JPH07103255B2 - プラスチック成形品の表面保護法 - Google Patents
プラスチック成形品の表面保護法Info
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- JPH07103255B2 JPH07103255B2 JP63303936A JP30393688A JPH07103255B2 JP H07103255 B2 JPH07103255 B2 JP H07103255B2 JP 63303936 A JP63303936 A JP 63303936A JP 30393688 A JP30393688 A JP 30393688A JP H07103255 B2 JPH07103255 B2 JP H07103255B2
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- coating
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、プラスチック成形品の表面保護法に関し、さ
らに詳しくは、優れた耐摩耗性、耐候性等を付与するプ
ラスチック成形品の表面保護法に関する。
らに詳しくは、優れた耐摩耗性、耐候性等を付与するプ
ラスチック成形品の表面保護法に関する。
(従来の技術) 近年、透明プラスチック材料は破砕しにくく、しかも軽
量であることから、ガラスに代わって広く使用されるよ
うになった。しかしながら、透明プラスチックは上記の
利点を有する反面、表面に引きかき傷等の損傷を受けや
すく、そのため透明性が低下して外観を損ないやすい。
また、透明プラスチックは、日光等の紫外線に長くさら
されると変色しやすいという欠点がある。そこで、透明
プラスチックに耐摩耗性および耐候性を付与する試みが
なされている(例えば、特開昭55−94971号公報および
特開昭59−68377号公報参照)。また、さらに優れた耐
候性を付与する方法も試みられている(例えば、特表昭
55−500809号参照)。しかし、これらの方法も充分な耐
候性を付与するまでに至っていない。
量であることから、ガラスに代わって広く使用されるよ
うになった。しかしながら、透明プラスチックは上記の
利点を有する反面、表面に引きかき傷等の損傷を受けや
すく、そのため透明性が低下して外観を損ないやすい。
また、透明プラスチックは、日光等の紫外線に長くさら
されると変色しやすいという欠点がある。そこで、透明
プラスチックに耐摩耗性および耐候性を付与する試みが
なされている(例えば、特開昭55−94971号公報および
特開昭59−68377号公報参照)。また、さらに優れた耐
候性を付与する方法も試みられている(例えば、特表昭
55−500809号参照)。しかし、これらの方法も充分な耐
候性を付与するまでに至っていない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記の問題点を解決し、プラスチック成形品
の表面に優れた耐摩耗性、耐候性等を付与する表面保護
法を提供することを目的とするものである。
の表面に優れた耐摩耗性、耐候性等を付与する表面保護
法を提供することを目的とするものである。
[発明の構成] 本発明者らは、耐摩耗性、特に耐候性が優れたプラスチ
ックの成形品を得るべく鋭意研究を行った結果、プラス
チック成形品の表面に、第1被膜としてベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤を含む被膜を形成し、さらに第1被
膜上に第2被膜としてベンゾフェノン系紫外線吸収剤を
含む被膜を形成することにより、改善されることを見出
し、本発明を完成するに至った。
ックの成形品を得るべく鋭意研究を行った結果、プラス
チック成形品の表面に、第1被膜としてベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤を含む被膜を形成し、さらに第1被
膜上に第2被膜としてベンゾフェノン系紫外線吸収剤を
含む被膜を形成することにより、改善されることを見出
し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 プラスチック成形品の表面に (A)ポリアルキルメタクリレート95〜30重量部および (B)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤5〜70重量部 を含む組成物の第1被膜を形成し、さらに前記被膜上に (C)式 RSi(OH)3 (式中Rは、低級アルキル基又はアリール基を示す)で
示されるオルガノシラントリオールおよび/またはその
部分縮合物10〜90重量部、 (D)コロイド状シリカ90〜10重量部および (E)ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を前記(C)と
(D)100重量部に対して2〜20重量部 を含む組成物の第2被膜を形成することを特徴とするプ
ラスチック成形品の表面保護法である。
示されるオルガノシラントリオールおよび/またはその
部分縮合物10〜90重量部、 (D)コロイド状シリカ90〜10重量部および (E)ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を前記(C)と
(D)100重量部に対して2〜20重量部 を含む組成物の第2被膜を形成することを特徴とするプ
ラスチック成形品の表面保護法である。
本発明で使用する成分(A)のポリアルキルメタクリレ
ートは、アルキルメタクリレートの1種以上を、公知の
重合方法により重合して得ることができる。ポリアルキ
ルメタクリレートの分子量は、一般に高い方が好まし
く、通常50,000以上であり、溶剤に溶解できるものであ
れば特に分子量の上限はない。
ートは、アルキルメタクリレートの1種以上を、公知の
重合方法により重合して得ることができる。ポリアルキ
ルメタクリレートの分子量は、一般に高い方が好まし
く、通常50,000以上であり、溶剤に溶解できるものであ
れば特に分子量の上限はない。
ここで使用することができるアルキルメタクリレートと
しては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート等を挙げることができ
る。これに該当する具体例としては、ELVACITE 2041
(商品名;デュポン社製)、ダイアナールBR85(商品
名;三菱レーヨン製)を挙げることができる。
しては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート等を挙げることができ
る。これに該当する具体例としては、ELVACITE 2041
(商品名;デュポン社製)、ダイアナールBR85(商品
名;三菱レーヨン製)を挙げることができる。
成分(B)のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は、ポ
リアルキルメタクリレートに相溶性のものであれば種類
や添加量に制限がない。ここで使用できるベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤としては、ポリアルキルメタクリ
レートと相溶性がよい、2−(2′−ヒドロキシ−5′
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、とくに2−
(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール等を挙げることができる。これに該当す
る具体例としては、KEMISORB71(商品名、ケミプロ化成
社製)、チヌビンP(商品名、チバガイギー社製)、KE
MISORB78(商品名、ケミプロ化成社製)およびチヌビン
PS(商品名、チバガイギー社製)を挙げることができ
る。
リアルキルメタクリレートに相溶性のものであれば種類
や添加量に制限がない。ここで使用できるベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤としては、ポリアルキルメタクリ
レートと相溶性がよい、2−(2′−ヒドロキシ−5′
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、とくに2−
(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール等を挙げることができる。これに該当す
る具体例としては、KEMISORB71(商品名、ケミプロ化成
社製)、チヌビンP(商品名、チバガイギー社製)、KE
MISORB78(商品名、ケミプロ化成社製)およびチヌビン
PS(商品名、チバガイギー社製)を挙げることができ
る。
成分(A)と(B)の配合割合は、成分(A)95〜30重
量%に対し、成分(B)5〜70重量%である。成分
(A)の配合割合が30重量%未満の場合には、第1被膜
のプラスチック成形品に対する密着性が悪くなる。一
方、成分(B)の配合割合が5重量%より少ない場合に
は、十分な耐候性が得られず、また、70重量%より多い
場合は、第1被膜のプラスチック成形品に対する密着性
が悪くなる。
量%に対し、成分(B)5〜70重量%である。成分
(A)の配合割合が30重量%未満の場合には、第1被膜
のプラスチック成形品に対する密着性が悪くなる。一
方、成分(B)の配合割合が5重量%より少ない場合に
は、十分な耐候性が得られず、また、70重量%より多い
場合は、第1被膜のプラスチック成形品に対する密着性
が悪くなる。
第1組成物は、塗布作業の容易さから成分(A)および
(B)を適当な溶媒に溶解させたものを用いることが好
ましい。適当な溶媒としては、有機カルボン酸エステ
ル、芳香族炭化水素、ケトン類をあげることができ、こ
れらの溶媒は下記塗装法(被膜形成方法)によって、単
独または2種以上の混合物を任意に選ぶことができる。
(B)を適当な溶媒に溶解させたものを用いることが好
ましい。適当な溶媒としては、有機カルボン酸エステ
ル、芳香族炭化水素、ケトン類をあげることができ、こ
れらの溶媒は下記塗装法(被膜形成方法)によって、単
独または2種以上の混合物を任意に選ぶことができる。
第1組成物を溶媒に溶解させた濃度は、1〜20重量%で
あることが好ましい。かかる濃度の範囲外の場合には、
プライマーとして好適な膜厚を形成することが難しくな
る。
あることが好ましい。かかる濃度の範囲外の場合には、
プライマーとして好適な膜厚を形成することが難しくな
る。
第1被膜は、ポリカーボネート等のプラスチック成形品
の表面上に、第1組成物を浸漬法、スプレー法、バーコ
ート法、刷毛塗り法等の方法により1回以上塗布した
後、加熱乾燥することにより形成することができる。
の表面上に、第1組成物を浸漬法、スプレー法、バーコ
ート法、刷毛塗り法等の方法により1回以上塗布した
後、加熱乾燥することにより形成することができる。
この場合の加熱条件は、使用するプラスチックの耐熱性
の度合いに応じて選択することができるが、通常は10〜
180℃で、60〜1分間である。このようにして形成され
た第1被膜の厚さは0.5〜10ml、好ましくは1〜5mlであ
る。
の度合いに応じて選択することができるが、通常は10〜
180℃で、60〜1分間である。このようにして形成され
た第1被膜の厚さは0.5〜10ml、好ましくは1〜5mlであ
る。
第2組成物の構成成分である成分(C)の式RSi(OH)
3で示されるオルガノシラントリオールおよび/または
その部分縮合物において、Rは低級アルキル基又はアリ
ール基を表し、低級アルキル基の具体例としては、メチ
ル、エチル、プロピルのような炭素数1〜3の基を挙げ
ることができ、アリール基の具体例としては、フェニル
を挙げることができる。
3で示されるオルガノシラントリオールおよび/または
その部分縮合物において、Rは低級アルキル基又はアリ
ール基を表し、低級アルキル基の具体例としては、メチ
ル、エチル、プロピルのような炭素数1〜3の基を挙げ
ることができ、アリール基の具体例としては、フェニル
を挙げることができる。
オルガノシラントリオールまたはその部分縮合物は、例
えば、次式: RSi(OR′)3 (式中、Rは前記と同義であり、R′は炭素数1〜4の
アルキル基を表す)で示されるオルガノトリアルコキシ
シランを、触媒の存在下で加水分解することにより得る
ことができる。
えば、次式: RSi(OR′)3 (式中、Rは前記と同義であり、R′は炭素数1〜4の
アルキル基を表す)で示されるオルガノトリアルコキシ
シランを、触媒の存在下で加水分解することにより得る
ことができる。
ここで使用することができる加水分解触媒としては、無
水酢酸、氷酢酸、プロピオン酸、クエン酸、安息香酸、
ギ酸、シュウ酸等の有機酸;アルミニウムアセチルアセ
トネート、アルミニウムジ−n−ブトキシモノエチルア
セテート等のアルミニウムキレート化合物をあげること
ができる。これらの中でも無水酢酸および氷酢酸が好ま
しい。
水酢酸、氷酢酸、プロピオン酸、クエン酸、安息香酸、
ギ酸、シュウ酸等の有機酸;アルミニウムアセチルアセ
トネート、アルミニウムジ−n−ブトキシモノエチルア
セテート等のアルミニウムキレート化合物をあげること
ができる。これらの中でも無水酢酸および氷酢酸が好ま
しい。
成分(D)のコロイド状シリカは、通常水性分散液中に
分散させた形で使用するが、一般的に分散液が中性付近
であるとコロイド状シリカは不安定なため、例えば水酸
化ナトリウムを添加し、安定化させて使用する。水酸化
ナトリウムの添加量は組成物の調製を容易にし、さらに
その安定性を保持する上から、コロイド状シリカの固形
分100重量部に対して0.35重量部以下が好ましい。コロ
イド状シリカの水性分散液の具体例としては、スノーテ
ックス(Snowtex:日産化学社製、商品名)などを挙げる
ことができる。
分散させた形で使用するが、一般的に分散液が中性付近
であるとコロイド状シリカは不安定なため、例えば水酸
化ナトリウムを添加し、安定化させて使用する。水酸化
ナトリウムの添加量は組成物の調製を容易にし、さらに
その安定性を保持する上から、コロイド状シリカの固形
分100重量部に対して0.35重量部以下が好ましい。コロ
イド状シリカの水性分散液の具体例としては、スノーテ
ックス(Snowtex:日産化学社製、商品名)などを挙げる
ことができる。
成分(E)のベンゾフェノン系紫外線吸収剤は、公知の
ものを使用できるが、とくに2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノンが好ましく、その具体例としては、KEMISORB10
(商品名、ケミプロ化成製)を挙げることができる。
ものを使用できるが、とくに2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノンが好ましく、その具体例としては、KEMISORB10
(商品名、ケミプロ化成製)を挙げることができる。
成分(C)と(D)の配合割合は、成分(C)10〜90重
量%に対して成分(D)90〜10重量%であり、成分
(E)の配合割合は、成分(C)と(D)の合計量に対
して2〜20重量%が好ましい。成分(C)と(D)の配
合割合がこの範囲外であると、形成した第2被膜にクラ
ックが生じて連続被膜の形成が困難となり、また被膜に
適度な硬度を付与することができない。成分(E)が2
重量%より少ないと充分な耐候性を付与することができ
ない。また成分(E)が20重量%より多いと、密着性、
耐湿性が低下するので好ましくない。
量%に対して成分(D)90〜10重量%であり、成分
(E)の配合割合は、成分(C)と(D)の合計量に対
して2〜20重量%が好ましい。成分(C)と(D)の配
合割合がこの範囲外であると、形成した第2被膜にクラ
ックが生じて連続被膜の形成が困難となり、また被膜に
適度な硬度を付与することができない。成分(E)が2
重量%より少ないと充分な耐候性を付与することができ
ない。また成分(E)が20重量%より多いと、密着性、
耐湿性が低下するので好ましくない。
第2組成物はオルガノトリアルコキシシランを加水分解
して得た成分(C)のアルコール溶液と、成分(D)お
よび成分(E)とを混合することによって得ることがで
き、または成分(D)の水性分散液にオルガノトリアル
コキシシランおよび加水分解触媒を添加した後、該オル
ガノトリアルコキシシランを加水分解させ、更に成分
(E)を添加することによっても得ることができる。
して得た成分(C)のアルコール溶液と、成分(D)お
よび成分(E)とを混合することによって得ることがで
き、または成分(D)の水性分散液にオルガノトリアル
コキシシランおよび加水分解触媒を添加した後、該オル
ガノトリアルコキシシランを加水分解させ、更に成分
(E)を添加することによっても得ることができる。
なお、このようにして得られた第2組成物中に多量の水
を含むために、該組成物の塗布作業に悪影響が及ぶ場合
には、例えば第2組成物中に含有している水分量に対し
て過剰量のアルコールを添加した後、共沸させることに
より、水を除去しておくことが好ましい。
を含むために、該組成物の塗布作業に悪影響が及ぶ場合
には、例えば第2組成物中に含有している水分量に対し
て過剰量のアルコールを添加した後、共沸させることに
より、水を除去しておくことが好ましい。
第2組成物には、必要に応じてレベリング剤、増粘剤、
顔料、染料、坑酸化剤、変性剤等を添加することができ
る。また、第2被膜を形成する際に効果を促進する目的
で、第2組成物に適当な触媒を添加することもできる。
このような触媒としては、例えば酢酸ナトリウム、ギ酸
カリウム等のカルボン酸のアルカリ金属塩;ジメチルア
ミンアセテート、エタノールアミンアセテート等のアミ
ンカルボキシレート;酢酸テトラメチルアンモニウム等
のカルボン酸第4級アンモニウム塩;オクテン酸スズ等
のカルボン酸金属塩;トリエタノールアミン、ピリジン
等のアミン類;水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム
等のアルカリ性水酸化物;γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、γ−エチレンジアミンプロピルトリメトキ
シシラン等のアミン系シランカップリング剤;もしくは
アルミニウムキレート化合物等を挙げることができる。
顔料、染料、坑酸化剤、変性剤等を添加することができ
る。また、第2被膜を形成する際に効果を促進する目的
で、第2組成物に適当な触媒を添加することもできる。
このような触媒としては、例えば酢酸ナトリウム、ギ酸
カリウム等のカルボン酸のアルカリ金属塩;ジメチルア
ミンアセテート、エタノールアミンアセテート等のアミ
ンカルボキシレート;酢酸テトラメチルアンモニウム等
のカルボン酸第4級アンモニウム塩;オクテン酸スズ等
のカルボン酸金属塩;トリエタノールアミン、ピリジン
等のアミン類;水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム
等のアルカリ性水酸化物;γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、γ−エチレンジアミンプロピルトリメトキ
シシラン等のアミン系シランカップリング剤;もしくは
アルミニウムキレート化合物等を挙げることができる。
第2組成物は、通常、アルコール性溶媒に分散させて分
散液として使用する。この場合のアルコール性溶媒とし
ては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、ブチルセロソルブ及びジアセトンアルコー
ル等を挙げることができる。また、第2組成物の分散液
は、固形分濃度が5〜40重量%であることが好ましい。
散液として使用する。この場合のアルコール性溶媒とし
ては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、ブチルセロソルブ及びジアセトンアルコー
ル等を挙げることができる。また、第2組成物の分散液
は、固形分濃度が5〜40重量%であることが好ましい。
第2被膜は、第2組成物の分散液を、第1被膜上に第1
組成物と同様な方法により1回以上塗布した後、加熱乾
燥することにより形成することができる。加熱条件は60
〜180℃で、3〜1時間である。この様にして形成され
た第2被膜の厚みは2〜15μm、好ましくは5〜10μm
である。
組成物と同様な方法により1回以上塗布した後、加熱乾
燥することにより形成することができる。加熱条件は60
〜180℃で、3〜1時間である。この様にして形成され
た第2被膜の厚みは2〜15μm、好ましくは5〜10μm
である。
[発明の効果] 本発明の方法により、プラスチック成形品の表面に設け
られた第1被膜および第2被膜からなる保護被膜は、プ
ラスチック成形品に対して優れた耐候性を付与し、また
同時にプラスチック成形品に対して優れた耐沸騰水性、
耐摩耗性および密着性を与えるものであり、その工業的
価値は極めて大である。かくして、プラスチックレン
ズ、窓ガラス代替プラスチック、自動車などの輸送機器
の透明部品などに使用するのに好適である。
られた第1被膜および第2被膜からなる保護被膜は、プ
ラスチック成形品に対して優れた耐候性を付与し、また
同時にプラスチック成形品に対して優れた耐沸騰水性、
耐摩耗性および密着性を与えるものであり、その工業的
価値は極めて大である。かくして、プラスチックレン
ズ、窓ガラス代替プラスチック、自動車などの輸送機器
の透明部品などに使用するのに好適である。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をさらに詳述
する。なお、実施例中の「部」は全て「重量部」を、
「%」は全て「重量%」をあらわし、第1表の各成分の
配合量は全て「重量部」である。
する。なお、実施例中の「部」は全て「重量部」を、
「%」は全て「重量%」をあらわし、第1表の各成分の
配合量は全て「重量部」である。
実施例1 第1組成物1−1の調製 ダイアナールBR85(商品名、三菱レーヨン(株)製;ポ
リメチルメタクリレート、分子量250,000)4部をエチ
ルセロソルブ76部およびジアセトンアルコール20部の混
合溶媒に溶解し、この混合物に、2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールを
4部溶解させて、第1組成物を得た。
リメチルメタクリレート、分子量250,000)4部をエチ
ルセロソルブ76部およびジアセトンアルコール20部の混
合溶媒に溶解し、この混合物に、2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールを
4部溶解させて、第1組成物を得た。
第2組成物2−1の調製 スノーテックC(固形分濃度20%、pH8.5、平均粒径15m
μのコロイド状シリカの水性分散液、日産化学社製、商
品名)400部を、無水酢酸1.5部およびメチルトリエトキ
シシラン300部からなる溶液に添加し、25〜30℃の温度
で攪拌しながら16時間反応させて、被膜形成成分の濃度
が27.5%の反応分散液を得た。次いで、共沸用アルコー
ルとしてイソブタノール500部を添加し、20〜50℃の温
度で、20〜150mmHgの減圧下、水−アルコールの共沸系
中で過剰の水を留去して、固形分含有量が50%の反応分
散液を得た。この分散液に、25%のイソプロピルアルコ
ール、50%のイソブチルアルコールおよび25%の酢酸エ
チレングリコールモノエチルエーテルからなる混合溶媒
を加えて、固形分含有量が20%となるように調製した。
この後、この溶液100部に対し紫外線吸収剤である2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノンを0.8部加え、均一になる
ように攪拌した後過し、さらにギ酸テトラメチルアン
モニウムを0.05部添加し、第2組成物2−1を得た。
μのコロイド状シリカの水性分散液、日産化学社製、商
品名)400部を、無水酢酸1.5部およびメチルトリエトキ
シシラン300部からなる溶液に添加し、25〜30℃の温度
で攪拌しながら16時間反応させて、被膜形成成分の濃度
が27.5%の反応分散液を得た。次いで、共沸用アルコー
ルとしてイソブタノール500部を添加し、20〜50℃の温
度で、20〜150mmHgの減圧下、水−アルコールの共沸系
中で過剰の水を留去して、固形分含有量が50%の反応分
散液を得た。この分散液に、25%のイソプロピルアルコ
ール、50%のイソブチルアルコールおよび25%の酢酸エ
チレングリコールモノエチルエーテルからなる混合溶媒
を加えて、固形分含有量が20%となるように調製した。
この後、この溶液100部に対し紫外線吸収剤である2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノンを0.8部加え、均一になる
ように攪拌した後過し、さらにギ酸テトラメチルアン
モニウムを0.05部添加し、第2組成物2−1を得た。
前記の第1組成物1−1をユーピロン(商品名、三菱瓦
斯化学製;ポリカーボネートシート、厚さ3mm)の表面
に浸漬法で塗布したのち、80℃で40分間加熱乾燥させ
た。その膜厚は1μmであった。乾燥後、室温まで冷却
してから、第2組成物2−1を第1組成物と同様の方法
で塗布し、120℃で1時間加熱乾燥させ保護被膜を有す
るポリカーボネートシートを得た。
斯化学製;ポリカーボネートシート、厚さ3mm)の表面
に浸漬法で塗布したのち、80℃で40分間加熱乾燥させ
た。その膜厚は1μmであった。乾燥後、室温まで冷却
してから、第2組成物2−1を第1組成物と同様の方法
で塗布し、120℃で1時間加熱乾燥させ保護被膜を有す
るポリカーボネートシートを得た。
得られた被覆ポリカーボネートシートについて、耐候
性、密着性、耐沸騰水性および耐摩耗性を下記の方法で
試験した。結果は第2表に示すようにいずれも良好であ
った。
性、密着性、耐沸騰水性および耐摩耗性を下記の方法で
試験した。結果は第2表に示すようにいずれも良好であ
った。
耐候性:QUV耐候促進試験機を用いて保護被膜を有するポ
リカーボネートシートを劣化させ、保護被膜が剥離する
までの時間を測定した。
リカーボネートシートを劣化させ、保護被膜が剥離する
までの時間を測定した。
密着性:硬化被膜上に1mm幅のクロスカットで100目を作
成し、クロスカット面上にセロハン粘着テープを張付
け、これを被膜に対して直角方向に強く引張り、被膜の
剥離状態を観察した。なお、下記の耐沸騰水性の試験に
おいても、密着性は本方法により試験した。
成し、クロスカット面上にセロハン粘着テープを張付
け、これを被膜に対して直角方向に強く引張り、被膜の
剥離状態を観察した。なお、下記の耐沸騰水性の試験に
おいても、密着性は本方法により試験した。
耐沸騰水性:沸騰水中に30分間試験片を浸漬した後、密
着性を観察した。
着性を観察した。
耐摩耗性:東洋精機社製テーパー摩耗試験機を用い、摩
耗輪CS−10F、荷重500g、500サイクルの条件で試験片の
表面に傷を付け、その度合いをスガ試験機社製直読ヘー
ズコンピューターで解析したヘーズ値(ΔH、%)で表
した。
耗輪CS−10F、荷重500g、500サイクルの条件で試験片の
表面に傷を付け、その度合いをスガ試験機社製直読ヘー
ズコンピューターで解析したヘーズ値(ΔH、%)で表
した。
実施例2〜4 第1表に記載した第1組成物の調製に使用した紫外線吸
収剤の添加量および保護被膜の乾燥条件以外は、実施例
1と同様にして、保護被膜を有するポリカーボネートシ
ートを得た。
収剤の添加量および保護被膜の乾燥条件以外は、実施例
1と同様にして、保護被膜を有するポリカーボネートシ
ートを得た。
結果を第2表に示す。
実施例5 第1組成物1−2の調製 ダイアナールBR85(商品名、三菱レーヨン(株)製;ポ
リメチルメタクリレート、分子量250,000)4部をエチ
ルセロソルブ76部およびジアセトンアルコール20部の混
合溶媒に溶解し、この混合物に、チヌビンP(商品名、
チバガイギー社製;2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール)を6部溶解させて、
第1組成物1−2を得た。
リメチルメタクリレート、分子量250,000)4部をエチ
ルセロソルブ76部およびジアセトンアルコール20部の混
合溶媒に溶解し、この混合物に、チヌビンP(商品名、
チバガイギー社製;2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール)を6部溶解させて、
第1組成物1−2を得た。
第2組成物2−2の調製 スノーテックスC(固形分濃度20%、pH8.5、平均粒径1
5mμのコロイド状シリカの水性分散液、日産化学社製、
商品名)450部を、無水酢酸1.5部およびメチルトリエト
キシシラン555部からなる溶液に添加し、25〜30℃の温
度で攪拌しながら16時間反応させて、被膜形成成分の濃
度が30%の反応分散液を得た。この分散液に25%のイソ
プロピルアルコール、50%のイソブチルアルコールおよ
び25%の酢酸エチレングリコールモノエチルエーテルか
らなる混合溶媒を加えて、固形分含有量が20%となるよ
うに調製した。この後、この溶液100部に対し紫外線吸
収剤である2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンを0.8部加
え、均一になるように攪拌した後過し、さらにギ酸テ
トラメチルアンモニウムを0.05部添加し、第2組成物2
−2を得た。
5mμのコロイド状シリカの水性分散液、日産化学社製、
商品名)450部を、無水酢酸1.5部およびメチルトリエト
キシシラン555部からなる溶液に添加し、25〜30℃の温
度で攪拌しながら16時間反応させて、被膜形成成分の濃
度が30%の反応分散液を得た。この分散液に25%のイソ
プロピルアルコール、50%のイソブチルアルコールおよ
び25%の酢酸エチレングリコールモノエチルエーテルか
らなる混合溶媒を加えて、固形分含有量が20%となるよ
うに調製した。この後、この溶液100部に対し紫外線吸
収剤である2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンを0.8部加
え、均一になるように攪拌した後過し、さらにギ酸テ
トラメチルアンモニウムを0.05部添加し、第2組成物2
−2を得た。
前記の第1組成物1−2をユーピロン(商品名、三菱瓦
斯化学製;ポリカーボネートシート、厚さ3mm)の表面
に浸漬法で塗布したのち、80℃で40分間加熱乾燥させ
た。その膜厚は1μmであった。乾燥後、室温まで冷却
してから、第2組成物を第1組成物と同様の方法で塗布
し、120℃で1時間加熱乾燥させ保護被膜を有するポリ
カーボネートシートを得た。
斯化学製;ポリカーボネートシート、厚さ3mm)の表面
に浸漬法で塗布したのち、80℃で40分間加熱乾燥させ
た。その膜厚は1μmであった。乾燥後、室温まで冷却
してから、第2組成物を第1組成物と同様の方法で塗布
し、120℃で1時間加熱乾燥させ保護被膜を有するポリ
カーボネートシートを得た。
その試験結果を第2表に示す。
実施例6〜7 第1表に記載した第1組成物の調製に使用した紫外線吸
収剤の種類、添加量および保護被膜の乾燥条件以外は実
施例5と同様にして、保護被膜を有するポリカーボネー
トシートを得た。
収剤の種類、添加量および保護被膜の乾燥条件以外は実
施例5と同様にして、保護被膜を有するポリカーボネー
トシートを得た。
その試験結果を第2表に示す。
比較例1 第1組成物1−1に紫外線吸収剤を用いなかった以外は
実施例1と全く同様にして、保護被膜を有するポリカー
ボネートシートを得た。
実施例1と全く同様にして、保護被膜を有するポリカー
ボネートシートを得た。
その試験結果を第2表に示す。
比較例2 第1組成物1−1の紫外線吸収剤に2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン(2、4−DHBP)を用い、乾燥を室温25
℃で60分行った他は、実施例1と同様にして保護被膜を
有するポリカーボネートシートを得た。
ベンゾフェノン(2、4−DHBP)を用い、乾燥を室温25
℃で60分行った他は、実施例1と同様にして保護被膜を
有するポリカーボネートシートを得た。
その試験結果を第2表に示す。
第2表から明らかなように、本発明の方法により被覆さ
れた実施例のポリカーボネートシートは、密着性、耐沸
騰水性、耐摩耗性、耐候性のすべての点で比較例のもの
より優れていることが分かる。
れた実施例のポリカーボネートシートは、密着性、耐沸
騰水性、耐摩耗性、耐候性のすべての点で比較例のもの
より優れていることが分かる。
Claims (1)
- 【請求項1】プラスチック成形品の表面に (A)ポリアルキルメタクリレート95〜30重量部および (B)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤5〜70重量部 を含む組成物の第1被膜を形成し、この被膜上に (C)式 RSi(OH)3 (式中Rは、低級アルキル基又はアリール基を示す)で
示されるオルガノシラントリオールおよび/またはその
部分縮合物10〜90重量部、 (D)コロイド状シリカ90〜10重量部および (E)ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を前記(C)と
(D)100重量部に対して2〜20重量部 を含む組成物の第2被膜を形成することを特徴とするプ
ラスチック成形品の表面保護法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63303936A JPH07103255B2 (ja) | 1988-12-02 | 1988-12-02 | プラスチック成形品の表面保護法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63303936A JPH07103255B2 (ja) | 1988-12-02 | 1988-12-02 | プラスチック成形品の表面保護法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02150431A JPH02150431A (ja) | 1990-06-08 |
JPH07103255B2 true JPH07103255B2 (ja) | 1995-11-08 |
Family
ID=17927066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63303936A Expired - Lifetime JPH07103255B2 (ja) | 1988-12-02 | 1988-12-02 | プラスチック成形品の表面保護法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07103255B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69514624T2 (de) * | 1994-11-08 | 2000-08-31 | Teijin Ltd | Methode zur Verhinderung der Fluoreszenzemission aus Polyalkylennaphthalin-2,6-dicarboxylat |
JP3846563B2 (ja) * | 2002-01-15 | 2006-11-15 | 信越化学工業株式会社 | 硬質保護被膜形成用コーティング剤及び光学物品 |
RU2613408C2 (ru) | 2012-03-22 | 2017-03-16 | Зм Инновейтив Пропертиз Компани | Композиция твердого покрытия на основе полиметилметакрилата и изделие с покрытием |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57162728A (en) * | 1981-03-30 | 1982-10-06 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | Preparation of molded article of polycarbonate with coating film having improved surface characteristic |
JPS6053701A (ja) * | 1983-09-02 | 1985-03-27 | 株式会社日立製作所 | 減圧蒸気式温水器 |
JPS6127183A (ja) * | 1984-07-16 | 1986-02-06 | Toyota Motor Corp | プロジエクシヨン溶接機 |
JPS6336349A (ja) * | 1986-07-30 | 1988-02-17 | Toshiba Corp | マイクロプロセツサ内メモリの書込み防止回路 |
-
1988
- 1988-12-02 JP JP63303936A patent/JPH07103255B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02150431A (ja) | 1990-06-08 |
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