JPH1097061A - 感光性多層シート及び多色画像シートの製造方法 - Google Patents

感光性多層シート及び多色画像シートの製造方法

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JPH1097061A
JPH1097061A JP27310096A JP27310096A JPH1097061A JP H1097061 A JPH1097061 A JP H1097061A JP 27310096 A JP27310096 A JP 27310096A JP 27310096 A JP27310096 A JP 27310096A JP H1097061 A JPH1097061 A JP H1097061A
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pixel
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画素上に形成される保護層の表面状態が簡便
に評価できる保護層形成用感光性多層シート、及び保護
層を有する多色画像シートを簡便に製造する方法を提供
する。 【解決手段】 支持体上に、熱または光により消色する
色素を含有する保護層形成用感光性樹脂層が設けられた
感光性多層シート;及び下記の工程からなる多色画像シ
ートの製造方法:光透過性シート状支持体の表面に画素
群が形成された画素シートを用意し;支持体上に熱によ
り消色する色素を含有する感光性着色樹脂層が設けられ
た感光性多層シートを、画素シート上に積層し;積層体
から支持体を剥離して感光性着色樹脂層を各画素上に転
写し;感光性着色樹脂層を露光し;そして保護層形成用
感光性樹脂層を加熱してさらに硬化させると共にその着
色を消失させることにより保護層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保護層を有する多
色画像シートの製造方法、及びその方法に有利に用いら
れる保護層形成用感光性多層シートに関する。特に、本
発明の製造方法及び感光性多層シートは、カラー液晶デ
ィスプレー等の作製に使用されるカラーフィルターの作
成に特に好適に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶ディスプレー等に用いられる
カラーフィルターは、一般に、R、G、B(赤、緑、
青)の各画素と、その間隙に表示コントラスト向上等の
目的でブラックマトリックス(K)が形成された基本構
成を有する。カラーフィルターのこれらのR、G、B、
Kの上には、カラーフィルター表面の平坦性を改善する
ために、保護層が形成されている。通常、この保護層上
に、透明電極、配向膜が順次形成されて得られるカラー
フィルターを有する基板と、対向基板とがスペーサを介
して貼り合わされ、これらの基板間に液晶が注入され、
カラー液晶ディスプレー用液晶セルが作製される。更
に、この液晶セルの両側に位相差膜、偏光板が設置され
て、カラー液晶ディスプレーが作製される。
【0003】上記保護層の平坦性の不均一(ムラ)は、
基板間距離(ギャップ)の不均一につながることから、
保護層の平坦性は液晶ディスプレーの表示ムラ等の表示
特性に大きな影響を与える。この為、保護層表面の凹凸
は、TFT−LCD(薄層トランジスター型液晶ディス
プレー)で±0.1μm以下、STN−LCD(超ねじ
れネマティック型液晶ディスプレー)で±0.05μm
以下の精度が要求される。
【0004】上記画素上の保護層は、従来からグラビア
印刷で形成したり、保護層形成用塗布液を画素上に塗布
し、画像用に露光して形成する方法が知られている。ま
た、最近、保護層形成用感光性樹脂層を画素上に転写す
る方法、あるいは転写後画像用に露光して形成する方法
などの転写による保護層の形成方法も提案されている
(特開平1−262502号公報、特開平4−1152
02号公報)。
【0005】このような保護層の表面の平坦性の評価
は、画素上に形成された保護層にナトリウムランプ等の
単色光を照射して、その干渉を観察することにより、あ
るいは一旦液晶ディスプレーまで組み立てた後、液晶デ
ィスプレーにバックライトを当てて駆動させ、全面表示
させてその表示ムラを観察することにより行なわれてい
る。ナトリウムランプ等で保護層表面の干渉を観察する
方法は、画素を形成した基板を無駄にするとの問題があ
るだけでなく、この干渉で評価は、基板面に当てる光の
方向でその干渉の状態が異なるため、極めて熟練した技
術が要求される。また、液晶ディスプレーで組み立てて
評価を行なうことは、明らかに多くの工程、使用する材
料に無駄がある為好ましい方法とは言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記の問
題を解決するため種々検討を行った。転写により保護層
を形成する際に使用する、保護層形成用の感光性着色樹
脂層を支持体上に設けた感光性多層シートを、そのまま
の状態で、その感光性着色樹脂層表面の平滑性を簡便に
検査できれば、上記の問題を解決することができる。し
かしながら、上記感光性多層シートのままで、保護層用
感光性着色樹脂層を可視光下で目視で観察した場合、感
光性着色樹脂層と支持体との間に設けられた複数の層も
同時に見える為に、感光性着色樹脂層の表面状態のみを
観察することができなかった。これを実現するため検討
を重ね、本発明に到達したものである。
【0007】本発明の目的は、画素上、特にカラーフィ
ルターの画素上、に形成される保護層の前駆体である保
護層形成用感光性着色樹脂層の表面状態を簡便に評価す
ることができる保護層形成用感光性多層シートを提供す
ることにある。また、本発明の目的は、上記感光性多層
シートを用いて、表面平滑性に優れた保護層を有する多
色画像シートを簡便に製造する方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に、
熱または光により消色する色素を含有する保護層形成用
感光性着色樹脂層が設けられた感光性多層シートにあ
る。上記本発明の感光性多層シートの好ましい態様は下
記の通りである。 1)感光性多層シートが、カラーフィルターの保護層形
成用である。 2)熱により消色する色素が、200℃、1時間の加熱
により消色する色素である。 3)光により消色する色素が、100mj/cm2の放射エネ
ルギーの光照射により(光の波長は365nmが好まし
い)消色する色素である。 4)支持体と感光性樹脂層との間に、支持体側からアル
カリ可溶性熱可塑性樹脂及び中間層が順に積層されてい
る。 5)感光性樹脂層は、アルカリ可溶性である。 6)感光性樹脂層は、アルカリ可溶性バインダーポリマ
ー、エチレン性不飽和二重結合を有する光の照射によっ
て付加重合するモノマー、光重合開始剤、そして熱また
は光により消色する色素を含有する感光性樹脂組成物か
らなる。
【0009】上記本発明の保護層形成用感光性多層シー
トは、下記の多色画像シートの製造方法に有利に使用す
ることができる。 本発明は、下記の工程からなる多色画像シートの製造方
法:光透過性シート状支持体の表面に、それぞれ互いに
異なる着色を持つ二種以上の微小の着色層からなり、か
つ互いに隙間領域を介して位置する画素群が形成された
画素シートを用意する工程;画素シート上に、支持体上
に熱により消色する色素を含有する保護層形成用感光性
着色樹脂層が設けられた感光性多層シートを、画素シー
トの各画素の上面および各画素間の隙間領域と感光性着
色樹脂層とが接するように積層する工程;積層体から支
持体を剥離して、感光性着色樹脂層を画素シートの各画
素の上面及び各画素間の隙間領域に転写する工程;感光
性着色樹脂層を露光する工程;そして感光性着色樹脂層
を加熱して感光性着色樹脂層をさらに硬化させると共に
その着色を消失させることにより保護層を形成する工
程;及び 下記の工程からなる多色画像シートの製造方法:光透過
性シート状支持体の表面に、それぞれ互いに異なる着色
を持つ二種以上の微小の着色層からなり、かつ互いに隙
間領域を介して位置する画素群が形成された画素シート
を用意する工程;画素シート上に、支持体上に光により
消色する色素を含有する保護層形成用感光性着色樹脂層
が設けられた感光性多層シートを、画素シートの各画素
の上面および各画素間の隙間領域と感光性着色樹脂層と
が接するように積層する工程;積層体から支持体を剥離
して、感光性着色樹脂層を画素シートの各画素の上面及
び各画素間の隙間領域に転写する工程;感光性着色樹脂
層を露光すると共にその着色を消失させる工程;そして
感光性着色樹脂層を加熱して、感光性着色樹脂層をさら
に硬化させることにより保護層を形成する工程;にあ
る。
【0010】上記本発明の製造方法の好ましい態様は下
記の通りである。 1)画素群が、それぞれ赤、緑及び青に着色された三種
の画素から構成されている。 2)着色層の隙間領域に、黒色樹脂層(ブラックマトリ
ックス)が形成されている。 3)画素シート上に積層する感光性多層シートとして、
感光性多層シートの保護層形成用感光性着色樹脂層の表
面の平滑性を目視で検査し、その平滑性が良好な感光性
多層シートを選択し、その選択された感光性多層シート
を用いる。 4)感光性着色樹脂層の露光が、画像様に行なわれ、且
つその後現像してから次の加熱が行なわれる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の保護層を有する多色画像
シート(例、カラーフィルター)の製造方法、及びこの
方法に有利に使用される画素の保護層形成用感光性多層
シートついて詳しく説明する。本発明の保護層形成用の
感光性多層シートについて、図1を参照しながら詳しく
説明する。図1に、保護層形成用感光性多層シートを示
す。支持体11上に、アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層1
2、中間層13及び保護層形成用感光性着色樹脂層14
が順に形成されている。感光性着色樹脂層14は、熱ま
たは光により消色する色素を含有している。アルカリ可
溶性熱可塑性樹脂層12、中間層13はなくても良い
が、画素への良好な転写を行なうには、有することが好
ましい。感光性着色樹脂層14は、熱または光により消
色する色素により着色されているので、感光性着色樹脂
層の表面の平滑性、膜厚ムラを、通常の光源下(可視光
源、黄色光源)で目視により容易に評価することができ
る。尚、膜厚ムラは、透過濃度計を用いてその濃度を測
定することにより正確に管理することができる。
【0012】感光性着色樹脂層は、一般に、アルカリ可
溶性バインダーポリマー、エチレン性不飽和二重結合を
有する光の照射によって付加重合するモノマー、光重合
開始剤、そして熱または光により消色する色素を含有す
る感光性樹脂組成物からなる。本発明の熱により消色す
る色素は、一般に、200℃、1時間の加熱により消色
する色素を意味する。好ましくは、180℃、1時間で
加熱により消色する色素である。このような色素は、通
常、熱により分解、酸化等による構造変化を起こすか、
あるいは熱により蒸発、昇華するものである。本発明で
は、消色した保護層は、ガラス基板上に、上記色素を含
む保護層形成し、熱又は光で消色後その積層体の透過率
を測定したとき、400〜800nmの平行光線に対し
て90%以上の透過率を示すものであることが好まし
い。加熱により熱分解を起こす色素の例としては、アイ
ゼンマラカイトグリーン、マラカイトグリーン塩酸塩、
アイゼンダイヤモンドグリーン等のジアルキルアミノト
リフェニルメタン系の染料を挙げることができる。また
加熱により蒸発あるいは昇華する色素としては、オリエ
ントオイルブラウン、メチルイエロー、スミカロンブリ
リアントブルーB、1,3,5−トリフェニルテトラゾ
リウムホルマザンを挙げることができる。
【0013】上記以外の色素として、染料便覧(有機合
成化学協会編、丸善、昭和45年7月20日発行)に記
載されている、昇華堅牢試験の耐汚染性の評価(180
℃、1時間以下の条件)が1〜3のものも使用すること
ができる。このような例として、C.I. Disperse Yellow
8, 31, 72、C.I. Disperse Orange 1, 3, 20, 21 、C.
I. Disperse Red 15, 55, 60, 65、C.I. Disperse Viol
et 8, 23, 26, 37、C.I. Disperse Blue 20, 26, 55, 5
6, 72, 90, 91, 92, 106、C.I. Disperse Black 29、 Di
acellition Direct Black B M/D (三菱化成(株)
製)、Sumikaron Violet RS (住友化学(株)製)、Di
anix Fast Sky Blue B M/D(三菱化成(株)製)、Mike
ton Polyester Blue BCL, GRN (三井石油化学(株)
製)、KayaronPolyester Navy Blue GF(日本化薬
(株)製)を挙げることができる。加熱装置の適性、環
境汚染を考慮すると、前記の熱分解性の染料が好まし
い。
【0014】上記光より消色する色素は、一般に、光
(好ましくは紫外線)を100mj/cm2の放射エネルギー
で照射した場合に消色する色素である。更に、色素に波
長365nmのUV光を100mj/cm2の放射エネルギー
となるように照射した時、分解等により消色(あるいは
褪色)する色素であることが好ましい。上記波長365
nmの光の100mj/cm2の放射エネルギーでの照射は、
例えば、発光主波長365nmの紫外線ランプ(500
W/cm)の真下60cmの位置に、色素2重量%含む
保護層形成用感光性樹脂層を有する基板を置き、この条
件で25秒間紫外線を照射した時の条件に相当する。こ
のような色素としては、フォトレジストにおけるコント
ラスト向上層(CEL)の形成材料として使用される化
合物を挙げることができる。その好ましい例としては、
ジアリルニトロン(GE社製のCEM)、第32回春期
応用物理学会予行集、296頁(1985)や第33回
春期応用物理学会予行集、314頁(1986)に記載
の水溶性ジアゾニウム塩及びスチルバゾリウム塩を挙げ
ることができ、更に、1−モルフォリノ−3−オクトキ
シ−4−ジアゾフェニルヘキサフルオロホスフェイト、
2,4−ビスイソブチル−1−イソプロピオキシフェニ
ルカルバモイルフェニルジアゾヘキサフルオロホスフェ
イト及び3−ベンゾイル−7−メトキシクマリンを挙げ
ることができる。
【0015】上記熱又は光より消色する色素は、保護層
形成用感光性着色樹脂層中に、0.5〜10重量%含有
していることが好ましい。含有量が0.5重量%未満の
場合、得られる保護層の光学濃度が低過ぎて、表面の平
滑性を評価することが困難であり、10重量%を超える
と保護層の硬度、耐薬品性等の物性が低下し、好ましく
ない。更に0.5〜5重量%が好ましい。
【0016】上記保護層形成用感光性着色樹脂層を構成
するアルカリ可溶性バインダーポリマーとしては、側鎖
にカルボン酸基を有するポリマー、例えば、特開昭59
−44615号公報、特公昭54−34327号公報、
特公昭58−12577号公報、特公昭54−2595
7号公報、特開昭59−53836号公報、及び特開昭
59−71048号公報に記載されているようなメタク
リル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重
合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分
エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができ
る。また側鎖にカルボン酸基を有するセルローズ誘導体
も挙げることができる。この他に水酸基を有するポリマ
ーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用するこ
とができる。特に、米国特許第4139391号明細書
に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アク
リル酸の共重合体やベンジル(メタ)アクリレートと
(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を
挙げることができる。
【0017】アルカリ可溶性バインダーポリマーは、3
0〜400mgKOH/gの範囲の酸価と1000〜3
00000の範囲の重量平均分子量を有するものを選択
して使用される。
【0018】以上の他に、種々の性能、例えば硬化膜の
強度を改良するために、現像性等に悪影響を与えない範
囲で、アルカリ不溶性のポリマーを添加することができ
る。これらのポリマーとしてはアルコール可溶性ナイロ
ンあるいはエポキシ樹脂が挙げることができる。
【0019】感光性樹脂組成物の全固形分に対するバイ
ンダーの含有量は、10〜95重量%で、さらに20〜
90重量%が好ましい。10重量%未満では感光性着色
樹脂層の粘着性が高すぎ、95重量%を超えると形成さ
れる層の強度及び光感度の点で劣る。
【0020】上記光重合開始剤としては、米国特許第2
367660号明細書に開示されているビシナルポリケ
タルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書
に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許
第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換
された芳香族アシロイン化合物、米国特許第30461
27号明細書及び同第2951758号明細書に記載の
多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書
に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノ
ケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載
のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリ
アジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記
載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、
米国特許第4212976号明細書に記載されているト
リハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることが
できる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリ
ハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾ
ール二量体が好ましい。感光性樹脂組成物は、全固形分
に対する光重合開始剤の含有量は、0.5〜20重量%
が一般的で、1〜15重量%が好ましい。0.5重量%
未満では光感度や画像の強度が低く、20重量%を超え
て添加しても性能向上への効果が認められない。
【0021】上記エチレン性不飽和二重結合を有する光
の照射によって付加重合するモノマーとしては、分子中
に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基
を有し沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げること
ができる。ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなど
の単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルエタントリアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、
トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、
トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリ
セリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロ
パンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキ
シドにプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリ
レート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタ
クリレートを挙げることができる。さらに特公昭48−
41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特
開昭51−37193号公報に記載されているウレタン
アクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公
昭49−43191号公報及び特公昭52−30490
号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;
エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物である
エポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタ
クリレートを挙げることができる。これらの中で、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好まし
い。エチレン性不飽和二重結合を有する光の照射によっ
て付加重合するモノマーは単独でも、2種類以上を混合
して用いても良く、その感光性樹脂組成物の全固形分に
対する含有量は5〜50重量%が一般的で、10〜40
重量%が好ましい。5重量%未満では光感度や層の強度
が低下し、50重量%を超えると感光性樹脂層の粘着性
が過剰になり好ましくない。
【0022】上記感光性樹脂組成物は、上記成分の他
に、更に熱重合防止剤を含むことが好ましい。熱重合防
止剤の例としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェ
ノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロー
ル、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−
チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フ
ェノチアジン等が挙げられる。
【0023】さらに組成物には必要に応じて公知の添加
剤、例えば可塑剤、界面活性剤、溶剤等を添加すること
ができる。
【0024】支持体上に少なくとも熱又は光により消色
する色素を含有する感光性樹脂組成物の層(感光性着色
樹脂層)を設けた感光性多層シートは、図1に示したよ
うに、支持体上に、アルカリ可溶性熱可塑性樹脂、中間
層及び感光性着色樹脂層が順に積層された感光性材料で
あることが好ましい。
【0025】上記感光性多層シートの支持体としては、
アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層と良好な剥離性を有し、
化学的および熱的に安定であって、また可撓性の物質で
構成されることが好ましい。具体的にはテフロン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等の薄いシートもしくはこれらの
積層物が好ましい。良好な剥離性を得るためには、グロ
ー放電等の表面処理はせず、またゼラチン等の下塗も設
けないのが一般的である。支持体の厚みは5〜30μm
が適当であり、特に20〜150μmが好ましい。アル
カリ可溶性熱可塑性樹脂を構成する樹脂は、実質的な軟
化点が80℃以下であることが好ましい。軟化点が80
℃以下のアルカリ可溶性の熱可塑性樹脂としては、エチ
レンとアクリル酸エステル共重合体のケン化物、スチレ
ンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、
ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体
のケン化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、及び
(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体などのケン化物、から少なく
とも1つ選ばれるのが好ましいが、さらに「プラスチッ
ク性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラ
スチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、196
8年10月25日発行)による軟化点が約80℃以下の
有機高分子のうちアルカリ水溶液に可溶なものを使用す
ることができる。また軟化点が80℃以上の有機高分子
物質においてもその有機高分子物質中に該高分子物質と
相溶性のある各種の可塑財を添加して実質的な軟化点を
80℃以下に下げることも可能である。またこれらの有
機高分子物質中に仮支持体との接着力を調節するために
実質的な軟化点が80℃を越えない範囲で各種のポリマ
ーや過冷却物質、密着改良剤あるいは界面活性剤、離型
剤、等を加えることが可能である。好ましい可塑剤の具
体例としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ジオクチルフタレート、ジヘプチルフタ
レート、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェ
ート、クレジルジフェニルフォスフェートビフェニルジ
フェニルフォスフェートを挙げることができる。熱可塑
性樹脂層の厚みは6μm以上が好ましい。熱可塑性樹脂
層の厚みが5μm以下であると1μm以上の下地の凹凸
を完全に吸収することが困難となる。また上限について
は、現像性、製造適性から約100μm以下一般的であ
り、約50μm以下が好ましい。
【0026】中間層としては水またはアルカリ水溶液に
分散または溶解し、低い酸素透過性を示すものであれば
良く、公知のものが使用できる。例えば、特開昭46−
2121号公報や特公昭56−40824号公報に記載
のポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボ
キシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロース
エーテル類、カルボキシアルキル澱粉の塩、水塩、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、各種のポリ
アクリルアミド類、各種の水溶性ポリアミド、ポリアク
リル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合
体、各種の澱粉およびその類似物からなる群の水溶性
塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、およびマレイネ
ート樹脂さらにこれらの2種以上の組合わせを挙げるこ
とができる。特に、ポリビニルアルコールとポリビニル
ピロリドンの組み合わせが好ましい。ポリビニルアルコ
ールは鹸化率が80%以上であるものが好ましく、ポリ
ビニルピロリドンの含有率は中間層固形物の1〜75重
量%が一般的であり、1〜60重量%が好ましく、特
に、10〜50重量%である。1重量%未満では、感光
性樹脂層との充分な接着性が得られず、75重量%を越
えると、酸素遮断能が低下する。中間層の厚みは非常に
薄く、約0.1〜5μm、特に0.5〜2μmが好まし
い。約0.1μm未満では酸素の透過性が高すぎ、約5
μmを越えると、現像時または中間層除去時に時間がか
かりすぎる。この中間層上に上記感光性着色樹脂層が形
成されることが好ましい。感光性着色樹脂層の層厚は、
0.5〜10μmの範囲が好ましく、特に1〜5μmの
範囲が好ましい。
【0027】本発明の多色画像シートの製造方法は、例
えば下記のように行なうことができる。図2及び図3を
参照しながら詳しく説明する。図2に、保護層が設けら
れていないブラックマトリックスを有する多色画像シー
ト(画素シート)を示す。光透過性シート状支持体21
の表面に、赤、緑、青の画素(順にR、G、B)からな
る微小の着色層の画素からなり、かつ互いに隙間領域を
介して位置する画素群を形成し、かつその隙間領域に黒
色樹脂層(ブラックマトリックス)Kが形成されてい
る。上記微小の着色層の画素は一般に上記のように形成
されるが、それぞれ互いに異なる着色を持つ二種でも良
く、四種以上でも良い。また黒色樹脂層は、形成されて
いなくても良い。上記光透過性シート状支持体は、表面
に酸化珪素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス
板、ノンアルカリガラス板、石英ガラス板等の公知のガ
ラス板あるいはプラスチックフィルムが用いられる。上
記赤、緑、青の各画素の形成は、一般に、赤画素用の感
光性赤色樹脂層を有する転写シートを基板表面に転写
し、画像様露光、現像して赤の画素を形成し、緑、青の
画素のついても同様にして各画素を形成することにより
行なわれる。あるいは各画素の感光性樹脂層の形成を転
写シートを使用せず、画素の形成用の感光性樹脂塗布液
を塗布乾燥して形成しても良いし、また印刷インキを用
いる方法や、光硬化性物質を含むゼラチンのパターンを
染色する方法等の公知の画素形成方法により作成されて
ものでも良い。なお、転写シートを使用する場合、前記
保護層形成用感光性多層シートと同様の構成のものが好
ましい(即ち、感光性着色樹脂層と、支持体との間に、
アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層及び中間層が設けられた
シート)。赤、緑、青の三種の画素を配置する場合は、
モザイク型、トライアングル型、ストライプ型、4画素
配置型等どのような配置であっても良い。
【0028】本発明の多色画像シートの製造方法は、上
記画素シート(図2)及び、前記本発明の保護層形成用
感光性多層シート(図1)を用いて、例えば下記のよう
に行なうことができる。図3を参照しながら詳しく説明
する。前記感光性多層シート(図1)の、着色された保
護層形成用感光性着色樹脂層の表面の平滑性を、その着
色を利用して目視で評価し、その平滑性が良好な感光性
多層シートを選択する。 (1)画素シート上に、上記選択された感光性多層シー
トを、画素シートの各画素(R、G、B)の上面及び各
画素間の黒色樹脂層(K)と保護層形成用感光性着色樹
脂層14とが接するように積層する。その積層された状
態を図3の(3−1)に示す。 (2)積層体から支持体11を剥離して、保護層形成用
感光性着色樹脂層14を、中間層13及び熱可塑性樹脂
層12と共に、画素シートの各画素の上面及び各画素間
の隙間領域に転写する。ついでフォトマスクMを介し
て、紫外線照射される(図3の(3−2))。通常、こ
の後の現像により画素領域以外の領域(フォトマスクの
領域)、例えばシートの外周側、は保護層が残らないよ
うに除去される。しかしながら、この露光工程におい
て、フォトマスクMを用いず、保護層形成用感光性着色
樹脂層を全面露光しても良い。その際は、例えば、上記
フォトマスクMの領域に相当するシートの外周側以外の
領域にのみ、保護層形成用感光性着色樹脂層が設けられ
る。本発明では、上記のように画素領域以外の領域(フ
ォトマスクの領域)に保護層を設けないことが好まし
い。即ち、シートの外周側等に保護層が残っているとデ
ィスプレーに組み立てる際のシール剤の接着性等に悪影
響を与える場合があったり、引き出し電極(フレキ電
極)を再設置した場合に膜剥れが発生することがあり、
上記のように保護層を選択的に設けることが好ましい。 (3)露光された保護層形成用感光性着色樹脂層を現像
する。この現像において、中間層13及び熱可塑性樹脂
層12も除去される。フォトマスクを用いない場合は、
この現像処理は省略できるが、通常、感光性着色樹脂層
を画素上に転写する際、感光性着色樹脂層と共に中間層
及び熱可塑性樹脂層も転写されるのでこれらの層を除去
するため現像することが好ましい。次いで、露光、現像
された保護層形成用感光性着色樹脂層を加熱して、さら
に硬化させる(未反応の二重結合を反応させる)と共に
感光性着色樹脂層の着色を消失させることにより保護層
14Fを形成する(図3の(3−3))。感光性着色樹
脂に含まれる色素が、光により消色するものの場合は、
通常前記露光時に消色するが、消色しない場合は、更に
露光処理を行なう。上記感光性着色樹脂層の加熱は、一
般に120〜250℃で、10〜300分間行ない、そ
の未硬化部分あるいは未反応成分を硬化させる。
【0029】本発明の多色画像シートの製造方法の(3
−2)の工程では、上記保護層形成用感光性樹脂層に、
フォトマスクを介して光が照射され、露光される。上記
露光に使用される光源は、遮光性の感光性樹脂層の感光
性に応じて選択される。例えば、超高圧水銀灯、キセノ
ン灯、カーボンアーク灯、アルゴンレーザー等の公知の
光源を使用することができる。特開平6−59119号
公報に記載のように、400nm以上の波長の光透過率
が2%以下である光学フィルター等を併用しても良い。
【0030】上記露光された感光性樹脂層の現像液とし
ては、アルカリ性物質の希薄水溶液を使用するが、さら
に、水と混和性の有機溶剤を少量添加したものを用いて
も良い。適当なアルカリ性物質としては、アルカリ金属
水酸化物類(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム)、アルカリ金属炭酸塩類(例、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類(例、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸
塩類(例、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、アル
カリ金属メタケイ酸塩類(例、メタケイ酸ナトリウム、
メタケイ酸カリウム)、トリエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テ
トラアルキルアンモンニウムヒドロキシド類(例えばテ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド)または燐酸三ナ
トリウムを挙げることができる。アルカリ性物質の濃度
は、0.01重量%〜30重量%であり、pHは8〜1
4が好ましい。
【0031】上記水と混和性のある適当な有機溶剤とし
ては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1
−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−
n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラ
クトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、
乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メ
チルピロリドンを挙げることができる。水と混和性の有
機溶剤の濃度は、0.1〜30重量%が一般的である。
【0032】現像液には、さらに公知の界面活性剤を添
加することができる。界面活性剤の濃度は0.01〜1
0重量%が好ましい。
【0033】現像液は、浴液としても、あるいは噴霧液
としても用いることができる。現像液の温度は、通常室
温付近から40℃の範囲が好ましい。現像処理の後に水
洗工程を入れることも可能である。
【0034】現像工程の後、前記にように加熱処理が行
なわれる。即ち、露光により光硬化した感光性着色樹脂
層(以下、光硬化層と称する)を有する支持体を、電気
炉、乾燥器等の中で加熱するか、または光硬化層に赤外
線ランプを照射して加熱する。加熱の温度及び時間は、
使用した重合性組成物の組成や形成された層の厚みに依
存するが、一般に、充分な耐溶剤性、耐アルカリ性を獲
得するのに、約120℃から約250℃の範囲で約10
分から約300分間加熱することが好ましい。この処理
により、感光性着色樹脂層が熱により消色する色素を含
有している場合は、その色が消える。
【0035】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0036】
【実施例】 [実施例1]厚さ75μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムの支持体上に、下記の組成の熱可塑性樹脂層
形成用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が10μmの
熱可塑性樹脂層を設けた。
【0037】 <熱可塑性樹脂層形成用塗布液の組成> スチレン/アクリル酸共重合体 (共重合組成比(モル比)=60/40 重量平均分子量=8000) 15重量部 2,2−ビス[4−メタクリロキシポリエトキシ)フェニル] プロパン 7重量部 F−176 (大日本インキ化学工業(株)製のフッ素系界面活性剤) 1.5重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 28重量部 メチルエチルケトン 27重量部
【0038】次に、上記熱可塑性樹脂層上に下記組成か
らなる中間層形成用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚
が2μmの中間層を設けた。 <中間層形成用塗布液の組成> ポリビニルアルコール (クラレ(株)製のPVA205、鹸化度:80%) 19重量部 イソプロピルアルコール 100重量部 イオン交換水 100重量部
【0039】上記熱可塑性樹脂層及び中間層を有する支
持体の上に、下記の保護層形成用の感光性着色樹脂層形
成用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が3μmの感光
性着色樹脂層を形成し、さらにこの感光性樹脂層の上
に、ポリプロピレン(厚さ12μm)の被覆シートを圧
着して、本発明の保護層形成用感光性多層シートを作成
した。
【0040】 <保護層形成用の感光性着色樹脂層形成用塗布液の組成> スチレン/無水マレイン酸共重合体のベンジルアミン変性物 (スチレン/無水マレイン酸=60/40(モル比)、 無水マレイン酸に等量のベンジルアミンを反応させたもの、 酸価=150mgKOH /g 、重量平均分子量=1.3万) 14重量部 F−176 (大日本インキ化学工業(株)製のフッ素系界面活性剤) 0.1重量部 ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.01重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 11重量部 2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル)− 1,3,4−オキサジアゾール 0.5重量部 アイゼンマラカイトグリーン(保土ケ谷化学(株)製) 0.5重量部 メタノール 25重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 25重量部 メチルエチルケトン 25重量部
【0041】得られた保護層形成用感光性多層シートの
保護層形成用感光性着色樹脂層の透過濃度(光学濃度:
OD)を、マクベス透過濃度計(TD−504)で測定
したところ1であった。黄色光の下で、保護層形成用感
光性着色樹脂層の表面の塗布ムラに起因する平滑性を観
察したところ、均一な色調を示し、保護層形成用感光性
着色樹脂層は良好な平滑性を有するものであることが確
認された。
【0042】ガラス基板(厚さ1.1mm)の上に、そ
れぞれ膜厚2μmのR、G、B画素及びその間にブラッ
クマトリックスが形成された画素シート(保護層のない
カラーフィルター)を用意した。保護層形成用感光性多
層シートのポリプロピレンの被覆シートを剥離し、保護
層形成用感光性多層シートを、その感光性樹脂層が上記
画素シートの画素と接触するように、画素シート上にラ
ミネーター(大成ラミネータ(株)製のファーストラミ
ネータ8B−550−80)を用いて、2kg/m2
加圧、130℃のローラ温度、0.3m/分の送り速度
の条件で貼り合わせた。続いてポリエチレンテレフタレ
ートの支持体を、熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、支
持体を除去した。
【0043】次に、超高圧水銀灯(500W/cm)を
用いて、保護層形成用感光性樹脂層に60cmの距離か
ら25秒間露光を行った(照射エネルギー;100mJ
/cm2)。その後、所定の処理液(TPD:富士写真フイ
ルム(株)製のアルカリ性水溶液)で熱可塑性樹脂層を
溶解除去し、その後、現像液(炭酸ナトリウム1%水溶
液)で保護層形成用感光性着色樹脂層を現像して未露光
部を除去し、R、G、B各画素及びブラックマトリック
ス上に保護層形成用感光性着色樹脂層を形成した。感光
性着色樹脂層が形成された画素を有するガラス基板を2
20℃のオーブンで60分間加熱し、感光性着色樹脂層
を充分に硬化させた。この加熱処理により、保護層形成
用感光性樹脂層の着色は消え、無色の保護層を有するカ
ラーフィルターを得た。尚、ガラス基板上に、上記と同
様にして保護層形成し、その透過率を分光光度計(UV
−240、(株)島津製作所製)を用いて測定したとこ
ろ、400〜800nmの平行光線に対して93〜95
%の透過率を示した。
【0044】
【発明の効果】本発明の保護層形成用感光性多層シート
は、熱又は光により消色する色素を含んでいる。このた
め、感光性多層シートの状態で、保護層形成用感光性着
色樹脂層は着色しており、通常の光源の光(可視光、黄
色光等)でその表面の着色状態を見ることにより、感光
性樹脂の表面の平滑性を評価することができる。そし
て、この着色は、カラーフィルタの作製において行なわ
れる加熱処理あるいは光照射により消色し、透明な保護
層が得られるので問題とならない。従って、作製した保
護層形成用感光性多層シートの保護層が表面の平滑性に
おいて不良であるか否かは、その多層シートの状態で知
ることができるため、従来行なっていた画素シート上に
一旦保護層形成用感光性樹脂層を形成した後その層をナ
トリウムランプで評価する必要がない。従って、本発明
の保護層形成用感光性多層シートを用いることにより、
保護層付きカラーフィルタを、高い生産性で、効率よく
製造することができる。更に、本発明の保護層形成用感
光性多層シートは、その感光性着色樹脂層の着色を利用
して、膜厚ムラを、例えば透過濃度計を用いてその濃度
を測定することにより、正確に管理することができる。
また、その着色を利用して感光性着色樹脂層の表面欠陥
(ピンホール等)を容易に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性多層シートの断面図である。
【図2】本発明で使用される画像シート(保護層のない
カラーフィルター)の断面図である。
【図3】本発明の多色画像シートの製造方法を説明する
ための図である。
【符号の説明】
11 支持体 12 アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層 13 保護層形成用感光性樹脂層 21 光透過性シート状支持体 R 赤の画素 B 青の画素 G 緑の画素 K 黒色樹脂層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、熱または光により消色する
    色素を含有する保護層形成用感光性着色樹脂層が設けら
    れた感光性多層シート。
  2. 【請求項2】 感光性多層シートが、カラーフィルター
    の保護層形成用である請求項1に記載の感光性多層シー
    ト。
  3. 【請求項3】 熱により消色する色素が、200℃、1
    時間の加熱により消色する色素である請求項1に記載の
    感光性多層シート。
  4. 【請求項4】 光により消色する色素が、100mj/cm2
    の放射エネルギーの光照射により消色する色素である請
    求項1に記載の感光性多層シート。
  5. 【請求項5】 下記の工程からなる多色画像シートの製
    造方法:光透過性シート状支持体の表面に、それぞれ互
    いに異なる着色を持つ二種以上の微小の着色層からな
    り、かつ互いに隙間領域を介して位置する画素群が形成
    された画素シートを用意する工程;画素シート上に、支
    持体上に熱により消色する色素を含有する保護層形成用
    感光性着色樹脂層が設けられた感光性多層シートを、画
    素シートの各画素の上面および各画素間の隙間領域と感
    光性着色樹脂層とが接するように積層する工程;積層体
    から支持体を剥離して、感光性着色樹脂層を画素シート
    の各画素の上面及び各画素間の隙間領域に転写する工
    程;感光性着色樹脂層を露光する工程;そして感光性着
    色樹脂層を加熱して感光性着色樹脂層をさらに硬化させ
    ると共にその着色を消失させることにより保護層を形成
    する工程。
  6. 【請求項6】 画素群が、それぞれ赤、緑及び青に着色
    された三種の画素から構成されている請求項5に記載の
    多色画像シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 着色層の隙間領域に、黒色樹脂層が形成
    されている請求項5に記載の多色画像シートの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 下記の工程からなる多色画像シートの製
    造方法:光透過性シート状支持体の表面に、それぞれ互
    いに異なる着色を持つ二種以上の微小の着色層からな
    り、かつ互いに隙間領域を介して位置する画素群が形成
    された画素シートを用意する工程;画素シート上に、支
    持体上に光により消色する色素を含有する保護層形成用
    感光性着色樹脂層が設けられた感光性多層シートを、画
    素シートの各画素の上面および各画素間の隙間領域と感
    光性着色樹脂層とが接するように積層する工程;積層体
    から支持体を剥離して、感光性着色樹脂層を画素シート
    の各画素の上面及び各画素間の隙間領域に転写する工
    程;感光性着色樹脂層を露光すると共にその着色を消失
    させる工程;そして感光性着色樹脂層を加熱して、感光
    性着色樹脂層をさらに硬化させることにより保護層を形
    成する工程。
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