JPH11149011A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JPH11149011A
JPH11149011A JP33242597A JP33242597A JPH11149011A JP H11149011 A JPH11149011 A JP H11149011A JP 33242597 A JP33242597 A JP 33242597A JP 33242597 A JP33242597 A JP 33242597A JP H11149011 A JPH11149011 A JP H11149011A
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photosensitive
resin layer
sheet
color filter
colored resin
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JP33242597A
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Toshiyuki Masuda
増田  敏幸
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経時変化の生じた感光性着色樹脂シートであ
っても、それを用いて高精度のカラーフィルタを高速で
製造することができる方法を提供する。 【解決手段】 感光性樹脂と着色材料とを含む感光性着
色樹脂層を可撓性支持体シート上に設けた感光性シート
から、その感光性着色樹脂層を加熱ロールを用いて加熱
しながら透明基板に転写し、そののち透明基板上の感光
性着色樹脂層をパターン状に露光、現像して着色画素層
を形成することからなるカラーフィルタの製造方法の改
良であって、感光性シートの感光性着色樹脂層を、転写
に先立ち、該感光性着色樹脂層中の感光性樹脂のガラス
転移点以上で、かつ転写時の加熱温度より低い温度で加
熱処理することを特徴とするカラーフィルタの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に装
着してカラー画像を表示する場合に有利に用いられるカ
ラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー画像を表示する液晶表示装置は一
般に、液晶表示装置に備えられた二枚の透明基板の一方
の面にカラーフィルタを設けた構成からなる。カラーフ
ィルタは、透明基板の上に、微小の間隙を介して縦横両
方向に整然と展開配列された多数の微小な矩形の着色画
素からなる層が設けられた構成を有するものである。多
数の着色画素は通常、それぞれ、R(レッド)、G(グ
リーン)、そしてB(ブルー)の三色のうちのいずれか
に着色されていて、RGBの各着色画素が一定のパター
ンで組み合わさって着色画素層を構成している。
【0003】カラーフィルタの製造方法としては各種の
方法が知られているが、近年、感光性着色樹脂シート
(感光性転写材料)を用いた転写による方法が、精度の
高いカラーフィルタを簡便に製造することができるなど
の理由で注目を浴びている。この感光性着色樹脂シート
を用いる転写法では、まず、所定の色の着色材料(顔料
または染料)と感光性樹脂とからなる感光性着色樹脂層
を可撓性支持体シートの上に設けた感光性シートを所定
の枚数(通常は、R、G、Bの三枚)製造する。次に、
この感光性シートの一枚を、その感光性着色樹脂層を下
に向け、加熱ロールを用いて加熱しながら透明な基板
(ガラス板など)の上に貼り合わせたのち、支持体シー
トを剥がして透明基板上に感光性着色樹脂層を転写す
る。次いで、その状態で、感光性着色樹脂層の表面に、
画素パターン部分が開口されたシートからなるフォトマ
スクを介して光を照射して感光性着色樹脂層をパターン
状に露光し、そののち現像して、透明基板上に一色の着
色画素パターンを形成する。さらに、着色画素パターン
が形成された基板表面に、別の色の感光性着色樹脂層を
有する感光性シートを用いて、同様にして転写、露光及
び現像を順次行なうことにより、多色の着色画素パター
ンを形成することができる。なお、RGBなどの多色の
着色画素間の色分離を向上させるために、最近では各画
素間に間隙を設け、感光性黒色樹脂シートを用い、上記
と同様の方法で、その間隙部分に黒色樹脂を埋め込むこ
と(いわゆる、ブラックマトリックスの形成)が一般的
に行われている。
【0004】カラーフィルタの需要は近年に至ってます
ます高くなり、それに伴ってカラーフィルタの性能の向
上および低価格化が要求されている。従って、高精度の
カラーフィルタを低コストで製造する必要性が高まって
いる。低コストのカラーフィルタの製造方法の開発のた
めの一つの手段としては、製造に要する時間の短縮があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の転写法を利用す
るカラーフィルタの製造方法は、高精度のカラーフィル
タの製造には有利であるが、本発明者の研究によると、
感光性シート(感光性着色樹脂シート)は製造の後、時
間が経過するにつれて転写性が徐々に劣化して、透明基
板上に貼り合わせる(ラミネートする)際に空気の残留
により気泡をまき込みやすいという傾向があることが判
明した。特に最近では、液晶表示装置の高精細化に伴っ
て一定の面積に形成すべき画素の数が増加しているた
め、画素間の間隙がより狭くなり、生産性を上げるため
に転写速度を速くすると、より一層気泡が発生しやすい
状況にある。この気泡の発生した領域では当然、所定の
画素が形成されないので画素欠陥部分(いわゆる白抜
け)が生じてしまい、カラーフィルタの精度の低下をも
たらす。
【0006】本発明者は、上記の経時による感光性着色
樹脂シートの転写性の劣化について研究を重ねた結果、
シート中の感光性樹脂が時間の経過とともに緩和現象を
生じて、貼合せの際に樹脂の軟化に必要なエネルギーが
大きくなるためであるとの結論に達した。このため、本
発明者は更に研究を続け、一旦緩和現象を起こした感光
性着色樹脂層はガラス転移点以上の温度に加熱すること
により、緩和が消失して製造直後と同じ状態になること
を見い出し、本発明に到達したものである。
【0007】従って、本発明は、経時変化の生じた感光
性着色樹脂シートであっても、それを用いて高精度のカ
ラーフィルタを高速で製造することができる方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、感光性樹脂と
着色材料とを含む感光性着色樹脂層が可撓性支持体シー
ト上に設けられてなる感光性シートから、その感光性着
色樹脂層を加熱ロールを用いて加熱しながら透明基板に
転写し、そののち透明基板上の感光性着色樹脂層をパタ
ーン状に露光、現像して着色画素層を形成することから
なるカラーフィルタの製造方法において、感光性シート
の感光性着色樹脂層を、転写に先立ち、該感光性着色樹
脂層中の感光性樹脂のガラス転移点以上であって、転写
時の加熱温度より低い温度で加熱処理することを特徴と
するカラーフィルタの製造方法にある。
【0009】なお、本発明において、感光性着色樹脂層
を有する感光性シートは、画素形成用の感光性着色樹脂
シートのみならず、ブラックマトリックス形成用の感光
性黒色樹脂シートであってもよい。
【0010】以下に、本発明のカラーフィルタの製造方
法の好ましい態様を示す。 (1)80〜120℃の範囲の温度で加熱処理するカラ
ーフィルタの製造方法。 (2)オーブンで加熱処理するカラーフィルタの製造方
法。 (3)予備加熱手段を有するラミネータで加熱処理する
カラーフィルタの製造方法。 (4)予備加熱手段が加熱ロール、もしくは赤外線また
は遠赤外線照射装置であるカラーフィルタの製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、本発明のカラーフィルタの
製造方法に用いる感光性着色樹脂シートについて述べ
る。画素形成用の感光性着色樹脂シート及びブラックマ
トリックス形成用の感光性黒色樹脂シートは、可撓性支
持体シート(仮支持体)の上に、熱可塑性樹脂層、酸素
遮断層及び感光性着色樹脂層がこの順に積層された構成
であることが好ましい。熱可塑性樹脂層は、転写時の気
泡混入を防止するために設けられる。また、酸素遮断層
は、パターン露光する際に感光性着色樹脂層中での光硬
化反応を阻害する空気中からの酸素の拡散を防止するた
めと、三層を積層する場合に熱可塑性樹脂層と感光性着
色樹脂層とが混じり合わないようにするために設けられ
る。
【0012】上記感光性着色樹脂シートの仮支持体とし
ては、可撓性であって、熱可塑性樹脂層と良好な剥離性
を有し、化学的および熱的に安定である物質で構成され
ることが好ましい。具体的には、テフロン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のフィルムもしくはこれらの積層物が
好ましい。仮支持体からの良好な剥離性を有するために
は、グロー放電等の表面処理はせず、またゼラチン等の
下塗層も設けないのが一般的である。仮支持体の厚みは
5〜300μmが適当であり、特に20〜150μmが
好ましい。
【0013】熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、実質的
な軟化点が80℃以下であることが好ましい。軟化点が
80℃以下のアルカリ可溶性の熱可塑性樹脂としては、
エチレンとアクリル酸エステル共重合体のケン化物、ス
チレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化
物、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重
合体のケン化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、及
び(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)
アクリル酸エステル共重合体のケン化物などから少なく
とも1つ選ばれるのが好ましい。また、「プラスチック
性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラス
チック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968
年10月25日発行)による軟化点が約80℃以下の有
機高分子のうち、アルカリ水溶液に可溶なものを使用す
ることができる。さらに、軟化点が80℃以上の有機高
分子物質においても、その有機高分子物質中に該高分子
物質と相溶性のある各種の可塑剤を添加して実質的な軟
化点を80℃以下に下げることが可能である。これらの
有機高分子物質中には、仮支持体との接着力を調節する
ために、実質的な軟化点が80℃を超えない範囲で各種
のポリマーや過冷却物質、密着改良剤、界面活性剤、離
型剤などを加えることが可能である。好ましい可塑剤の
具体例としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ジオクチルフタレート、ジヘプチルフ
タレート、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフ
ェート、クレジルジフェニルフォスフェート、ビフェニ
ルジフェニルフォスフェートを挙げることができる。熱
可塑性樹脂層の厚みは6μm以上が好ましい。熱可塑性
樹脂層の厚みが5μm以下であると1μm以上の下地の
凹凸を完全に吸収することが困難となる。また上限につ
いては、現像性、製造適性の点から約100μm以下が
一般的であり、約50μm以下が好ましい。
【0014】酸素遮断層としては、水またはアルカリ水
溶液に分散または溶解し、低い酸素透過性を示すもので
あればよく、公知のものが使用できる。例えば、特開昭
46−2121号公報や特公昭56−40824号公報
に記載のポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、
カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セル
ロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の塩、水
塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、各
種のポリアクリルアミド類、各種の水溶性ポリアミド、
ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサ
イド重合体、各種の澱粉およびその類似物からなる群の
水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、及びマレ
イネート樹脂、更にこれらの2種以上の組合せを挙げる
ことができる。特に、ポリビニルアルコールとポリビニ
ルピロリドンの組合せが好ましい。ポリビニルアルコー
ルは鹸化度が80%以上であるものが好ましく、ポリビ
ニルピロリドンの含有率は酸素遮断層固形物の1〜75
重量%が一般的であり、1〜60重量%が好ましく、特
に10〜50重量%が好ましい。1重量%未満では感光
性着色樹脂層との充分な接着性が得られず、75重量%
を越えると酸素遮断能が低下する。酸素遮断層の厚みは
非常に薄く、約0.1〜5μm、特に0.5〜2μmが
好ましい。約0.1μm未満では酸素の透過性が高す
ぎ、約5μmを越えると現像時または酸素遮断層除去時
に時間がかかりすぎる。
【0015】感光性着色樹脂層は、感光性樹脂と着色剤
とからなる層であり、150℃以下の温度で軟化もしく
は粘着性を示すことが好ましく、また熱可塑性であるこ
とが好ましい。公知の光重合性組成物からなる層の大部
分はこの性質を有する。これらの層は、熱可塑性樹脂の
添加、相溶性のある可塑剤の添加により更に改質が可能
である。
【0016】感光性樹脂としては、例えば特開平3−2
82404号公報に記載のものを全て使用することがで
きる。その例として、ネガ型ジアゾ樹脂とバインダーか
らなる感光性樹脂組成物、光重合成組成物、アジド化合
物とバインダーからなる感光性樹脂組成物、桂皮酸型感
光性樹脂組成物を挙げることができる。
【0017】感光性着色樹脂層はたとえば、アルカリ可
溶性バインダーポリマー、光の照射によって付加重合す
るエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、光重合
開始剤、そして着色剤を含有する組成物からなる層であ
る。
【0018】アルカリ可溶性バインダーポリマーとして
は、側鎖にカルボン酸基を有するポリマー、例えば、特
開昭59−44615号公報、特公昭54−34327
号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−
25957号公報、特開昭59−53836号公報、及
び特開昭59−71048号公報に記載されているよう
なメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコ
ン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合
体、部分エステル化マレイン酸共重合体を挙げることが
できる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルローズ誘
導体も挙げることができる。この他に水酸基を有するポ
リマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用す
ることができる。特に、米国特許第4139391号明
細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)
アクリル酸の共重合体やベンジル(メタ)アクリレート
と(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体
を挙げることができる。本発明において、アルカリ可溶
性バインダーポリマーを用いる場合は、上記の中から、
50〜300mgKOH/gの範囲の酸価と1000〜
300000の範囲の重量平均分子量を有するものを選
択して使用することが好ましい。
【0019】以上の構成成分の他に、種々の性能、例え
ば硬化膜の強度を改良するために、現像性等に悪影響を
与えない範囲で、アルカリ不溶性のポリマーを添加する
ことができる。そのようなポリマーとしてはアルコール
可溶性ナイロンあるいはエポキシ樹脂を挙げることがで
きる。
【0020】感光性樹脂組成物の全固形分に対するバイ
ンダーの含有量は、10〜95重量%で、さらに20〜
90重量%が好ましい。10重量%未満では感光性樹脂
層の粘着性が高すぎ、95重量%を超えると形成される
画像の強度及び光感度の点で劣る。
【0021】上記光重合開始剤としては、米国特許第2
367660号明細書に記載されているビシナルポリケ
タルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書
に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許
第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換
された芳香族アシロイン化合物、米国特許第30461
27号明細書及び同第2951758号明細書に記載の
多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書
に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノ
ケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載
のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリ
アジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記
載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、
米国特許第4212976号明細書に記載されているト
リハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることが
できる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリ
ハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾ
ール二量体が好ましい。感光性樹脂組成物の全固形分に
対する光重合開始剤の含有量は、0.5〜20重量%が
一般的で、1〜15重量%が好ましい。0.5重量%未
満では光感度や画像の強度が低く、また20重量%を超
えて添加しても性能向上への効果が認められない。
【0022】上記光の照射によって付加重合するエチレ
ン性不飽和二重結合を有するモノマーとしては、分子中
に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基
を有し沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げること
ができる。ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなど
の単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルエタントリアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、
トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、
トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリ
セリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロ
パンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキ
シドにプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリ
レート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタ
クリレートを挙げることができる。さらに特公昭48−
41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特
開昭51−37193号公報に記載されているウレタン
アクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公
昭49−43191号公報及び特公昭52−30490
号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;
エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物である
エポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタ
クリレートを挙げることができる。これらの中で、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好まし
い。
【0023】光の照射によって付加重合するエチレン性
不飽和二重結合を有するモノマーは単独でも、2種類以
上を混合して用いてもよく、感光性樹脂組成物の全固形
分に対する含有量は5〜50重量%が一般的で、10〜
40重量%が好ましい。5重量%未満では光感度や画像
の強度が低下し、50重量%を超えると感光性着色樹脂
層の粘着性が過剰になり好ましくない。
【0024】上記着色材料(着色剤)としては、カラー
フィルタを構成する色である赤色、緑色、青色および黒
色の顔料が、一般に使用される。その好ましい例として
は、カーミン6B(C.I.12490)、フタロシア
ニングリーン(C.I.74260)、フタロシアニン
ブルー(C.I.74160)、カーボンブラックを挙
げることができる。感光性着色樹脂層中の着色剤の含有
量は、1〜30重量%が好ましく、特に5〜20重量%
が好ましい。
【0025】感光性着色樹脂層は、上記成分の他に、更
に熱重合防止剤を含むことが好ましい。熱重合防止剤の
例としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノー
ル、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、
t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオ
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,
2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノ
チアジンが挙げられる。さらに公知の添加剤、例えば可
塑剤、界面活性剤、溶剤を添加することができる。
【0026】感光性着色樹脂シートは、仮支持体上に上
記の感光性樹脂組成物と着色材料の溶液もしくは分散液
を塗布した後、乾燥することにより形成することができ
る。熱可塑性樹脂層や酸素遮断層を設ける場合には、ま
ず熱可塑性樹脂層用塗布液を仮支持体上に塗布、乾燥し
て熱可塑性樹脂層を形成し、次にこの熱可塑性樹脂層を
溶解しない溶剤を用いて酸素遮断層用塗布液を調製し、
塗布乾燥して酸素遮断層を形成する。次いで、この酸素
遮断層を溶解しない溶剤を用いて感光性着色樹脂層用塗
布液を調製し、塗布乾燥して感光性着色樹脂層を形成す
る。さらに、この感光性着色樹脂層の表面にはポリプロ
ピレン等からなる被覆シートを設けてもよい。感光性着
色樹脂層の厚みは、0.5〜3μmが好ましく、通常は
約2μmである。
【0027】次に、本発明のカラーフィルタの製造方法
について詳細に説明する。本発明において、カラーフィ
ルタの製造方法は基本的には、感光性シート(感光性着
色樹脂シート)の感光性着色樹脂層を加熱処理する工
程、感光性シートの感光性着色樹脂層を透明基板上に転
写する工程、透明基板上に転写された感光性着色樹脂層
をパターン状に露光する工程、およびパターン露光され
た感光性着色樹脂層を現像して着色画素層を形成する工
程からなる。
【0028】まず、転写工程に先立って、本発明の特徴
的な要件である加熱工程において、感光性シートの感光
性着色樹脂層を、該層に含まれる感光性樹脂のガラス転
移点以上の温度であって、転写温度より低い温度で加熱
処理する。感光性着色樹脂層を構成する感光性樹脂が経
時により緩和現象を生じてその転写性が悪化しても、ガ
ラス転移点以上の温度に一瞬であっても達することによ
って緩和が消え、感光性着色樹脂層を塗布乾燥直後のフ
レッシュな状態にすることができる。
【0029】加熱温度は、感光性樹脂の組成等によって
も異なるが、たとえば80〜120℃の温度である。ま
た、加熱処理は、感光性樹脂層が一瞬でもガラス転移温
度以上になるようにすればよい。過度の加熱処理は感光
性樹脂の熱重合や支持体の熱変形を引き起こす可能性が
ある。従って、加熱処理の時間の上限は約10分であ
る。加熱処理は、オーブンを用いてロール状の感光性シ
ート全体を加熱してもよいし、あるいは転写に使用する
ラミネータに予備加熱手段を付設し、この予備加熱手段
により感光性シートの感光性着色樹脂層を加熱してもよ
い。予備加熱手段の例としては、加熱ロール、および赤
外線ランプ等の赤外線または遠赤外線照射器を挙げるこ
とができる。あるいはまた、搬送手段と上記予備加熱手
段とを有する装置を用いて加熱処理してもよい。
【0030】転写工程においては、感光性シートを感光
性着色樹脂層を下に向けて透明基板の表面に加熱ロール
を用いて加圧加温下で貼り合わせる。透明基板として
は、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低
膨張ガラス板、ノンアルカリガラス板、石英ガラス板等
の公知のガラス板あるいはプラスチックフィルムを用い
ることができる。貼合せには、従来公知のラミネータや
真空ラミネータを使用することができ、またより生産性
を高めるためにオートカットラミネータを使用すること
も可能である。貼合せ後、得られた積層体から仮支持体
を剥離する。
【0031】次いで、露光工程において、透明基板上の
感光性着色樹脂層に所定のフォトマスク、並びに熱可塑
性樹脂層、酸素遮断層を介して光を照射する。これによ
り、感光性着色樹脂層の露光部分が硬化する。露光に使
用する光源は、感光性着色樹脂層の感光性に応じて選択
されるが、例えば超高圧水銀灯、キセノン灯、カーボン
アーク灯、アルゴンレーザ等の公知の光源を使用するこ
とができる。特開平6−59119号公報に記載のよう
に、400nm以上の波長の光透過率が2%以下である
光学フィルター等を併用してもよい。
【0032】なお、二色目以降の感光性シートの転写時
において隣接する画素間の間隙に空気が残留するのを防
止する目的で、フォトマスクとして画素パターン部分の
矩形の開口部が面取りされたものを用いてもよい。面取
りの位置および形状については、本出願人による特願平
9−044644号明細書に記載されている。
【0033】熱可塑性樹脂層は、上記の仮支持体を剥離
する際に一緒に剥がしてもよいし、あるいは露光後に仮
支持体を剥がすこともできる。
【0034】続いて、現像工程において、透明基板上の
感光性着色樹脂層を現像処理する。これにより、熱可塑
性樹脂層と酸素遮断層、及び感光性着色樹脂層の非露光
部分(未硬化部分)が除去されて、多数の微小の着色画
素からなる層を形成することができる。感光性着色樹脂
層の現像液としてはアルカリ性物質の希薄水溶液を使用
するが、更に水と混和性の有機溶剤を少量添加したもの
を用いてもよい。適当なアルカリ性物質としては、アル
カリ金属水酸化物類(例、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム)、アルカリ金属炭酸塩類(例、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類(例、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アルカリ金属
ケイ酸塩類(例、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウ
ム)、アルカリ金属メタケイ酸塩類(例、メタケイ酸ナ
トリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モル
ホリン、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類
(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド)およ
び燐酸三ナトリウムを挙げることができる。アルカリ性
物質の濃度は0.01〜30重量%であり、pHは8〜
14が好ましい。
【0035】遮光性の感光性黒色樹脂層以外の通常の感
光性着色樹脂層の場合には、例えばpHの比較的低い現
像液を用いることにより、膜状脱離による現像を好適に
行うことができる。
【0036】水と混和性のある適当な有機溶剤として
は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−
プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n
−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラク
トン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳
酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタムおよびN−
メチルピロリドンを挙げることができる。水と混和性の
有機溶剤の濃度は0.1〜30重量%が一般的である。
現像液には、さらに公知の界面活性剤を添加することが
できる。界面活性剤の濃度は0.01〜10重量%が好
ましい。
【0037】現像液は、浴液としても、あるいは噴霧液
としても用いることができる。感光性着色樹脂層の未硬
化部分を固形状(好ましくは膜状)で除去するには、現
像液中で回転ブラシで擦るか湿潤スポンジで擦るなどの
方法、あるいは現像液を噴霧した際の噴霧圧を利用する
方法が好ましい。現像液の温度は、通常室温付近から4
0℃の範囲が好ましい。現像処理の後に水洗工程を加え
てもよい。
【0038】さらに、現像工程の後、着色画素層の硬化
を充分にし、耐薬品性を高めるために加熱処理を行うの
が好ましい。加熱処理は、着色画素層を有する透明基板
を電気炉、乾燥器等の中で加熱するか、あるいは着色画
素層に赤外線ランプを照射して加熱することにより行
う。加熱の温度及び時間は、感光性樹脂の組成や着色画
素層の厚みにも依存するが、一般に充分な耐溶剤性、耐
アルカリ性を獲得するには約120℃〜250℃の温度
および約10〜300分間である。
【0039】このようにして一色の着色画素層(着色画
素パターン)を有するカラーフィルタが得られる。さら
に、他色の感光性シートを用いて上述の工程を必要な色
数だけ繰り返すことにより、多色のカラーフィルタを得
ることができる。なお、カラーフィルタは一色のみ(全
て同じ色)であってもよいし、あるいは二色以上から構
成されていてもよい。また、たとえば赤、緑、青の三色
の画素を配置する場合に、ストライプ型、モザイク型、
トライアングル型、四画素配置型などどのような配置で
あってもよい。
【0040】さらに、感光性黒色樹脂層を有する感光性
黒色樹脂シート(ブラックマトリックス形成用シート)
を用いて、上述と同様にしてこの感光性シートを加熱処
理した後、カラーフィルタの着色画素層表面に転写し、
次いでカラーフィルタを透明基板の下面(画素層を有し
ない面)側より露光(背面露光)し、現像し、加熱処理
することにより、画素間の隙間を埋めるように黒色樹脂
層を設けて、ブラックマトリックス(遮光性画像)を形
成してもよい。これにより、ブラックマトリックス付き
カラーフィルタが得られる。
【0041】背面露光は、一般に紫外線(UV)の照射
により行われるが、感光性黒色樹脂層の感光性に応じて
光の種類は適宜選択される。また、形成される黒色樹脂
層の厚みは0.5〜3μmが好ましい。遮光性画像部が
突起を形成しないで、得られるカラーフィルタが良好な
平坦性を示すためには、黒色樹脂層は、着色画素層と同
じ厚みか、もしくはそれ以下であることが望ましい。
【0042】
【実施例】[実施例1](1)感光性着色樹脂シート
(感光性シート)の作製 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの
仮支持体上に、下記組成Aからなる塗布液を塗布、乾燥
して、乾燥膜厚が20μmの熱可塑性樹脂層を設けた。
【0043】
【表1】 <熱可塑性樹脂層形成用塗布液の組成A> メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 (共重合組成比(モル比)=55/11.7/4.5/28.8、 重量平均分子量=80000) 4.5重量部 スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)= 7/3、重量平均分子量=8000) 10.5重量部 BPE−500(新中村化学(株)製の多官能アクリレート)7.0重量部 F177P(大日本インキ(株)製のフッ素系界面活性剤) 0.26重量部 メタノール 30.6重量部 メチルエチルケトン 18.6重量部 1−メトキシ−2−プロパノール 9.3重量部
【0044】次に、熱可塑性樹脂層上に下記組成Bから
なる塗布液を塗布、乾燥して、乾燥膜厚が1.6μmの
酸素遮断層を設けた。
【0045】
【表2】 <酸素遮断層形成用塗布液の組成B> ポリビニルアルコール (クラレ(株)製のPVA205、鹸化度:80%) 13重量部 ポリビニルピロリドン (GAFコーポレーション社製のPVP、K−30) 6重量部 メタノール 173重量部 蒸留水 211.4重量部
【0046】上記熱可塑性樹脂層及び酸素遮断層を有す
る仮支持体を二枚用意し、それぞれの酸素遮断層上に、
下記第1表に示した組成からなる赤色(R)及び緑色
(G)の各層形成用の塗布液を塗布、乾燥して、乾燥膜
厚が2μmの感光性着色樹脂層を形成した。さらにこの
感光性着色樹脂層の上に、ポリプロピレンの被覆シート
(厚さ12μm、樹脂組成物のガラス転移点:80℃)
を圧着し、赤色(R)および緑色(G)画素形成用の2
種の感光性着色樹脂シートを作製した。
【0047】
【表3】 第1表:感光性着色樹脂層形成用塗布液の組成 ─────────────────────────────────── 赤色層 緑色層 ─────────────────────────────────── ベンジルメタクリレート/ 25.7 33.5 メタクリル酸共重合体 (モル比=72/28 、分子量=30000 ) ジペンタエリスリトールヘキサアクリ 27.0 25.2 レート(DPHA、日本化薬(株)製) F177P(フッ素系界面活性剤、 0.17 0.19 大日本インキ(株)製) 2,4−ビス(トリクロロメチル)− 1.31 0 6−[4−(N,N−ジエトキシカル ボニルメチル)−3−ブロモフェニル] s−トリアジン 2−トリクロロメチル−5−(p−スチ 0 1.20 リル)−1,3,4−オキサジアゾール フェノチアジン 0.022 0.020 クロモフタルレッドA2B 27.0 --- パリオトールイエローLY−1820 9.3 7.98 モナストラリグリーン6Y --- 31.92 メトキシプロピレングリコール 310 310 メチルエチルケトン 460 460 ───────────────────────────────────
【0048】(2)カラーフィルタの製造 得られた2種の感光性着色樹脂シートを23℃、50%
RHの条件で6カ月間放置した後、これらを用いてカラ
ーフィルタを下記のように製造した。
【0049】まず、赤色(R)画素形成用感光性着色樹
脂シートをコンベクションオーブンを用いて感光性シー
トが90℃に達するまで加熱した後、室温まで冷却し
た。次に、透明ガラス基板(厚さ1.1mm、300m
m×400mm、商品名:#7059、コーニング社
製)の上に、この感光性着色樹脂シートを、被覆シート
を剥離して、その感光性赤色樹脂層が基板に面するよう
にラミネーター(オートカットラミネータASL−2
4、ソマール(株)製)を用いて10kg/cmの加
圧、130℃の加熱、そして1.5m/分の転写速度の
条件で貼り合わせ、続いて仮支持体と熱可塑性樹脂層と
の境界面で剥離し、仮支持体を除去した。
【0050】次いで、透明ガラス基板上の感光性赤色樹
脂層に、所定のフォトマスクを介して下記表2に示した
条件で露光、現像を行った後、コンベクションオーブン
を用いて下記表2に示した条件で加熱処理して、ガラス
基板上にR画素パターンを形成した。
【0051】緑色(R)画素形成用感光性着色樹脂シー
トをコンベクションオーブンを用いて感光性シートが9
0℃に達するまで加熱した後、室温まで冷却した。次
に、上記R画素パターンが形成された透明ガラス基板上
に、この感光性着色樹脂シートを、被覆シートを剥離
し、その感光性緑色樹脂層が基板に面するようにラミネ
ーターを用いて上記と同様の条件で貼り合わせ、続いて
仮支持体と熱可塑性樹脂層との境界面で剥離し、仮支持
体を除去した。次いで、透明ガラス基板上の感光性緑色
樹脂層に、所定のフォトマスクを介して下記第2表に示
す条件で露光、現像を行った後、コンベクションオーブ
ンを用いて下記第2表に示す条件で加熱処理して、R画
素パターン付きガラス基板上にG画素パターンを形成し
た。このようにして、R画素とG画素からなる層を有す
るカラーフィルタの仕掛品を得た。
【0052】
【表4】 第2表 ─────────────────────────────────── 着色 転写 転写 露光 現像1 現像2 ブラシ 加熱 加熱 層 温度 速度 擦り 温度 時間 (℃) (m/分) (mj/cm2) (秒) (秒)(回) (℃) (分) ─────────────────────────────────── R 130 1.5 20 35 40 1 220 20 G 130 1.5 20 35 20 3 220 20 ───────────────────────────────────
【0053】1)現像1は、熱可塑性樹脂層及び酸素遮
断層を溶解除去する工程に当たり、ここでは、現像液と
してトランサー処理液T−PD−1(富士写真フイルム
(株)製)の10倍希釈液を用いて33℃でシャワー現
像を行った。 2)現像2は、着色感光性樹脂層の現像工程に当たり、
ここでは、現像液としてトランサー処理液T−CD−1
(富士写真フイルム(株)製)の5倍希釈液を用いて3
3℃でシャワー現像を行った。 3)ブラシ擦りは、非画素部の現像時の残渣を除去する
ために、アクリル製ロールブラシで基板上を擦る工程に
当たり、ここでは、現像液としてトランサー処理液T−
SD−1(富士写真フイルム(株)製)の10倍希釈液
を用いて33℃でシャワーしながら行った。 4)第1表には記載されていないが、現像後、超純水を
用いて60秒間洗浄し、エアーナイフで水切りを行っ
た。
【0054】[比較例1]実施例1において、各画素形
成用感光性着色樹脂シートを加熱処理しないで透明ガラ
ス基板の上に貼り合わせたこと以外は、実施例1と同様
にしてカラーフィルタの仕掛品を得た。
【0055】[参考例1]実施例1において、各画素形
成用感光性着色樹脂シートを作製後直ちにこれを用い
て、加熱処理しないで透明ガラス基板の上に貼り合わせ
たこと以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタの
仕掛品を得た。
【0056】[評 価]得られたカラーフィルタの仕掛
品それぞれについて、目視により観察して気泡の発生の
状態を調べた。その結果を以下に示す。 実施例1:転写に起因する気泡の発生は全くなかった。 比較例1:R画素及びG画素に気泡が発生し、特に二色
目のG画素には全面に多数の気泡が発生して、カラーフ
ィルタとしての使用が不可能であった。 参考例1:転写に起因する気泡の発生は全くなかった。
【0057】
【実施例2】実施例1において、赤色(R)画素形成用
感光性着色樹脂シートと緑色(R)画素形成用感光性着
色樹脂シートの加熱をコンベクションオーブンの代り
に、加熱転写のための加熱ロールの前に近接して配備し
た赤外線ランプを用いて、同じく90℃に加熱した以外
は、実施例1と同様にして、R画素とG画素からなる層
を有するカラーフィルタの仕掛品を得た。得られたカラ
ーフィルタの仕掛品を目視により観察して気泡の発生の
状態を調べところ、転写に起因する気泡の発生は全く見
られなかった。
【0058】
【実施例3】実施例1において、赤色(R)画素形成用
感光性着色樹脂シートと緑色(R)画素形成用感光性着
色樹脂シートの加熱をコンベクションオーブンの代り
に、加熱転写のための加熱ロールの前に近接して配備し
た別の加熱ロールを用いて、同じく90℃に加熱した以
外は、実施例1と同様にして、R画素とG画素からなる
層を有するカラーフィルタの仕掛品を得た。得られたカ
ラーフィルタの仕掛品を目視により観察して気泡の発生
の状態を調べところ、転写に起因する気泡の発生は全く
見られなかった。
【0059】
【発明の効果】本発明のカラーフィルタの製造方法によ
れば、感光性着色樹脂シートが経時変化を生じてその転
写性が劣化していても、高精度のカラーフィルタを高速
で製造することができる。このことはまた、感光性着色
樹脂シートを長期に渡って保存することを可能になる。
従って、本発明のカラーフィルタの製造方法は、製造後
に常温で1週間以上保存、特に1ヶ月以上保存した感光
性着色樹脂シートを用いてカラーフィルタを製造する際
に特に有利に利用することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性樹脂と着色材料とを含む感光性着
    色樹脂層が可撓性支持体シート上に設けられてなる感光
    性シートから、その感光性着色樹脂層を加熱ロールを用
    いて加熱しながら透明基板に転写し、そののち透明基板
    上の感光性着色樹脂層をパターン状に露光、現像して着
    色画素層を形成することからなるカラーフィルタの製造
    方法において、感光性シートの感光性着色樹脂層を、転
    写に先立ち、該感光性着色樹脂層中の感光性樹脂のガラ
    ス転移点以上であって、転写時の加熱温度より低い温度
    で加熱処理することを特徴とするカラーフィルタの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 転写に先立つ加熱処理を80〜120℃
    の範囲の温度で行なう請求項1に記載のカラーフィルタ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 転写に先立つ加熱処理を、予備加熱手段
    を有するラミネータで行なう請求項1もしくは2に記載
    のカラーフィルタの製造方法。
JP33242597A 1997-11-17 1997-11-17 カラーフィルタの製造方法 Withdrawn JPH11149011A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007011231A (ja) * 2005-07-04 2007-01-18 Fujifilm Holdings Corp パターン形成方法、カラーフィルター付基板及び表示素子

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