JPH07103685B2 - 型枠貼付用シート - Google Patents

型枠貼付用シート

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JPH07103685B2
JPH07103685B2 JP62315202A JP31520287A JPH07103685B2 JP H07103685 B2 JPH07103685 B2 JP H07103685B2 JP 62315202 A JP62315202 A JP 62315202A JP 31520287 A JP31520287 A JP 31520287A JP H07103685 B2 JPH07103685 B2 JP H07103685B2
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JP
Japan
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concrete
sheet
water
film
formwork
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JP62315202A
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茂幸 十河
清治 西井
英雄 橋本
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Obayashi Corp
Japan Vilene Co Ltd
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Obayashi Corp
Japan Vilene Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、型枠貼付用シートに関し、特に、打設され
たコンクリートの硬化後の表面状態と、その養生状態と
が同時に改良できるシートに関する。
《従来の技術》 周知のように、コンクリート構造物を構築する際に、打
設されるコンクリートには、ワーカビリティを確保する
ために過剰に水が添加される。
このように過剰に添加された水は、型枠内にコンクリー
トを打設した後に締固めることで排除される。
しかし、締固め時に分離された水は気泡をともなって、
型枠面に集まり、これにより硬化したコンクリート面に
いわゆるあばたが生じる。
このようにあばたが生じたコンクリート構造物は、その
美観が損なわれるだけでなく、断面欠損によるひび割れ
を誘発する要因となる。
また、打設コンクリートと型枠との界面に集水した余剰
水は、この部分のコンクリートの水セメント比を増大さ
せるので、硬化後のコンクリートの耐久性を低下させ、
塩害などによる劣化を速める。
このような問題は、傾斜面を有するコンクリート構造物
で顕著に発生する。
そこで、このような問題点を解決する方法として、例え
ば、特開昭60−43528号公報や、1987年コンクリート工
学年次論文報告集9−1([1054]高吸水性ポリマーシ
ートを用いたコンクリート型枠面の物性改良工法)に開
示されているように、打設されるコンクリートが接触す
る型枠面に透水性ないしは吸水性のシートを貼付する方
法が提案されているが、この様な方法に用いられている
シートには、以下に説明する問題があった。
《発明が解決しようとする問題点》 すなわち、前者の方法では多孔質材で構成したシートを
使用し、コンクリートの打設時から硬化時までに積極的
に余剰水をこのシートを介して排水することで、界面部
分のコンクリートの劣化を防止するものであるが、多孔
質材のシートをコンクリートに長期間接触させておく
と、コンクリートが多孔部分に侵入して硬化するので、
シートが極めて剥がし難くなるという問題があった。
このような問題に対しては、コンクリートが完全に硬化
する前の早期にシートを剥がせば良さそうに思われる
が、早期にシートを撤去するとコンクリートの養生が十
分にできないという問題が生じる。
つまり、コンクリートの養生は、適度な湿潤状態で行う
ことが、空気中で養生を行うよりも強度がより発現され
るが、シートを早期に撤去すると、空気中での養生期間
が長くなり、充分にコンクリートの強度を発現させるこ
とができなくなる。
しかも、多孔質材のシートは、その開口度合いが大きい
ので、仮に長期間コンクリト面に接触させていたとして
も、適度な湿潤状態での養生を行なうことが難しかっ
た。
一方、後者の方法では、繊維材料に高吸水性ポリマーを
含浸させたシートを使用し、打設コンクリートの余剰水
を高吸水性ポリマーで吸収することにより、あばたなど
を除去しようとするものであるが、高吸水性ポリマーが
予期したほど余剰水を吸水せず、また、吸水したポリマ
ーがゲル化して繊維材料の空隙を閉塞するので、余剰水
が充分排水されず、充分にコンクリート表面強度を増加
できないという問題があった。
この発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、コンクリートが
完全に硬化しても容易に剥がせて美観が維持できるとと
もに、コンクリートの硬化に必要な水分を確保しつつ、
湿潤状態での養生が行える型枠貼付用シートを提供する
ことにある。
《問題点を解決するための手段》 上記目的を達成するために、この発明は、打設されたコ
ンクリートと接触する型枠面に貼付されるシートにおい
て、前記シートは前記型枠側に配置される透水材と、こ
の透水材に接着され、前記コンクリートとの接触面側に
配置される多数の細孔が穿設された不透水性のフィルム
とで構成した。
《作 用》 上記構成のシートによれば、透水材に多数の細孔が穿設
された不透水性のフィルムが接着されているので、型枠
内にコンクリートが打設されると、前記細孔はコンクリ
ート中の骨材により閉塞されることになるが、打設され
たコンクリートには自重があって、これが型枠に側圧と
して作用し、この圧力によって、余剰水が骨材とフィル
ム内面との間隙を通って細孔を介して透水材に至り、透
水材から外部に排水される。
そして、打設されたコンクリートが徐々に硬化し、型枠
に作用する側圧が低下すると、シートの細孔が骨材で閉
塞されているので、排水もこれに応じて低下し、コンク
リートの硬化に必要な水分が確保されるとともに、フィ
ルム自体は不透水性なので、空気との接触が遮断され、
湿潤状態での養生が行われる。
また、打設されたコンクリート面には、フィルムが接触
しているので、コンクリートが充分に硬化した後でも容
易に剥がすことができる。
《実 施 例》 以下、この発明の好適な実施例について添付図面を参照
にして詳細に説明する。
第1図から第3図は、この発明にかかる型枠貼付用シー
トの一実施例を示している。
同図に示すシートは、透水材10、例えば所定厚みの不織
布と、この透水材10に接着された合成樹脂、例えばポリ
エチレン,ポリプロピレン,エチレン酢酸ビニルなどか
らなる不透水性のフィルム12とから構成されている。
上記フィルム12は、20〜100μmm程度の厚みを有し、こ
れを貫通する多数の細孔14,14……が穿設されている。
この細孔14の直径は、打設されるコンクリートに用いら
れている細骨材15の平均粒径よりもも少なく、例えば、
0.6mm程度で、かつ、セメントの最大粒径、例えば、0.1
mmよりも大きく設定されている。
また、フィルム12の表面側は、平滑面とすることが好ま
しい。
なお、上記フィルム12を不織布製の透水材10に接着する
場合には、不織布を同心形ないしは鞘芯形の接着性繊維
で構成し、細孔14をプレス加工により穿設したフィルム
12を、その上面に載せ、不織布とフィルム12とをローラ
などにより加圧接着することが望ましく、このような方
法でシートを作製すると、フィルム12の細孔14が接着剤
で閉塞することがなくなる。
透水材10に細孔14が穿設された不透水性のフィルム12を
接着したシートは、例えば、設置される前の型枠16の内
面に接着剤などを用いて貼付するか、あるいは適宜個所
を機械的手段で取付けるが、このときに、シートの透水
材10が型枠16側に、フィルム12が打設されるコンクリー
ト18と接触するように設置される。
第1図は、シートが貼付された型枠16を設置し、型枠16
内にコンクリート18を打設した状態を示している。
コンクリート18が打設されると、その側圧やバイブレー
タなどによってこれが締固められる。
このとき、型枠16の内面には、透水材10に多数の細孔14
が穿設された不透水性のフィルム12が装着されているの
で、型枠16内にコンクリート18が打設されると、前記細
孔14はコンクリート18中の骨材15により比較的早期に閉
塞されることになるが、打設されたコンクリート18には
自重があって、これが型枠16に側圧として作用する。
このような圧力が作用すると、コンクリート18中の余剰
水は、型枠16側に向けて流動し、骨材15とフィルム12内
面との間隙を通って細孔14を介して透水材10に至り、透
水材10から外部に排水される。
そして、打設されたコンクリート18が徐々に硬化し、硬
度が発現されると型枠16に作用する側圧が低下し、これ
に伴なってフィルム12の細孔14が骨材15で閉塞されてい
るので、排水量もこれに応じて低下するので、コンクリ
ート18の硬化に必要な水分が確保されるとともに、フィ
ルム12自体は不透水性なので、この部分からの排水はな
く、コンクリート18と空気との接触が遮断され、湿潤状
態での養生が行われる。
また、打設されたコンクリート18面には、フィルム12が
接触しているので、コンクリート18が充分に硬化した後
でも容易に剥がすことができる。
これにより、構築された構造物の表面にあばたが発生せ
ず、しかも空気中で養生した場合よりも高強度なコンク
リートが得られる。
第3図および第4図は、この発明にかかる型枠貼付シー
トの作用効果を確認するために行った試験用型枠Aと、
試験結果とを示している。
試験用型枠Aは、第3図(a)に示す寸法に耐水合板で
作製し、垂直面B,約45度の傾斜面C,水平面Dをそれぞれ
設けた。
そして、型枠Aの前後面にシートEを貼付し、型枠Aの
上端開口から試験用コンクリートFを注入して、コンク
リートFの硬化後にこれを取り出し、内部の一軸圧縮強
度と、表面の強度とを測定した。
シートEは、本発明品と、比較のために前述した高吸
水性ポリマーシートからなる従来品とを準備した。
本発明品は、厚さ0.5mmのポリエステルとレーヨンの
混綿からなる不織布に、厚さ30μのエチレン酢酸ビニル
製のフィルムを装着し、フィルムには14×14mmのピッチ
で直径0.6mmの細孔を穿設した。
従来品は、クラザップシート(クラレ株式会社製商品
名)と呼ばれ、厚さが約0.35mmの繊維材料に、高吸水性
ポリマーを含浸させ、単位面積当たりの重量が40gのも
のを使用した。
試験用コンクリートFは、普通ポルトランドセメントを
使用し、細骨材と粗骨材および混和剤とを混合し、以下
に示す表1の配合比になるようにした。
一軸圧縮強度は、得られた試験体からコアサンプルをそ
れぞれ切出し、JISA1109により求めた。
表面強度は、材令7日後に、N形シュミットハンマーで
試験した。
第4図は、上記方法で行った試験結果を示しており、同
図では耐水合板だけで構成した試験用型枠で得られた値
を100として、これとの相対的な表示としてある。
第4図の結果からも明らかなように、本発明品を使用
すれば、従来品よりも、垂直面B,傾斜面C,水平面Dの
いずれも表面強度が向上している。
また、表面強度だけでなく、内部の一軸圧縮強度も従来
品よりも大きくなっている。
《発明の効果》 以上実施例で説明したように、この発明にかかる型枠貼
付用シートによれば、シートを型枠側に配置される透水
材と、この透水材に接着され、コンクリートとの接触面
側に配置される多数の細孔が穿設された不透水性のフィ
ルムとで構成したので、コンクリートの硬化後の剥離が
簡単にできるとともに、コンクリートを湿潤状態で養生
できるので、高強度で高品質なコンクリート構造物が得
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるシートを型枠に貼付してコンク
リートを打設した状態の説明図、第2図は余剰水の排水
状態の説明図、第3図は試験に使用した型枠の説明図、
第4図は試験結果を示すグラフである。 10……透水材 12……フィルム 14……細孔 16……型枠 18……コンクリート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】打設されたコンクリートと接触する型枠面
    に貼付されるシートにおいて、前記シートは前記型枠側
    に配置される透水材と、この透水材に接着され、前記コ
    ンクリートとの接触面側に配置される多数の細孔が穿設
    された不透水性のフィルムとからなることを特徴とする
    型枠貼付用シート。
  2. 【請求項2】上記フィルムは、上記コンクリートと接触
    する面が平滑に形成されていることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の型枠貼付用シート。
JP62315202A 1987-12-15 1987-12-15 型枠貼付用シート Expired - Lifetime JPH07103685B2 (ja)

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JPH01158179A JPH01158179A (ja) 1989-06-21
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6311766A (ja) * 1986-06-30 1988-01-19 藤森工業株式会社 コンクリ−ト打設用型枠

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6311766A (ja) * 1986-06-30 1988-01-19 藤森工業株式会社 コンクリ−ト打設用型枠

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