JP3665688B2 - 多色画像シートの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保護層を有する多色画像シートの製造方法に関する。発明の製造方法は、カラー液晶ディスプレー等の作製に使用されるカラーフィルターの作成に特に好適に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
カラー液晶ディスプレー等に用いられるカラーフィルターは、一般に、R、G、B(赤、緑、青)の各画素と、その間隙に表示コントラスト向上等の目的でブラックマトリックス(K)が形成された基本構成を有する。カラーフィルターのこれらのR、G、B、Kの上には、カラーフィルター表面の平坦性を改善するために、保護層が形成されている。
通常、この保護層上に、透明電極、配向膜が順次形成されて得られるカラーフィルターを有する基板と、対向基板とがスペーサを介して貼り合わされ、これらの基板間に液晶が注入され、カラー液晶ディスプレー用液晶セルが作製される。更に、この液晶セルの両側に位相差膜、偏光板が設置されて、カラー液晶ディスプレーが作製される。
【0003】
上記保護層の平坦性の不均一(ムラ)は、基板間距離(ギャップ)の不均一につながることから、保護層の平坦性は液晶ディスプレーの表示ムラ等の表示特性に大きな影響を与える。この為、保護層表面の凹凸は、TFT−LCD(薄層トランジスター型液晶ディスプレー)で±0.1μm以下、STN−LCD(超ねじれネマティック型液晶ディスプレー)で±0.05μm以下の精度が要求される。
【0004】
上記画素上の保護層は、従来からグラビア印刷で形成したり、保護層形成用塗布液を画素上に塗布し、画像用に露光して形成する方法が知られている。また、最近、保護層形成用感光性樹脂層を画素上に転写する方法、あるいは転写後画像用に露光して形成する方法などの転写による保護層の形成方法も提案されている(特開平1−262502号公報、特開平4−115202号公報)。
【0005】
このような保護層の表面の平坦性の評価は、画素上に形成された保護層にナトリウムランプ等の単色光を照射して、その干渉を観察することにより、あるいは一旦液晶ディスプレーまで組み立てた後、液晶ディスプレーにバックライトを当てて駆動させ、全面表示させてその表示ムラを観察することにより行なわれている。
ナトリウムランプ等で保護層表面の干渉を観察する方法は、画素を形成した基板を無駄にするとの問題があるだけでなく、この干渉で評価は、基板面に当てる光の方向でその干渉の状態が異なるため、極めて熟練した技術が要求される。また、液晶ディスプレーで組み立てて評価を行なうことは、明らかに多くの工程、使用する材料に無駄がある為好ましい方法とは言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、上記の問題を解決するため種々検討を行った。転写により保護層を形成する際に使用する、保護層形成用の感光性着色樹脂層を支持体上に設けた感光性多層シートを、そのままの状態で、その感光性着色樹脂層表面の平滑性を簡便に検査できれば、上記の問題を解決することができる。しかしながら、上記感光性多層シートのままで、保護層用感光性着色樹脂層を可視光下で目視で観察した場合、感光性着色樹脂層と支持体との間に設けられた複数の層も同時に見える為に、感光性着色樹脂層の表面状態のみを観察することができなかった。これを実現するため検討を重ね、本発明に到達したものである。
【0007】
本発明の目的は、画素上、特にカラーフィルターの画素上に形成される保護層の前駆体である保護層形成用感光性着色樹脂層の表面状態を簡便に評価することができる保護層形成用感光性多層シートを用いて、表面平滑性に優れた保護層を有する多色画像シートを簡便に製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の工程からなる多色画像シートの製造方法にある。
光透過性シート状支持体の表面に、それぞれ互いに異なる着色を持つ二種以上の微小の着色層からなり、かつ互いに隙間領域を介して位置する画素群が形成された画素シートを用意する工程;
画素シート上に、支持体上に熱により消色する色素を含有する保護層形成用感光性着色樹脂層が設けられた感光性多層シートを、画素シートの各画素の上面および各画素間の隙間領域と感光性着色樹脂層とが接するように積層する工程;
積層体から支持体を剥離して、感光性着色樹脂層を画素シートの各画素の上面及び各画素間の隙間領域に転写する工程;
感光性着色樹脂層を露光する工程;そして
感光性着色樹脂層を加熱して感光性着色樹脂層をさらに硬化させると共にその着色を消失させることにより保護層を形成する工程。
本発明において、熱により消色する色素は、200℃、1時間の加熱により消色する色素であることが好ましい。
【0009】
本発明はまた、下記の工程からなる多色画像シートの製造方法にもある。
光透過性シート状支持体の表面に、それぞれ互いに異なる着色を持つ二種以上の微小の着色層からなり、かつ互いに隙間領域を介して位置する画素群が形成された画素シートを用意する工程;
画素シート上に、支持体上ににより消色する色素を含有する保護層形成用感光性着色樹脂層が設けられた感光性多層シートを、画素シートの各画素の上面および各画素間の隙間領域と感光性着色樹脂層とが接するように積層する工程;
積層体から支持体を剥離して、感光性着色樹脂層を画素シートの各画素の上面及び各画素間の隙間領域に転写する工程;
感光性着色樹脂層を露光すると共にその着色を消失させる工程;そして
感光性着色樹脂層を加熱して、感光性着色樹脂層をさらに硬化させるとにより保護層を形成する工程
本発明において、光により消色する色素が、100 mj/cm 2 の放射エネルギーの光照射により消色する色素であることが好ましい。
【0010】
上記本発明の製造方法の好ましい態様は下記の通りである。
1)画素群が、それぞれ赤、緑及び青に着色された三種の画素から構成されている。
2)着色層の隙間領域に、黒色樹脂層(ブラックマトリックス)が形成されている。
3)画素シート上に積層する感光性多層シートとして、感光性多層シートの保護層形成用感光性着色樹脂層の表面の平滑性を目視で検査し、その平滑性が良好な感光性多層シートを選択し、その選択された感光性多層シートを用いる。
4)感光性着色樹脂層の露光が、画像様に行なわれ、且つその後現像してから次の加熱が行なわれる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の保護層を有する多色画像シート(例、カラーフィルター)の製造方法、及びこの方法に有利に使用される画素の保護層形成用感光性多層シートついて詳しく説明する。
本発明の保護層形成用の感光性多層シートについて、図1を参照しながら詳しく説明する。
図1に、保護層形成用感光性多層シートを示す。支持体11上に、アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層12、中間層13及び保護層形成用感光性着色樹脂層14が順に形成されている。感光性着色樹脂層14は、熱または光により消色する色素を含有している。アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層12、中間層13はなくても良いが、画素への良好な転写を行なうには、有することが好ましい。
感光性着色樹脂層14は、熱または光により消色する色素により着色されているので、感光性着色樹脂層の表面の平滑性、膜厚ムラを、通常の光源下(可視光源、黄色光源)で目視により容易に評価することができる。尚、膜厚ムラは、透過濃度計を用いてその濃度を測定することにより正確に管理することができる。
【0012】
感光性着色樹脂層は、一般に、アルカリ可溶性バインダーポリマー、エチレン性不飽和二重結合を有する光の照射によって付加重合するモノマー、光重合開始剤、そして熱または光により消色する色素を含有する感光性樹脂組成物からなる。
本発明の熱により消色する色素は、一般に、200℃、1時間の加熱により消色する色素を意味する。好ましくは、180℃、1時間で加熱により消色する色素である。このような色素は、通常、熱により分解、酸化等による構造変化を起こすか、あるいは熱により蒸発、昇華するものである。本発明では、消色した保護層は、ガラス基板上に、上記色素を含む保護層形成し、熱又は光で消色後その積層体の透過率を測定したとき、400〜800nmの平行光線に対して90%以上の透過率を示すものであることが好ましい。
加熱により熱分解を起こす色素の例としては、アイゼンマラカイトグリーン、マラカイトグリーン塩酸塩、アイゼンダイヤモンドグリーン等のジアルキルアミノトリフェニルメタン系の染料を挙げることができる。また加熱により蒸発あるいは昇華する色素としては、オリエントオイルブラウン、メチルイエロー、スミカロンブリリアントブルーB、1,3,5−トリフェニルテトラゾリウムホルマザンを挙げることができる。
【0013】
上記以外の色素として、染料便覧(有機合成化学協会編、丸善、昭和45年7月20日発行)に記載されている、昇華堅牢試験の耐汚染性の評価(180℃、1時間以下の条件)が1〜3のものも使用することができる。このような例として、C.I. Disperse Yellow 8, 31, 72、C.I. Disperse Orange 1, 3, 20, 21 、C.I. Disperse Red 15, 55, 60, 65、C.I. Disperse Violet 8, 23, 26, 37、C.I. Disperse Blue 20, 26, 55, 56, 72, 90, 91, 92, 106、C.I. Disperse Black 29、 Diacellition Direct Black B M/D (三菱化成(株)製)、Sumikaron Violet RS (住友化学(株)製)、Dianix Fast Sky Blue B M/D(三菱化成(株)製)、Miketon Polyester Blue BCL, GRN (三井石油化学(株)製)、Kayaron Polyester Navy Blue GF(日本化薬(株)製)を挙げることができる。
加熱装置の適性、環境汚染を考慮すると、前記の熱分解性の染料が好ましい。
【0014】
上記光より消色する色素は、一般に、光(好ましくは紫外線)を100mj/cm2の放射エネルギーで照射した場合に消色する色素である。更に、色素に波長365nmのUV光を100mj/cm2の放射エネルギーとなるように照射した時、分解等により消色(あるいは褪色)する色素であることが好ましい。上記波長365nmの光の100mj/cm2の放射エネルギーでの照射は、例えば、発光主波長365nmの紫外線ランプ(500W/cm)の真下60cmの位置に、色素2重量%含む保護層形成用感光性樹脂層を有する基板を置き、この条件で25秒間紫外線を照射した時の条件に相当する。
このような色素としては、フォトレジストにおけるコントラスト向上層(CEL)の形成材料として使用される化合物を挙げることができる。その好ましい例としては、ジアリルニトロン(GE社製のCEM)、第32回春期応用物理学会予行集、296頁(1985)や第33回春期応用物理学会予行集、314頁(1986)に記載の水溶性ジアゾニウム塩及びスチルバゾリウム塩を挙げることができ、更に、1−モルフォリノ−3−オクトキシ−4−ジアゾフェニルヘキサフルオロホスフェイト、2,4−ビスイソブチル−1−イソプロピオキシフェニルカルバモイルフェニルジアゾヘキサフルオロホスフェイト及び3−ベンゾイル−7−メトキシクマリンを挙げることができる。
【0015】
上記熱又は光より消色する色素は、保護層形成用感光性着色樹脂層中に、0.5〜10重量%含有していることが好ましい。含有量が0.5重量%未満の場合、得られる保護層の光学濃度が低過ぎて、表面の平滑性を評価することが困難であり、10重量%を超えると保護層の硬度、耐薬品性等の物性が低下し、好ましくない。更に0.5〜5重量%が好ましい。
【0016】
上記保護層形成用感光性着色樹脂層を構成するアルカリ可溶性バインダーポリマーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報、及び特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルローズ誘導体も挙げることができる。この他に水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。特に、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体やベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。
【0017】
アルカリ可溶性バインダーポリマーは、30〜400mgKOH/gの範囲の酸価と1000〜300000の範囲の重量平均分子量を有するものを選択して使用される。
【0018】
以上の他に、種々の性能、例えば硬化膜の強度を改良するために、現像性等に悪影響を与えない範囲で、アルカリ不溶性のポリマーを添加することができる。これらのポリマーとしてはアルコール可溶性ナイロンあるいはエポキシ樹脂が挙げることができる。
【0019】
感光性樹脂組成物の全固形分に対するバインダーの含有量は、10〜95重量%で、さらに20〜90重量%が好ましい。10重量%未満では感光性着色樹脂層の粘着性が高すぎ、95重量%を超えると形成される層の強度及び光感度の点で劣る。
【0020】
上記光重合開始剤としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。感光性樹脂組成物は、全固形分に対する光重合開始剤の含有量は、0.5〜20重量%が一般的で、1〜15重量%が好ましい。0.5重量%未満では光感度や画像の強度が低く、20重量%を超えて添加しても性能向上への効果が認められない。
【0021】
上記エチレン性不飽和二重結合を有する光の照射によって付加重合するモノマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシドにプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。さらに特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタクリレートを挙げることができる。これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
エチレン性不飽和二重結合を有する光の照射によって付加重合するモノマーは単独でも、2種類以上を混合して用いても良く、その感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50重量%が一般的で、10〜40重量%が好ましい。5重量%未満では光感度や層の強度が低下し、50重量%を超えると感光性樹脂層の粘着性が過剰になり好ましくない。
【0022】
上記感光性樹脂組成物は、上記成分の他に、更に熱重合防止剤を含むことが好ましい。熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
【0023】
さらに組成物には必要に応じて公知の添加剤、例えば可塑剤、界面活性剤、溶剤等を添加することができる。
【0024】
支持体上に少なくとも熱又は光により消色する色素を含有する感光性樹脂組成物の層(感光性着色樹脂層)を設けた感光性多層シートは、図1に示したように、支持体上に、アルカリ可溶性熱可塑性樹脂、中間層及び感光性着色樹脂層が順に積層された感光性材料であることが好ましい。
【0025】
上記感光性多層シートの支持体としては、アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層と良好な剥離性を有し、化学的および熱的に安定であって、また可撓性の物質で構成されることが好ましい。具体的にはテフロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄いシートもしくはこれらの積層物が好ましい。良好な剥離性を得るためには、グロー放電等の表面処理はせず、またゼラチン等の下塗も設けないのが一般的である。支持体の厚みは5〜30μmが適当であり、特に20〜150μmが好ましい。
アルカリ可溶性熱可塑性樹脂を構成する樹脂は、実質的な軟化点が80℃以下であることが好ましい。軟化点が80℃以下のアルカリ可溶性の熱可塑性樹脂としては、エチレンとアクリル酸エステル共重合体のケン化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、及び(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのケン化物、から少なくとも1つ選ばれるのが好ましいが、さらに「プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)による軟化点が約80℃以下の有機高分子のうちアルカリ水溶液に可溶なものを使用することができる。また軟化点が80℃以上の有機高分子物質においてもその有機高分子物質中に該高分子物質と相溶性のある各種の可塑財を添加して実質的な軟化点を80℃以下に下げることも可能である。またこれらの有機高分子物質中に仮支持体との接着力を調節するために実質的な軟化点が80℃を越えない範囲で各種のポリマーや過冷却物質、密着改良剤あるいは界面活性剤、離型剤、等を加えることが可能である。好ましい可塑剤の具体例としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェートビフェニルジフェニルフォスフェートを挙げることができる。熱可塑性樹脂層の厚みは6μm以上が好ましい。熱可塑性樹脂層の厚みが5μm以下であると1μm以上の下地の凹凸を完全に吸収することが困難となる。また上限については、現像性、製造適性から約100μm以下一般的であり、約50μm以下が好ましい。
【0026】
中間層としては水またはアルカリ水溶液に分散または溶解し、低い酸素透過性を示すものであれば良く、公知のものが使用できる。例えば、特開昭46−2121号公報や特公昭56−40824号公報に記載のポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の塩、水塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド類、各種の水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種の澱粉およびその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、およびマレイネート樹脂さらにこれらの2種以上の組合わせを挙げることができる。特に、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの組み合わせが好ましい。ポリビニルアルコールは鹸化率が80%以上であるものが好ましく、ポリビニルピロリドンの含有率は中間層固形物の1〜75重量%が一般的であり、1〜60重量%が好ましく、特に、10〜50重量%である。1重量%未満では、感光性樹脂層との充分な接着性が得られず、75重量%を越えると、酸素遮断能が低下する。中間層の厚みは非常に薄く、約0.1〜5μm、特に0.5〜2μmが好ましい。約0.1μm未満では酸素の透過性が高すぎ、約5μmを越えると、現像時または中間層除去時に時間がかかりすぎる。
この中間層上に上記感光性着色樹脂層が形成されることが好ましい。
感光性着色樹脂層の層厚は、0.5〜10μmの範囲が好ましく、特に1〜5μmの範囲が好ましい。
【0027】
本発明の多色画像シートの製造方法は、例えば下記のように行なうことができる。図2及び図3を参照しながら詳しく説明する。
図2に、保護層が設けられていないブラックマトリックスを有する多色画像シート(画素シート)を示す。光透過性シート状支持体21の表面に、赤、緑、青の画素(順にR、G、B)からなる微小の着色層の画素からなり、かつ互いに隙間領域を介して位置する画素群を形成し、かつその隙間領域に黒色樹脂層(ブラックマトリックス)Kが形成されている。
上記微小の着色層の画素は一般に上記のように形成されるが、それぞれ互いに異なる着色を持つ二種でも良く、四種以上でも良い。また黒色樹脂層は、形成されていなくても良い。上記光透過性シート状支持体は、表面に酸化珪素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス板、ノンアルカリガラス板、石英ガラス板等の公知のガラス板あるいはプラスチックフィルムが用いられる。
上記赤、緑、青の各画素の形成は、一般に、赤画素用の感光性赤色樹脂層を有する転写シートを基板表面に転写し、画像様露光、現像して赤の画素を形成し、緑、青の画素のついても同様にして各画素を形成することにより行なわれる。あるいは各画素の感光性樹脂層の形成を転写シートを使用せず、画素の形成用の感光性樹脂塗布液を塗布乾燥して形成しても良いし、また印刷インキを用いる方法や、光硬化性物質を含むゼラチンのパターンを染色する方法等の公知の画素形成方法により作成されてものでも良い。なお、転写シートを使用する場合、前記保護層形成用感光性多層シートと同様の構成のものが好ましい(即ち、感光性着色樹脂層と、支持体との間に、アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層及び中間層が設けられたシート)。
赤、緑、青の三種の画素を配置する場合は、モザイク型、トライアングル型、ストライプ型、4画素配置型等どのような配置であっても良い。
【0028】
本発明の多色画像シートの製造方法は、上記画素シート(図2)及び、前記本発明の保護層形成用感光性多層シート(図1)を用いて、例えば下記のように行なうことができる。図3を参照しながら詳しく説明する。
前記感光性多層シート(図1)の、着色された保護層形成用感光性着色樹脂層の表面の平滑性を、その着色を利用して目視で評価し、その平滑性が良好な感光性多層シートを選択する。
(1)画素シート上に、上記選択された感光性多層シートを、画素シートの各画素(R、G、B)の上面及び各画素間の黒色樹脂層(K)と保護層形成用感光性着色樹脂層14とが接するように積層する。その積層された状態を図3の(3−1)に示す。
(2)積層体から支持体11を剥離して、保護層形成用感光性着色樹脂層14を、中間層13及び熱可塑性樹脂層12と共に、画素シートの各画素の上面及び各画素間の隙間領域に転写する。ついでフォトマスクMを介して、紫外線照射される(図3の(3−2))。通常、この後の現像により画素領域以外の領域(フォトマスクの領域)、例えばシートの外周側、は保護層が残らないように除去される。しかしながら、この露光工程において、フォトマスクMを用いず、保護層形成用感光性着色樹脂層を全面露光しても良い。その際は、例えば、上記フォトマスクMの領域に相当するシートの外周側以外の領域にのみ、保護層形成用感光性着色樹脂層が設けられる。
本発明では、上記のように画素領域以外の領域(フォトマスクの領域)に保護層を設けないことが好ましい。即ち、シートの外周側等に保護層が残っているとディスプレーに組み立てる際のシール剤の接着性等に悪影響を与える場合があったり、引き出し電極(フレキ電極)を再設置した場合に膜剥れが発生することがあり、上記のように保護層を選択的に設けることが好ましい。
(3)露光された保護層形成用感光性着色樹脂層を現像する。この現像において、中間層13及び熱可塑性樹脂層12も除去される。フォトマスクを用いない場合は、この現像処理は省略できるが、通常、感光性着色樹脂層を画素上に転写する際、感光性着色樹脂層と共に中間層及び熱可塑性樹脂層も転写されるのでこれらの層を除去するため現像することが好ましい。
次いで、露光、現像された保護層形成用感光性着色樹脂層を加熱して、さらに硬化させる(未反応の二重結合を反応させる)と共に感光性着色樹脂層の着色を消失させることにより保護層14Fを形成する(図3の(3−3))。
感光性着色樹脂に含まれる色素が、光により消色するものの場合は、通常前記露光時に消色するが、消色しない場合は、更に露光処理を行なう。
上記感光性着色樹脂層の加熱は、一般に120〜250℃で、10〜300分間行ない、その未硬化部分あるいは未反応成分を硬化させる。
【0029】
本発明の多色画像シートの製造方法の(3−2)の工程では、上記保護層形成用感光性樹脂層に、フォトマスクを介して光が照射され、露光される。
上記露光に使用される光源は、遮光性の感光性樹脂層の感光性に応じて選択される。例えば、超高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、アルゴンレーザー等の公知の光源を使用することができる。特開平6−59119号公報に記載のように、400nm以上の波長の光透過率が2%以下である光学フィルター等を併用しても良い。
【0030】
上記露光された感光性樹脂層の現像液としては、アルカリ性物質の希薄水溶液を使用するが、さらに、水と混和性の有機溶剤を少量添加したものを用いても良い。適当なアルカリ性物質としては、アルカリ金属水酸化物類(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩類(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸塩類(例、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、アルカリ金属メタケイ酸塩類(例、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テトラアルキルアンモンニウムヒドロキシド類(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド)または燐酸三ナトリウムを挙げることができる。アルカリ性物質の濃度は、0.01重量%〜30重量%であり、pHは8〜14が好ましい。
【0031】
上記水と混和性のある適当な有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドンを挙げることができる。水と混和性の有機溶剤の濃度は、0.1〜30重量%が一般的である。
【0032】
現像液には、さらに公知の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01〜10重量%が好ましい。
【0033】
現像液は、浴液としても、あるいは噴霧液としても用いることができる。現像液の温度は、通常室温付近から40℃の範囲が好ましい。現像処理の後に水洗工程を入れることも可能である。
【0034】
現像工程の後、前記にように加熱処理が行なわれる。即ち、露光により光硬化した感光性着色樹脂層(以下、光硬化層と称する)を有する支持体を、電気炉、乾燥器等の中で加熱するか、または光硬化層に赤外線ランプを照射して加熱する。加熱の温度及び時間は、使用した重合性組成物の組成や形成された層の厚みに依存するが、一般に、充分な耐溶剤性、耐アルカリ性を獲得するのに、約120℃から約250℃の範囲で約10分から約300分間加熱することが好ましい。この処理により、感光性着色樹脂層が熱により消色する色素を含有している場合は、その色が消える。
【0035】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0036】
【実施例】
[実施例1]
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの支持体上に、下記の組成の熱可塑性樹脂層形成用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が10μmの熱可塑性樹脂層を設けた。
【0037】
<熱可塑性樹脂層形成用塗布液の組成>
スチレン/アクリル酸共重合体
(共重合組成比(モル比)=60/40
重量平均分子量=8000) 15重量部
2,2−ビス[4−メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]
プロパン 7重量部
F−176
(大日本インキ化学工業(株)製のフッ素系界面活性剤) 1.5重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 28重量部
メチルエチルケトン 27重量部
【0038】
次に、上記熱可塑性樹脂層上に下記組成からなる中間層形成用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が2μmの中間層を設けた。
<中間層形成用塗布液の組成>
ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製のPVA205、鹸化度:80%) 19重量部
イソプロピルアルコール 100重量部
イオン交換水 100重量部
【0039】
上記熱可塑性樹脂層及び中間層を有する支持体の上に、下記の保護層形成用の感光性着色樹脂層形成用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が3μmの感光性着色樹脂層を形成し、さらにこの感光性樹脂層の上に、ポリプロピレン(厚さ12μm)の被覆シートを圧着して、本発明の保護層形成用感光性多層シートを作成した。
【0040】
<保護層形成用の感光性着色樹脂層形成用塗布液の組成>
スチレン/無水マレイン酸共重合体のベンジルアミン変性物
(スチレン/無水マレイン酸=60/40(モル比)、
無水マレイン酸に等量のベンジルアミンを反応させたもの、
酸価=150mgKOH /g 、重量平均分子量=1.3万) 14重量部
F−176
(大日本インキ化学工業(株)製のフッ素系界面活性剤) 0.1重量部
ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.01重量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 11重量部
2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル)−
1,3,4−オキサジアゾール 0.5重量部
アイゼンマラカイトグリーン(保土ケ谷化学(株)製) 0.5重量部
メタノール 25重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 25重量部
メチルエチルケトン 25重量部
【0041】
得られた保護層形成用感光性多層シートの保護層形成用感光性着色樹脂層の透過濃度(光学濃度:OD)を、マクベス透過濃度計(TD−504)で測定したところ1であった。黄色光の下で、保護層形成用感光性着色樹脂層の表面の塗布ムラに起因する平滑性を観察したところ、均一な色調を示し、保護層形成用感光性着色樹脂層は良好な平滑性を有するものであることが確認された。
【0042】
ガラス基板(厚さ1.1mm)の上に、それぞれ膜厚2μmのR、G、B画素及びその間にブラックマトリックスが形成された画素シート(保護層のないカラーフィルター)を用意した。
保護層形成用感光性多層シートのポリプロピレンの被覆シートを剥離し、保護層形成用感光性多層シートを、その感光性樹脂層が上記画素シートの画素と接触するように、画素シート上にラミネーター(大成ラミネータ(株)製のファーストラミネータ8B−550−80)を用いて、2kg/m2 の加圧、130℃のローラ温度、0.3m/分の送り速度の条件で貼り合わせた。続いてポリエチレンテレフタレートの支持体を、熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、支持体を除去した。
【0043】
次に、超高圧水銀灯(500W/cm)を用いて、保護層形成用感光性樹脂層に60cmの距離から25秒間露光を行った(照射エネルギー;100mJ/cm2)。
その後、所定の処理液(TPD:富士写真フイルム(株)製のアルカリ性水溶液)で熱可塑性樹脂層を溶解除去し、その後、現像液(炭酸ナトリウム1%水溶液)で保護層形成用感光性着色樹脂層を現像して未露光部を除去し、R、G、B各画素及びブラックマトリックス上に保護層形成用感光性着色樹脂層を形成した。感光性着色樹脂層が形成された画素を有するガラス基板を220℃のオーブンで60分間加熱し、感光性着色樹脂層を充分に硬化させた。この加熱処理により、保護層形成用感光性樹脂層の着色は消え、無色の保護層を有するカラーフィルターを得た。
尚、ガラス基板上に、上記と同様にして保護層形成し、その透過率を分光光度計(UV−240、(株)島津製作所製)を用いて測定したところ、400〜800nmの平行光線に対して93〜95%の透過率を示した。
【0044】
【発明の効果】
本発明で用いる感光性多層シートは、熱又は光により消色する色素を含んでいる。このため、感光性多層シートの状態で、保護層形成用感光性着色樹脂層は着色しており、通常の光源の光(可視光、黄色光等)でその表面の着色状態を見ることにより、感光性樹脂の表面の平滑性を評価することができる。そして、この着色は、カラーフィルタの作製において行なわれる加熱処理あるいは光照射により消色し、透明な保護層が得られるので問題とならない。
従って、作製した保護層形成用感光性多層シートの保護層が表面の平滑性において不良であるか否かは、その多層シートの状態で知ることができるため、従来行なっていた画素シート上に一旦保護層形成用感光性樹脂層を形成した後その層をナトリウムランプで評価する必要がない。従って、上記の感光性多層シートを用いることにより、保護層付きカラーフィルタを、高い生産性で、効率よく製造することができる。
更に、本発明で用いる感光性多層シートは、その感光性着色樹脂層の着色を利用して、膜厚ムラを、例えば透過濃度計を用いてその濃度を測定することにより、正確に管理することができる。また、その着色を利用して感光性着色樹脂層の表面欠陥(ピンホール等)を容易に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性多層シートの断面図である。
【図2】本発明で使用される画像シート(保護層のないカラーフィルター)の断面図である。
【図3】本発明の多色画像シートの製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
11 支持体
12 アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層
13 保護層形成用感光性樹脂層
21 光透過性シート状支持体
R 赤の画素
B 青の画素
G 緑の画素
K 黒色樹脂層

Claims (8)

  1. 下記の工程からなる多色画像シートの製造方法:
    光透過性シート状支持体の表面に、それぞれ互いに異なる着色を持つ二種以上の微小の着色層からなり、かつ互いに隙間領域を介して位置する画素群が形成された画素シートを用意する工程;
    画素シート上に、支持体上に熱により消色する色素を含有する保護層形成用感光性着色樹脂層が設けられた感光性多層シートを、画素シートの各画素の上面および各画素間の隙間領域と感光性着色樹脂層とが接するように積層する工程;
    積層体から支持体を剥離して、感光性着色樹脂層を画素シートの各画素の上面及び各画素間の隙間領域に転写する工程;
    感光性着色樹脂層を露光する工程;そして
    感光性着色樹脂層を加熱して感光性着色樹脂層をさらに硬化させると共にその着色を消失させることにより保護層を形成する工程。
  2. 画素群が、それぞれ赤、緑及び青に着色された三種の画素から構成されている請求項1に記載の多色画像シートの製造方法
  3. 着色層の隙間領域に、黒色樹脂層が形成されている請求項1に記載の多色画像シートの製造方法
  4. 熱により消色する色素が、200℃、1時間の加熱により消色する色素である請求項1に記載の多色画像シートの製造方法
  5. 下記の工程からなる多色画像シートの製造方法:
    光透過性シート状支持体の表面に、それぞれ互いに異なる着色を持つ二種以上の微小の着色層からなり、かつ互いに隙間領域を介して位置する画素群が形成された画素シートを用意する工程;
    画素シート上に、支持体上ににより消色する色素を含有する保護層形成用感光性着色樹脂層が設けられた感光性多層シートを、画素シートの各画素の上面および各画素間の隙間領域と感光性着色樹脂層とが接するように積層する工程;
    積層体から支持体を剥離して、感光性着色樹脂層を画素シートの各画素の上面及び各画素間の隙間領域に転写する工程;
    感光性着色樹脂層を露光すると共にその着色を消失させる工程;そして
    感光性着色樹脂層を加熱して、感光性着色樹脂層をさらに硬化させるとにより保護層を形成する工程。
  6. 画素群が、それぞれ赤、緑及び青に着色された三種の画素から構成されている請求項5に記載の多色画像シートの製造方法。
  7. 着色層の隙間領域に、黒色樹脂層が形成されている請求項5に記載の多色画像シートの製造方法。
  8. 光により消色する色素が、100 mj/cm 2 の放射エネルギーの光照射により消色する色素である請求項5に記載の多色画像シートの製造方法
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