JP3713316B2 - オレフィンの重合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オレフィンの重合方法に関するものであり、さらに詳細には、マグネシウム、遷移金属及びハロゲンをベースとする固体触媒錯体及び有機金属化合物(助触媒)を含む触媒系の存在下における重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
英国特許第 1,464,909号は、マグネシウム、遷移金属及びハロゲンをベースとする固体及び助触媒を含む触媒系を開示している。この特許の実施例1では、エチレンが、トリイソブチルアルミニウム及び触媒固体の存在下で固体沈殿が得られるまで重合される。この触媒固体は、マグネシウムエトキシドをテトラベンジルチタニウムと混合し、そこに固体の沈殿が得られるまでハロゲン含有有機アルミニウム化合物(二塩化エチルアルミニウム)を加えることにより得られる。次に、得られた該沈殿を分離する。
この既知の触媒固体の存在下で得られたポリエチレンは、比較的低い見掛密度を有し、従って、この触媒固体を用いてポリエチレンを工業的に製造する方法の生産能力が減少する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高い見掛密度を有するポリオレフィンの新規製造方法を提供することによって、この欠点を克服することに向けられている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、少なくとも1種のオレフィンを以下の触媒系と接触させることを特徴とする、オレフィンの重合方法に関する。
(a) マグネシウム、遷移金属及びハロゲンをベースとする固体触媒錯体、及び
(b) 周期表のIA、IIA 、IIB 、IIIA及びIVA 族からの金属の有機金属化合物。
ここで前記固体触媒錯体(a) は、以下のようにして生成されることを特徴としている。第一段階では、酸素含有有機マグネシウム化合物及びハロゲン含有マグネシウム化合物から選択された少なくとも1種のマグネシウム化合物と、酸素含有有機遷移金属化合物及びハロゲン含有遷移金属化合物から選択された周期表のIVB 又はVB族からの遷移金属の少なくとも1種の化合物とを、液状錯体が得られるまで反応させ、第二段階では、一般式AlRn X3-n (Rは炭化水素基、Xはハロゲン、nは3未満である)のハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用して前記液状錯体を処理して、固体触媒錯体を液状錯体から沈殿させ、第三段階では、第二段階で反応媒体から沈殿した該固体触媒錯体を分離し、第四段階では、第三段階の後に得られた分離された固体触媒錯体を一般式AlRn X3-n のハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用して処理する。
【0005】
【発明の実施の形態】
該触媒錯体(a) の製造における最初の三段階は、既知である。本発明の重合方法の実質的な特徴の1つは固体触媒錯体(a) の使用にある。この製造方法は、第三段階の後に得られた分離された固体触媒錯体のハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用する後続の処理からなる第四段階を含み、前記後続の処理は任意に何回も繰り返すことができる。このハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用する後続処理は、以下「後処理」と称する。
【0006】
後処理は、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用する最初の処理(第二段階)を繰り返すことにより、即ち同じ作業条件下 (温度、圧力、反応体を加える速度、等) で、同量のハロゲン含有有機アルミニウム化合物を用いて行うことができる。変形として、該後処理は別の作業条件下及び/又は別の反応体及び/又は異なる量で行ってもよい。後処理が数回繰り返される場合には、同じハロゲン含有有機アルミニウム化合物又は異なる有機アルミニウム化合物がこれらの各後続処理で使用されてもよい。該後処理は、例えば1回又は2回のように数回繰り返してもよい。一般には、1回より多くは繰り返さない。第四段階がハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用した単一の処理を含むような単一の後処理のみが実施されるのが好ましい。第二段階の作業条件下で、第二段階で使用されるものと同じハロゲン含有有機アルミニウム化合物で後処理が実施されるのがさらに好ましい。
後処理で使用されるハロゲン含有有機アルミニウム化合物の全量は、第二段階で使用される量よりも、少なくても、同一でも又は多くてもよく、ポリオレフィンの所定の分子量分布の幅に依存して変化する。通常は、使用される遷移金属1モル当たりアルミニウムが少なくとも0.1 モルであり、より詳細には少なくとも0.2 モルであって、少なくとも0.5 モルの値が推奨される。通常は、使用される遷移金属1モル当たりアルミニウムが40モルを越えず、好ましくは20モルを越えず、10モルの値を越えないのが最も有益である。
【0007】
本発明の方法では、後処理の目的は、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用する最初の処理を構成する第二段階で開始される反応を続けることである。さらに詳細には、第二段階の反応の目的は、液状錯体の遷移金属化合物に存在する遷移金属の原子価を減らすことである。適切な場合には、液状錯体に存在するマグネシウム化合物及び/又は遷移金属化合物をハロゲン化すること、即ちマグネシウム化合物及び/又は遷移金属化合物に存在するアルコキシ基をハロゲンで置換することを同時に目的としている。それにより、該還元及び起こりうるハロゲン化により、固体触媒錯体のような第一段階の後に得られた液状錯体の沈殿を生ずる。該還元及び起こりうるハロゲン化は、還元性ハロゲン化剤として働くハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用して同時に行われ、固体触媒錯体の沈殿を生じる。
ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用する第一の処理(第二段階)の後、マグネシウムハライド、遷移金属ハライド及び一部還元及び/又は一部ハロゲン化された化合物の混合物の均質の沈殿(液状錯体から共沈する成分)からなる、固体触媒錯体が集められる。これらは化学反応の生成物であって、混合又は吸着現象により生じたものではなく、化学結合した錯体である。実際に、純物理学的分離方法を使用することによっては、これらの錯体の各成分を解離させることは不可能である。
特徴的な後処理の目的は、固体錯体の還元及び起こり得るハロゲン化を続けることである。適切な場合には、得られる還元のレベル及びハロゲン化のレベルは、後続処理の数、使用されるハロゲン含有有機アルミニウム化合物の性質及び量により決まる。
後処理の後、一部還元及び/又は一部ハロゲン化された化合物を殆ど含まないが、上述(化学結合した錯体)と同様の性質の固体触媒錯体が集められる。
【0008】
本発明の驚くべき効果は、使用されたハロゲン含有有機アルミニウム化合物の全量が同じであっても、その化合物を使用する処理を数回(少なくとも2回)の区別された後続処理に分けることで、より高い見掛密度のポリオレフィンの製造につながる固体触媒錯体(a) を最終的に得ることができるということにある。
ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用する後処理は(第二段階における最初の処理に関して)、適切な既知の方法で実施されてもよく、好ましくは、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を先行段階で得られた固体触媒錯体に(又は、第二段階では、第一段階から得られた液状錯体に)徐々に加えることにより実施することができる。このためには、有機アルミニウム化合物は、固体触媒錯体(又は液状錯体)に純粋な状態で加えられてもよく、又は液状の脂肪族、脂環式及び芳香族の炭化水素等の溶媒の溶液の形態で加えられてもよい。好適な希釈剤は、炭素原子20までの炭化水素であり、特に、直鎖アルカン (n-ブタン、n-ヘキサン及びn-ヘプタン等) 又は枝分かれしたアルカン (イソブタン、イソペンタン、及びイソオクタン等) 又はシクロアルカン (シクロペンタン及びシクロヘキサン等) である。直鎖アルカンで良好な結果が得られる。ヘキサンが好ましい。
【0009】
後処理で使用されるハロゲン含有有機アルミニウム化合物 (第二段階で使用されるものに関して) は、式AlRn X3-n の化合物から選択されるのが有益である。ここで、Rは、炭素原子20まで、好ましくは炭素原子6までの炭化水素基、及びそれらの混合物である。Rがアルキル基(直鎖又は枝分かれ)、シクロアルキル基、アリールアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基であるとき良好な結果が得られる。Rが直鎖又は枝分かれのアルキル基を表すとき最も良好な結果が得られる。Xは、一般にフッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選択される。塩素が特に適している。nは1.5 を越えないのが好ましく、特に1を越えないのがさらに好ましい。本発明で使用することができるハロゲン含有有機アルミニウム化合物の例としては、三塩化アルミニウム[AlCl3 ]、二塩化エチルアルミニウム[Al(C2H5)Cl2 ]、エチルアルミニウム セスキクロライド[Al2(C2H5)3Cl3 ]及び塩化ジエチルアルミニウム[Al(C2H5)2Cl ]が挙げられる。二塩化エチルアルミニウム又は二塩化イソブチルアルミニウムが好ましい。他のハロゲン含有有機アルミニウム化合物よりも狭い粒径分布 (ポリマー粒子の大きさ) のポリマーを生成する固体触媒錯体が製造できるので、二塩化イソブチルアルミニウムが特に好ましい。特に、二塩化エチルアルミニウム等の他のハロゲン含有有機アルミニウム化合物と比較して、微細なポリマー粒子の形成を回避する。
【0010】
後処理 (及び第二段階) が実施される温度は、常圧において、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物の沸点より下であるのが有益である。通常、該温度は少なくとも−20℃であり、さらに好ましくは少なくとも0℃であり、少なくとも20℃の温度が推奨される。通常、該温度は 150℃を越えず、さらには特に100 ℃を越えず、80℃を越えない温度が最も一般的である。
後処理 (又は第二段階) が実施される圧力は、重要な要素とはならない。便宜的であるという理由から、該方法は一般に大気圧で実施される。一般にこの反応は自己促進性であるために、該反応体を加える速度は、反応媒体に急な加熱が生じないように選択される。該反応媒体は、一般に該段階又は該処理を介して均質化を促進するために攪拌される。
【0011】
本発明の第一の有利な実施態様では、固体触媒錯体を生成する第二段階 (即ち沈殿段階) の後、すぐに熟成段階 (第三段階の前) が行われる。この段階の目的は重合における制御されない分解に対する抵抗が改善されている固体触媒錯体が得られるようにすることである。さらに、該熟成により、第二段階の反応媒体から容易には沈殿しないため、分離するのが困難な微細粒子を取り除くことができる。熟成は、一般的に、第二段階が行われる温度と同等又はより高い温度で行われる。熟成は、一般的に5分間から12時間の範囲の決定的でない期間実施され、少なくとも0.5 時間であるのが最も好ましい。
本発明の第二の有利な実施態様では、該固体触媒錯体の製造における第三段階 (即ち、固体錯体の分離段階) の後、直ぐに洗浄作業 (第四段階の前) を行い、過剰の反応体及び製造の際に生成しうる(沈殿した固体触媒錯体を含浸できる)副生物を取り除く。該洗浄作業により、固体触媒錯体の特性、特に、水素等の分子量調節剤に対する固体触媒錯体の応答を改変することができる。その結果、該洗浄により、この固体触媒錯体の使用で得られるポリマーの分子量分布の幅及びオリゴマー含有量を調節することができる。さらに、驚くべきことに、該洗浄作業により、第四段階において少量のハロゲン含有有機アルミニウム化合物を用い、洗浄作業がない場合と同じ結果を得ることができる。好ましくは、上述のような熟成は洗浄作業の前の第三段階に先行している。種々の不活性な希釈剤を、この洗浄作業に使用することができ、特に、炭素原子20までのアルカン及びシクロアルカンが使用できる。ヘキサン及びイソブタンが使用に適している。洗浄後、該固体触媒錯体は、例えば、窒素等の、好ましくは乾燥した不活性ガス流でフラッシュすることにより乾燥されても良い。
【0012】
本発明の第三の有利な実施態様では、後処理、又は適切な場合には、各後処理の後に、上述の温度及び持続条件下で、実施される熟成段階、及び/又は上述の洗浄作業が行われる。熟成及び洗浄作業が実施される場合に、洗浄作業の前に熟成が実施されるのが好ましい。
既に上述したように、本発明の重合方法で使用される固体触媒錯体(a) の製造は、それ自身知られた3つの明確に連続した段階、即ち、液状錯体を形成する第一段階、液状錯体を固体錯体として沈殿する第二段階、及び固体錯体の分離をする第三段階を含み、この各段階はそれ自身知られている。
本発明の方法で使用される固体触媒錯体は、予備重合されていないことが好ましい。
【0013】
既知の第一段階は、遷移金属化合物とマグネシウム化合物の反応による液状錯体の製造にある。明らかに、幾つかの異なるマグネシウム化合物が、同時に使用されても良い。同様に、同一の遷移金属を有する異種化合物又は異種遷移金属を有する化合物を同時に使用することもできる。第一段階の反応は、液状状態の錯体が得られる限り、種々のいかなる公知方法により実施されても良い。マグネシウム化合物及び/又は遷移金属化合物が該反応の作業条件下で液体である場合は、溶媒又は希釈剤の不存在下でこれら反応体を単に混合することにより、反応を行うことが望ましい。しかしながら、反応媒体中に存在する液体の量が完全な反応には十分でない場合又は2つの反応体が反応の作業条件下で固体である場合には、該反応は、希釈剤の存在下で行ってもよい。該希釈剤は、一般に反応体の少なくとも1種を溶かすことのできるものであり、特に上記溶媒から選択される。
【0014】
使用される遷移金属化合物の量は、使用されるマグネシウム化合物の量との関係で定められる。この量は、広い範囲で変えることができる。一般に、マグネシウム化合物中のマグネシウム1モル当たりに遷移金属化合物中の遷移金属が少なくとも0.01モルであり、特に少なくとも0.02モルであり、少なくとも0.05モルの値であることが好ましい。通常、マグネシウム化合物中のマグネシウム1モル当たりの遷移金属化合物中の遷移金属は20モルを越えず、より詳細には10モルを越えず、5モルを越えない値が推奨される。
該固体触媒錯体の製造の第一段階においてマグネシウム化合物が遷移金属化合物と共に置かれる温度は、反応体の性質に依存し、反応体及び反応後に得られる液状錯体の分解温度より下であるのが好ましい。該温度は一般に少なくとも−20℃であり、とくに少なくとも0℃であり、少なくとも20℃の温度がさらに一般的である。通常、該温度は、200 ℃越えず、特に180 ℃を越えず、例えば140 ℃のような150 ℃を越えない温度が有益である。
該固体触媒錯体の製造の第一段階の持続時間は、反応体の性質及び作業条件に依存し、反応体間の完全な反応を得るために十分に長いのが有益である。該持続時間は、一般的には10分間〜20時間の範囲であり、さらに詳細には2〜15時間、例えば4〜10時間である。
該第一段階の反応が実施される圧力及び反応体を加える速度は、決定的な要素ではない。便宜的には、該方法は一般に大気圧で実施される。即ち、一般に、この反応は自己促進性であるために、その加える速度は、反応媒体の急な加熱が生じないように選択される。該反応媒体は、一般に反応を通して均質化を促進するように攪拌される。該反応は連続式又は回分式で実施することができる。
【0015】
該固体触媒錯体の製造における第一段階の後に、マグネシウム化合物及び遷移金属化合物の液状錯体が集められ、この液状錯体はそのまま後続段階で使用されても良く、又は好ましくは希釈剤中に任意に貯蔵されてもよい。このとき希釈剤は、後に該錯体をそのまま回収し、希釈剤の存在下で使用するために不活性希釈剤であるのが好ましい。該希釈剤は、通常、脂肪族又は脂環式炭化水素から選択され、例えばイソブタン、ペンタン、ヘキサン又はヘプタン等のアルカン、又はシクロヘキサン等の20以下の炭素原子を含む炭化水素、又はそれらの混合物から選択されるのが好ましい。ヘキサンが特に好ましい。
【0016】
該マグネシウム化合物は、酸素含有有機マグネシウム化合物及びハロゲン含有有機マグネシウム化合物から選択される。
酸素含有有機マグネシウム化合物なる語は、有機基が酸素を介してマグネシウムと結合する化合物の全てを表し、即ち1マグネシウム原子当たり少なくとも1つのマグネシウム−酸素−有機基の結合順を含む全化合物をいうと解される。酸素を介してマグネシウムと結合する有機基は、一般に、20以下の炭素原子を含む基から選択され、特に10以下の炭素原子を含む基から選択される。これらの基が2〜6の炭素原子を含む場合に良好な結果が得られる。これらの基は、枝分かれ鎖、直鎖又は環状鎖を含む、飽和又は不飽和であってもよい。該基は、炭化水素基から選択されのが好ましく、特にアルキル基(直鎖又は枝分かれ鎖)、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アリールアルキル基、アルキルアリール基及びアシル基及びそれらの置換誘導体から選択される。
【0017】
酸素を介してマグネシウムと結合する有機基に加えて、該酸素含有有機マグネシウム化合物は、他の基を含んでもよい。これらの他の基は、 -OH基、-(SO4)1/2 基、- NO3 基、-(PO4)1/3 基、-(CO3)1/2 基及び-ClO4 基であるのが好ましい。また、炭素を介してマグネシウムと直接結合する有機基であってもよい。
使用できる酸素含有有機マグネシウム化合物の中には、アルコキシド(エトキシド及びシクロヘキサノレート等)、アルキルアルコキシド(エチルエトキシド等)、ヒドロキシアルコキシド(ヒドロキシメトキシド等)、フェノキシド(ナフトキシド等)、及び任意に水和したカルボン酸塩(酢酸塩及び安息香酸塩等)を挙げることができる。また、それらは、酸素及び窒素含有有機化合物、即ちマグネシウム−酸素−窒素−有機基の結合順を含む化合物(オキシメート、特にブチルオキシメート、及びヒドロキシルアミンの酸塩、特にN−ニトロソ−N−フェニル−ヒドロキシルアミンの誘導体等) であってもよく、キレート化合物、即ちマグネシウムを含む複素環を形成するために、少なくとも1つのマグネシウム−酸素−有機基型の通常の結合順及び少なくとも1つの配位結合をマグネシウムが有する酸素含有有機化合物(エノレート、特にアセチルアセトネート等)であってもよく、シラノレート、即ちマグネシウム−酸素−ケイ素−炭化水素基の結合順を含む化合物(トリフェニルシラノレート等)であってもよい。上述されてもいる酸素含有有機マグネシウム化合物の例としては、幾つかの異なる有機基を含む化合物(マグネシウムメトキシエトキシド等)、マグネシウム及び他の金属のアルコキシド及びフェノキシド錯体(Mg[Al(OR)4]2等) 、及び少なくとも2種の上で定義された酸素含有有機マグネシウム化合物の混合物である。
【0018】
ハロゲン含有マグネシウム化合物なる語は、マグネシウム−ハロゲン結合を少なくとも1つ含む全ての化合物を表すと解される。該ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であっても良い。該ハロゲンは、塩素であるのが好ましい。
挙げられる該ハロゲン含有マグネシウム化合物としては、二ハロゲン化物、好ましくは二ハロゲン化物1モル当たり1モルを越えない水を含んでいる二ハロゲン化物、二ハロゲン化錯体(MgCl2・6NH3又は MgCl2・6CH3OH等) 、及びマグネシウム−ハロゲン結合の側に、酸素を介してマグネシウムと結合する有機基を含む化合物(Mg(OH)Cl又はMg(O-CH3)Cl 等) である。それらは、マグネシウム−ハロゲン結合の側に、マグネシウム−有機基結合(Mg(C2H5)Cl等) を含む化合物、生成物がマグネシウム−ハロゲン結合を含む限りは水和マグネシウムハライドの加水分解生成物、ハロゲン含有及び酸素含有マグネシウム化合物を含む混合組成物(MgCl2・MgO ・H2O 等) 及び上述で定義された少なくとも2種のハロゲン含有マグネシウム化合物の混合物であっても良い。
【0019】
適切な全てのマグネシウム化合物の中では、各マグネシウム原子に、マグネシウム−酸素−有機基結合及び/又はマグネシウム−ハロゲン結合のみを含み、他の結合がない化合物を使用することが好ましい。酸素含有有機化合物、特に各マグネシウム原子にマグネシウム−酸素−有機基結合のみを含む化合物で最も良好な結果が得られる。特に、マグネシウムアルコキシドが好ましい。マグネシウムジアルコキシド、特にマグネシウムジエトキシドで最も良好な結果が得られる。
該遷移金属化合物は、酸素含有有機遷移金属化合物及びハロゲン含有遷移金属化合物から選ばれる。
酸素含有有機遷移金属化合物なる語は、有機基が酸素を介して遷移金属と結合している全ての化合物、即ち、1遷移金属原子当たり少なくとも1つの遷移金属−酸素−有機基の結合を含む全ての化合物を表すと解される。該有機基は、酸素含有有機マグネシウム化合物の上述の定義に従う。
該遷移金属は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム及びバナジウムより選択されるのが有益である。チタン及びジルコニウムが使用に適している。特に、チタンが好ましい。チタン、ジルコニウム又はハフニウムの場合には、四価の遷移金属化合物が使用されることが好ましい。これらは通常は液体であり、どのような場合でも、大抵溶解でき、遷移金属の原子価が4未満の化合物よりも溶解性が高いからである。
使用できる酸素含有有機遷移金属化合物は、また、遷移金属−酸素−遷移金属結合を含んでも良い。
【0020】
該酸素含有有機遷移金属化合物は、一般式MOx ( OR')m-2xで表すことができる。ここで、Mは原子価mの遷移金属を表し、R' は上述で定義したように有機基を表し、そしてxは0≦x≦(m-1)/2 である数値を表す。xが0≦x≦(m-2)/2 であるような化合物を使用することが好ましい。
該酸素含有有機遷移金属化合物が幾つかの異なる有機基を含むことができるのは言うまでもない。
挙げることができる該酸素含有有機遷移金属化合物としては、アルコキシド(Ti(O-nC4H9)4等)、フェノキシド(Zr(OC6H5)4等)、オキシアルコキシド(HfO(OC6H5)2 等)、縮合アルコキシド(Ti2O(O-iC3H7)6等)、カルボン酸塩(Zr(OOCCH3)4 等)及びエノラート(ハフニウムアセチルアセトネート等)がある。
【0021】
ハロゲン含有遷移金属化合物なる語は、遷移金属−ハロゲン結合を少なくとも1つ含む全ての化合物を表すと解される。該ハロゲンは、ハロゲン含有マグネシウム化合物の上述の定義に従う。塩素が好ましい。
挙げることができる該ハロゲン含有遷移金属化合物としては、ハロゲン化物、特に、四ハロゲン化物(TiCl4 等)、錯体ハライド(ZrCl4・6NH3等)、遷移金属とアルカリ金属の錯体のハライド(Na2TiCl6等)、オキシハライド(HfOCl2等)及びハロアルコキシド(Ti(OC2H5)2Cl2又はZr(OiC3H7)3Cl)等)がある。
幾つかの遷移金属化合物を同時に使用できることは言うまでもない。広い分子量分布を有するポリオレフィンを得ることが望まれる場合は、異なる遷移金属の化合物、特にチタン化合物及びジルコニウム化合物を使用するのが好ましいとわかる。
適切な全ての遷移金属化合物の中では、各遷移金属原子に、遷移金属−酸素−有機基結合及び/又は遷移金属−ハロゲン結合のみを含み、他の結合がない化合物を使用するのが好ましい。酸素含有有機遷移金属化合物、特に各遷移金属原子に遷移金属−酸素−有機基の結合のみを含む化合物で、最も良好な結果が得られる。アルコキシドが使用に適している。チタン及びジルコニウムのテトラアルコキシド、特にチタン又はジルコニウムテトラブトキシドで、最も良好な結果が得られる。
【0022】
固体触媒錯体の沈殿のためにハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用する(第一の)処理及び上述の目的のある既知の第二段階は、上で詳述している後処理の場合の条件下で実施される。
第二段階で使用されるハロゲン含有有機アルミニウム化合物の量は、第二段階の反応媒体から分離可能な最小量の固体触媒錯体を沈殿するために十分な量が必要である。一般に、該量は、使用される遷移金属1モル当たりにアルミニウムは少なくとも0.5 モルであり、好ましくは少なくとも1モルであり、少なくとも2モルの値が最も一般的である。一般的には、使用される遷移金属1モル当たりのアルミニウムは50モルを越えず、特に30モルを越えず、20モルの値を越えないのが有益である。
第二段階の後に沈殿した該固体錯体の性質については、既に上述されている。
既知の第三段階は、第二段階の後に沈殿した固体触媒錯体を分離することにある。この分離は、例えば濾過又は遠心分離のような種々の公知方法で実施され得る。
上述のようにマグネシウム、遷移金属及びハロゲンをベースとする該固体触媒錯体(a) に加えて、本発明のオレフィンの重合方法で使用される触媒系は、周期表のIA、IIA 、IIB 、IIIA及びIVA 族からの金属の有機金属化合物(b) を含んでいる。この有機金属化合物は、該固体触媒錯体の活性剤として働き、一般に「助触媒」と呼ばれ、リチウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム又は錫の有機金属化合物から選ばれ得る。有機アルミニウム化合物で最も良好な結果が得られる。
【0023】
有機金属化合物としては、アルキル鎖が20以下の炭素原子を含み、例えばn-ブチルリチウム、ジエチルマグネシウム、ジエチル亜鉛、テトラエチル錫、テトラブチル錫及びトリアルキルアルミニウム等の直鎖又は枝分かれ鎖である、全体的にアルキル化した化合物が用いられてもよい。アルキル基がまた、水酸化ジイソブチルアルミニウム及び水酸化トリメチル錫等の20以下の炭素原子を含む水酸化アルキル金属を使用することもできる。アルキル基が、エチルアルミニウムセスキクロライド、塩化ジエチルアルミニウム及び塩化ジイソブチルアルミニウム等の20以下の炭素原子を含むハロゲン化アルキル金属が同様に適している。特にイソプレニルアルミニウムと呼ばれる化合物である炭素原子が4〜20のジオレフィンと、基が20以下の炭素原子を含むトリアルキルアルミニウム又は水酸化ジアルキルアルミニウムを反応することにより得られた有機アルミニウム化合物を使用することもできる。
一般に、トリアルキルアルミニウム、及び特にアルキル鎖が直鎖であって、18以下の炭素原子、特に2〜8の炭素原子を含むトリアルキルアルミニウムが選ばれる。トリエチルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムが好ましい。
【0024】
本発明の重合方法で使用する有機金属化合物(b) の全量は、広い範囲内で変えることができる。一般に、該量は、溶媒、希釈剤又は反応器容量の1リットル当たり0.02〜50mmolであり、0.2 〜2.5mmol/l が好ましい。
本発明の重合方法で使用する有機金属錯体(a) の量は、前記錯体の遷移金属含有物の作用で決められる。一般に、該濃度は、溶媒、希釈剤又は反応器容量の1リットル当たり遷移金属が0.001 〜2.5mmol 、0.01〜0.25mmolが好ましい。
該遷移金属化合物中に存在する全遷移金属量に対する該有機金属化合物中に存在する全金属量のモル比は、通常、少なくとも1であり、特には少なくとも5であり、少なくとも10の値であるのが有益である。該比は、通常、100 を越えず、75を越えないことが好ましく、50を越えない値が推奨される。
【0025】
上述の固体触媒錯体(a) 及び有機金属化合物(b) に加えて、本発明の重合方法で使用する触媒系は、電子供与体を含むことができる。この供与体は、液状触媒錯体の生成につながる固体触媒錯体(a) の製造における第一段階の後に、出来るだけ早く使用するのが有益であろう。従って、電子供与体は、液状錯体の生成に続く固体触媒錯体の製造における何れの段階、或いは、直接の重合段階における何れの場合でも、使用することができる。
電子供与体を使用する本発明の第一の実施態様においては、該供与体は、固体触媒錯体(a) の製造段階で使用される。この実施態様の第一の変形では、該固体触媒錯体(a) の製造の第一段階より得られる液状錯体は、電子供与体を使用する処理を受ける。この実施態様の第二の変形では、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用する後処理から得られた固体触媒錯体は、好ましくは任意の熟成及び洗浄段階の後で、 (オレフィンと固体触媒錯体(a) を接触させる前に) 電子供与体を使用する処理を受ける。
【0026】
該2種の変形に従う第一の実施態様における電子供与体を使用する処理は、種々の適当な既知の方法で行われ得る。該電子供与体は、純粋な状態で、第一段階の後に得られる液状錯体に加えられてもよく、或いは第三又は第四段階の後に得られる固体触媒錯体に加えられてもよく、又は上の定義のように溶媒中に溶液の形態で加えられてもよい。
電子供与体を使用する処理が本発明の第一の実施態様で行われる温度は、該電子供与体及び該液状錯体の分解温度より低いのが好ましい。一般に該温度は、少なくとも -20℃であり、より詳細には少なくとも0℃であり、少なくとも20℃の値が最も一般的である。該温度は、通常、150 ℃を越えず、より詳しくは120 ℃を越えず、100 ℃を越えない、例えば70℃を越えない温度が推奨される。
第一の実施態様における電子供与体を使用する処理の持続時間は、一般に、0.5 分間〜5時間であり、1分間〜2時間、例えば5分間〜1時間であるのが好ましい。該温度が実施される圧力は、重要ではない。即ち、該方法は大気圧で行われるのが好ましい。
第一の実施態様で使用される電子供与体の量は、通常、使用される遷移金属1モル当たり少なくとも0.01モルであり、より詳細には少なくとも0.02モルであり、少なくとも0.05モルの値であることが最も有益である。通常は、使用される電子供与体の量は、使用される遷移金属1モル当たり50モルを越えず、好ましくは20モルを越えず、5モルを越えない値が最も推奨される。0.2 〜12モルの量が特に適している。
【0027】
固体触媒錯体(a) の製造段階で電子供与体を使用する第一の実施態様により、得られたポリオレフィンの見掛密度を増加させることができるだけでなく、得られたポリオレフィンのオリゴマー含有量を減らすこともできる。特に、第一の変形により、重合に対する固体触媒錯体の活性を増加させることができ、ポリオレフィン分子量調節剤に対し、より鋭敏に働く固体触媒錯体を得ることができる。第二の変形は、使用される電子供与体の量を変えることにより、ポリオレフィン分子量調節剤 (例えば水素) に対する固体触媒錯体の応答を改変することもできる。実際に、使用する電子供与体の量が増加する程、調節剤に対する固体触媒錯体の応答が著しくなることがわかっている。従って、著しく異なる分子量を有し、それ故、著しく異なるメルトインデックス(melt index)を有する非常に広い範囲のポリオレフィンを得ることができることになる。
【0028】
本発明の第二の実施態様では、電子供与体は重合媒体中で使用される。この第二の実施態様は、重合が気相中で実施される場合に、特に良好な性能が得られることがわかる。この実施態様では、該電子供与体は種々の時点に、好ましくは重合開始時に、重合媒体中に別々に導入することもできる。好適な変形としては、該電子供与体は、前もって生成された混合物である、有機金属化合物と混合した重合媒体中に導入することができる。この混合物は、単に、有機金属化合物を電子供与体と接触させることよって得ることができ、又は好ましくは徐々に電子供与体を有機金属化合物 (助触媒) の溶液に加えることによって得ることができ、さもなくば電子供与体の溶液を有機金属化合物 (助触媒) の溶液に加えることによって得ることができる。純粋な状態の電子供与体を上述のような溶媒中で有機金属化合物の溶液に加えることが好ましい。
第二の実施態様において使用される電子供与体の量は、通常、使用される電子供与体の量に対する使用される有機金属化合物の量のモル比で、少なくとも0.01であり、より詳細には0.05であり、少なくとも0.2 の値が最も有益である。これらの量の比は、通常、100 を越えず、好ましくは80を越えず、60を越えない値が最も推奨される。
オレフィンの重合段階で電子供与体を使用する第二の実施態様は、得られるポリオレフィンの見掛密度を増加させるだけでなく、重合に対する固体触媒錯体の活性も増加させるという有利な点を有する。該固体触媒錯体の速度論的な側面が著しい誘導期を有するので、一般に熱伝達能力が制限される特徴のある気相重合方法において、特に有益であるとわかる。
【0029】
本発明の目的のために、電子供与体なる語は、少なくとも1対の自由電子を有する少なくとも1種の原子、それを含む少なくとも1種の基、例えば酸素、窒素、硫黄又はこれら元素の1種を含む基、を含む有機化合物を表すと解される。本発明の方法で使用され得る電子供与体の例としては、アルコール、フェノール、エーテル、ケトン、アルデヒド、有機酸、有機酸エステル、有機酸ハライド、有機酸アミド、アミン、アルコキシシラン及びニトリルである。
【0030】
例えば、使用され得るアルコール及びフェノールは、18以下の炭素原子を含むもので、メチルアルコール、n-ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、ステアリルアルコール及びフェノール等である。使用され得るエーテルの例としては、炭素原子を2〜20含むもので、イソアミルエーテル等である。一般的に使用され得るケトンは、炭素原子を3〜18含むもので、メチルエチルケトン及びアセトフェノン等である。一般的に使用されるアルデヒドは、炭素原子を2〜15含むもので、オクチルアルデヒド及びベンズアルデヒド等である。有機酸の例としては、24以下の炭素原子を含むもので、酪酸及びアニス酸等である。使用され得る有機酸エステルは、炭素原子を2〜30含むもので、例えば、メチルアセテート、エチルプロピオネート、メチルブチレート、プロピルメタクリレート、安息香酸エチル、安息香酸フェニル、O−メトキシ安息香酸エチル、メチル−P−トルエート、メチルサリチレート、エチルナフトエート、及びエチル又はブチルフタレート及びアニセート等である。安息香酸エチル、オクタデシル3,5-ビス(1,1─ジメチルエチル)-4-ヒドロキシベンゼンプロパノエート及びジブチルフタレートが特に適している。有機酸ハライドの例としては、炭素原子を2〜15含むもので、塩化アセチル及び塩化トルオイル等を挙げることができる。酸アミドは、例えば、アセトアミド、ベンズアミド及びトルアミドを挙げることができる。アミンは、例えば、ジエチルアミン、ピペリジン、トリベンジルアミン、アニリン及びピリジンが使用できる。ニトリルとしては、例えば、アセトニトリル及びベンゾニトリルが使用できる。アルコキシシランとしては、テトラエトキシシラン及びジメチルジエトキシシランが使用できる。アルコール、エーテル、有機酸エステル及びアルコキシシランが使用に適している。有機酸エステルとしては、特に安息香酸エチル及びジブチルフタレートが好ましく、さらに詳しくは安息香酸エチルが好ましい。
【0031】
本発明の重合方法は、固体触媒錯体(a) 及び活性剤として作用する有機金属化合物(b) 及び必要により電子供与体を含む触媒系とオレフィンを接触させることにより行われる。
重合するオレフィンは、炭素原子2〜20を含むオレフィン、好ましくはエチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1- ペンテン及び1-ヘキセン等の炭素原子2〜6を含むオレフィンから選択され得る。エチレン、1-ブテン及び1-ヘキセンが使用に適している。エチレンが特に好ましい。明らかに、数種の異なるオレフィンが共重合体を得るために同時に使用されても良く、このときこの共重合体は、例えば、上述の2種のオレフィンの混合物、又は少なくとも1種のこれらオレフィンと好ましくは炭素原子4〜20を含む少なくとも1種のジオレフィンとの混合物である。これらジオレフィンは、1,4-ヘキサジエン等の非共役脂肪族ジオレフィン、4-ビニルシクロヘキセン、1,3-ジビニルシクロヘキサン、シクロペンタジエン又は1,5-シクロオクタジエン等の単環式ジオレフィン、ジシクロペンタジエン又はノルボルナジエン等の環内架橋を有する脂肪族ジオレフィン、及びブタジエン、イソプレン等の共役脂肪族ジオレフィンであっても良い。
本発明の方法は、エチレンの単独重合体及び、エチレンを少なくとも90mol%、好ましくは95mol%含む共重合体の製造に特に良く適合する。
【0032】
本発明の重合方法は、液体状態の該オレフィン自身がなることができる溶媒中の溶液、又は炭化水素希釈剤中の懸濁液、又はさもなければ気相における種々の既知の方法に従って実施される。懸濁重合で良好な結果が得られる。
懸濁重合は、一般に、形成されるポリマーの少なくとも80% (好ましくは少なくとも90%) がそこで不溶性である温度において、液状の脂肪族、脂環式及び芳香族炭化水素等の炭化水素希釈剤中で実施される。好適な希釈剤は、n-ブタン、n-ヘキサン及びn-ヘプタン等の直鎖アルカン、又はイソブタン、イソペンタン、イソオクタン及び2,2-ジメチルプロパン等の枝分かれしたアルカン、又はシクロペンタン及びシクロヘキサン等のシクロアルカン、又はそれらの組み合わせである。ヘキサン及びイソブタンで最も良好な結果が得られる。該重合の温度は、一般に、20〜200 ℃の間、好ましくは50〜150 ℃の間、特に65〜115 ℃の間が選ばれる。該オレフィンの分圧は、通常、大気圧から5MPa の間、好ましくは0.2 〜2MPa の間、又は特に0.4 〜1.5MPaの間が選ばれる。
気相重合は、例えば流動床中で、触媒系と少なくとも1種のオレフィンを含むガス流を接触させることである。従って、ガス流の流量は、ポリオレフィンを流動状態に維持するのに十分なものでなければならなず、ポリオレフィンの形成速度及び触媒系が消費される速度に依存している。該オレフィンの全分圧は、大気圧よりも低くても又は高くても良く、好適な分圧の範囲は大気圧から約7MPa である。一般に、0.2 〜5MPa の圧力が使用に適している。温度の選択は重要ではなく、一般には30〜200 ℃である。ポリオレフィンに対し不活性であるべき希釈ガスは、任意に使用されることができる。
本発明の重合方法は、任意に、水素等の分子量調節剤の存在下で実施されることができる。
【0033】
本発明の重合方法は、連続式又は回分式で実施することができ、単一の反応器又は、1つの反応器の重合条件(温度、共重合体の許容含有量、水素の許容含有量、重合媒体の種類)が他の反応器で使用する条件とは異なる連続に配列した幾つかの反応器で実施することができる。
本発明の重合方法により、高い見掛密度を有するポリオレフィンを製造することができる。
【0034】
次の実施例は本発明を説明するためのものである。これらの実施例で使用する記号の意味、示した量を表す単位及びこれら量の測定方法を以下に示す。
MI2 =ポリオレフィンのメルトインデックス、即ち、190 ℃の溶融ポリオレフィンを重量2.16kgで荷重したピストンの作用下で、直径2mm及び長さ8mmの押出型を通して流れる流量を示し、この流量がASTMの標準のD1238(1990) に従ってg/10min で表されるものである。
AD =以下の手順に従って、自由流動させた際に測定される、kg/m3 で表示されたポリオレフィンの見掛密度:詰め込まないように注意しながら、分析すべきポリマーパウダーを、容量50cm3 の円柱容器に、容器の上部エッジの20mm上に下部エッジが配置されたホッパーから供給する。次に、パウダーで充填した容器を秤量し、読んだ重量から自重を引き、得られた結果 (gで表す)を50で割る。
SD =標準のISO1183(1987) に従って測定され、kg/m3 で表示されたポリオレフィンの標準密度。
μ =190 ℃で100s-1の速度勾配で測定され、dPA.s で表示されたポリオレフィンの動粘度。
α =固体触媒錯体の活性、即ち、1時間当たり及び使用されたチタン1g当たり及びオレフィンの圧力1MPa 当たりに得られた不溶性ポリオレフィンをkgで表わすものである。
OC =ポリオレフィンのオリゴマー含有量、即ち、ポリオレフィン1kg当たりのオリゴマーのgで表わされ、沸騰したヘキサン中への抽出により測定されるものである。
実施例では、固体触媒錯体が製造され、次にエチレンの重合に使用された。
【0035】
【実施例】
例1(比較)
この例では、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用する後続処理なしに生成された固体触媒錯体を導入して、エチレンをブテンと共重合させた。
A.固体触媒錯体の製造方法
A.1.液状錯体形成の第一段階
エタノールとマグネシウム金属を反応させることによってその場所で生成させたマグネシウムジエトキシドを、110 ℃で、5時間、マグネシウムに対するチタンのモル比が2に等しくなる量のチタニウムテトラブトキシドと反応させた。
A.2.液状錯体を沈殿する第二段階
A.1.で得られた液状錯体を、45℃で、2時間攪拌して、ヘキサン中で (チタンに対するアルミニウムのモル比が6に等しくなる量で)、二塩化イソブチルアルミニウムの溶液と接触させることにより沈殿させた。
A.3.熟成
A.2.で得られた混合物を、60℃で、45分間、熟成した。
A.4.第三段階及び後続の洗浄作業
A.3.で得られた固体触媒錯体を集めて、次にヘキサンで洗浄した。該固体触媒錯体は以下を含んでいた (重量%) 。
Ti : 19.5
Cl : 63.2
Al : 2.8
Mg : 5.4
残部は、炭素、水素及び酸素等の固体触媒錯体の製造に使用する生成物から生じる元素からなる。
【0036】
B.エチレンの共重合
エチレンをループリアクター(loop reactor)中でブテンと連続的に共重合させた。このとき、該リアクターには、ヘキサン、エチレン (ヘキサン中のエチレンの濃度が25g/kgに等しくなる量) 、水素 (水素/エチレンのモル比が0.084 に等しくなる量) 、ブテン (ブテン/エチレンのモル比が0.070 に等しくなる量) 、トリエチルアルミニウム (ヘキサン中でアルミニウムで表される濃度が27.5ppm に等しくなる量) 、及び例A.1.で得られた固体触媒錯体が、連続的に導入される。該リアクターの温度は78℃であった。該連続工程は、滞留時間2.15時間、生産性19.6kg/hであった。集められたポリエチレンは、次の特徴を有していた。
MI2 = 1.9
SD = 953.9
OC = 4.0
AD = 330
【0037】
例2 ( 比較 )
この例では、例1の共重合体のMI2 及びSD値を有するエチレンとブテンの共重合体は、 (例1.B.の工程における水素及びブテンの濃度に合わせ) 、例1で使用されたものと同一のアルコキシ基(マグネシウム化合物中及び遷移金属化合物中に存在する)当たりの塩素の全量(第二段階と後続処理の合計)を使用するように、単一の後続処理を用いて生成される固体触媒錯体を導入して製造された。
【0038】
A.固体触媒錯体の製造
A.1.液状錯体形成の第一段階
エタノールとマグネシウム金属を反応させことによってその場所で生成させたマグネシウムジエトキシドを、110 ℃で、5時間、マグネシウムに対するチタンのモル比が1に等しくなる量のチタニウムテトラブトキシドと反応させた。
A.2.液状錯体を沈殿する第二段階
A.1.で得られた液状錯体を、45℃で、75分間攪拌して、ヘキサン中で (チタンに対するアルミニウムのモル比が4.5 に等しくなる量)、二塩化イソブチルアルミニウム(IBADIC)の溶液と接触させることにより沈殿させた。
A.3.熟成
A.2.で得られた混合物を、60℃で、45分間、熟成した。
A.4.第三段階及び後続の洗浄作業
A.3.で得られた固体触媒錯体を、集めて、次にヘキサンで洗浄した。
A.5.外部処理
A.4.で得られた固体触媒錯体は、ヘキサン中で後処理を受けた。該後処理は、45℃で45分間に渡り、Al/Ti=2.5 となる量のIBADICを加えることである。
A.6.熟成及び後続の洗浄作業
A.5.で得られた固体触媒錯体を、60℃で、45分間熟成した。最後に、該固体触媒錯体をヘキサンで洗浄した。該固体触媒錯体は、以下のものを含んでいた (重量%) 。
Ti : 11.9
Cl : 65.6
Al : 4.3
Mg : 10.0
残部は、炭素、水素及び酸素等の固体触媒錯体の製造に使用する生成物から生じた元素からなる。
【0039】
B.エチレンの共重合
次の作業条件下で、A.で得られた触媒を使用して、例1.B.の作業を繰り返した。
水素/エチレンのモル比 = 0.081
ブテン/エチレンのモル比 = 0.054
集められたポリエチレンは、次の特徴を有していた。
MI2 = 1.9
SD = 953.9
OC = 5.0
AD = 390
例1の結果と例2の結果を比較すると、得られたポリオレフィンの見掛密度に関して、例2により進歩が見られた。
【0040】
例3(比較)
この例では、エチレンは、単一の後続処理によって生成される2種の異なる遷移金属を含む固体触媒錯体と導入して重合した。
A.固体触媒錯体の製造方法
A.1.液状錯体形成の第一段階
マグネシウムジエトキシドを、140 ℃で、7時間、マグネシウムに対するチタンのモル比が0.5 に等しい量、及びチタンに対するジルコニウムのモル比が1.2 に等しくなる量でチタニウムテトラブトキシド及びジルコニウムテトラブトキシドと反応させた。
A.2.液状錯体を沈殿する第二段階
A.1.で得られた液状錯体を、45℃で、90分間攪拌して、二塩化イソブチルアルミニウム (使用されるチタン及びジルコニウムの全量に対するアルミニウムのモル比が8.2 に等しくなるような量)と接触させることにより沈殿させた。
A.3.熟成
A.2.に得られる混合物を、60℃で、45分間、熟成した。
A.4.第三段階及び後続の洗浄作業
A.3.で得られた固体触媒錯体を、集めて、次にヘキサンで洗浄した。
A.5.後続処理
ヘキサン中でA.4.で得られた固体触媒錯体の懸濁液に、攪拌しながら、45℃で30分間に渡り、二塩化イソブチルアルミニウム (使用されるチタン及びジルコニウムの全量に対するアルミニウムのモル比が1.8 に等しくなる量)を加えた。
A.6.熟成及び後続の洗浄作業
A.5.で得られた混合物を、60℃で、90分間熟成した。次いで、固体触媒錯体をヘキサン中で洗浄した。該固体触媒錯体は、以下のものを含んでいた (重量%) 。
Ti : 7.3
Zr : 14.0
Cl : 61.5
Al : 2.6
Mg : 6.6
残部は、炭素、水素及び酸素等の固体触媒錯体の製造に使用する生成物から生じた元素からなる。
【0041】
B.エチレンの重合
ヘキサン1リットル及びトリイソブチルアルミニウム2mmolを、3リットルの攪拌子付きオートクレーブ中に導入した。次いで、該温度を85℃に上昇させ、重合中、一定に維持した。圧力0.6MPaで水素を一回導入し、次にそこにエチレンを導入した。次いで、A.で得られた固体触媒錯体8.0mg をそこに投入した。エチレンの分圧を、2時間、6.0MPaの値に一定に維持した。次に、該オートクレーブを、ガス抜きし、冷却した。該触媒錯体は、201 のα活性を有する。次のような特徴を有するポリエチレン140gをオートクレーブより集めた。
MI2 = 0.58
SD = 959.7
OC = 33
μ = 16000
【0042】
例4(本発明)
この例では、エチレンは、電子供与体の存在下で、単一の後続処理を使用して製造された固体触媒錯体を用いて重合した。
A.固体触媒錯体の製造
例3.A.の作業を繰り返した。
B.電子供与体を使用する処理
ヘキサン中でA.1.で得られた固体触媒錯体の懸濁液に、攪拌しながら、使用されるチタン及びジルコニウムの全量に対する安息香酸エチルのモル比が5に等しい量で安息香酸エチルを加えた。このようにして得られた混合物を、35℃に維持し、1時間攪拌した。次いで、処理された固体錯体を、ヘキサンで洗浄した。
C.エチレンの重合
例3.B.の作業を繰り返し、固体触媒錯体12.7mgを投入した。該触媒錯体のα活性は172 であった。次の特徴を有するポリエチレン191gを、オートクレーブから集めた。
MI2 = 6.5
SD = 964.2
OC = 15.0
μ = 5500
Claims (18)
- (a) マグネシウム、遷移金属及びハロゲンをベースとする固体触媒錯体と、(b) 周期表のIA、IIA 、IIB 、IIIA及びIVA 族からの金属の有機金属化合物を含む触媒系を、少なくとも1種のオレフィンと接触させるオレフィンの重合方法において、
第一段階では、酸素含有有機マグネシウム化合物及びハロゲン含有マグネシウム化合物から選択された少なくとも1種のマグネシウム化合物と、酸素含有有機遷移金属化合物及びハロゲン含有遷移金属化合物から選択された周期表のIVB 又はVB族からの遷移金属を含む少なくとも1種の化合物との反応を、液状錯体が得られるまで行い、
第二段階では、一般式AlRn X3-n (Rは炭化水素基、Xはハロゲン、nは3未満である)のハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用して前記液状錯体を処理して、液状錯体を固体触媒錯体として沈殿させ、
第三段階では、第二段階で反応媒体から沈殿した該固体触媒錯体を分離し、
第四段階では、一般式AlRn X3-n のハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用して、第三段階の後に得られた分離された固体触媒錯体を処理することにより、
前記固体触媒錯体(a) が製造され、
該第四段階の後に得られる前記固体触媒錯体が、該固体触媒錯体とオレフィンを接触させる前に、電子供与体を使用する処理に付されることを特徴とする方法。 - 該第四段階がハロゲン含有有機アルミニウム化合物を使用する単一処理を含む、請求項1に記載の方法。
- 該第四段階で使用されるハロゲン含有有機アルミニウム化合物が、該第二段階で使用される化合物と同一であって、そのアルミニウム量が、使用される全遷移金属1モル当たり0.1 〜40モルの量である、請求項2に記載の方法。
- 該固体触媒錯体の製造における第二段階の後、直ちに熟成作業が行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 該固体触媒錯体の製造における第三段階の後、直ちに洗浄作業が行われる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 該固体触媒錯体の製造における第四段階の後、熟成作業及び洗浄作業が行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 該固体触媒錯体が予備重合されない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 該第一段階の後に得られる液状錯体が、第二段階を実施する前に電子供与体を使用する処理に付される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 該電子供与体が、使用される全遷移金属1モル当たり0.01〜50モルの量で使用される、請求項8に記載の方法。
- 該有機金属化合物と混合した電子供与体が重合媒体中で使用され、使用される電子供与体の量が、電子供与体に対するアルミニウムのモル比で0.01〜100 である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 該電子供与体が安息香酸エチルである、請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 該マグネシウム化合物が酸素含有有機マグネシウム化合物から選択される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
- 該マグネシウム化合物がマグネシウムジアルコキシドから選択される、請求項12に記載の方法。
- 該遷移金属化合物がチタニウムテトラアルコキシドから選択される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- 該ハロゲン含有有機アルミニウム化合物が、二塩化エチルアルミニウム及び二塩化イソブチルアルミニウムから選択される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 該ハロゲン含有有機アルミニウム化合物が二塩化イソブチルアルミニウムである、請求項15に記載の方法。
- 該有機金属化合物がトリエチルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムから選択される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
- 該オレフィンがエチレンである、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
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