JPH07103177B2 - エチレン重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン重合体の製造方法

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JPH07103177B2
JPH07103177B2 JP24823894A JP24823894A JPH07103177B2 JP H07103177 B2 JPH07103177 B2 JP H07103177B2 JP 24823894 A JP24823894 A JP 24823894A JP 24823894 A JP24823894 A JP 24823894A JP H07103177 B2 JPH07103177 B2 JP H07103177B2
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禎範 錦谷
信行 黒田
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日本石油株式会社
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分子量分布が広く、溶融
特性や成形加工性にすぐれたポリエチレンを製造する方
法に関する。さらに詳しくは特定の触媒と二段重合法と
を組合せることにより、すぐれた性能を有するポリエチ
レンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
にびん、ケーブル管、極薄フィルムなどの成形物を得る
ためのポリオレフィンは可塑状態で充分成形条件に耐
え、その形状に容易に成形されねばならない。このため
には、ポリオレフィンのメルトインデックスを高くした
もの(平均分子量を低下させたもの)を用いれば良い
が、このような高メルトインデックスのものは耐衝撃
性、抗張力などの強度が劣るものしか得られない。一
方、低メルトインデックスのポリオレフィンを用いれば
強度はすぐれるが、成形性が劣ることになる。この問題
を解決するには、分子量分布の広いポリオレフィンを用
いることによって達成できることは知られている。
【0003】また、近年ポリエチレンに要求される物性
は多様化し、省資源の面からも物性をそこなわずにでき
るだけ少量の樹脂を使用する傾向がみられるようになっ
てきた。たとえばビン、フィルムなどに関してもできる
だけ薄肉にして、しかも強度は維持されなければならな
いような傾向がみられ、少量の樹脂量で、加工性がよ
く、かつ耐衝撃強度、抗張力、環境応力亀裂などの諸物
性がよいポリエチレンが強く望まれている。
【0004】分子量分布の広いポリエチレンの製造方法
としてはいくつかの方法が提案されている。
【0005】1つの方法として高分子量のポリエチレン
と低分子量のポリエチレンとを混合する方法が提案され
ている(特公昭45−3215号、特開昭54−100
445号、特開昭57−133136号)。
【0006】また別の方法として2段以上の多段重合法
も提案されている(特公昭46−11349号、特開昭
52−19788号)。
【0007】これらの方法によって製造される重合体は
分子量分布が広く、耐環境応力亀裂性(以下ESCRと
いう)もかなり良好ではあるが成形加工時の溶融粘弾性
が不十分であり、成形品にフィッシュアイ乃至ゲルが発
生しやすいなどの欠点がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の欠点を改
良し、単に分子量分布が広いだけでなく、溶融特性や成
形加工性も優れたポリエチレンの製造方法を提供するも
のである。
【0009】すなわち、本発明は、遷移金属化合物を含
む固体成分と有機アルミニウム化合物とを含む配位重合
触媒を用いて不活性炭化水素中50〜100℃でエチレ
ンまたはエチレンとα−オレフィンとの二段重合を行う
に際し、(イ) 第1段階は、該固体成分として三酸化
クロムまたは焼成によって少なくとも部分的に酸化クロ
ムを形成する化合物を無機酸化物担体に担持させ焼成し
た固体および少なくともマグネシウムおよび3価または
4価のチタンを含有する固体を、また該有機アルミニウ
ム化合物として一般式
【0010】
【化2】
【0011】で表わされる化合物(ここでRは炭素数1
〜18の炭化水素基を、nは2≦n≦100を示す。)
を用い、メルトインデックス(ASTM D1238−
73,条件E)0.0001〜0.5g/10分の重合
体を全重合体量の10〜90重量%生成させ、(ロ)
ついで第2段階は、第1段階の重合終了後、一般式Al
R′3−pで表わされる化合物(ここでR′は炭素
数1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲンおよび/また
はアルコキシ基を、pは0<p≦3を示す。)を加え、
メルトインデックス(ASTM D1238−73,条
件E)0.01〜50g/10分の重合体を全重合体量
の90〜10重量%生成させる、ことを特徴とするエチ
レン重合体の製造方法に関するものである。
【0012】本発明によれば、分子量分布の広いポリエ
チレンを連続的に製造することができるのみならず、E
SCR、溶融特性にすぐれ、フィシュアイのない重合体
が得られる。以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】酸化クロム担持固体触媒成分:三酸化クロ
ムまたは焼成によって少なくとも部分的に酸化クロムを
形成する化合物を担持する無機酸化物担体としては、シ
リカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、チタニア、ジルコ
ニア、トリアあるいはこれらの混合物があげられるが、
シリカ、シリカ−アルミナが好ましい。
【0014】担持するクロム化合物としてはクロムの酸
化物、または焼成によって少なくとも部分的に酸化クロ
ムを形成する化合物、たとえばクロムのハロゲン化物、
オキシハロゲン化物、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、アルコ
ラート等があげられ、具体的には三酸化クロム、塩化ク
ロミル、重クロム酸カリウム、クロム酸アンモニウム、
硝酸クロム、酢酸クロム、クロムアセチルアセトネー
ト、ジターシヤリブチルクロメート等があげられる。
【0015】担体にクロム化合物を担持させるには、含
浸、溶媒留去、昇華等の公知の方法によって行うことが
でき、使用するクロム化合物の種類によって適当な方法
を用いればよい。担持するクロムの量は、担体に対する
クロム原子の重量%で0.1〜10重量%、好ましくは
0.3〜5重量%、さらに好ましくは0.5〜3重量%
である。
【0016】以上のようにしてクロム化合物を担持した
担体を焼成して活性化を行う。焼成活性化は一般に水分
を実質的に含まない非還元性雰囲気、たとえば酸素存在
下に行なわれるが、不活性ガスの存在下あるいは減圧下
で行なってもよい。好ましくは乾燥空気が用いられる。
焼成は、温度450℃以上、好ましくは500〜900
℃で数分〜数時間、好ましくは0.5〜10時間行う。
焼成時は充分に乾燥空気を用い、流動状態下で活性化を
行うのが好ましい。
【0017】なお、担持もしくは焼成時にチタネート類
やフッ素含有塩類等を添加して、活性等を調節する公知
の方法を併用してもよい。
【0018】少なくともマグネシウムおよびチタンを含
有する固体触媒成分:本発明において使用される少なく
ともマグネシウムおよびチタンを含有する固体触媒成分
としては、たとえば金属マグネシウム、水酸化マグネシ
ウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、塩化マグ
ネシウムなど、またマグネシウム、ケイ素、アルミニウ
ム、カルシウムから選ばれる金属とマグネシウム原子と
を含有する複塩、複酸化物、炭酸塩、塩化物、水酸化物
など、さらにはこれらの無機質固体担体を含酸素化合
物、含硫黄化合物、炭化水素、ハロゲン含有物質、含ケ
イ素化合物、含窒素化合物、含リン化合物で処理又は反
応させたもの等の無機質固体担体にチタン化合物を公知
の方法により担持させたものがあげられる。
【0019】ここでいう含酸素化合物としては、アルコ
ール、アルデヒド、ケトン、エーテル、カルボン酸また
はそれらの誘導体があげられる。含硫黄化合物としては
チオフエン、チオール等が好ましい。炭化水素としては
芳香族炭化水素が好ましく、具体的にはデユレン、アン
トラセン、ナフタレン等をあげることができる。ハロゲ
ン含有物質としてはハロゲン化炭化水素が好ましく、具
体的には1,2−ジクロロエタン、n−ブチルクロリ
ド、t−ブチルクロリド、p−ジクロロベンゼン等をあ
げることができる。含ケイ素化合物としてはテトラエト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリエ
トキシシランが好ましい。含窒素化合物としては酸アミ
ド、アミン、ニトリル類があげられ、特に安息香酸アミ
ド、ピリジン、ベンゾニトリルが好ましい。含リン化合
物としてはホスフェート類、ホスファイト類があげら
れ、特にトリフェニルホスファイト、トリフェニルフオ
スフェート、トリn−ブチルホスファイト、トリn−ブ
チルホスフェートが好ましい。
【0020】本発明において好適に使用できる他の固体
物質の例としては、いわゆるグリニヤ化合物などの有機
マグネシウム化合物とチタン化合物との反応生成物を例
示することができる。有機マグネシウム化合物として
は、たとえば、一般式RMgX,RMg,RMg(O
R)などの有機マグネシウム化合物(前記式中におい
て、Rは有機残基、Xはハロゲンを示す)およびこれら
のエーテル錯合体、またこれらの有機マグネシウム化合
物をさらに、他の有機金属化合物たとえば有機ナトリウ
ム、有機リチウム、有機カリウム、有機ホウ素、有機カ
ルシウム、有機亜鉛などの各種化合物を加えて変性した
ものを用いることができる。
【0021】本発明で使用するチタン化合物としてはチ
タンのハロゲン化物、アルコキシハロゲン化物、酸化
物、ハロゲン化酸化物をあげることができる。これらの
具体例として四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チ
タン、モノエトキシトリクロロチタン、ジエトキシジク
ロロチタン、トリエトキシモノクロロチタン、テトラエ
トキシチタン、モノイソプロポキシトリクロロチタン、
ジイソプロポキシジクロロチタン、テトライソプロポキ
シチタン等の4価のチタン化合物、四ハロゲン化チタン
を水素、アルミニウム、チタンまたは有機金属化合物に
より還元して得られる各種の三ハロゲン化チタンがあげ
られ、また各種の4価のハロゲン化アルコキシチタンを
有機金属化合物により還元して得られる化合物等の三価
のチタン化合物等があげられる。これらのチタン化合物
のうち、四価のチタン化合物が特に好ましい。
【0022】これら固体物質の具体的なものとしては、
たとえばMgO−RX−TiCl系(特公昭51−3
514号)、MgO−AlCl−TiCl系(特開
昭54−134789号)、Mg−SiCl−ROH
−TiCl系(特公昭50−23864号)、MgC
−Al(OR)−TiCl系(特公昭51−1
52号、特公昭52−15111号)、MgCl−芳
香族炭化水素−TiCl系(特公昭52−48915
号)、MgCl−SiCl−ROH−TiCl
(特開昭49−106581号)、Mg(OOCR)
−Al(OR)−TiCl系(特公昭52−117
10号)、MgCl−RX−TiCl系(特開昭5
2−42584号)、Mg−POCl−TiCl
(特公昭51−153号)、MgCl−AlOCl−
TiCl系(特公昭54−15316号)、RMgX
−TiCl系(特公昭50−39470号)、MgC
−CH=CHSi(OR)−P(OR)−R
OR−TiCl系(特願昭58−178272号)、
MgCl−CH=CHSi(OR)−P(OR)
−TiCl系(特願昭58−3558号)などの固
体触媒成分を代表的に例示することができる。
【0023】有機アルミニウム化合物:
【0024】
【化3】
【0025】本発明に使用される一般式
【0026】
【化4】
【0027】で表わされる化合物(ここでRは炭素数1
〜18の炭化水素基を、nは2≦n≦100、好ましく
は2≦n≦50を示す。)はトリアルキルアルミニウム
と水との反応で得られる化合物である。(以下変性有機
アルミニウム化合物という。)トリアルキルアルミニウ
ムと水との反応は通常不活性炭化水素中で行なわれる。
不活性炭化水素としてはペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの脂肪族、脂環族、芳香族
炭化水素があげられるが、脂肪族、脂環族炭化水素が好
ましい。
【0028】トリアルキルアルミニウムのアルキル基と
してはエチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基などを例示できるが、イソブ
チル基が特に好ましい。
【0029】水とトリアルキルアルミニウムとの比(水
/Alモル比)は0.25/1〜1.2/1、特に0.
5/1〜1/1が好ましく、また反応温度は−70〜1
00℃、好ましくは−70〜20℃である。反応時間は
5〜100分、好ましくは10〜30分でよい。斯くし
て得られた変性有機アルミニウム化合物の使用割合はA
l/Cr(モル比)で1000/1〜1/1、好ましく
は1000/1〜500/1である。
【0030】(2)AlR′3−n 本発明において使用されるもう一つのアルミニウム化合
物A1R′3−p(ここでR′は炭素数1〜20の
炭化水素基を、Xはハロゲンおよび/またはアルコキシ
基を、pは0<p≦3を示す。)の具体的な例としては
一般式RAl、RAlX、RAlX、RAlO
R、RAl(OR)XおよびRAlの有機アル
ミニウム化合物で示されるもので、より具体的にはトリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ト
リヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、
ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジ
クロリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、エチルア
ルミニウムセスキクロリドおよびこれらの混合物等があ
げられる。
【0031】AlR′3−nの使用量として特に制
限はないが、通常チタン化合物に対して0.1〜100
0モル倍使用される。
【0032】エチレンの重合:本発明は、エチレンの単
独重合および/またはエチレンとα−オレフィン、例え
ばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル
ペンテン−1、1−ヘキセンなどとの共重合を二段階で
行なうものである。
【0033】重合反応は、前記の触媒の存在下、ヘキサ
ン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素などの不活
性炭化水素溶媒中50〜100℃で行なわれる。
【0034】本発明の特徴は第1段階で酸化クロム担持
固体触媒成分と少なくともマグネシウムおよび3価また
は4価のチタンを含有する固体触媒成分と、変性有機ア
ルミニウム化合物とよりなる触媒により高分子量の重合
体を生成させ、ついで第2段階ではAlR′3−p
により比較的低分子量の重合体を生成させ、すぐれた物
性を有する重合体を連続的に得ることにある。
【0035】以下に本発明の二段重合について詳しく説
明する。まず、第1段階の重合は酸化クロム担持固体触
媒成分と少なくともマグネシウムおよびチタンを含有す
る固体触媒成分と、変性有機アルミニウム化合物よりな
る触媒で重合を行う。この時変性有機アルミニウム化合
物にかえて一般式AlR′3−pで表わされる化合
物を用いると、高い重合活性が発現せず、しかも生成す
る重合体は低分子量重合体がきわめて多くなり好ましく
ない。
【0036】第1段階の重合は不活性溶媒中、50〜1
00℃、好ましくは50〜90℃で行う。重合時間には
特に制限はないが、通常5分〜10時間、好ましくは5
分〜5時間である。生成重合体のメルトインデックス
(ASTM D1238−73,条件E)は0.000
1〜0.5g/10分、好ましくは0.001〜0.5
g/10分の範囲に入るように重合系の温度、触媒のモ
ル比、水素濃度などを調節する。また第1段階の重合量
は全重合体量の10〜90重量%、好ましくは20〜8
0重量%である。
【0037】重合温度が上記範囲外になると重合速度が
低下したり、低分子量重合体の生成が多くなり好ましく
ない。またメルトインデックスや第1段階の重合量が上
記範囲外になると最終重合体の物性や加工性が悪化して
好ましくない。
【0038】ついで第2段階の重合では一般式AlR′
3−pで表わされる化合物を加えて触媒とし重合を
行う。重合は50〜100℃、好ましくは50〜90℃
で通常5分〜10時間、好ましくは5分〜5時間行う。
第2段階の重合で生成する重合体のメルトインデックス
(ASTM D1238−73,条件E)は0.01〜
50g/10分、好ましくは0.01〜10g/10分
である。メルトインデックスの調整は通常の公知の方法
が使用される。
【0039】第2段階の重合量は全重合体量の90〜1
0重量%、好ましくは80〜20重量%である。この範
囲外では最終重合体の物性が満足しうるものとならな
い。
【0040】なお、本発明の第1段階と第2段階の重合
を逆に行った場合も分子量分布が広い重合体が得られ、
物性も一部改善されるが、ゲルが多く、成形品の外観が
悪化するので好ましくない。
【0041】以下に本発明を実施例によって具体的に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。実施例および比較例において使用する測定方法を
以下に示す。
【0042】実施例および比較例で得られた重合体は次
の処理を行った後、物性測定に使用した。 前処理:東洋精機(株)製プラストグラフを用いて窒素
下、145℃で15分間混練した。 メルトインデックス(MI):ASTM D1238−
73による。条件Eによる測定値をMI、条件Nによ
る測定値をMI10として示した。 フローレシオ(FR):MI10/MI、この値が大
きいほど分子量分布は広い。 ダイスウエルレシオ(DSR):MI10測定時の押出
物外径とオリフィス孔径(2.10mm)との比 密度:ASTM D1505−68準拠 溶融張力(MT):東洋精機(株)製メルトテンション
テスターを用い、溶融温度190℃でシリンダー(内径
9.55mm)内で溶融した重合体を、オリフィス(孔
径2.10mm、長さ8.00mm)より一定速度(ピ
ストン下降速度20mm/分)で押出し、ロードセルを
介して押出されたストランドを100rpmで回転する
外径5.0cmのローラーで引き取る時に発生する応力
(単位g)で示す。ローラー回転数が100rpmに達
する前にストランドの溶融切れが起きた場合は、その時
点の応力とした。 環境応力亀裂抵抗(ESCR):JIS K−6760
準拠。試験液として10vol%濃度のリポノックスN
CIを用い、試験片の半数に亀裂が発生するまでの時間
で示す。 ブテン−1含有量:13C−NMRにより測定した。 フィッシュアイ:170℃でプレス成形した100μm
厚のフィルム10cm×10cm(100cm)中に
認められる個数を目視にて調べた。
【0043】触媒成分の調製: 固体触媒成分A:富士ダビソン社製シリカ(Grade
952)を300℃で3時間真空乾燥したもの20g
を、純水100mlに三酸化クロム0.4gを溶解した
溶液中に浸漬し、室温で1時間攪拌後、120℃窒素下
で水分を除去したのち120℃で10時間真空乾燥し
た。ついで酸素を流通させながら流動床で800℃3時
間焼成して活性化を行なった。活性化した触媒は窒素下
に保存した。
【0044】固体触媒成分B:直径1/2インチのステ
ンレススチール製ボールが25個入った400mlステ
ンレススチール製ポットにN下で無水塩化マグネシウ
ム10g、1,2−ジクロロエタン0.5gおよび四塩
化チタン1.7gを添加し、室温で16時間ボールミリ
ングして固体触媒成分を得た。この固体触媒成分は1g
あたり35mgのチタンを含有していた。
【0045】固体触媒成分C:富士ダビソン社製シリカ
(Grade 952)を300℃で3時間真空乾燥し
たもの20gを、300ml三ツ口フラスコに入れ、乾
燥ヘキサン150ml加え、さらにt−ブチルクロメー
ト0.6g添加溶解させた。室温で1時間攪拌後、80
℃窒素下でヘキサンを除去したのち同温度で5時間真空
乾燥を行なった。ついで酸素を流通させながら流動床で
800℃3時間焼成して活性化を行なった。活性化した
触媒は窒素下に保存した。
【0046】固体触媒成分D:固体触媒成分Aの製造に
おいて120℃で10時間真空乾燥したもの10gを流
動床において170℃、N下でチタニウムテトライソ
プロポキシド2ミリモルを、注意深く滴下した。ついで
系を700℃に昇温し、乾燥空気を流通させながら5時
間焼成した。活性化した触媒は窒素下に保存した。
【0047】固体触媒成分E:固体触媒成分Bの調製と
同様のステンレススチール製ポットにN下で無水塩化
マグネシウム10g、アルミニウムトリエトキシド4.
4gおよび四塩化チタン2.7gを添加し、室温で16
時間ボールミリングして固体触媒成分を得た。この固体
触媒成分は1gあたり39mgのチタンを含有してい
た。
【0048】変性有機アルミニウム化合物の調製 トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液50ml
(濃度1mmol/ml)に氷冷下、窒素を吹き込み脱
酸素した純水を20μlずつ、10分間かけて合計0.
9ml添加した(HO/Alモル比=1/1)。その
後室温で30分間反応させた。反応終了後のヘキサン溶
液は透明な均一溶液であった。
【0049】実施例1 攪拌機を付した容量3lのステンレススチール製オート
クレーブを窒素置換し、ヘキサン1.5lを入れ、固体
触媒成分A80mg、固体触媒成分B10mgおよび変
性有機アルミニウム化合物2ミリモルを加え、攪拌下8
0℃に加熱した。窒素およびヘキサンで系は1.5Kg
/cm・Gを示した。第1段階の重合は水素を全圧が
4Kg/cm・Gとなるまで張り込み、ついでエチレ
ンを全圧14Kg/cm・Gとなるよう張り込み重合
を開始し、エチレンで全圧を14Kg/cm・Gに維
持し、1時間重合を行った。冷却後、エチレンをパージ
し、窒素で残存エチレンのパージを数回繰り返した後、
トリエチルアルミニウム1ミリモルを加え、第2段階の
重合を80℃で行った。水素を全圧7.8Kg/cm
・Gになるまで張り込み、ついでエチレンを全圧14.
1Kg/cm・Gになるよう連続的に1時間導入し
た。重合結果および物性測定結果を表1に示す。
【0050】実施例2〜5 実施例1の触媒を用いて表1に示した条件で重合を行っ
た。結果を表1に示す。
【0051】実施例6〜7 実施例1で使用した固体触媒成分をそれぞれ表1に示し
た成分に変えて重合を行った。結果を表1に示す。
【0052】実施例8 実施例1の触媒を使用して、第1段階でエチレンとブテ
ン−1の共重合を、第2段階ではエチレンの単独重合を
行った。結果を表1に示す。
【0053】比較例1〜4 固体触媒成分A,Bと有機アルミニウム化合物との組合
せを変えて表1に示すように第1段階の重合のみを行っ
た。結果を表1に示す。
【0054】比較例5 実施例1と同様にして重合を行ったが、生成比を本発明
の範囲外となるようにした。結果を表1に示す。
【0055】比較例6 実施例1の第1段階と第2段階の重合を全く逆の順序で
行った。結果を表1に示す。
【0056】比較例7 比較例1および比較例3で得られた重合体を実施例1と
同一の生成比となるよう混合し、各種の測定を行った。
結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】本発明の方法により溶融張力が大きく加
工性がよく、しかもESCRのすぐれたバランスのよい
エチレン重合体または共重合体を高い生産性のもとに製
造することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重合工程を示すフローチャート図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遷移金属化合物を含む固体成分と有機ア
    ルミニウム化合物とを含む配位重合触媒を用いて不活性
    炭化水素中50〜100℃でエチレンまたはエチレンと
    α−オレフィンとの二段重合を行うに際し、 (イ) 第1段階は、該固体成分として三酸化クロムま
    たは焼成によって少なくとも部分的に酸化クロムを形成
    する化合物を無機酸化物担体に担持させ焼成した固体お
    よび少なくともマグネシウムおよび3価または4価のチ
    タンを含有する固体を、 また該有機アルミニウム化合物として一般式 【化1】 で表わされる化合物(ここでRは炭素数1〜18の炭化
    水素基を、nは2≦n≦100を示す。)を用い、メル
    トインデックス(ASTM D1238−73,条件
    E)0.0001〜0.5g/10分の重合体を全重合
    体量の10〜90重量%生成させ、 (ロ) ついで第2段階は、第1段階の重合終了後、一
    般式AlR′3−pで表わされる化合物(ここで
    R′は炭素数1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲンお
    よび/またはアルコキシ基を、pは0<p≦3を示
    す。)を加え、メルトインデックス(ASTM D12
    38−73,条件E)0.01〜50g/10分の重合
    体を全重合体量の90〜10重量%生成させる、ことを
    特徴とするエチレン重合体の製造方法。
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