡散、出射光角度の調整などを行い、均一で正面輝
度が高い面照明を得るために、液晶ディスプレイのバッ
クライトユニット、透過型スクリーン、照明装置のカバ
ーなどに用いられるものである。上記機能を発現させる
ため、光拡散板の多くは透明性な熱可塑性樹脂フィルム
もしくはシートの表面に、多数の微細な凹凸が形成され
ているものである。
【0003】また、光拡散板の光拡散性を向上させるた
めに、上記の透明性な熱可塑性樹脂フィルムもしくはシ
−ト中に、二酸化チタン、二酸化珪素、酸化アルミニウ
ム等の金属酸化物;雲母等の鉱物;アルミニウム粉、錫
粉、金粉、銀粉等の金属粉などの光拡散性物質を均一に
混合分散させたものも用いられている。
【0004】上記多数の微細な凹凸を有する光拡散板に
関しては、例えば、特開昭61ー57902号公報にお
いて凹凸をプリズム形状にすることにより光線方向を調
整する方法が開示されており、特開昭61−15104
号公報においても同様の方法が開示されている。
【0005】これらの光拡散板、あるいは微細な凹凸有
するフレネルレンズの製造方法は、例えば、熱可塑性樹
脂シ−トを熱で軟化し、エンボスロールで加工する方法
が、特開昭56−157319号公報、特開平1−31
6703号公報に開示されている。また、光硬化性樹脂
を型に充填し光硬化する方法が、特開昭63−8240
1号公報、特開平2−193102号公報に開示されて
いる。
【0006】しかしながら、上記熱可塑性樹脂シート用
いる方法では、凹凸パタ−ンが微細になると樹脂がエン
ボスロ−ルの凹部にいきわたらず、凸形状が付与が難し
くなり実用的ではなくなる。
【0007】この問題を回避する方法として、流動性の
高い熱可塑性樹脂を使う方法などが考えられるが、この
場合には室温において樹脂が柔かくなるため、光拡散板
が傷つきやすくなるなどの問題が生じる。
【0008】また、微細な凹凸パタ−ンを精密に付与す
る方法として、熱可塑性樹脂シ−トを数値制御方式の彫
刻機を用いて直接彫刻する方法があるが、歩留まりが悪
く、光拡散板が非常に高価なものとなってしまう。
【0009】前記光硬化性樹脂を用いる方法では、型表
面に微細な凹凸パタ−ンを彫刻しなけばならず型が高価
なものになるし、凹凸パタ−ンの形状によっては彫刻が
難しくなり実用的ではない。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
に鑑み、様々な凹凸パタ−ンを容易に形成でき、しかも
安価に光拡散板を製造する方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光拡散板の製造
方法は、支持体上に、光重合可能な不飽和化合物および
光重合開始剤を主成分とする光重合性樹脂組成物を塗工
し、光重合性樹脂層を形成し該光重合性樹脂層を、ネガ
マスクパターンを介して露光、硬化し、未硬化部分除去
して、光重合性樹脂層上に規則的な配置または間隔の凹
凸パターンを形成することを特徴とする。
【0011】本発明の製造方法で用いる光重合可能な不
飽和化合物は、活性光線で重合を開始されるもので、常
温で液体であればよく、例えば、1,6−ヘキサンジオ
−ルジ(メタ)アクリレ−ト、エポキシ変性1,6−ヘ
キサンジオ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリエチレン
グリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、テトラエチレング
リコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ノナエチレングリコ
−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ル
ジ(メタ)アクリレ−ト、トリプロピレングリコ−ルジ
(メタ)アクリレ−ト、テトラプロピレングリコ−ルジ
(メタ)アクリレ−ト、ノナプロピレングリコ−ルジ
(メタ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルジ
(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルトリ(メ
タ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ルペンタ(メ
タ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサ(メ
タ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メ
タ)アクリレ−ト、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ
ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(メタクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、3
−フェノキシ−2−プロパノイルアクリレ−ト、1,6
−ビス〔3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル〕
ヘキシルエ−テル等の多官能(メタ)アクリレ−ト、;
メチル(メタ)アクリレ−ト、ベンジル(メタ)アクリ
レ−ト等の単官能(メタ)アクリレ−トが挙げられ、こ
れらは単独で使用してもよいし、2種以上が併用されて
もよい。
【0012】上記以外の光重合可能な不飽和化合物はと
しては、例えば、ウレタンやポリエステルのアクリレ−
トオリゴマ−などがあげられる。
【0013】前記光重合開始剤は、活性光線によって上
記光重合可能な不飽和化合物の重合を開始させる性質を
有するものであればよく、例えば、ソジウムメチルジオ
カ−バメイトサルファイド、テトラメチルチウラムモノ
サルファイド、ジフェニルモノサルファイド、ジベンゾ
チアゾイルモノサルファイド、ジサルファイドなどのサ
ルファイド類;チオキサントン、2−エチルチオキサン
トン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチ
オキサントンなどのチオキサントン誘導体;ヒドラゾ
ン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゼンジアゾニウ
ムなどのジアゾ化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエ−テル、ベンゾフェノン、ジメチルアミノベ
ンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジルアントラキノ
ン、t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキ
ノン、2−エチルアントラキノン、2−アミノアントラ
キノン、2−クロロアントラキノン、ベンジルジメチル
ケタール、メチルフェニルグリオキシレートなどの芳香
族カルボニル化合物;4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセフェノン、α−
ヒドロキシ−α,α’−ジメチル−アセトフェノン、
2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキ
シアセトフェノンなどのアセトフェノン誘導体;p−ジ
メチルアミノ安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息
香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、p−
ジエチルアミノ安息香酸イソプロピルなどのジアルキル
アミノ安息香酸エステル類;ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパ−オキサイド、ジクミルパ−オキ
サイド、キュメンハイドロパ−オキサイドなどの過酸化
物;9−フェニルアクリジン、9−p−メトキシフェニ
ルアクリジン、9−アセチルアミノアクリジン、ベンズ
アクリジンなどのアクリジン誘導体;9,10−ジメチ
ルベンズフェナジン、9−メチルベンズフェナジン、1
0−メトキシベンズフェナジンなどのフェナジン誘導
体;6,4’,4”−トリメトキシ−2,3−ジフェニ
ルキノサリンなどのキノサリン誘導体;2,4,5−ト
リフェニルイミダゾイル二量体;ハロゲン化ケトン;ア
シルホスフィンオキシド、アシルホスフォナ−トなどの
アシル化リン化合物などが挙げられる。
【0014】上記光重合開始剤の添加量は少なくなると
硬化に時間がかかり、多くなると硬化した樹脂が黄変し
たり、もろくなったりするので、前記光重合可能な不飽
和化合物100重量部に対して0.05〜10重量部が
好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。
【0015】本発明の製造方法で用いる線状重合体はア
ルカリ水溶液に可溶もしくは膨潤するものであればよ
く、例えば、カルボキシル基を有するα,β−不飽和エ
チレン系単量体の重合体、またはカルボキシル基を有す
るα,β−不飽和エチレン系単量体とカルボキシル基を
有しないα,β−不飽和エチレン系単量体との共重合体
が挙げられる。
【0016】上記カルボキシル基を有するα、β−不飽
和エチレン系単量体としては、例えば、(メタ)アクリ
ル酸、クロトン酸、マレイン酸(無水物)、フマル酸、
イタコン酸等の不飽和カルボン酸類があげられる。
【0017】また、カルボキシル基を有しないα,β−
不飽和エチレン系単量体としては、例えば、スチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレ
ン、p−n−オクチルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−フェニルスチレン、3,4−ジメチルクロルス
チレンなどのスチレン類;α−ビニルナフタレンなどの
ビニルナフタレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン
またはC5 〜C30およびそれ以上の炭素を有するα−オ
レフィン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなど
のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)
アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イチブチ
ル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリ
ル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸−2−クロルエチル、α−クロ
ル(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸フェ
ニル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルなどの
(メタ)アクリル酸エステル類;ビニルメチルエ−テ
ル、ビニルエチルエ−テルなどのビニルエ−テル類;ビ
ニルメチルケトン、ビニルエチルケトンなどのビニルケ
トン類;N−ビニルピロ−ル、N−ビニルインド−ルな
どのN−ビニル化合物;(メタ)アクリロニトリル、
(メタ)アクリル酸アミド類などが挙げられ、これらの
単量体は単独で使用してもよいし、2種以上が併用され
てもよい。
【0018】上記線状重合体の重量平均分子量は、小さ
くなると、光重合性樹脂層がいわゆるコールドフローを
おこしやすくなり、光重合性樹脂層を支持体上に形成し
た後、ロール状に巻いて保存している間に、光重合性樹
脂層にしわが入り易くなり、大きくなると、塗工するた
めの溶媒に溶解し難くなって、塗工粘度が上がり塗工性
が低下するので、2万〜30万が好ましく、より好まし
くは5万〜20万である。
【0019】上記線状重合体の添加量は、少なくなると
光重合性樹脂層のアルカリ水溶液に対する溶解性が低く
なり、現像性が低下し、多くなると光重合性樹脂層の重
合性が低下し、凹凸パタ−ンの形成性が低下するので、
前記光重合可能な化合物100重量部に対して30〜3
00重量部が好ましく、より好ましくは50〜200重
量部である。
【0020】本発明の製造方法で用いる光重合性樹脂組
成物は光重合可能な化合物、光重合開始剤および線状重
合体に加えて、光拡散性を向上させる目的で光重合性樹
脂組成物中に光散乱性の粉体を加えてもよく、光拡散性
粉末としては、例えば、二酸化チタン、二酸化珪素、酸
化アルミニウム等の金属酸化物;雲母等の鉱物;アルミ
ニウム粉、錫粉、金粉、銀粉等の金属粉などが挙げられ
る。
【0021】上記光散乱性粉末の添加量は、少なくなる
と局所的に輝点を生じたり、光散乱性効果が不充分とな
り、多くなると、光透過性が悪くなり、光拡散板が脆く
なるので、光重合可能な不飽和化合物100重量部に対
して1〜400重量部が好ましく、より好ましくは10
〜300重量部である。
【0022】本発明の製造方法で用いる光重合性樹脂組
成物には前記光散乱性粉末以外に、ヒドロキノン、p−
メトキシフェノール等の熱重合禁止剤;安定剤;紫外線
吸収剤;酸化防止剤;表面改質剤;脱泡剤などの添加剤
を加えてもよい。
【0023】上記添加剤の添加量は、少ないと効果が不
充分となり、多くなると光拡散板が着色し、光透過性が
低下するので、光重合可能な不飽和化合物100重量部
に対して0.05〜5重量部が好ましい。
【0024】本発明の製造方法では前記重合可能な不飽
和化合物、光重合開始剤、線状重合体および必要に応じ
て添加される添加剤を溶剤に混合し、一般的に塗料製造
に用いられる撹拌装置を用い樹脂を溶解し、光重合性樹
脂組成物塗工液とし、次いで、得られた光重合性樹脂組
成物塗工液物を支持体上に塗工し、溶剤を除去し、光重
合性樹脂層を形成する。
【0025】上記支持体としては、化学的および熱的に
安定な透明な樹脂あるいはガラスからなる板、シート、
フィルムが用いることが出来るが、塗工工程上特に、樹
脂性のフィルムが良好に用いられ、、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ−ト等の
ポリエステル類;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン類;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン
等のポリハロゲン化ビニル類;ポリアミド類;ポリカー
ボネート等の樹脂フィルムが挙げられ、特に好ましいの
は2軸延伸ポリエチレンテレフタレートである。
【0026】上記支持体には、光重合性樹脂層を設ける
面に接着を良くするための処理が施されていてもよい。
【0027】前記溶剤としては、通常用いられる無色の
有機溶剤が使用でき、これらの有機溶剤としては、例え
ば、メチルエチルケトン、トルエン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコ−ルモノメ
チルエ−テル(メチルセロソルブ)、エチレングリコ−
ルモノエチルエ−テル(エチルセロソルブ)、酢酸ブチ
ル、イソプロピルアルコ−ル、アセトン、アニソ−ル等
が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、2種以上
が併用してもよい。
【0028】上記塗工方法としては、例えば、ロ−ルコ
−タ−法、ドクタ−ブレ−ド法、バ−コ−ト法などの一
般的な方法が挙げられるが、中でも特にロ−ルコ−ト法
が良好に用いられる。
【0029】前記光重合性樹脂層の厚さは、薄くなると
微細な凹凸の形成性が低下し、厚くなると、液晶表示板
等に用いる際には表示板自体の厚みが増すために好まし
くないので、5〜500μmが好ましい。
【0030】本発明の製造方法では、前記光重合性樹脂
層に、規則的な配置あるいは間隔を有するパターン状の
光学密度分布を有するネガマスクを介して紫外線などの
活性光線に露光し、露光部を硬化し、次いで、アルカリ
水溶液で未露光部を溶解除去し光重合性樹脂層に凹凸を
形成し、光拡散板が得られる。
【0031】上記ネガマスクとしては、光学密度分布を
有するフィルムで、活性光線の強度をパターン状に変換
するものであれば使用であればよく、例えば、光学密度
分布が格子、円、点、線などの図形として規則的に配置
されているあるいは間隔が規則的に設けられいるネガフ
ィルム、クロム乾板、微細なスリットを有する金属板な
どが挙げられる。
【0032】上述の光拡散板は支持体、凹凸が形成され
た光重合性樹脂層の2層からなっているが、光重合樹脂
層の厚さを厚くして、支持体を取り除いて光重合性樹脂
層を自立させ光拡散板とすることもできる。
【0033】本発明の製造方法で用いる光重合性樹脂層
は、酸素などによる光重合反応の阻害を防ぐと共に、凹
凸形成の際に用いるネガマスクの汚染を防ぐことを目的
として、保護層を設けられてもよい。
【0034】上記保護層としては、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、延伸ポリプロピレン等の、実質的に
光に透明なフィルムをラミネートしたり、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポ
リアクリルアミド等のアルカリ水溶液に可溶な樹脂の希
薄溶液を塗布、乾燥することにより光重合性樹脂層の表
面に薄い膜を形成する方法が挙げられる。
【0035】上記保護層は、厚くなると活性光線の回
折、散乱、反射等により凹凸の形成性が低下するため、
50μm以下とすることが好ましい。
【0036】
【実施例】 次に、本発明の実施例を説明する。尚、以
下「部」とあるのは「重量部」を意味する。
【0037】(実施例1) (光重合性樹脂組成物塗工液の調整)光重合可能な化合
物として1,6−ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト
(「カヤラットR−167」、日本化薬社製)100
部、光重合開始剤として成分が2,2−ジメトキシ−2
−フェニルアセトフェノン(「イルガキュア−65
1」、チバガイギ−社製)0.4部、線状重合体として
重量平均分子量が10万のメチルメタクリレ−ト、n−
ブチルメタクリレ−ト、2−エチルヘキシルアクリレ−
トおよびメタクリル酸からなる線状共重合体(重量比:
31/31/13/25)100部をメチルエチルケト
ン300部に溶解させ、光重合性樹脂組成物の塗工液を
製造した。
【0038】(光重合性樹脂層の形成)支持体として厚
さ100μmポリエチレンテレフタレ−トフィルム(帝
人社製)上に、上記光重合性樹脂組成物の塗工液をロ−
ルコ−ト法で塗工し、60℃で1分、その後さらに90
℃で1分間乾燥した後、乾燥後の厚さが80μmの光重
合性樹脂層を支持体上に設けた。
【0039】(凹凸の形成)さらに、上記光重合性樹脂
層の支持体と反対の面上に、保護層として厚さが25μ
mの離型処理されたポリエチレンテレフタレ−トフィル
ム(帝人社製)を離型面を光重合性樹脂層に接するよう
にしてラミネ−タ−でラミネ−ト温度90℃、圧力5K
g/cm2 、速度1.2m/分でラミネ−トし、支持体
/光重合性樹脂層/保護層からなる積層体を得た。
【0040】上記積層体の保護層に接して、多数の幅4
5μmの直線マスク部と幅15μmの光透過部が交互に
もうけられているネガマスクフィルム(株式会社ヨシタ
ニ製、)を重ね合わせ、ネガマスクフィルムを介して、
超高圧水銀灯により650mJ/cm2 の光照射を行
い、露光部を硬化した。
【0041】次いで、保護層を剥離し、25℃、濃度1
重量%の炭酸ナトリウム水溶液により2kg/cm2
で3分間スプレ−現像し、光重合性樹脂層の未露光部を
溶解除去して、凹凸を形成し光拡散板を得た。
【0042】(実施例2)光重合可能な化合物として
1,6−ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト(「カヤラッ
トR−167」、日本化薬社製)100部、光重合開始
剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェ
ノン(「イルガキュア−651」、チバガイギ−社製)
0.8部、線状共重合体として重量平均分子量が10万
のメチルメタクリレ−ト、n−ブチルメタクリレ−ト、
2−エチルヘキシルアクリレ−トおよびメタクリル酸か
らなる線状共重合体(重量比:31/31/13/2
5)80部をメチルエチルケトン300部に溶解させ、
光重合性樹脂組成物の塗工液を製造し、光照射を600
mJ/cm2 とした以外は、実施例1と同様にして凹凸
を形成し光拡散板を得た。
【0043】(実施例3)光重合可能な化合物としてウ
レタンアクリレ−トオリゴマ−(「Pu−4000」、
新中村化学社製)20部、光重合開始剤として2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(「イルガキ
ュア−651」、チバガイギ−社製)0.8部、線状共
重合体として重量平均分子量が10万のメチルメタクリ
レ−ト、n−ブチルメタクリレ−ト、2−エチルヘキシ
ルアクリレ−トおよびメタクリル酸からなる線状共重合
体(重量比:31/31/13/25)100部をメチ
ルエチルケトン300部に溶解させ、光重合性樹脂組成
物の塗工液を製造し、光照射を450mJ/cm2 とし
た以外は、実施例1と同様にして凹凸を形成し光拡散板
を得た。
【0044】実施例1〜実施例3で得られた光拡散板
を、長辺に冷陰極管が1灯設置された液晶表示板用バッ
クライトモジュールの導光板上に載せ、輝度計(ミノル
タ製LS−100)を距離30cmに設置し、表面輝度
を測定したものである。比較のため、本発明の製造法で
得られた光拡散板を用いないときのバックライトの表面
輝度を測定した。
【0045】上記測定結果を表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】また、実施例3で得られた光拡散板の凹凸
の形状を触針式表面粗さ計(スローン社製、Dekta
k3030)を用いて測定した。
【0048】上記結果を図1に示した。
【0049】
【発明の効果】本発明の光拡散板の製造方法は、上述の
通り光重合可能な不飽和化合物および光重合開始剤、線
状共重合体を含む光重合性樹脂組成物を塗工し、ネガマ
スクを介して露光、硬化し、未硬化部分を溶解、除去し
て、凹凸を支持体上に形成することを特徴とするので、
微細で様々な凹凸パ−タンを有する光拡散板を容易に製
造することができる。本発明の製造方法で得られる光拡
散板はディスプレイや照明カバーなどに好適に用いられ
る。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3で得られた光拡散板の凹凸形状を示す
図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明支持体上に、光重合可能な不飽和化合
    物と光重合開始剤を含む光重合性樹脂組成物を塗工し光
    重合性樹脂層を形成し、次いで、規則的な配置または間
    隔を有するネガマスクパタ−ンを介して該光重合性樹脂
    層を露光、硬化し、未硬化部分を溶解除去して、光重合
    性樹脂層に規則的な配置または間隔を有する凹凸パタ−
    ンを形成することを特徴とする光拡散板の製造方法。
  2. 【請求項2】光重合性樹脂組成物が光重合可能な不飽和
    化合物100重量部、光重合性開始剤0.05〜10重
    量部及び線状重合体30〜300重量部を主成分とし、
    アルカリ水溶液で未硬化部分を溶解することを特徴とす
    る請求項1記載の光拡散板の製造方法。
JP25061693A 1993-10-06 1993-10-06 光拡散板の製造方法 Pending JPH07104110A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001505497A (ja) * 1996-12-02 2001-04-24 アライドシグナル・インコーポレーテッド 光を拡散させるための光学構造体
KR100456242B1 (ko) * 2000-03-22 2004-11-10 스미또모 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 성형광학패널 및 그 성형금형

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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